JP3632572B2 - 電子交換機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話その他通信信号の交換接続を行うディジタル交換機に利用する。本発明は、交換機の制御用ファームウエア(以下、ファームという)を新しいバージョンに入れ替えるための装置構成および操作方法に関する。本発明は、ファームを新しいバージョンに入れ替えた後に、新しいファームの動作に不具合が発生した場合に、とりあえず使用するファームを旧いバージョンのものに戻して、交換機の運用中断時間を最小限にするための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子交換機に用いられるファーム搭載パッケージでは、新しいバージョンのファームが作成されると、旧バージョンのファームを新バージョンのファームに書き替えることによって、局交換機のバージョンアップを図ることができる。
【0003】
このときに、ダウンロードした新ファームに不具合があった場合には、上位CPUから旧ファームを新たに転送してダウンロードを実行するか、パッケージ交換を実行するなどにより復旧を行うことが考えられる。
【0004】
しかし、この場合には人手が必ず必要になり、実際の操作では動作中断時間を長く要する。特に、電子交換機の場合には、その動作中断による利用者への影響は大きく、動作中断時間が長引けば長引くほど利用者に与える影響が深刻な事態に陥るため、速やかな復旧が強く求められる。そこで、ダウンロードした新ファームに不具合があった場合でも自動的に旧ファームに復旧させ、パッケージの動作を保証する技術が用いられるようになった。
【0005】
これに関連する先行技術として、特開2000−35889号公報には、上位局からデータ転送によってダウンロードされたデータ(プログラム含む)が無線基地局内部で壊された場合でも、無線基地局側で格納しておいた元のデータ(旧プログラムを含む)にしたがって自己復旧を図る技術が開示されている。
【0006】
また、特開平7−93276号公報には、更新したプログラムファイルに不具合が生じた場合には、保持している差分ファイルを用いて速やかに更新前のプログラムファイルに戻すことにより、コンピュータ装置の障害復旧を図る技術が開示されている。
【0007】
また、特開平10−105407号公報または特許第2984649号には、更新した新運用プログラムに不具合が生じた場合には、保持している前運用プログラムに戻すことによりコンピュータ装置の障害復旧を図る技術が開示されている。
【0008】
また、特開2000−69511号公報には、ボタン電話装置に関して、新メインプログラムに不具合が生じた場合には、前メインプログラムを復元させることによりボタン電話装置の障害復旧を図る技術が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記先行技術では、新しいファームが不具合の場合に前回のファームに戻す動作をソフトウェア的に行っている。このような先行技術では、例えば、ファームの不具合により、ソフトウェアの正常な動作が阻害された場合には、切替え動作も正常に動作せず、障害復旧は困難になるようなことが起こりえる。
【0010】
さらに、システムの仕様変更があった場合に、プログラム内の機能毎の格納箇所が変わることがあり、旧ファームから新ファームに直接変更できない場合がある。その場合は新ファームに更新する前に中間ファームをダウンロードして対応するが、新ファームでの不具合で旧ファームに戻すとき、一世代前のファームにしか戻せないと、今まで運用していたファイルにならない。上記先行技術では、それぞれ一世代前のファームに戻すことしか想定しておらず、その場合には今まで運用していたファイルにならない場合がある。
【0011】
本発明は、このような背景に行われたものであって、ハードウェア的に旧ファームに復帰させることができる電子交換機の制御装置を提供することを目的とする。本発明は、障害復旧の迅速性および確実性を向上させることができる電子交換機の制御装置を提供することを目的とする。本発明は、新ファームに更新する前に中間ファームを用いる場合でも速やかに旧ファームに復帰させることができる電子交換機の制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、局用交換機に用いられるファーム搭載パッケージで、ファームダウンロード後にファームの不具合による障害が発生した場合には、運用実績のある旧ファームに戻し、パッケージの動作を保証するために用いる。
