JP3632957B2 - アクティブマトリクス型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアクティブマトリクス型の表示装置に関する。
アクティブマトリクス型の表示装置とは、マトリクスの各交差部に画素が配置され、全ての画素にはスイッチング用の素子が設けられており、画像情報はスイッチング素子のオン/オフによって制御されるものをいう。このような表示装置の表示媒体としては液晶、プラズマ、その他、電気的に光学特性(反射率、屈折率、透過率、発光強度等)を変化させることが可能な物体、状態を用いる。本発明ではスイッチング素子として、特に三端子素子、すなわち、ゲート、ソース、ドレインを有する電界効果型トランジスタを用いるものに関する。
【0002】
また、本発明の記述においては、マトリクスにおける行とは、当該行に平行に配置された信号線(ゲート線)が当該行のトランジスタのゲート電極に接続されているものを言い、列とは、当該列に平行に配置された信号線(ソース線)が当該列のトランジスタのソース(もしくはドレイン)に接続されているものを言う。さらに、ゲイト線を駆動する回路をゲートドライバ、ソース線を駆動する回路をソースドライバと称する。
【0003】
【従来の技術】
CRTに代わる新しい表示装置として、薄型表示装置(フラット・パネル・ディスプレー、FPD)が開発された。その代表的なものはアクティブマトリクス型の表示装置である。これは、画面を画素に分割し、個々の画素にスイッチング素子を設け、これによって画素に保持される表示情報を制御するものである。代表的には、TN(ツイステッド・ネマティック)液晶を用いた薄膜トランジスタ(TFT)アクティブマトリクス・ディスプレーがある。
【0004】
この場合には、表示媒体はTN液晶であり、画像情報は画素の電圧である。すなわち、画素に保持される電圧によって表示媒体であるTN液晶の透過率を制御するものである。従来、このようなアクティブマトリクス型表示装置においては、上の行から順に下の行に走査することによって全ての画素の表示内容を更新し、画像を書き換えていた。この書換えの頻度は毎フレームごと、すなわち、1秒間に30〜60回(30〜60Hz)であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、表示内容によっては、必ずしもこのような頻度での書換えは不必要である。例えば、静止画であれば、画素に保持されている電圧が表示に耐えない程度にまで低下するまで、書き換える必要はない。また、動画であっても、全ての画素が絶えず異なった画像情報を表示しているわけでもない。
書換えをおこなうにはそのために信号の出力が必要であり、消費電力を増加せしめる要因となっていた。これは携帯用途には大きな障害であった。本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、書換えを必要最小限に留めることによって消費電力の低減を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を満足するために以下の過程を有することを特徴とする。まず、ある行の画素に与えられるべき信号が、その直前のフレームの信号と比較する。そして、当該行の少なくとも1つの画素において直前のフレームと信号が異なる場合にのみ、書換えが必要であるとの信号(リフレッシュパルス)を発する。
そして、前記リフレッシュパルスを用いて当該行のゲイト線にゲイトパルスを印加し、当該行のアクティブマトリクスのトランジスタのゲイト電極をON状態とすることによって書換えをおこなう。
【0007】
もし、当該行の全ての画素が全く直前のフレームと同じである場合にはリフレッシュパルスは原則として発せられない。しかしながら、画像情報が全く同じ状態が極めて長時間のフレームにわたって持続する場合にはその期間の間、ずっと書換えがおこなわれず、様々な不都合が生じる。例えば、表示媒体としてTN液晶を用いる場合であれば、長時間、同じ極性の電圧が印加されていると、電気分解を起こして劣化するので、定期的に極性を反転させることが必要である。また、アクティブマトリクスのスイッチング素子として単一のトランジスタのみを用いる場合には、ソース/ドレイン間のリーク電流等によって画素に蓄えられた画像情報(電圧等)が変化する。
【0008】
このため、本発明では全く画像情報が変化しない場合であっても、何フレームかに1度は強制的に画素を書換えることとする。また、表示媒体として液晶材料を用いる場合には、この強制的に画素を書き換える過程において、液晶に印加される電圧を反転させる(交流化)と好都合である。
このように必要とされる画素、行のみを書換え、全体と書き換える頻度を低下させることによって、消費電力を低下させることができる。さらに、定期的な書換えにおいて、表示特性を劣化させないためには、以下のように書換えをおこなうと効果的である。
【0009】
