JP3630008B2 - 開閉機構の途中停止検出装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の窓や扉などモータで駆動される開閉機構が異物によって、開閉途中に停止した場合に、それを検出可能な開閉機構の途中停止検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
開閉機構が開閉する途中に、異物などを挟み込み開閉停止した場合は、モータへの電源供給を停止する必要がある。開閉機構の途中停止を検出する装置としては、従来例えばモータあるいはモータに連結される回転部に磁石を取付け、リードスイッチまたはホール素子で磁石から信号をとり、モータの回転速を検出し、回転速の変化から開閉機構の途中停止を検出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような検出では、磁石やリードスイッチなどで構成する回転センサーが必要で、機構構成が複雑になるとともにコスト高という問題があった。
また開閉機構がトランクリッドの場合は、トランクリッドとトランクルームの間にウェザーストリップなどのシール材が設けられているから、閉じるときに、全閉位置に近づくと、シールを圧縮しモータ回転が徐々に変化するため、途中停止と同じ状況が現われ、途中停止の判断が難しいという問題があった。また起動時においても、モータの回転が徐々に変化するから、途中停止と起動の判断が難い問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、モータの回転を検出せずに、途中停止を検出できる開閉機構の途中停止検出装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため請求項1記載の発明は、窓や扉等の開閉物体と、該開閉物体を開閉させるモータと、前記モータの駆動によって前記開閉物体が所定の開閉位置に到達したことを検出する開閉完成検出手段と、前記開閉物体が所定位置に到達したことで前記モータの駆動を停止させる制御手段とを有する開閉機構において、前記開閉物体の駆動時間を測定する時間測定手段と、前記モータの駆動電圧を検出する電圧検出手段と、前記駆動電圧に対応する所定時間を記憶する記憶手段と、前記モータの駆動電圧によって前記記憶手段から読み出される前記所定時間と前記開閉物体の駆動時間とを比較し、駆動時間が前記所定時間を超えた場合、前記開閉物体が途中停止したものと検出する途中停止検出手段と、前記記憶手段に記憶された所定時間を実開閉時間に基づいて実開閉時間に近い値に更新する所定時間設定手段とを有し、該所定時間設定手段は、前回の検出で途中停止となった場合、前記記憶手段に記憶された所定時間を更新しないものとした。
【0005】
請求項2記載の発明は、前記所定時間設定手段が前記記憶手段に記憶された所定時間と実開閉時間との平均値をとることによって所定時間を演算するものとし
た。
【0006】
請求項3記載の発明は、前記駆動電圧の変動範囲を分割して複数の電圧領域を設定し、前記記憶手段は、前記各電圧領域に対応する所定時間を記憶するものと
した。
【0007】
【発明の効果】
請求項1の発明では、モータ駆動電圧に対応する所定時間を記憶し、開閉物体を駆動するとき、駆動時間と、モータの駆動電圧により記憶手段から読み出された所定時間を比較し、駆動時間が所定時間を超えた場合、開閉物体が途中停止したものと判断するようにした。このように途中停止の判断は時間の比較によって行われるから、駆動時間を計時するのみでよく、速度センサーを用いてモータの回転速度を検出する従来のものに比べ、構成が簡単で、かかるコストが少ない。
またモータの回転速度を用いないことによって、駆動時の速度変動にも影響されず、途中停止を検出することができる。
また、所定時間はモータの駆動電圧に対応するものを用いることによって、駆動電圧が変化するものにも最適な時間設定が可能になり、素早く途中停止を検出できるものになる。
【0008】
そして、所定時間を実開閉時間に基づいて実開閉時間に近づくように修正するから、所定時間は開閉物体の実態を反映し、駆動状態の変化などにより開閉時間の変化などにも対応でき、いつでも素早く検出できる状態を維持できる。また始めは所定時間を長く設定し、実際の使用によって近づかせることができる。このようにすれば、開閉機構の個体差を考慮せずに所定時間の設定が可能になる。
