JP3633080B2 - デジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システムに関するものであり、特に子機群から親機に対し間欠的且つ少量で即時性のないデータを伝送するシステム、例えば、防災システム、ビル管理システム、あるいはHAシステム等の各種センサーに子機の機能を付加し、中央監視盤に親機の機能を付加して無線データ伝送を行う際に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、デジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システムは提案され利用されている。各子機は固有の呼出符号、子機番号を具備するもので、図7に示すようにポーリングには親機と各子機の間で着信シーケンスによりサービスチャネルを確立し、通話チャネル上でデータ伝送を行い、切断シーケンスにより回線切断するという手順を繰り返し行う。
【0003】
また、時分割された物理スロットが上り/下り4つあるので、一つの親機が同時に接続可能な子機は最大3乃至4である。このことから、データ伝送と音声通話を並行して行うシステムも提案されている。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
前記システムで、子機群から親機に対し間欠的且つ少量のデータを伝送しようとすると、実際にデータ伝送を行う時間に対して、サービスチャネル確立、回線切断手順の実行に要する時間が支配的である。そのために、実質的なデータ伝送速度が低下して、一つの親機に収容可能な子機数が減少するという問題がある。また、通話チャネルTCHの1スロットは160ビットであるのに対し、データ量が数バイト程度の場合には通話チャネルTCHの残り部分を無効データで埋めるためにさらに伝送効率が低下する。また、データ伝送と共に音声通話を行う場合には、同時に可能な音声通話は2通話に減少するという問題がある。また、呼出符号は有限な資源であるので、すべての子機に固有の呼出符号を割り付けると呼出符号が枯渇する恐れがあるという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記の課題を解決するために、デジタルコードレス電話の親機と、複数の子機とで構成される無線データ伝送システムであって、前記子機群は子機番号を記憶する手段と同一の呼出符号を具備し、前記親機は子機番号を指定して子機にポーリングする手段を具備し、親機が指定する子機番号を持つ子機を主子機、その他の子機を従子機とし、親機が主子機との間でサービスチャネル確立を行い、従子機がその接続手順を傍受することで主子機と同一の通話チャネルを使用し、サービスチャネル確立後は親機のポーリングに呼応して各子機が前記通話チャネル上でデータ伝送を行うことを特徴とするものである。つまり、予め子機群に同一の呼出符号と固有の子機番号を割り付けてから、親機と主子機間でサービスチャネル確立を行い、従子機がその接続手順を傍受することで主子機と同一の通話チャネルを使用するようにしたうえで、親機が子機番号を指定してポーリングを行い、各子機が同一の通話チャネル上でデータ伝送を行うものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、デジタルコードレス電話の親機と、複数の子機とで構成される無線データ伝送システムであって、前記子機群は子機番号を記憶する手段と固有の呼出符号を具備し、前記親機は呼出符号を指定して子機にポーリングする手段を具備し、親機が指定する呼出符号を持つ子機を主子機、その他の子機を従子機とし、親機が主子機との間でサービスチャネル確立を行い、従子機がその接続手順を傍受することで主子機と同一の通話チャネルを使用し、サービスチャネル確立後は親機のポーリングに呼応して各子機が前記通話チャネル上でデータ伝送を行うことを特徴とするものである。つまり、予め子機群に固有の呼出符号と同一の子機番号を割り付けてから、親機と主子機間でサービスチャネル確立を行い、従子機がその接続手順を傍受することで主子機と同一の通話チャネルを使用するようにしたうえで、親機が呼出符号を指定してポーリングを行い、各子機が同一の通話チャネル上でデータ伝送を行うものである。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のデータ伝送システムにおいて、通話用物理スロットをさらに時分割し、複数の子機で多重化してデータ伝送を行うようにしたものである。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載のデータ伝送システムにおいて、制御チャネルが使用する物理スロット位置の空スロットに通話用チャネルをおいてデータ伝送を行うようにしたものである。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のデータ伝送システムにおいて、子機群は、親機の着呼通知に対してランダムな遅延時間でリンクチャネル確立要求を行い、親機はリンクチャネル確立要求のあった子機から順に子機番号を割り付けることにより、子機群に固有の子機番号を割り付けるようにしたものである。
