JP3634411B2 - 自動変速機用シフトレバーのインターロック装置 - Google Patents

自動変速機用シフトレバーのインターロック装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は自動変速機用シフトレバーのインターロック装置に関する。さらに詳しくは、シフトレバーの操作とイグニッションキーの操作とを、運転・停車の切替時に安全のために相互に規制するインターロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機を採用した自動車では、シフトレバーを「ドライブ」ポジション(Dポジション)などにシフトした状態でエンジンをかけると、急発進して事故を起こすことがある。そのため運転者はエンジンをかけるときに、シフトレバーが「パーキング」ポジション(Pポジション)にシフトしていることを確認した上でエンジンをかけ、さらにブレーキペダルを踏みながらシフトチェンジするという手順を踏むようにしている。近時、事故防止の一層の徹底の観点から、このような手順を踏まないで操作したときは運転ができないようにするフェイルセーフのためのインターロック装置が種々採用されている。
【0003】
たとえば特公平6−3374号公報には、シフトレバーをパーキングポジションにロックする機構と、イグニッションキーをロック位置に戻すのを規制するロック機構とを1本のプッシュプルケーブルで連結して、機械的にインターロックをとるタイプの装置が開示されている。このものはシフトレバーをパーキングポジションに操作したときのみ、キーをロック位置(ステアリングロック位置)に戻すことができ、かつ一旦キーをロック位置に戻すと、つぎにキーロックを解除しない限り、シフトチェンジできないようにシフトレバーをパーキングポジションにロックするものである。したがってエンジンの停止に先立ってパーキングにシフトすることを強制し、シフトレバーをパーキングポジションから動かすのに先立ってエンジン始動を強制するものである。さらにこの装置では、前記プッシュプルケーブルの途中にブレーキペダルの踏み込みによりロック解除されるストッパを設け、ブレーキペダルを踏まない限りシフトレバーをパーキングポジションから離脱できないようにしている。なお同種のインターロック装置として、特開平1−257631号公報があり、ブレーキペダルのインターロックを取らない装置として特開昭60−135352号公報などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の装置はシフトレバー部とキー部とをプッシュプルケーブルで連結しているので、曲率半径の制限などから配索の自由度が乏しい。またプッシュプルケーブルの場合は押し引き操作の停止位置に高い精度が要求されるので、寸法管理が難しく、量産性が低いという問題がある。さらに従来の装置では、走行時はケーブルがフリーになるので、誤動作の可能性がある。またキー側およびシフトレバー側で、それぞれ操作エンド位置が定まっているが、両方の操作ストロークが必然的に同じになるので、設計および組み立てに厳密性が要求され、コスト上昇の要因となる。本発明は、上記インターロック装置において、第1に、プルケーブルをできるだけ使用して配索上の自由度を向上させ、第2に、走行時にケーブルの動きを拘束して誤作動が生じないようにし、第3に、キー側とシフトレバー側の操作ストロークを個別に設定することができるインターロック装置を提供することを技術課題としている。さらに本発明は、本体部分をブレーキペダルに直接取りつけることができるインターロック装置を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のインターロック装置は、ケースと、そのケース内に、シフトロック位置とシフトロック解除位置との間で移動するように設けられるスライドブロックと、シフトレバー側とスライドブロックとを連結するため、前記スライドブロックに対し、シフトロック解除側に延びるように連結されるプルケーブルからなるシフトロックケーブルと、前記スライドブロックを常時シフトロック位置側に付勢する第1バネと、前記ケース内に、シフトロック位置にある前記スライドブロックのシフトロック解除位置側への脱出を阻止する