すなわち、第1行、第2行、第3行、...、第19行、第20行という、全部で20行のマトリクスを考える。このマトリクスにおいては、全く同じ画像が表示されているものとする。そして、5フレームに1回の割合で強制的に書換えをおこなうものとする。
最も簡単な方式は、第1フレームで全行を書換え、第2〜第5フレームでは全く書換えをおこなわないという方式である。しかしながら、このような方式では第1フレームから第5フレームの間に画素の電圧が降下する等の減少によって、明るさが変化する。そして、第6フレームで書換えがおこなわれることによって第1フレームと同じ明るさが得られることとなる。
【0010】
1フレームの周期は30msecとすれば、書換えの間隔は150msecであり、第6フレームでの書換えによる明るさの変化は肉眼で十分に観察される。すなわち、フリッカーが生じることとなる。
この問題を解決するには書換えを第1フレームのみにおこなうのではなく、第1〜第5フレームに分散させておこなうとよい。すなわち、1フレームにつき4行の書換えをおこなう。例えば、第1フレームでは、第1行、第6行、第11行、第16行のみを強制的に書換え、続く、第2フレームでは、第2行、第7行、第12行、第17行を、第3フレームでは、第3行、第8行、第13行、第18行を、第4フレームでは、第4行、第9行、第14行、第19行を、第5フレームでは、第5行、第10行、第15行、第20行を、書き換えるという方式である。第6フレーム以降も同様に書換えおこなう。他にも同様な振り分けが可能であろう。
【0011】
より一般的に記述すれば、全マトリクスをN群の行に分割し、各群はm本の行からなっているものとすると、1フレームにおいてはN本の行を強制的に書換え、mフレームで全ての行の書換えをおこなうということである。
この場合、例えば、上記の第1行は第1群第1行、第7行は第2群第2行、第14行は第3群第4行、第20行は第4群第5行というように名付けることができる。しかしながら、群、行に関してはこれ以外の番号を付けることも可能である。
【0012】
このように強制的な書換えを分散しておこなうことによって、フリッカーを目立たなくさせることができる。その典型的な例としては、各群の第1行を強制的に書き換えたフレーム(これを第1フレームと称する)から(k−1)番目(第kフレーム、k=1、2、3、...、m)においては、第k行が強制的に書き換えられる、という規則がある。上記の例もこれにあたる。
【0013】
しかしながら、このような規則性が全く無くとも、少なくとも、m個の連続するフレームにおいては、任意のm本の行からなるゲイト線群において、1つのフレームにおいて1行づつ強制的に書き換えられ、かつ、当該群の全ての行が書き換えられる、という規則を満たせばよい。
【0014】
また、別の側面から本発明を捉えると、ある行が強制的に書き換えられたフレーム(これを第1フレームと称する)からm番目のフレーム(第(m+1)フレーム)においては、再び当該行が強制的に書き換えられるという規則を満たせばよいことが分かる。
さらに、液晶材料を表示媒体とする場合には、第(m+1)フレームにおいて当該行中の画素に印加される電圧の極性は第1フレームおよび第(2m+1)フレームにおいて、同じ画素に印加される電圧の極性と逆であると都合がよい。すなわち、このような強制的な書換えを利用して液晶材料に不可欠な交流化が可能だからである。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕 本実施例を図1〜図10に示す。本実施例の回路構成は図1に示すようになっている。アクティブマトリクスは電界効果型トランジスタ(例えば、薄膜トランジスタ)をスイッチング素子としたもので、N×m行、M列の規模である。なお、行はN個の群に分けられ、各群にはm本のゲート線がある。第i群第j行のゲート線を(i.j)と記述する。
アナログの映像信号(Video信号)はA/Dコンバータにおいてデジタル信号とされ、メモリに送られる。一方、映像信号のうちの同期信号は同期分離回路で分離され、クロックジェネレータ回路に送られる。
【0016】
メモリはメモリ1とメモリ2の2つ、もしくはそれ以上を用意する。そして、スイッチS1によって、メモリ1かメモリ2のいずれかにデータを送る。一方、メモリに蓄積されたデータはただちに読み取られる。これは、スイッチS2によって、メモリ1もしくはメモリ2から読み取られるが、S1の接続していない法のメモリから読み取る必要がある。
【0017】
このようにメモリを2つ以上も使用して、書き込みと読出の操作をおこなうのは、データの順序を変換する必要があるからである。すなわち、通常の映像信号では、
(1.1)、(1.2)、(1.3)、(1.4)、...(1.m)
(2.1)、(2.2)、(2.3)、(2.4)、...(2.m)
(3.1)、(3.2)、(3.3)、(3.4)、...(3.m)
(4.1)、(4.2)、(4.3)、(4.4)、...(4.m)
...................