【0010】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の子機番号割り付け手段において、子機群は、親機の着呼要求に対して一度は即座にリンクチャネル確立要求を行い、子機番号が割り付けられなかった場合にのみ親機の着呼要求に対してランダムな遅延時間でリンクチャネル確立要求を行うようにしたものである。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載の子機番号割り付け手段において、子機群に、着呼シーケンスの上りメッセージ中にランダムデータを挿入する手段とそのランダムデータを記憶する手段を付加し、親機に受信したランダムデータを子機に再送信する手段を付加し、子機は親機から再送信されたランダムデータと自己の記憶するランダムデータを照合して一致したときのみ割り付けられた子機番号を記憶するようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、請求項1又は2記載の発明の概略データ伝送手順図である。図中、CSは親機、PSは子機、PS#は子機番号を意味する。請求項1記載の発明の場合には、予め子機群には同一の呼出符号が割り付けてある。データ伝送に先立ち、子機群に固有の子機番号を割り付ける。子機番号の割り付け手段としては、子機にスイッチを内蔵して設定する方法や、専用の子機番号書き込み装置を用いる方法や、システム設置後に親機からの指示で設定する方法等が考えられる。
【0013】
サービスチャネル確立は、親機からの着呼要求により起動される。子機は、着呼要求の子機番号が自己の記憶する子機番号と一致する場合に主子機となって着信シーケンスを実行する。図1では、PS#1の子機が主子機となる。また、子機番号が一致しないが、呼出符号の一致する子機は従子機となって主子機と親機の接続手順を傍受し、主子機と同一通話チャネルを使用するようになる。図1では、PS#2〜PS#4の子機が従子機となる。親機は、データ伝送を要求する子機の子機番号を通話チャネル上で送信し、子機は自己の子機番号を受信した場合にデータを送信する。
【0014】
請求項2記載の発明の場合には、予め子機群には固有の呼出符号が割り付けてある。データ伝送に先立ち、子機群に同一の子機番号を割り付ける。子機番号割り付け手段としては、子機にスイッチを内蔵して設定する方法や、専用の子機番号書き込み装置を用いる方法や、システム設置後に親機からの指示で設定する方法等が考えられる。
【0015】
サービスチャネル確立は、親機からの着呼要求により起動される。子機は、着呼要求の呼出符号が自己の記憶する呼出符号と一致する場合に主子機となって着信シーケンスを実行する。図1では、PS#1の子機が主子機となる。また、呼出符号が一致しないが、子機番号の一致する子機は従子機となって主子機と親機の接続手順を傍受し、主子機と同一通話チャネルを使用するようになる。図1では、PS#2〜PS#4の子機が従子機となる。親機は、データ伝送を要求する子機の呼出符号を通話チャネル上で送信し、子機は自己の呼出符号を受信した場合にデータを送信する。
【0016】
上記の実施例により、親機と子機群の間で一斉にサービスチャネル確立ができ、同一の通話チャネルを子機群で共有してかつ衝突のないデータ伝送が可能になる。
【0017】
図2、図3は、請求項3記載の発明の通話用物理スロットの概略構成図である。本発明の動作について図2、図3に基づき説明する。本実施例は通話用物理スロットのデータ部分:I(通話チャネルTCH)の160ビットを、40ビットづつのTCH#1乃至4に4分割してある。上りのTCH#1乃至4は、プリアンブルPR、ユニークワードUW、データI、パリティビットP、ガードビットGで構成される。親機は、データ伝送を要求する子機の子機番号をTCH#1乃至4上で各々送信し、子機は自己の子機番号を受信した場合に同じTCH#位置にデータを送信する。TCH#1を指定された子機は通話用物理スロット構成要素のデータ部分:I(通話チャネルTCH)以外の部分も送信する。親機は、異なる子機からの信号を連続して受信するので、TCH#毎にプリアンブルPRで同期を取り直し、ユニークワードUWを検出し、パリティチェックを行う。ガードビットGは子機PS#1乃至4の同期がずれていてTCH#1乃至4が重なり合うことを防ぐためのものである。また、当然ながら、子機PS#1の送信する通話用物理スロットのCRC部分(Cyclic Redundancy Check)はTCH#1にのみ有効である。
【0018】
上記の実施例により、1通話用物理スロットを4子機で多重化して使用することが可能になり、通話用物理スロットのデータ部分:I(通話チャネルTCH)の160ビットを分割しない場合には1秒間に200回のポーリングしかできないのに対して、800回のポーリングが実行可能になる。
