JP3631051B2 - 薬液タンク脱着支持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクタ等に搭載される薬液タンクの脱着作業を容易に行うことができる薬液タンク脱着支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の薬液タンクの着脱装置としては、例えば、特開平4ー218325号公報に開示されるトラクタの液タンク支持装置がある。この液タンク支持装置では、車体の操縦席の後側から左右両側部に渡るように凹形状に形成する液タンクを前後に摺動可能に搭載する支持フレームに、液タンクの左右方向への移動を規制した前後方向に案内するタンク案内面と、この液タンクの底面を支持するフロアとを設けてなるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の薬液タンクの着脱装置では、薬液タンクの底面が支持フレームの外側のフロア上面に直接支持されて、凹状の内側面が支持フレームの案内面に案内されるものであるが、薬液タンクが非常に重量があるものであることから、引き出し時に薬液タンクの底面がトラクタの床面を引きずることとなるため摩擦が大きく薬液タンクを引き出すために大きな引張力が必要となるという問題がある。
【0004】
また、薬液タンクを取り外す際に、薬液タンクを引き出すと薬液タンクが外方に突出することとなるが、支持スパンが薬液タンクの底面が支持フレームの外側のフロア上面に直接支持される部分のみであるので、支持スパンが薬液タンクの引き出しにより短くなるため、薬液タンクの安定性が悪いという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に対処してなされたもので、簡易な構成で、小さな引出し力で、且つ安定して薬液タンクを引き出すことができる薬液タンク脱着支持装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、薬液タンク(1)が前後方向に移動してトラクタに脱着される薬液タンク脱着支持装置において、
薬液タンク(1)下面に配設された第1支持部(2)と、
トラクタ床面(12)に、前後方向で、且つ第1支持部(2)に対応して配設されたガイドレール(4)と、
第1支持部(2)下面に、ガイドレール(4)上面を転動可能に取り付けられたガイドレール支持ローラ(10)と、
ガイドレール(4)内を前後方向に摺動可能な中間レール(5)と、
第1支持部(2)下面に垂設され、中間レール(5)内を転動可能に取り付けられた中間ローラ(7)と、
後端側を、薬液タンク(1)に固定し、且つ前端側を中間レール(5)内に嵌挿され中間レール(5)内を摺動可能な中間レール支持パイプ(6)と、
ガイドレール(4)後端下側に設けられ、中間レール(5)下面を支持し、且つローラの転動により中間レール(5)を摺動させる中間レール支持ローラ(11)とを備える。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1の薬液タンク脱着支持装置において、第1支持部(2)を、薬液タンク(1)下面の中程両端に一対設け、
第1支持部(2)に対応するガイドレール(4)、中間レール(5)及び中間レール支持パイプ(6)を各々一対設けるようにした。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の薬液タンク脱着支持装置において、中間ローラ(7)は、第1支持部(2)下面に垂設された中間ローラ支持棒(8)を介して回動可能に取りつけられており、
ガイドレール(4)は、前後方向に延びる中空筒状であり、上面の前後方向には、中間ローラ支持棒(8)を案内する第1の長溝(41)が形成され、
中間レール(5)は、前後方向に延びる中空筒状で、上面の前後方向に、中間ローラ支持棒(8)を案内する第3の長溝(52)が形成されたものである。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置において、
ガイドレール(4)の両側面には、前後方向に延び、且つ前端近傍で下方に傾斜する溝傾斜部(43)を有する第2の長溝(42)が形成され、
中間レール(5)の両側面には、ガイドレール(4)の第2の長溝(42)に係入され、且つ回動可能に取り付けられた係合ローラ(9)が設けられたものである。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置において、中間レール(5)の断面積は、前部側が後部側より大きく形成されており、中間レール(5)の後部側の小断面積部は、中間レール支持パイプ(6)が摺動可能に嵌挿支持可能で、且つ中間ローラ(7)が転動できない大きさとなっており、
