JP3632680B2 - 内燃機関の供給燃料制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の供給燃料制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸気通路内に配置された開閉弁と、該開閉弁下流の吸気通路内に配置された燃料噴射弁とを備え、機関始動時に開閉弁を閉弁状態に保持するようにした内燃機関が公知である(例えば特開昭63−143349号公報、実開平1−119874号公報参照)。この内燃機関では機関始動時に、すなわち例えばスタータモータが始動されてから機関回転数が予め定められた設定回転数よりも高くなるまでの間に、開閉弁を閉弁状態に保持し、それによって開閉弁下流の吸気通路内に大きな負圧が形成されるようにして燃料噴射弁から噴射されて燃料ができるだけ良好に微粒化されるようにしている。噴射燃料を良好に微粒化されれば排気通路内に排出される未燃HC量が低減される。また、開閉弁を閉弁状態に保持することによって機関始動時における吸入空気量を低減し、それにより機関始動時における燃料噴射量を低減して機関始動時に排気通路内に排出される未燃HC量をできるだけ低減するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、機関始動時における吸入空気量は例えば機関冷却水温に応じて決まることから従来の内燃機関では空燃比を目標空燃比、すなわち例えば理論空燃比とするのに最適な燃料噴射量を機関冷却水温の関数として予め求めておき、機関始動時に機関冷却水温に基づいて燃料噴射量を定めるようにしている。したがって、上述の内燃機関におけるように吸気通路内に開閉弁を設けて機関始動時に開閉弁を閉弁状態に保持するようにした場合には開閉弁が閉弁状態にあるときの最適な燃料噴射量を予め求めておけばよいことになる。
しかしながら、機関始動時に開閉弁の開度が変動するとそれにより吸入空気量が変動するのでこのとき噴射される燃料噴射量は最適な燃料量からずれるという問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために1番目の発明によれば、吸気通路内に配置されたスロットル弁と、該スロットル弁下流の吸気通路内に配置された開閉弁と、該開閉弁下流の吸気通路内に配置された燃料噴射弁とを備え、スタータモータスイッチがオンとされてから機関回転数が予め定められた設定回転数よりも高くなるまでの機関始動時に、開閉弁を開度がわずかばかりの開度になっている閉弁状態に保持するようにした内燃機関において、開閉弁の開度を検出する開閉弁開度検出手段と、スロットル弁の開度を検出するスロットル弁開度検出手段と、機関始動時には開閉弁開度検出手段により検出された開閉弁の開度とスロットル弁開度検出手段により検出されたスロットル弁の開度との両方に基づいて燃料噴射量を算出し、機関始動完了後には吸入空気量に基づいて燃料噴射量を算出する算出手段とを備えている。
【0005】
1番目の発明によればさらに、スロットル弁の開度が一定であっても開閉弁の開度が大きいときには小さいときに比べて機関始動時における燃料噴射量が多くなるようにしている。
【0006】
【作用】
機関始動時において開閉弁の開度及びスロットル弁の開度に基づいて燃料噴射量が算出されるので開閉弁の開度及びスロットル弁の開度に依らず燃料噴射量が最適な燃料噴射量からずれるのが阻止される。
【0007】
【実施例】
図1の内燃機関は例えば4つの気筒を備えているが図1では1つの気筒のみが示される。図1を参照すると、1はシリンダブロック、2はシリンダブロック1内で往復動するピストン、3はシリンダブロック1上に固定されたシリンダヘッド、4はピストン2の頂面とシリンダヘッド3間に画定された燃焼室、5はシリンダヘッド3内の吸気ポート6内に配置された吸気弁、7はシリンダヘッド3内の排気ポート8内に配置された排気弁、9は燃焼室4内に臨ませて配置された点火栓をそれぞれ示す。点火栓9は電子制御ユニット30からの出力信号に基づいて制御される。各吸気ポート5はそれぞれ対応する吸気枝管10を介して共通のサージタンク11に接続され、サージタンク11は吸気ダクト12を介してエアクリーナ13に接続される。各吸気枝管10内にはそれぞれ対応する吸気枝管10内に燃料を噴射する燃料噴射弁14が配置される。これら燃料噴射弁14は電子制御ユニット30からの出力信号に基づいてそれぞれ制御される。また、吸気ダクト12内にはアクセルペダル(図示しない)の踏み込み量が大きくなるにつれて開度が大きくなるスロットル弁15が配置される。一方、各排気ポート8は共通の排気マニホルド8aを介して触媒コンバータ(図示しない)に接続される。
