JP3630796B2 - スイッチトキャパシタ演算回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチトキャパシタ演算回路に関し、特に、ディジタル入力信号の各桁に対応する三値の内部コードをディジタル・アナログ変換(以下「D/A変換」)する、循環型D/A変換器に用いて好適なスイッチトキャパシタ演算回路に関する。
【0002】
【背景技術】
図9は循環型D/A変換器の概略ブロック図である。変換制御回路1は、D0 〜Dn までのn+1ビットのディジタル入力信号の各桁に対応した内部コードCT0 〜CTm ………各ビットは「+1」、「0」又は「−1」のいずれかの値をとる。………を発生するもの、循環型D/A変換回路2は、内部コードCT0 〜CTm やリファレンス電圧Vref 等に従って所定の演算処理を実行するもの、サンプル・ホールド回路3は、同演算処理の結果を所定時間サンプリングするとともに、同演算処理の終了後にそのサンプリング値をホールドしアナログ電圧Vout として出力するものである。なお、CKはシステムクロック信号、STCは変換動作の開始を指定する外部制御信号、φ0 は、サンリング期間とホールドタイミングを決定する信号である。
【0003】
図10は循環型D/A変換回路2及びサンプル・ホールド回路3を含む概念構成図であり、循環型D/A変換回路2は、信号STCがHレベルのときに図示の接点状態となるスイッチ要素2aと、入・出力をたすき掛けに接続した同一構成の二つのブロック部(スイッチトキャパシタ演算回路)2b、2cとを有している。ブロック部2b、2cのアナログ出力電圧Vout A/B(Vout A又はVout B)は、次式▲1▼によって表すことができる。
【0004】
Vout A/B=1/2(VinA/B+Ai×Vref ) ………▲1▼
ここに、Aiは+1,0,−1の三値信号である。
図11はディジタル入力信号を4ビット(すなわちD0 〜D3 )としたときの、信号STC、CK及びφ0 のタイミングである。図11において、BLOCK_A(S/H)及びBLOCK_B(S/H)は、それぞれ上側のブロック2bと下側のブロック2cの動作状態を表している。Lレベルがサンプリング期間、Hレベルがホールド期間である。サンプリング期間のA1、A2、A3は、その時点における上式▲1▼のAiの値を表している。
【0005】
今、信号STCをHレベル(1CK分)にし、データ(D0 ,D1 ,D2 ,D3 )=(0,1,0,0)を入力すると、このデータは、変換制御回路1により、入力信号に対応した三値信号(A1,A2,A3)=(+1,−1,0)に変換され、CT0 〜CTm として二つのブロック部2b、2cにシリアルで送られる。
【0006】
スイッチ要素2aは、STC=Hレベルで図示の状態、STC=Lレベルで逆の状態になるように動作する。これにより、変換動作開始後の最初のCKでVinA=0V(グランド電位)となり、以降は、Vout A→VinB、Vout B→VinAというように、二つのブロック部2b、2cの間で入出力が循環する。n=3の場合には、CKの4周期までφ0 はLレベルであり、この間、サンプル・ホールド回路3はVout Aをサンプリングし続け、φ0 がHレベルとなった時点で、その値をホールドし、次式▲2▼に示すアナログ電圧Vout として出力する。
【0007】
【数1】
【0008】
ここで、係数A1、A2、A3に、実値(+1,0,−1)を代入すると、
【0009】
【数2】
【0010】
となり、結局、Vout は2/8Vref になる。
【0011】
【従来の技術】
図12はブロック部(スイッチトキャパシタ演算回路)2b、2cの構成図である。この図において、10〜16はnチャネルMOSトランジスタを用いた第1〜第7のスイッチ要素、17〜19は第1〜第3のコンデンサ、20はオペアンプ等の演算増幅器である。なお、C1 〜C3 は第1〜第3のコンデンサ17〜19の各容量値、φ1 、φ1 バー、φ2 及びφ2 バーは、第1〜第7のスイッチ要素10〜16のオンオフ制御信号(Hレベルでオン)である。
【0012】
今、φ1 =Hレベルのときの第1〜第3のコンデンサ17〜19の印加電圧を、V1 (−1/2)、V2 (−1/2)、V3 (−1/2)とし、φ1 バー=Hレベルのときの同電圧を、V1 (1/2)、V2 (1/2)、V3 (1/2)とし、図13に示すタイミングチャートを考えると、φ1 のHレベル期間からφ1 バーのHレベル期間への過渡動作において、次の電荷保存則が成立する。
【0013】
C1 ×V1 (−1/2)
+C2 ×V2 (−1/2)
+C3 ×V3 (−1/2)
=C1 ×V1 (1/2)
+C2 ×V2 (1/2)
+C3 ×V3 (1/2)
ここに、図12では、
V2 (−1/2)=0
V3 (−1/2)=VinA/B