(N.1)、(N.2)、(N.3)、(N.4)、...(N.m)
という順番でデータが並んでいるが、本実施例では走査の順序を後で示すように変更して、
(1.1)、(2.1)、(3.1)、(4.1)、...(N.1)
(1.2)、(2.2)、(3.2)、(4.2)、...(N.2)
(1.3)、(2.3)、(3.3)、(4.3)、...(N.3)
(1.4)、(2.4)、(3.4)、(4.4)、...(N.4)
...................
(1.m)、(2.m)、(3.m)、(4.m)、...(N.m)
という順番でおこなう必要があるためである。
【0018】
このようにデータの順序の変更された信号はフレームメモリおよびデータ比較回路に送られる。また、データはソースドライバにも送られる。ソースドライバがデジタル方式(デジタル入力によってアナログ出力が得られる)であれば、そのまま接続して構わないが、アナログ方式であれば、ソースドライバの前段階でD/A変換することが必要である。
さて、データ比較回路の回路の詳細を図2に示す。フレームメモリでは1フレーム前のデータが蓄積されている。そして、シフトレジスタ1 においては当該行の現在のフレームのデータが、シフトレジスタ2においては当該行直前のフレームのデータが、それぞれラッチ回路に送られる。
【0019】
例えば、現在、ゲートドライバからは、第i群第j行に出力されているとする。このときには、第i群第j行の現在のデータがラッチ1に、1フレーム前のデータがラッチ2に蓄積される。1行にはM個の画素があり、個々の画素のデータは右側に示されたM個のEXOR回路によって比較される。もし、現在と1フレーム前のデータが異なっていた場合にはEXOR回路から次段のOR回路に出力される。すなわち、M個の画素のデータの比較において1か所でも異なったものがあった場合にはOR回路から次のリフレッシュパルス発生回路へ信号が送られる。
第i群第j行の比較が終了したら、次の第(i+1)群第j行の比較が開始される。このようにして次々とデータが比較される。
【0020】
データ比較回路からの出力はリフレッシュパルス発生回路に入力され、ゲートドライバとアクティブマトリクスの間に設けられたAND回路列に送られる。データ比較回路から出力があったということは、当該行(例えば、第i群第j行)の情報がその直前のフレームと異なっていたということであるので、当該行は書き換える必要があるので、ゲートパルスを発生させる必要がある。図3から明らかなように、データ比較信号があった場合にはOR回路によって直ちにリフレッシュパルスがAND回路列に出力される。そして、そのときにゲートドライバから出力のある行(すなわち、第i群第j行)のAND回路が動作して、ゲートパルスが出力される。
【0021】
もし、データ比較信号の出力がない場合には、定期的に強制的に書換えをおこなうような信号をAND回路列に出力しなければならない。そのための回路が図3に示される。簡単のためにN=4、m=5の20行のマトリクスを考えてみると、そのときの図3の▲1▼〜▲5▼の各点における信号およびリフレッシュパルス出力のタイムチャートは図4のようになる。ここで、水平クロックは1フレーム内に20個のパルスを有している。これをN(=4)分周することによって1フレーム内に5個のパルスまでパルス数を減らす。
【0022】
そして、このパルスによって遅延回路(DFF)を動作させ、最終的にリフレッシュパルスを形成する。このリフレッシュパルスは1フレームと同じ時間ずつ遅れて、5フレームで一巡する。図4の第5フレームと第6フレームの間ではリフレッシュパルスがつながっている。もし、データ比較回路からの信号がなければ(すなわち画像情報が全く変化しなければ)、リフレッシュパルスとしては、図4に示されるもののみが出力される。