薬液タンク(1)の引き出しにより中間ローラ(7)が転動されて、中間レール(5)の小断面積部に中間ローラ(7)が係止されると、中間レール(5)が中間ローラ(7)と共に引き出されるようにしたものである。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の薬液タンク脱着支持装置において、
ガイドレール(4)上面の前側端部に、ガイドレール支持ローラ(10)を下方に落とし込むための上面傾斜部(44)を形成し、
中間レール(5)の断面積が変わる位置の下面に、中間レール支持ローラ(11)を案内する傾斜部(51)を形成し、
薬液タンク(1)のトラクタ装着時に、上面傾斜部(44)にガイドレール支持ローラ(10)を下方に落とし込み、薬液タンク(1)の前方底部がトラクタ床面(12)に密着するようにし、
薬液タンク(1)の引き出し時には、上面傾斜部(44)よりガイドレール支持ローラ(10)が引き上げられ、中間レール(5)の傾斜部(51)により中間レール(5)が中間レール支持ローラ(11)上に載ることにより、薬液タンク(1)が持ち上げられて引き出されるようにしたものである。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置において、
薬液タンク(1)後面及び中間レール支持パイプ(6)端部に各々両端を固定する補助フレーム(3)を設けたものである。
【0013】
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置において、
ガイドレール(4)又は中間レール(5)の下面に、各々折り畳み自在な脚部(45,54)を設けたものである。
【0014】
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置において、
薬液タンク(1)を上面視でコ字形状とし、ガイドレール(4)を薬液タンク(1)のトラクタ装着時において薬液タンク(1)の中程から後部にかけての下面両端に配されるようにしたものである。
【0015】
請求項1記載の発明では、かかる構成により、ガイドレール(4)内に、中間レール(5)及び中間レール支持パイプ(6)を摺動可能な入れ子の係合構造としているので、薬液タンク(1)の引き出しと共に、中間レール支持パイプ(6)、中間レール(5)が一段ずつ摺動されて引き出されるので、薬液タンク(1)を少ない力で引き出すことができる。
【0016】
このとき、薬液タンク(1)の下面に第1支持部(2)を介して垂設された中間ローラ(7)が、ガイドレール(4)及び中間レール(5)内を転動するため、引き出し時のがたつきもなく、薬液タンク(1)をな滑らかに引き出すことができる。
【0017】
請求項2記載の発明では、薬液タンク(1)の下面中程両側を一対の第1支持部(2)により支持し、薬液タンク(1)の後端側両側を中間レール支持パイプ(6)に固定するようにしているため、薬液タンク(1)が計4点で支持されることとなり、薬液タンク(1)を安定に引き出すことができる。
【0018】
請求項3記載の発明では、ガイドレール(4)及び中間レール(5)の上面の前後方向には、第1の長溝(41)及び第3の長溝(52)が形成されており、中間ローラ支持棒(8)を支持案内することにより、中間ローラ(7)の転動の案内を滑らかに行うことができる。
【0019】
請求項4記載の発明では、ガイドレール(4)の両側面の第2の長溝(42)内を、中間レール(5)の係合ローラ(9)が係入されて転動することにより、中間レール(5)の引き出しをスムーズに行うことができる。
また、ガイドレール(4)の第2の長溝(42)には、前端近傍で下方に傾斜する溝傾斜部(43)を有するので、薬液タンク(1)のトラクタ装着時には、係合ローラ(9)が溝傾斜部(43)に落とし込まれて収納されるので、中間レール(5)をガイドレール(4)に係止させることができる。
【0020】
請求項5記載の発明では、中間レール(5)の断面は前部側が後部側より大きく形成されており、中間レール(5)の後部側の小面積部に中間レール支持パイプ(6)が嵌挿支持されて摺動する。また、薬液タンク(1)の引き出しにより中間ローラ(7)が転動されて、中間レール(5)の小断面積部に中間ローラ(7)が当接すると中間ローラ(7)が係止されて、中間レール(5)が中間ローラ(7)と共にガイドレール(4)から引き出される。
【0021】
