JP3631204B2 - 故障診断システム、故障診断装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

故障診断システム、故障診断装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場等の設備の故障を診断する故障診断システム、該故障診断システムに使用する故障診断装置、及びコンピュータを故障診断装置として機能させるためのコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
工場等の設備の保守にあっては、設備に故障が発生した場合に、この設備の専門的知識を有する作業者が、設備の制御を行うためのPLC(プログラマブルロジックコントローラ)及び/又は各種センサからの出力信号(状態信号)を確認し、故障の特定を行うことが多い。
【0003】
しかし、故障の診断を行う作業者が設備についての専門的知識を有している必要があり、また専門的知識を有している作業者にあっても、故障の特定には時間がかかる等の問題があった。そこで、特開平9−26805号公報では、故障が発生したときのPLC内の各種情報を記憶しておき、この情報と、正常動作中のPLC内の各種情報とを比較し、故障の診断を行う故障診断装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、通常、設備が正常動作中であっても、設備は様々な状態に時間的に変化しており、正常動作中のPLC内の各種情報は、非常に多くの種類が存在することとなるため、上述の如き特開平9−26805号公報に開示されている故障診断装置にあっては、予め記憶しておく必要がある正常動作中のPLC内の情報のデータサイズが非常に大きいものとなり、故障発生時のPLC内の情報を、各パターンの正常動作中の情報に対して比較する必要があるため、故障診断時の比較回数が多いものとなっていた。
【0005】
また、特に設備が大規模なものである場合、PLCは多数のセンサから出力された信号に基づいて設備の制御を行うため、PLCが扱う情報量も多くなり、これによって故障診断に用いる正常動作中のPLC内の各種情報のデータサイズが非常に大きいものとなっていた。
【0006】
また、特開平9−26805号公報に開示されている故障診断装置を用いて設備の故障診断を行う場合であっても、この故障診断装置が設備内に設けられたPLCに接続されており、設備内又はその近傍に配置される必要が有ることから、設備の故障に対応する作業者が設備内又はその近傍に居ないときには、作業者が事前に故障を特定することができず、予めどのような故障かを予想し、その故障に対応できる準備をした後に設備へ向かう必要があった。また予想した故障ではなかった場合には、再度その故障に対応できる道具等を用意しに帰らなければならない等、多くの手間を要していた。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、故障の診断に用いるデータのサイズを小さいものとし、また故障診断時のデータの比較回数(データ照合回数)を少なくすることができる故障診断システム、該故障診断システムに使用する故障診断装置、及びコンピュータを故障診断装置として機能させるためのコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明の他の目的は、設備の故障が発生した場合に、遠隔地から故障の診断を行うことができる故障診断システム及び故障診断装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る対象設備の複数の状態を夫々表す状態信号の時間的変化パターンを夫々複数の状態データとして記録し、記録した状態データに基づいて、対象設備の故障を診断する故障診断装置を備える故障診断システムにおいて、前記故障診断装置は、記録された複数の状態データから特定の組み合わせの状態データを抽出する抽出手段と、該抽出手段によって抽出された状態データを、時間軸方向へ圧縮して時間圧縮データへ変換する変換手段と、対象設備が異常である場合の前記特定の組み合わせの状態データが前記変換手段によって変換されたときに得られる時間圧縮データである異常事例データを予め記憶してある記憶部と、前記変換手段によって変換された時間圧縮データと、前記記憶部に記憶してある異常事例データとを比較し、前記時間圧縮データに前記異常事例データと一致する部分が含まれるか否かを判別することにより、前記時間圧縮データと前記異常事例データとを照合する照合手段と、該照合手段の照合結果に基づき、対象設備の故障を診断する診断手段とを備えており、前記変換手段は、前記抽出手段によって抽出された状態データのうち、連続する複数の時点で各状態データのデータ値が何れも変化しない部分を、該変化しない部分での各状態データのデータ値を表すデータ列へ圧縮し、圧縮した1又は複数のデータ列を含む時間圧縮データへ変換すべくなしてあり、前記診断手段は、前記前記変換手段によって変換された時間圧縮データのうち、前記異常事例データと一致しているデータ列の数を演算する演算手段を更に有し、該演算手段による演算結果に基づき、対象設備の故障を診断すべくなしてあることを特徴とする。
【0010】
上記発明によれば、照合に用いられる時間圧縮データ及び異常事例データが、特定の組み合わせの状態データを時間軸方向へ圧縮したときに得られる形式のデータであることから、状態データに比べて、時間圧縮データ及び異常事例データのデータサイズを小さくすることができる。
【0011】
また、全ての状態データの一部に、特定の故障に関係していない状態データが含まれる場合、同じ故障が発生したときの状態データのパターンの中には、故障に関係していない状態データのみが異なるパターンを示す複数種類のものが含まれることとなる。従って、時間圧縮データ及び異常事例データは、複数の状態データから抽出された特定の組み合わせの状態データを用いて生成されたものであるので、例えば故障が発生したときに、この故障に関係している状態データのみから生成された時間圧縮データ(又はこれと同一のデータであって、他の方法により生成されたデータ)を、異常事例データとすることにより、データサイズを小さくすることができる。
【0012】
また、故障の診断に必要な各状態データのデータ値の関係を保ったまま、データサイズを小さくすることができる。
【0014】
上記発明においては、前記記憶部が、対象設備が正常である場合の前記特定の組み合わせの状態データが前記変換手段によって変換されたときに得られる時間圧縮データである正常事例データを予め記憶してあり、前記照合手段が、前記変換手段によって変換された時間圧縮データと、前記記憶部に記憶してある正常事例データとを照合するように構成することもできる。これにより、異常事例データとの照合だけでなく、正常事例データとの照合を行い、更に正確な故障診断を行うことができる。
【0015】
上記発明においては、通信ネットワークを介して前記故障診断装置との間でデータの送受信をすることが可能な情報処理装置を更に備え、前記故障診断装置が、前記診断手段による診断結果を表す診断結果データを前記情報処理装置へ送信する送信手段を更に具備し、前記情報処理装置が、前記故障診断装置によって送信された診断結果データを受信した場合に、該診断結果データが表す診断結果を出力する出力手段を具備する構成とすることもできる。これにより、対象設備の遠隔地に設けられた情報処理装置により、作業者が故障に対応するために対象設備へ向かう前に、この作業者に故障の診断結果を通知することができ、作業者の手間を削減することが期待できる。
【0016】
上記発明においては、前記情報処理装置が、与えられた故障を特定する故障特定情報を前記故障診断装置へ送信する送信手段を更に具備し、前記故障診断装置が、前記情報処理装置によって送信された故障特定情報を受信した場合に、前記抽出手段が、記録された状態データのうち、該故障特定情報によって特定される故障の診断に必要な組み合わせの状態データを抽出するように構成することもできる。これにより、例えば或る程度故障に対して専門的な知識を有する作業者がどのような故障が対象設備に発生したかを予想し、この故障を特定する故障特定情報を情報処理装置へ入力することにより、故障特定情報が故障診断装置へ送信され、この結果、故障特定情報により特定される故障に対する故障の診断が開始されることとなり、効率的に故障の診断を行うことができる。
【0017】
上記発明においては、前記故障診断装置が、対象設備の異常発生を検出する検出手段と、該検出手段によって対象設備の異常発生が検出された場合に、異常発生を通知するための通知データを前記情報処理装置へ送信する送信手段とを更に具備し、前記情報処理装置が、前記故障診断装置から送信された通知データを受信した場合に、異常発生を通知するための異常発生通知情報を出力する出力手段を具備する構成とすることもできる。これにより、情報処理装置によって、これを使用する作業者に異常(故障)の発生を通知することができる。
【0018】
