JP3632517B2 - 誘導性負荷の駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電源から誘導性負荷への通電経路上に設けられたスイッチング素子をオン・オフさせることにより誘導性負荷を駆動する誘導性負荷の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、リレーのコイルや電磁弁のソレノイド等の誘導性負荷を駆動する駆動装置においては、直流電源から誘導性負荷への通電経路上にバイポーラトランジスタやMOSFET等からなるスイッチング素子を設け、これをオン・オフさせることで、誘導性負荷への通電・非通電を切り換えるようにしている。
【0003】
また、この種の駆動装置において、スイッチング素子をオフして、誘導性負荷への通電を遮断した際には、誘導性負荷に通電時とは逆極性の高電圧(所謂フライバック電圧)が発生する。そして、このフライバック電圧がスイッチング素子にそのまま印加されると、スイッチング素子が劣化或いは破壊してしまう。
【0004】
このため、この種の駆動装置では、通常、誘導性負荷に対して並列に消弧回路を設け、この消弧回路により、誘導性負荷への通電遮断時に発生したフライバック電圧を、スイッチング素子の耐圧に応じて設定した所定電圧以下にクランプして、スイッチング素子をフライバック電圧から保護するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、誘導性負荷に並列に設けた一つの消弧回路を用いてフライバック電圧を吸収するようにしていることから、その消弧回路が劣化してオープン状態になると、誘導性負荷への通電遮断時に、スイッチング素子に耐圧を越える電圧が印加されてしまい、スイッチング素子が即座に故障してしまうことになる。
【0006】
そして、このようにスイッチング素子が故障した場合、スイッチング素子がオープン状態で故障したときには、誘導性負荷への通電ができなくなるだけであるので、例えば、誘導性負荷に対して別経路で通電できるようにしておけば、誘導性負荷の駆動を継続できるが、スイッチング素子が短絡状態で故障したときには、誘導性負荷への通電を遮断することができなくなって、誘導性負荷に電流が流れ続け、延いては、誘導性負荷自体の故障を招くことになる。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、誘導性負荷への通電経路上に設けられたスイッチング素子をオン・オフすることにより誘導性負荷を駆動する誘導性負荷の駆動装置において、誘導性負荷に対して並列に設けられたフライバック電圧吸収用の消弧回路が故障してスイッチング素子が短絡状態になったとしても、誘導性負荷に流れる電流を遮断できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の誘導性負荷の駆動装置は、直流電源から誘導性負荷に至る電源供給用の通電経路上に夫々直列に接続された2つのスイッチング素子(第1スイッチング素子,第2スイッチング素子)と、一端が誘導性負荷側の第1スイッチング素子と誘導性負荷との間の通電経路及び第1スイッチング素子と第2スイッチング素子との間の通電経路に夫々接続され、他端が誘導性負荷の第1スイッチング素子とは反対側の通電経路に接続された2つの消弧回路(第1消弧回路,第2消弧回路)とを備える。
【0009】
このため、誘導性負荷への通電時には、外部からの指令によって2つのスイッチング素子を共にオン状態にすればよく、逆に、誘導性負荷への通電を遮断する際には、外部からの指令によって少なくとも一方のスイッチング素子をオフ状態にすればよい。そして、誘導性負荷への通電遮断時には、通電時に誘導性負荷に蓄積されたエネルギによりフライバック電圧が発生するが、このフライバック電圧は、第1消弧回路によって吸収されることから、誘導性負荷への通電遮断時にオフしたスイッチング素子がこのフライバック電圧により劣化或いは破壊するのを防止できる。
【0010】
また、第1消弧回路が何らかの原因(例えば電圧クランプ時に流れる電流等)で故障し、オープン状態となった場合には、第1消弧回路によりフライバック電圧を吸収できなくなるが、本発明では、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子との間の通電経路にも消弧回路(第2消弧回路)が設けられているため、この第2消弧回路によって、フライバック電圧を吸収できる。従って、誘導性負荷への通電遮断時に、第2スイッチング素子がオフされていても、第2スイッチング素子がフライバック電圧によって劣化或いは破壊するのを防止できる。
【0011】
一方、第2消弧回路は、第1スイッチング素子から誘導性負荷までの通電経路に対して並列に接続されることから、第1消弧回路が故障してオープン状態となったときには、第1スイッチング素子を介して誘導性負荷に電流を流すことにより、フライバック電圧を吸収することになる。このため、誘導性負荷への通電遮断時に、各スイッチング素子が共にオフされている場合には、第2消弧回路は、第1スイッチング素子に強制的に電流を流すことになり、これによって第1スイッチング素子が劣化することも考えられる。
