JP3630650B2 - ペースト塗布機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上にペーストを塗布するペースト塗布機に係り、特に、ペースト収納筒内のペースト量に関わらず、常に所定量のペーストを塗布するためのペースト塗布機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のペースト塗布機の一例として、特開平6−296916号公報には、ペーストを充填したペースト収納筒(シリンジ)と、ペースト収納筒に正圧のエアを供給するエア供給源と、ペースト収納筒とエア供給源との間に配置された吐出用電磁弁と、ペースト収納筒内の圧力を測定する圧力センサと、圧力センサによる測定圧力が所定の設定圧力に達する時間に応じてペースト収納筒からのペースト吐出時間を制御する制御部を備えたペースト塗布機が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のペースト塗布機では、塗布開始時のペースト収納筒でのペースト残量に応じてペースト吐出時間を制御しているため、ペースト吐出状態におけるペーストの減少による圧力変化などは何ら考慮していない。このため、ペースト吐出量が多い場合には、ペースト吐出量の変化や圧力の変化に追従できず、塗布するペースト量にばらつきが発生して、高精度のペーストパターン塗布描画ができない場合が発生していた。
【0004】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、ペースト収納筒でのペースト残留量や加圧する圧力の変動によってペースト吐出圧力の変動が発生しても、安定したペースト吐出量を確保できるようにしたペースト塗布機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的と達成するために、本発明は、ペースト収納筒内の圧力を検出する圧力センサと、サンプリング時間をカウントするタイマと、正圧源からペースト収納筒への圧縮気体の供給開始とともに該力センサの検出圧力を取り込み、この検出圧力が所定の設定圧力に達しているか否かを判断する圧力判定手段と、圧力センサの検出圧力がこの所定の設定圧力に達した後、タイマがカウントするサンプリング時間毎に、該圧力センサの検出圧力とサンプリング時間とからサンプリング時間でのノズルからのペーストの吐出量を算出し、順次累積する累積手段と、累積されたペーストの吐出量が予め設定した吐出量になったか否かを判定する吐出量判定手段とを設け、該圧力センサの検出圧力が該所定の設定圧力に達すると、基板へのペースト塗布を開始し、累積された該ペーストの吐出量が該予め設定した吐出量になると、ペースト塗布を終了する構成とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明によるペースト塗布機の一実施形態を示す斜視図であって、100はペースト塗布機、1は架台、2はX軸テーブル、3はX軸サーボモータ、4はY軸テーブル、5はY軸サーボモータ、6は基板吸着台、7はプリント基板、8は支持フレーム、9はZ軸テーブル、10はZ軸サーボモータ、11は保持アーム、12はペースト収納筒、13はノズル、14はθ軸サーボモータ、15は制御装置、16はデータ入力装置、17はモニタ、18は外部記憶装置である。
【0007】
同図において、ペースト塗布機100は、架台1上にX軸サーボモータ3を有するX軸テーブル2が設けられており、このX軸サーボモータ3により、X軸テーブル2上に載置されたY軸テーブル4をX軸方向に移動させる。Y軸テーブル4には、Y軸サーボモータ5が設けられており、このY軸サーボモータ5により、Y軸テーブル4上に設置されているθ軸サーボモータ14を備えた基板吸着台6をY軸方向に移動させる。基板吸着台6は、その上にプリント基板7が吸引吸着されるようになっており、θ軸サーボモータ14により、X,Y軸に垂直なZ軸を中心軸として所定の方向(θ軸方向)に回転できるようになっている。
【0008】
また、架台1には、支持フレーム8が設けられており、この支持フレーム8には、Z軸サーボモータ10を有するZ軸テーブル9が取り付けられている。このZ軸テーブル9には、Z軸サーボモータ10によりZ軸方向に移動可能に、保持アーム11が設けられている。この保持アーム11には、ペースト収納筒12が保持されており、このペースト収納筒12の下部にノズル13が取り付けられている。
【0009】
ペースト塗布機100のサーボモータなどの各駆動装置は、制御装置15にケーブル(配線)で接続されている。制御装置15からは、データ入力装置16やモニタ17,外部記憶装置18に信号線などが配線されている。