V2 (1/2)=V3 (1/2)=Vout A/B
であり、
【0014】
【数3】
【0015】
C1 =C2 =C3
とすると、
Vout A/B
=1/2{VinA/B+V1 (−1/2)−V1 (1/2)}
となり、
φ2 =Hレベルのとき、V1 =Vref 、
φ2 バー=Hレベルのとき、V1 =0
となるから、
タイミングT1 終了時点でのVout A/Bは、
1/2(VinA/B+Vref )
タイミングT2 終了時点でのVout A/Bは、
1/2(VinA/B)
タイミングT3 終了時点でのVout A/Bは、
1/2(VinA/B−Vref )
となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来のスイッチトキャパシタ演算回路にあっては、3個のコンデンサ17〜19が必要で、この3個のコンデンサによる占有面積………1個の容量値を16PFとするとおよそ30,000μm2 ×3個となり、しかもこれが2ブロック分必要………が相当に大きくなるという問題点がある。また、意図した回路動作を得るには、すべての容量値を正確に一致(C1 =C2 =C3 )させなければならないが、製造誤差を考慮すると完全な一致は困難で、変換精度を充分に高めることができないという問題点があった。
【0017】
そこで、本発明は、コンデンサの数を減らすことができ、専有面積の問題と変換精度の問題を一挙に解決できる有用な技術の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、第1の入力端子と第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第1のスイッチ要素と、第2の入力端子と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第2のスイッチ要素と、演算増幅器の負相入力と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第3のスイッチ要素と、前記演算増幅器の出力と前記第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第4のスイッチ要素と、前記演算増幅器の負相入力に一端を接続した第2のコンデンサの他端と前記演算増幅器の出力との間をオンオフする第5のスイッチ要素と、第3の入力端子と前記第2のコンデンサの他端との間をオンオフする第6のスイッチ要素と、前記演算増幅器の負相入力と出力との間をオンオフする第7のスイッチ要素と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
このような構成において、第1〜7のスイッチ要素のオンオフを適切に制御すると共に、第1のスイッチ要素、第2のスイッチ要素、第6のスイッチ要素及び第7のスイッチ要素がオンのときの、第1のコンデンサと第2のコンデンサに加わる電圧を、V1 (−1/2)、V2 (−1/2)とし、残りのスイッチ要素(第3のスイッチ要素、第4のスイッチ要素及び第5のスイッチ要素)がオンのときの、第1のコンデンサと第2のコンデンサに加わる電圧を、V1 (1/2)、V2 (1/2)とすると、従来例(図12参照)よりも1個少ないコンデンサ(第1及び第2のコンデンサ)でも、従来例と同様な動作が得られ、専有面積の問題と変換精度の問題を一挙に解決できる。
【0020】
又は、請求項2記載の発明は、第1の入力端子と第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第1のスイッチ要素と、第2の入力端子と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第2のスイッチ要素と、演算増幅器の負相入力と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第3のスイッチ要素と、前記演算増幅器の出力と前記第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第4のスイッチ要素と、前記演算増幅器の負相入力と出力との間に接続された第2のコンデンサと、前記演算増幅器の負相入力と出力との間をオンオフする第7のスイッチ要素と、を備えたことを特徴とする。
【0021】