係合位置と、スライドブロックの移動を許す解除位置との間で移動自在に設けられるロックピンと、イグニッションキー側とロックピンとを連結するため、前記ロックピンに対し、係合位置側に延びるように連結されるキーインターロックケーブルと、前記ロックピンを常時係合位置側に付勢する第2バネと、ブレーキペダルの踏み込みのときに前記ロックピンを解除位置側に移動させるためのシフトロック解除手段とからなり、前記スライドブロックがシフトロック解除位置にあるとき、ロックピンの係合位置への侵入を規制し、シフトロック位置にあるとき、ロックピンの係合位置への侵入を許すように構成されていることを特徴としている。
【0006】
前記シフトロック解除手段としては、ロックピンの移動方向と同方向に移動自在に設けられ、かつ、ロックピンと所定の遊びを持って連結されているスライドピンと、そのスライドピンを常時ロックピンの解除位置側に付勢する第3バネとから構成することができ、その場合はそのスライドピンとブレーキペダルとを、ブレーキペダルが踏まれていないときにはスライドピンの解除位置側への移動を規制し、ブレーキペダルが踏まれたときはスライドピンの解除位置側への移動を許すように構成する。その場合は、前記ケースをブレーキペダルの近辺に取りつけ、前記スライドピンの先端をケースから突出させてブレーキペダルに当接させるのが好ましい。
【0007】
また前記装置においては、スライドブロックの移動方向とロックピンの移動方向とを交差させると共に、スライドブロックがシフトロック位置で占める領域とロックピンが係合位置側で占める領域とを重ならせ、それによりロックピンが、その係合位置において、シフトロック解除位置にあるスライドブロックと係合してそのシフトロック位置側への脱出を阻止すると共に、スライドブロックが、そのシフトロック解除位置において、解除位置にあるロックピンと係合してその係合位置への侵入を規制するように構成することができる。その場合は前記スライドブロックに、キーインターロックケーブルを通す長孔とロックピンの先端近辺を通す孔が連通するように形成し、前記キーインターロックケーブルを長孔を通してスライドブロックに対してスライドピンとは反対側に延ばすようにしてもよい。
【0008】
他方、前記スライドブロックの移動方向とロックピンの移動方向とを平行にし、ロックピンが係合位置にあるとき、シフトロック位置にあるスライドブロックと係合してそのシフトロック位置側への脱出を阻止すると共に、スライドブロックがシフトロック解除位置にあるとき、ロックピンと係合してその係合位置への侵入を規制するためのストッパピンを、前記ケース内にスライドブロックの移動方向と交わる方向に移動自在に設けてもよい。
【0009】
【作用】
ロックピンが解除位置にあるときは、スライドブロックはシフトロックケーブルによりシフトロック位置およびシフトロック解除位置に操作可能な状態となっている。スライドブロックがシフトロック解除位置に操作されているときは、ロックピンの係合位置側への侵入が規制されているので、キーインターロックケーブルはロックピンに引かれた状態(キーのロック位置への回転が阻止された状態)が維持される。シフトロック解除手段が操作されていない状態で、シフトロックケーブルによりスライドブロックをシフトロック位置に操作すると、第2バネの付勢力でロックピンが係合位置に移動し、キーロックを解除すると共に、スライドブロックと係合してそれをシフトロック位置に拘束する。この状態ではキーインターロックケーブルをフリーにしても、ロックピンが第2バネにより係合位置側に付勢されている。そのためシフトロック解除手段によってロックピンを解除位置側に操作しない限り、シフトロックケーブル側からスライドブロックを操作することができない。一旦シフトロック解除手段を操作してロックピンを解除位置側に移動させると、シフトロックケーブルによりスライドブロックを自由に操作することができる。このように本発明の装置では、シフトレバーとシフトロック解除手段という2つの操作手段により別個に操作される2本のケーブルを採用しているので、ケーブルのストロークを個別に設定でき、またシフトロックケーブルとして配索の容易なプルケーブルを採用することができる。
【0010】
【実施例】