上記発明においては、前記情報処理装置が、HTMLデータを外部から受信した場合に、受信したHTMLデータをWebページとして出力し、前記故障診断装置が、前記診断結果データを、HTMLデータとして生成するように構成することもできる。これにより、広く普及しているウェブブラウザ等のコンピュータプログラムがインストールされているコンピュータを、情報処理装置として利用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る故障診断システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係る故障診断システムの構成を示す模式図である。1はコンピュータである。図に示すように、コンピュータ1は、インターネット2を介して、他のコンピュータ3との間でデータの送受信を行うことが可能である。
【0021】
図2は、コンピュータ1の構成を示すブロック図である。コンピュータ1は、CPU4,ROM5,RAM6,ディスク読取部7,ハードディスク8,画像出力インタフェース9,入出力インタフェース10,及び通信インタフェース11を備えている。
【0022】
CPU4は、RISC型、CISC型、及びVLIW型等のマイクロプロセッサであり、バスを介してROM5,RAM6,ディスク読取部7,ハードディスク8,画像出力インタフェース9,入出力インタフェース10,及び通信インタフェース11に接続されている。CPU4は、ROM5に記憶されているコンピュータプログラム又はRAM6にロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、後述するような本発明に係るコンピュータプログラムをCPU4が実行することにより、コンピュータ1が本発明に係る故障診断装置として機能する。
【0023】
ROM5は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等から構成されており、CPU4に実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータ等が記録されている。
【0024】
RAM6は、SRAM又はDRAM等により構成されている。RAM6は、ROM5,ハードディスク8等に記憶されているコンピュータプログラムを実行するときに、このコンピュータプログラムがロードされ、CPU4の作業領域として利用される。
【0025】
ディスク読取部7は、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブ等から構成されており、可搬型記録媒体12を装脱することが可能であり、装着した可搬型記録媒体12に記録されたコンピュータプログラム又はデータを読み出すことができる。
【0026】
ハードディスク8は、オペレーティングシステムをはじめ、CPU4に実行させるための種々のコンピュータプログラムがインストールされている。
【0027】
また、ハードディス8には、外部からHTTPプロトコルによるHTMLデータの送信要求データが受信された場合に、該当するHTMLデータをハードディスク8内から読み出し、又は生成し、これを要求元へ送信するためのコンピュータプログラム(HTTPサーバプログラム)がインストールされている。このコンピュータプログラムが、CPU4に実行されることにより、コンピュータ1はHTTPサーバとして機能する。
【0028】
画像出力インタフェース9は、LCD又はCRT等で構成された表示装置13に接続されており、CPU4から与えられた画像データを表示装置13に出力するようになっている。表示装置13は、入力した画像データに従って、画像(画面)を表示する。
【0029】
入出力インタフェース10は、例えばUSB,IEEE1394,RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI,IDE,IEEE1284等のパラレルインタフェース、D/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース10には、キーボード及びマウス等の入力装置14が接続されており、ユーザ(作業者)が入力装置14を使用することにより、コンピュータ1にデータを入力することが可能である。また、入出力インタフェース10には、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)15が接続されている。
【0030】
PLC15は、工場内の設備に設けられた各種センサ、及びアクチュエータの駆動回路等に接続されており、かかる設備の動作制御を行うように、予め制御用プログラムが記録されたメモリ及びマイクロプロセッサ等が内蔵されている。そして、PLC15は、接続されたセンサから出力される信号(状態信号)を取り込み、この状態信号をコンピュータ1の入出力インタフェース10へ出力するようになっている。更に具体的には、各センサは低電圧と高電圧の2種類の出力信号を発生する。PLC15はこのような信号のうち、低電圧の信号を0に、高電圧の信号を1に対応付け、デジタル信号としてコンピュータ1へ出力する。また、PLC15は、接続されたセンサの出力により、設備の故障、異常等の発生を検出しこれを通知するデータをコンピュータ1へ出力するようにもなっている。
【0031】
通信インタフェース11は、例えばモデム、TA及びDSU、又はEthernet(登録商標)用のインタフェースであり、TCP/IPを使用してインターネット2に接続された他の機器との間でデータの送受信が可能である。
【0032】
本発明に係る故障診断装置のコンピュータプログラムは、可搬型記録媒体12に記録されており、又はインターネット2に接続されたサーバコンピュータの記録装置に記録されており、コンピュータ1は、ディスク読取部7により可搬型記録媒体12からコンピュータプログラムを読み取り、又は通信インタフェース11によってサーバコンピュータからコンピュータプログラムをダウンロードし、ハードディスク8に格納し、格納されたコンピュータプログラムをCPU4がRAM6にロードすることによって、コンピュータ1は本発明の故障診断装置として機能する。
【0033】
図3は、コンピュータ3の構成を示すブロック図である。コンピュータ3は、CPU16,ROM17,RAM18,ディスク読取部19,ハードディスク20,画像出力インタフェース21,入出力インタフェース22,及び通信インタフェース23を備えている。
【0034】
CPU16は、RISC型、CISC型、及びVLIW型等のマイクロプロセッサであり、バスを介してROM17,RAM18,ディスク読取部19,ハードディスク20,画像出力インタフェース21,入出力インタフェース22,及び通信インタフェース23に接続されている。CPU16は、ROM17に記憶されているコンピュータプログラム又はRAM18にロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。
【0035】
ROM17は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等から構成されており、CPU16に実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータ等が記録されている。
【0036】
RAM18は、SRAM又はDRAM等により構成されている。RAM18は、ROM17,ハードディスク20等に記憶されているコンピュータプログラムを実行するときに、このコンピュータプログラムがロードされ、CPU16の作業領域として利用される。
【0037】
ディスク読取部19は、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブ等から構成されており、可搬型記録媒体24を装脱することが可能であり、装着した可搬型記録媒体24に記録されたコンピュータプログラム又はデータを読み出すことができる。
【0038】
ハードディスク20は、オペレーティングシステムをはじめ、CPU16に実行させるための種々のコンピュータプログラムがインストールされている。
【0039】
画像出力インタフェース21は、LCD又はCRT等で構成された表示装置25に接続されており、CPU16から与えられた画像データを表示装置25に出力するようになっている。表示装置25は、入力した画像データに従って、画像(画面)を表示する。
【0040】
またハードディスク20には、HTMLデータ(XMLデータ及びDHTMLデータ等、HTMLデータに準ずる形式のデータ、JPEG,GIF等の画像データ等を含む)を受信したときに、この記述に従って画像データを生成し、Webページとして表示装置25に表示させるためのコンピュータプログラム(ウェブブラウザ)がインストールされている。
【0041】
入出力インタフェース22は、例えばUSB,IEEE1394,RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI,IDE,IEEE1284等のパラレルインタフェース、D/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成されている。入出力インタフェース22には、キーボード及びマウス等の入力装置26が接続されており、ユーザ(作業者)が入力装置26を使用することにより、コンピュータ3にデータを入力することが可能である。
【0042】
通信インタフェース23は、例えばモデム、TA及びDSU、又はEthernet(登録商標)用のインタフェースであり、TCP/IPを使用してインターネット2に接続された他の機器との間でデータの送受信が可能である。
【0043】