【0013】
すなわち、新ファームの不具合により接続制御用のプロセッサが動作不可状態に陥った場合には、上位CPUから障害パッケージに対して全体リセットを行うが、新ファームが正常に動作していないと、リセット後に再度、接続制御用のプロセッサが動作不可状態になってしまう。
【0014】
本発明では、障害原因がファームの不具合の場合に上位CPUは、全体リセットでなく旧ファーム復帰リセットをファーム搭載パッケージに実行することにより、旧ファーム領域から旧ファームブートプログラムで旧ファームをブートし、パッケージ動作の保証を行う。このように、本発明では、新ファームの不具合があった場合には、再度上位CPUから旧ファームをダウンロードしなくても、リセット種別を変えることで動作実績のある旧ファームに戻すことができる。
【0015】
特に、本発明では、かりにファームが不具合になっても、レジスタをハードウェア的に動作可能な状態に保持しておき、そのレジスタにリセット信号を送る構成とする。この構成により、無人局に配置された電子交換機が異常状態に陥ったときに、遠隔にある有人局の監視者からの遠隔操作により旧バージョンによる動作が再開され、一時的な復旧が可能になる。したがって、ソフトウェアに依存せず、新ファームから旧ファームへの復帰手順を起動させることができるため、障害復旧の確実性を向上させることができる。
【0016】
また、ファームからの応答が一定時間途絶えたり、ファームからの応答が翻訳不能になった時間が一定時間を超えるときに警報を発生し、そして警報が所定時間継続したときに前記リセット信号を自動的に発生させることもできる。これにより、監視者による操作を要せず、ファームの不具合による中断時間をきわめて短くすることができる。
【0017】
さらに、本発明では、二世代前のファームまでバックアップすることにより、新ファームに更新する前に中間ファームをダウンロードして対応している場合でもダウンロード実行前のファイルに戻すことができる。
【0018】
すなわち、本発明は、交換接続制御のためのファームが搭載されたパッケージ(1)と、このパッケージを制御する上位CPU(2)と、前記パッケージおよび前記上位CPUとを接続するシステムバス(3)および保守バス(4)とを備え、前記ファームには、接続制御用のプロセッサ(8)と、このプロセッサに供給する運用プログラムを保持するRAM(9)と、ファームを保持するEEPROM(10)と、このファームを前記プロセッサにブートするためのブートプログラムを保持するEPROM(11)とを備えた電子交換機の制御装置である。
【0019】
ここで、本発明の特徴とするところは、前記EEPROM(10)および前記EPROM(11)には、それぞれ余裕領域(17および19)を設けておき、新しいバージョンのファームが書込まれたときに、前記EEPROM(10)に新しいバージョンのファームを書込むとともにその余裕領域(17)に旧いバージョンのファームを保持させる制御手段と、前記EPROM(11)に新しいバージョンのファーム用ブートプログラムを書込むとともにその余裕領域(19)には旧いバージョンのファーム用ブートプログラムを保持させる制御手段とを備え、前記RAM(9)には、新しいバージョンのファームをダウンロードするときに旧いバージョンのファームを残しておくバックアップ領域(15)を設け、前記保守バス(4)のインターフェース(7)に、前記プロセッサ(8)の動作にかかわらず前記上位CPU(2)から到来する復旧リセット信号を伝達するためのレジスタをハードウエアとして動作状態に維持する手段を設けるとともに、前記EPROM(11)には、この復旧リセット信号によりその余裕領域(19)に記録されたブートプログラムを起動させ前記EEPROM(10)の余裕領域(17)に保持されている旧いバージョンのファームを前記RAM(9)のバックアップ領域(15)を利用してブートさせる手段を含むところにある。
【0020】
前記上位CPU(2)には、前記システムバス(3)または前記保守バス(4)に前記ファームから到来する信号からそのファームの動作が異常状態になったことを検出する手段と、この検出する手段の検出出力により前記復旧リセット信号を操作がなくとも前記レジスタに送出する手段とを含む構成とすることもできる。
【0021】
