JP3630677B1 - 伸縮装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容易かつ強固にカメラの三脚、脚立、梯子、テーブル及び椅子等の脚の長さの粗調節及び微調節を行うことのできる伸縮装置を提供するものである。
【解決手段】 中空筒4aの一部に窓部を備えて一の端部が開口する第1の脚部4aと、第1の脚部4aの一の端部の開口に挿入されスライド可能な第2の脚部5と、第2の脚部5の挿入された奥側先端部5aに接続され第1の脚部4aの内部に第2の脚部5と直列に収容される長さ調節部材10と、第1の脚部4a内部に収容されスライド部材11を介して長さ調節部材10と直列に接続される伸縮部材9と、第1の脚部4aに設けられる窓部において長さ調節部材10を係止する係止部6aを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、容易に長さを調節することのできる伸縮装置に関する。
一般に、カメラの三脚、テーブル、椅子、梯子や脚立等の脚の長さの調整機構には様々な構造のものがある。
例えば、カメラの三脚は各脚が径の大きな脚部とこの径の大きな脚部に収容可能な径の小さな脚部をクランプで連結した構造のものが多く、これはクランプを手動で回転させて緩め径の小さい脚部を大きな径の脚部に挿入したり大きな径の脚部から引き出したりして各脚を所望の長さに調整した後、緩める方向とは逆の方向にクランプを回転させて締め付けることで脚の長さを調節固定できるものである。しかしながら、このような構造においては、脚の高さ調整時に径の異なる脚部の連結部分をクランプで締め付けたり緩めたりする作業を行わなければならず時間と手間がかかるという課題があった。さらには、3本の脚を同じ長さに調整するのは難しいため、3本の脚のバランスがうまくつり合わない場合には三脚が不安定となり倒れやすいという課題があった。
また、脚立の高さ調整機構としては2本の支柱からなる左右一対の脚部に渡されている金具の長さを変えることで左右一対の脚部の開脚角度を調整し脚立の高さを変えるものなどがあり、金具の長さ調節は左右の脚部の一方に複数の凹部を形成した回動可能な金具を連結し、この凹部の1つを他方の脚部に設けられているボルト等の凸部に係止嵌合させることによって行われる。
テーブルや椅子の脚の伸縮機構についてはカメラの三脚と同様の構造のものやばねの弾性力を利用したものがある。
例えば、特許文献1には、「脚高さ調節具」という名称で、椅子やベッド等の脚の高さを簡単かつ確実に調節することのできる脚高さ調節具に関する発明が開示されている。
以下、特許文献1に開示された技術について説明する。
特許文献1の脚高さ調節具は、椅子やベッド等の脚に装着することによって椅子やベッド等の脚の長さを調節するものであり、上部に椅子やベッド等の脚を挿入可能で側面の上下方向所定位置に複数のボルト穴を有し床面上に安定に載置可能に形成された筒状脚保持具と、この筒状脚保持具の内部下部に伸縮自在に設けられたコイルばねと、コイルばねの上部に設けられ上面に筒状脚保持具内に挿入される椅子やベッド等の脚を載置可能とし下面にボルト穴から挿通されるボルトと嵌合する嵌合凹部を備えた脚受け具とから構成されている。そして、椅子やベッド等の脚の高さを高くする場合には、まず筒状脚保持具内のコイルばねを圧縮させてコイルばね上部に設けられた脚受け具の嵌合凹部を所望の位置のボルト穴と符合させてこれにボルトを挿入してコイルばねの伸縮を抑止することで筒状脚保持具内の脚受け具の位置を固定する。そして、この状態で筒状脚保持具内に椅子やベッド等の脚を挿入することで椅子やベッド等の脚の高さを容易に調節することができるというものである。
また、特許文献2には、「自転車のサドル昇降装置」という名称で、ばねの弾性力を利用して自転車に乗ったままで容易にサドルの高さを調節することのできる自転車のサドル昇降装置に関する発明が開示されている。
以下、図11を参照しながら、特許文献2に開示された技術について説明する。図11(a)は従来技術に係る自転車のサドル昇降装置のサドル降下時の説明図であり、図11(b)は従来技術に係る自転車のサドル昇降装置のサドル上昇時の説明図である。
自転車のサドル昇降装置は図11(a)及び(b)に示すように、上係合周溝38と下係合周溝39を有しフレーム31のシートポスト32内に挿嵌される中筒33と、中筒33下部のシリンダ35内に備えられピストン36及び下端ロッド33aを介してばね37で中筒33を常に上方へ付勢作用させている緩衝装置34と、シートポスト32に連通する筒箱42内に収容された係止爪43を中筒33に備えられた上係合周溝38、下係合周溝39のいずれかに係嵌させて中筒33を所定位置に係止させる係止装置41と、中筒33上部に挿入された取付けられたサドル軸46先端に連結されたサドル47と、ばね44及び操作ワイヤ45を介して係止装置41の係止爪43に連結し係止爪43による係止機構を操作する遠隔操作用の操作レバー(図示せず)とから構成されている。
そのため、図11(a)に示す状態から図11(b)に示す状態へと変化させる場合、すなわち、サドル47の高さを高くしたい場合には、まず、操作ワイヤ45に連結して自転車のハンドル付近に取付けられた操作レバーを操作して係止爪43を矢印Mの方向へと引っ張り係止爪43を中筒33の上係合周溝38から脱外してサドル47から少し体を浮かせる。すると、これによって図11(a)で圧縮されていたばね37が弾性作用でもとの形状に戻ろうとして中筒33が上方へと押し上げられ、係止爪43の係止位置に下係合周溝39が配置される。そのため、この状態で即座に操作レバーから手を放して操作レバーを解除すれば、この操作レバーの解除によってばね44の弾性作用で操作ワイヤ45が矢印Mとは逆の方向に引っ張られ係止爪43が再び中筒33、すなわち、下係合周溝39を係止し中筒33及びサドル47の上昇をロックする。したがって、このような機構によりサドル47の高さを高くすることができる。