請求項6記載の発明では、ガイドレール(4)上面の前側端部に上面傾斜部(44)を形成し、薬液タンク(1)のトラクタ装着時に、薬液タンク(1)の第1支持部(2)に取り付けられたガイドレール支持ローラ(10)が上面傾斜部(44)から下方に転動して落とし込まれて、薬液タンク(1)の前方底部がトラクタ床面(12)に密着される。また、逆に、薬液タンク(1)の引き出し時には、上面傾斜部(44)によりガイドレール支持ローラ(10)が引き上げられ、中間レール(5)の傾斜部(51)により中間レール(5)が中間レール支持ローラ(11)上に載ることにより、薬液タンク(1)が持ち上げられ、薬液タンク(1)の底面とトラクタ床面(12)との間に隙間ができるので、薬液タンク(1)とトラクタ床面(12)との間の摩擦が生じないため、薬液タンク(1)の引き出し力を小さくすることができる。
【0022】
請求項7記載の発明では、薬液タンク(1)後面及び中間レール支持パイプ(6)端部に各々両端を固定する補助フレーム(3)を設けることにより、薬液タンク(1)を簡易に且つ強固に、中間レール支持パイプ(6)に固定することができる。
【0023】
請求項8記載の発明では、ガイドレール(4)又は中間レール(5)の下面に折り畳み自在な脚部(45,54)を設けることにより、薬液タンク(1)の引き出し時に脚部(45,54)を接地させることにより、薬液タンク(1)を安定して引き出しを保持することができる。
【0024】
請求項9記載の発明では、薬液タンク(1)を上面視でコ字形状とし、ガイドレール(4)を薬液タンク(1)のトラクタ装着時において中程から後部にかけての下面両端に配設することにより、薬液タンク(1)がコ字形状のため薬液タンク(1)の両側に重量があるが、両側部分に第1支持部(2)及びガイドレール(4)を設けることにより、安定に薬液タンク(1)の引き出しを行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態を示す部分側面図、図2(a)は、図1の第1支持部付近の拡大構成図、(b)は(a)のA−A断面図、図3(a)は、ガイドレールの側面図、(b)は上面図、(c)は、正面図、図4(a)は、中間レールの側面図、(b)は正面図である。
【0026】
本発明の実施の形態では、図1に示すように、薬液タンク1がトラクタ後部側に脱着可能に支持されており、薬液タンク1は、合成樹脂製で上面視コ字状に成形されており、図示しない操縦席の左右両側部と後部とを囲う形状に形成されている。
【0027】
本発明では、図1及び図2に示すように、薬液タンク1前後方向下面中程両側に、第1支持部2が配設され、トラクタ床面12に、一対のガイドレール4が前後方向で、且つ第1支持部2に対応して配設されている。第1支持部2下面には、ガイドレール支持ローラ10がガイドレール4上面を転動可能に取り付けられており、さらに、第1支持部2の下面には、中間ローラ支持棒8が垂設されている。また、ガイドレール4内側には、中間レール5が前後方向に摺動可能に配設されている。中間ローラ支持棒8の先端には、中間ローラ7が中間レール5内を転動可能に取り付けられている。薬液タンク1の後端側は、補助フレーム3により中間レール支持パイプ6の後端側に固定されており、且つ中間レール支持パイプ6の前端側は中間レール5内に嵌挿されて中間レール5内を摺動するようになっている。さらに、ガイドレール4後端下側には、中間レール支持ローラ11が設けられており、中間レール5下面を支持し、且つローラの転動により中間レール5が摺動される。
【0028】
ガイドレール4は、図3に示すように、その上面の前側端部に、上面傾斜部44が形成されており、薬液タンク1のトラクタ装着時に、ガイドレール支持ローラ10を下方に落とし込み、薬液タンク1の前方底部をトラクタ床面12に密着させるようにする。
【0029】
ガイドレール4は、前後方向に延びる断面が矩形の中空筒状であり、上面の前後方向には、第1の長溝41が形成されている。第1の長溝41は、前端側は、上面傾斜部44まで開口されており上面傾斜部44の近傍でテーパ状に形成されている。また、第1の長溝41の後端側は、終端が後端まで開口形成されている。第1の長溝41は、第1支持部2に垂設された中間ローラ支持棒8を係入させて前後方向に案内支持する。
【0030】
ガイドレール4の両側面には、第2の長溝42が形成されている。第2の長溝42は、前後方向に延び、且つ前端近傍で下方に傾斜する溝傾斜部43を有する。第2の長溝42には、後述する中間レール5の面側面前側に回動可能に取り付けられた係合ローラ9が係入されて、係合ローラ9が第2の長溝42に沿って転動される。ガイドレール4の第2の長溝42の溝傾斜部43により、薬液タンク1のトラクタ装着時には、係合ローラ9が溝傾斜部43に落とし込まれるので、中間レール5をガイドレール4に係止させることができる。
