JP3632290B2 - 高炉操業方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶銑中のSi濃度を低減するための高炉操業方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶銑は転炉工程で成分調整して溶鋼とし、この溶鋼を後工程の連続鋳造工程で凝固させている。近年、低硫鋼、低燐鋼の製造が盛んに行われるようになり、転炉工程においては、脱硫、脱燐設備が設けられている。この際、溶銑のSi濃度が高いと前記脱硫、脱燐の障害になることから、溶銑中のSi濃度を低濃度に維持することが望まれている。
【0003】
溶銑中のSi濃度を低減する技術としては、コークス中および炉内で生成したスラグ中のシリカ(SiO )から発生するSiOガスを抑制する技術がある。このような技術としては、例えば、炉内に装入する装入物を含有シリカ量の少ない装入物に変更するとか、特開昭63−137110号公報に提案されているように、羽口先の温度を低減させてSiOガスの発生を抑制する技術がある。
【0004】
また、炉下部で発生したSiOガスが溶銑内に吸収されるのを抑制する技術として、例えば、特開昭57−82410号公報に提案されているように、羽口先温度を可能な限り上昇させたり、特開昭61−56211号公報に提案されているように、使用焼結鉱の塩基度を2以上とする等の調整を行って融着帯の位置を低下させて融着帯から滴下する溶融物の距離を短くして、前記SiOガスの吸収量を少なくする、等の技術がある。
【0005】
また、原燃料条件、生産条件の変更や特別な設備を用いずに、SiOガス発生源であるレースウェイ先端付近の融着帯高さを低下させ、SiOガスの吸収量を少なくする技術として、特開平7−216420号公報や特公昭59−41482号公報に開示されているように、炉頂での装入物分布制御による融着帯形状制御も提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−216420号公報や特公昭59−41482号公報に示されているように、炉頂での装入物分布制御を用いた融着帯形状制御による溶銑中Siの低減は、原料コストや燃料比の上昇を伴わず、ランニングコストが上昇しないため理想的な手法である。しかし、装入物分布は操業の安定性に直結しており、操業の安定性を維持しながら融着帯形状のみを独立に変化させることは極めて困難である。例えば低Siには融着帯根(炉壁)部を低下させることが有利とされているが、炉壁付着物管理の面から炉壁流は厳密に管理されており、実際には炉壁流減少による融着帯根部低下は不可能である。炉壁流抑制は過度の付着物成長を促進し、原料降下不調や、付着物脱落による炉床の冷え込みなどの重大トラブルの原因になるからである。
【0007】
本発明は、炉壁流を一定に保ったまま融着帯根部のレベルを低下させることを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の技術的手段は、装入物分布制御を行う高炉操業方法において、炉壁部の温度が一定になるように、炉壁部の鉱石粒径と、炉壁部鉱石/コークス層比とを同時に上昇させ、融着帯根部を低下させ、溶銑中Siを低減させることを特徴とする高炉操業方法である。
【0009】
この場合に、鉱石の装入量を、粗粒鉱石と細粒鉱石に分割し、炉壁側と炉中心側に粗粒鉱石を装入し、その中間に細粒鉱石を装入して、炉壁部での層厚が厚くなるようにし、それにより炉壁部鉱石粒径と、炉壁部鉱石/コークス層厚比とを同時に上昇させることによってさらに好適な高炉操業状態を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
炉内に原料を装入する際に必ず原料が斜面を形成して流れるため、実際の操業では原料の粒径と鉱石/コークス層厚比の分布は独立に操作できない。また、装入物の粒径、鉱石/コークス層厚比、融着帯形状の操業中の実測は炉内環境の面から困難である。このため実炉のデータから、粒径、鉱石コークス層厚比、融着帯根高さの相互の関係を解析することは困難である。そこで数式モデルを用いてこれらの因子の相互の関係を付着物管理の面から特に温度管理の重視される炉壁部について計算した。
【0011】
高炉の数式モデルとしては、『Proc.Ironmaking Conf., Vol50(1991)p.417〜423「Mathematical Modeling of Blast Furnace Characterized by the Precise Layer Structure in Stock Column」』に示されているものを用いた。
【0012】
このモデルは高炉を半径方向及び軸方向に多数の細かいメッシュに分け、各メッシュについて、直接差分法により、物質移動、流体の流れ、伝熱、反応の計算を行い、融着帯の形状を求め、高炉操業状態をシミュレートするものである。
炉壁部の粒径(Dp wall)と炉壁部鉱石/コークス層厚比(Lo/(Lo+Lc)wall)とを変化させたときの融着帯根部高さ(融着帯根−出銑口間距離)とシャフト下部炉壁ガス温度(Twall)との関係を図2に示す。図2に示すように、付着物厚さを維持するために、炉壁温度(Twall)が一定になるように、すなわち等温線に添って炉壁部の粒径と炉壁部鉱石/コークス層厚比を同時に上昇させると、融着帯根部高さは主に炉壁部鉱石/コークス層厚比に依存するためその高さが低くなる。このことから炉壁温度が一定になるように炉壁部の粒径と炉壁部鉱石/コークス層厚比を同時に上昇させることによって、付着物厚さを一定に保ち操業を安定させたまま、溶銑中Siを低減させること可能なことがわかる。