【0012】
そして、このように、第1スイッチング素子が劣化して、短絡状態になったとしても、第2スイッチング素子は、第2消弧回路の動作によってフライバック電圧から保護されることから、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とが共に短絡状態となって、誘導性負荷が連続通電されるようなことはなく、誘導性負荷への通電を確実に遮断することができる。そこで更に、本発明の誘導性負荷の駆動装置では、検出手段と、制御手段と、制御中止手段とを設けている。
【0019】
即ち、検出手段は、第1スイッチング素子と誘導性負荷との間の通電経路の電位、及び、第2スイッチング素子と第1スイッチング素子との間の通電経路の電位を夫々検出するようになっている。そして更に、この駆動装置では、誘導性負荷への通電開始時には、制御手段が、第2スイッチング素子及び第1スイッチング素子を所定時間間隔を空けて順にオンさせ、誘導性負荷への通電遮断時には、制御手段が、第2スイッチング素子及び第1スイッチング素子を共にオフさせる。また、制御中止手段は、故障判定手段を有しており、その故障判定手段は、誘導性負荷への通電開始時に制御手段が各スイッチング素子を順にオンさせる際に、検出手段にて検出された各通電経路の電位から各スイッチング素子の故障を判定する。そして、制御中止手段は、その故障判定手段により各スイッチング素子の何れかが故障していると判定されると、各スイッチング素子をオフさせて誘導性負荷への通電制御を中止する。
【0020】
従って、本発明によれば、第1消弧回路が故障してオープン状態となった際に誘導性負荷を継続して駆動できると共に、第1消弧回路の故障に伴い第1スイッチング素子が短絡状態となっても誘導性負荷への通電を遮断して誘導性負荷自体が故障するのを防止することができるだけでなく、誘導性負荷への通電開始時に第1或いは第2スイッチング素子の故障を判断できるようになり、第1或いは第2スイッチング素子が故障した際に、誘導性負荷への通電を禁止して、誘導性負荷が連続通電されるのをより確実に防止することが可能になる。また、第1或いは第2スイッチング素子が故障した際に、その旨を使用者に速やかに報知して点検・修理を促すことも可能になる。
【0021】
尚、故障判定手段が検出手段にて検出された各通電経路の電位から各スイッチング素子の故障を判定できるのは、以下の理由からである。
【0022】
即ち、まず、制御手段が、第2スイッチング素子をオンさせる前には、各スイッチング素子が正常であれば、上記各通電経路の電位は、各消弧回路を介して接続される通電経路(誘導性負荷の第1スイッチング素子とは反対側の通電経路)と同電位となるが、このとき、第2スイッチング素子が既に短絡故障していれば、第2スイッチング素子と第1スイッチング素子との間の通電経路の電位が、第2スイッチング素子の第1スイッチング素子とは反対側に接続された電源の電位となる。このため、制御手段が、第2スイッチング素子をオンさせる前には、上記各通電経路の電位から、第2スイッチング素子の短絡故障を判定できる。
【0023】
次に、第2スイッチング素子が短絡故障していないことを判定した状態で、制御手段が第2スイッチング素子をオンさせた際には、各スイッチング素子が正常であれば、第2スイッチング素子と第1スイッチング素子との間の通電経路の電位だけが変化し、第1スイッチング素子と誘導性負荷との間の通電経路の電位は変化しない。しかし、このとき、第2スイッチング素子がオープン故障していれば、第2スイッチング素子と第1スイッチング素子との間の通電経路の電位が変化せず、逆に、第1スイッチング素子が短絡故障していれば、第1スイッチング素子と誘導性負荷との間の通電経路の電位が変化する。従って、制御手段が、第2スイッチング素子をオンさせたときには、上記各通電経路の電位から、第2スイッチング素子のオープン故障及び第1スイッチング素子の短絡故障を判定できる。
【0024】
また、次に、第2スイッチング素子が正常で且つ第1スイッチング素子が短絡故障していないことを判定した状態で、制御手段が、第1スイッチング素子をオンさせた際には、第1スイッチング素子がオープン故障していなければ、第1スイッチング素子と誘導性負荷との間の通電経路の電位が変化するが、第1スイッチング素子がオープン故障していると、第1スイッチング素子と誘導性負荷との間の通電経路の電位は変化しない。従って、制御手段が、第1スイッチング素子をオンさせたときには、上記各通電経路の電位から、第1スイッチング素子のオープン故障を判定できる
ここで、上記2つのスイッチング素子(第1スイッチング素子,第2スイッチング素子)としては、誘導性負荷への通電・非通電を切り換えるのに使用されているスイッチング素子であれば使用することができ、MOSFETであっても、バイポーラトランジスタであってもよい。そして、このうち、MOSFETは、バイポーラトランジスタに比べて、オン抵抗が小さく、誘導性負荷通電時の電力損失を低減することができる。