【0010】
図2は図1における制御装置の構成とその制御系統の一具体例を示すブロック線図であって、3E,5E,10E,14Eはエンコーダ、15aはマイクロコンピュータ、15bは外部インターフェース、15cはモータコントローラ、15caはX軸ドライバ、15cbはY軸ドライバ、15ccはθ軸ドライバ、15cdはZ軸ドライバ、19はD/A変換器、20はA/D変換器、21は正圧源、22はレギュレータ、23は電磁弁、24は圧力センサ、25は排気弁、26は配管、27はペーストであり、図1に対応する部分には同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0011】
同図において、制御装置15は、マイクロコンピュータ15aとモータコントローラ15cと外部インターフェース15bの3つの部分から構成されている。なお、モータコントローラ15cには、X軸サーボモータ3のX軸ドライバ15caと、Y軸サーボモータ5のY軸ドライバ15cbと、θ軸サーボモータ14のθ軸ドライバ15ccと、Z軸サーボモータ10のZ軸ドライバ15cdとを備えている。これらドライバ15ca〜15cdは夫々、駆動するサーボモータ3,5,14,10に取り付けられているエンコーダ3E,5E,14E,10Eの検出出力を取り込み、これをもとに図1に示す各テーブル2,4,6,9での位置制御を行なう。
【0012】
また、外部インターフェース15bには、図1に示したデータ入力装置16やモニタ17,外部記憶装置18の他に、ペースト収納筒12内に圧縮気体を供するための正圧源21に接続されたレギュレータ22や電磁弁23を制御するためのD/A変換器19が接続され、また、ペースト収納筒12内の圧力を検出するための圧力センサ24に接続されたA/D変換器20も接続されている。
【0013】
空圧回路は、先に述べた正圧源21で圧縮された気体(空気、または、窒素やアルゴンなどの不活性ガス)を調圧するレギュレータ22と、ペースト収納筒12に圧縮気体を送出し、または遮断するための電磁弁23と、ペースト収納筒12内の圧力を検出するための圧力センサ24と、ペースト収納筒12内の圧力を大気圧に急速に戻すための排気弁25と、各部を接続する配管26とから構成されている。ペースト収納筒12には、ノズル13が設けられており、このノズル13の先端部に設けられたペースト吐出口(図示せず)からプリント基板7上にはんだペースト27が塗布される。
【0014】
また、マイクロコンピュータ15aには、図示していない主演算部と、ペーストの塗布などの各種処理を行なうソフト処理プログラムが格納されたROMと、主演算部での処理結果や、外部インターフェース15b及びモータコントローラ15cからの入力データを格納するRAMと、外部インターフェース15b及びモータコントローラ15cとデータをやり取りする入出力部とを備えている。
【0015】
データ入力装置16は、ペースト塗布に関する設定値などのデータを入力するためのキーボードなどから構成されている。モニタ17は、ペースト塗布機100における設定値や運転状況などを表示するためのものである。また、外部記憶装置18は、ペースト塗布機100の電源立ち上げ時に、マイクロコンピュータ15a内蔵のRAMに格納する各種設定値を記憶しておくためのフロッピーディスク(登録商標)やハードディスク,光ディスク装置などからなる。
【0016】
ここで、制御装置15からの指令は、ドライバ15ca〜15cdを介して各サーボモータ3,5,10,14に伝達されてこれらを駆動し、これらサーボモータの回転量(駆動操作量)が夫々のエンコーダ3E,5E,14E,10Eで検出され、ドライバ15ca〜15cdにフィードバックされる。
【0017】
また、制御装置15からの指令は、D/A変換器19を介して電磁弁23に伝達される。電磁弁23では、入力されたこの指令の電気信号に応じて弁が開閉され、正圧源21から供給された圧縮気体のペースト収納筒12への供給・停止を行なう。なお、ペースト収納筒12への圧縮気体の供給は、圧縮気体を内蔵している正圧源21から放出された圧縮気体が、制御装置15からの指令により、レギュレータ22で所定の圧力に調整され、電磁弁23,排気弁25及び配管26を介して行なわれる。電磁弁23は、D/A変換器19の出力でリレーをON・OFFすることにより、開閉する。また、外部インターフェース15bの出力で直接リレーをON・OFFさせることにより、開閉させてもよい。
【0018】
ここで、ペースト塗布機の処理動作の概要を図1及び図2を用いて説明する。
【0019】