また、前記EEPROM(10)および前記EPROM(11)には、それぞれ第二の余裕領域(17−2および19−2)を設け、前記制御手段には、そのEEPROM(10)の第二の余裕領域(17−2)に二世代前のバージョンのファームを保持させる手段と、前記EPROM(11)の第二の余裕領域(19−2)に二世代前のバージョンのファーム用ブートプログラムを保持させる手段とを備え、前記復旧リセット信号には、前記二世代前のバージョンのファームを起動させる第二の起動信号を含む構成とすることもできる。
【0022】
上記括弧内の数字は後から説明する実施例図面の参照数字である。これは発明の構成を理解しやすいように付すものであって、発明を実施例に限定して解釈するためのものではない。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明実施例の電子交換機の制御装置の構成を図1を参照して説明する。図1は本発明実施例の電子交換機の制御装置の要部ブロック構成図である。
【0024】
本発明は、図1に示すように、交換接続制御のためのファームが搭載されたパッケージ1と、このパッケージを制御する上位CPU2と、パッケージ1および上位CPU2とを接続するシステムバス3および保守バス4とを備え、前記ファームには、接続制御用のμプロセッサ8と、このμプロセッサ8に供給する運用プログラムを保持するRAM9と、ファームを保持するEEPROM10と、このファームをμプロセッサ8にブートするためのブートプログラムを保持するEPROM11とを備えた電子交換機の制御装置である。
【0025】
ここで、本発明の特徴とするところは、EEPROM10およびEPROM11には、それぞれ旧ファーム領域17および旧ファームブートプログラム格納領域19を設けておき、新しいバージョンのファームが書込まれたときに、EEPROM10に新しいバージョンのファームを書込むとともにその旧ファーム領域17に旧いバージョンのファームを保持させ、EPROM11に新しいバージョンのファーム用ブートプログラムを書込むとともにその旧ファームブートプログラム格納領域19には旧いバージョンのファーム用ブートプログラムを保持させ、RAM9には、新しいバージョンのファームをダウンロードするときに旧いバージョンのファームを残しておくバックアップ領域15を設け、保守バスインターフェース部7に、μプロセッサ8の動作にかかわらず上位CPU2から到来する復旧リセット信号を伝達するためのレジスタをハードウエアとして動作状態に維持するとともに、EPROM11には、この復旧リセット信号によりその旧ファームブートプログラム格納領域19に記録されたブートプログラムを起動させEEPROM10の旧ファーム領域17に保持されている旧いバージョンのファームをRAM9のプログラム領域13にブートさせるところにある。
【0026】
また、上位CPU2では、システムバス3または保守バス4に前記ファームから到来する信号からそのファームの動作が異常状態になったことを検出し、この検出出力により前記復旧リセット信号を操作がなくとも前記レジスタに送出する。
【0027】
他の実施例として、EEPROM10およびEPROM11には、それぞれ第二の余裕領域としての旧ファーム領域#2(17−2)および旧ファームブートプログラム#2格納領域19−2を設け、そのEEPROM10の旧ファーム領域#2(17−2)に二世代前のバージョンのファームを保持させ、EPROM11の旧ファームブートプログラム#2格納領域19−2に二世代前のバージョンのファーム用ブートプログラムを保持させ、前記復旧リセット信号には、前記二世代前のバージョンのファームを起動させる第二の起動信号を含む。
【0028】
以下では、本発明実施例をさらに詳細に説明する。
【0029】
(第一実施例)
本発明第一実施例の電子交換機の制御装置を図1〜図3を参照して説明する。図2は第一実施例のメモリ割付を示す図であり、図3は第一実施例のリセット種別データフォーマットを示す図である。ファーム搭載パッケージ1は、上位CPU2とシステムバス3、保守バス4で接続される。ファーム搭載パッケージ1は、システムバス3と接続するシステムバスインタフェース部5と、保守バス4と接続する保守バスインタフェース部7と、上位CPU2からのオーダを展開するオーダ展開部6と、内部回路12を制御するμプロッセサ8と運用時にファーム格納およびワークエリアを持つRAM9と、上位CPU2からダウンロードされたファームデータを格納するEEPROM10と、EEPROM10に格納されたファームデータをRAM9にブートするプログラムを格納したEPROM11で構成される。
【0030】