そしてさらに、前回が途中停止の場合は、記憶手段に記憶された所定時間を更新しないので、途中停止の時間が所定時間に加えられることを防止し、検出時間が長くなることが防げる。
【0009】
請求項2記載の発明では、所定時間と実開閉時間との平均値をとることによって新たな所定時間を演算するから、演算が簡単で、演算にかかる時間が少なくなる。また演算するための装置の構成も簡単になる。
【0010】
請求項3の発明では、モータ駆動電圧の変動範囲を分割して複数の電圧領域を設定し、各電圧領域と対応する所定時間を記憶するようにしたから、記憶する所定時間の数が少なくなり、記憶手段が簡単に構成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を自動車のトランクリッドに適用した実施例により説明する。 図1は、実施例の構成を示す図である。 トランクリッド3を駆動して開閉させるモータ2はコントロールユニット1に接続される。モータ2は車載のバッテリ8で駆動する直流モータが使用される。トランクリッド3を閉じるオフスイッチ4、開けるオープンスイッチ5はコントロールユニット1に接続される。トランクリッド3と図示しないトランクルームの間に設置され、トランクリッドの全閉または全開位置を検出する全開スイッチ7、全閉スイッチ6もコントロールユニット1に接続される。
【0012】
コントロールユニット1は車載のバッテリ8と接続し、オフスイッチ4、オープンスイッチ5の操作に対応してモータ2に流れる電流方向を制御し、トランクリッド3を開閉させる。
全閉スイッチ6、全開スイッチ7はトランクリッド3の開閉状態を検出し、スイッチオンによって、コントロールユニット1に開閉情報を伝え、モータ2への給電を停止させる。
【0013】
コントロールユニット1には、トランクリッド3の開閉途中における停止を検出する機能が設定され、途中停止を検出した場合、モータ2に流している電流を遮断してトランクリッド3の開閉を停止させる。これによって、モータ2または駆動部に過度な負担がかかることなく、機構が壊れることを防止でき、物に損傷を与えないで済む。
【0014】
図2はコントロールユニットの機能ブロック図である。
モータを制御するモータ制御部15は途中停止判断部11と接続される。途中停止判断部11には、メモリ13、計時部16が接続される。メモリ13と計時部16は互いに接続し、メモリ13に所定時間設定部12、計時部16にはモータ制御部15がそれぞれ接続される。所定時間設定部12に車載のバッテリ8の電圧を検出する電圧検出部14が接続される。モータ制御部15にはオフスイッチ4、オープンスイッチ5、全閉スイッチ6および全開スイッチ7が接続される。
【0015】
モータ制御部15は、オフスイッチ4、オープンスイッチ5の操作によって、モータ2を駆動し、モータに連結されているトランクリッド3を開閉させる。トランクリッド3が全閉または全開位置になると、全閉スイッチ6または全開スイッチ7がオンとなり、モータの駆動が停止される。
モータ2の駆動時間は、計時部16が計測する。計測値はメモリ13に出力され記憶される。
メモリ13にトランクリッド3の途中停止を判断する所定時間が予め記憶されている。
【0016】
トランクリッドの開閉時間はバッテリの電圧によって変化するから、開閉時間と電圧の関係を実験によって予め測定し、そのうえトランクリッドの開閉を遅らせるあらゆる要素を考慮して、各電圧下で、途中停止と判断できる所定時間Tm0(V)を決定する。図3はバッテリ電圧と所定時間Tm0(V)の関係を示す図である。
【0017】
この所定時間Tm0(V)がメモリ13に記憶されるが、電圧が小範囲内で変動するとき、開閉時間に与える影響が小さいことを考慮して、電圧を4つの電圧領域に分ける。10V〜11Vを電圧領域V1、11V〜13Vを電圧領域V2、13V〜15Vを電圧領域V3、15V〜16Vを電圧領域V4として4つの領域を設定する。
各電圧領域に対応する所定時間を、上記図3により代表値で設定しメモリ13に記憶させる。この所定時間Tm0(V)は初期値であって、トランクリッドが開閉するたびに実開閉時間によって新たな値が演算され、学習した所定時間として記憶されるようになっている。
【0018】
所定時間設定部12は、前回の所定時間と実開閉時間とにより新たな所定時間を演算する。これにはまず電圧検出部14の検出値を入力し、メモリ13から対応する所定時間を読み出し、前回で計測された実開閉時間とにより所定時間を演算し、更新を行う。