反対にサドル47の高さを低くしたい場合、つまり、図11(b)の状態から図11(a)の状態に変えたい場合には、サドル47の高さを高くする場合と同様に操作レバーを操作して係止爪43による中筒33のロックを解除し、前述の動作とは逆にサドル47に体重を加えてサドル47を下方へと降下させばね37を圧縮する。このとき、係止爪43の係止位置に中筒33の上係合周溝38が配置されるので、この状態で操作レバーを解除して中筒33の上係合周溝38を係止爪43で係止し中筒33及びサドル47の上昇をロックする。これにより、サドル47の高さを低くすることができる。
したがって、操作レバーによる係止爪43の解除あるいはロック操作と体重によるばね施例に係る長さ調節部材の37の圧縮膨張操作だけで自転車に乗ったままで容易にサドル47の高さの調節をすることができる。
また、中筒33内のサドル軸46は中筒33に対して脱着可能な構造であるためサドル軸46を上下方向にスライドさせることによってもサドル47の高さ調節を行うことができる。符号48はサドル固定レバーであり、これによってサドル軸46の上下方向への移動を固定することができる。さらに、中筒33には滑りキー40が周設されており、この滑りキー40はシートポスト32の蓋体32aに設けられたキー溝に係嵌しサドル47の回転を抑制できる構造となっている。
しかしながら、上述のような伸縮機構を備えた脚立や特許文献1及び特許文献2のようにはばねの弾性力を利用して脚を伸縮させ予め設定された位置で固定する構造では、脚の長さあるいは高さを調節固定する位置が決まっているため所望の脚の長さにすることができないとともに、脚の長さや高さの微調整を行うことができないという課題があった。
このような課題に対処するため、いくつかの発明及び考案が開示されている。
例えば、特許文献3には、「筐体の脚取付構造」という名称で、筐体の高さ又は傾斜の粗調節と微調節が可能な筐体の脚取付構造に関する発明が開示されている。
特許文献3の筐体の脚取付構造は液晶プロジェクタ等の筐体の底板に備える脚取付部に高さや傾きを調節するための脚を取付ける構造に関するものであり、筐体の脚取付部分には底板と第1及び第2の支持板が設けられ、底板及び第1の支持板には脚が挿通する第1及び第2の通孔が設けられている。また、脚の先端には第1のコイルバネが取付けられており脚はこの第1のコイルバネにより第2の支持板に付勢されている。さらには、脚周面には複数の突起あるいは螺旋状の溝が形成されておりこれらに嵌合するように第2のコイルバネが周設されている。そして、この第2のコイルバネの一端は第1の支持板に備えられた係止爪によって係止されているとともに、筐体の側面にはボタンが設けられておりこのボタンを筐体内部へと押込むことによってボタンの先端が第2のコイルバネを脚周面に設けられた複数の突起あるいは螺旋状の溝の間に挟持される構造となっている。そのため、ボタンを押込んで脚を所望の高さにした後にボタンを離すことによって第2のコイルバネが脚周面に設けられた複数の突起あるいは螺旋状の溝の間に固定され、筐体の脚の高さを粗調節することができる。
また、脚の高さの微調節は筐体の脚の高さを粗調節した状態でさらに脚を筐体内部へと螺出入することによって第1のコイルバネを膨張あるいは圧縮させて行うことができる。
以上のような構造により筐体の脚の高さを容易に粗調節及び微調節することができる。
実開昭64−41348号公報 実開平6−39687号公報 特開2000−286563号公報
しかしながら、上述の従来の技術においては、特許文献1及び特許文献2に記載される発明では既に述べたとおり、脚の長さあるいは高さを調節固定する位置が決まっているため所望の脚の長さにすることができないとともに、脚の長さや高さの微調整を行うことができないという課題があった。
また、これを解決する特許文献3に開示された発明においては、ボタンを筐体内部に押込むことによって第2のコイルバネを脚周面に設けられた複数の突起あるいは螺旋状の溝の間に挟持固定させる構造とすること出所望の脚の高さに粗調節することができるものの、第2のコイルバネが脚周面に設けられた複数の突起あるいは螺旋状の溝の間にうまく挟持されない可能性もあり脚の高さを確実に固定できないという課題があった。また、粗調節後に微調節を行う際に脚の回転により脚周面に設けられた複数の突起あるいは螺旋状の溝から第2のコイルバネが外れ、固定が解除されてしまうという可能性もあるという課題があった。
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、容易かつ強固にカメラの三脚、脚立、梯子、テーブル及び椅子等の脚の長さの粗調節及び微調節を行うことのできる伸縮装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明である伸縮装置は、中空筒の一部に窓部を備えて一の端部が開口する第1の脚部と、第1の脚部の一の端部の開口に挿入されスライド可能な第2の脚部と、第2の脚部の挿入された奥側先端部に接続され前記第1の脚部の内部に第2の脚部と直列に収容される螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材と、第1の脚部内部に収容されスライド部材を介して長さ調節部材と直列に接続される伸縮部材と、第1の脚部に設けられる窓部において長さ調節部材を係止する係止部とを有し、この係止部は、窓部からスライド挿入させて前記螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材を刺衝して長さ調節部材の移動を抑止する係止部材と、この係止部材を第1の脚部に設けられる窓部に固定する固定部材とを有するものである。
上記構成の伸縮装置においては、まず、第2の脚部を第1の脚部に押し入れると、伸縮部材が縮みながら長さ調整部材も第1の脚部内を移動するという作用を有する。また、伸縮装置が所望の長さとなった際に係止部の係止部材が螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調整部材を刺衝して移動を止め、これによって第2の脚部の位置を固定するという作用を備える。さらに伸縮装置を伸ばす場合には、係止部を解除するが、解除によって伸縮部材の伸び力が長さ調整部材及び第2の脚部を押すという作用を有する。また、長さ調節部材を螺旋状に形成して連続的な構成とすることで螺旋の隙間を係止部材で刺衝して係止可能とするとともに、形成される隙間はその螺旋の長さに比例するため多数の隙間を構成可能でしかも略無段階に設定可能である。したがって、係止部によって長さ調節部材を短い係止間隔で精度高く係止可能とするという作用を有する。