つぎに図面を参照しながら本発明のインターロック装置の好ましい実施例を説明する。図1は本発明の装置の一実施例を示す断面図、図2は図1の装置の要部を示す一部切り欠き斜視図、図3は図1のIII −III 線断面図、図4は図1の装置を備えたキー・ブレーキ連動式シフトレバーロックシステムの全体を示す側面図、図5aおよび図5bはそれぞれ図1の装置の作動状態の変化を順に説明する断面図、図6は図1の異なる作動状態を示す断面図、図7は本発明の装置の他の実施例を示す要部斜視図、図8はその内部構造を示す部分断面平面図である。
【0011】
図1に示すインターロック装置Aは、ブレーキペダル1の近辺に設置されるユニット本体(以下、本体という)2と、その本体2とシフトレバー部3とを連結するプルケーブルからなるシフトロックケーブル4と、本体2とキー部5とを連結するプッシュプルケーブルからなるキーインターロックケーブル6とから構成されている。なお図1ではブレーキペダル1を上下逆に記載しているが、本来は図4に示すように、下向きに踏み込むように設置されるものである。
【0012】
前記本体2は細い断面角型の第1ガイド部8と、その途中から直角に立ち上がる円筒状の第2ガイド部9と、第2ガイド部に設けられるベース部10とからなるユニットケース(以下、ケースという)11を備えている。なおケース11は本来は、以下の各部品を収容しながら組み立てることができるように、いくつかの要素から構成されるが、図1では簡明にするため、一体のものとして表現している。
【0013】
ケース11の第1ガイド部8には、直方体状のスライドブロック12(図2参照)が摺動自在に挿入されており、そのスライドブロック12の一端にはシフトロックケーブル4の内索4Aが連結されている。シフトロックケーブル4の導管4Bの端部は、第1ガイド部8の端部壁13に取りつけられている。さらに第1ガイド部8内には、シフトロックケーブル4の内索4Aを囲むように第1バネ14を収容し、スライドブロック12と端部壁13との間に介在させている。この第1バネ14はスライドブロック12を常時シフトロック側(矢印L方向)に付勢するものである。図2および図3に示すように、スライドブロック12には円形の孔15と、その孔と連通する長孔16とが形成されている。
【0014】
前記第2ガイド部9は、上端部17に開口部18を有する外筒19と、その外筒と同心状に設けられる内筒20とから構成され、内筒20は短くしている。外筒19内にはスライドピン21が摺動自在に挿入されており、内筒20内にはロックピン22が摺動自在に収容されている。スライドピン21の下部側23は中空筒状を呈しており、前記外筒19内に摺動自在に支持されている。スライドピン21の上部側21aはピン状で、前記開口部18から外部に突出し、その先端はブレーキペダル1に当接している。またスライドピン21の下部側23の内面の中間部には、内向きの環状突起23aが設けられている。外筒19の上端部17はスライドピン21の肩部21bと当接して抜け出しを阻止するストッパであり、内筒20の上端20aは環状突起23aと当接してスライドピン21の下降端を定めるストッパである。
【0015】
スライドピン21の下部側23の内部には、ロックピン22の上部が収容されている。ロックピン22の上端には、スライドピン21の内底部と環状突起23aとの間に遊びをもって連結されるフランジ部24が設けられており、その下方には内筒20内に摺動自在に嵌挿されている胴部25を有し、その胴部25の下端には、円柱状の係合突起26が設けられている。またフランジ部24から胴部25の途中までにかけて、中空のバネ収容穴27が形成され、そのバネ収容穴内にはロックピン22を常時下方に付勢する第2バネ28が収容されている。また内筒20の周囲で、下部側23の内側には、環状突起23aと係合してスライドピン21を常時上向きに付勢する第3バネ29が設けられている。スライドピン21および第3バネ29は請求項1におけるシフトロック解除手段である。
【0016】