基板吸着台6上にプリント基板7を載置した後、制御装置15からの指令により、X軸サーボモータ3とY軸サーボモータ5とを任意量回転させる。それにより、ノズル13の先端のペースト吐出口をプリント基板7の所望位置に対向させる。
【0020】
次に、Z軸テーブル9のZ軸サーボモータ10を駆動して、ペースト収納筒12をプリント基板7の方に下降させる。ノズル13のペースト吐出口とプリント基板7との間が所望の間隔になったところで、レギュレータ22により、圧縮気体圧を設定する。レギュレータ22が所定の圧力になると、電磁弁23を開ける。これにより、圧縮気体がペースト収納筒12に印加され、はんだペーストをノズル13から吐出させて、プリント基板7上にはんだペースト27を塗布する。
【0021】
塗布後、電磁弁23を閉じてペースト収納筒12への圧縮気体の供給を止め、ハンダペーストの吐出を終了する。さらに、ペースト収納筒12内部に残留した圧縮空気を排気弁25及び電磁弁23(ここで、電磁弁23は大気開放のため三方電磁弁、または配管を分岐して2つの電磁弁を設けた構成としている)を介して大気へ開放する。ペースト塗布終了後、Z軸サーボモータ10を駆動してペースト収納筒12を所定位置まで上昇させ、塗布動作が完了する。
【0022】
次に、この実施形態のペースト塗布処理の処理手順を図3及び図4を用いて説明する。
【0023】
図3はこの実施形態でのペースト塗布のための主制御装置15による処理手順を示すフローチャートである。また、図4はこのペースト塗布処理におけるペースト収納筒12内での吐出圧力(同図(a))、電磁弁23の開閉(同図(c))、ノズル13に対するプリント基板7の相対移動(同図(d))の時間的経緯と所望とするペースト吐出量(同図(b))を夫々示している。
【0024】
図2,図3及び図4において、まず、レギュレータ22に対してはんだペースト27の吐出圧力の設定を行なう(ステップ1)。これは、制御装置15が、予め外部記憶装置18に記憶されている電子部品の各パターンに必要なペースト塗布量に応じた圧力値(以下、設定圧力値Pという)から、該当するパターンの設定圧力値を選択し、レギュレータ22に指令してレギュレータ22にこの設定圧力値を設定する。これにより、正圧源21からペースト収納筒12に供給される圧縮気体の圧力を、この設定圧力値により、所定の圧力に設定する。
【0025】
次に、図4(c)に示すように、時刻T1に、電磁弁23を開らき、圧力センサ24を通してこの圧縮気体をペースト収納筒12供給するとともに、その直後から制御装置15に設けられている監視タイマによってカウントを開始する(ステップ2)。
【0026】
また、これと同時に、圧力センサ24によってペースト収納筒12内の圧縮気体圧(以下、吐出圧力という)の検出を開始する。この検出結果は、A/D変換器20を介して制御装置15にフィードバックされる(ステップ3)。
【0027】
図4(a)に示すように、吐出圧力が時刻T1から上昇していき、制御装置15のマイクロコンピュータ15aは、吐出圧力が設定圧力値Pに達したか否かを圧力判定手段により判定する(ステップ4)。設定圧力値Pに達していなければ、監視タイマのカウントを継続する(ステップ5)。
【0028】
吐出圧力が設定圧力値Pに達すると、監視タイマのカウントを終了する(ステップ6)。ここで、図4(a)に示すように、吐出圧力が設定圧力値Pに達した時刻をT2とすると、監視タイマのカウント開始時刻T1と設定圧力値Pへの到達時刻T2との時間差T0は、設定圧力値Pに到達するまでに要した時間となる。これは、電磁弁23を開いてからペースト収納筒12内部の圧力がレギュレータ22で設定した設定圧力値Pに到達するまでに要した時間となる。
【0029】
次に、図4(a)に示すように、吐出圧力が設定圧力値Pに到達すると、再度圧力センサ24によってペースト収納筒12内の吐出圧力の検出を開始し、また、監視タイマのカウントを開始し、この監視タイマのカウントで微少時間(サンプリング時間)Δtが経過する毎にペースト収納筒12の吐出圧力Pn(但し、n=1,2,3,……であって、n番目の微少時間Δtに圧力センサ24で検出されるペースト収納筒12の吐出圧力)の検出を行ない、このサンプリング時間Δtにおける吐出量(Δt・Pn)をマイクロコンピュータ15aで順次累積して内蔵のROMに格納する(ステップ7)。
【0030】
このとき、同時に(時刻T2で)、ノズル13を所定の位置からプリント基板7へ近接する方向に相対移動させ、しかる後、図4(d)に示すように、プリント基板7の面に平行な方向にプリント基板7とノズル13とを相対移動させて、ノズル13をプリント基板7上の配線に沿うように移動させ、プリント基板7上の配線へのペースト塗布を開始する。
【0031】