また、請求項2記載の発明である伸縮装置は、請求項1記載の伸縮装置において、中空筒の他の端部を閉口するとともに、スライド部材は中空筒内を気密にスライド可能なスライド部材であって、スライド部材を介して長さ調節部材に接続される伸縮部材に代えて、スライド部材によって封止される気体を第1の脚部内に封入するものである。
上記構成の伸縮装置においては、請求項1に記載の作用と同様であるが、伸縮部材による伸縮作用に代えて第1の脚部に封入された圧縮気体の圧縮膨張作用によって得るものである。
請求項3記載の発明である伸縮装置は、中空筒の一部に窓部を備えて一の端部が開口する第1の脚部と、第1の脚部の一の端部の開口に挿入されスライド可能な第2の脚部と、一の端部は前記第2の脚部の挿入された奥側先端部に接続され他の端部は第1の脚部内を摺動するスライド部材に接続され第1の脚部の内部に第2の脚部と直列に収容される螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材と、第2の脚部に周設され一の端部が第2の脚部の他の先端部に設けられる固定具に固定され他の端部は第1の脚部の一の端部に当接する伸縮部材と、第1の脚部に設けられる窓部において長さ調節部材を係止する係止部を有し、この係止部は、窓部からスライド挿入させて螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材を刺衝して長さ調節部材の移動を抑止する係止部材と、この係止部材を第1の脚部に設けられる窓部に固定する固定部材とを有するものである。
上記構成の伸縮装置においては、請求項1に記載の作用と同様の作用を有するが、伸縮部材を第1の脚部内から第2の脚部の周囲という外部に露出させたものである。
請求項4に記載の発明である伸縮装置は、請求項3に記載の伸縮装置において、第2の脚部の奥側先端部と前記スライド部材とを接続する剛性部材を備えるものである。
請求項3に記載の伸縮装置においては、係止部を解除して第2の脚部を伸ばす際に、長さ調節部材に引っ張り力がかかるが、その際の長さ調節部材の上下方向の歪の発生を防止する作用を備える。
請求項記載の発明である伸縮装置は、請求項1乃至請求項のいずれか1に記載の伸縮装置において、係止部材は、スライド挿入に代えて、回転挿入されることを特徴とするものである。
上記構成の伸縮装置においては、請求項1乃至請求項に記載の伸縮装置と同様の作用を有する。
本発明の請求項1に記載の伸縮装置においては、長さ調節部材が螺旋状に形成されており、係止部材によって係止される箇所が連続的に複数形成されることで第2の脚部を第1の脚部内で微細に移動させることができ、容易に伸縮装置の全長を所望の長さに調整することができる。
また、本発明の請求項2に記載の伸縮装置においては、請求項1の効果に加えて部品数を削減することができ、コストの低減に寄与することができる。
請求項3に記載の伸縮装置においては、伸縮部材が外部に露出しているため不具合に対する把握、調整、補修や交換が容易である。
本発明の請求項4に記載の伸縮装置においては、長さ調節部材にかかる引っ張り力を抑制して、長さ調節部材の歪発生と機能低下を防止することができる。
また、本発明の請求項5に記載の伸縮装置においても、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載した発明と同様の効果を奏することができる。
カメラの三脚等の脚の長さを容易、高精度かつ安全に調整するという目的を、簡単な構造で生産コストを向上させることなく実現した。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係る伸縮装置の実施例1を図1乃至図10に基づき説明する。
図1は本発明の実施例1に係る伸縮装置の概念図である。
本発明の実施例1に係る伸縮装置1aは、カメラの三脚、脚立、梯子、椅子やテーブル等の伸縮可能な脚として使用するものであり、図1に示すように一の端部が閉口し他の端部が開口した円筒状の脚部4aと、脚部4aの開口部において挿脱可能な棒状のシャフト5と、脚部4aの任意の位置に固定部材7bで固定される係止部6aから構成されている。また、脚部4aの係止部6a固定位置には図示していないが穴が設けられておりここから係止部6aのストッパーを脚部4a内部へと挿入できる構造となっている。符号8a,8bは係止部6aのストッパーの挿脱及び脚部4aに対する移動枠7aのスライド移動を操作するためのハンドルである。伸縮装置1aの伸縮機構及び係止部6aのロック機構については後述する。
なお、脚部4aの先端部、つまり、脚部4aの閉口している端部には連結部3が取付けられており、この連結部3をネジ式のアジャスタ2に螺入あるいは螺脱させることによって脚部4aの先端部からの連結部3の高さを調節することができる構造となっている。このため、後述する脚部4a、シャフト5及び係止部6aによる伸縮機構に加えてアジャスタ2による伸縮機構によって伸縮装置1aの長さを微調整することができる。なお連結部3には、本発明に係る伸縮装置を備える装置や部材などが連結される。
ここで、伸縮装置1aの伸縮機構及び係止部6aのロック機構について図2及び図3を参照しながら説明する。
