JP2002512477A - 通信システムにおいて通信リンクの利用可能性を平衡させる方法 - Google Patents

通信システムにおいて通信リンクの利用可能性を平衡させる方法

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JP2002512477A JP2000545273A JP2000545273A JP2002512477A JP 2002512477 A JP2002512477 A JP 2002512477A JP 2000545273 A JP2000545273 A JP 2000545273A JP 2000545273 A JP2000545273 A JP 2000545273A JP 2002512477 A JP2002512477 A JP 2002512477A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アップリンクおよびダウンリンク通信における周波数帯域幅の利用可能性を平衡させ、かつアップリンク通信のオーバロード状態を防止する。 【解決手段】 周波数帯域幅の利用可能性を平衡させる方法は、ダウンリンク周波数帯域幅の需要レベルを判定する段階、および前記需要レベルにもとづきアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に占有してアップリンクおよびダウンリンク周波数帯域幅の利用可能性を平衡させる段階を含む。アップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に占有する段階はアップリンク通信におけるタイムスロットへのアクセスを制限する段階を含む。アップリンク通信による呼の発信要求を受信しないことまたは少なくとも1つの移動ステーションによるアップリンク通信の終了要求はアップリンク周波数帯域幅の一部の人為的な占有を引き起こす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は通信システムに関し、かつより特定的にはセルラ通信システムに関す
る。
【0002】
【発明の背景】
セルラ通信システムは数多くの移動ステーションとベースステーションとの間
で通信リンクを提供する。移動ステーションからベースステーションへの通信リ
ンクは通常アップリンク通信と称され、かつ逆の方向では、ダウンリンク通信と
称される。通信システムの標準、プロトコルおよび制御に従って、数多くの単一
方向または単方向メッセージ(unidirectional message
s)が前記移動ステーションとベースステーションとの間で通信される。これら
の単一方向メッセージは放送制御チャネル(broadcast contro
l channel)、ページングチャネル、および他の同様の形式のチャネル
のようなあらかじめ規定された通信チャネルで送信される。これらの単一方向メ
ッセージは通常アップリンク通信に応答するものではない。アップリンクおよび
タウンリンクの周波数帯域幅はほぼ等しいから、そのような単一方向メッセージ
の送信の数が1つの通信リンク方向で他のものより過剰になると不均衡な周波数
帯域幅の利用可能性(availability)が生じる。
【0003】 周波数帯域幅の不均衡な利用可能性は通信システムにおいて通信のオーバロー
ドの問題を生じる。通信システムにアクセスできる移動ステーションの最大数は
アップリンク通信周波数帯域幅に依存する。同様に、ベースステーションが応答
できる移動ステーションの最大数はダウンリンク通信周波数帯域幅に依存する。
不均衡な周波数帯域幅の利用可能性のため、ダウンリンク周波数帯域幅の利用可
能な部分が収容できるよりも多くの移動ユーザがアップリンク周波数帯域幅にお
いてアップリンク通信により呼を発信することができる。その結果、アップリン
ク通信における移動ユーザは呼の発信、すなわち発呼、に際してある期間の間ダ
ウンリンク通信による応答を受けないかもしれず、それは該応答はダウンリンク
周波数帯域幅の一部が利用可能になるまでプロセッサにおいて待ち行列に入れら
れる(queued)可能性があるからである。もし応答のための該期間が所定
のタイムアウト限界を超えれば、その呼の発信は進められなくなる。ダウンリン
ク周波数帯域幅が前記ダウンリンク通信応答を収容できない場合、アップリンク
通信はアップリンク通信周波数帯域幅をオーバロードさせる。
【0004】 さらに、ダウンリンクおよびアップリンク周波数帯域幅の不均衡な利用可能性
はベースステーションにおける限られた処理能力を有するプロセッサによって生
じる可能性がある。ダウンリンク通信のメッセージングを処理するプロセッサの
限られた処理能力はダウンリンク周波数帯域幅の完全な利用を可能にしないかも
