JP3634775B2 - 感光体塗工装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光体用基体を上方の液外から下方の塗工槽内の塗工液に浸漬させて引き上げ、感光体用基体の外面に塗工液を塗布する感光体の浸漬塗工技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機等の感光体ドラムの製造に際し、ドラムを塗工液に浸漬させることによってドラム外面に塗工液を塗布する、浸漬塗工の技術が知られている。
【0003】
図6は従来の塗工装置での感光体ドラムの浸漬塗工を説明するための図である。
【0004】
従来の塗工装置では、上端が密閉された基体(ドラム)106が、下方(矢印Aの向き)に移動されることにより、塗工タンク101内に蓄えられた塗工液に浸漬される。その後、基体106を塗工液から引き上げられることにより、塗工液が基体106に塗布され、これを乾燥することによって感光層が形成される。
【0005】
基体106の浸漬により塗工タンク101からあふれ出た塗工液は、オーバーフロー槽102に回収され循環槽103に送られる。循環槽103では塗工液の粘度等が均質化されて塗工液が調製され、調整された塗工液がポンプ104により塗工タンク101に戻される。これらの塗工装置では、基体106は把持部107により上端が密閉されて塗工液中に浸漬されるため、塗工液を、基体内面に付着させることなく簡便に基体外面に塗布することができる。
【0006】
本件特許出願の発明者らは、特願2000−252290号において、上記のような従来の塗工装置対する次に示すような改良を提案している。
【0007】
図7は改良の施された塗工装置を用いての浸漬塗工を説明するための図である。
【0008】
この改良塗工装置では、省液治具(挿入部材に相当)105が用いられ、さらに、基体106の下方(矢印D5の向き)への移動時には、基体106の内側の空間110内の空気(および塗工液の蒸気等、以下、空気は塗工液の蒸気等を含むことがある)がエアチューブ108内を矢印D7の向きに流れて外部に排出され、また、基体106の上方(矢印D6の向き)への移動時には、外部からの空気がエアチューブ108内を矢印D8の向きに流れて基体106の内側の空間110内に吸入される。
【0009】
すなわち、これらの改良塗工装置では、省液治具105により、塗工タンク101の小容量化、循環される塗工液の低減等が図られ、さらに、エアチューブ108等により、省液治具105による、基体106の下方への移動に際しての、基体106の内側からの気泡の発生、また、基体106の上方への移動に際しての、(空間110の気圧低下による一時的な塗工液面の上昇に基づく)塗工液の急激な流出等の不具合が防止されることとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような改良塗工装置では、より詳細には、常にオーバーフローの状態が保たれるよう、ポンプにより一定流量の塗工液が塗工タンク101に向けて送られており、また、特に、基体106の一定速度での下方への移動に伴って、基体106の下端が省液治具105上面に達した瞬間に、基体106の内側からの空気の吸入が開始されるため、オーバーフロー槽102に流出する塗工液の量(以下、塗工液のオーバーフロー量とすることがある。)が急激に増大する。また、基体106の上方への移動に伴っては、基体106の下端が省液治具105上面に達した瞬間に、基体106の内側の空間110への空気の吸入が停止されるため、オーバーフロー量が急激に減少する。
【0011】
図8は上述の改良塗工装置での塗工液のオーバーフロー量の変化を示す図であり、図9は塗工液のオーバーフロー量に応じて変化する塗工液面の盛り上がりを示す図である。ここでは、説明の便宜上、下端が下方の位置x1にあった基体106が、単位時間後に省液治具105の上面に対応する位置x0に達し、その後さらに単位時間後に上方の位置x2に達するものとする。