RAM9は、運用ファームを格納するプログラム領域13と、動作時に使用するワーク領域14と、ファームダウンロードを実行する際に旧ファームのバックアップをとるために使用するワーク領域としてバックアップ領域15により構成される。EEPROM10は、最新のファームデータを格納する新ファーム領域16と、バックアップファームデータを格納する旧ファーム領域17により構成される。
【0031】
EPROM11は、EEPROM10の新ファーム領域16のデータを、RAM9のプログラム領域13にブートするときに使用するプログラムを格納する新ファームブートプログラム格納領域18と、EEPROM10の旧ファーム領域17のデータを、RAM9のプログラム領域13にブートするときに使用するプログラムを格納する旧ファームブートプログラム格納領域19により構成される。
【0032】
次に、新ファームダウンロード後にμプロセッサ8が動作不可になった場合について第一実施例の電子交換機の制御装置の動作を説明する。ファーム搭載パッケージ1をダウンロード可能状態にするために、上位CPU2は保守バス4、保守バスインタフェース部7を介してオーダ展開部6にファームダウンロードリセットオーダを書き込む。μプロセッサ8は、EPROM11の新ファームブートプログラム格納領域18に格納されているプログラムで動作し、内部をダウンロード可能状態に移行させる。上位CPU2はシステムバス3、システムバスインタフェース部5を介してEEPROM10の新ファーム領域16に新ファームデータをロードする。
【0033】
上位CPU2は新ファームのロードが終了すると、ファーム搭載パッケージ1に保守バス4、保守バスインタフェース部7を介してオーダ展開部6に全体リセットオーダを書き込む。全体リセットを契機にEEPROM10の新ファーム領域16からRAM9のプログラム領域13にブートする。μプロセッサ8は、RAM9のプログラム領域13に格納された新ファームで内部回路12の制御を行う。
【0034】
μプロセッサ8はRAM9のプログラム領域13に格納された新ファームで内部回路12の制御をするが、新ファームに不具合があった場合には、μプロセッサ8が動作不可になってしまい内部回路12の制御が行えなくなる。上位CPU2はファーム搭載パッケージ1に対して保守バス4、保守バスインタフェース部7を介してオーダ展開部6に全体リセットオーダを書き込む。しかし、ファームに不具合があるため再びμプロセッサ8は動作不可状態になってしまう。
【0035】
このとき、保守バスインタフェース部7内に、ファーム故障のレジスタをハードウエア的に活かしておくことにより、上位CPU2はファーム搭載パッケージ1のリセットオーダを書き込む前に、そのレジスタをスキャンし、最初のリセットオーダを旧ファーム復帰リセットオーダとして書き込む。これにより、EPROM11の旧ファームブートプログラム格納領域19に格納されているプログラムが起動され、EEPROM10の旧ファーム領域17から旧ファームデータがRAM9のプログラム領域13にブートされる。この後に、ファーム搭載パッケージ1内部をリセットすると、μプロセッサ8は、旧ファームに戻ったRAM9のデータで動作を開始する。これにより、新ファームの不具合による動作不可時間を短縮できる。
【0036】
(第二実施例)
本発明第二実施例の電子交換機の制御装置を図4および図5を参照して説明する。その基本的構成は第一実施例と同じであるが、旧ファーム復帰方法についてさらに工夫している。そのときのメモリ割付を図4に、リセット種別データフォーマットを図5に示す。
【0037】
第二実施例では、図4に示すように、EEPROM10の割付で旧ファーム領域と、EPROM11の割付で旧ファームブートプログラム格納領域をそれぞれ2つ割付けている。
【0038】
システムの仕様変更があった場合に、プログラム内の機能毎の格納箇所が変わることがあり、旧ファームから新ファームに直接変更できない場合がある。その場合は新ファームに更新する前に中間ファームをダウンロードして対応するが、新ファームでの不具合で旧ファームに戻すとき、一世代前のファームにしか戻せないと、今まで運用していたファイルにならないため、二世代前のファームまでバックアップする事でダウンロード実行前のファイルに戻すことができる。
【0039】