【0019】
図4は、請求項4記載の発明の概略フレーム構成図である。以下、本発明の動作について図4に基づき説明する。サービスチャネル確立後の制御チャネルCCHは専ら、200ms間隔でBCCHが親機から送信されるのみであるので、制御チャネルCCHが使用する物理スロット位置の空スロットに通話チャネルTCHを配置する。親機は送信すべき制御チャネルCCHが存在する場合には一時的にポーリングを停止して制御チャネルCCHを優先的に送信する。上記の実施例により、ポーリングによるデータ伝送のために通話チャネルTCHを使用してもさらに3TCHを確保することが可能になるので、データ伝送と並行して通話を行うようなシステムでは3通話が可能である。
【0020】
図5は、請求項5記載の発明の概略子機番号割り付け手順図である。以下、本発明の動作について図5に基づき説明する。親機はBCCH上に子機番号設定指示を送信した後にPCH上に着呼要求を送信する。子機は着呼要求を受信したら乱数を発生させ、ランダムな遅延時間後にリンクチャネル確立要求を送信する。リンクチャネル確立要求を受信した親機は着信シーケンス、子機番号設定シーケンス、切断シーケンスを実行する。親機は一旦リンクチャネル確立要求を受信すると、切断シーケンスが終了するまではリンクチャネル確立要求を受信しても廃棄する。また、子機はリンクチャネル確立要求を送信しても着信シーケンスが実行されない場合は再び乱数を発生させて、ランダムな遅延時間後にリンクチャネル確立要求を再送信する。この実施例により、親機は子機に固有の子機番号を割り付けることが可能になる。
【0021】
図6は、請求項6記載の発明の概略子機番号割り付け手順図である。以下、本発明の動作について図6に基づき説明する。親機はBCCH上に子機番号設定指示を送信した後にPCH上に着呼要求を送信する。子機は着呼要求を受信したらリンクチャネル確立要求を送信する。図6の例では、複数の子機が同時にリンクチャネル確立要求を送信したために衝突してしまい、親機はリンクチャネル確立要求を受信できない。その場合には親機から着信シーケンスが実行されないので、子機は乱数を発生させ、ランダムな遅延時間後にリンクチャネル確立要求を送信する。既に稼働中のシステムに子機を追加する場合のようにリンクチャネル確立要求を送信する子機が一つしかないときは、リンクチャネル確立要求を受信した親機が着信シーケンス、子機番号設定シーケンス、切断シーケンスを実行する。この実施例により、親機は子機に固有の子機番号を割り付けることが可能になり、且つ子機を追加する場合には、より簡単な手順で子機番号を割り付けることが可能になる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の無線データ伝送システムにあっては、子機群に同一の呼出符号と固有の子機番号を割り付け、親機と子機群の間で一斉にサービスチャネル確立するような構成としたので、親機と各子機の間でのサービスチャネル確立手順を省略することが可能になり、実質的データ伝送速度をより向上させた無線データ伝送システムが提供できた。
【0023】
請求項2記載の無線データ伝送システムにあっては、子機群に固有の呼出符号と同一の子機番号を割り付け、親機と子機群の間で一斉にサービスチャネル確立するような構成としたので、親機と各子機の間でのサービスチャネル確立手順を省略することが可能になり、実質的データ伝送速度をより向上させた無線データ伝送システムが提供できた。
【0024】
請求項3記載の無線データ伝送システムにあっては、通話用物理スロットをさらに時分割するようなスロット構成としたので、一つの通話用物理スロットを複数の子機で多重化して利用することが可能になり、実質的データ伝送速度をより向上させた無線データ伝送システムが提供できた。
【0025】
請求項4記載の無線データ伝送システムにあっては、制御チャネルが使用する物理スロット位置の空スロットに通話チャネルをおくようなフレーム構成としたので、通話用チャネル数を減らすことなくデータ伝送用チャネルを設けることが可能になり、チャネル利用効率をより向上させた無線データ伝送システムが提供できた。
【0026】
請求項5記載の無線データ伝送システムにあっては、子機群を親機の着呼通知に対してランダムな遅延時間でリンクチャネル確立要求するような構成にし、親機をリンクチャネル確立要求のあった子機から順に子機番号を割り付けるような構成にしたので、子機群に固有の子機番号を割り付けることが可能になる手順が提供できた。
【0027】
請求項6記載の無線データ伝送システムにあっては、子機群を親機の着呼要求に対して一度は即座にリンクチャネル確立要求し、子機番号が割り付けられなかった場合にのみ親機の着呼要求に対してランダムな遅延時間でリンクチャネル確立要求するような構成としたので、子機追加時のように子機番号を要求する子機が一つしかない場合には前半の手順だけで子機番号を割り付けることが可能になり、子機番号割り付け効率をより向上させた手順が提供できた。