前記胴部25の外径はスライドブロック12の孔15に嵌入できる寸法にしており、係合突起26の外径は長孔16とスライド嵌合する寸法にしている。そのため図1に示すスライドブロック12がシフトロック解除側(矢印R側)に移動している状態では、図3に示すように、胴部25の下端がスライドブロック12の表面と当接して、ロックピン22が下方に移動しないように拘束し、シフトロック側(矢印L側)に移動している状態では、ロックピン22の下端が孔16と嵌合して、スライドブロック12をその位置に拘束することができる。なお係合突起26には、同心状に前記キーインターロックケーブル6の内索6Aが連結されており、その導管6Bの端部は第1ガイド部8の下方に、第2ガイド部9と同心状に突出するケーブル係止部30に係止されている。本実施例では係合突起26はスライドブロック12の長穴16の端部と当接し、シフトロック解除側(図1の右側)のストローク端を定めるストッパの働きをする。なおシフトレバー部3についての詳細は後述する。
【0017】
上記のごとく構成される装置Aにおいて、シフトロックケーブル4側だけを見ると、スライドブロック12はシフトロック位置(左側)SLとシフトロック解除位置(右側)SFの間で移動自在であり、かつ第1バネ14の付勢力により、常時シフトロック位置側(矢印L方向)に付勢されている。そしてシフトロックケーブル4を引いたり、引く力を緩めることにより、シフトレバー部3側から矢印L−R方向に自由に操作することができる。またキーインターロックケーブル6側だけを見ると、ロックピン22は解除位置(上側)KLと係合位置(下側)KFの間で移動自在であり、かつ第2バネ28の付勢力により常時係合位置側(矢印D方向)に付勢されている。
【0018】
つぎにスライドブロック12とロックピン22のインターロック関係を見ると、スライドブロック12がスライドロック解除位置SFにあるときは、図1のようにロックピン22の段部がスライドブロック12の側面に当接するので、ロックピン22は係合位置KLへの侵入が規制される。そしてスライドブロック12がシフトロック位置SLにくると、円形の孔15と内筒20とが同心状になるので、ロックピン22が上下に移動自在となり、係合位置KLに侵入することができる。逆にロックピン22が解除位置KLにあるときはスライドブロック12は移動自在であり、シフトロック位置に侵入することができる。また、スライドブロック12がシフトロック位置SLにあり、ロックピン22が係合位置KLに侵入しているときは、スライドブロック2はシフトロック解除位置側SKに移動することができない。このように両者は常に一方を特定の位置に操作することにより初めて他方を移動させることができる関係にある。
【0019】
他方、図1のようにブレーキペダル1が第3バネ29の付勢力に抗してスライドピン21を矢印D方向に押圧している状態では、ロックピン22が第2バネ28の付勢力により同方向に移動する。逆にブレーキペダル1の押圧がない状態では、スライドピン21が第3バネ29の付勢力により矢印U方向に付勢され、ロックピン22もそのフランジ部24が環状突起23aと係合するので、同方向に付勢される。そのためロックピン22は前述のスライドブロック12がシフトロック位置SLにある状態では、ブレーキペダル1の操作により、自由に往復操作することができる。このように装置Aは外部からは、シフトロックケーブル4によるスライドブロック12の操作と、ブレーキペダル1によるスライドピン21を通じたロックピン22の操作の2種類の操作が可能であり、これにより2本のストロークの異なるケーブルを個別的に操作することができるのである。
【0020】
つぎに図4を参照して上記のインターロック装置Aを自動車のシフトレバー部3、キー部5およびブレーキペダル1の間に組み込んだフェイルセイフ用インターロックシステム場合について説明する。装置Aの本体2は、ブレーキペダル1の取りつけ基部33に設けたブラケット34に対し、ケース11のベース部10をボルト35で固定することにより、スライドピン21がブレーキペダル1の裏面に当接するように取りつける。前述したように、シフトロックケーブル4の他端側は、シフトレバー部3に連結され、キーインターロックケーブル6の他端側はキー部5に連結される。
【0021】