二世代前のファームに戻す場合は、上位ソフトからのリセット種別を、旧ファーム復帰リセットオーダ#2にすることで、EPROM11の旧ファームブートプログラム#2格納領域19−2のデータを起動され、EEPROM10の旧ファーム領域#2(17−2)から旧ファームデータをRAM9のプログラム領域13にブートし、ファーム搭載パッケージ1内部をリセットする。μプロセッサ8は、旧ファームに戻ったRAM9のデータで動作を開始することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、新ファームの不具合による障害が発生したときには、ハードウェア的に旧ファームに復帰させることができるから、障害復旧の迅速性および確実性を向上させることができる。さらに、新ファームに更新する前に中間ファームを用いる場合でも速やかに旧ファームに復帰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の電子交換機の制御装置の要部ブロック構成図。
【図2】本発明第一実施例のメモリ割付を示す図。
【図3】本発明第一実施例のリセット種別データフォーマットを示す図。
【図4】本発明第二実施例のメモリ割付を示す図。
【図5】本発明第二実施例のリセット種別データフォーマットを示す図。
【符号の説明】
1 ファーム搭載パッケージ
2 CPU
3 システムバス
4 保守バス
5 システムバスインタフェース部
6 オーダ展開部
7 保守バスインタフェース部
8 μプロセッサ
9 RAM
10 EEPROM
11 EPROM
12 内部回路
13 プログラム領域
14 ワーク領域
15 バックアップ領域
16 新ファーム領域
17 旧ファーム領域
18 新ファームブートプログラム格納領域
19 旧ファームブートプログラム格納領域
17−1 旧ファーム領域#1
17−2 旧ファーム領域#2
19−1 旧ファームブートプログラム#1格納領域
19−2 旧ファームブートプログラム#2格納領域

Claims (3)

  1. 交換接続制御のためのファームウエアが搭載されたパッケージと、このパッケージを制御する上位CPUと、前記パッケージおよび前記上位CPUとを接続するシステムバスおよび保守バスとを備え、
    前記ファームウエアには、接続制御用のプロセッサと、このプロセッサに供給する運用プログラムを保持するRAMと、ファームウエアを保持するEEPROMと、このファームウエアを前記プロセッサにブートするためのブートプログラムを保持するEPROMとを備えた電子交換機の制御装置において、
    前記EEPROMおよび前記EPROMには、それぞれ余裕領域を設けておき、
    新しいバージョンのファームウエアが書込まれたときに、前記EEPROMに新しいバージョンのファームウエアを書込むとともにその余裕領域に旧いバージョンのファームウエアを保持させる制御手段と、前記EPROMに新しいバージョンのファームウエア用ブートプログラムを書込むとともにその余裕領域には旧いバージョンのファームウエア用ブートプログラムを保持させる制御手段とを備え、
    前記RAMには、新しいバージョンのファームウエアをダウンロードするときに旧いバージョンのファームウエアを残しておくバックアップ領域を設け、
    前記保守バスのインターフェースに、前記プロセッサの動作にかかわらず前記上位CPUから到来する復旧リセット信号を伝達するためのレジスタを動作状態に維持する手段を設けるとともに、前記EPROMには、この復旧リセット信号によりその余裕領域に記録されたブートプログラムを起動させ前記EEPROMの余裕領域に保持されている旧いバージョンのファームウエアを前記RAMのプログラム領域にブートさせる手段を含む
    ことを特徴とする電子交換機の制御装置。
  2. 前記上位CPUには、前記システムバスまたは前記保守バスに前記ファームウエアから到来する信号からそのファームウエアの動作が異常状態になったことを検出する手段と、この検出する手段の検出出力により前記復旧リセット信号を前記レジスタに送出する手段とを含む請求項1記載の電子交換機の制御装置。
  3. 前記EEPROMおよび前記EPROMには、
    それぞれ第二の余裕領域を設け、
    前記制御手段には、
    そのEEPROMの第二の余裕領域に二世代前のバージョンのファームウエアを保持させる手段と、
    前記EPROMの第二の余裕領域に二世代前のバージョンのファームウエア用ブートプログラムを保持させる手段と
    を備え、
    前記RAMには、前記バックアップ領域に一世代前および二世代前のバージョンのファームウエアを残しておく手段を設け、
    前記復旧リセット信号には、前記二世代前のバージョンのファームウエアを起動させる第二の起動信号を含む
    請求項1記載の電子交換機の制御装置。
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