しれず、従ってダウンリンクおよびアップリンク周波数帯域幅の不均衡な利用可
能性を生じさせる。例えば、もし多数の移動ユーザがアップリンク周波数帯域幅
によってアップリンク通信を開始すれば、前記プロセッサはその限られた処理能
力のためそれらのダウンリンク通信応答を時宜を得たまたはタイムリーな様式で
処理できない可能性がある。その結果前記アップリンク通信はアップリンク通信
周波数帯域幅をオーバロードさせる。アップリンク通信へのタイムリーでない応
答はアップリンク通信のタイムアウトの不首尾(time out failu
re)につながる。したがって、ベースステーションにおける限られた処理能力
はアップリンクおよびダウンリンク周波数帯域幅の不均衡な利用可能性のための
状態を生じさせる。
【0005】 したがって、アップリンクおよびダウンリンク通信における周波数帯域幅の利
用可能性を平衡させ、かつアップリンク通信のオーバロード状態を防止する方法
の必要性が存在する。
【0006】
【好ましい実施形態の詳細な説明】
通信システムは複数の移動ステーションから少なくとも1つのベースステーシ
ョンへとアップリンク通信を提供し、かつ前記ベースステーションから前記複数
の移動ステーションの内の少なくとも1つに対してダウンリンク通信を提供する
。そのような通信システムはセルラ通信システムとすることができる。前記アッ
プリンクおよびダウンリンク通信は限られたアップリンクおよびダウンリンク周
波数帯域幅において行なわれる。前記ダウンリンク周波数帯域幅はほぼ前記アッ
プリンク周波数帯域幅と等しくすることができる。アップリンクおよびダウンリ
ンク周波数帯域幅の利用可能性を平衡させる方法は前記限られたダウンリンク周
波数帯域幅の使用のための需要または要求レベルを決定する段階、および前記要
求レベルにもとづき前記限られたアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的にま
たは人工的に(artificially)占有し前記アップリンクおよびダウ
ンリンク周波数帯域幅の利用可能性を平衡させる段階を含む。その結果、前記ダ
ウンリンク周波数帯域幅はアップリンク周波数帯域幅によって生成されるすべて
の発信呼に対するすべての応答によって時宜を得てまたはタイムリーに使用する
のに十分な利用可能な帯域幅を有することになる。前記呼の発信はタイムアウト
の不首尾なしに完了することになる。したがって、ある移動ステーションがアッ
プリンク通信によってベースステーションに対しその初期アクセスを行なう場合
、該移動ステーションは呼の発信または発呼が完了することを保証される。
【0007】 進行中の他の呼を妨げることなくアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に
占有するために、ベースステーションは移動ステーションからの信号の送信を監
視する。ベースステーションがアップリンク通信による呼の発信の要求を受信し
ないかまたは受信できない場合は、信号を受信しないかまたはできないことによ
って限定されたアップリンク周波数帯域幅の一部の人為的な占有がトリガされる
、すなわち引き起こされる。他の状況では、複数の移動ステーションの内の少な
くとも1つによるその進行中のアップリンク通信の終了の要求が限定されたアッ
プリンク周波数帯域幅の一部の人為的な占有をトリガする。したがって、進行中
の呼またはいずれの呼の発信もアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に占有
することによって影響されることはない。
【0008】 アップリンク通信が複数のアップリンクタイムスロットを含む時分割マルチア
クセスまたは多元接続による場合は、限定されたアップリンク周波数帯域幅の一
部を人為的に占有することは前記複数のアップリンクタイムスロットの内の多く
へのまたはある数のアクセスを制限することを含む。パーソナルデジタルセルラ
(Personal Digital Cellular:PDC)電気通信シ
ステムのような、いくつかの通信システムのプロトコルは前記タイムスロットの
ビジーまたはアイドル状態を示すために各々のタイムスロットにアイドル−ビジ
ー・データフィールド(idle−busy data field)を割り当
てる。PDC仕様の写しは無線システムのための研究および開発センタ(Res
earch and Development Center for Rad
io Systems)、日本国105、東京都港区虎ノ門1−5−16に連絡
することにより入手できる。アップリンクタイムスロットへのアクセスを制限す
ることによってアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に占有するために、前