次に、本実施の形態に係る故障診断システムの動作について説明する。コンピュータ1に内蔵されるCPU4は、次のようなコンピュータプログラムを実行する。図4は、本発明に係る故障診断システムの処理手順の一つを示すフローチャートである。
【0044】
CPU4は、以下に説明するようなデータロギング処理を行う。まずCPU4は、入出力インタフェース10によってPLC15から取り込んだ状態信号(デジタル信号)を、デジタルデータとしてRAM6の所定の領域に記憶する(ステップS1)。更に具体的には、この領域は、FIFO型のバッファ領域であり、CPU4は、同時刻に取り込んだ複数の状態信号の各信号値を表すデータ列をこの領域に記憶し、これとともに、以前に記憶したデータ列の中で最も古いデータをこの領域から削除する。
【0045】
次に、CPU4は、設備に異常(故障)が発生したか否かを検出する(ステップS2)。この処理は、PLC15から出力された信号の中に、設備の異常発生を通知するデータが含まれているか否かを判断することによってなされる。
【0046】
ステップS2において、設備の異常発生を検出しない場合には、ステップS1からの処理を繰り返す。一方、ステップS2において、設備の異常発生を検出した場合には、計時を開始し(ステップS3)、更にPLC15からの出力信号をデータとして記憶する(ステップS4)。そして、計時開始から所定時間が経過したか否かを判別し(ステップS5)、所定時間がまだ経過していない場合には、ステップS4からの処理を繰り返す。
【0047】
ステップS5において、所定時間が経過した場合には、このバッファ領域のデータ(状態データ)をハードディスク8に記憶(記録)する(ステップS6)。そして、ステップS1へ処理を戻す。
【0048】
このようなデータロギング処理によって、設備の異常発生を検出した場合にハードディスク8に記憶されるデータについて説明する。PLC15からは、各センサ等から出力された、時間的に変化するアナログ信号が、一定間隔でサンプリングされ、デジタル信号(状態信号)とされて出力される。このように時間的に変化する状態信号が、コンピュータ1に取り込まれ、夫々離散的な状態データとしてハードディスク8に記憶される。
【0049】
このように設備に異常が発生した場合、PLC15によって異常発生が検出され、このときコンピュータ3が設置されている監視室等に設けられた異常発生通知ランプが点灯する等して、異常発生の通知が行われる。また、監視室内に監視用テレビモニタが設けられ、工場内に設備監視用カメラが設けられており、このカメラによる撮影画像が監視用テレビカメラへ伝送され、表示されることにより、異常発生の通知が行われるものであってもよいし、コンピュータ1のCPU4が前述したステップS2と同様の処理により設備の異常発生を検出し、インターネット2を介してコンピュータ3へ異常の発生を通知するための通知データを送信し、コンピュータ3がこの異常発生を通知するための画像表示を行うことによって、異常発生の通知が行われるものであってもよい。
【0050】
このように、異常発生の通知が行われた場合、本実施の形態に係る故障診断システムは、以下に説明するような動作を行うようになっている。図5〜図8は、本発明の実施の形態に係る故障診断システムの他の動作を示すフローチャートである。まず、コンピュータ3のCPU16は、ユーザの入力装置26の操作により、本実施の形態に係る故障診断システムのログイン用HTMLデータの記憶位置を示すURL等のデータが入力された場合に、このHTMLデータを要求する要求データを通信インタフェース23にコンピュータ1へ、即ち通信インタフェース11に対応づけられたIPアドレスのデータを含む要求データを外部へ送信させる(ステップS11)。コンピュータ1の通信インタフェース11によって、要求データは受信され、CPU4に与えられる(ステップS12)。そして、CPU4は、通信インタフェース11にログイン用HTMLデータをコンピュータ3へ送信させる(ステップS13)。このHTMLデータがコンピュータ3の通信インタフェース23によって受信され、CPU16に与えられる(ステップS14)。そして、CPU16は、このHTMLデータの記述に応じた画像データを画像出力インタフェース21に出力させ(ステップS15)、これにより表示装置25にログイン用のWebページが表示される。
【0051】
このWebページには、ユーザ名及びパスワードを入力するための入力用領域と、送信用のボタンが含まれている。そして、ユーザが入力装置26を操作することにより、ユーザ名及びパスワードを入力し、送信用のボタンをクリックした場合に、CPU16は、通信インタフェース23にユーザ名及びパスワードを含むデータをコンピュータ1へ送信させる(ステップS16)。通信インタフェース11によって、このデータが受信され、CPU4に与えられる(ステップS17)。そして、CPU4によって、公知の認証技術を利用したユーザ認証処理が行われる(ステップS18)。
【0052】
ステップS18のユーザ認証処理において、認証が失敗した場合には、CPU4は処理を終了する。また、ステップS18の処理において、認証が成功した場合には、CPU4は、故障特定データの入力用のHTMLデータをハードディスク8から読み出し、通信インタフェース11にコンピュータ3へこのHTMLデータを送信させる(ステップS19)。
【0053】
通信インタフェース23によって、このHTMLデータが受信され、CPU16に与えられる(ステップS20)。CPU16は、このHTMLデータの記述に従い、Webページの画像データを生成し、これを画像出力インタフェース21に出力させることにより、表示装置25にWebページの画像の表示を行わせる(ステップS21)。例えば、このWebページには、故障の種類を表す故障番号等の故障特定データを入力するための入力エリアと、データの送信を指示するための送信用ボタンとが含まれているものである。なお、このWebページには、後述するようなデータロギング設定、データベース登録設定、診断対象設備選択設定等の設定用Webページを呼び出すためのリンクが含まれている。このWebページにおいて、ユーザが、予想した故障に対応する故障特定データを入力し、送信用ボタンのクリック操作を行った場合、CPU16は、通信インタフェース23に故障特定データをコンピュータ1へ送信させる(ステップS22)。
【0054】
コンピュータ1の通信インタフェース11によって故障特定データが受信され、CPU4に与えられる(ステップS23)。ハードディスク8には、故障の種類と、故障診断に用いられる状態データの組合せとの対応関係が、データベースとして格納されている。更に具体的には、このデータベースには、対象とする設備を特定する対象設備データ、故障の種類を表す故障名称、状態データの組み合わせ(ユニット)を特定するユニットデータ、ユニットに含まれる状態データを特定する状態特定データ等が互いに関連づけられて記憶されている。図9は、故障の種類と、故障診断に用いられる状態データの組合せとの対応関係を示す模式図である。図では、3種類の故障35〜37と、4つの状態データ31〜34とが存在する場合について説明している。故障35の故障診断には、状態データ31,32の組合せであるユニット38と、状態データ31,33の組合せであるユニット39とが用いられる。即ち、故障35が発生した場合には、状態データ31,32が所定のパターンを示し、また状態データ31,33も所定のパターンを示すこととなる。更に詳しく説明すると、状態データ31〜33のパターンによって、故障35が発生しているか否かを特定することができ、この特定には状態データ34を用いる必要はない。
【0055】
また、故障36についての故障診断に対しては、状態データ32,34の組合せであるユニット40が用いられ、故障37についての故障診断に対しては、状態データ33,34の組合せであるユニット41と、状態データ31,32,34の組合せであるユニット42とが用いられる。このように、前記データベースには、故障特定データと、この故障に対応するユニットを特定する、例えばユニット番号等のユニットデータと、これに含まれる状態データを特定する、例えば状態データ番号等の状態特定データとが互いに関連付けられて記憶されている。
【0056】
故障特定データが与えられたCPU4は、この故障特定データに対応するユニットを特定するユニットデータのうちの1つを、前述したデータベースから読み出し(ステップS24)、照合対象のユニットの順番を表す照合ユニット番号Uを0にセットする(ステップS25)。図9の場合について説明すると、故障35を特定する故障特定データが与えられた場合には、ユニット38,39のうちの1つを特定するユニットデータが読み出される。
【0057】
そして、CPU4は、このユニットデータに対応付けられている状態特定データを、前述したデータベースから読み出す(ステップS26)。次に、CPU4は、この状態特定データによって特定される状態データを、前述したデータロギング処理によってハードディスク8に記憶されたデータから抽出する(ステップS27)。図5,10を用いて説明すると、ステップS24でユニット38を特定するユニットデータが読み出された場合、このユニット38に含まれる状態データ31,32が、全ての状態データ31〜34から抽出される。
【0058】