【0028】
請求項7記載の無線データ伝送システムにあっては、子機が着呼シーケンスの上りメッセージ中にランダムデータを挿入し、親機が受信したランダムデータを子機に再送信し、子機は親機から再送信されたランダムデータと自己の記憶するランダムデータを照合して一致したときのみ割り付けられた子機番号を記憶するような構成としたので、子機は割り付けられた子機番号が自己の発したリンクチャネル確立要求に対するものであるか否かを判断することが可能になり、子機群に固有の子機番号を割り付ける手順が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1又は2記載の発明のデータ伝送手順を示す説明図である。
【図2】請求項3記載の発明の通話用物理スロットの概略構成図である。
【図3】請求項3記載の発明の4分割された通話チャネルの概略構成図である。
【図4】請求項4記載の発明のフレームの概略構成図である。
【図5】請求項5記載の発明の子機番号割り付けの概略手順を示す説明図である。
【図6】請求項6記載の発明の子機番号割り付けの概略手順を示す説明図である。
【図7】従来例のデータ伝送手順を示す説明図である。
【符号の説明】
CS 親機
PS 子機
Claims (7)
- デジタルコードレス電話の親機と、複数の子機とで構成される無線データ伝送システムであって、前記子機群は子機番号を記憶する手段と同一の呼出符号を具備し、前記親機は子機番号を指定して子機にポーリングする手段を具備し、親機が指定する子機番号を持つ子機を主子機、その他の子機を従子機とし、親機が主子機との間でサービスチャネル確立を行い、従子機がその接続手順を傍受することで主子機と同一の通話チャネルを使用し、サービスチャネル確立後は親機のポーリングに呼応して各子機が前記通話チャネル上でデータ伝送を行うことを特徴とするデジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム。
- デジタルコードレス電話の親機と、複数の子機とで構成される無線データ伝送システムであって、前記子機群は子機番号を記憶する手段と固有の呼出符号を具備し、前記親機は呼出符号を指定して子機にポーリングする手段を具備し、親機が指定する呼出符号を持つ子機を主子機、その他の子機を従子機とし、親機が主子機との間でサービスチャネル確立を行い、従子機がその接続手順を傍受することで主子機と同一の通話チャネルを使用し、サービスチャネル確立後は親機のポーリングに呼応して各子機が前記通話チャネル上でデータ伝送を行うことを特徴とするデジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム。
- 請求項1又は2において、通話用物理スロットをさらに時分割し、複数の子機で多重化してデータ伝送を行うことを特徴とするデジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム。
- 請求項1又は2において、制御チャンネルが使用する物理スロット位置の空スロットに通話用チャネルをおいてデータ伝送を行うことを特徴とするデジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム。
- 請求項1において、子機群は、親機からの着呼通知に対してランダムな遅延時間でリンクチャネル確立要求を行う手段を具備し、親機は、子機群に固有の子機番号を割り付ける手段と、リンクチャネル確立要求のあった子機から順に子機番号を割り付ける手段を具備することを特徴とするデジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム。
- 請求項5において、子機群は、親機の着呼要求に対して一度は即座にリンクチャネル確立要求を行う手段と、子機番号が割り付けられなかった場合には親機の着呼要求に対してランダムな遅延時間でリンクチャネル確立要求を行う手段を具備することを特徴とするデジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム。
- 請求項5又は6において、子機群は、着呼シーケンス中の上りメッセージにランダムデータを挿入する手段とそのランダムデータを記憶する手段を具備し、親機は受信したランダムデータを子機に再送信する手段を具備し、子機は親機から再送信されたランダムデータと自己の記憶するランダムデータを照合して一致したときのみ割り付けられた子機番号を記憶することを特徴とするデジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム。
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1996
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