【0008】
また、図1に示されるように各燃料噴射弁14よりも上流に位置する吸気枝管10内には開閉弁駆動装置16により駆動される開閉弁17が配置される。開閉弁駆動装置16は開閉弁17の開度が目標開度Dとなるように開閉弁17を駆動する。本実施例において開閉弁17はバタフライ弁から構成され、開閉弁17の弁体内にはわずかな開口面積を有する流通孔17aが設けられている。一方、開閉弁駆動装置16を電磁式のアクチュエータから構成してもよいが、本実施例において開閉弁駆動装置16は図2に示されるような負圧式のアクチュエータから構成される。図2を参照すると、開閉弁駆動装置16は開閉弁17下流の吸気枝管10内に接続されて開閉弁17下流の吸気枝管10内の負圧を蓄える蓄圧室18と、第1負圧制御弁19により蓄圧室18内の負圧または大気圧が選択的に導入される第1負圧室20と、第2負圧制御弁21により蓄圧室18内の負圧または大気圧が選択的に導入される第2負圧室22とを具備する。第1および第2負圧室20,22をそれぞれ画定するダイヤフラム23,24はロッドを介して開閉弁17に連結されている。また、これらダイヤフラム23,24はそれぞれの変位量が零となるように圧縮ばねにより付勢されている。なお、第1および第2負圧制御弁19,21はそれぞれ電子制御ユニット30からの出力信号に基づいて制御される。
【0009】
本実施例において開閉弁17の開度は極めて小さいz、最大開度MAX、またはzとMAX間の中間開度MIDのいずれか1つに選択的に制御される。開閉弁17の開度をzとすべきときには第1負圧制御弁19が第1負圧室20内に大気圧を導き、第2負圧制御弁21が第2負圧室22内に大気圧を導くようにこれら第1および第2負圧制御弁20,21が制御される。この場合、図2(A)に示されるようにダイヤフラム23,24が共に変位しないので開閉弁17は閉弁状態に保持され、したがって開閉弁17の開度がzとされる。本実施例では開閉弁17の開度がzにある場合を開閉弁17の閉弁状態と称するようにしており、この場合図2(A)に示されるように吸気枝管10内壁面と開閉弁17間にはわずかばかりの間隙が形成される。
【0010】
開閉弁17の開度を中間開度MIDとすべきときには第1負圧制御弁19が第1負圧室20内に蓄圧室18内の負圧を導き、第2負圧制御弁21が第2負圧室22内に大気圧を導くようにこれら第1および第2負圧制御弁20,21が制御される。この場合には図2(B)に示されるように特にダイヤフラム23が大きく変位するので開閉弁17の開度が中間開度MIDにされる。一方、開閉弁17の開度を最大開度MAXとすべきときには第1負圧制御弁19が第1負圧室20内に蓄圧室18内の負圧を導き、第2負圧制御弁21が第2負圧室22内に蓄圧室18内の負圧を導くようにこれら第1および第2負圧制御弁20,21が制御される。この場合図2(C)に示されるようにダイヤフラム23,24が共に大きく変位するので開閉弁17の開度が最大開度MAXにされる。
【0011】
再び図1を参照すると、電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31を介して相互に接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。排気マニホルド8aには空燃比に応じた出力電圧を発生する空燃比センサ28が取付けられており、この空燃比センサ28の出力電圧はAD変換器29を介して入力ポート35に入力される。シリンダブロック1には機関冷却水温THWに比例した出力電圧を発生する水温センサ37が取付けられ、この水温センサ37の出力電圧はAD変換器38を介して入力ポート35に入力される。