【0031】
中間レール5は、図4に示すように、前後方向に延びる断面が矩形の中空筒状で、上面の前後方向に、且つガイドレール4の第1の長溝41に対応する位置に、第3の長溝52が形成されている。第3の長溝52は、第1の長溝41と同様に、中間ローラ支持棒8を係入させて前後方向に案内する。
【0032】
中間レール5は、図4(a)に示すように、後端側中程に傾斜部51が形成されており、傾斜部51の前部側の断面積が後部側より大きくなるように形成されている。これより、後部側の断面積が小さい部分を小断面積部という。中間レール5の後部側の小断面積部は、中間レール支持パイプ6が摺動可能に嵌挿支持可能で、且つ中間ローラ7が挿通できない大きさとなっている。
【0033】
また、中間レール5内は、薬液タンク1の引き出しにより中間ローラ7が中間レール5内を前端側から後端側に転動されるが、中間ローラ7が小断面積部までくると中間ローラ7が小断面積部に係止されて転動が停止される。これにより、中間ローラ7の傾斜部51における係止により、中間レール5が薬液タンク1と共に引き出されるようになっている。
【0034】
中間レール5の小断面積部の下面の傾斜部51は、、中間レール5の引き出し時に、ガイドレール4に設けられた中間レール支持ローラ11が当接し、中間レール5を支持し、且つ中間レール5の摺動を案内する。中間レール5の面側面前側には、前述した係合ローラ9が取付部53において、回動可能に取り付けられており、ガイドレール4の第2の長溝42に係入されて、第2の長溝42内に沿って転動される。
【0035】
ガイドレール4及び中間レール5の下面には、図1に示すように、折り畳み自在な脚部45,54が各々設けられている。薬液タンク1の引き出し時に、脚部45,54を立脚させて接地させて薬液タンク1を支持する。
【0036】
次に、本実施の形態の動作を図5〜7により説明する。
図5は、薬液タンクがトラクタに装着された状態を示す概要構成図、図6は、薬液タンクを引き出した中間の状態を示す概要構成図、図7は、薬液タンクの最大引き出し状態を示す概要構成図である。なお、図では、ガイドレール4の脚部45及び中間レール54の脚部54が各々立脚されている状態を示す。
【0037】
図5に示すように、薬液タンク1がトラクタに装着された状態では、ガイドレール4内に中間レール5及び中間レール支持パイプ6が最大限格納された状態となっており、中間レール支持パイプ6の補助フレーム3の固定ブラケットと中間レール5の後端が当接するまで短縮されている。この状態では、図2に示すように、中間ローラ7は中間レール5の前端側に位置し、係合ローラ9は、ガイドレール4の第2の長溝42の溝傾斜部43に位置している。また、ガイドレール支持ローラ10は、ガイドレール4の上面傾斜部44に位置している。
【0038】
つぎに、薬液タンク1の後端に取り付けられた握り部を持って、図6に示すように、矢印方向に引き出すと、中間レール支持パイプ6が中間レール5内を摺動して引き出される。これと共に、第1支持部2に取り付けられたガイドレール支持ローラ10がガイドレール4上面を転動し、且つガイドレール4の第1の長溝41及び中間レール5の第3の長溝52により第1支持部2に垂設された中間ローラ支持棒8が支持案内されて、中間ローラ支持棒8に回動可能に取りつけられた中間ローラ7が、中間レール5内を転動する。中間ローラ7と共に、図示していないが、中間レール5の係合ローラ9もガイドレール4の第2の長溝42内を転動する。薬液タンク1の引き出し始めには、上面傾斜部44よりガイドレール支持ローラ10が引き上げられ、中間レール5の傾斜部51により中間レール5が中間レール支持ローラ11上に載ることにより、薬液タンク1が持ち上げられ、薬液タンク1の底面とトラクタ床面12との間に隙間ができる状態となる。
【0039】
中間ローラ7が中間レール5の傾斜部51以降の小断面積部までくると係止され、さらに、薬液タンク1が引き出されると中間ローラ7と共に、中間レール5が中間ローラ7と共に引き出される。このとき、中間レール支持ローラ11により中間レール5は下部で支持され、中間レール支持ローラ11の回動により中間レール5が摺動案内される。
【0040】
さらに、薬液タンク1を、矢印方向に引き出すと、図7に示すように、中間ローラ5の係合ローラ9がガイドレール4の第2の長溝42内を転動して、第2の長溝42の後端で転動が停止する。この位置が薬液タンク1の最大引き出し位置となる。
【0041】