次に、CPU4は、ステップS27にて抽出した状態データに対して、時間軸方向に圧縮する処理を行う(ステップS28)。この処理を図10及び図11を用いて説明する。図10は、本発明の実施の形態に係る故障診断装置の圧縮処理を説明するための模式図であり、図11は、本発明の実施の形態に係る故障診断装置の圧縮処理の処理手順を示すフローチャートである。図10に示すように、状態データ31は、時刻(時点)t0〜t1では0であり、時刻t1以降では1となっている。状態データ32は、時刻t0〜t2では0であり、時刻t2〜t3では1であり、時刻t3以降では0となっている。そこで、この処理では、時間的に変化しない部分を実質的に削除するように、夫々の状態データ31,32を圧縮して、時間圧縮データ43とする。即ち、時刻t0では、状態データ31が0であり、状態データ32が0であるので、時間圧縮データ43の時刻t0でのデータ値は、00のデータ列となる。更に、時刻t1の直前までは、状態データ31,32が夫々0のままであるので、この間のデータは時間圧縮データ43には含まれない。時刻t1では、状態データ31が1であり、状態データ32が0であるので、時間圧縮データ43の時刻t1でのデータ値は、10のデータ列となる。同様に、時刻t2,t3でのデータ値は、11,10となる。従って、時間圧縮データ43は、00,10,11,10の各データ列が時刻に関連付けられた構成となっている。
【0059】
このことを、図11を用いて説明する。CPU4は、ステップS27にて抽出された状態データのうち、最初のサンプリングデータ、即ち最初のデータ列を、時間圧縮データの最初のデータ列とし(ステップS100)、サンプリング時刻Tsに2を代入する(ステップS101)。次に、CPU4は、サンプリング時刻Tsのサンプリングデータが、ステップS27にて抽出された状態データに存在するか否かを判別し(ステップS102)、存在しない場合は、処理をステップS29に移す(リターンする)。ステップS102において、サンプリング時刻Tsのサンプリングデータが存在する場合、CPU4は、このサンプリングデータが、サンプリング時刻Ts−1のサンプリングデータと一致するか否かを判別し(ステップS103)、一致しない場合は、サンプリング時刻Tsのサンプリングデータを、時間圧縮データに追加し(ステップS104)、サンプリング時刻Tsを1だけインクリメントして(ステップS105)、ステップS102に処理を移す。ステップS103において、両データが一致する場合、CPU4は、ステップS105に処理を移す。
【0060】
図12は、本発明の実施の形態に係る故障診断装置の処理による効果を説明するための模式図である。図12に示すように、状態データ31〜34のパターンとして、パターンA〜Cがある場合、この各パターンについて、状態データ31〜34を全て用いて、即ち状態データの抽出を行わずに、圧縮処理を行うと、パターンa〜cの3つの時間圧縮データが夫々生成される。一方、パターンA〜Cの夫々について、状態データ31,32を抽出し、これに圧縮処理を行うと、パターンA〜Cの何れにおいてもパターンdの時間圧縮データが生成されることとなる。このように、状態データの抽出を行った上で、圧縮処理を行うことにより、時間圧縮データのデータサイズを小さくできるとともに、パターンA〜Cのデータを1つのパターンdの時間圧縮データへ変換することができ、後述する照合処理で用いる正常事例データ及び異常事例データのパターンを少なくすることができる。
【0061】
次に、CPU4は、初期化処理として、時間圧縮データの時刻(照合位置)tを0とし、照合結果を表す2次元配列データである変数ex[U][i]の全てに0を代入し、後述する正常事例データを特定する正常事例番号を表す変数nmlに1を代入し、異常事例データを特定する異常事例番号を表す変数errに1を代入する(ステップS29)。ここで、iは、正数を表す変数であり、0からステップS28にて生成した時間圧縮データのデータ列数より1小さい整数(以下、時間圧縮データの長さLという)までの各整数が代入される。
【0062】
ここで、正常事例データ及び異常事例データについて説明する。正常事例データは、設備が正常な場合に採取された各状態データから、照合対応のユニットの状態データを抽出し、これに対して圧縮処理を行った結果と同一のデータである。一方、異常事例データは、設備が異常な場合に採取された各状態データから、照合対象のユニットの状態データを抽出し、これに対して圧縮処理を行った結果と同一のデータである。従って、正常事例データ及び異常事例データは、時間圧縮データと同じく、複数のデータ列が時刻に関連付けられた形式のデータ構造となっている。また、正常事例データ及び異常事例データは、夫々正常事例番号及び異常事例番号に対応付けられており、これによって特定することができるようになっている。このような正常事例データ及び異常事例データは、ハードディスク8に予め記憶されている。なお、正常事例データ及び異常事例データは、前述した処理によって、コンピュータ1を用いて生成したものであってもよいし、ユーザによって手作業で入力されて生成されたものであってもよいし、他の方法により生成されたものであってもよい。
【0063】
次にCPU4は、正常事例番号nmlの正常事例データが存在するか否かを判別し(ステップS30)、この正常事例データが存在する場合、時刻t以降の時間圧縮データのデータ列が、正常事例番号nmlの正常事例データのデータ列と一致するか否かを判別する(ステップS31)。この処理は、公知のパターンマッチングにより行われる。ステップS31において、両データが一致する場合、CPU4は、配列データex[U][i]のうち、iがtから、tに正常事例番号nmlの正常事例データのデータ列数を加え1を減じた整数までのデータに、nmlを代入し、またtにtに正常事例nmlの正常事例データのデータ列数を加えた整数を代入し(ステップS32)、ステップS34へ処理を移す。ステップS31において、両データが一致しない場合、CPU4は、tを1だけインクリメントし(ステップS33)、ステップS34へ処理を移す。
【0064】
CPU4は、tと時間圧縮データの長さLとを比較し(ステップS34)、t<Lの場合には、処理をステップS31へ移す。ステップS34において、t≧Lの場合には、nmlを1だけインクリメントし、tに0を代入して(ステップS35)、処理をステップS30へ移す。
【0065】
ステップS30において、正常事例番号nmlの正常事例データが存在しない場合、異常事例番号errの異常事例データが存在するか否かを判別する(ステップS36)。そして、ステップS36において、この異常事例データが存在しない場合、CPU4は、Uを1だけインクリメントし(ステップS37)、この故障特定データに対応するユニットであって、他の(照合に用いられていない)ユニットが存在するか否かを判別する(ステップS38)。ステップS38において、該当するユニットが存在しない場合、CPU4はステップS46へ処理を移す。またステップS38において、該当するユニットが存在する場合、CPU4は故障特定データに対応するユニットを特定するもののうち、まだ処理されていないユニットデータを、前述したデータベースから読み出し(ステップS39)、ステップS26へ処理を移す。
【0066】
ステップS36において、異常事例番号errの異常事例データが存在する場合、CPU4は、時間圧縮データのうち、時刻tのデータ列に対して一致する正常事例データ又は異常事例データのデータ列が存在したか否か、即ち、配列データex[U][t]が0でないか否かを判別し(ステップS40)、このデータが0でない場合、tを1だけインクリメントし(ステップS41)、tと時間圧縮データの長さLとを比較する(ステップS42)。ステップS42において、t<Lの場合、CPU4は、処理をステップS40へ移す。ステップS42において、t≧Lの場合、CPU4は、errを1だけインクリメントし、tに0を代入して(ステップS43)、処理をステップS36へ移す。
【0067】
また、ステップS40において、配列データex[U][t]が0の場合、時刻t以降の時間圧縮データのデータ列が、異常事例番号errの異常事例データのデータ列と一致するか否かを判別する(ステップS44)。この処理は、前述したステップS31の処理と同じく、公知のパターンマッチングにより行われる。ステップS44において、両データが一致しない場合、CPU4は処理をステップS41へ移す。また、ステップS44において、両データが一致する場合、CPU4は、配列データex[U][i]のうち、iがtから、tに異常事例番号errの異常事例データのデータ列数を加え1を減じた整数までのデータに、異常事例に一致したことを識別するために”−”を先頭に付加したerr、即ち−errを代入し、またtに異常事例errの異常事例データのデータ列数を加えた整数をtに代入し(ステップS45)、ステップS42へ処理を移す。
【0068】
以上の処理によって生成された照合結果のデータexについて説明する。図13は、照合結果の一例を説明するための模式図である。この例では、故障44に対して診断を行った場合について説明している。故障44の診断には、3つの状態データからなるユニット45と、2つの状態データからなるユニット46とが用いられる。また、ユニット45に対しては、正常事例番号1〜4の正常事例データと、異常事例番号1,2の異常事例データとが定義されているものとし、ユニット46に対しては、正常事例番号1〜3の正常事例データと、異常事例番号1,2の異常事例データとが定義されているものとする。また、ユニット45の状態データから生成された時間圧縮データ47は、t01〜t06の各時点における6つのデータ列から構成されており、ユニット46の状態データから生成された時間圧縮データ48は、t11〜t19の各時点における9つのデータ列から構成されているものとしている。