【0012】
サージタンク11にはサージタンク11内の負圧に比例した出力電圧を発生する負圧センサ39が取付けられ、この負圧センサ39の出力電圧はAD変換器40を介して入力ポート35に入力される。CPU34ではこの出力電圧に基づいて吸入空気量QAが算出される。したがって図1の内燃機関では例えばスロットル弁15とエアクリーナ13間にエアフローメータを設ける必要がないので機関ポンピングロスが低減されている。また、負圧センサ39をサージタンク11に取付けることによって負圧センサ39のダイナミックレンジが確保されつつ負圧センサ39の出力に対する吸気脈動の影響が低減される。一方、スロットル弁15にはスロットル開度TAに比例した出力電圧を発生するスロットル開度センサ41が取付けられ、このスロットル開度センサ41の出力電圧はAD変換器42を介して入力ポート35に入力される。開閉弁17には開閉弁17の実際の開度DDに比例した出力電圧を発生する開閉弁開度センサ43が取付けられ、この開度センサ43の出力電圧はAD変換器44を介して入力ポート35に入力される。さらに、入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30度回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ45が接続される。CPU34ではこの出力パルスに基づいて機関回転数が算出される。
【0013】
さらに、スタータモータスイッチ46のオン・オフ信号がそれぞれ入力ポート35に入力される。スタータモータスイッチ46およびイグニッションスイッチ47はキースイッチ48を構成し、イグニッションスイッチ47がオンされたときのみスタータモータスイッチ46がオンとされるようになっている。イグニッションスイッチ47がオンとされるとバッテリ49からCPU34に電力が供給される。スタータモータスイッチ46がオンとされるとバッテリ49からスタータモータ50へ電力が供給されてスタータモータ50が駆動される。一方、出力ポート36はそれぞれ対応する駆動回路51を介して各点火栓9、各燃料噴射弁14、および開閉弁駆動装置16の第1および第2負圧制御弁19,21にそれぞれ接続される。
【0014】
まず開閉弁17の開度制御方法について説明する。
本実施例においてイグニッションスイッチ47がオンとされると開閉弁17の目標開度Dをzとする。その結果開閉弁17の開度がzとされて開閉弁17が閉弁される。次いでスタータモータスイッチ46がオンとされて機関始動が開始されても開閉弁17を閉弁状態に保持する。その結果、スタータモータ50が駆動されたときに機関に供給される空気は開閉弁17下流の吸気枝管10内および吸気ポート6内の空気と、吸気枝管10内壁面と開閉弁17間の小さな間隙を介し流通するわずかな量の空気とであるので機関始動時において開閉弁17下流の吸気枝管10内に大きな負圧が形成されることになり、このため機関始動時において燃料噴射弁14から噴射された噴射燃料が良好に微粒化される。また、吸気枝管10および吸気ポート5壁面に付着した燃料がこの大きな負圧によって良好に離脱せしめられて微粒化される。噴射燃料が良好に微粒化されれば燃料が燃焼室4内において良好に燃焼されるので排気マニホルド8a内に排出される未燃HCを低減することができる。
【0015】
このように機関始動が完了するまでは開閉弁17の開度をzに保持し、次いで機関始動が完了したら開閉弁17を開弁する。すなわち、本実施例では機関回転数Nが予め定められた設定回転数N1、例えば400rpmよりも高くなると機関始動が完了したと判断するようにしており、したがってN>N1となったら開閉弁17を開弁するようにしている。その結果機関始動が完了した後に吸入空気量が不足して出力トルクが不足するのが阻止される。なお、本実施例では機関始動が完了した後において機関負荷が予め定められた設定負荷よりも低い低負荷運転時には開閉弁17の目標開度Dを中間開度MIDとしており、したがって機関始動時においてN>N1となったときには開閉弁17の開度が中間開度MIDとなるように開閉弁17が駆動される。また、機関負荷が設定負荷よりも高い高負荷運転時には開閉弁の目標開度Dを最大開度MAXにし、それによって高負荷運転時にさらに大きな出力トルクを確保できるようにしている。