シフトレバー部3は図4に示すように、フレーム36の下面側に設けられた支持ブラケット37によって回動自在に支持されるシフトレバー38と、そのシフトレバー38の動きを規制するべくフレーム36上に立設された規制ブラケット(ゲートプレート)39を備えている。シフトレバー38の途中には、シフトレバーに沿って上下動自在で、常時上向きに付勢されているディテントピン40が設けられている。シフトレバー38の上端のノブ41には、ディテントピン40を下方に移動させるための操作部であるディテントノブ42が設けられている。前記規制ブラケット39にはディテントピン40が係合しうる複数個の係合部43が形成されたゲート44が開口している。各係合部43はシフトレバー38の各ポジション、すなわち前述のPポジション、Dポジション、リバース(R)ポジションなどに対応しており、左端の深い係合部43aはPポジションに対応する係合溝である。これらの構成は従来公知である。
【0022】
本実施例ではシフトロックケーブル4としてプルケーブルを採用するため、ディテントピン40をPポジションにロックする機構として、それぞれ規制ブラケット39にピン45aおよび46aで回動自在に取りつけられたシフトロックカム45およびストッパカム46を備えている。シフトロックカム45は図1に示すように、キーインターロックケーブル4が連結されるアーム45bと、係合溝43aを閉じるための突起45cとからほぼL字状の形態を備えている。また中央部の外側縁には係合切り欠き45dが形成されている。ストッパカム46はディテントピン40と当接する突起46bと、前記係合切り欠き43dと係合する係合ピン46cを備えた突起46dとから、ほぼ三角形状に形成されている。なお係合ピン46cと係合切り欠き45dは、ディテントピン40がPポジション以外のポジションにあるとき、シフトロックカム45をシフトロックケーブル4を介した第1バネ14の矢印L方向の付勢力に抗して、図1の矢印S1方向に回転した状態に拘束するためのものである。またねじりコイルバネ47はストッパカム46をその状態に維持するためのものである。
【0023】
前記図4に示すキー部5は従来公知の構成を有しており、キー50によって回転されるキーシリンダ51の先端側には、軸心を含む平面内で半径方向に突出する矩形状のロックプレート52が設けられている。さらにキーインターロックケーブル6の内索6Aには、ガイド53によってキーシリンダ51の軸心と平行な方向に摺動自在に案内されるシャフト54が連結されている。シャフト54の先端には、前記ロックプレート52の側面52aと係合してキーシリンダ51の回転を拘束すると共に、ロックプレートの上面52bと係合してシャフト54の軸方向の移動を拘束する鈎状の係止片55が半径方向に突出して設けられている。つぎに上記のごとく構成されるフェイルセーフ用のインターロックシステムの作用を各状態ごとに説明する。
【0024】
[ドライブ・キーロックモード] 図1はディテントピン40がPポジション用の係合溝43aから外れた位置にあり、シフトロックカム45が矢印S1方向に回動し、ストッパカム46によりその状態に拘束されている状態を示している。インターロック装置Aの本体2内では、スライドブロック12が第1バネ14の付勢力に抗して矢印R方向に移動している。またロックピン22は第2バネ24の付勢力に抗して矢印U方向に移動しており、胴部25の下端面がスライドブロック12の上面に当接している。そのためロックピン22は矢印D方向の動きが阻止されている。キーインターロックケーブル6も矢印U方向に移動しており、図4に示すように、キー部5ではシャフト54が矢印N1方向に移動している。なおキーシリンダ51はこの状態ではステアリングロック位置(LOCK位置)以外の、たとえばACCあるいはONなどの位置に回転されている。
【0025】
この状態では、図4のシフトレバー38はPポジションに入れることも含めて自由に操作できる。他方、キー50は、キーシリンダ51のロックプレート52の側面52aが係止片55の側面と干渉するので、LOCK位置に戻すことができない。したがって、ドライブ中にステアリングホイールをロックするおそれがない。またシフトレバー38をPポジション以外の、たとえばDポジションに残したまま、キー50を抜くおそれもない。さらにドライブモード中にはロックピン22は矢印U方向に移動した状態に拘束されており、しかも第2バネ28で矢印D方向に付勢されているので、ブレーキペダル1を踏んでもロックピン22はそれ以上矢印U方向に移動せず、スライドピン21のみが第3バネ24の付勢力により、ブレーキペダル1に追従して上下動する。
【0026】
