JP3632453B2 - 回転力伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、研削盤の主軸及び心押し台の双方の固定センタにより回転可能に両端部で支持された被加工物に回転力を伝達する回転力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の研削盤の主軸及び心押し台の双方の固定センタにより回転可能に支持された被加工物に回転力を伝達する回転力伝達装置は、被加工物に適当な引っ掛け部が存在する場合は、図4に示すように回転伝達装置ベース(図示せず)の一部(41−1)が被加工物(44)の一部(44−1)に引っ掛かる形で接触回転するように回転伝達部が構成される。この構成によって、回転伝達装置ベースの一部(41−1)が矢印Aの回転方向に回転すると、被加工物(44)も同一方向に回転させることが可能になる。
【0003】
さらに別の従来の方法においては、被加工物に適当な引っ掛け部が形成されていない場合、図5に示すように回転を伝達する補助部材としてケレー(51−2)を被加工物(54)にネジ止め等により固定する。これによって、回転伝達装置ベース(図示せず)の一部(51−1)が被加工物(54)に固定されたケレー(51−2)に引っ掛かる形で接触するように回転伝達部が構成される。したがって、回転伝達装置ベースが矢印Aの回転方向に回転するとともに、被加工物(54)も同一方向に回転することが可能になる。
【0004】
上記従来のそれぞれ方法では、被加工物が充分な剛性を備える大きさを有する場合は、回転研削中に被加工物が伝達された回転力の駆動力によって変形することがなく必要とする加工精度を得ることが可能である。しかし、上記従来技術においては、細くて長い被加工物或いは薄肉のパイプ形状部分を有する被加工物を研削する場合、回転力を伝達するための駆動力により被加工物に変形が加わり、これによって、加工精度が低下するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のごとき状況を鑑みてなされたもので、回転力の伝達により発生する被加工物の変形を防止して、必要な許容加工精度を確保できる回転力伝達装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1〜請求項3に記載する技術手段を採用する。
本発明においては、請求項1に記載するように、回転力伝達装置は、研削盤の主軸及び心押し台の双方の固定センタにより回転可能に被加工物の両端部で支持された被加工物に回転力を伝達する装置である。この回転力伝達装置は、回転力伝達装置ベース、揺動体支持筒部、揺動体、揺動体支持ピン及びC字形状スプリングを有する。揺動体支持筒部は、回転力伝達ベースの一端面に固定される。揺動体は、揺動体の互いに対向する外周面位置に一対の揺動体支持ピンが固定されて備えられ且つ揺動体の被加工物側の端部面に一対の突起部が備えられる。揺動体は、揺動体支持筒部内の回転力伝達ベース側の端部面と対向するもう一方の端部付近の内周面に、揺動体支持ピンにより揺動体支持ピンの軸線方向に沿って移動可能であり且つ揺動体支持ピンの軸線を中心軸にして回転可能にして揺動自在に取り付けられる。揺動体支持ピンを揺動体支持筒部に移動可能に保持するC字形状スプリングが、揺動体支持筒部の前記回転力伝達ベース側の端部面と対向するもう一方の端部付近の外周面に弾性変形可能に取り付けられる。これによって、被加工物を揺動体支持筒部内部に装入して被加工物を主軸センタ及び心押し台センタ間で回転可能に支持することができる。
【0007】
本発明においては、請求項2に記載するように、回転力伝達装置は、前記揺動体の一対の突起部が、2か所で接触支持した被加工物に回転力を偶力で伝達することを可能にする。これによって、被加工物に回転を伝達するための駆動力により被加工物を変形することが防止でき、被加工物の加工精度が大幅に向上することが可能となる。
【0008】
上記のように請求項1及び2に記載する構成を本発明において採用したことにより、特に、被加工物に接触して回転力を伝達する揺動体が、揺動体に固定された揺動体支持ピンにより、揺動体支持ピンの軸線方向に沿って移動可能に且つ揺動体支持ピンの軸線を中心軸にして回転可能に支持される。すなわち、揺動体支持ピンが、揺動体支持筒部に揺動可能に揺動体を支持することにより、細くて長い形状の被加工物に適した小型で軽量の揺動体を備えた回転力伝達装置を構成できる。
