JP2006325048A - 回線獲得方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】「下り」は正常だが「上り」が不通な状態になった子局が「下り」「上り」とも正常な子局と同時に回線獲得符号を送信したとき、親局は正常な子局と通信を始めるが、異常な方の子局も正常に動作していると誤認して誤作動する。
【解決手段】親局から許可符号P1が送信されたときに、回線獲得符号を送信した子局1、2はそれぞれ自局に設けられたランダム符号発生手段からユニークなランダム符号Q1,Q2を親局へ送信する。親局はランダム符号Q1のみ受信できたとするとこれを子局の方向(「下り」方向)に返送する。これを受けた子局1は自局から送信したランダム符号と一致するのでデータ通信を開始するが、子局2は自局からのとは異なるランダム符号を受信するからデータ送信を行わず、こうして子局2が誤ってデータ送信動作するのを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】親局から許可符号P1が送信されたときに、回線獲得符号を送信した子局1、2はそれぞれ自局に設けられたランダム符号発生手段からユニークなランダム符号Q1,Q2を親局へ送信する。親局はランダム符号Q1のみ受信できたとするとこれを子局の方向(「下り」方向)に返送する。これを受けた子局1は自局から送信したランダム符号と一致するのでデータ通信を開始するが、子局2は自局からのとは異なるランダム符号を受信するからデータ送信を行わず、こうして子局2が誤ってデータ送信動作するのを防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は回線獲得方法に係り、とくに複数の子局が親局からの同期信号を受けて回線獲得をしようとするときの衝突の回避と回線獲得動作を確実に行えるようにするための回線獲得方法に関する。
1つの親局と複数の子局から構成され、同じ時刻に親局と通信が行えるのは1つの子局のみに限られる無線システムでは、子局が回線獲得のための要求信号を、親局が通信中でないときに親局へ送信し、これによって親局との通信を開始する。
図2はこのようなシステムに於る子局の回線獲得方法を説明した図で、どの子局とも通信していないとき、親局は一定周期Tでもって同期符号を各子局へ送信している。いま子局1に送信データが発生すると、その直後に親局から送信された同期符号S1受信に同期して回線獲得符号G1を親局へ送信する。親局は同期符号S1送信後に回線獲得符号G1の受信を検出すると、次の送信タイミングには同期符号ではなく許可符号P1を送信する。子局1は、先に受信した同期符号から時間T経過後に同期符号ではなく許可符号P1を受信すると、自局が回線獲得に成功したと判断してデータ符号D1の親局への送信を開始する。親局はこのデータ符号D1を時間Tの間受信し、エラーが検出されなかったら許可符号P2を子局へ送信し、これを受けて子局1は続きのデータ符号D2を送信する。親局はこのデータ符号D2を受信してエラーを検出すると次のタイミングでは再送符号Rを送信し、これに応じて子局1はデータ符号D2を再送する。以下、このような繰り返しで子局1のデータ送信が行われる。なお、子局からのデータ符号にはエラー検出用のビットが付加されているものとする。
上記の子局1との通信中は、親局からは許可符号又は再送符号が周期Tごとに送信され、同期符号は送信されることはないから、他の子局は送信データが発生しても親局との回線を獲得することができず、回線が空くまで待っている。
図2で説明した回線獲得方法の場合、親局が同期符号を送信したときに複数の子局から送信データ発生にともなう回線獲得符号が親局へ送信されることがある。とくに1つの子局と親局との通信中に複数の他の子局で送信データが発生して待機しており、通信中の子局がデータ送信を終了して親局から同期符号が送信されたときには、待機中の複数子局から回線獲得符号が親局へ一斉に送信される。このような場合には回線獲得要求の衝突がおこり、どの子局も回線獲得を行うことができない。
上記の衝突を解決する方法としては、各子局に異なる送信ディレイ値を与えておき、送信データが発生したときには同期符号受信後に自局の送信ディレイ値で与えられた回数だけ同期符号を受信した時点で回線獲得符号を送信するものがある。しかしこの方法では、子局ごとに優先度が固定されていしまい、さらに子局の数が大きいと、送信開始まで待っている間は回線が空いてしまうというケースが多く発生し、送信効率が大幅に低下する欠点がある。