【0016】
次に、燃料噴射時間の算出方法について説明する。
機関始動が完了した後には吸入空気量QAに基づいて次の式(2)から燃料噴射時間TAUが算出される。
TAU=TBA・FAF・KC・KI …(2)
TBA=QA・CC
ここで各係数は次のものを表している。
【0017】
TBA:始動後基本燃料噴射時間
QA:吸入空気量
CC:換算係数
FAF:フィードバック補正係数
KC:状態補正係数
KI:増量補正係数
始動後基本燃料噴射時間TBAは、吸入空気量がQAであるときに空燃比を目標空燃比とするのに必要な燃料噴射量が得られる燃料噴射時間であり、換算係数CCは予め実験により求められたものである。フィードバック補正係数FAFは空燃比センサ28の出力信号に基づいて空燃比を目標空燃比にするためのものであり、本実施例では1を中心として変動する。状態補正係数KCは吸気温補正係数、気圧補正係数、バッテリ電圧補正係数を一まとめにして表したものであり、補正する必要がない場合には1とされる。増量補正係数KIは例えば暖機増量補正係数や加速増量補正係数などを一まとめにして表したものであり、増量補正する必要がない場合には1とされる。
【0018】
機関始動時、すなわち上述したようにスタータモータスイッチ46がオンとされてから機関回転数が設定回転数N1よりも高くなるまでの間には次の式(1)から燃料噴射時間TAUが算出される。
TAU=TBS・KN・KC・KQ …(1)
ここで各係数は次のものを表している。
【0019】
TBS:始動時基本燃料噴射時間
KN:回転数補正係数
KQ:開度補正係数
回転数補正係数KNは機関始動時の機関回転数Nに基づいて始動時基本燃料噴射量を補正するものである。状態補正係数KCは吸気温補正係数、気圧補正係数、バッテリ電圧補正係数を一まとめにして表したものであり、補正する必要がない場合には1とされる。
始動時基本燃料噴射時間TBSは、機関始動時に空燃比を目標空燃比とするのに必要な燃料噴射量を得るための燃料噴射時間であり、予め実験により求められているものである。この始動時基本燃料噴射時間TBSは図3に示されるように機関冷却水温THWが低くなるにつれて長くなるように定められる。機関始動時における吸入空気量は機関始動時にわたってほぼ一定であり、この一定値は機関冷却水温THWが低いとき程大きくなる。そこで、機関冷却水温THWが低いとき程長くなる始動時基本燃料噴射時間TBSを導入してこのTBSに基づき算出される燃料噴射時間だけ燃料噴射を行えば機関始動時における空燃比を目標空燃比にすることができる。また、多量の未燃HCを排気マニホルド8a内に排出するのを阻止しつつ機関始動を確実にかつ速やかに完了できることになる。なお、始動時基本燃料噴射量は図3に示すマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0020】
ところで、上述の始動時基本燃料噴射時間TBSは開閉弁17の実際の開度DDがzでありかつスロットル開度TAが基準開度、すなわち本実施例ではアイドリング開度IDLEであるときの最適な燃料噴射時間である。ところが、開閉弁17の目標開度Dをzに維持したとしても例えば第1負圧室20内の負圧が変動したり、開閉弁17の弁体に作用する吸気流の応力を受けたりすると開閉弁17の実際の開度DDがzからずれてしまう。また、第1および第2ダイヤフラム23,24の破損や第1および第2負圧制御弁19,21の誤動作など開閉弁駆動装置16が故障した場合にも開閉弁17の実際の開度Dがzからずれてしまう。開閉弁17の実際の開度Dがzからずれるとこのときの吸入空気量が、最適な燃料噴射時間を求めるための基準となる基準吸入空気量からずれることになることとなり、この場合燃料噴射時間TAUをTBS・KC・KNにより算出してもこのTAUは最適な燃料噴射時間とならない。すなわち、開閉弁17の実際の開度DDがzよりも大きいとこのときの吸入空気量が基準吸入空気量よりも多くなり、DDがzよりも小さいと少なくなる。その結果、機関始動時に空燃比を目標空燃比に一致させることができず、また、燃焼室4内で燃料が良好に燃焼されずに排気マニホルド8a内に多量の未燃HCが排出されることになる。特に機関始動時の吸入空気量が基準吸入空気量よりも多いときには機関始動性が悪化し、または機関始動を完了できない恐れがある。