[パーキング操作] つぎにディテントノブ42を押し込みながらシフトレバー38をPポジションに操作すると、図5aに示すように、ディテントピン40がストッパカム46の突起46bを押しながら矢印T2方向に回動させる。そのためストッパカム46の係合ピン46cがシフトロックカム45の係合切り欠き45dから脱出する。したがってシフトロックケーブル4の引き力が緩められ、図5bに示すように、第1バネ14の付勢力でスライドブロック12が矢印L方向にスライドする。そのためシフトロックケーブル4も矢印L方向に移動し、シフトロックカム45を矢印S2方向に回動させ、それによりディテントピン40を係合溝43aに係合した状態でシフトロックカム45の突起45cが係合溝43aの出口を塞ぐことになる。なおストッパカム46は、係合ピン46cがシフトロックカム45の外周縁と当接するので、矢印T2方向に回動した状態が維持される。
【0027】
[シフトロック/キーフリーモード] 他方、スライドブロック12が矢印L方向に移動したことにより、スライドピン21の胴部25の下端はスライドブロック12の円形の孔15と同心状になり、第2バネ24の付勢力により矢印D方向に移動し、円形の孔31内に嵌合する。そしてそれにより図4のキー部5におけるシャフト54が矢印N2方向に上昇し、キーシリンダ51の回転方向の拘束を解除する。
【0028】
この状態では、ロックピン22の下端が円形の孔31に嵌合しているので、スライドブロック12が矢印L方向に移動した状態に拘束され、そのためシフトレバー部3側から操作することができない(シフトロック状態)。ただし後述するように、この状態からブレーキペダル1を踏むと、スライドピン21が上昇し、ロックピン22を引き上げるので、ロックピン22によるスライドブロック12の拘束を解除することができる。
【0029】
[ステアリングロックモード] 上記の状態からキー50をステアリングロック側へ回転すると、シャフト54の係止片55がロックプレート52の上面に乗った状態になる。そのためキーインターロックケーブル6の矢印U方向の移動は規制され、ロックピン22も矢印D方向に移動した状態に拘束される。この状態ではキー50を抜き取ることができる。またこの状態では、かりにブレーキペダル1を踏んだとしてもキーインターロックケーブル6およびロックピン22が動かないので、シフトレバー38を操作することはできない。またステアリングロックにより、ステアリングホイールの回転はロックされ、自動車の電気関係もOFFにされる。
【0030】
[運転開始] 上記のステアリングロックモードでは、シャフト54が上昇しているので、ロックプレート52と係止片55とが干渉しない。そのため運転者はキー50をキーシリンダ51に差し込み、スタート側に回転させ、エンジンを始動させることができる。この始動のときはシフトレバー38は必ずパーキング位置にある。キー50を回転させるとロックプレート52の上面52bと係止片55との係合が外れるが、その状態では図5bに示すように、まだキーインターロックケーブル6は矢印D方向に移動していない。すなわちこの状態から、ブレーキペダル1を踏み、図6のようにスライドピン21およびシフトピン22を矢印D方向に移動させて初めてシフトロックケーブル4のロックが解除される。したがってブレーキを効かせている状態でのみ、シフトレバー38をドライブまたはリバースなどに切り替えることができる。そのため急発進を防ぐことができる。
【0031】
なおディテントノブ42を押しながらシフトレバー38をPポジションから脱出させると、ディテントピン40がシフトロックカム45の突起45cを押して矢印S1方向に回転させ、同時にシフトロックケーブル4を矢印R方向に引く。そしてシフトロックカム45が想像線の位置に来たとき、係合切り欠き45dに係合ピン46cが係合するので、ストッパカム46が矢印T1方向に回転し、シフトロックカム45を想像線の位置に拘束し、図1のドライブ/キーロックモードに戻ることになる。
【0032】