特許文献1に開示された「送信キャリア衝突回避方法」には、多数の子局が存在する場合でも、子局ごとの優先度が固定されず、かつ送信効率を低下させずに衝突を防止するようにしたプロトコルが示されている。この技術はISAM方式(Idle Signal Multiple Access)において、親局からのアイドル信号(上述の同期符号に相当)にアイドル信号番号をつけ、また子局の回線獲得が何回失敗したかを送信カウンタでカウントして、そのカウント値が大きい程当該子局に小さいディレイ値を与え、かつ前記アイドル信号番号をアイドル信号ごとに変えて送信データのある子局の優先度が片寄らないように各子局のディレイ値を与える方法を示している。この方法によれば、親局との回線の空きを少なくし、かつどの子局にもほぼ同等の優先度でもって親局との通信を効率よく行えるようにすることができる。
特開平10−257061号公報
無線回線においては、親局からの同期符号や許可符号などがある子局で受信できても、当該子局からのデータ符号が親局で受信できないような回線状態が生じることがある。こうした回線状態が生じたときには、当該子局がデータ送信に成功したと判断しているが親局はそのデータを受信していないという異常事態が発生しうる。
図3は、この異常事態の説明図で、子局1、2で送信データが発生したのち同期符号S1が親局から送信されたとする。この「下り」信号は子局1、2ともに受信したとすると、子局1、2はともに回線獲得符号G1、G2をそれぞれ送信する。このとき子局2からの「上り」の回線獲得符号G2が親局には届かず受信されず、子局1からの回線獲得符号G1のみが親局で受信されると、親局では衝突がないので許可符号P1を送信する。この「下り」信号を子局1、2ともに受信すると、子局2は子局1とともに自局が許可されたものと判定し、子局2はデータ符号D12を、子局1はデータ符号D11を親局へ送信する。このときも親局はデータ符号D11のみを受信し、正常受信であれば続くデータ送信を許可する許可符号P2を送信する。このようにして、子局2からの「上り」信号のみの不通状態が続くと、子局1と親局との間で データ送信、再送信がくり返されるが、子局2は自局からのデータ符号が受信されていないのに受信されていると誤って判断してしまうことになる。
本発明の目的は、効率よく衝突を回避でき、かつ回線状態によって実際には親局に受信されていないデータ送信が成功したと子局が誤判定しないようにした回線獲得方法を提供することにある。
本発明は、親局への送信データが発生した子局が親局から周期的に送られてくる同期符号を受信したときに回線獲得符号を親局へ送信し、親局がこの回線獲得符号を受信すると許可符号を送信し、回線獲得符号を送信した子局がこの許可符号を受信すると自局に備えられたランダム符号発生手段の発生するランダム符号を親局へ送信し、親局はこのランダム符号を受信すると受信したランダム符号をそのまま送信し、このランダム符号を受信した子局は自局から送信したランダム符号と前記受信したランダム符号とが一致したときのみ自局から親局へ データ符号の送信を開始するようにした回線獲得方法を開示する。
「上り」回線が不通となっている子局からのランダム符号は親局には受信されず、親局から返送されるランダム符号は「上り」回線も正常な子局からのランダム符号である。したがって「下り」とともに「上り」回線も正常な子局のみがデータ送信を開始でき、「上り」異常の子局は誤認したままでデータ送信を行うことは防止される。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の回線獲得方法の手順を示す図で、図3の場合と同様に子局1は親局と「上り」「下り」回線とも通信可能であるが、子局2の方は親局へ向う「上り」回線が不通状態で電波が届かず、「下り」回線のみ通信可能な状態であるとする。ここで同期符号S1の送信より手前で子局1、2ともに送信データが発生すると、子局1、2は同期符号S1を受信して回線獲得符号G1、G2を親局へ送信する。このとき親局では、子局2からの回線獲得符号G2は受信されず従って回線獲得符号G1のみが受信され、衝突は起こらない。その結果親局は許可符号P1を送信し、子局1、2はともにこの許可符号P1を受信する。ここまでの動作は図3の場合と同じである。
ここで本発明においては子局1、2は、従来のように許可符号受信後に直ちにデータ符号の送信を行わず、自局を識別するための識別符号Q1,Q2をそれぞれ親局へ送信する。しかし識別符号Q2は回線獲得符号G2と同様に親局には届かないから、親局は識別符号Q1のみを受信する。そして親局は識別符号を受信するとこれをそのまま、許可符号P1送出後のT時間後に送信する。今の場合は識別符号Q1をそのまま送信する。子局1、2はともにこの送信された識別符号Q1を受信し、それを自局の識別符号と比較するが、今の場合子局2は自局の識別符号Q2とは違うので、自局は通信が不可能と判断し、以降の通信を行わないで次の同期符号の受信を待つ。一方、子局1は受信した識別符号と自局の識別符号とが一致するから、データの送信を開始する。これ以降の動作は従来方法と同じである。