この構成は、請求項1記載の発明における第3の入力端子の電圧を、第4の入力端子の電圧と共通化して用いる場合に適用できる。請求項1記載の発明における第5のスイッチ要素、第6のスイッチ要素及び第3の入力端子が不要となり、構成の簡素化が図られる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るスイッチトキャパシタ演算回路の第1実施例を示す図である。30は第1の入力端子31と第1のコンデンサ32の一端32aとの間に接続された第1のスイッチ要素、33は第2の入力端子34と第1のコンデンサ32の他端32bとの間に接続された第2のスイッチ要素、35は演算増幅器36の負相入力(−入力)と第1のコンデンサ32の他端32bとの間に接続された第3のスイッチ要素、37は演算増幅器36の出力と第1のコンデンサ32の一端32aとの間に接続された第4のスイッチ要素、38は演算増幅器36の負相入力に一端39aを接続した第2のコンデンサ39の他端39bと演算増幅器36の出力との間に接続された第5のスイッチ要素、40は第3の入力端子41と第2のコンデンサ39の他端39bとの間に接続された第6のスイッチ要素、42は演算増幅器36の負相入力と出力との間に接続された第7のスイッチ要素である。これらすべてのスイッチ要素(第1〜第7のスイッチ要素30、33、35、37、38、40及び42)は、nチャネルMOSトランジスタで構成されており、各ゲートに加えられたタイミング信号φ1 (及びその反転信号φ1 バー)がHレベルのときにオンするようになっている。なお、43は演算増幅器36の正相入力(+入力)に接続する第4の入力端子、44は演算増幅器36の出力に接続する出力端子である。
【0023】
このような構成において、信号φ1 、φ1 バーのタイミングを図2のように設定すると共に、φ1 =Hレベルのときの、第1のコンデンサ32と第2のコンデンサ39に加わる電圧を、V1 (−1/2)、V2 (−1/2)とし、φ1 バー=Hレベルのときの、第1のコンデンサ32と第2のコンデンサ39に加わる電圧を、V1 (1/2)、V2 (1/2)とすると、次の電荷保存則が成立する。
【0024】
C1 ×V1 (−1/2)+C2 ×V1 (−1/2)
=C1 ×V1 (1/2)+C2 ×V2 (1/2)
ここに、
V1 (−1/2)=VB −VA
V2 (−1/2)=VD −VC
V1 (1/2)=V2 (1/2)=Vout −VC
であり、出力電圧Vout は、次式▲5▼で表すことができる。
【0025】
【数4】
【0026】
したがって、C1 =C2 =Cとすると、
Vout =1/2(−VA +VB +VC +VD )
但し、VA :第2の入力端子34の電圧
VB :第1の入力端子31の電圧
VC :第4の入力端子43の電圧
VD :第3の入力端子41の電圧
となるから、例えば、
(VA ,VB ,VC ,VD )=(0,Vref ,0,Vin)
但し、Vref :リファレンス電圧
Vin:入力電圧
とすると、
Vout =1/2(Vin+Vref )
また、
(VA ,VB ,VC ,VD )=(0,0,0,Vin)
とすると、
Vout =1/2Vin
また、
(VA ,VB ,VC ,VD )=(Vref ,0,0,Vin)
とすると、
Vout =1/2(Vin−Vref )
となる。したがって、本実施例の回路は、次表1に示す入・出力条件に従って動作し、
この動作は従来例と同様であるから、1個少ないコンデンサ(第1及び第2のコンデンサ32、39)でも、必要な回路動作を得ることができる。その結果、1個分のコンデンサに相当する面積削減を図ることができ、また、3個よりも2個のコンデンサの容量を揃える方が容易であるから、専有面積の問題と変換精度の問題とを一挙に解決することができる。
【0027】
なお、多入力の演算回路を構成する場合は、A部とB部を所要数ずつ組み合せて使用する。A部は、便宜的に示す端子A1 、A2 を用いて並列に接続し、B部は、便宜的に示す端子B1U、B2U、B1D、B2Dを用いて直列に接続する。例えば、A部×m個、B部×n個の場合には、端子A1 、A2 を共通にして図面の表裏方向にm個のA部が並び、そのA部の下(図面の下)にn個のB部が並ぶ。1個目のB部の端子B1U、B2UをA部の端子A1 、A2 に接続すると共に、その1個目のB部の端子B1D、B2Dを2個目のB部の端子B1U、B2Uに接続し、……、n個目のB部の端子B1D、B2Dを演算増幅器36の負相入力及び出力に接続する。この例の場合、VA 及びVB がm個(VA1〜VAm、VB1〜VBm)、VD がn個(VD1〜VDn)となり、次式に示すように、多入力対応の出力電圧Vout を得ることができる。但し、iは1〜m、jは1〜nである。
【0028】
図3は本発明に係るスイッチトキャパシタ演算回路の第2実施例を示す図である。