【0012】
塗工タンク101に流入する塗工液の流量をQ0、基体106の上方への移動に際して、基体106の下端が位置x1から位置x0に達するまでの塗工液のオーバーフロー量(流量)をQ1、基体106の下端が位置x0から位置x2に達するまでのオーバーフロー量をQ2とすると、Q0とQ1との差は図8に示す厚肉円筒状空間(基体106下端が位置x1にある時の省液治具105の外面と基体106の外面との間の空間)の容積V1にほぼ等しく、Q0とQ2との差は図8に示す円柱状空間の容積V2にほぼ等しいといえる。
【0013】
すなわち、基体106下端が位置x0を通過する前後で、塗工液のオーバーフロー量は、Q1からQ2に、容積(V2−V1)分急激に減少し、この急激な変化が、塗工液面の表面張力による盛り上がりを図9(a)に示す状態(盛り上がりの高さd1)から図9(b)に示す状態(盛り上がりの高さd2、d1>d2)に変化させ、その直後塗工液面を揺動させる。
【0014】
改良塗工装置では、これらのようにして、基体106外面に塗布される塗工液の均一性が阻害され、膜厚ムラが生じる。
【0015】
本発明はこれらに着眼してなされたものであり、その目的は、塗布される塗工液の均一性を阻害することなく、用いられる塗工液の量を省液治具により少なく抑えることのできる感光体塗工装置および方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明に係る第1の感光体塗工装置は、筒状の感光体用基体の上端を把持部により密閉しつつ把持し、把持された感光体用基体を上下に移動させることによって、所定の塗工槽に一定の流量で流入され塗工槽を常に満たす塗工液に、感光体用基体を浸漬させて引き上げ、感光体用基体の外面に塗工液を塗布する感光体塗工装置である。
【0017】
本感光体塗工装置には、感光体用基体の下方への移動により感光体用基体の内部に挿入され、上面が塗工液面下に位置する塗工槽内の挿入部材と、感光体用基体の下方への移動に際して、把持部、感光体用基体の内面、塗工液の液面および挿入部材により形成される空間内の気体の一部を外部に誘導し、感光体用基体の上方への移動に際して、前記空間に気体を外部から誘導する誘導手段とを有している。
【0018】
さらに、感光体用基体の上方への移動に際して、感光体用基体の下端が挿入部材の上面を通過する際、気体の誘導を停止するように誘導手段を制御する制御手段を有している。
【0019】
そして、誘導手段が気体の誘導を停止する際、気体を誘導する量を漸次減少させる緩衝手段が設けられている。
【0020】
本発明に係る第2の感光体塗工装置は、誘導手段がエアシリンダであり、緩衝手段が弾性部材であり、エアシリンダのシリンダ内部と前記空間内部とが気体通路によって連通している。さらに、エアシリンダのピストンまたはシリンダの移動を感光体用基体の移動に連動させる連動手段を有し、誘導手段のピストンまたはシリンダが移動を終了する位置で、緩衝手段が動作するように設置されている。
【0021】
本発明に係る第3の感光体塗工装置は、緩衝手段が前記誘導手段または前記空間に連通する気体通路に設けられた弁であることを特徴とする。
【0022】
これらの感光体塗工装置では、誘導手段は感光体用基体直下の塗工液面から前記空間内に突出する挿入部材の体積の、感光体の下方への移動に伴って増大分に相当する流量にて気体を外部へ誘導し、感光体用基体の上方への移動に伴っての減少分を補う流量にて、気体を外部から前記空間に誘導するものとすることができる。
【0023】
本発明に係る第1の感光体塗工方法は、上記第1の感光体塗工装置を用いて行うことができる。すなわち、感光体用基体の下方への移動により、挿入部材が感光体用基体の内部に挿入されるとともに、誘導手段が把持部、感光体用基体の内面、塗工液の液面および挿入部材により形成される空間内の気体の一部を外部に誘導する。
【0024】