【0013】
また上記数式モデルにより溶銑中Siを計算し図1に示した。図1は図2と同様の座標上に溶銑中のSi濃度を表にしたものである。炉壁温度(Twall)が一定になるように炉壁部の粒径と炉壁部鉱石/コークス層厚比とを同時に上昇させることによって、付着物厚さを一定に保ち、操業を安定させたまま溶銑中Siの低減が可能である。
【0014】
炉壁部の平均粒径を上昇させる方法としては、炉壁に装入する際に粒径が大きくなるように炉頂バンカからの排出特性を調節すること、あるいは、原料の落下位置を炉壁から離すことにより原料の炉壁側への流れ込みによる再偏析を利用することなどが考えられる。しかし、このような手段はいずれも原料の自然な再偏析現象を利用するものであり制御精度や制御範囲に限界がある。そこで、鉱石の装入量を平均粒径が異なる2つ以上のバッチに分割し、炉壁部での粗粒側の層厚比が高くなるように、2つのピークのある傾動ポジションパターンを設定することとした。図4(a)はこのパターンの例を示すもので、鉱石を粗粒鉱石11(OL)と細粒鉱石12(OS)とに分割し、炉壁側と炉中心側に粗粒鉱石11(OL)の2つのピークを形成し、その中間に細粒鉱石12(OS)を投入する傾動ポジションパターンを設定し、このパターンに従って投入する。コークス(C1、C2)は、図4(b)に示す装入パターンで装入する。この装入パターンにより、図3に示すような粗粒鉱石11、細粒鉱石12、コークス13のような炉内堆積分布となる。このように、炉壁部の厚い層の粗粒鉱石と薄い層の細粒鉱石の2つの鉱石層の層厚比の変更による炉壁粒径制御が可能となる。
【0015】
実際の操業でサンプラが設置されていない場合、炉壁部の付着物厚さや温度を直接監視することは困難であるため、原料の装入パターンはモデル計算により推定される熱流比(HFR)を維持するように制御することとした。簡易的に炉頂の炉壁部のCO濃度や炉壁抜熱量等を維持するようにしてもよい。
【0016】
【実施例】
実施例として、内容積4500Nm の高炉における改善効果を説明する。従来法では鉱石は細粒鉱石(OS)12と粗粒鉱石(OL)11の2種類の鉱石を使用し、図7に装入パターンを示すように、細粒鉱石(OS)12を先に炉壁側に集中させて装入し、粗粒鉱石(OL)11を中間部に装入していた。その高炉内層厚分布を図6に示した。炉壁側に厚い細粒鉱石層が形成されている。
【0017】
本発明に従い、モデル計算の結果、鉱石を平均粒径が異なる2以上のバッチに分割し、分割された粗粒部の炉壁部での層厚が高くなるように2つのピークのある装入パターンを設定した(図4参照)。この設定に従って炉壁部の温度が一定になるように、炉壁部鉱石粒径と、炉壁部鉱石/コークス層厚比とを同時に上昇させるようにした。これは細粒と粗粒の装入順序を逆転する装入方法である。このような変更により、炉壁部での粗粒の層厚比を上昇させ、炉壁部での鉱石の平均径を上昇させた。同時に炉壁部コークス層厚比を低下させ、シャフトガスサンプラにより測定される炉壁部のガス温度を維持するようにした。その結果、操業を安定させたまま、溶銑中Siを大幅に低減することができた。図5はこれを示すもので、従来法による図7の装入パターンによる操業を、図4に示す装入パターンに変更したところ、炉壁ガス温度は変化することなく、溶銑中のSi濃度を低下させることができた。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、炉壁部の温度及びガス利用率を一定に保つように炉壁部の鉱石粒径と炉壁部鉱石/コークス層厚比とを同時に上昇させることにより、操業を安定させたまま溶銑中Siを大幅に低減することができた。また、鉱石の装入量を平均粒径が異なる2以上のバッチに分割し、炉壁部での粗粒側の層厚比が高くなるように2つのピークのある装入パターンを設定することにより、高精度に炉壁平均粒径を調整することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】炉壁粒径D 、炉壁部鉱石/コークス層厚比L /(L +L )、溶銑中Siの関係を示すグラフである。
【図2】炉壁粒径D 、炉壁部鉱石/コークス層厚比L /(L +L )、融着帯根・出銑口間の高さの関係を示すグラフである。
【図3】炉壁粒径上昇のための高炉内原料分布を示す図である。
【図4】炉壁粒径上昇のための装入パターンを示す図である。
【図5】本発明の効果を示す図である。
【図6】従来の高炉内原料分布を示す断面図である。
【図7】従来の装入パターンを示す図である。
【符号の説明】
11 粗粒鉱石
12 細粒鉱石
13 コークス

Claims (2)

  1. 装入物分布制御を行う高炉操業方法において、炉壁部の温度が一定になるように、炉壁部鉱石粒径と、炉壁部鉱石/コークス層厚比とを同時に上昇させ、高炉の溶銑中Siを低減させることを特徴とする高炉操業方法。
  2. 鉱石の装入量を、粗粒鉱石と細粒鉱石に分割し、炉壁側と炉中心側に粗粒鉱石を装入し、その中間に細粒鉱石を装入して、炉壁部での層厚が厚くなるようにし、それにより炉壁部鉱石粒径と、炉壁部鉱石/コークス層厚比とを同時に上昇させることを特徴とする請求項1に記載の高炉操業方法。
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