【0069】
この故障44に対応づけられている一方のユニット45に係る時間圧縮データは、t01,t02の時点でのデータ列が、正常事例番号1の正常事例データと一致しており、t03,t04の時点でのデータ列が、正常事例番号4の正常事例データと一致している。また、この時間圧縮データは、t05,t06の時点でのデータ列が、異常事例番号2の異常事例データと一致している。従って、ex[0][0]〜ex[0][5]の各データは、1,1,4,4,−2,−2となる。
【0070】
また、故障44に対応づけられている他方のユニット46に係る時間圧縮データは、t11〜t14の各時点でのデータ列が、正常事例番号3の正常事例データと一致しており、t17〜t19の各時点でのデータ列が、正常事例番号2の正常事例データと一致している。更に、この時間圧縮データは、t15,t16の時点でのデータ列が、何れの正常事例データ及び異常事例データにも一致していない。従って、ex[1][0]〜ex[1][8]の各データは、3,3,3,3,0,0,2,2,2となる。
【0071】
図14は、照合結果の他の例を説明するための模式図である。ここでは、故障49に対して診断を行った場合について説明している。故障49の診断には、3つの状態データからなるユニット50と、夫々2つの状態データからなる2つのユニット51,52とが用いられる。また、ユニット50に対しては、正常事例番号1,2の正常事例データと、異常事例番号1,2の異常事例データとが定義されているものとし、ユニット51に対しては、正常事例番号1,2の正常事例データと、異常事例番号1〜3の異常事例データとが定義されているものとし、ユニット52に対しては、正常事例番号1〜3の正常事例データと、異常事例番号1,2の異常事例データとが定義されているものとする。また、ユニット50の状態データから生成された時間圧縮データ53は、t21〜t29の各時点における9つのデータ列から構成されており、ユニット51の状態データから生成された時間圧縮データ54は、t31〜t34の各時点における5つのデータ列から構成されており、ユニット52の状態データから生成された時間圧縮データ55は、t41〜t51の各時点における11個のデータ列から構成されているものとしている。
【0072】
この故障49に対応づけられている1つのユニット50に係る時間圧縮データは、t21〜t23の時点でのデータ列が、正常事例番号1の正常事例データと一致しており、t24〜t27の時点でのデータ列が、正常事例番号2の正常事例データと一致している。また、この時間圧縮データは、t28,t29の時点でのデータ列が、異常事例番号1の異常事例データと一致している。従って、ex[0][0]〜ex[0][8]の各データは、1,1,1,2,2,2,2,−1,−1となる。
【0073】
また、故障49に対応づけられている他のユニット51に係る時間圧縮データは、t31〜t33の各時点でのデータ列が、正常事例番号1の正常事例データと一致しており、t34,t35の時点でのデータ列が、異常事例番号3の異常事例データと一致している。従って、ex[1][0]〜ex[1][4]の各データは、1,1,1,−3,−3となる。
【0074】
また、故障49に対応づけられている更に他のユニット52に係る時間圧縮データは、t41〜t43の各時点でのデータ列が、正常事例番号2の正常事例データと一致しており、t44〜t48の各時点でのデータ列が、正常事例番号1の正常事例データと一致している。また、この時間圧縮データは、t49〜t51の各時点でのデータ列が、異常事例番号1の異常事例データと一致している。従って、ex[2][0]〜ex[2][10]の各データは、2,2,2,1,1,1,1,1,−1,−1,−1となる。
【0075】
次にCPU4は、以上のように生成した照合結果のデータexを用いて、故障診断処理を行う(ステップS46)。図15は、故障診断処理の処理手順を示すフローチャートである。このサブルーチンが呼び出された場合、CPU4は、変数Uに0を代入し(ステップS110)、照合ユニット番号Uのユニットの時間圧縮データのうち、異常事例データと一致したデータ列数を表す配列データM[U]に0を代入し、照合ユニット番号Uのユニットの時間圧縮データが異常事例データと一致しなかった場合に、このユニットに対して定義されている異常事例データの平均データ列数を表す配列データN[U]に0を代入する(ステップS111)。そして、CPU4は、照合結果のデータex[U][i]のうち、0未満のデータの数を計数し、計数結果をM[U]に代入する(ステップS112)。ここでiは、0からこのユニットの時間圧縮データの長さLまでの整数である。次にCPU4は、M[U]が0であるか否かを判別し(ステップS113)、M[U]が0の場合は、照合ユニット番号Uのユニットに対して定義されている異常事例データの平均データ列数を演算し、演算結果をN[U]に代入する(ステップS114)。この処理は、例えば照合ユニット番号Uのユニットに対して定義されている異常事例データに含まれるデータ列数の平均値を求めることによって行われる。そして、CPU4は、処理をステップS115へ移す。
【0076】
ステップS113において、M[U]が0でない場合、CPU4は、Uを1だけインクリメントし(ステップS115)、この故障特定データに対応するユニットであって、他の(故障診断処理に用いられていない)ユニットが存在するか否かを判別する(ステップS116)。ステップS116において、該当するユニットが存在する場合、CPU4は、処理をステップS111に処理を移す。また、ステップS116において、該当するユニットが存在しない場合、ΣM/(ΣM+ΣN)を演算し、これをこの故障特定データによって特定される故障の発生確定度Fとする(ステップS117)。ただし、ΣMはM[U]の総和であり、ΣNはN[U]の総和である。そして、CPU4は処理をステップS47へ移す(リターンする)。
【0077】
このような故障診断処理を、図13及び図14を参照して説明する。図13の場合、照合ユニット番号Uが0のユニット45については、このユニット45の時間圧縮データが、異常事例番号2の異常事例データとt05,t06の2つの時点において一致している。また、照合ユニット番号Uが1のユニット46については、時間圧縮データが異常事例データと一致していない。従って、M[0]=2,M[1]=0であり、ΣM=2である。
【0078】
また、照合ユニット番号Uが1のユニット46に対しては、異常事例番号1,2の2つの異常事例データが定義されている。ここで、異常事例番号1の異常事例データに含まれるデータ列数が3であり、異常事例番号2の異常事例データに含まれるデータ列数が4である場合、N[1]=(3+4)/2=3.5となる。一方、ユニット45については、N[0]=0である。従って、ΣN=3.5である。この結果、この故障44の発生確定度Fは、2/(2+3.5)=0.36となる。
【0079】
一方図14の場合、照合ユニット番号Uが0のユニット50については、このユニット50の時間圧縮データが、異常事例番号1の異常事例データとt28,t29の2つの時点において一致している。また、照合ユニット番号Uが1のユニット51については、このユニット51の時間圧縮データが、異常事例番号3の異常事例データとt34,t35の2つの時点において一致しており、照合ユニット番号Uが2のユニット52については、このユニット52の時間圧縮データが、異常事例番号1の異常事例データとt49〜t51の3つの時点において一致している。従って、M[0]=2,M[1]=2,M[2]=3であり、ΣM=2+2+3=7である。
【0080】
また、何れのユニット50〜52も、異常事例データと一致している部分を含んでいるので、N[0]=0,n[1]=0,N[2]=0であり、ΣN=0である。この結果、故障49の発生確定度Fは、7/7=1となる。このように、故障の発生確定度が1に近づくほど、この故障が発生している蓋然性が高くなる。
【0081】
次にCPU4は、演算した故障の発生確定度Fを表示するための、即ち故障の診断結果表示用のHTMLデータを生成し(ステップS47)、通信インタフェース11にコンピュータ3へこのHTMLデータを送信させる(ステップS48)。通信インタフェース23によって、このHTMLデータが受信され、CPU16に与えられる(ステップS49)。CPU16は、このHTMLデータの記述に従い、Webページの画像データを生成し、これを画像出力インタフェース21に出力させることにより、表示装置25にWebページの画像の表示を行わせる(ステップS50)。そして、CPU16は処理を終了する。
【0082】
また、故障の診断結果を表示するWebページには、以下に説明するような構成となっている。図16は、診断結果を表示するWebページの一例を示す模式図である。このWebページ56には、診断結果として、故障の発生確定度Fが高い順に、故障内容57と、故障の発生確定度Fと、故障に対する対応策を表示するWebページ58へのリンク59とが表示される。なお、故障内容57は、故障名称として前述したデータベースに故障特定データに関連づけられて記憶されている。また、故障に対する対応策を表示するWebページ58は、ハードディスク8内に記憶されており、この記憶位置が対応する故障特定データに関連づけられて、前記データベースに記憶されている。CPU4は、データベースから故障特定データに関連づけられているこれらのデータを読み出し、これらのデータを図16に示すWebページとして画面表示できるように、HTMLデータを生成する。