さらに、感光体用基体の上方への移動により、挿入部材が感光体用基体の内部から抜き取られるとともに、誘導手段が前記空間に気体を外部から誘導する。感光体用基体の下端が挿入部材の上面を通過する際、制御手段が気体の誘導を停止し、停止に際しては緩衝手段が気体の誘導量を漸次減少させる。
【0025】
このため、従来、感光体用基体の下端が挿入部材の上面を通過したときに生じていた、塗工液面の揺動を緩和して、オーバーフロー量の急激な変化を抑制することができる。
【0026】
本発明に係る第2の感光体塗工方法は、第2の感光体塗工装置を用いて行うことができる。すなわち、連動手段により誘導手段のピストンまたはシリンダと、感光体用基体とが連動して移動し、その移動に伴い、誘導手段のシリンダ内部または前記空間に、両者を連通する気体通路を介して気体が誘導される。ここで、緩衝手段は、誘導手段のピストンまたはシリンダが移動を終了するときに、当該ピストンまたはシリンダの移動速度が漸次減少するように動作する。
【0027】
この第2の感光体塗工方法では、誘導手段がエアシリンダであるので、前記空間とシリンダ内部との間で気体の誘導を行うことができるため、装置の小型化が可能となる。さらに、緩衝手段として弾性部材を使用するため、複雑なシーケンス制御(例えば、移動速度の変更とそのタイミング制御)が必要ないばかりか、装置の小型化も実現できる。
【0028】
本発明の第3の感光体塗工方法は、第3の感光体塗工装置を用いて行うことができる。すなわち、制御手段が気体の誘導を停止するときに、緩衝手段である弁の開度を漸次減少させて閉状態とすることを特徴とする。
【0029】
この方法によれば、弁が半開き(全開でも全閉でもない状態)であるので、圧損が発生して気体の流量が急激に変化するのを抑制することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態の1つである感光体塗工装置について説明する。
【0031】
図1は本発明の実施の形態の1つである感光体塗工装置の全体構成を示す図である。
【0032】
本感光体塗工装置は、塗工液を蓄えるための円筒形の塗工タンク1と、基体6の浸漬により塗工タンク1からあふれ出た塗工液を回収するための、塗工タンク1上端部に接するようドーナツ状に形成されたオーバーフロー槽2と、オーバーフロー槽2にて回収された塗工液の粘度等を均質化し塗工液を調製するための循環槽3と、循環槽3内の塗工液を塗工タンク1に戻すためのポンプ4と、塗工タンク1の容積を低減させるための円柱状の省液治具5(基体6のドラム形状に合わせた形状)とを有している。
【0033】
また、本感光体塗工装置は、基体6を上下に移動させるために、基体6の上端を密閉しつつ把持する把持部7と、把持部7に接続され、ボールねじ10の雄ねじにはまり合う雌ねじの形成された可動部材8と、可動部材8を上下に移動可能に支持する支持部9と、回転により可動部材8を上下に移動させるためのボールねじ10と、ボールねじ10を回転させるモータ11と、所定の入力に応じてモータ11の回転を制御するためのモータ制御装置12とを有している。
【0034】
より詳細には、把持部7は、耐溶媒性のOリング72を挟み合う第1部材71と第2部材73とを含んでおり、第1部材71と第2部材73とには、Oリング72に接触する部分にテーパが形成されている。Oリング72は、第1部材71と第2部材73とが近接することによって押し広げられて基体6の内面に密着し、基体6は、上端が密閉された状態で把持部7に把持されることとなる。
【0035】
上記のような構成の把持部7により把持された基体6は、モータ11の(矢印D1の向きへの)回転により下方(矢印D3の向き)に移動され、塗工タンク1内に蓄えられた塗工液に浸漬され、塗工後の基体6が、モータ11の(矢印D2の向きへの)回転により上方(矢印D4の向き)に移動され、塗工タンク1内の塗工液から引き上げられる。
【0036】