しかし、本発明において、上記各スイッチング素子にMOSFETを使用するようにすると、例えば、主電源スイッチをオンして誘導性負荷への通電経路に直流電源を接続した直後に、MOSFETが一時的にオン状態となって、誘導性負荷に電流が流れてしまうことがある。これは、MOSFETは、電源を接続した直後には、その寄生容量に電荷が蓄積されるまでオン・オフ状態が安定せず、確実にオフ状態に保持することができないためである。
このため、上記2つのスイッチング素子としては、請求項2に記載のように、一方のスイッチング素子にはMOSFETを使用し、他方のスイッチング素子にはバイポーラトランジスタを使用するようにするとよい。
つまりこのようにすれば、誘導性負荷への通電経路に直流電源を接続した直後に、MOSFETからなるスイッチング素子がオン状態となったとしても、バイポーラトランジスタからなる他方のスイッチング素子にて、誘導性負荷への通電経路を確実に遮断することができ、当該駆動装置への電源投入時に誘導性負荷に電流が流れるのを防止することができることになる。
よって、請求項2記載の装置によれば、当該駆動装置への電源投入時に誘導性負荷に電流が流れるのを防止しつつ、誘導性負荷通電時の電力損失を必要最小限に抑えることができるようになるのである。
に、請求項記載の誘導性負荷の駆動装置では、請求項1又は2の駆動装置において、前記誘導性負荷は、車両のエンジンを始動させるスタータモータに電流を流すためのスタータリレーのコイルであって、前記スタータリレーは、そのコイルへの通電により接点が導通して前記スタータモータに電流を流すものである。また、前記第1及び第2スイッチング素子が設けられた通電経路と並列に、前記直流電源から前記誘導性負荷に電流を流すための別系統の通電経路があり、更に、キー操作によって内部のスイッチのポジションが切り換えられることにより、前記第1及び第2スイッチング素子が設けられた通電経路と前記別系統の通電経路との何れかを前記直流電源に接続させる通電経路選択手段を備えている。そして、この請求項の駆動装置は、前記通電経路選択手段のスイッチが第1のポジションのときに、前記第1及び第2スイッチング素子が設けられた通電経路によって前記誘導性負荷への通電が行われ、前記通電経路選択手段のスイッチが第2のポジションのときには、前記別系統の通電経路によって前記誘導性負荷への通電が行われるように構成されている。
また、請求項記載の誘導性負荷の駆動装置では、請求項の駆動装置において、前記エンジンは、アイドル状態となって所定の停止条件が成立すると、停止されるようになっている。そして、当該駆動装置は、前記エンジンが停止状態で且つ前記通電経路選択手段のスイッチが前記第1のポジションになっている場合に、始動指令が入力されると、前記第1及び第2スイッチング素子をオンさせて、該各スイッチング素子が設けられた通電経路により前記誘導性負荷へ通電して、前記スタータモータを駆動するように構成されている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
【0026】
図1は、運転者によるイグニッションキーのキー操作とは別に、自動車用エンジンを自動的に始動する自動始動装置10の構成を表す電気回路図である。
【0027】
本実施例の自動始動装置10は、バスやタクシー等の業務用マニュアルトランスミッション車に搭載され、図示しないエンジン制御装置がエンジンのアイドル運転時にエンジンを自動で停止させた後に、運転者が所定の始動操作(例えば、クラッチペダルの踏込等)を実行した際に、エンジンを自動で始動させるためのものである。
【0028】
このため、自動始動装置10には、バッテリ2からスタータモータ6への通電経路上に設けられたスタータリレー8の接点SW1を導通・遮断させるコイル(誘導性負荷)L1に対して、バッテリ2からキーボックス4内のスタータポジションSTを通ってコイルL1に至る通電経路とは異なる経路で電流を流すための通電経路が形成されている。
【0029】
つまり、スタータリレー8の接点SW1は、一般的な車両と同様、バッテリ2の正極側からスタータモータ6に至る通電経路上に設けられており、スタータリレー8駆動用のコイルL1への通電についても、一般的な車両と同様に運転者がキー操作で行えるように、運転者が車室内のキーボックス4にイグニッションキーを挿入して、キーボックス4内のスイッチをスタータポジションSTまで手動で切り換えた際に、コイルL1がキーボックス4を介してバッテリ2の正極側に直接接続されて、コイルL1に電流が流れるように構成されているが、本実施例では、更に、キーボックス4内のスイッチがイグニッションポジションIGに切り換えられている状態であっても、自動始動装置10が自動でコイルL1への通電を行えるようにするために、自動始動装置10内には、キーボックス4内のスイッチがイグニッションポジションIGに切り換えられているときにキーボックス4から電源供給を受けてコイル1に電流を流す通電経路が形成されている。