【0083】
このWebページ56に含まれるリンクをクリックする操作をユーザが行った場合には、このリンク先であるHTMLデータを要求するデータがコンピュータ3からコンピュータ1へ送信され、このデータをコンピュータ1が受信して、ハードディスク8内から該当するHTMLデータを読み出し、コンピュータ3へ送信する。これによって、コンピュータ3の表示装置25に故障の対応策のWebページ58が表示されることとなる。
【0084】
また、前述した如き故障診断において、時間圧縮データが、正常事例データ及び異常事例データの何れにも一致しなかった部分を含んでいる場合、このような故障の診断結果を表示するWebページ56には、新規事例データ登録用のWebページ60を呼び出すリンク(図示せず)が含まれている。図17は、新規事例データ登録用のWebページの一例を示す模式図である。このWebページ60には、診断対象となった各ユニットの照合結果61,62が夫々表形式で表示される。各照合結果61,62には、診断対象となった各ユニットの時間圧縮データの各データ列63が、時系列順に並べられて表示される。そして、各データ列63の横に、これに一致した正常事例データ又は異常事例データの事例番号64が表示される。また、正常事例データ及び異常事例データのどちらにも一致しなかったデータ列の横は、何も表示されない空き領域とされる。正常事例データに一致したデータ列、異常事例データに一致したデータ列、どちらの事例データにも一致しなかったデータ列は、ユーザが区別しやすい易いように夫々色分けして表示される。
【0085】
このようなデータ列のうち、正常事例データ及び異常事例データのどちらにも一致しなかった部分を表示している領域(セル群)65に対して、ユーザがクリック等の操作を行った場合、このデータ列の集合を正常事例データ又は異常事例データの何れかに登録することが可能となっている。このWebページ60では、クリックによって選択したセル群65に含まれるデータ列の集合に対して、正常事例データ及び異常事例データの何れとして登録するかをユーザが選択できるようになっており、ユーザの入力結果がコンピュータ1へ送信され、この入力内容がデータベースに登録されることとなる。このような機能により、容易に正常事例データ及び異常事例データの登録することが可能となる。
【0086】
次に、このような故障診断装置として機能するコンピュータ1の各種設定動作について説明する。まず、コンピュータ1のハードディスク8には、次に説明するようなデータロギング設定に係るコンピュータプログラムがインストールされている。前述した故障特定データの入力用のWebページには、データロギング設定用のWebページ66(図18参照)へのリンクが含まれている。ユーザがこのリンクをクリックする等の操作を行うことにより、データロギング設定用のHTMLデータの送信を要求するデータがコンピュータ3からコンピュータ1へ送信され、このデータがコンピュータ1にて受信されたときに、コンピュータ1が該当するHTMLデータをハードディスク8内から読み出し、コンピュータ3へ送信する。コンピュータ3は、このHTMLデータを受信し、表示装置25にデータロギング設定用のWebページ66を表示させる。
【0087】
図18は、データロギング設定用のWebページの一例を示す模式図である。このWebページ66では、データロギングを行う時間範囲を設定するために、データロギングの始点と終点とを指定できるようになっている。Webページ66には、データロギングの始点を故障検出の何秒前とするかを指定できるように、入力エリア67が含まれており、データロギングの終点を故障検出の何秒後とするかを指定できるように、入力エリア68が含まれている。また、Webページ66には、入力した時間範囲をデータロギングの時間範囲として反映させるための決定用のボタン69と、入力した内容を取り消すための取り消し用のボタン70とが含まれている。
【0088】
ユーザが入力エリア67,68に所要の時間を入力し、決定用のボタン69をクリックする操作を行うことにより、入力されたデータがコンピュータ1へ送信される。コンピュータ1は、このデータを受信し、ハードディスク8内に格納されているデータロギングの始点及び終点のデータを変更する。この結果、前述したデータロギング処理にて説明したバッファ領域のサイズが、設定された時間範囲でデータロギングを行えるだけのサイズへ変更され、また、ステップS5での所定時間が、入力エリア68に入力された時間に変更される。
【0089】
また、コンピュータ1のハードディスク8には、次に説明するようなデータベース登録設定に係るコンピュータプログラムがインストールされている。前述した故障特定データの入力用のWebページには、データベース登録設定用のWebページ71(図19参照)へのリンクが含まれている。ユーザがこのリンクをクリックする等の操作を行うことにより、データベース登録設定用のHTMLデータの送信を要求するデータがコンピュータ3からコンピュータ1へ送信され、このデータがコンピュータ1にて受信されたときに、コンピュータ1が該当するHTMLデータをハードディスク8内から読み出し、コンピュータ3へ送信する。コンピュータ3は、このHTMLデータを受信し、表示装置25にデータベース登録設定用のWebページ71を表示させる。
【0090】
図19は、データベース登録設定用のWebページの一例を示す模式図である。このWebページ71には、選択されている故障名称を表示するための表示エリア72と、この故障名称に関連づけられたユニットのユニットデータを表示するための表示エリア73とが含まれている。表示エリア72の側部には、データベースに登録されている故障名称の一覧をプルダウン形式で表示するためのボタン74が表示されている。ユーザがこのボタン74をクリックする操作を行うことにより、プルダウン形式の一覧が表示され、マウスのクリック操作等により、この一覧から所要の故障名称を選択することができる。このように選択された故障名称が表示エリア73に表示され、この故障名称に対応するユニットデータの一覧が、表示エリア73に表示される。
【0091】
表示エリア73に表示されているユニットデータから所要のものをユーザがクリック操作することにより、このユニットデータが選択される。更にこのWebページ71では、このように選択されたユニットデータに対応づけられている状態特定データが、表示エリア73の側方に設けられている表示エリア75に一覧表示されるようになっている。また、表示エリア75に表示されている状態特定データをユーザがクリック操作した場合も、その状態特定データを選択することができるようになっている。なお、この例では、ユーザが理解しやすいように、状態特定データをセンサとして表示している。
【0092】
表示エリア73の図中下方には、ユニット削除用のボタン76が表示され、表示エリア75の図中下方には、状態特定データ削除用のボタン77が表示されている。ボタン76がクリック操作された場合には、その時点で選択されていたユニットデータが表示エリア73から削除される。またボタン77がクリック操作された場合には、その時点で選択されていた状態特定データが表示エリア75から削除される。
【0093】
また、表示エリア75の図中上方には、表示エリア75に追加したい状態特定データを表示するための表示エリア78が設けられている。この表示エリア78の側部には、データベースに登録されている状態特定データの一覧をプルダウン形式で表示するためのボタン79が表示されている。ユーザがこのボタン79をクリックする操作を行うことにより、プルダウン形式の一覧が表示され、マウスのクリック操作等により、この一覧から所要の状態特定データを選択することができる。このボタン79の図中側方には、表示エリア78に表示されている状態特定データを表示エリア75に追加するためのボタン80が表示されている。ユーザがこのボタン80をクリック操作することにより、その時点で表示エリア78に表示されている状態特定データが、新たな状態特定データとして、表示エリア75に追加表示される。即ち、この状態特定データが、その時点で選択されているユニットデータに関連する状態特定データに追加されることとなる。
【0094】
また、表示エリア73の図中上方には、その時点でデータベースに登録されているユニットデータのうち、表示エリア73に追加したいものを表示するための表示エリア81が表示されている。この表示エリア81の図中側部には、データベースに登録されているユニットデータの一覧をプルダウン形式で表示するためのボタン82が表示されている。ユーザがこのボタン82をクリックする操作を行うことにより、プルダウン形式のユニットデータの一覧が表示され、マウスのクリック操作等により、この一覧から所要のユニットデータを選択することができる。
【0095】