メモリ13には3つの記憶領域があり、初期値であるTm0(V)と計時部16の計測値Tr(V)および演算された学習値であるTm(V)を記憶するようになっている。初期では、実測値と演算値がないため、図4に示すように3つの領域に電圧領域ごとに同じ初期値が記憶される。Tr(V)、Tm(V)は新たな値が得られるときに更新される。
【0019】
途中停止判断部11は計時部16の計測値とメモリ13に記憶された所定時間とを比較してトランクリッド3の開閉状態を判断し、途中停止したと判断した場合に、モータ制御部15に駆動停止指令を出力し、モータを停止させる。
【0020】
次に、コントロールユニット1における制御動作を図5、図6、図7のフローチャートに従って説明する。
オープンスイッチ5かオフスイッチ4が操作されることによってフローチャートがスタートする。
まず、ステップ100において、電圧検出部14の検出値が入力される。
ステップ101において、電圧Vが15V以上かどうかをチェックして、電圧領域V4に入ったかどうかを判断する。電圧Vが電圧領域V4に入った場合は、ステップ102へ進み、ここで、前回の所定時間Tm(V4)と実測値Tr(V4)との平均をとって新たな所定時間Tm(V4)を演算する。
【0021】
ステップ103において、メモリに記憶された所定時間Tm(V4)と実測値Tr(V4)とを比較して、途中停止があったかどうかを判断する。途中停止があった場合は、ステップ104へ進み、ここで更新を行わずに、前回の所定時間Tm(V4)’で設定時間Tmxを設定する。なお、前回の所定時間の代わりに初期値であるTm0(V4)を用いてもよい。設定時間Tmxは途中停止を判断するときに用いられる所定時間である。
【0022】
ステップ103で前回途中停止がなかったと判断された場合、ステップ105へ進む。
ステップ105では、ステップ102で演算された所定時間Tm(V4)を、メモリ13に記憶させ、データの更新を行う。
ステップ106において、所定時間Tm(V4)で設定時間Tmxを設定する。
【0023】
上記ステップ101で電圧が15Vより小さいと判断されると、ステップ107へ進み、ここで13Vより大きいかどうかが判断される。電圧が13Vより大きい場合は、電圧領域V3に入り、図6のステップ108へ進む。その後は、上記電圧領域V4に入ったと同じように、ステップ108〜ステップ112において、電圧領域V3について所定時間Tm(V3)が演算される。前回で途中停止がなかった場合は、演算されたTm(V3)でデータの更新を行って、設定時間Tmxを設定する。前回で途中停止があった場合には、データ更新せずに前回の所定時間Tm(V3)’で設定時間Tmxを設定する。
【0024】
ステップ107で、電圧が電圧領域V3に入らなかった場合は、ステップ113へ進み、ここで電圧が11V〜13Vの電圧領域V2に入ったかどうかが判断される。電圧領域V2に入った場合は、ステップ114へ進み、上記と同じように、ステップ114〜ステップ118において、電圧領域V2について、所定時間Tm(V2)が演算され、設定時間Tmxが設定される。
【0025】
ステップ113で電圧領域V2に入らなかった場合は、ステップ119へ進み、ここで電圧が10V〜11Vの電圧領域V1に入ったと判断されると、図6のステップ120へ進んで、電圧領域V1について、所定時間Tm(V1)が演算され、ステップ121〜ステップ124により、設定時間Tmxが設定される。
ステップ119で電圧が電圧領域V1に入らなかったとなると、バッテリの電圧が小さ過ぎるため、トランクリッド3の開閉は行わないものとして、演算、設定を行わずにループを終了する。
【0026】
上記によって設定時間Tmxが設定されると、ループが図7のステップ200へ進む。ここでモータ制御部15によってモータ駆動が開始され、トランクリッドが開閉される。
モータの駆動開始と同時に、計時部16はステップ201において、モータ駆動時間の計時を開始させる。
ステップ202においては、途中停止判断部11は計時部の時間計測値tと設定時間Tmxとを比較する。計測値tが設定時間Tmx以内で、モータ駆動が停止した場合は、途中停止がなかったとして、計測値tを新たなTr(V)として、データの更新を行ってメモリ13に記憶させる。計測値tが設定時間Tmxを超えても、モータ駆動が続けられている場合は、途中停止が発生したとして、ステップ203において、停止信号をモータ制御部15に出力して、駆動を停止させる。
【0027】
電圧検出部14は発明の電圧検出手段を構成する。
全閉スイッチ6、全開スイッチ7は発明の開閉完成手段を構成する。