【0009】
さらに、本発明においては、請求項3に記載するように、回転力伝達装置は、揺動体の外周面と前記揺動体筒部の内周面の間を一対の弾性体で支持することにより、前記揺動体の中心軸と回転力伝達装置の回転軸とを一致して支持することを可能にする。これによって、被加工物が主軸センタと心押し台で支持されつつ、且つ揺動体の2個の突起物が被加工物に嵌まり込むときに揺動体の位置が安定する。これによって、双方のセンタでの支持ミス及び揺動体との接触ミスを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の回転力伝達装置1を研削盤の研削加工に用いた実施例について以下に図面を参照して説明する。
図1に、研削盤の主軸及び心押し台の双方の固定センタ2、3の間に回転可能に支持された本発明の回転力伝達装置1を示す。図1に示すように、細くて長く且つ中空形状の被加工物15を研削加工するときに、研削盤の主軸センタ2及び心押し台センタ3の双方の固定センタ2、3が、被加工物15の両端部面に穿孔されたセンタ穴により支持することにより被加工物15を回転可能に保持する。この主軸センタ2と心押し台センタ3の間に被加工物15を取り付けるときに、本発明の回転力伝達装置1が、主軸センタ2と被加工物15の主軸側一端部を外嵌して取り付けられる。すなわち、図1に示すように、揺動体支持筒部4が回転力伝達ベース5の一端面に回転伝達可能に固定されている回転力伝達装置1は、主軸センタ2及び主軸センタ2に保持された被加工物15を内在して回転可能に支持することができる。
【0011】
揺動体支持筒部4内には筒状の揺動体6が設けられる。図2a及び図2bに示すように、この揺動体6は、互いに対向する外周面位置に一対の揺動体支持ピン7、7が固定して備えられる。揺動体6は、主軸センタ2と対向する揺動体支持筒部4の端部付近の内側に、揺動体支持ピン7、7により揺動体支持ピン7、7の軸線方向B、Bに沿って移動可能であり且つ揺動体支持ピン7、7の軸線B、Bを中心軸にしてC、C方向に回転可能にして備えられる。さらに、揺動体6は、揺動体支持ピン7、7と約90度回転した外周面位置で弾性体8によって弾性的に支持される。この図2bにおいては、C字形状スプリング9が、揺動体支持筒部4の外周部に延在して揺動体支持ピン7、7及び弾性体8を支持する。さらに、揺動体6は、被加工物側の端部面に一対の突起部10、10を有し、且回転力伝達装置1の回転力をこの揺動体6の一対の突起部10、10を介して被加工物15に回転力を伝達する。
【0012】
図3に示すように、揺動体6が、この実施例においては1対のO−リング状のゴム材である弾性体8によって支持することも可能である。この弾性体8の代わりとしては、流体の弾性力、磁気引力及び磁気反力を利用することができる。
上記に本発明の回転力伝達装置1の構成を説明したが、以下に図6を用いて本発明の構成要素の作動を説明する。
【0013】
図6a及びbは、主軸センタ側に支持され装着した本発明の回転力伝達装置1を示す。図6aは、図6bのA−A線に沿った断面のを表した図である。回転力伝達装置1は、被加工物4とともに主軸センタ2と心押し台センタ3(図示せず)の間に回転可能に支持される。主軸センタ2に回転自在に外嵌する回転伝達装置1の揺動体支持筒部4は、揺動体支持筒部4の先端部内に揺動体支持ピン7、7により軸線方向B、Bに沿って移動可能であり且つ揺動体支持ピン7、7の軸線を中心軸にしてC方向に回転可能にして備えられる。すなわち、揺動体支持筒部内で揺動可能に支持された揺動体6は、揺動体6に設けられた一対すなわち2個の突起部10、10が被加工物15にはまり込んで接触し回転力を伝達する。
【0014】
このとき、2個の突起部10、10のいずれか一方に先に力が加わると、揺動体支持ピン7、7が揺動体支持筒部4の支持ピン穴11、11をスライドし、且つ揺動体支持ピン7、7の軸を中心軸として回転し、これにより揺動体6が揺動し、揺動体の2個の突起物10、10に均一な力が加わるようになり、被加工材15に伝達される回転力は偶力となる。
【0015】
回転力の伝達が偶力となる構造にすることによって、揺動体自体を小型化及び軽量化することが可能となり、2個の突起物10、10に加わる力が非常に微力であっても、揺動体6の突起物10、10は被加工物15の適正位置へと揺動可能となる。これによって被加工物15を変形させるような力が揺動体6の突起物10、10から付加されないようになる。