【0021】
一方、機関始動時にスロットル開度TAがアイドリング開度IDLEからずれた場合にもこのときの吸入空気量が基準吸入空気量からずれることになることとなる。この場合、TAがIDLEよりも大きいときには吸入空気量が基準吸入空気量よりも多くなり、TAがIDLEよりも小さいと少なくなる。
そこで、本実施例では図4(A)に示すようにDDがzであるときには1でありかつDDが大きいときには小さいときに比べて大きくなり、かつTAがIDLEであるときには1でありかつTAが大きいときには小さいときに比べて大きくなる開度補正係数KQを導入し、この開度補正係数KQをTBS・KC・KNに乗算することによって機関始動時における燃料噴射時間TAUを算出するようにしている。その結果、DDがzよりも大きくまたはTAがIDLEよりも大きくて吸入空気量が基準吸入空気量よりも多いときには燃料噴射時間が延長され、DDがzよりも小さくまたはTAがIDLEよりも小さくて吸入空気量が基準吸入空気量よりも少ないときには燃料噴射時間が短縮されるので機関始動時における燃料噴射時間TAUを、空燃比を目標空燃比とするのに最適な燃料噴射時間とすることができる。すなわち、機関始動時において開閉弁17の開度およびスロットル開度に依らず最適な燃料噴射量を確保することができる。その結果、機関始動時において空燃比を目標空燃比に正確に維持することができるので排気マニホルド8a内に多量の未燃HCが排出されるのを阻止することができる。また、機関始動性が悪化するのが阻止されて確実な機関始動が確保される。なお、開度補正係数KQは開閉弁17の実際の開度DDおよびスロットル開度TAの関数として図4(B)に示されるマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0022】
次に図5から図7を参照して上述の開閉弁制御方法および燃料噴射時間の算出方法を実行するためのルーチンを説明する。
図5はイニシャライズ処理を実行するためのルーチンを示している。このルーチンはイグニッションスイッチ47がオンとされたときに1回実行される。
図5を参照すると、ステップ60ではF1が零とされる。このF1は機関始動が開始される前または機関始動時に零とされ、機関始動が完了したときに1とされるものである。次いでステップ61に進み、開閉弁17の目標開度Dがzとされる。その結果開閉弁17が閉弁される。次いで処理サイクルを終了する。
【0023】
図6は開閉弁制御ルーチンを示している。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割込みによって実行される。
図6を参照すると、まずステップ70ではF1が1であるか否か、すなわち機関始動が完了したか否かが判別される。イグニッションスイッチ47がオンとされた後初めての処理サイクルにおいてはF=0であるので次いでステップ71に進む。ステップ71では機関回転数Nが設定回転数N1よりも高いか否かが判別される。N≦N1のときには機関始動が未だ完了していないと判断してステップ72に進み、開閉弁17の目標開度Dをzとする。その結果、機関始動が完了するまでは開度がzとなるように開閉弁17が制御されることになる。次いで処理サイクルを終了する。これに対し、ステップ71においてN>N1のときには機関始動が完了したと判断して次いでステップ73に進み、F1を1とする。次いでステップ74に進み、ステップ74では開閉弁17の目標開度Dを中間開度MIDとする。その結果、開度がMIDとなるように開閉弁17が制御される。このため機関始動が完了した後には開閉弁17が開弁されることなる。次いで処理サイクルを終了する。
【0024】