このように、本発明では、ガイドレール4内に、順に、中間レール5及び中間レール支持パイプ6を摺動可能な入れ子構造としているため、薬液タンク1の引き出しと共に、中間レール支持パイプ6、中間レール5が一段ずつ移動されて引き出されるので、少ない力で引き出すことができる。
【0042】
このとき、薬液タンク1の下面に第1支持部2を介して垂設されたガイドレール支持ローラ10がガイドレール4上を転動し、且つ中間ローラ7が、ガイドレール4及び中間レール5内を転動し、中間レール5の前端に取り付けられた係合ローラ9がガイドレール4の第2の長溝42内を転動するようにしているため、引き出し時のがたつきもなく、滑らかに引き出すことができる。
【0043】
さらに、薬液タンク1の第1支持部2から補助フレーム3までのタンク支持スパンは、薬液タンク1の着脱において常に一定であるため、薬液タンク1の重量バランスを均一に保持しながら引き出すことができるので、安定性が良い。
【0044】
また、ガイドレール4上面の前側端部には、ガイドレール支持ローラ10を下方に落とし込むための上面傾斜部44を形成されているので、薬液タンク1のトラクタ装着時に、薬液タンク1の前方底部がトラクタ床面12に密着させることできる。さらに、係合ローラ9がガイドレール4の第2の長溝42の溝傾斜部43に落とし込まれるため、確実に薬液タンク1をロックすることができる。
【0045】
さらに、必ず薬液タンク1の引き出し時には、薬液タンク1がガイドレール4のガイドレール支持ローラ10によって上面傾斜部44より上方に引き上げられ、且つ中間レール5の傾斜部51により中間レール5が中間レール支持ローラ11上に載ることにより、薬液タンク1底面及びトラクタ床面12間に隙間ができ、従来のように両者の間に摩擦が生じることがなく、引き出し力を格段に小さくすることができる。
【0046】
本発明の薬液タンク脱着支持装置は、畑作又は水田用の薬液タンク搭載式のブームスプレーヤ等に適用することができる。また、薬液タンクが特に重量がある大型のものに特に有効である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ガイドレール(4)内に、順に、中間レール(5)及び中間レール支持パイプ(6)を摺動可能な入れ子の係合構造としているので、薬液タンク(1)の引き出しと共に、中間レール支持パイプ(6)、中間レール(5)が一段ずつ移動されて引き出されるので、少ない力で引き出すことができる。
【0048】
このとき、薬液タンク(1)の下面に第1支持部(2)を介して垂設されたガイドレール支持ローラ(10)がガイドレール(4)上面を転動し、且つ中間ローラ(7)が、ガイドレール(4)及び中間レール(5)内を転動し、中間レール(5)の前端に取り付けられた係合ローラ(9)がガイドレール(4)の第2の長溝(42)内を転動するようにしているため、引き出し時のがたつきもなく、薬液タンク(1)を滑らかに引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す部分側面図である。
【図2】(a)は、図1の第1支持部付近の拡大構成図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図3】(a)は、ガイドレールの側面図、(b)は上面図、(c)は正面図である。
【図4】(a)は中間レールの側面図、(b)は正面図である。
【図5】薬液タンクをトラクタに装着した状態を示す概要構成図である。
【図6】薬液タンクを引き出し中の状態を示す概要構成図である。
【図7】薬液タンクの最大引き出し時の状態を示す概要構成図である。
【符号の説明】
1 薬液タンク
2 第1支持部
3 補助フレーム
4 ガイドレール
41 第1の長溝
42 第2の長溝
43 溝傾斜部
44 上面傾斜部
45 脚部
5 中間レール
51 下面傾斜部
52 第3の長溝
53 係合ローラ取付部
54 脚部
6 中間レール支持パイプ
7 中間ローラ
8 中間ローラ支持棒
9 係合ローラ
10 ガイドレール支持ローラ
11 中間レール支持ローラ
12 トラクタ床面
Claims (9)
- 薬液タンク(1)が前後方向に移動してトラクタに脱着される薬液タンク脱着支持装置において、
薬液タンク(1)下面に配設された第1支持部(2)と、
トラクタ床面(12)に、前後方向で、且つ第1支持部(2)に対応して配設されたガイドレール(4)と、
第1支持部(2)下面に、ガイドレール(4)上面を転動可能に取り付けられたガイドレール支持ローラ(10)と、
ガイドレール(4)内を前後方向に摺動可能な中間レール(5)と、