上記の装置Aでは、シフトロックケーブル4およびキーインターロックケーブル6はいずれのモードでも両端が拘束されているので、誤作動のおそれがない。またシフトロックケーブル4としてプルケーブルを採用しているので、配索が容易である。さらにキーインターロックケーブル6とシフトロックケーブル4は分離され、それぞれ別個の手段で操作するので、ストロークを別個に設定することができる。また装置Aの本体2はブレーキペダル1ないしその近辺に直接取りつけることができるので、取りつけスペースが少なく、しかも配索作業が容易である。しかし必要に応じて、プッシュプルケーブルやロッドを介してブレーキペダル1から離して設置することもできる。その場合はたとえば、スライドピン21に一端を固定したプッシュプルケーブルないしロッドの他端を、ブレーキペダルに当接させればよい。
【0033】
前記実施例では、スライドブロック12とロックピン22とを互いに直角方向に配置し、スライドブロック12に形成した孔15内にロックピン22の端部を嵌合させてスライドブロック12の動きを拘束し、ロックピン22の端部をスライドブロック12の表面に当接させてロックピン22の動きを拘束している。しかし両者を相互にインターロックする構成として、他の構成を採ることもできる。たとえば図7〜8の装置では、スライドブロック12とロックピン22とを平行に配置し、ストッパピン57を介して両者間のインターロックをとるようにしている。
【0034】
この装置では、スライドブロック12とロックピン22は図8において左右方向に移動自在となるようにケース11内に収容されており、ストッパピン57はケース11に形成したガイド溝58などにより、スライドブロック12の移動方向と直角の方向(図面上で上下方向)に移動自在に保持されている。スライドブロック12の側面およびロックピン22の端部側の側面は互いに隣接しており、それらの対向する側面に、ストッパピン57が交互に入る凹部59、60が形成されている。なおスライドブロック12とロックピン22の間に隔壁を設け、その隔壁にストッパピン57が通る孔を形成してもよい。凹部59、60の図面上で左側の内面59a、60aは、それぞれストッパピン57を上下方向に押すようにするため、傾斜している。他の部分の構成は図1などの装置と同じであるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0035】
このように構成される装置では、スライドブロック12およびロックピン22が両方とも図面の右側にあるときは、ストッパピン57が上下に移動自在となるので両者のうちいずれも右側に移動できる状態となる。そしてその状態からいずれか一方が図面の右側に移動すると、その側面にストッパピン57が当接し、他方の凹部58、59へ移動できなくなり、そのため他方を図面の左側の位置に拘束することになる。このようにこの装置においても、両者は常に一方を特定の位置に操作することにより初めて他方を移動させることができる関係にある。
【0036】
また前記実施例ではスライドブロック12およびロックピン22はそれぞれ直進往復運動をするようにしているが、往復回動運動をするように構成することもできる。またキーインターロックケーブル6としてプッシュプルケーブルを採用しているが、このものにもプルケーブルを採用することができる。その場合はたとえばキー側のシャフト54を上方に付勢するバネを、ガイド53とシャフト54との間、またはプルケーブル部分に介在させればよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明のインターロック装置は、シフトロックケーブルとしてプルケーブルを採用しているので、配索が容易であり、しかもストロークエンドの精度維持も容易である。また運転時にいずれのケーブルも拘束されるので、誤作動のおそれがない。さらにキーインターロックとシフトロックケーブルとが切り離されており、それぞれ別個の操作系統で操作されるので、両者のストロークを同一にする必要がない。そのためもっとも適切なストロークに設計することができ、しかも配索が簡単である。またブレーキペダルの近辺に本体を設置するものでは、取りつけスペースが少なく、配索作業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の装置の要部を示す一部切り欠き斜視図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】図1の装置を備えたキー・ブレーキ連動式シフトレバーロックシステムの全体を示す側面図である。