次の処理サイクルではF=1であるのでステップ70からステップ75に進み、ステップ75では機関運転が低負荷運転であるか否かが判別される。低負荷運転のときには次いでステップ74に進んで開閉弁17の目標開度Dを中間開度MIDとする。これに対し高負荷運転時にはステップ76に進んで開閉弁17の目標開度Dを最大開度MAXとする。その結果、開度がMAXとなるように開閉弁17が制御される。次いで処理サイクルを終了する。
【0025】
図7は燃料噴射時間の算出ルーチンを示している。このルーチンは一定クランク角毎の割込みによって実行される。
図7を参照すると、まずステップ80では状態補正係数KCが算出される。次いでステップ81ではF1が1であるか否かが判別される。F1=0、すなわち機関始動時には次いでステップ82に進み、機関冷却水温THWに基づいて図3のマップから始動時基本燃料噴射時間TBSが算出される。続くステップ83では回転数補正係数KNが算出される。続くステップ84では図4(B)のマップから開度補正係数KQが算出される。次いでステップ85に進み、次式に基づいて燃料噴射時間TAUが算出される。
【0026】
TAU=TBS・KN・KC・KQ
したがって機関始動時にはこの式に基づいて算出された燃料噴射時間TAUだけ燃料噴射弁14から燃料噴射が行われる。次いで処理サイクルを終了する。
一方、ステップ81においてF1=1のとき、すなわち機関始動が完了した後には次いでステップ86に進み、次式に基づいて始動後基本燃料噴射時間TBAが算出される。
【0027】
TBA=QA・CC
続くステップ87ではフィードバック補正係数FAFが算出され、続くステップ88では増量補正係数KIが算出される。次いでステップ89に進み、次式に基づいて燃料噴射時間TAUが算出される。
TAU=TBA・FAF・KC・KI
したがって機関始動完了後はこの式に基づいて算出された燃料噴射時間TAUだけ燃料噴射14から燃料噴射が行われる。次いで処理サイクルを終了する。
【0028】
これまで述べてきた実施例では、開度補正係数KQを開閉弁17の実際の開度DDとスロットル開度TAとの両方の関数として求めるようにしている。しかしながら、通常の機関始動時にはスロットル開度TAがアイドリング開度IDLEに維持されていることから開度補正係数KQをDDのみの関数として求めるようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
機関始動時に燃料噴射量が最適な燃料噴射量からずれるのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】開度が異なる場合の開閉弁を示す図である。
【図3】始動時基本燃料噴射量を示す線図である。
【図4】開度補正係数を示す線図である。
【図5】イニシャライズ処理を実行するためのフローチャートである。
【図6】開閉弁制御を実行するためのフローチャートである。
【図7】燃料噴射時間を算出するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10…吸気枝管
14…燃料噴射弁
15…スロットル弁
17…開閉弁
41…スロットル開度センサ
43…開閉弁開度センサ

Claims (1)

  1. 吸気通路内に配置されたスロットル弁と、該スロットル弁下流の吸気通路内に配置された開閉弁と、該開閉弁下流の吸気通路内に配置された燃料噴射弁とを備え、スタータモータスイッチがオンとされてから機関回転数が予め定められた設定回転数よりも高くなるまでの機関始動時に、開閉弁を開度がわずかばかりの開度になっている閉弁状態に保持するようにした内燃機関において、開閉弁の開度を検出する開閉弁開度検出手段と、スロットル弁の開度を検出するスロットル弁開度検出手段と、機関始動時には開閉弁開度検出手段により検出された開閉弁の開度とスロットル弁開度検出手段により検出されたスロットル弁の開度との両方に基づいて燃料噴射量を算出し、機関始動完了後には吸入空気量に基づいて燃料噴射量を算出する算出手段とを備え、スロットル弁の開度が一定であっても開閉弁の開度が大きいときには小さいときに比べて機関始動時における燃料噴射量が多くなるようにした供給燃料制御装置。
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