表示エリア81の図中上方には、新たなユニットデータを入力するための入力エリア83が表示されている。ユーザが入力装置26を操作することにより、この入力エリア83に新たなユニットデータを入力することができる。更にこの入力エリア83の図中側方には、表示エリア81に表示されているユニットデータ又は入力エリア83に入力されたユニットデータを、表示エリア73に追加するためのボタン84が表示されている。ユーザがこのボタン84をクリック操作することにより、その時点で表示エリア81に表示されているユニットデータ又は入力エリア83に表示されているユニットデータが、新たなユニットデータとして、表示エリア73に追加表示される。即ち、このユニットデータが、その時点で表示エリア72に表示されている故障名称に関連するユニットデータに追加されることとなる。
【0096】
更に、表示エリア72の図中上方には、新たな故障名称を入力するための入力エリア85が表示されている。ユーザが入力装置26を操作することにより、この入力エリア85に新たな故障名称を入力することができる。更にこの入力エリア85の図中側方には、入力エリア85に入力された故障名称を、表示エリア72に表示するためのボタン86が表示されている。ユーザがこのボタン86をクリック操作することにより、その時点で入力エリア85に表示されている故障名称が、新たな故障名称として、表示エリア72に表示される。
【0097】
このようにユーザの操作によって変更された内容は、コンピュータ3のRAM18等にデータとして保持される。そして、Webページ71には、このような内容をデータベースに登録するためのボタン87と、入力内容を取り消すためのボタン88とが含まれている。ユーザがボタン88をクリック操作した場合には、各表示エリア72,74,75,78,81及び入力エリア83,85に表示されている内容が消去され、RAM18等に保持されているデータが消去される。一方、ユーザがボタン87をクリックする操作を行った場合には、保持されていたデータがコンピュータ1へ送信される。コンピュータ1は、このデータを受信した場合、このデータに基づいて、データベースを更新する。このようにして、Webページ71の内容が、データベースに反映されることとなる。
【0098】
また、コンピュータ1のハードディスク8には、次に説明するような診断対象設備選択設定に係るコンピュータプログラムがインストールされている。前述した故障特定データの入力用のWebページには、診断対象設備選択設定用のWebページ89(図20参照)へのリンクが含まれている。ユーザがこのリンクをクリックする等の操作を行うことにより、診断対象設備選択設定用のHTMLデータの送信を要求するデータがコンピュータ3からコンピュータ1へ送信され、このデータがコンピュータ1にて受信されたときに、コンピュータ1が該当するHTMLデータをハードディスク8内から読み出し、コンピュータ3へ送信する。コンピュータ3は、このHTMLデータを受信し、表示装置25に診断対象設備選択設定用のWebページ89を表示させる。
【0099】
図20は、診断対象設備選択設定用のWebページの一例を示す模式図である。このWebページ89には、選択されている対象設備データを表示するための表示エリア90が含まれている。表示エリア90の側部には、データベースに登録されている対象設備データの一覧をプルダウン形式で表示するためのボタン91が表示されている。ユーザがこのボタン91をクリックする操作を行うことにより、プルダウン形式の一覧が表示され、マウスのクリック操作等により、この一覧から所要の対象設備データを選択することができる。このように選択された対象設備データが表示エリア90に表示される。
【0100】
また、表示エリア90の図中側方には、表示エリア90に表示されている対象設備データを対象設備として設定するためのボタン92が表示されている。ユーザが入力装置26により、このボタンのクリック操作を行った場合、その時点で表示エリア90に表示されている対象設備データを含む設定データが、コンピュータ1へ送信される。この設定データをコンピュータ1が受信した場合に、コンピュータ1は、この設定データに含まれる対象設備データによって特定される設備を故障診断の対象とするようになっている。
【0101】
表示エリア90の図中上方には、新たな対象設備データを入力するための入力エリア93が表示されている。ユーザが入力装置26を操作することにより、この入力エリア93に新たな対象設備データを入力することができる。更にこの入力エリア93の図中側方には、入力エリア93に入力された対象設備データを、表示エリア90に表示するためのボタン94が表示されている。ユーザがこのボタン94をクリック操作することにより、その時点で入力エリア93に表示されている対象設備データが、新たな対象設備データとして、表示エリア90に表示される。また、ボタン92の下方には、入力取り消し用のボタン95が表示されている。このボタン95をユーザがクリック操作することにより、入力エリア93に入力された内容が削除されることとなる。
【0102】
以上の如き構成により、インターネット2に接続されている、又は接続することが可能なコンピュータ3、又はWeb対応の携帯電話等の携帯端末を用いて、設備及び/又はコンピュータ1の遠隔地からでも、故障の診断を容易に行うことができる。
【0103】
【発明の効果】
本発明に係る故障診断システム、故障診断装置、及びコンピュータプログラムによる場合は、対象設備の複数の状態を表す状態信号に対応づけられた複数の状態データから、特定の組み合わせの状態データを抽出し、これを時間軸方向へ圧縮して時間圧縮データへ変換し、この時間圧縮データを正常事例データ及び異常事例データと照合することによって故障の診断を行うため、故障の診断に用いる時間圧縮データ、正常事例データ及び異常事例データのデータサイズを小さくすることができ、また、故障診断時のデータの照合回数を少なくすることができる。
【0104】
また、故障診断装置から、故障診断装置と通信ネットワークを介して接続された情報処理装置へ故障診断の結果を表す診断結果データを送信し、情報処理装置がこの診断結果データが表す診断結果を出力することにより、設備の故障が発生した場合に、遠隔地から故障の診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る故障診断装置として機能するコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る情報処理装置として機能するコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る故障診断システムの処理手順の一つを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの他の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの他の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの他の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの他の動作を示すフローチャートである。
【図9】故障の種類と、故障診断に用いられる状態データの組合せとの対応関係を示す模式図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る故障診断装置の圧縮処理を説明するための模式図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る故障診断装置の圧縮処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係る故障診断装置の処理による効果を説明するための模式図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る故障診断装置による照合結果の一例を説明するための模式図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る故障診断装置による照合結果の他の例を説明するための模式図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る故障診断装置の故障診断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの診断結果を表示するWebページの一例を示す模式図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの新規事例データ登録用のWebページの一例を示す模式図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る故障診断システムのデータロギング設定用のWebページの一例を示す模式図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る故障診断システムのデータベース登録設定用のWebページの一例を示す模式図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る故障診断システムの診断対象設備選択設定用のWebページの一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ
2 インターネット
3 コンピュータ
4 CPU
5 ROM
6 RAM
7 ディスク読取部
8 ハードディスク
9 画像出力インタフェース
10 入出力インタフェース
11 通信インタフェース