記複数のアップリンクタイムスロットの内の少なくとも1つのアイドル−ビジー
・データフィールドがビジー状態にセットされる。前記アイドル−ビジー・デー
タフィールドは1つまたはそれ以上のデータビットを含むことができる。前記ア
イドル−ビジー・データフィールドが進行中の呼からビジー状態にセットされた
場合に、該タイムスロットのアイドル−ビジー状態ビットは進行中の呼が終了し
た後にビジー状態に維持される。
【0009】 ダウンリンク通信のための要求または需要レベルを決定するために、ダウンリ
ンク通信が複数のダウンリンクタイムスロットを含む時分割多元接続フォーマッ
トである場合は、前記需要レベルはダウンリンクタイムスロットの占有された数
にもとづく。これに代えてまたは付加的に、前記需要レベルは占有されることが
予期されるダウンリンクタイムスロットの数にもとづいて決定できる。
【0010】 本発明の他の実施形態においては、通信システムは複数の移動ステーションか
ら少なくとも1つのベースステ−ションへとアップリンク通信を提供し、かつ前
記ベースステーションから前記複数の移動ステーションの内の少なくとも1つに
ダウンリンク通信を提供する。前記アップリンクおよびダウンリンク通信は制限
されたアップリンクおよびダウンリンク周波数帯域幅において行なわれる。アッ
プリンク通信のオーバロードを防止する方法はダウンリンク通信の負荷レベルを
決定する段階、および前記ダウンリンク通信の負荷レベルにもとづき前記制限さ
れたアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に占有してアップリンク通信のオ
ーバロードを防止する段階を含む。前記ダウンリンク通信の負荷レベルはアップ
リンク通信を使用している前記複数の移動ステーションの数に応じたダウンリン
ク通信における応答の数にもとづいている。あるいはまたは付加的に、前記ダウ
ンリンク通信の負荷レベルはアップリンク通信を使用することが予期される前記
複数の移動ステーションの数に応じた前記ダウンリンク通信における応答の数に
もとづく。あるいはまたは付加的に、前記負荷レベルは限られた処理能力によっ
てプロセッサによって処理されるべきダウンリンク通信における応答の数の処理
能力要求にもとづく。前記占有するステップは処理能力要求が前記制限された処
理能力を超えたか、ほぼ超えた場合にトリガまたは起動される。その結果、前記
アップリンク通信のオーバロードはダウンリンク通信のメッセージングにおける
メッセージの数がプロセッサの制限された処理能力を超えた場合に前記制限され
たアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に占有することによってアップリン
ク通信へのアクセスを制限することによって防止される。したがって、すべての
アップリンク通信はダウンリンク通信においてプロセッサにより時宜を得たまた
はタイムリーな様式で応答される。
【0011】 本発明のさらに他の実施形態においては、通信システムにおいてアップリンク
通信のオーバロードを防止するために、1つの方法は前記通信システムにおける
時分割多元接続ダウンリンク通信の負荷レベルが所定の負荷レベルを超えたか否
かを判定する段階、および前記負荷レベルが前記所定の負荷レベルを超えた場合
にビジー状態(busy status)を時分割多元接続アップリンク通信に
おけるあるタイムスロットに割り当てる段階を含む。その結果、アップリンク通
信のオーバロードが前記通信システムにおいて防止される。前記通信システムに
おける他の処理に妨害を与えることなくそのような方法の実施ができるようにす
るため、前記負荷レベルの決定およびビジー状態の割当ては時分割多元接続アッ
プリンク通信の受信の不首尾または失敗(failure)が検出されるたびご
とに行なわれる。そのような失敗は前記移動ステーションからの信号の周期的な
サーチが何らの受入れ可能な信号をも検出しない場合に生じる。これに代えてま
たは付加的に、前記負荷レベルの決定およびタイムスロットのビジー状態の割当
ては時分割多元接続アップリンク通信を終了する場合に行なわれる。時分割多元
接続アップリンク通信におけるタイムスロットへのビジー状態の割当ては終了さ
れつつあるアップリンク通信に関連する現存するビジー状態を維持する形式とす
ることができる。
【0012】 より特定的には、PDC通信システムにおいて、移動ステーションは移動ユー
ザがベースステーションとアップリンク通信を行なうことを可能にする電気通信
ターミナルとして作用する。ベースステーションは移動ステーションに対しダウ
ンリンク通信を提供する。無線周波チャネルの機能的な構造は基本的に2つの種