次にゲートドライバについて説明する。先にも説明したように本実施例では走査の順番が通常の場合と異なっているため、ゲートドライバも独特な構成となる。ドライバの例を図8に示す。すなわち、本実施例ではm個のN段シフトレジスタが並列に形成されている。そして、各シフトレジスタのスタートパルスSP1 〜SPm は図5もしくは図6に示す回路によって合成される。
【0023】
このような回路を用いて、N=4、m=5のマトリクスにおけるゲートドライバから出力されるAND回路列の直前のパルスのタイムチャートは図9のようになる。図中の丸数字はパルスの順番で、図に示すように、第1群第1行、第2群第1行、第3群第1行、第4群第1行、第1群第2行、第2群第2行、...というようにパルスが出力される。
このようにして合成されたゲートドライバからの出力パルス(SR出力)はリフレッシュパルスとAND回路列によって合成される。その場合のタイムチャートを図10に示す。簡単のため、画像は静止画で、したがって、データ比較回路からの出力はないとする。また、図10では、第1群第4行(1.4)、第2群第2行(2.2)、第3群第5行(3.5)、第4群第1行(4.1)のみを示すが、他の行の同様である。各行のシフトレジスタ(SR)とも、第1〜第5フレームにおいて、定期的にパルスを出力している。このSR出力とリフレッシュパルスの重なった場合のみゲートパルス出力としてマトリクスに送られる。
【0024】
例えば、(1.4)についてみると、第1〜第3フレームおよび第5フレームでは、SR出力時にリフレッシュパルスは同時に出力されていない。したがって、AND回路は作動せず、リフレッシュパルスとSR出力が重なる第4フレームのみゲートパルス出力が得られる。同様に、(2.2)においては第2フレーム、(3.5)においては第5フレーム、(4.1)においては第1フレームのみにゲートパルス出力が得られる。
すなわち、本実施例では第i群第j行においては第jフレームにおいてのみゲートパルスが出力される。
なお、データ比較回路から出力があれば、随時、リフレッシュパルスが出力され、当該行のゲートパルスが出力されるのは言うまでもない。
【0025】
〔実施例2〕 本実施例を図11〜図14に示す。本実施例の回路構成は図10に示すようになっている。アクティブマトリクスは電界効果型トランジスタ(例えば、薄膜トランジスタ)をスイッチング素子としたもので、N×m行、M列の規模である。なお、行はN個の群に分けられ、各群にはm本のゲート線がある。第i群第j行のゲート線を(i.j)と記述する。
【0026】
アナログの映像信号(Video信号)はA/Dコンバータにおいてデジタル信号に変換され、データ比較回路に送られる。一方、映像信号のうちの同期信号は同期分離回路で分離され、クロックジェネレータ回路に送られる。
本実施例では、実施例1とは異なって、走査の順番が、通常の表示方法と同じであるので、実施例1でおこなったようなデータの順序の変更は不要である。すなわち、本実施例では、
(1.1)、(1.2)、(1.3)、(1.4)、...(1.m)
(2.1)、(2.2)、(2.3)、(2.4)、...(2.m)
(3.1)、(3.2)、(3.3)、(3.4)、...(3.m)
(4.1)、(4.2)、(4.3)、(4.4)、...(4.m)
...................