50は第1の入力端子51と第1のコンデンサ52の一端52aとの間に接続された第1のスイッチ要素、53は第2の入力端子54と第1のコンデンサ52の他端52bとの間に接続された第2のスイッチ要素、55は演算増幅器56の負相入力(−入力)と第1のコンデンサ52の他端52bとの間に接続された第3のスイッチ要素、57は演算増幅器56の出力と第1のコンデンサ52の一端52aとの間に接続された第4のスイッチ要素、58は演算増幅器56の負相入力と出力との間に接続された第2のコンデンサ、59は演算増幅器56の負相入力と出力との間に接続された第7のスイッチ要素である。これらすべてのスイッチ要素(第1のスイッチ要素50、第2のスイッチ要素53、第3のスイッチ要素55、第4のスイッチ要素57及び第7のスイッチ要素59)は、nチャネルMOSトランジスタで構成されており、各ゲートに加えられたタイミング信号φ1 (及びその反転信号φ1 バー)がHレベルのときにオンするようになっている。なお、60は演算増幅器56の正相入力(+入力)に接続する第4の入力端子、61は演算増幅器56の出力に接続する出力端子である。
【0029】
このような構成において、信号φ1 、φ1 バーのタイミングを図2のように設定すると共に、φ1 =Hレベルのときの、第1のコンデンサ52と第2のコンデンサ58に加わる電圧を、V1 (−1/2)、V2 (−1/2)とし、φ1 バー=Hレベルのときの、第1のコンデンサ52と第2のコンデンサ58に加わる電圧を、V1 (1/2)、V2 (1/2)とすると、次の電荷保存則が成立する。
【0030】
C1 ×V1 (−1/2)+C2 ×V1 (−1/2)
=C1 ×V1 (1/2)+C2 ×V2 (1/2)
ここに、
V1 (−1/2)=VB −VA
V2 (−1/2)=0
V1 (1/2)=V2 (1/2)=Vout −VC
ゆえに、
C1 ×(VB −VA )=(C1 +C2 )×(Vout −VC )
Vout ={C1 /(C1 +C2 )}×(VB −VA )+VC
となり、
C1 =C2 =C
とすると、
Vref をリファレンス電圧、Vinを外部からの入力電圧とし、
(VA ,VB ,VC )=(Vref ,Vin,Vref )
とすると、
Vout =1/2(Vin+Vref )
となり、
(VA ,VB ,VC )=(0,Vin,0)
とすると、
Vout =1/2(Vin)
となり、
(VA ,VB ,VC )=(Vref ,Vin,0)
とすると、
Vout =1/2(Vin−Vref )
となり、結局、次表2に示すような入・出力条件が得られる。
以下余白
【0031】
なお、多入力の演算回路を構成する場合は、第1実施例と同様に、A部とB部を所要数ずつ組み合せて使用する。A部×m個、B部×n個とした場合、本実施例の出力電圧Vout は、次式で与えられる。但し、iは1〜m、jは1〜nである。
【0032】
図4は本発明に係るスイッチトキャパシタ演算回路の第3実施例を示す図であり、第2実施例の具体例である。70は第1の入力端子71と第1のコンデンサ72の一端72aとの間に接続された第1のスイッチ要素、73は第2の入力端子74と第1のコンデンサ72の他端72bとの間に接続された第2のスイッチ要素、75は演算増幅器76の負相入力(−入力)と第1のコンデンサ72の他端72bとの間に接続された第3のスイッチ要素、77は演算増幅器76の出力と第1のコンデンサ72の一端72aとの間に接続された第4のスイッチ要素、78は演算増幅器76の負相入力と出力との間に接続された第2のコンデンサ、79は演算増幅器76の負相入力と出力との間に接続された第7のスイッチ要素である。なお、80は演算増幅器76の出力に接続する出力端子である。
【0033】
第2実施例との相違は、第1のコンデンサ72の他端72bとグランド間にスイッチ要素81を接続した点、演算増幅器76の正相入力と第2の入力端子74との間にスイッチ要素82を接続した点、及び、演算増幅器76の正相入力とグランド間にスイッチ要素83を接続した点にある。
このような構成において、各スイッチ要素のオンオフを制御する信号φ1 、φ1 バー、φ2 、φ3 、φ4 、φ5 のタイミングを図5のように設定すると共に、φ1 =Hレベルのときの、第1のコンデンサ72と第2のコンデンサ78に加わる電圧を、V1 (−1/2)、V2 (−1/2)とし、φ1 バー=Hレベルのときの、第1のコンデンサ72と第2のコンデンサ78に加わる電圧を、V1 (1/2)、V2 (1/2)とすると、次の電荷保存則が成立する。
【0034】
C1 ×V1 (−1/2)+C2 ×V2 (−1/2)
=C1 ×V1 (1/2)+C2 ×V2 (1/2)
ここに、
V2 (−1/2)=0
であり、
C1 =C2 =C
とすると、
V1 (−1/2)=V1 (1/2)+V2 (1/2)
となる。
【0035】
次表3は、φ1 =Hレベルのときのφ2 〜φ5 の各状態とそれに対応するV1 (−1/2)の相関表である。
次表4は、φ1 バー=Hレベルのときのφ2 〜φ5 の各状態とそれに対応するV1 (1/2)及びV2 (1/2)の相関表である。
【0036】
表3及び表4より、
タイミングT11 終了時の出力電圧Vout は、
Vout =1/2(Vin−Vref )
タイミングT12 終了時の出力電圧Vout は、