別の通信に分けられ、すなわち単一方向および双方向である。単一方向通信の例
は移動ステーションの位置登録のようなシステム制御情報を放送するためにダウ
ンリンク通信を通してベースステーションによって使用される放送制御チャネル
(broadcast control channel:BCCH)である。
他の形式の単一方向チャネルは広い領域にわたりベースステーションから移動ス
テーションへとダウンリンク通信を通して情報の送信を可能にするページングチ
ャネル(PCH)である。最も一般的な双方向チャネルはアップリンクおよびダ
ウンリンク通信を通してベースステーションと移動ステーションの間で音声およ
びデータの送信を行なうために使用されるシグナリング制御チャネル(sign
aling control channel:SCCH)である。
【0013】 PDCの通信構造は時分割マルチアクセスまたは多元接続(TDMA)にもと
づいている。ダウンリンクおよびアップリンクは等しい数および長さのタイムス
ロットによって提供される。各々のタイムスロットは数多くのデータフィールド
に分割される。各々のフィールドは特定の形式の情報を伝達する。例えば、ある
フィールドは音声およびデータを伝達するよう割り当てられ、他のフィールドは
バースト情報を伝達するよう割り当てられ、そして他のフィールドはそのスロッ
トのビジーまたはアイドル状態を示すよう割り当てられる。
【0014】 図1を参照すると、PDCマルチフレームおよびそのデータフィールドの種々
の内訳(ブレークダウン:breakdown)が示されている。1つのマルチ
フレーム(multiframe)は36フレームからなる。フレームの数およ
び各フレームの長さはアップリンクおよびダウンリンク通信の周波数帯域幅を決
定する。ダウンリンクマルチフレーム101、およびアップリンクマルチフレー
ム102は等しい数のフレームおよび同じ長さを有し、従って、アップリンクお
よびダウンリンク通信は等しい周波数帯域幅を有する。PDC仕様によれば、ダ
ウンリンクマルチフレーム101は典型的には5個のフレームをBCCHに供し
、15または20フレームをPCHに供し、かつ残りの11または16フレーム
をSCCHに供する。通常、ベースステーションはSCCHにより移動ステーシ
ョンに応答する。アップリンク通信においては、アップリンクマルチフレーム1
02のすべての36または大部分のフレームがSCCHとして利用可能である。
移動ステーションは利用可能なアップリンク周波数帯域幅によって呼を発信する
から、ベースステーションがダウンリンク通信によってその利用可能なSCCH
フレームにおいて応答可能なものよりもより多くのフレームが移動ステーション
にとって利用可能である。その結果、アップリンク通信における利用可能な周波
数帯域幅は利用可能なダウンリンク周波数帯域幅より高くなる。
【0015】 フレーム105のような、各フレームはタイムスロット110,111および
112のような、3つのタイムスロットに分割される。マルチフレーム105に
おける最初のタイムスロットである、タイムスロット110はタイムスロットの
アイドル−ビジー状態フィールド123を含む衝突制御データフィールド(co
llision control data field)120を有する。ス
テータスデータフィールド123は3つのデータビットからなる。移動ステーシ
ョンによって呼を発信するため、該移動ステーションはタイムスロット110の
アイドル−ビジー状態に関してベースステーションから情報を受信する。該移動
ステーションはその通信を通常各フレームの最初のスロットで開始し、かつアッ
プリンク通信によって前記帯域幅の利用可能性を見つけるために前記第1のスロ
ットのビジー−アイドル状態を獲得する。本発明によれば、アップリンク周波数
帯域幅におけるタイムスロットを人為的に占有するため、ベースステーションは
そのタイムスロットのビジー−アイドル状態データフィールド123をビジー状
態に割り当てる。利用可能なアップリンクのタイムスロットがベースステーショ
ンによって制御される場合、利用可能なアップリンクおよびダウンリンク周波数
帯域幅はPCHおよびBCCHによるダウンリンクの単一方向の使用を考慮する
ようバランスされる。
【0016】 図2を参照すると、本発明に係わるベースステーションにおける送信フロー制
御が示されている。ステップ201において、ベースステーションは移動ステー
ションから送信される信号をサーチする。ステップ202においてもし信号が受
信されれば、ベースステーションは受信された信号の有効性を調べ、かつもし受
入れ可能な信号が受信されておれば、ステップ203において部分エコー(pa
rtial echo:PE)が送信のために発生される。ステップ204にお