(N.1)、(N.2)、(N.3)、(N.4)、...(N.m)
という順番で走査をおこなう。
【0027】
フレームメモリおよびデータ比較回路は実施例1で示したもの(図2)と同じであり、フレームメモリに蓄積された1フレーム前のデータと当該行の現在のフレームのデータ比較される。もし、現在と1フレーム前のデータが異なっていた場合にはデータ比較回路から次のリフレッシュパルス発生回路へ信号が送られる。
【0028】
データ比較回路からの出力は図12に示すような構成を有するリフレッシュパルス発生回路に入力され、ゲートドライバとアクティブマトリクスの間に設けられたAND回路列に送られる。データ比較回路から出力があったということは、当該行(例えば、第i群第j行)の情報がその直前のフレームと異なっていたということであるので、当該行は書き換える必要があるので、ゲートパルスを発生させる必要がある。図12から明らかなように、データ比較信号があった場合にはOR回路によって直ちにリフレッシュパルスがAND回路列に出力される。そして、そのときにゲートドライバから出力のある行(すなわち、第i群第j行)のAND回路が動作して、ゲートパルスが出力される。
【0029】
もし、データ比較信号の出力がない場合には、定期的に強制的に書換えをおこなうような信号をAND回路列に出力しなければならない。そのための回路が図12に示される。簡単のためにN=4、m=5の20行のマトリクスを考えてみると、そのときの図12の▲1▼〜▲4▼の各点における信号およびリフレッシュパルス出力のタイムチャートは図13のようになる。ここで、水平クロックは1フレーム内に20個のパルスを有している。これを2m(=10)分周することによって1フレーム内に2個のパルスまでパルス数を減らす。
【0030】
そして、このパルスによって遅延回路(DFF)を動作させ、最終的にリフレッシュパルスを形成する。このリフレッシュパルスは1フレームに4パルス出力され、同一フレーム内での間隔は均等である。第1のフレームから第2のフレームに変わる際には1パルスの時間だけ最初のパルスが遅れる。同様に第2フレームから第3フレームへ、第3フレームから第4フレームへ、第4フレームから第5フレームへ変わる際には、それぞれ1パルス分づつ最初のパルスが遅れる。
【0031】
第1フレームから第5フレームまでで1通り終了し、第6フレームから新たなサイクルが始まる。そして、図から明らかなように第5フレームから第6フレームにどうする際には第5フレームの最後のパルスが第6フレームの最初のパルスと連続して出力される。このようにリフレッシュパルスが合成され、AND回路列に送られる。もし、データ比較回路からの信号がなければ(すなわち画像情報が全く変化しなければ)、リフレッシュパルスとしては、図13に示されるもののみが出力される。
【0032】
本実施例ではゲートドライバは通常のアクティブマトリクスのものと同じであり、すなわち、m×N段シフトレジスタ1つである。そして、シフトレジスタの各段の出力は、
(1.1)、(1.2)、(1.3)、(1.4)、...(1.m)
(2.1)、(2.2)、(2.3)、(2.4)、...(2.m)
(3.1)、(3.2)、(3.3)、(3.4)、...(3.m)
(4.1)、(4.2)、(4.3)、(4.4)、...(4.m)
...................
(N.1)、(N.2)、(N.3)、(N.4)、...(N.m)
という順番でAND回路に出力する。
【0033】
このようにして合成されたゲートドライバからの出力パルス(SR出力)はリフレッシュパルスとAND回路列によって合成される。その場合のタイムチャートを図14に示す。簡単のため、画像は静止画で、したがって、データ比較回路からの出力はないとする。また、図14では、第1群第4行(1.4)、第2群第2行(2.2)、第3群第5行(3.5)、第4群第1行(4.1)のみを示すが、他の行の同様である。各行のシフトレジスタ(SR)とも、第1〜第5フレームにおいて、定期的にパルスを出力している。このSR出力とリフレッシュパルスの重なった場合のみゲートパルス出力としてマトリクスに送られる。
【0034】
例えば、(1.4)についてみると、第1〜第3フレームおよび第5フレームでは、SR出力時にリフレッシュパルスは同時に出力されていない。したがって、AND回路は作動せず、リフレッシュパルスとSR出力が重なる第4フレームのみゲートパルス出力が得られる。同様に、(2.2)においては第2フレーム、(3.5)においては第5フレーム、(4.1)においては第1フレーム(第6フレーム)のみにゲートパルス出力が得られる。
すなわち、本実施例では第i群第j行においては第jフレームにおいてのみゲートパルスが出力される。
なお、データ比較回路から出力があれば、随時、リフレッシュパルスが出力され、当該行のゲートパルスが出力されるのは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】
本発明によって、アクティブマトリクス回路の消費電力を低減せしめることができた。さらに、本発明においては、実施例1および実施例2に示したように強制的なリフレッシュ操作を数フレームに分散させておこなうことによって、画質の劣化を抑制することができた。
【0036】