図2(a)及び(b)は図1に示す本発明の実施例1に係る伸縮装置の伸縮機構を説明するための縦断面図であるが、特に図2(a)は、シャフトを脚部から引き出した状態を示し、図2(b)は、シャフトを脚部に挿入した状態を示す。図2において、図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図2(a)及び(b)において、伸縮装置1aの脚部4a内部にはシャフト5の先端部5aに取付けられた引きばね10と押しばね9がスライド11を介して収容されており、押しばね9の先端は脚部4aの上端部に設けられたキャップ状の部材内部に当接している。なお、本実施例においてはキャップ状の部材によって脚部4aの上端部は閉口されているが、開口させても構わずその際には押しばね9の端部を脚部4aの上端部で固定する部材を設けるとよい。また、本願明細書内において、「押しばね」は通常時に隙間を備えた螺旋状のばねであって、その螺旋の隙間の間隔を短くさせて縮んだ際に反力を発揮するばねであり、「引きばね」とは、通常時に隙間が小さいかあるいはほとんどない状態の螺旋状のばねを言うが、「引きばね」については、そのばねを引っ張った際に発生する復元力の必要性はない。その意味では、ばねは単に螺旋状という形状に基づくものである。
伸縮装置1aの長さは、シャフト5の挿脱により伸縮装置1aから露出されるシャフト5の長さを変化させることと、このときのシャフト5の脚部4a内での位置、すなわち、シャフト5に接続している引きばね10の位置を固定することで調整される仕組みである。
また、引きばね10の位置固定は図2(a)及び(b)に示すように係止部6aのストッパー12aを脚部4a内部に収容された引きばね10の間隙に挿入して引きばね10の上下方向へのスライド移動を抑止することによって行われる。加えて、引きばね10及びスライド11を介してシャフト5に接続される押しばね9には、圧縮することによって変形しこの圧縮を解除することによって復元力を発生させるため、シャフト5の挿入あるいは引き抜き操作に伴い圧縮あるいは伸張する。
そのため、伸縮装置1aの長さを短くする場合、すなわち、図2(a)に示す状態から図2(b)に示す状態にする場合には、図2(a)に示す状態ではストッパー12aによって引きばね10が係止されているので、まずハンドル8bを図2(a)中矢印Cで示す方向へと押して移動枠7aを同方向へと移動させ、移動枠7aに固定されているストッパー12aを引きばね10の間隙から引き抜き、係止部6aによる係止を解除する。
そして、図2(a)中矢印Bで示される方向へと手動でシャフト5を押込み、スライド11を図2(b)に示す位置に移動させる。このとき、押しばね9は圧縮された状態となるため、押しばね9に復元力が働き押しばね9がスライド11を下方へと押す。これにより、スライド11に接続している引きばね10及びシャフト5にも下向きの力が加えられる。よって、シャフト5を任意の長さだけ押込んだ状態で即座にハンドル8a及び移動枠7aを図2中矢印Cで示す方向とは逆の方向に移動させることによって図2(b)に示すようにストッパー12aを引きばね10の間隙に挿入して下向きに働く力を抑制し、脚部4a内のスライド11の位置、つまり、シャフト5の挿入長さを固定する。これにより、伸縮装置1aを図2(b)に示す長さに調整することができる。
反対に、伸縮装置1aの長さを長くする場合、すなわち、図2(b)に示す状態から図2(a)に示す状態にする場合には、先程と同様にまずハンドル8bを図2(b)中矢印Cで示す方向へと押して係止部6aによる係止を解除した後、シャフト5を脚部4aから引き出すが、実際には押しばね9が圧縮されており復元力が働くため、シャフト5は押しばね9によって付勢されて自動的に露出する。したがって、所望の長さだけ露出させて即座にハンドル8aを図2中矢印Cで示す方向とは逆の方向に移動させ図2(a)に示すようにストッパー12aを引きばね10の間隙に挿入させて引きばね10を係止する。これにより、伸縮装置1aを図2(a)に示す長さに調整固定することができる。符号13aはストッパー12aを移動枠7aに固定しているボルトである。
なお、脚部4a開口端部及びこれと当接するシャフト5の先端部5aにはテーパー部4b,5bが設けられているため、押しばね9の復元力によってシャフト5が下方へと押し出されてもテーパー部4bでシャフト5の先端部5aに設けられたテーパー部5bが掛止されシャフト5が脚部4aから離脱するのを防止することができるとともに、伸縮装置1aの長さ調整作業時の安全性を向上させることができる。
したがって、以上のような伸縮機構により伸縮装置1aの長さを容易に調整し確実に固定することができる。
なお、本願明細書における「接続」の概念は、固定して連結される場合のみならず、固定されることなく単に当接している場合をも含む概念である。すなわち、押しばね9とスライド11の接続は固定して連結してもよいし、単に当接するだけでもよい。なぜなら、押しばね9はスライド11から力を受けて縮むが、伸びる際には自己の復元力を用いるため、固定されていなくともスライド11を押し、これらが離れる場合は何らかの原因で押しばね9やスライド11が固着した場合などに限定されるからである。また、引きばね10とスライド11及びシャフト5の先端部5aにおいても同様である。引きばね10は、シャフト5が挿入される場合には先端部5aに押されてスライド11を押し上げ、シャフト5を引き抜く場合にはスライド11に押されて先端部5aを押し上げるため、引きばね10がスライド11やシャフト5先端部5aから離れる場合は、引きばね10などが固着する場合に限定されるからである。以下、すべての実施例についても同様である。
ここで、図3を用いて係止機構についてさらに詳しく説明する。
図3(a)は図1のA−A線矢視断面図で本発明の実施例1に係る伸縮装置のストッパーが施錠されているときの状態を示す概念図であり、図3(b)は本発明の実施例1に係る伸縮装置のストッパーが開錠されているときの状態を示す概念図である。図3(a)及び(b)において、図1及び図2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図3(a)は引きばね10を係止部6aのストッパー12aで係止している状態、すなわち、引きばね10の間隙にストッパー12aが刺衝している状態であり、図2(a)及び(b)に示す状態に相当する。そして、図1で説明したとおり、脚部4aには固定部材7bが周設されており、脚部4a及び固定部材7bにはストッパー12aを脚部4a内に挿入可能とするための穴が設けられている。さらには、固定部材7b中心部分に脚部4aを収容可能な孔が設けられているとともに移動枠7aが嵌合している。この移動枠7aは移動枠7a両端部に取付けられたハンドル8a,8bを図3(a)及び(b)中矢印Cあるいは矢印Dに示す方向へ押込むことで脚部4aの長手方向と直交する方向にスライドさせることができるとともに、移動枠7aに形成された孔7cの側壁にボルト13a,13bで固定されているストッパー12aを脚部4aに対して挿脱させることができる構造となっている。