ここで、サンプリング時間Δtが経過する毎にペースト収納筒12の吐出圧力Pnの検出を行なうのは、特に、ペースト吐出量が比較的多い場合、時々刻々変動するペースト残留量やペースト収納筒12内の圧力に追従して精度良く吐出を行なうためである。
【0032】
なお、ペースト吐出量は設定圧力とペースト吐出時間との積で求められる。しかし、この場合のペースト吐出量は、ペースト収納筒12内の残留ペースト量が一定であり、かつ吐出圧力も一定という条件下で成り立つ。そこで、設定吐出量は理想的状態であると仮定し、図4(b)に示すように、設定圧力Pで時刻T1から時刻T3まで吐出したときのペースト吐出量の累積P・(T3−T1)を所望のペースト吐出量とする。
【0033】
ところが、実際には、ペーストを吐出するにつれてペースト収納筒12内でのペースト残留量が変化していき、これに応じて吐出圧力も変化するため、単位時間当りのペースト吐出量も変化していく。つまり、ペーストの吐出を続けていくと、ペースト収納筒12では、そのペースト残留量が減少していくから、吐出圧力も減少していき、単位時間当りのペースト吐出量が減少していく。このため、上記のように、ペースト吐出時間を(T3−T1)を決め、時刻T1から時刻T3までペースト塗布動作を行ない、時刻T3でこの動作を終了すると、所望の吐出量が得られないこともある。
【0034】
これを防止するために、この実施形態では、所望とするペースト吐出量を設定するのであるが、上記のように、ペースト塗布動作中では、マイクロコンピュータ15aの累積手段が、微少(サンプリング)時間Δt毎に、圧力センサ24で吐出圧力を測定してこのときのペースト吐出量を求め、これを順次累積加算して実際に吐出されるペースト量を求めるようにしたものである。
【0035】
そこで、図4(a)に示すように、監視タイマを作動させてサンプリング時間Δtが経過すると、圧力センサ24で吐出圧力P1を測定してサンプリング時間Δtでのペースト吐出量を(Δt・P1)として求め、マイクロコンピュータ15aの吐出量判定手段が、これを上記の所望とするペースト吐出量P・(T3−T1)と比較する(ステップ8)。ここで、
Δt・P1≦P・(T3−T1)
のときには、所望とするペースト吐出量P・(T3−T1)のペーストを塗布していないので、次のサンプリング時間Δtを計測し(ステップ9)、これが経過したときの圧力センサ24での測定吐出圧力P2とからこのサンプリング時間Δtでのペースト吐出量(Δt・P2)として求め(ステップ7)、これと先に得られたペースト吐出量を(Δt・P1)との加算値(Δt・P1+Δt・P2)と所望とするペースト吐出量P・(T3−T1)と比較する(ステップ8)。ここで、
Δt・P1+Δt・P2≦P・(T3−T1)
のときには、上記のステップ8に進み、以下、同様の動作を繰り返して、ペースト吐出量の累計Σ(Δt・Pn)が所望とするペースト吐出量P・(T3−T1)に達し、
Σ(Δt・Pn)>P・(T3−T1) ……(1)
となるまでステップ7〜9の動作を繰り返してペーストの塗布を行なう。
【0036】
なお、このようにプリント基板7の配線へペーストを塗布する期間(図4(d))、検出される吐出圧の変化に応じて、プリント基板7の面に平行な方向でのノズル13とプリント基板7との相対速度を変化させ、プリント基板7の配線上でのペーストの塗布量が均一になるようにする。
【0037】
図4に示す時刻T4で、ペースト吐出量の累計Σ(Δt・Pn)が所望とするペースト吐出量P・(T3−T1)に達し、上記式(1)を満足する状態となると(ステップ8)、電磁弁23を閉じて圧縮気体のペースト収納筒12への流入を停止させ(ステップ10)、ペースト吐出及びプリント基板7への塗布を終了する。これにより、図4(a)に示すように、時刻T4から圧力センサ24で検出される吐出圧力が低下し、時刻T5で0となる。
【0038】
このようにして、微少(サンプリング)時間Δt毎に、そのときの吐出圧力とサンプリング時間Δtの積から吐出量を算出しているため、ペースト収納筒12内のペースト残留量や圧力変動の影響を受けることなく、設定した所望のペースト量を吐出することが可能となる。
【0039】
なお、この場合、電磁弁23を閉じる時間T4は、サンプリング時間Δtにおける吐出量累計を継続した結果、得られた値である。所望のペースト吐出量を得るために、電磁弁23は時間(T4−T1)だけ開いていたことになる。しかし、ペースト収納筒12のペースト残留量が減少すると、この減少につれて時間T0が増加し、圧力の変動によっても、時刻T4に達するに要する時間が長くなる。その結果、時間(T4−T1)も増加して、所望のペースト吐出量が得られることになる。
【0040】