12 可搬型記録媒体
13 表示装置
14 入力装置
15 PLC
16 CPU
17 ROM
18 RAM
19 ディスク読取部
20 ハードディスク
21 画像出力インタフェース
22 入出力インタフェース
23 通信インタフェース
24 可搬型記録媒体
25 表示装置
26 入力装置
31〜34 状態データ
38〜42 ユニット
43 時間圧縮データ
56,58,60,66,71,89 Webページ

Claims (13)

  1. 対象設備の複数の状態を夫々表す状態信号の時間的変化パターンを夫々複数の状態データとして記録し、記録した状態データに基づいて、対象設備の故障を診断する故障診断装置を備える故障診断システムにおいて、
    前記故障診断装置は、記録された複数の状態データから特定の組み合わせの状態データを抽出する抽出手段と、
    該抽出手段によって抽出された状態データを、時間軸方向へ圧縮して時間圧縮データへ変換する変換手段と、
    対象設備が異常である場合の前記特定の組み合わせの状態データが前記変換手段によって変換されたときに得られる時間圧縮データである異常事例データを予め記憶してある記憶部と、
    前記変換手段によって変換された時間圧縮データと、前記記憶部に記憶してある異常事例データとを比較し、前記時間圧縮データに前記異常事例データと一致する部分が含まれるか否かを判別することにより、前記時間圧縮データと前記異常事例データとを照合する照合手段と、
    該照合手段の照合結果に基づき、対象設備の故障を診断する診断手段とを備えており、
    前記変換手段は、前記抽出手段によって抽出された状態データのうち、連続する複数の時点で各状態データのデータ値が何れも変化しない部分を、該変化しない部分での各状態データのデータ値を表すデータ列へ圧縮し、圧縮した1又は複数のデータ列を含む時間圧縮データへ変換すべくなしてあり、
    前記診断手段は、前記前記変換手段によって変換された時間圧縮データのうち、前記異常事例データと一致しているデータ列の数を演算する演算手段を更に有し、該演算手段による演算結果に基づき、対象設備の故障を診断すべくなしてあることを特徴とする故障診断システム。
  2. 前記記憶部は、対象設備が正常である場合の前記特定の組み合わせの状態データが前記変換手段によって変換されたときに得られる時間圧縮データである正常事例データを予め記憶してあり、
    前記照合手段は、前記変換手段によって変換された時間圧縮データと、前記記憶部に記憶してある正常事例データとを照合すべくなしてあることを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
  3. 通信ネットワークを介して前記故障診断装置との間でデータの送受信をすることが可能な情報処理装置を更に備え、
    前記故障診断装置は、前記診断手段による診断結果を表す診断結果データを前記情報処理装置へ送信する送信手段を更に具備し、
    前記情報処理装置は、前記故障診断装置によって送信された診断結果データを受信した場合に、該診断結果データが表す診断結果を出力する出力手段を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の故障診断システム。
  4. 前記情報処理装置は、与えられた故障を特定する故障特定情報を前記故障診断装置へ送信する送信手段を更に具備し、
    前記故障診断装置が、前記情報処理装置によって送信された故障特定情報を受信した場合に、前記抽出手段は、記録された状態データのうち、該故障特定情報によって特定される故障の診断に必要な組み合わせの状態データを抽出すべくなしてあることを特徴とする請求項に記載の故障診断システム。
  5. 前記故障診断装置は、対象設備の異常発生を検出する検出手段と、
    該検出手段によって対象設備の異常発生が検出された場合に、異常発生を通知するための通知データを前記情報処理装置へ送信する送信手段とを更に具備し、
    前記情報処理装置は、前記故障診断装置から送信された通知データを受信した場合に、異常発生を通知するための異常発生通知情報を出力する出力手段を具備することを特徴とする請求項又はに記載の故障診断システム。
  6. 前記情報処理装置は、HTMLデータを外部から受信した場合に、受信したHTMLデータをWebページとして出力すべくなしてあり、
    前記故障診断装置は、前記診断結果データを、HTMLデータとして生成すべくなしてあることを特徴とする請求項乃至の何れかに記載の故障診断システム。
  7. 対象設備の複数の状態を夫々表す状態信号の時間的変化パターンを夫々複数の状態データとして記録し、記録した状態データに基づいて、対象設備の故障を診断する故障診断装置において、
    記録された複数の状態データから特定の組み合わせの状態データを抽出する抽出手段と、
    該抽出手段によって抽出された状態データを、時間軸方向へ圧縮して時間圧縮データへ変換する変換手段と、
    対象設備が異常である場合の前記特定の組み合わせの状態データが前記変換手段によって変換されたときに得られる時間圧縮データである異常事例データを予め記憶してある記憶部と、
    前記変換手段によって変換された時間圧縮データと、前記記憶部に記憶してある異常事例データとを比較し、前記時間圧縮データに前記異常事例データと一致する部分が含まれるか否かを判別することにより、前記時間圧縮データと前記異常事例データとを照合する照合手段と、
    該照合手段の照合結果に基づき、対象設備の故障を診断する診断手段とを備えており、
    前記変換手段は、前記抽出手段によって抽出された状態データのうち、連続する複数の時点で各状態データのデータ値が何れも変化しない部分を、該変化しない部分での各状態データのデータ値を表すデータ列へ圧縮し、圧縮した1又は複数のデータ列を含む時間圧縮データへ変換すべくなしてあり、
    前記診断手段は、前記前記変換手段によって変換された時間圧縮データのうち、前記異常事例データと一致しているデータ列の数を演算する演算手段を更に有し、該演算手段による演算結果に基づき、対象設備の故障を診断すべくなしてあることを特徴とする故障診断装置。
  8. 前記記憶部は、対象設備が正常である場合の前記特定の組み合わせの状態データが前記変換手段によって変換されたときに得られる時間圧縮データである正常事例データが予め記憶してあり、
    前記照合手段は、前記変換手段によって変換された時間圧縮データと、前記記憶部に記憶してある正常事例データとを照合すべくなしてあることを特徴とする請求項に記載の故障診断装置。
  9. 前記診断手段による診断結果を表す診断結果データを外部へ送信する送信手段を更に備えることを特徴とする請求項7または8に記載の故障診断装置。
  10. 故障を特定する故障特定情報を外部から受信した場合に、前記抽出手段は、記録された状態データのうち、該故障特定情報によって特定される故障の診断に必要な組み合わせの状態データを抽出すべくなしてあることを特徴とする請求項に記載の故障診断装置。
  11. 対象設備の異常発生を検出する検出手段と、
    該検出手段によって対象設備の異常発生が検出された場合に、異常発生を通知するための通知データを外部へ送信する送信手段とを更に備えることを特徴とする請求項又は10に記載の故障診断装置。
  12. コンピュータに、対象設備の複数の状態を夫々表す状態信号の時間的変化パターンである複数の状態データに基づいて、対象設備の故障を診断させるためのコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータを、複数の状態データから特定の組み合わせの状態データを抽出する抽出手段と、
    該抽出手段によって抽出された状態データを、時間軸方向へ圧縮して時間圧縮データへ変換する変換手段と、
    該変換手段によって変換された時間圧縮データと、対象設備が異常である場合の前記特定の組み合わせの状態データが前記変換手段によって変換されたときに得られる時間圧縮データである予め与えられた異常事例データとを比較し、前記時間圧縮データに前記異常事例データと一致する部分が含まれるか否かを判別することにより、前記時間圧縮データと前記異常事例データとを照合する照合手段と、
    該照合手段の照合結果に基づき、対象設備の故障を診断する診断手段として機能させており、
    前記変換手段は、前記抽出手段によって抽出された状態データのうち、連続する複数の時点で各状態データのデータ値が何れも変化しない部分を、該変化しない部分での各状態データのデータ値を表すデータ列へ圧縮し、圧縮した1又は複数のデータ列を含む時間圧縮データへ変換すべくなしてあり、
    前記診断手段は、前記前記変換手段によって変換された時間圧縮データのうち、前記異常事例データと一致しているデータ列の数を演算する演算手段を更に有し、該演算手段による演算結果に基づき、対象設備の故障を診断すべくなしてあることを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. 前記照合手段は、前記変換手段によって変換された時間圧縮データと、前記記憶部に記憶してある正常事例データとを照合すべくなしてあることを特徴とする請求項12に記載のコンピュータプログラム。
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