Vout =1/2(Vin)
タイミングT13 終了時の出力電圧Vout は、
Vout =1/2(Vin+Vref )
となり、1個少ないコンデンサ(第1及び第2のコンデンサ72、78)で、従来例と同様な回路動作を得ることができる。
【0037】
図6は本発明に係るスイッチトキャパシタ演算回路の第4実施例を示す図であり、第1実施例の具体例である。90は第1の入力端子91と第1のコンデンサ92の一端92aとの間に接続された第1のスイッチ要素、93は第1の入力端子91(第2の入力端子を兼ねる)と第1のコンデンサ92の他端92bとの間に接続された第2のスイッチ要素、95は演算増幅器96の負相入力(−入力)と第1のコンデンサ92の他端92bとの間に接続された第3のスイッチ要素、97は演算増幅器96の出力と第1のコンデンサ92の一端92aとの間に接続された第4のスイッチ要素、98は演算増幅器96の負相入力に一端99aを接続した第2のコンデンサ99の他端99bと演算増幅器96の出力との間に接続された第5のスイッチ要素、100は第3の入力端子101と第2のコンデンサ99の他端99bとの間に接続された第6のスイッチ要素、102は演算増幅器96の負相入力と出力との間に接続された第7のスイッチ要素である。なお、103は演算増幅器96の出力に接続する出力端子である。
【0038】
第1実施例との相違は、第1のコンデンサ92の両端92a、92bとグランド間にスイッチ要素104、105を接続した点、演算増幅器96の正相入力をグランド間に接続した点にある。
このような構成において、各スイッチ要素のオンオフを制御する信号φ1 、φ1 バー、φ2 、φ3 、φ4 、φ5 のタイミングを図7のように設定すると共に、φ1 =Hレベルのときの、第1のコンデンサ72と第2のコンデンサ78に加わる電圧を、V1 (−1/2)、V2 (−1/2)とし、φ1 バー=Hレベルのときの、第1のコンデンサ72と第2のコンデンサ78に加わる電圧を、V1 (1/2)、V2 (1/2)とすると、次の電荷保存則が成立する。
【0039】
C1 ×V1 (−1/2)+C2 ×V2 (−1/2)
=C1 ×V1 (1/2)+C2 ×V2 (1/2)
ここに、
V2 (−1/2)=Vin
V1 (1/2)=V2 (1/2)=Vout
であり、C1 =C2 =Cとすると、
Vout =1/2{Vin+V1 (−1/2)}
となる。
【0040】
次表5は、φ1 =Hレベルのときのφ2 〜φ5 の各状態とそれに対応するV1 (−1/2)の相関表である。
以下余白
表5より、
タイミングT21 終了時の出力電圧Vout は、
Vout =1/2(Vin−Vref )
タイミングT22 終了時の出力電圧Vout は、
Vout =1/2(Vin)
タイミングT23 終了時の出力電圧Vout は、
Vout =1/2(Vin+Vref )
となり、1個少ないコンデンサ(第1及び第2のコンデンサ72、78)で、従来例と同様な回路動作を得ることができる。
【0041】
なお、第4実施例の構成を図8のように変形してもよい。すなわち、第1の入力端子200と第2の入力端子201とを設け、第1の入力端子200にVinを与えると共に、第2の入力端子201bにVref を与え、さらに、第2のコンデンサ99の他端99bとグランド間にスイッチ要素202を接続し、各スイッチ要素のオンオフタイミングを図7に従って制御してもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、コンデンサの数を(従来例よりも1個少ない)2個にすることができる。したがって、1個分の面積を削減できると共に、2個の容量値の合わせ込みは3個よりも容易であるから、容量値を正確に一致させることができ、変換精度を向上できる、という従来例にはない有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成図である。
【図2】第1実施例のタイミング図である。
【図3】第2実施例の構成図である。
【図4】第3実施例の構成図である。
【図5】第3実施例のタイミング図である。
【図6】第4実施例の構成図である。
【図7】第4実施例のタイミング図である。
【図8】第4実施例の他の構成図である。
【図9】循環型ディジタル・アナログ変換器の概略ブロック図である。
【図10】循環型D/A変換回路及びサンプル・ホールド回路を含む概念構成図である。
【図11】図10のタイミング図である。
【図12】従来例の構成図である。
【図13】従来例のタイミング図である。
【符号の説明】
30:第1のスイッチ要素
31:第1の入力端子
32:第1のコンデンサ
33:第2のスイッチ要素
34:第2の入力端子
35:第3のスイッチ要素
36:演算増幅器
37:第4のスイッチ要素
38:第5のスイッチ要素
39:第2のコンデンサ