計時部16は発明の時間測定手段を構成する。
メモリ13は発明の記憶手段を構成する。
途中停止判断部11は発明の途中停止検出手段を構成する。
モータ制御部15は発明の制御手段を構成する。
【0028】
本実施例は、以上のように構成され、途中停止の判断は開閉時間によって行われるから、モータの駆動時間の計時と比較だけで途中停止判断ができる。判断の基準となる所定時間はモータの駆動電圧と対応関係をもっているから、モータ駆動電圧の変動にも対応でき、素早く途中停止を検出することができる。
また所定時間は、開閉するたびに実開閉時間に近づくように修正し、学習させるから、トランクリッドの駆動状態の変化にも対応できるものとなり、長期にわたり、途中停止を検出できる状態が保たれる。
【0029】
このように、途中停止の判断は時間によって行われるから、モータ回転速度の検出が必要なものに比べ、速度センサーが不要で、安価に構成できる。
また起動時の速度変化やシール材を圧縮するときの速度変化も判断を誤らせる要素とならず、高精度に途中停止を検出できる効果が得られる。
なお、本実施例では、トランクリッドの開閉時の影響要素として、バッテリの電圧を用いたが、このほか、モータの駆動電流を用いても同じ効果が得られることはいうまでもない。
また、トランクリッドだけでなく、窓ガラスやその他の開閉物体にも同様適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成を示す図である。
【図2】コントロールユニットの機能ブロック図である。
【図3】初期の所定時間とバッテリ電圧の関係を示す図である。
【図4】記憶データの構成を示す図である。
【図5】コントロールユニットにおける制御動作のフローチャートである。
【図6】コントロールユニットにおける制御動作のフローチャートである。
【図7】コントロールユニットにおける制御動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 コントロールユニット
2 モータ
3 トランクリッド
4 オフスイッチ
5 オープンスイッチ
6 全閉スイッチ
7 全開スイッチ
8 バッテリ
11 途中停止判断部
12 所定時間設定部
13 メモリ
14 電圧検出部
15 モータ制御部
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の窓や扉などモータで駆動される開閉機構が異物によって、開閉途中に停止した場合に、それを検出可能な開閉機構の途中停止検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
開閉機構が開閉する途中に、異物などを挟み込み開閉停止した場合は、モータへの電源供給を停止する必要がある。開閉機構の途中停止を検出する装置としては、従来例えばモータあるいはモータに連結される回転部に磁石を取付け、リードスイッチまたはホール素子で磁石から信号をとり、モータの回転速を検出し、回転速の変化から開閉機構の途中停止を検出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような検出では、磁石やリードスイッチなどで構成する回転センサーが必要で、機構構成が複雑になるとともにコスト高という問題があった。
また開閉機構がトランクリッドの場合は、トランクリッドとトランクルームの間にウェザーストリップなどのシール材が設けられているから、閉じるときに、全閉位置に近づくと、シールを圧縮しモータ回転が徐々に変化するため、途中停止と同じ状況が現われ、途中停止の判断が難しいという問題があった。また起動時においても、モータの回転が徐々に変化するから、途中停止と起動の判断が難い問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑み、モータの回転を検出せずに、途中停止を検出できる開閉機構の途中停止検出装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため請求項1記載の発明は、窓や扉等の開閉物体と、該開閉物体を開閉させるモータと、前記モータの駆動によって前記開閉物体が所定の開閉位置に到達したことを検出する開閉完成検出手段と、前記開閉物体が所定位置に到達したことで前記モータの駆動を停止させる制御手段とを有する開閉機構において、前記開閉物体の駆動時間を測定する時間測定手段と、前記モータの駆動電圧を検出する電圧検出手段と、前記駆動電圧に対応する所定時間を記憶する記憶手段と、前記モータの駆動電圧によって前記記憶手段から読み出される前記所定時間と前記開閉物体の駆動時間とを比較し、駆動時間が前記所定時間を超えた場合、前記開閉物体が途中停止したものと検出する途中停止検出手段と、前記記憶手段に記憶された所定時間を実開閉時間に基づいて実開閉時間に近い値に更新する所定時間設定手段とを有し、該所定時間設定手段は、前回の検出で途中停止となった場合、前記記憶手段に記憶された所定時間を更新しないものとした。