したがって、図2中のシャフト5を脚部4a内でスライド移動させるために引きばね10の係止を解除する場合には、ハンドル8bを図3(a)中矢印Cで示される方向へと押込み、移動枠7aをハンドル8b側の移動枠7aの孔壁と固定部材7bとの間に形成されていた隙間の距離xだけ矢印Cの方向へと移動させる。すると、ハンドル8b側の孔壁が固定部材7b外側面と当接し今度は反対側の固定部材7bの外側面とハンドル8a側の移動枠7aに形成された孔7cの側壁との間に距離xの隙間が形成されるとともに、ハンドル8aが右側へと距離xだけ移動する。そして、これに伴い係止部6aのストッパー12aが脚部4a内から引き抜かれ引きばね10の係止が解除される。これが図3(b)の状態であり、この状態では引きばね10及びこれに接続するシャフト5等は脚部4a内を自由にスライド移動することができる。
また、反対に、図2中のシャフト5を所望の位置にスライドさせた後に位置固定するために引きばね10を係止する場合には、シャフト5をスライドさせて伸縮装置1aを所望の長さに調整した状態でハンドル8aを図3(b)中矢印Dで示す方向へと移動させる。この操作によって係止部6aのストッパー12aが距離xだけ左側に移動し引きばね10の間隙にストッパー12aが挿入されて図3(a)の状態となる。したがって、この状態では脚部4a内での引きばね10の移動がストッパー12aで抑止されるため、引きばね10及びこれに接続しているシャフト5は所望の位置で確実に固定される。
以上のような構造により、ハンドル8a,8bをそれぞれ押込むという簡単な操作で引きばね10の上下方向へのスライド移動を抑止し伸縮装置1aを所望の長さに固定することが可能となる。
なお、ハンドル8a,8bの色は同色でなく異なる色にしてもよい。そうすれば色によって係止部6aが施錠しているか開錠しているかの状態や施錠するか開錠するかの動作の判断を視覚的に行うことができるという効果がある。
次に、本発明の実施例2に係る伸縮装置について図4を参照しながら説明する。
図4(a)及び(b)は本発明の実施例2に係る伸縮装置の伸縮機構を説明するための概念図である。図4において、図1乃至図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4に示す伸縮装置1bは図2に示す伸縮装置1aの押しばね9の機能を空気ばねで応用したものであり、図2に示すスライド11の代わりに密閉性を高めるピストン14を使用することによって脚部4a上部に密閉された空間16をつくりこの空間16内に圧縮気体を封入した構造としている。このような構造においては、図1及び図2に示す実施例1の伸縮装置1aと比較してピストン14の磨耗等によって圧縮気体が外部に漏れ伸縮機構が機能しなくなるという短所があるものの、気体はばねよりも軽いため伸縮装置1bを軽量化することができるという効果がある。また、ばねを使用した場合には脚部4a内に挿入できるシャフト5の長さはスライド11から脚部4aの閉口端部までの距離から押しばね9の圧縮した長さを引いた長さであるが、気体は原形がないためこれよりもさらにシャフト5を脚部4a内に押込むことができる。このため、さらに伸縮装置1aの全長を短くすることができるという効果を有する。さらには、押しばねを使用する必要がないので製造コストも削減することができる。
したがって、伸縮装置1bの長さを短くする場合には、ハンドル8bを図4(a)中矢印Cで示される方向へと押込んで係止部6aの施錠を解除する。そして、シャフト5を図4(a)中矢印Eで示される方向へ移動させて空間16内の空気を圧縮した状態で引きばね10を図4(b)に示すようにストッパー12aで係止することによってピストン14の位置及びシャフト5の露出長さを固定する。
反対に、伸縮装置1bの長さを長くする場合には、ハンドル8bを操作してストッパー12aを脚部4a内から引き抜いた後、空間16内の圧縮された空気がもとの体積に戻ろうとする力、すなわち、ピストン14の上部を下方へと押す力を利用してシャフト5を下方へと移動させ、図4(a)に示すように所望の位置で再び引きばね10をストッパー12aで係止してシャフト5の位置を固定する。これにより伸縮装置1bの長さを調整することができる。符号15は空間16内に封入された空気を溜めておくための空気溜めである。
続いて、伸縮装置のストッパーの他の実施例について図5及び図6を用いて説明する。
図5(a)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが施錠されているときの状態を示す概念図であり、図5(b)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが開錠されているときの状態を示す概念図である。図5において、図1乃至図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図5に示す係止部6bは図3に示す係止部6aのハンドル8a,8bを1構造としたものであり、ハンドル8cに連結するストッパー12bが固定部材7eによって脚部4aに固定された固定部材7d中心部の孔7f内でスライド移動するという構造のものである。このような構造の係止部6bにおいては、図5(a)の状態から図5(b)の状態にする場合、つまり、引きばね10の係止を解除する場合には、ハンドル8cを図5(a)中矢印Fで示される方向に引っ張ることで脚部4a内の引きばね10を係止していたストッパー12bが図5(a)中矢印Fで示される方向に距離xだけ移動する。これにより、ストッパー12bが脚部4a内から引き抜かれるので、引きばね10は脚部4a内で自由に移動することが可能となる。
また、引きばね10を係止する場合には、先程の操作と逆の操作、すなわち、ハンドル8cを図5(b)中矢印Gで示される方向へ距離xだけ押込むという操作だけでよく、これにより引きばね10の間隙にストッパー12bが挿入され引きばね10のスライド移動を抑止することができる。