【0030】
そして、自動始動装置10において、コイルL1への通電経路は、ソースがキーボックス4を介してバッテリ2の正極側に接続されるPチャンネルのMOSFET(以下単にトランジスタという)Tr1、このトランジスタTr1のドレインにエミッタが接続されたPNP型のバイポーラトランジスタ(以下単にトランジスタという)Tr2、カソードがコイルL1に接続されたダイオードD1、及び、トランジスタTr2のコレクタとダイオードD1のアノードとを接続する抵抗R1とにより形成されている。
【0031】
尚、トランジスタTr1は本発明の第2スイッチング素子に相当し、トランジスタTr2は、本発明の第1スイッチング素子に相当する。また、抵抗R1は、自動始動装置10とコイルL1とを接続する出力端子が誤って接地されたときに、トランジスタTr1,Tr2に流れる電流を制限して、各トランジスタTr1,Tr2を過電流から保護するためのものであり、ダイオードD1は、運転者の手動操作によるエンジン始動を検出できるようにするためのものである。
【0032】
一方、バッテリ2の負極側はグランドラインに接地されており、スタータモータ6のスタータリレー8とは反対側端子、及び、コイルL1のキーボックス4及び自動始動装置10とは反対側端子も、夫々、グランドラインに接地されている。
【0033】
このため、キーボックス4内のスイッチがスタータポジションSTまで手動操作されるか、キーボックス4内のスイッチがイグニッションポジションIGにある状態で自動始動装置10内の各トランジスタTr1,Tr2がオン状態になると、バッテリ2からコイルL1への通電経路が形成されてコイルL1に電流が流れ、スタータリレー8の接点SW1が導通されることになる。また、スタータリレー8の接点SW1が導通すれば、バッテリ2からスタータモータ6への通電経路が形成されて、スタータモータ6に電流が流れ、スタータモータ6が回転し、図示しないエンジンが始動されることになる。
【0034】
ところで、このようにスタータリレー8のコイルL1に電流を流せば、スタータモータ6を回転させて、エンジンを始動することができるが、エンジンの始動後、スタータモータ6を停止させるために、キーボックス4内のスイッチが運転者の手動操作によってスタータポジションSTからイグニッションポジションIGに戻されるか、或いは自動始動装置10内の各トランジスタTr1,Tr2がオンからオフに切り換えられると、コイルL1には、図2に点線で示すようなフライバック電圧(グランド電位よりも低い負の高電圧)が発生する。
【0035】
尚、図2は、自動始動装置10内のトランジスタTr1,Tr2をオンしてコイルL1を通電していた状態で、トランジスタTr2をオフして、コイルL1への通電を遮断したときのダイオードD1のカソード側のC点の電位変化を表している。
【0036】
そして、このフライバック電圧がトランジスタTr2のコレクタにそのまま印加されると、自動始動装置10内のトランジスタTr1,Tr2に過電圧が加わり、これら両トランジスタTr1,Tr2が劣化或いは破壊してしまうことになる。
【0037】
そこで、このフライバック電圧を吸収するために、自動始動装置10内のトランジスタTr2のコレクタと抵抗R1との間の通電経路、及び、トランジスタTr1のドレインとトランジスタTr2のエミッタとの間の通電経路には、夫々、一端がグランドラインに接地されたダイオードとツェナーダイオードとからなる消弧回路14,16が接続されている。
【0038】
つまり、各消弧回路14,16は、トランジスタTr2のコレクタ及びエミッタに夫々アノードが接続されたツェナーダイオードZDc及びZDeと、アノードがグランドラインに接地され、カソードがツェナーダイオードZDc及びZDeのカソードに夫々接続されたダイオードDc及びDeと、から構成されている。
【0039】
そして、これら各消弧回路14,16は、図2に実線で示すように、コイルL1への通電遮断時には、トランジスタTr1のコレクタ或いはエミッタに加わるフライバック電圧を、ツェナーダイオードZDc,ZDeの降伏電圧とダイオードDc,Deの順方向電圧(所謂VF :約0.7V)とで決まる所定電圧以下にクランプする。
【0040】
尚、これら各消弧回路14,16によるクランプ電圧を決定するツェナーダイオードZDc,ZDeの降伏電圧は、フライバック電圧によりトランジスタTr1,Tr2が劣化することのないよう、各トランジスタTr1,Tr2のコレクタ・エミッタ間の耐圧を考慮して設定される。
【0041】