以上に示した手順によれば、ある時点で同時に回線獲得符号を送信した子局の1つのみが「上り」「下り」とも通信可能で他の子局の「上り」のみが不通状態の場合、これら子局の識別符号が互いに異っていれば、実際には親局に受信されていないデータを送信ずみと誤認することをなくすことができる。
子局が送信する識別符号としては、全ての子局が互いに異なる識別符号を定めるのが望ましい。ここで許可符号発行後のT期間に送信できるデータの符号長が十分あって、全ての子局に相違する識別符号を与えてもそれを表現できるときは、各子局に固定の識別符号を与えてもよい。しかし子局の個数に比べて上記符号長が不十分なときには一部の子局で識別符号が同じになるのはさけられない。例えば誤り訂正符号を除いた正味のデータ長が8ビットであると、8ビットの識別符号では最大256個の符号しか使用できない。
このようにT期間に送信可能なデータの符号長が不十分なときには各子局にそのデータ符号長と同じビット数のランダム符号を発生するランダム符号発生手段を設け、許可符号受信時にこの手段から発生されるランダム符号を識別符号として用いるようにする。ランダム符号発生手段としては、例えばC言語のランダム符号発生関数を用い、その引数として、子局ごとに必ず異なっているシリアル番号とそのときの時刻の秒数を加算した数値の末尾何桁かを用いるなどの方法を用いる。このようにすれば上記の引数が一致しない子局の間ではランダム符号は異なったものになり、かつ発生時刻によって同一子局でも異なったランダム符号が生成される。こうして、同一符号のランダム符号がたまたま図1のように競合したときに2つの子局から送信される確率は小さくでき、「データ送信成功」と誤認する確率を大幅に減らすことができる。
なお、全ての子局に異なる固定の識別符号を割り当てることが可能な場合でも、子局の個数が変動したり、システムで使用する子局の新設や改廃等を考慮すると、固定識別符号の割り当てにはそれなりの識別符号の統一的管理が必要となる。このような繁雑さを避けるためには、前述のようなランダム符号の利用が便利である。
1、2 子局
Claims (1)
- 親局への送信データが発生した子局が親局から周期的に送られてくる同期符号を受信したときに回線獲得符号を親局へ送信し、親局がこの回線獲得符号を受信すると許可符号を送信し、回線獲得符号を送信した子局がこの許可符号を受信すると自局に備えられたランダム符号発生手段の発生するランダム符号を親局へ送信し、親局はこのランダム符号を受信すると受信したランダム符号をそのまま送信し、このランダム符号を受信した子局は自局から送信したランダム符号と前記受信したランダム符号とが一致したときのみ自局から親局へ データ符号の送信を開始するようにした回線獲得方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005147573A JP2006325048A (ja) | 2005-05-20 | 2005-05-20 | 回線獲得方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=37544371
Family Applications (1)
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JP2005147573A Pending JP2006325048A (ja) | 2005-05-20 | 2005-05-20 | 回線獲得方法 |
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Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09233553A (ja) * | 1996-02-26 | 1997-09-05 | Matsushita Electric Works Ltd | デジタルコードレス電話を用いたデータ伝送システム |
WO2005034433A1 (ja) * | 2003-10-03 | 2005-04-14 | Fujitsu Limited | 無線lanシステムにおけるアクセス制御システム |
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Patent Citations (2)
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