以上のような構造により、図3に示す係止部6aよりも少ない部品数で脚部4a内の引きばね10を係止することができる。しかしながら、ハンドルを押すという動作はハンドルを手前に引くという動作に比べて比較的楽な動作であるため、押すと動作のみで操作を行える構造のものが好ましい。よって、ハンドルを押し引きすることによってストッパーの挿脱操作を行う図5の係止部6bよりも2つのハンドルのうちいずれかのハンドルを押すという操作のみでストッパーの挿脱操作を行うことのできる図3の係止部6aの方が実用性においては優れていると考えられる。符号13c,13dはハンドル8cにストッパー12bを固定するためのボルトである。
図6(a)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが施錠されているときの状態を示す概念図であり、図6(b)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが開錠されているときの状態を示す概念図である。図6において、図1乃至図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図6に示す係止部6cは図3及び図5に示すようなハンドル8a〜8cの押し引きによって脚部4aに対するストッパー12a,12bの挿脱操作を行うハンドル式の係止部6a,6bとは異なり、ハンドル8dの回動により脚部4aに対するストッパー12cの挿脱操作を行うものである。
図6に示すように、ストッパー12cはボルト13e,13fでハンドル8dの柄の部分に固定され、ハンドル8dは回転軸17を介して固定部材7gで脚部4aに固定されている。このため、回転軸17を軸にハンドル8dを脚部4aの径方向に回動させることでストッパー12cを脚部4aに対して挿脱させることができる。このような構造により、引きばね10の係止を解除する場合、つまり、図6(a)の状態から図6(b)の状態にする場合にはハンドル8dを図6(a)中矢印Hで示す方向へと回転させ、ストッパー12cを脚部4a内から引き抜くことによって行うことができる。
また、反対に引きばね10を係止させる場合、すなわち、図6(b)の状態から図6(a)の状態にする場合にはハンドル8dを図6(b)中矢印Iで示す方向へと回転させることでストッパー12cを引きばね10の間隙に挿入させ容易に引きばね10を係止することができる。図6に示す実施例5のストッパーにおいても図3及び図5の係止機構と同様に容易な操作で確実に引きばね10を係止し、引きばね10に接続するシャフト5の位置を固定することができる。
ここで、図1とは異なる形状の伸縮装置について図7を用いて説明する。
図7(a)及び(b)は本発明の伸縮装置の他の形状を示す概念図である。図7において、図1乃至図6に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図7(a)に示す実施例5の伸縮装置1cは脚部4cが直線でなく一部が屈折した形状のものであり、図7(b)に示す実施例6の伸縮装置1dは脚部4dがU字状に曲がった形状のものである。図7に示すように伸縮装置の脚部の形状は直線状である必要はなく、伸縮装置を取付けるカメラの三脚、椅子やテーブル等の用途あるいはデザインに合わせて様々な形状に加工してもよいが、シャフト5が挿脱される部分はシャフト5が脚部内でスムーズにスライド移動できるよう直線状であることが好ましい。
なお、図1乃至図7においては脚部4a,4c,4d及びシャフト5の形状を円筒状及び棒状、つまり、断面円形状として図示しているが、前述したとおり伸縮機構や係止機構に支障のない形状であれば断面多角形や断面楕円形の形状であってもよい。
最後に、本発明の実施例3に係る伸縮装置について図8乃至図10を参照しながら説明する。
図8(a)及び(b)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の伸縮機構を説明するための概念図であり、(c)は係止部の詳細図である。図8において、図1乃至図7に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図8に示す伸縮装置1eは図1、図2、図4及び図7に示す実施例1及び実施例2の伸縮装置1a〜1cと伸縮機構が異なるものであるが、伸縮装置の基本的な構造と係止機構は同様である。
伸縮装置1eは、脚部4eと、これに挿脱され押しばね22が周設されたシャフト5と、シャフト5の先端部5dにジョイント5e及びボルト21で連結された断面半月状のシャフト19と、シャフト19に巻きつけられるように周設される螺旋形状の引きばね20aと、シャフト19先端に設けられたスライド18と、引きばね20aの螺旋によって形成される連続した複数の隙間にストッパー12bを挿入して引きばね20aの上下方向のスライド移動を抑止する係止部6bとから構成され、引きばね20aの両端部はスライド18及びスペーサー24に当接あるいは固定されている。
また、シャフト5の先端部5dのジョイント5eとシャフト19の連結部分はスペーサー24内に納められている。
このような構造により、伸縮装置1eは全長を短くしたい場合にはまず係止部6bのハンドル8cを図8(a)中矢印Fで示される方向に引っ張ってストッパー12bを脚部4eから引き抜く。そして、この係止機構を解除した状態でシャフト5を図8(a)中矢印Jで示される方向へと挿入し再びストッパー12bを引きばね20aの隙間に挿入して引きばね20aを係止する。これにより、シャフト5が脚部4eから露出する長さを所望の長さにして伸縮装置1eの長さを所望の長さに調節することができる。
伸縮装置1eの全長を長くしたい場合には、まず、図8(b)に示す状態で係止部6bのストッパー12bを脚部4eから引き抜いて係止機構を解除する。係止機構の解除はハンドル8cを図8(b)中矢印Fで示す方向へと引き抜くという容易な操作で行うことが可能である。そして、ストッパー12bが脚部4eから引き抜かれると同時に脚部4eへのシャフト5の挿入により圧縮されていた押しばね22の復元力によりシャフト5が図8(b)中矢印Kで示される方向へ伸びるので、シャフト5を所望の長さだけ露出させて再び係止部6bで引きばね20aを施錠する。これにより、所望の長さに伸縮装置1eを伸ばすことができる。