また、この際、ペースト収納筒12には、ペースト吐出のための残留気体が充填しているが、この残留気体は、電磁弁23を閉じた後も、ペーストを吐出してペースト吐出量のばらつきの原因になるだけなく、糸引きなど塗布形状不良の一因であることが知られている。この実施形態では、この残留気体の悪影響を防止するため、電磁弁23とペースト収納筒12のと間に排気弁25を設け、この排気弁25を動作させることにより、ペースト収納筒12の残留気体を大気中に高速に排気できるようにしている。なお、排気弁25の代わりに、例えば、負圧源から負圧の気体をペースト収納筒12に導入することにより、残留気体を高速に取り除くようにしてもよい。なお、負圧源を設けることにより、ペースト収納筒12内を負圧にしてペーストをノズル13からペースト収納筒12内に回収することができ、ノズル13からのペーストの不要な流出を防止できる効果もある。
【0041】
以上の構成とすることにより、ペースト収納筒12内のペーストの残留量や吐出圧力が変動しても、常に精度良く所望のペースト吐出量を得ることができる。
【0042】
また、ペースト収納筒12内の設定圧力Pの待機時間T0における圧力変化を把握して、はんだペーストがなくなったり、ノズルが詰まった時の圧力変化と通常の塗布における圧力変化を比較することにより、事前にペースト塗布時の不具合を確認することができる。
【0043】
なお、上記の塗布手順では、図4での時刻T1から時刻T2までの期間T0でのペーストの吐出量については考慮していなかったが、この期間T0においても、吐出圧が生ずるものであるから、ノズル13からペーストが吐出される。そこで、この期間T0のペーストの吐出を考慮する場合には、上記と同様にして、サンプリング時間Δt毎にペーストの吐出圧を検出して吐出量を求め、これも累積するようにすればよい。
【0044】
また、上記の実施形態では、基板として、プリント基板を例に説明したが、本発明はかかる基板のみに限定されるものではなく、例えば、液晶パネルのガラス基板に所定のパターンに沿ってペースト(シール剤)を塗布する場合でも、同様に適用できることはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ペースト収納筒内部のペースト残留量や吐出圧力が変動しても、常に精度良く所望のペースト吐出量を得ることができ、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるペースト塗布機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1における制御装置とその制御系統との一具体例を示すブロック図である。
【図3】図1に示した実施形態のペースト塗布の処理手順の一具体例を示すフローチャートである。
【図4】図3に示す処理手順の実行に伴うペースト収納筒内のペースト吐出圧力や電磁弁の開閉動作などを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
2 X軸テーブル
3 X軸サーボモータ
4 Y軸テーブル
5 Y軸サーボモータ
6 基板吸着台
7 プリント基板
9 Z軸テーブル
10 Z軸サーボモータ
12 ペースト収納筒
13 ノズル
14 θ軸サーボモータ
15 制御装置
21 正圧源
22 レギュレータ
23 電磁弁
24 圧力検出センサ
25 排気弁
26 配管
27 ペースト
Claims (1)
- ペーストを吐出するノズルを先端に設けたペースト収納筒と、該ノズルに対向して基板を載置するテーブルと、該ペースト収納筒内に圧縮気体を供給し、該ノズルからペーストを吐出させる正圧源とを備えたペースト塗布機において、
該ペースト収納筒内の圧力を検出する圧力センサと、
サンプリング時間をカウントするタイマと、
該正圧源から該ペースト収納筒への圧縮気体の供給開始とともに該圧力センサの検出圧力を取り込み、該検出圧力が所定の設定圧力に達しているか否かを判断する圧力判定手段と、
該圧力センサの検出圧力が該所定の設定圧力に達すると、該タイマがカウントする該サンプリング時間毎に、該圧力センサの検出圧力と該サンプリング時間とから該サンプリング時間での該ノズルからのペーストの吐出量を算出し、順次累積する累積手段と、
累積された該ペーストの吐出量が予め設定した吐出量になったか否かを判定する吐出量判定手段と
を設け、
該圧力センサの検出圧力が該所定の設定圧力に達すると、該基板へのペースト塗布を開始し、累積された該ペーストの吐出量が該予め設定した吐出量になると、該ペースト塗布を終了することを特徴とするペースト塗布機。
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