【図5】図5aおよび図5bは図1の装置の作動状態の変化を順に説明する断面図である。
【図6】図1の装置の異なる作動状態を示す断面図である。
【図7】本発明の装置の他の実施例を示す要部斜視図である。
【図8】図7の装置の内部構造を示す部分断面平面図である。
【符号の説明】
A インターロック装置
1 ブレーキペダル
2 本体
3 シフトレバー部
4 シフトロックケーブル
5 キー部
6 キーインターロックケーブル
12 スライドブロック
14 第1バネ
15 孔
21 スライドピン
22 ロックピン
28 第2バネ
29 第3バネ

Claims (6)

  1. シフトレバーの操作とイグニッションキーの操作とを、運転・停車の切替時に相互に規制するインターロック装置であって、
    ケースと、
    そのケース内に、シフトロック位置とシフトロック解除位置との間で移動するように設けられるスライドブロックと、
    シフトレバー側とスライドブロックとを連結するため、前記スライドブロックに対し、シフトロック解除側に延びるように連結されるプルケーブルからなるシフトロックケーブルと、
    前記スライドブロックを常時シフトロック位置側に付勢する第1バネと、
    前記ケース内に、シフトロック位置にある前記スライドブロックのシフトロック解除位置側への脱出を阻止する係合位置と、スライドブロックの移動を許す解除位置との間で移動自在に設けられるロックピンと、
    イグニッションキー側とロックピンとを連結するため、前記ロックピンに対し、係合位置側に延びるように連結されるキーインターロックケーブルと、
    前記ロックピンを常時係合位置側に付勢する第2バネと、
    ブレーキペダルの踏み込みのときに前記ロックピンを解除位置側に移動させるためのシフトロック解除手段とからなり、
    前記スライドブロックがシフトロック解除位置にあるとき、ロックピンの係合位置への侵入を規制し、シフトロック位置にあるとき、ロックピンの係合位置への侵入を許すように構成されている、自動変速機用シフトレバーのインターロック装置。
  2. 前記シフトロック解除手段が、ロックピンの移動方向と同方向に移動自在に設けられ、かつ、ロックピンと所定の遊びを持って連結されているスライドピンと、そのスライドピンを常時ロックピンの解除位置側に付勢する第3バネとを有し、そのスライドピンとブレーキペダルとが、ブレーキペダルが踏まれていないときにはスライドピンの解除位置側への移動を規制し、ブレーキペダルが踏まれたときはスライドピンの解除位置側への移動を許すように構成されている請求項1記載の装置。
  3. 前記ケースがブレーキペダルの近辺に取りつけられ、前記スライドピンの先端がケースから突出してブレーキペダルに当接している請求項2記載の装置。
  4. 前記スライドブロックの移動方向とロックピンの移動方向とが交差すると共に、スライドブロックがシフトロック位置で占める領域とロックピンが係合位置側で占める領域とが重なっており、
    それによりロックピンが、その係合位置において、シフトロック解除位置にあるスライドブロックと係合してそのシフトロック位置側への脱出を阻止すると共に、スライドブロックが、そのシフトロック解除位置において、解除位置にあるロックピンと係合してその係合位置への侵入を規制するように構成されている請求項1記載の装置。
  5. 前記スライドブロックに、キーインターロックケーブルを通す長孔とロックピンの先端近辺を通す孔が連通するように形成されており、前記キーインターロックケーブルが長孔を通ってスライドブロックに対してスライドピンとは反対側に延びている請求項4記載の装置。
  6. 前記スライドブロックの移動方向とロックピンの移動方向ととが平行であり、
    ロックピンが係合位置にあるとき、シフトロック位置にあるスライドブロックと係合してそのシフトロック位置側への脱出を阻止すると共に、スライドブロックがシフトロック解除位置にあるとき、ロックピンと係合してその係合位置への侵入を規制するためのストッパピンが、前記ケース内にスライドブロックの移動方向と交わる方向に移動自在に設けられている請求項1記載の装置。
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