実施例3においては、押しばね22がシャフト5に周設されており、シャフト5を伸ばす場合には、実施例1や実施例2と異なり引きばね20aに引っ張り力がかかる。したがって、引きばね20aの螺旋間隔が広くなってしまうという可能性や脚部4a,4c,4d内で螺旋に歪みが生じるという可能性がある。そこで、実施例3ではストッパー12bが引きばね20aに挿入された場合に伸びる長さを考慮した上でその長さを設定する剛性を備えた棒状のシャフト19を設けている。したがって、シャフト5による引っ張り力はシャフト19に伝達され直接引きばね20aに作用することがない。
また、シャフト19は引きばね20aの内部に設けられており、スペースの有効活用が可能となっている。加えて、伸縮装置1e下端先端部内部及びシャフト5の先端部5dには伸縮装置1a〜1dと同様にテーパー部4f,5cが設けられており押しばね22の復元力やシャフト5の荷重によって、シャフト5が脚部4eから脱落するのを防止することができる。符号23はキャップであり、押しばねの下端を当接あるいは固定することで、シャフト5から押しばね22が外れるのを防ぐように設けられたものである。
上述したが、シャフト19の断面は図8(c)に示すように半月状になっているため、ストッパー12bを脚部4e内に十分挿入可能である。ストッパー12bによる引きばね20aの係止操作を妨げるということはない。
伸縮装置の長さ調節部材の他の実施例について図9及び図10を用いて説明する。
図9(a)及び(b)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の他の実施例に係る長さ調節部材の概念図である。図9において、図1乃至図8に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図9(a)に示す伸縮装置は図8に示すものと同様のものであり、図8中の引きばね20aと断面形状が異なるものである。図8では引きばね20aの断面が円形であったのに対して、図9(a)では外周側が尖り鋭角に形成された断面形状を備える引きばね20bで構成されている。このような断面形状とすることでストッパー12bの挿入面が山切り状となるため、図9(a)中矢印Lで示す方向へストッパー12bを移動させて引きばね20bの隙間に挿入させる際にストッパー12bの先端部が、鋭角に形成された周端部からより容易に引きばね20bの隙間に誘導される。これにより、何度も操作をしなおすようなこともなく容易にストッパー12bを引きばね20bの隙間に挿入し引きばね20bを係止することができる。
図9(b)に示す伸縮装置も図9(a)と同様に図8中の引きばね20aと形状が異なるものである。図9(b)においても引きばね20cの断面の外周側が尖り鋭角に形成されている、さらにばね部分の径方向厚さを大きくとり、上下の螺旋部との接触面積を大きくとるような構成としている。
したがって、図9(a)に示す断面形状の引きばね20bと同様の効果を有するとともに、上下方向の荷重を安定して受けることができると同時に、ストッパー12bを挿入もよりスムーズにすることができる。
図10(a)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の他の実施例に係る長さ調節部材の概念図であり、(b)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の他の実施例に係る長さ調節部材を構成する部材の概念図である。図10において、図1乃至図9に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図10(a)に示す伸縮装置は図8及び図9に示す引きばね20a〜20cの代わりにリング29を使用するものである。図9(a)に示すように、図8及び図9中のシャフト19及びスライド18に対応するシャフト26にはリング29が層状に積み重ねられて周設されており、この先端部には押しばね28を介してスライド25が設けられている。また、押しばね28もシャフト26の上端部に周設されており、その外周をスライド25で覆われている。シャフト26は、ボルト27によって固定されているため、リング29の上下移動に伴ってスライド25も連動する。
リング29の上部に圧縮によって復元力を発揮する押しばね28を設けることで、ストッパー12bの挿入により上方へ押し上げられたリング29は下方へと押し戻される構造となっている。したがって、シャフト26をスライド25に固定する構造は、特にリング29のように一体毎に分離して上下のリング29と連結していないような構造の長さ調節部材である場合に望ましい。
なお、リング29の断面は図9(b)に示す引きばね20cと同様に外周部が尖って鋭角を備える断面形状を備えており、図9(b)に示す引きばね20cと同様の効果を有する。
なお、伸縮装置1a,1c〜1eにおいては脚部4a,4c〜4eの先端部を閉口させた形状で図示しているが、開口させた形状としてもよい。開口させた形状とする場合は金具を取付けたりして先端部で押しばね9やスライド18が係止される構造とする。
なお、実施例1及び実施例2においてスライド11,引きばね10及びシャフト5の先端部5aの部分を図8において示すスライド18,シャフト19,引きばね20a,ボルト21,ジョイント5e及び5dで示すような構造、図9及び図10に示されるような構造にしてもよい。実施例3におけるシャフト19を備える構造は、引きばねに引っ張り力がかかるために設けた構造であるものの、実施例1や実施例2においても構成することが可能であり、引きばねの歪発生や引きばねの固着などをより効果的に防止することが可能である。
以上のことより、簡単の構造で容易に所望の長さに調節することのできる伸縮装置を提供することができる。
簡単な伸縮及び係止機構により長さを容易かつ確実に調整することができ、カメラの三脚、脚立、梯子、テーブルや椅子の伸縮可能な脚に適用できる。