また、このように、本実施例では、トランジスタTr2のコレクタ側とエミッタ側とに夫々消弧回路14,16を設けているが、これら各消弧回路14,16が故障していない通常時には、コイルL1への通電遮断時に発生したフライバック電圧は、トランジスタTr2のコレクタ側(つまりコイルL1側)に設けられたダイオードDcとツェナーダイオードZDcとからなる消弧回路14(本発明の第1消弧回路に相当)により吸収される。そして、この消弧回路14を構成するダイオードDc又はツェナーダイオードZDcが故障して、消弧回路14がオープン状態となると、トランジスタTr2のエミッタ側に設けられたダイオードDeとツェナーダイオードZDeとからなる消弧回路16(本発明の第2消弧回路に相当)が、トランジスタTr2を介してコイルL1に電流を流すことにより、フライバック電圧を吸収する。
【0042】
従って、本実施例の自動始動装置10においては、コイルL1への通電遮断時に発生したフライバック電圧を吸収する一方の消弧回路14がオープン故障して、フライバック電圧を吸収できなくなったとしても、もう一方の消弧回路16の動作によってフライバック電圧を吸収できることになり、各トランジスタTr1,Tr2を、コイルL1への通電遮断時に発生したフライバック電圧から保護することができるようになる。
【0043】
また、一方の消弧回路14がオープン故障したときに動作する消弧回路16は、トランジスタTr2を介してコイルL1に電流を流すことによって、フライバック電圧を吸収するため、この消弧回路16の動作によってトランジスタTr2が劣化し、短絡状態になることも考えられるが、たとえトランジスタTr2が短絡状態になったとしても、フライバック電圧は、この消弧回路16にて吸収できることから、トランジスタTr1がフライバック電圧により劣化することはない。
【0044】
このため、本実施例の自動始動装置10においては、消弧回路14が故障することにより、トランジスタTr1とトランジスタTr2とが同時に短絡状態となって、コイルL1が連続的に通電され、スタータモータ6が回り続ける、といった問題が発生することはなく、2つのトランジスタTr1,Tr2の内の一方が故障して短絡状態となったとしても、他方のトランジスタにて、コイルL1への通電を確実に停止させることができる。
【0045】
次に、本実施例の自動始動装置10には、上記各トランジスタTr1,Tr2をオン・オフさせるための駆動回路12と、この駆動回路12を介して、上記各トランジスタTr1,Tr2のオン・オフ状態を制御する、CPU,RAM,ROM等からなる周知のマイクロコンピュータ(以下、単にCPUという)20と、自動始動装置10内に形成されたコイルL1への通電経路上の電位をCPU20内に入力する、検出手段としてのバッファ回路18とが備えられている。
【0046】
尚、バッファ回路18は、トランジスタTr1のドレインとトランジスタTr2のエミッタとの間の通電経路(a点)、抵抗R1とダイオードD1のアノードとの間の通電経路(b点)、及び、ダイオードD1のカソードとコイルL1との間の通電経路(c点)の電位を、夫々、モニタ信号Sa,Sb,ScとしてCPU20に入力する3つのバッファ回路Ba,Bb,Bcから構成されている。
【0047】
そして、CPU20は、エンジンの運転時には、エンジン制御装置との通信によりエンジン状態を監視すると共に、車両に搭載された各種センサからの検出信号に基づき車両の走行状態を監視し、エンジン状態,車両の走行状態,及び車両の走行履歴等から、現在、エンジンが暖機後のアイドル状態であり、車両が所定時間以上停止すると予想される、といった、エンジンの停止条件が成立したか否かを判定する、エンジン停止条件判定処理を実行し、この判定処理にて、エンジン停止条件が成立したと判定すると、エンジン制御装置に対して、エンジンの停止許可信号を出力することにより、エンジン制御装置側でのエンジンへの燃料噴射制御を禁止させ、エンジンを停止させる。
【0048】
また、CPU20は、エンジン制御装置に対して、エンジンを停止させると、今度は、運転者が、例えばクラッチペダルを踏み込むことにより、エンジンの始動指令を入力してきたか否かを判断し、エンジンの始動指令が入力されたと判断すると、上記各バッファ回路Ba,Bb,Bcから入力されるモニタ信号Sa,Sb,Scに基づき、コイルL1への通電経路上のトランジスタTr1,Tr2,ダイオードD1の故障を判定しつつ、トランジスタTr1及びTr2を順にオンさせることにより、コイルL1に電流を流し、スタータモータ6を駆動する、エンジン始動制御処理を実行する。以下、このエンジン始動制御処理を図3に示すフローチャートに沿って説明する。
【0049】
エンジン始動制御処理は、運転者からのエンジンの始動指令が入力されたときに、ダイオードD1のカソード側のC点の電位がLow レベル(グランド電位)となっていること(換言すれば、運転者によるキー操作によって既にコイルL1に電流が流され、スタータモータ6が回転していないこと)を条件として実行される処理である。
【0050】
そして、このエンジン始動制御処理では、図3に示すように、まず、トランジスタTr1,Tr2をオンする前に、S110(Sはステップを表す)にて、上記各バッファ回路Ba〜Bcから入力されるモニタ信号Sa〜Scをチェックし、続くS120にて、これら各モニタ信号Sa〜Scが正常であるか否かを判断する。