さらに、これらのような基体6の上下への移動に伴って基体6の内側に形成される空間(後述する図2の空間100)から空気を抜き出しまたこの空間に空気を送り込むために、本感光体塗工装置は、エアシリンダ15のエア室160と基体6の内側の空間との間で空気の流れを誘導するエアチューブ13と、昇降移動をガイドしつつエアシリンダ15を保持するシリンダ保持部14と、シリンダ保持部14に固定されているピストンシャフト153に対して昇降することにより空気を吸い込みまた吐き出すエアシリンダ15とを含んでおり、把持部7の第1部材71、第2部材73には、それぞれ、エアチューブ13に接続される空気孔74、75が設けられる。
【0037】
より詳しくは、可動部材8のワイヤ接続部81に一端が接続されているワイヤ141が定滑車142、143および動滑車151、152(エアシリンダ15に取り付けられている)に導かれ、他端がシリンダ保持部14のワイヤ接続部146に接続されており、シリンダ保持部14上を上下に延びる2本のスライドレール144およびスライドレール145(図中でスライドレール144に重なっている)により、滑り車154、155および滑り車156、157の取り付けられているエアシリンダ15の昇降がガイドされる。
【0038】
特に、このワイヤ141の長さは、基体6の下方への移動に際し、基体6下端が省液治具5の上面近傍に達したら、エアシリンダ15が基体6と連動するように調節されている。
【0039】
緩衝手段である、ばね16はエアシリンダ15の下方に設置されている。このばね16の上端は、基体6下端が省液治具5上面近傍の位置にあるときに、エアシリンダ15の底面に当接するように位置合わせされている。
【0040】
実際、本感光体塗工装置では、次に示すようなエアシリンダ15の動作が基体6に対する塗工液の塗布に伴われる。
【0041】
図2は基体6の下方への移動に伴うエアシリンダ15の動作を説明するための図である。
【0042】
可動部材8の下方(矢印D3の向き)への移動により、ワイヤ接続部81近傍のワイヤ141が下方に引っ張られ、エアシリンダ15が上昇される。エアシリンダ15が上昇されると、シリンダ内面158とピストン159上面とにより形成されているエア室160の容積が増大され、基体6内側の空間100(把持部7下面、基体6内面、基体6直下の塗工液面120および省液治具5によって形成される空間)内の空気が、エアチューブ13内を矢印D5の向きに流されエア室160に排出されることとなる。
【0043】
また、図3は基体6の上方への移動に伴うエアシリンダ15の動作を説明するための図である。
【0044】
可動部材8の上方(矢印D4の向き)への移動に伴って、エアシリンダ15は自重により降下する。エアシリンダ15が降下すると、エア室160の容積が減少され、上記のようにして排出されたエア室160内の空気が、エアチューブ13内を矢印D6の向きに流され基体6内側の空間100内に吸入されることとなる。
【0045】
基体6の上方への移動に伴い、基体6下端が省液治具5上面を通過する際、本感光体塗工装置は図1に示すようになる。ここで、基体6がさらに上方へ移動すると、ばね16はエアシリンダ15底面に当接するため収縮し、エアシリンダ15の重量と釣合ったところで停止する。このため、エアシリンダ15は急激に停止せずに、減速の度合いを増しながら最終的に停止する。
【0046】
以上のように、エアシリンダ15の移動の停止が緩やかに行われるため、このときの空間100内に吸入される空気量も漸次減少し、塗工液のオーバーフロー量が急激に変化することがない。
【0047】
図4は本願の塗工装置での塗工液のオーバーフロー量の変化を示す図である。ここでは、説明の便宜上、下端が下方の位置x1にあった基体6が、所定の時間後に省液治具5の上面に対応する位置x0に達し、その後さらに同じ時間後に上方の位置x2に達して、空間100内への空気の吸入が停止するものとする。
【0048】
塗工タンク1に流入する塗工液の流量をQ0、基体6の上方への移動に際して、基体6の下端が位置x1から位置x0に達するまでの塗工液のオーバーフロー量(流量)をQ1、基体106の下端が位置x0から位置x2に達するまでのオーバーフロー量をQ2とすると、Q0とQ1との差は図4に示す厚肉円筒状空間(基体6下端が位置x1にある時の省液治具5の外面と基体6の外面との間の空間)の容積V1にほぼ等しく、Q0とQ2との差は図4に示す容積V2にほぼ等しいといえる。