【0016】
さらに、弾性体8であるスプリング(図2及び図6参照)またはゴム材(図3参照)によって揺動体支持ピン7とともに揺動体6を揺動体支持筒部4の中央部に支持することにより、被加工物15が主軸センタ2と心押し台3で支持されつつ且つ揺動体6の2個の突起物10、10が被加工物15に嵌まり込むときに、揺動体6の位置が安定する。これによって、双方のセンタ2、3での支持ミス及び揺動体6との接触ミスを防止することができる。
【0017】
本発明の回転力伝達装置は、上記のような構成を有し且つ作動することによって、細くて長い形状を有する被加工物または薄肉のパイプ形状の部分を有する被加工物においても、回転力伝達装置から回転力を被加工物に伝達する駆動力によって、被加工物が変形して加工制度を悪くするという問題が解決され、被加工物の加工制度を大幅に向上させることが可能となった。
【0018】
本発明の回転力伝達装置は、研削盤の実施例に関して記載したが、旋盤及びその他同様の機械加工の工程に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】研削盤の双方の固定センタの間に取り付けた本発明の回転力伝達装置の一部断面で示した平面図である。
【図2】図2a及びbは、本発明の回転力伝達装置の揺動体支持筒部内の揺動体の支持方法を示すであり、図2aは、図2bのA−A線に沿った断面を表した図である。
【図3】本発明の回転力伝達装置の揺動体支持筒部内の揺動体の別の支持方法を示す断面図である。
【図4】従来の回転力伝達装置を固定センタの間に取り付けた断面図である。
【図5】従来の別の回転力伝達装置を固定センタの間に取り付けた断面図である。
【図6】図6a及びbは、主軸センタに装着された本発明の回転力伝達装置の部分を示し、図6aは、図6bのA−A線に沿った断面を表した図である。
【符号の説明】
1…本発明の回転力伝達装置
2…主軸センタ
3…心押し台センタ
4…揺動体支持筒部
5…回転力伝達ベース
6…揺動体
7…揺動体支持ピン
8…弾性体
9…C字状スプリング
10…突起部
11…支持ピン穴
15…被加工物
16…被加工物の中心線
41−1…従来技術の回転伝達装置ベースの一部
42…主軸センタ
43…心押し台センタ
44…被加工物
44−1…被加工材の一部
51−1…従来技術の回転伝達装置ベースの一部
51−2…ケレー
52…主軸センタ
53…心押し台センタ
54…被加工物
Claims (3)
- 研削盤の主軸及び心押し台の双方の固定センタにより回転可能に両端部を支持された被加工物に回転力を伝達する回転力伝達装置において、
前記回転力伝達装置は、回転力伝達装置ベース、揺動体支持筒部、揺動体、揺動体支持ピン及びC字形状スプリングを有し、
前記揺動体支持筒部が、前記回転力伝達ベースの一端部面に固定され、
前記揺動体には、前記揺動体の互いに対向する外周面位置に一対の揺動体支持ピンが固定されて備えられ且つ前記揺動体の被加工物側の端部面に一対の突起部が備えられ、
前記揺動体が、前記揺動体支持筒部内の前記回転力伝達ベース側の端部面と対向するもう一方の端部付近の内周面に、前記揺動体支持ピンにより前記揺動体支持ピンの軸線方向に沿って移動可能であり且つ前記揺動体支持ピンの軸線を中心軸にして回転可能にして揺動自在に取り付けられ、且つ
揺動体支持筒部に前記揺動体支持ピンを前記ピンの軸線方向に移動可能に保持するC字形状スプリングが、前記揺動体支持筒部の前記回転力伝達ベース側の端部面と対向するもう一方の端部面付近の外周面に弾性変形可能に取り付けられたことを特徴とする被加工物に回転力を伝達する回転力伝達装置。 - 前記揺動体の一対の突起部が、2か所で接触支持した被加工物に回転力を偶力で伝達することを特徴とする請求項1記載の回転力伝達装置。
- 前記揺動体の外周面と前記揺動体筒部の内周面の間を一対の弾性体で支持することにより、前記揺動体の中心軸と回転力伝達装置の回転軸とを一致して支持することを特徴とする請求項1または2記載の回転力伝達装置。
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- 1998-07-31 JP JP21770198A patent/JP3632453B2/ja not_active Expired - Fee Related
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