【0051】
つまり、図4に示すように、トランジスタTr1,Tr2が共にオフされている状態(故障判定区間A)では、各トランジスタTr1,Tr2が正常であれば、各モニタ信号Sa〜Scは、全てLow レベルとなり、トランジスタTr1が短絡故障していると、モニタ信号SaがHighレベル(バッテリ電圧)となることから、エンジン始動制御処理では、トランジスタTr1,Tr2をオンする前に、S120にて、モニタ信号Sa〜Scが全てLow レベルであるか否かを判断することにより、トランジスタTr1が短絡故障していないかどうかを確認するのである。
【0052】
そして、S120にて、モニタ信号Sa〜Scは全て正常であると判断されると、続くS130にて、駆動回路12に、トランジスタTr1の駆動信号を出力することにより、トランジスタTr1をオンさせ、S140に移行する。
【0053】
S140では、S110と同様に、各バッファ回路Ba〜Bcから入力されるモニタ信号Sa〜Scをチェックし、続くS150にて、これら各モニタ信号Sa〜Scが正常であるか否かを判断する。
【0054】
つまり、図4に示すように、トランジスタTr1だけをオンさせ、トランジスタTr2をオフ状態に保持した状態(故障判定区間B)では、各トランジスタTr1,Tr2が正常であれば、モニタ信号SaのみがHighレベル(バッテリ電圧)となり、他のモニタ信号Sb,ScはLow レベルとなるが、このとき、トランジスタTr2が短絡故障していると、モニタ信号Sb,ScもHighレベルとなってしまい、逆に、トランジスタTr1がオープン故障していると、全てのモニタ信号がLow レベルに保持されることから、エンジン始動制御処理では、トランジスタTr1のみをオン状態に駆動したときにも、モニタ信号Sa〜Scをチェックして、各モニタ信号Sa〜Scは全て正常(Sa:High、Sb,Sc:Low )であるか否かを判断することにより、トランジスタTr2が短絡故障していないか、或いは、トランジスタTr1がオープン故障していないかを確認するのである。
【0055】
そして、S150にて、モニタ信号Sa〜Scは全て正常であると判断されると、続くS160にて、駆動回路12に、トランジスタTr2の駆動信号を出力することにより、トランジスタTr2をオンさせ、S170に移行する。
【0056】
S170では、S110,S140と同様に、各バッファ回路Ba〜Bcから入力されるモニタ信号Sa〜Scをチェックし、続くS180にて、これら各モニタ信号Sa〜Scが正常であるか否かを判断する。
【0057】
つまり、図4に示すように、トランジスタTr1及びトランジスタTr2を共にオンさせた状態(故障判定区間C)では、各トランジスタTr1,Tr2が正常にオン状態となって、抵抗R1及びダイオードD1を介して、コイルL1に電流が流れていれば、モニタ信号Sa〜Scが全てHighレベル(バッテリ電圧)となるが、このとき、ダイオードD1がオープン故障していると、モニタ信号ScのみがLow レベルに保持され、トランジスタTr2がオープン故障していると、モニタ信号Sb及びScが共にLow レベルに保持されることから、エンジン始動制御処理では、トランジスタTr1,Tr2を共にオン状態に駆動したときにも、モニタ信号Sa〜Scをチェックして、各モニタ信号Sa〜Scは全てHighレベルとなっているか否かを判断することにより、ダイオードD1がオープン故障していないか、或いは、トランジスタTr2がオープン故障していないかを確認するのである。
【0058】
そして、S180でも、各モニタ信号Sa〜Scは全て正常であると判断されると、S190にて、エンジンが始動するまでスタータモータ6を駆動すべく、トランジスタTr1,Tr2の駆動(換言すればコイルL1への通電)を継続し、エンジンが始動されると、各トランジスタTr1,Tr2の駆動を停止する、といった手順で、コイルL1への通電制御を実行し、当該処理を終了する。尚、S190では、エンジンが始動するまでコイルL1への通電を継続するだけでなく、エンジン制御装置に対して、始動許可信号を出力することにより、エンジン制御装置側での燃料噴射制御を再開させる。
【0059】
一方、S120,S150又はS180にて、モニタ信号Sa〜Scが異常であると判断された場合には、S200に移行して、トランジスタTr1,Tr2をオフさせ、コイルL1への通電制御を中止すると共に、S120,S150又はS180にて判定したトランジスタTr1,Tr2又はダイオードD1の故障内容を運転者に報知し、当該処理を終了する。
【0060】
尚、本実施例においては、上記エンジン始動制御処理の内、トランジスタTr1,Tr2をオン状態に駆動してコイルL1への通電を行うS130,S160,S190の処理が、制御手段として機能し、モニタ信号Sa〜Scに基づき、トランジスタTr1,Tr2の故障を判定して、故障判定時にはコイルL1への通電を禁止するために実行されるS110,S120,S140,S150,S170,S180,及びS200の処理のうち、S110,S120,S140,S150,S170,及びS180の処理が、故障判定手段として機能する。