【0005】
請求項2記載の発明は、前記所定時間設定手段が前記記憶手段に記憶された所定時間と実開閉時間との平均値をとることによって所定時間を演算するものとし
た。
【0006】
請求項3記載の発明は、前記駆動電圧の変動範囲を分割して複数の電圧領域を設定し、前記記憶手段は、前記各電圧領域に対応する所定時間を記憶するものと
した。
【0007】
【発明の効果】
請求項1の発明では、モータ駆動電圧に対応する所定時間を記憶し、開閉物体を駆動するとき、駆動時間と、モータの駆動電圧により記憶手段から読み出された所定時間を比較し、駆動時間が所定時間を超えた場合、開閉物体が途中停止したものと判断するようにした。このように途中停止の判断は時間の比較によって行われるから、駆動時間を計時するのみでよく、速度センサーを用いてモータの回転速度を検出する従来のものに比べ、構成が簡単で、かかるコストが少ない。
またモータの回転速度を用いないことによって、駆動時の速度変動にも影響されず、途中停止を検出することができる。
また、所定時間はモータの駆動電圧に対応するものを用いることによって、駆動電圧が変化するものにも最適な時間設定が可能になり、素早く途中停止を検出できるものになる。
【0008】
そして、所定時間を実開閉時間に基づいて実開閉時間に近づくように修正するから、所定時間は開閉物体の実態を反映し、駆動状態の変化などにより開閉時間の変化などにも対応でき、いつでも素早く検出できる状態を維持できる。また始めは所定時間を長く設定し、実際の使用によって近づかせることができる。このようにすれば、開閉機構の個体差を考慮せずに所定時間の設定が可能になる。
そしてさらに、前回が途中停止の場合は、記憶手段に記憶された所定時間を更新しないので、途中停止の時間が所定時間に加えられることを防止し、検出時間が長くなることが防げる。
【0009】
請求項2記載の発明では、所定時間と実開閉時間との平均値をとることによって新たな所定時間を演算するから、演算が簡単で、演算にかかる時間が少なくなる。また演算するための装置の構成も簡単になる。
【0010】
請求項3の発明では、モータ駆動電圧の変動範囲を分割して複数の電圧領域を設定し、各電圧領域と対応する所定時間を記憶するようにしたから、記憶する所定時間の数が少なくなり、記憶手段が簡単に構成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を自動車のトランクリッドに適用した実施例により説明する。 図1は、実施例の構成を示す図である。 トランクリッド3を駆動して開閉させるモータ2はコントロールユニット1に接続される。モータ2は車載のバッテリ8で駆動する直流モータが使用される。トランクリッド3を閉じるオフスイッチ4、開けるオープンスイッチ5はコントロールユニット1に接続される。トランクリッド3と図示しないトランクルームの間に設置され、トランクリッドの全閉または全開位置を検出する全開スイッチ7、全閉スイッチ6もコントロールユニット1に接続される。
【0012】
コントロールユニット1は車載のバッテリ8と接続し、オフスイッチ4、オープンスイッチ5の操作に対応してモータ2に流れる電流方向を制御し、トランクリッド3を開閉させる。
全閉スイッチ6、全開スイッチ7はトランクリッド3の開閉状態を検出し、スイッチオンによって、コントロールユニット1に開閉情報を伝え、モータ2への給電を停止させる。
【0013】
コントロールユニット1には、トランクリッド3の開閉途中における停止を検出する機能が設定され、途中停止を検出した場合、モータ2に流している電流を遮断してトランクリッド3の開閉を停止させる。これによって、モータ2または駆動部に過度な負担がかかることなく、機構が壊れることを防止でき、物に損傷を与えないで済む。
【0014】
図2はコントロールユニットの機能ブロック図である。