第1支持部(2)下面に垂設され、中間レール(5)内を転動可能に取り付けられた中間ローラ(7)と、
後端側を、薬液タンク(1)に固定し、且つ前端側を中間レール(5)内に嵌挿され中間レール(5)内を摺動可能な中間レール支持パイプ(6)と、
ガイドレール(4)後端下側に設けられ、中間レール(5)下面を支持し、且つローラの転動により中間レール(5)を摺動させる中間レール支持ローラ(11)とを備える薬液タンク脱着支持装置。 - 第1支持部(2)を、薬液タンク(1)下面の中程両端に一対設け、
第1支持部(2)に対応するガイドレール(4)、中間レール(5)及び中間レール支持パイプ(6)を各々一対設けるようにした請求項1記載の薬液タンク脱着支持装置。 - 中間ローラ(7)は、第1支持部(2)下面に垂設された中間ローラ支持棒(8)を介して回動可能に取りつけられており、
ガイドレール(4)は、前後方向に延びる中空筒状であり、上面の前後方向には、中間ローラ支持棒(8)を案内する第1の長溝(41)が形成され、
中間レール(5)は、前後方向に延びる中空筒状で、上面の前後方向に、中間ローラ支持棒(8)を案内する第3の長溝(52)が形成された請求項1又は2記載の薬液タンク脱着支持装置。 - ガイドレール(4)の両側面には、前後方向に延び、且つ前端近傍で下方に傾斜する溝傾斜部(43)を有する第2の長溝(42)が形成され、
中間レール(5)の両側面には、ガイドレール(4)の第2の長溝(42)に係入され、且つ回動可能に取り付けられた係合ローラ(9)が設けられた請求項1〜3のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置。 - 中間レール(5)の断面積は、前部側が後部側より大きく形成されており、中間レール(5)の後部側の小断面積部は、中間レール支持パイプ(6)が摺動可能に嵌挿支持可能で、且つ中間ローラ(7)が転動できない大きさとなっており、
薬液タンク(1)の引き出しにより中間ローラ(7)が転動されて、中間レール(5)の小断面積部に中間ローラ(7)が係止されると、中間レール(5)が中間ローラ(7)と共に引き出されるようにした請求項1〜4のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置。 - ガイドレール(4)上面の前側端部に、ガイドレール支持ローラ(10)を下方に落とし込むための上面傾斜部(44)を形成し、
中間レール(5)の断面積が変わる位置の下面に、中間レール支持ローラ(11)を案内する傾斜部(51)を形成し、
薬液タンク(1)のトラクタ装着時に、上面傾斜部(44)にガイドレール支持ローラ(10)を下方に落とし込み、薬液タンク(1)の前方底部がトラクタ床面(12)に密着するようにし、
薬液タンク(1)の引き出し時には、上面傾斜部(44)よりガイドレール支持ローラ(10)が引き上げられ、中間レール(5)の傾斜部(51)により中間レール(5)が中間レール支持ローラ(11)上に載ることにより、薬液タンク(1)が持ち上げられて引き出されるようにした請求項5記載の薬液タンク脱着支持装置。 - 薬液タンク(1)後面及び中間レール支持パイプ(6)端部に各々両端を固定する補助フレーム(3)を設けた請求項1〜6のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置。
- ガイドレール(4)又は中間レール(5)の下面に、各々折り畳み自在な脚部(45,54)を設けた請求項1〜7のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置。
- 薬液タンク(1)を上面視でコ字形状とし、ガイドレール(4)を薬液タンク(1)のトラクタ装着時において薬液タンク(1)の中程から後部にかけての下面両端に配されるようにした請求項1〜8のいずれか記載の薬液タンク脱着支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20049899A JP3631051B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 薬液タンク脱着支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20049899A JP3631051B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 薬液タンク脱着支持装置 |
Publications (2)
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