【0061】
以上説明したように、本実施例の自動始動装置10においては、誘導性負荷であるコイルL1への通電・非通電をCPU20を用いて自動で制御するために形成した通電経路上に、MOSFETとバイポーラトランジスタとからなる一対のトランジスタTr1,Tr2を設け、しかも、コイルL1側のトランジスタTr2のコレクタ及びエミッタに接続される各通電経路には、コイルL1への通電遮断時に発生したフライバック電圧を吸収するための消弧回路14,16を夫々設けている。
【0062】
このため、本実施例によれば、通常動作する一方の消弧回路14が故障したとしても、他方の消弧回路16によりフライバック電圧を吸収することができ、コイルL1への通電制御を継続することができると共に、消弧回路16の動作によって、トランジスタTr2が短絡故障したとしても、トランジスタTr1をフライバック電圧から保護できることから、トランジスタTr1を介してコイルL1への通電を確実に遮断でき、コイルL1が連続的に通電されて、スタータモータ6が回り続ける、といった問題を防止できる。
【0063】
また、CPU20は、エンジン始動時に、トランジスタTr1,Tr2をオンして、コイルL1を通電するだけでなく、その通電時には、上記エンジン始動制御処理を実行することにより、コイルL1への通電経路上に設けられたトランジスタTr1,Tr2及びダイオードD1の故障を判定し、故障判定時には、コイルL1への通電を禁止すると共に、その旨を運転者に報知するようにされている。
【0064】
このため、コイルL1への通電経路上の一部の素子が故障している状態で、コイルL1への通電制御(エンジンの始動制御)を継続することにより、故障していない他の素子も故障して、コイルL1が連続的に通電されてしまう、といったことも防止できる。よって、本実施例によれば、コイルL1への連続通電により、スタータモータ6が回り続けるといった故障を確実に防止することができ、自動車の安全性を確保することができる。
【0065】
また、本実施例では、第1スイッチング素子としてのトランジスタTr2にPNP型のバイポーラトランジスタを使用し、第2スイッチング素子としてのトランジスタTr1に、オン抵抗の小さいPチャンネルのMOSFETを使用していることから、前述したように、バッテリ2から自動始動装置10に電源が投入された直後に、MOSFETからなるトランジスタTr1が一時的にオン状態となったとしても、トランジスタTr2がオフ状態となって、コイルL1に電流が流れるのを阻止する。このため、本実施例によれば、2つのスイッチング素子(トランジスタ)の内の一方にMOSFETを使用することにより、コイルL1への通電時に生じる電力損失を抑えつつ、自動始動装置10に電源が投入された直後にスタータモータ6が誤動作するのを防止することができる。
【0066】
以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
【0067】
例えば、上記実施例では、各消弧回路14,16を、夫々、ツェナーダイオードとダイオードとを用いて構成したが、これら各消弧回路14,16は、例えば、図5(a−1)に示すように、アノードがグランドラインに接地され、カソードがコイルL0への通電経路に接続されたダイオードD0だけで構成することもできるし、図5(b−1)に示すように、抵抗R0とコンデンサC0との直列回路にて構成することもできる。尚、消弧回路14,16をダイオードD0だけで構成した場合には、図5(a−2)に示すように、コイルL0への通電遮断時に発生したフライバック電圧が、ダイオードD0の順方向電圧VF 以下にクランプされることになり、消弧回路14,16を抵抗R0とコンデンサC0とから構成した場合には、図5(b−2)に示すように、コイルL0への通電遮断時に発生したフライバック電圧が、フライバック電圧により抵抗R0に流れる電流iと抵抗R0の抵抗値とで決まる電圧(i・R0)以下にクランプされることになる。
【0068】
尚、上記実施例では、CPU20は、コイルL1への通電開始時にトランジスタTr1,Tr2の故障を判定すると、コイルL1への通電を禁止したが、コイルL1への通電によるスタータモータ6の駆動、自動始動装置10だけでなく、運転者の手動操作によっても行うことができる。つまり、こうした別系統の駆動系を備え誘導性負荷の駆動装置となっている。
【0069】
また更に、上記実施例では、本発明を、車載エンジンを自動で始動する自動始動装置に適用した場合について説明したが、本発明によれば、誘導性負荷への通電遮断時に発生するフライバック電圧を吸収する消弧回路が故障した際に、誘導性負荷が連続的に通電されるのを確実に防止し、安全性を高めることができることから、誘導性負荷をアクチュエータとして使用する装置であれば、どのような装置であっても、本発明を適用して、装置の信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の自動始動装置全体の構成を表す電気回路図である。