いて、ベースステーションは移動ステーションからの送信が移動ステーションか
ら受信される最後のフレームであるか否かを判定する。もし該送信が最後のフレ
ームでなければ、ステップ205においてアイドル−ビジー状態フィールドがビ
ジー状態にセットされる。ベースステーションはステップ207において衝突制
御フィールド120を送信し、ステップ208において次のタイムスロットがダ
ウンリンク通信において送信される。もしそのアイドル−ビジー状態データフィ
ールドがビジー状態にセットされておれば、衝突制御フィールド120はステッ
プ202において信号が受信されたフレームから引き続くフレームが他の移動ユ
ーザによって使用されていることを示している。その後、ベースステーションは
移動ステーションから送信される信号のサーチのためにステップ201に戻る。
【0017】 もしステップ201または202において信号が最小の受信要件を満たさなけ
れば、ベースステーションはステップ220において本発明に従ってダウンリン
ク通信における負荷レベルが所定の負荷レベルを超えているか否かを判定する。
もし答えが肯定的であれば、ステップ205においてベースステーションはアイ
ドル−ビジー状態データフィールド123を次のダウンリンクタイムスロットの
送信においてビジー状態にセットする。もしステップ220における判定が否定
的であれば、それはアイドル−ビジー状態データフィールド123に影響を与え
ない。ステップ204において、もしステップ201において受信されたフレー
ムが移動ステーションから予期される最後のフレームであれば、ベースステーシ
ョンはステップ240において本発明に従ってダウンリンク通信における負荷レ
ベルが所定の負荷レベルを超えているか否かを判定する。もし答えが肯定的であ
れば、ベースステーションはステップ205においてアイドル−ビジー状態フィ
ールド123を次のダウンリンクタイムスロットの送信においてビジー状態にセ
ットする。もしステップ240における判定が否定的であれば、それはアイドル
−ビジー状態データフィールド123に影響を与えない。したがって、ベースス
テーションがダウンリンク通信による負荷レベルが所定のレベルを超えないよう
にアップリンクのタイムスロットの利用可能性を制御することになる。
【0018】 その結果、ダウンリンク周波数帯域幅はアップリンクのマルチフレーム102
によって生成されるすべての発信呼に対するすべての応答によってタイムリに使
用するのに十分な利用可能な帯域幅を有する。前記呼の発信はタイムアウトの不
首尾なしに完了することになる。また、進行中の呼またはいずれの呼の発信も負
荷レベルの決定がステップ220または240において行なわれ、かつその後ビ
ジー状態の割当てがステップ205において行なわれる場合にアップリンク周波
数帯域幅の一部を人為的に占有することによって影響を受けない。
【0019】 ステップ220または240における負荷レベルはダウンリンク通信において
数多くのまたはある数の応答に対して応答するための図2に示されるベースステ
ーションの送信制御の処理能力要求にもとづくものとすることができる。前記占
有ステップは前記処理能力要求が前記制限された処理能力を超えたときまたはほ
ぼ超えたときにトリガされる。その結果、アップリンク通信のオーバロードがア
イドル−ビジー状態データフィールド123をビジー状態にセットすることによ
りアップリンク通信へのアクセスを制限することによって防止される。したがっ
て、すべてのアップリンク通信はダウンリンク通信において時宜を得たまたはタ
イムリな様式で応答され、かつタイムアウトの不首尾の発生が防止される。
【0020】 本発明が特定の実施形態に関して特定的に示されかつ説明されたが、当業者に
は本発明の精神および範囲から離れることなく形式および細部において種々の変
更を行なうことができることが理解されるであろう。以下の特許請求の範囲にお
けるすべての手段またはステップと機能要素の組合わせの対応する構造、材料、
作用および等価物は特定的に特許請求された他の特許請求要素との組合わせにお
いて前記機能を行なうための任意の構造、材料または作用を含むものと考える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 PDCマルチフレームおよびそのデータフィールドの種々の内訳を示す説明図
である。
【図2】 本発明の種々の実施形態に係わるベースステーションにおける送信フロー制御
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 ダウンリンクマルチフレーム 102 アップリンクマルチフレーム 105 フレーム 110,111,112 タイムスロット 120 衝突制御データフィールド 123 アイドル−ビジー状態フィールド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の移動ステーションから少なくとも1つのベースステー