40:第6のスイッチ要素
41:第3の入力端子
42:第7のスイッチ要素
50:第1のスイッチ要素
51:第1の入力端子
52:第1のコンデンサ
53:第2のスイッチ要素
54:第2の入力端子
55:第3のスイッチ要素
56:演算増幅器
57:第4のスイッチ要素
58:第2のコンデンサ
59:第7のスイッチ要素
70:第1のスイッチ要素
71:第1の入力端子
72:第1のコンデンサ
73:第2のスイッチ要素
74:第2の入力端子
75:第3のスイッチ要素
76:演算増幅器
77:第4のスイッチ要素
78:第2のコンデンサ
79:第7のスイッチ要素
90:第1のスイッチ要素
91:第1の入力端子(兼第2の入力端子)
92:第1のコンデンサ
93:第2のスイッチ要素
95:第3のスイッチ要素
96:演算増幅器
97:第4のスイッチ要素
98:第5のスイッチ要素
99:第2のコンデンサ
100:第6のスイッチ要素
102:第7のスイッチ要素
200:第1の入力端子
201:第2の入力端子
Claims (2)
- 第1の入力端子と第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第1のスイッチ要素と、
第2の入力端子と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第2のスイッチ要素と、
演算増幅器の負相入力と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第3のスイッチ要素と、
前記演算増幅器の出力と前記第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第4のスイッチ要素と、
前記演算増幅器の負相入力に一端を接続した第2のコンデンサの他端と前記演算増幅器の出力との間をオンオフする第5のスイッチ要素と、
第3の入力端子と前記第2のコンデンサの他端との間をオンオフする第6のスイッチ要素と、
前記演算増幅器の負相入力と出力との間をオンオフする第7のスイッチ要素と、
を備えたことを特徴とするスイッチトキャパシタ演算回路。 - 第1の入力端子と第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第1のスイッチ要素と、
第2の入力端子と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第2のスイッチ要素と、
演算増幅器の負相入力と前記第1のコンデンサの他端との間をオンオフする第3のスイッチ要素と、
前記演算増幅器の出力と前記第1のコンデンサの一端との間をオンオフする第4のスイッチ要素と、
前記演算増幅器の負相入力と出力との間に接続された第2のコンデンサと、
前記演算増幅器の負相入力と出力との間をオンオフする第7のスイッチ要素と、
を備えたことを特徴とするスイッチトキャパシタ演算回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25730895A JP3630796B2 (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | スイッチトキャパシタ演算回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25730895A JP3630796B2 (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | スイッチトキャパシタ演算回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09102731A JPH09102731A (ja) | 1997-04-15 |
JP3630796B2 true JP3630796B2 (ja) | 2005-03-23 |
Family
ID=17304560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25730895A Expired - Lifetime JP3630796B2 (ja) | 1995-10-04 | 1995-10-04 | スイッチトキャパシタ演算回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3630796B2 (ja) |
-
1995
- 1995-10-04 JP JP25730895A patent/JP3630796B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09102731A (ja) | 1997-04-15 |
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