【図2】実施例の消弧回路の動作を説明する説明図である。
【図3】実施例のCPUにて実行されるエンジン始動制御処理を表すフローチャートである。
【図4】図3に示すエンジン始動制御処理によって生じるコイルへの通電経路各部の電圧変化を表す説明図である。
【図5】消弧回路の他の構成例及びその動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
L1…コイル(誘導性負荷)、2…バッテリ(直流電源)、4…キーボックス、6…スタータモータ、8…スタータリレー、10…自動始動装置、12…駆動回路、14,16…消弧回路、18…バッファ回路、Tr1…トランジスタ(MOSFET:第2スイッチング素子)、Tr2…トランジスタ(バイポーラトランジスタ:第1スイッチング素子)。

Claims (4)

  1. 直流電源から誘導性負荷への通電経路上に設けられ、該通電経路を外部からの指令に応じて導通・遮断する第1スイッチング素子と、
    一端が前記第1スイッチング素子と前記誘導性負荷との間の通電経路に接続され、他端が前記誘導性負荷の前記第1スイッチング素子とは反対側の通電経路に接続され、前記誘導性負荷への通電遮断時に各経路間に発生したフライバック電圧を吸収する第1消弧回路と、
    を備えた誘導性負荷の駆動装置において、
    前記第1スイッチング素子の前記誘導性負荷とは反対側の通電経路上に、該経路を外部からの指令に応じて導通・遮断する第2スイッチング素子を設け、
    該第2スイッチング素子と前記第1スイッチング素子との間の通電経路と、前記誘導性負荷の前記第1スイッチング素子とは反対側の通電経路との間に、前記誘導性負荷への通電遮断時に各経路間に発生したフライバック電圧を吸収する第2消弧回路を設け、
    更に、前記第1スイッチング素子と前記誘導性負荷との間の通電経路の電位、及び、前記第2スイッチング素子と前記第1スイッチング素子との間の通電経路の電位を、夫々検出する検出手段と、
    前記誘導性負荷への通電開始時には、前記第2スイッチング素子及び第1スイッチング素子を所定時間間隔を空けて順にオンさせ、前記誘導性負荷への通電遮断時には、前記第2スイッチング素子及び第1スイッチング素子をオフさせる制御手段と、
    前記誘導性負荷への通電開始時に前記制御手段が前記各スイッチング素子を順にオンさせる際に、前記検出手段にて検出された前記各通電経路の電位から前記各スイッチング素子の故障を判定する故障判定手段を有すると共に、その故障判定手段により前記各スイッチング素子の何れかが故障していると判定されると、前記各スイッチング素子をオフさせて前記誘導性負荷への通電制御を中止する制御中止手段と
    を備えることを特徴とする誘導性負荷の駆動装置。
  2. 前記第1及び第2スイッチング素子の内、一方はMOSFETからなり、他方はバイポーラトランジスタからなることを特徴とする請求項1記載の誘導性負荷の駆動装置
  3. 前記誘導性負荷は、車両のエンジンを始動させるスタータモータに電流を流すためのスタータリレーのコイルであって、前記スタータリレーは、そのコイルへの通電により接点が導通して前記スタータモータに電流を流すものであると共に、
    前記第1及び第2スイッチング素子が設けられた通電経路と並列に、前記直流電源から前記誘導性負荷に電流を流すための別系統の通電経路があり、
    更に、キー操作によって内部のスイッチのポジションが切り換えられることにより、前記第1及び第2スイッチング素子が設けられた通電経路と前記別系統の通電経路との何れかを前記直流電源に接続させる通電経路選択手段を備え、
    前記通電経路選択手段のスイッチが第1のポジションのときに、前記第1及び第2スイッチング素子が設けられた通電経路によって前記誘導性負荷への通電が行われ、前記通電経路選択手段のスイッチが第2のポジションのときには、前記別系統の通電経路によって前記誘導性負荷への通電が行われるように構成されていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の誘導性負荷の駆動装置。
  4. 前記エンジンは、アイドル状態となって所定の停止条件が成立すると、停止されるようになっており、
    当該駆動装置は、前記エンジンが停止状態で且つ前記通電経路選択手段のスイッチが前記第1のポジションになっている場合に、始動指令が入力されると、前記第1及び第2スイッチング素子をオンさせて、該各スイッチング素子が設けられた通電経路により前記誘導性負荷へ通電して、前記スタータモータを駆動するように構成されていること、
    を特徴とする請求項記載の誘導性負荷の駆動装置。
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