本発明の実施例1に係る伸縮装置の概念図である。 (a)及び(b)は図1に示す本発明の実施例1に係る伸縮装置の伸縮機構を説明するための縦断面図である。 (a)は図1のA−A線矢視断面図で本発明の実施例1に係る伸縮装置のストッパーが施錠されているときの状態を示す概念図であり、(b)は本発明の実施例1に係る伸縮装置のストッパーが開錠されているときの状態を示す概念図である。 (a)及び(b)は本発明の実施例2に係る伸縮装置の伸縮機構を説明するための概念図である。 (a)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが施錠されているときの状態を示す概念図であり、(b)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが開錠されているときの状態を示す概念図である。 (a)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが施錠されているときの状態を示す概念図であり、(b)は本発明の伸縮装置の他の実施例に係るストッパーが開錠されているときの状態を示す概念図である。 (a)及び(b)は本発明の伸縮装置の他の形状を示す概念図である。 (a)及び(b)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の伸縮機構を説明するための概念図であり、(c)は係止部の詳細図である。 (a)及び(b)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の他の実施例に係る長さ調節部材の概念図である。 (a)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の他の実施例に係る長さ調節部材の概念図であり、(b)は本発明の実施例3に係る伸縮装置の他の実施例に係る長さ調節部材を構成する部材の概念図である。 (a)は従来技術に係る自転車のサドル昇降装置のサドル降下時の説明図であり、(b)は従来技術に係る自転車のサドル昇降装置のサドル上昇時の説明図である。
符号の説明
1a〜1e…伸縮装置 2…アジャスタ 3…連結部 4a…脚部 4b…テーパー部 4c〜4e…脚部 4f…テーパー部 5…シャフト 5a…先端部 5b,5c…テーパー部 5d…先端部 5e…ジョイント 6a〜6c…係止部 7a…移動枠 7b,7d,7e,7g…固定部材 7c,7f…孔 8a〜8d…ハンドル 9…押しばね 10…引きばね 11…スライド 12a〜12c…ストッパー 13a〜13f…ボルト 14…ピストン 15…空気溜め 16…空間 17…回転軸 18…スライド 19…シャフト 20a〜20c…引きばね 21…ボルト 22…押しばね 23…キャップ 24…スペーサー 25…スライド 26…シャフト 27…ボルト 28…押しばね 29…リング 30…孔 31…フレーム 32…シートポスト 32a…蓋体 33…中筒 33a…下端ロッド 34…緩衝装置 35…シリンダ 36…ピストン 37…ばね 38…上係合周溝 39…下係合周溝 40…滑りキー 41…係止装置 42…筒箱 43…係止爪 44…ばね 45…操作ワイヤ 46…サドル軸 47…サドル 48…サドル固定レバー x,x…距離

Claims (5)

  1. 中空筒の一部に窓部を備えて一の端部が開口する第1の脚部と、前記第1の脚部の一の端部の開口に挿入されスライド可能な第2の脚部と、前記第2の脚部の挿入された奥側先端部に接続され前記第1の脚部の内部に前記第2の脚部と直列に収容される螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材と、前記第1の脚部内部に収容されスライド部材を介して前記長さ調節部材と直列に接続される伸縮部材と、前記第1の脚部に設けられる前記窓部において前記長さ調節部材を係止する係止部とを有し、この係止部は、前記窓部からスライド挿入させて前記螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材を刺衝して前記長さ調節部材の移動を抑止する係止部材と、この係止部材を前記第1の脚部に設けられる前記窓部に固定する固定部材とを有することを特徴とする伸縮装置。
  2. 前記中空筒の他の端部を閉口するとともに、スライド部材は前記中空筒内を気密にスライド可能なスライド部材であって、前記スライド部材を介して前記長さ調節部材に接続される伸縮部材に代えて、前記スライド部材によって封止される気体を前記第1の脚部内に封入することを特徴とする請求項1記載の伸縮装置。
  3. 中空筒の一部に窓部を備えて一の端部が開口する第1の脚部と、前記第1の脚部の一の端部の開口に挿入されスライド可能な第2の脚部と、一の端部は前記第2の脚部の挿入された奥側先端部に接続され他の端部は前記第1の脚部内を摺動するスライド部材に接続され前記第1の脚部の内部に前記第2の脚部と直列に収容される螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材と、前記第2の脚部に周設され一の端部が前記第2の脚部の他の先端部に設けられる固定具に固定され他の端部は前記第1の脚部の前記一の端部に当接する伸縮部材と、前記第1の脚部に設けられる前記窓部において前記長さ調節部材を係止する係止部とを有し、この係止部は、前記窓部からスライド挿入させて前記螺旋状に形成された引きばねによって構成される長さ調節部材を刺衝して前記長さ調節部材の移動を抑止する係止部材と、この係止部材を前記第1の脚部に設けられる前記窓部に固定する固定部材とを有することを特徴とする伸縮装置。
  4. 前記第2の脚部の奥側先端部と前記スライド部材とを接続する剛性部材を備えることを特徴とする請求項3記載の伸縮装置。
  5. 前記係止部材は、スライド挿入に代えて、回転挿入されることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1に記載の伸縮装置。
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