本発明はアクティブマトリクス型装置を使用した様々な表示方法と組み合わせることによってより効果的である。例えば、アクティブマトリクス回路においては、個々のスイッチング素子の特性の微妙な差異によって、画素によって表示特性が微妙に異なる。例えば、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(TFT)を用いる場合、TFTのオフ電流の大きなものは非選択時(ゲイトパルスのない時間)におけるリーク電流が大きく、電荷保持能力が劣る。このようなTFTを有する画素には予め通常よりも高い電圧をソースに印加する必要がある。
【0037】
そこで、予めこのようなアクティブマトリクスを構成するスイッチング素子の特性を考慮して、映像信号を補正することが望まれる。その場合、実施例1および2に示すようにA/D変換をおこなった後にこのような補正回路を設ければよい。このような処理をおこなうことによって、より鮮明で欠陥の目立たない映像を表示することができる。すなわち、本発明ではデジタル処理をおこなうので、他のデジタル処理を必要とする表示方法と併用することによって、相乗効果が生じる。
【0038】
また、画素にアナログ電圧を印加して階調表示をおこなうのではなく、特開平5−35202のように、画素にデジタル信号を印加して階調表示をおこなう表示方法と本発明を併用することによっても、より一層の効果をえることができる。このように本発明は産業上有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の回路ブロック図を示す。
【図2】実施例1のデータ比較回路等を示す。
【図3】実施例1のリフレッシュパルス発生回路を示す。
【図4】上記回路によるリフレッシュパルス発生のタイムチャートを示す。
【図5】実施例1のゲートドライバのスタートパルス発生回路を示す。
【図6】実施例1のゲートドライバのスタートパルス発生回路を示す。
【図7】上記回路によるスタートパルス発生のタイムチャートを示す。
【図8】実施例1のゲートドライバとその周辺の回路を示す。
【図9】実施例1のゲートドライバによる出力を示す。
【図10】実施例1のゲートパルスのタイムチャートを示す。
【図11】実施例2の回路ブロック図を示す。
【図12】実施例2のリフレッシュパルス発生回路を示す。
【図13】上記回路によるリフレッシュパルス発生のタイムチャートを示す。
【図14】実施例2のゲートパルスのタイムチャートを示す。
Claims (5)
- 全行が、それぞれm(mは自然数)行からなるN(Nは自然数)個の群に分割された複数の画素と、
第1フレームにおける第i(iはN以下の自然数)群第j(jはm以下の自然数)行の画像情報に対応する第1の信号の順序及び前記第1フレームの直前のフレームにおける第i群第j行の画像情報に対応する第2の信号の順序を変更する2つ以上のメモリと、 順序の変更された前記第2の信号を記憶するフレームメモリと、
順序の変更された前記第1の信号が有する画像情報と、順序の変更された前記第2の信号が有する画像情報とが異なると、信号を出力するデータ比較回路と、
前記データ比較回路から前記信号が出力されたときにリフレッシュ信号を出力し、前記データ比較回路から前記信号が出力されない期間、1フレーム期間ずつ遅れて1フレーム期間の1/m期間のリフレッシュ信号を出力するリフレッシュ信号発生回路と、
m個のN段シフトレジスタを有するゲートドライバと、
前記リフレッシュ信号と前記m個のN段シフトレジスタからの出力信号とが入力されると、ゲートパルスを前記各行に出力するm×N個のAND回路と
を備えており、
第j個目の前記N段シフトレジスタからの出力信号が、前記m×N個のAND回路のうち、前記複数の画素の前記N個の群それぞれの第j行に前記ゲートパルスを出力するAND回路に入力されていることを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。 - 前記データ比較回路は、
順序の変更された前記第1の信号を入力するM段(Mは自然数)の第1のシフトレジスタと、
前記第1のシフトレジスタの出力を記憶するM個の第1のラッチ回路と、
順序の変更された前記第2の信号を入力するM段の第2のシフトレジスタと、
前記第2のシフトレジスタの出力を記憶するM個の第2のラッチ回路と、
前記第1のラッチ回路のp(pはM以下の自然数)番目の出力と前記第2のラッチ回路のp番目の出力の排他的和をとるM個のEXOR回路と、
前記EXOR回路の出力の和をとるOR回路と
を有することを特徴とする請求項1のアクティブマトリクス型表示装置。 - 前記リフレッシュ信号発生回路は複数の遅延回路を有することを特徴とする請求項1又は2のアクティブマトリクス型表示装置。
- A/Dコンバータをさらに有し、前記第1の信号及び前記第2の信号は、前記2つ以上のメモリによって順序が変更される前に、前記A/Dコンバータにおいてデジタル信号に変換されていることを特徴とする請求項1、2又は3のアクティブマトリクス型表示装置。
- ソースドライバを有し、順序の変更された前記第1の信号が、前記ソースドライバに送られていることを特徴とする請求項1、2、3又は4のアクティブマトリクス型表示装置。
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