【0049】
ここで、空気の吸入量が減少していく分、容積V2は漸次増大し、最終的に基体6の外径を直径とする円を底面積Sとする円柱空間にほぼ等しくなる。基体6が単位時間に移動した距離dxにおける容積V2の変化量dV2は下記式(1):
dV2={S−f(x)}dx (1)
(ここで、f(x)は緩衝手段によって決まる、空間100内に吸入された空気量を高さdxの円柱に見立てた場合の底面積を表す。)
のようになる。
【0050】
本実施形態においては、緩衝手段としてばね16を用いているので、f(x)は次第に減少の度合いを増しながら位置x2で0になる。位置x0と位置x2との距離は、ばね16のばね定数が大きいほど、またエアシリンダ15の重量が小さいほど長くなり、塗工液のオーバーフロー量の変動が緩やかになる。
【0051】
本実施形態では緩衝手段としてばねを用いたが、ばねの代わりにエアシリンダ(エア室を密閉したもの)、ゴムなどの弾性部材を用いてもよい。また、エアシリンダ15の停止時に、シリンダ内面158とピストン159下面で形成される空間を弁により密閉することにより、エアシリンダ15そのものを弾性部材として兼用することができる。
【0052】
図5は本発明の他の実施形態である感光体塗工装置の全体構成を示す図である。
【0053】
本塗感光体工装置は、エアチューブ13に弁17を備えており、所定の入力により弁17の開度を制御するための開度制御装置18を有している。ピストンシャト153は可動部材8に固定されており、可動部材8の昇降に伴い、基体6とともに移動する。
【0054】
基体6の上方への移動に伴い、基体6下端が省液治具5上面を通過する際、開度制御装置18は弁17の開度制御を開始する。ここで、基体6がさらに上方へ移動すると、弁19は開状態から閉状態に漸次変化する設定になっている。このため、エアチューブ13内の弁17の位置で発生する圧損が次第に大きくなり、空間100に吸入される空気量が次第に減少していく。従って、塗工液のオーバーフロー量が急激に変化することがない。
【0055】
なお、上記のように緩衝手段を弁19とした場合は、誘導手段としてエアシリンダ15以外にも、ブロワを使用することができる。
【0056】
以上、記載した実施の形態では緩衝手段として、弾性部材(ばね16)または弁17を用いているが、モータ制御装置12を緩衝手段とし、感光体用基体6の移動速度を直接制御することによっても、同様の効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の感光体塗工装置および感光体塗工方法によると、感光体用基体の上方への移動に伴い、感光体用基体の下端が挿入部材の上面を通過する際、制御手段が気体の誘導を停止し、停止に際しては緩衝手段が気体の誘導量を漸次減少させる。このため、従来のように、感光体基体の下端が塗工液面下の挿入部材上面に対応する鉛直位置を通過する際に、塗工槽(塗工タンク)からあふれ出る塗工液の量が急激に変化することが防止され、感光体用基体外面に塗布される塗工液の均一性を阻害することなく、用いられる塗工液の量が省液治具により少なく抑えられることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1つである感光体塗工装置の全体構成を示す図である。
【図2】本感光体塗工装置での基体6の下方への移動に伴うエアシリンダ15の動作を説明するための図である。
【図3】本感光体塗工装置での基体6の上方への移動に伴うエアシリンダ15の動作を説明するための図である。
【図4】本感光体塗工装置での塗工液のオーバーフロー量の変化を示す図である。
【図5】本発明の他の実施の形態である感光体塗工装置の全体構成を示す図である。
【図6】従来の塗工装置での感光体ドラムの浸漬塗工を説明するための図である。