    ションへとアップリンク通信を提供し、かつ前記ベースステーションから前記複
    数の移動ステーションの内の少なくとも1つへとダウンリンク通信を提供し、そ
    して前記アップリンクおよびダウンリンク通信は限られたアップリンクおよびダ
    ウンリンク周波数帯域幅において行なわれる通信システムにおける、前記アップ
    リンクおよびダウンリンク周波数帯域幅の利用可能性を平衡させる方法であって
    、 前記限られたダウンリンク周波数帯域幅の使用のための需要レベルを決定する
    段階、そして 前記需要レベルにもとづき前記限られたアップリンク周波数帯域幅の一部を人
    為的に占有して前記アップリンクおよびダウンリンク周波数帯域幅の利用可能性
    を平衡させる段階、 を具備することを特徴とするアップリンクおよびダウンリンク周波数帯域幅の
    利用可能性を平衡させる方法。
  2. 【請求項2】 前記占有する段階は前記ベースステーションが前記複数の移
    動ステーションの内の少なくとも1つによって前記アップリンク通信による呼の
    発信の要求を受信しないことによって引き起こされることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記占有する段階は前記複数の移動ステーションの内の少な
    くとも1つによるアップリンク通信を終了させる要求が受信されたことによって
    引き起こされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記アップリンク通信は複数のアップリンクタイムスロット
    を含む時分割マルチアクセス形式で行なわれ、前記占有する段階は前記複数のア
    ップリンクタイムスロットの内の少なくとも1つへのアクセスを制限することか
    らなることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記制限する段階は前記アップリンクタイムスロットのアイ
    ドル−ビジービットをビジー状態にセットする段階からなることを特徴とする請
    求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記制限する段階は前記アップリンクタイムスロットのアイ
    ドル−ビジービットのビジー状態を維持する段階からなることを特徴とする請求
    項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ダウンリンク通信は複数のダウンリンクタイムスロット
    を含む時分割マルチアクセス形式で行なわれ、前記需要レベルは前記複数のダウ
    ンリンクタイムスロットの占有された数にもとづくことを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ダウンリンク通信は複数のダウンリンクタイムスロット
    を含む時分割マルチアクセス形式で行なわれ、前記需要レベルは前記複数のダウ
    ンリンクタイムスロットの予期される占有数にもとづくこと特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 複数の移動ステーションから少なくとも1つのベースステー
    ションへとアップリンク通信を提供し、かつ前記ベースステーションから前記複
    数の移動ステーションの内の少なくとも1つへとダウンリンク通信を提供し、そ
    して前記アップリンクおよびダウンリンク通信は限られたアップリンクおよびダ
    ウンリンク周波数帯域幅において行なわれる通信システムにおける、前記アップ
    リンク通信のオーバロードを防止する方法であって、 前記ダウンリンク周波数帯域幅の負荷レベルを決定する段階であって、前記ダ
    ウンリンク通信における数多くの応答が限られた処理能力を備えたプロセッサに
    よって処理されるべきであり、前記負荷レベルは前記数多くの応答の処理能力要
    求にもとづいている前記段階、そして 前記アップリンク通信のオーバロードを防止するため前記負荷レベルにもとづ
    き前記限られたアップリンク周波数帯域幅の一部を人為的に占有する段階であっ
    て、前記占有する段階は前記処理能力要求が前記限られた処理能力を超えた場合
    に引き起こされる前記段階、 を具備することを特徴とするアップリンク通信のオーバロードを防止する方法
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