【図7】改良の施された塗工装置を用いての浸漬塗工を説明するための図である。
【図8】改良塗工装置での塗工液のオーバーフロー量の変化を示す図である。
【図9】塗工液のオーバーフロー量に応じて変化する塗工液面の盛り上がりを示す図である。
【符号の説明】
1 塗工タンク
2 オーバーフロー槽
4 ポンプ
5 省液治具
6 基体
7 把持部
8 可動部
13 エアチューブ
15 エアシリンダ
16 ばね
17 弁
18 開度制御装置
100 基体6内部の空間
Claims (6)
- 筒状の感光体用基体の上端を把持部により密閉しつつ把持し、把持された感光体用基体を上下に移動させることによって、所定の塗工槽に一定の流量で流入され塗工槽を常に満たす塗工液に、感光体用基体を浸漬させて引き上げ、感光体用基体の外面に塗工液を塗布する感光体塗工装置であって、
感光体用基体の下方への移動により感光体用基体の内部に挿入され、上面が塗工液面下に位置する塗工槽内の挿入部材と、
感光体用基体の下方への移動に際して、把持部、感光体用基体の内面、塗工液の液面および挿入部材により形成される空間内の気体の一部を外部に誘導し、感光体用基体の上方への移動に際して、前記空間に気体を外部から誘導する誘導手段とを有し、
さらに、感光体用基体の上方への移動に際して、感光体用基体の下端が挿入部材の上面を通過する際、気体の誘導を停止するように誘導手段を制御する制御手段を有し、
前記誘導手段が気体の誘導を停止する際、気体を誘導する量を漸次減少させる緩衝手段を有することを特徴とする感光体塗工装置。 - 前記誘導手段がエアシリンダであり、前記緩衝手段が弾性部材であり、
エアシリンダのシリンダ内部と前記空間内部とが気体通路によって連通しており、
エアシリンダのピストンまたはシリンダの移動を感光体用基体の移動に連動させる連動手段を有し、
前記緩衝手段は、当該ピストンまたはシリンダが移動を終了する位置で、動作するように設置されることを特徴とする請求項1に記載の感光体塗工装置。 - 前記緩衝手段は、前記誘導手段または前記空間に連通する気体通路に設けられた弁であることを特徴とする請求項1に記載の感光体塗工装置。
- 筒状の感光体用基体の上端を把持部により密閉しつつ把持し、把持された感光体用基体を上下に移動させることによって、所定の塗工槽に一定の流量で流入され塗工槽を常に満たす塗工液に、感光体用基体を浸漬させて引き上げ、感光体用基体の外面に塗工液を塗布する感光体塗工方法であって、
挿入部材はその上面が塗工液面下に位置するように塗工装置内に設けられており、
感光体用基体の下方への移動により、挿入部材が感光体用基体の内部に挿入されるとともに、誘導手段が把持部、感光体用基体の内面、塗工液の液面および挿入部材により形成される空間内の気体の一部を外部に誘導し、
感光体用基体の上方への移動により、挿入部材が感光体用基体の内部から抜き取られるとともに、誘導手段が前記空間に気体を外部から誘導し、感光体用基体の下端が挿入部材の上面を通過する際、制御手段が気体の誘導を停止し、停止に際しては緩衝手段が気体の誘導量を漸次減少させることを特徴とする感光体塗工方法。 - 前記誘導手段がエアシリンダであり、
連動手段によりエアシリンダのピストンまたはシリンダと、感光体用基体とが連動して移動し、
その移動に伴い、エアシリンダのシリンダ内部または前記空間に、両者を連通する気体通路を介して気体が誘導され、
前記緩衝手段は、エアシリンダのピストンまたはシリンダが移動を終了するときに、当該ピストンまたはシリンダの移動速度が漸次減少するように動作することを特徴とする請求項4に記載の感光体塗工方法。 - 前記緩衝手段は、前記誘導手段または前記空間に連通する気体通路に設けられた弁であり、
前記制御手段が気体の誘導を開始するときに、前記弁の開度を開状態とし、前記制御手段が気体の誘導を停止するときに、前記弁の開度を漸次減少させて閉状態とすることを特徴とする請求項4に記載の感光体塗工方法。
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