モータを制御するモータ制御部15は途中停止判断部11と接続される。途中停止判断部11には、メモリ13、計時部16が接続される。メモリ13と計時部16は互いに接続し、メモリ13に所定時間設定部12、計時部16にはモータ制御部15がそれぞれ接続される。所定時間設定部12に車載のバッテリ8の電圧を検出する電圧検出部14が接続される。モータ制御部15にはオフスイッチ4、オープンスイッチ5、全閉スイッチ6および全開スイッチ7が接続される。
【0015】
モータ制御部15は、オフスイッチ4、オープンスイッチ5の操作によって、モータ2を駆動し、モータに連結されているトランクリッド3を開閉させる。トランクリッド3が全閉または全開位置になると、全閉スイッチ6または全開スイッチ7がオンとなり、モータの駆動が停止される。
モータ2の駆動時間は、計時部16が計測する。計測値はメモリ13に出力され記憶される。
メモリ13にトランクリッド3の途中停止を判断する所定時間が予め記憶されている。
【0016】
トランクリッドの開閉時間はバッテリの電圧によって変化するから、開閉時間と電圧の関係を実験によって予め測定し、そのうえトランクリッドの開閉を遅らせるあらゆる要素を考慮して、各電圧下で、途中停止と判断できる所定時間Tm0(V)を決定する。図3はバッテリ電圧と所定時間Tm0(V)の関係を示す図である。
【0017】
この所定時間Tm0(V)がメモリ13に記憶されるが、電圧が小範囲内で変動するとき、開閉時間に与える影響が小さいことを考慮して、電圧を4つの電圧領域に分ける。10V〜11Vを電圧領域V1、11V〜13Vを電圧領域V2、13V〜15Vを電圧領域V3、15V〜16Vを電圧領域V4として4つの領域を設定する。
各電圧領域に対応する所定時間を、上記図3により代表値で設定しメモリ13に記憶させる。この所定時間Tm0(V)は初期値であって、トランクリッドが開閉するたびに実開閉時間によって新たな値が演算され、学習した所定時間として記憶されるようになっている。
【0018】
所定時間設定部12は、前回の所定時間と実開閉時間とにより新たな所定時間を演算する。これにはまず電圧検出部14の検出値を入力し、メモリ13から対応する所定時間を読み出し、前回で計測された実開閉時間とにより所定時間を演算し、更新を行う。
メモリ13には3つの記憶領域があり、初期値であるTm0(V)と計時部16の計測値Tr(V)および演算された学習値であるTm(V)を記憶するようになっている。初期では、実測値と演算値がないため、図4に示すように3つの領域に電圧領域ごとに同じ初期値が記憶される。Tr(V)、Tm(V)は新たな値が得られるときに更新される。
【0019】
途中停止判断部11は計時部16の計測値とメモリ13に記憶された所定時間とを比較してトランクリッド3の開閉状態を判断し、途中停止したと判断した場合に、モータ制御部15に駆動停止指令を出力し、モータを停止させる。
【0020】
次に、コントロールユニット1における制御動作を図5、図6、図7のフローチャートに従って説明する。
オープンスイッチ5かオフスイッチ4が操作されることによってフローチャートがスタートする。
まず、ステップ100において、電圧検出部14の検出値が入力される。
ステップ101において、電圧Vが15V以上かどうかをチェックして、電圧領域V4に入ったかどうかを判断する。電圧Vが電圧領域V4に入った場合は、ステップ102へ進み、ここで、前回の所定時間Tm(V4)と実測値Tr(V4)との平均をとって新たな所定時間Tm(V4)を演算する。
【0021】
ステップ103において、メモリに記憶された所定時間Tm(V4)と実測値Tr(V4)とを比較して、途中停止があったかどうかを判断する。途中停止があった場合は、ステップ104へ進み、ここで更新を行わずに、前回の所定時間Tm(V4)’で設定時間Tmxを設定する。なお、前回の所定時間の代わりに初期値であるTm0(V4)を用いてもよい。設定時間Tmxは途中停止を判断するときに用いられる所定時間である。
【0022】
ステップ103で前回途中停止がなかったと判断された場合、ステップ105へ進む。
ステップ105では、ステップ102で演算された所定時間Tm(V4)を、メモリ13に記憶させ、データの更新を行う。
ステップ106において、所定時間Tm(V4)で設定時間Tmxを設定する。
【0023】
上記ステップ101で電圧が15Vより小さいと判断されると、ステップ107へ進み、ここで13Vより大きいかどうかが判断される。電圧が13Vより大きい場合は、電圧領域V3に入り、図6のステップ108へ進む。その後は、上記電圧領域V4に入ったと同じように、ステップ108〜ステップ112において、電圧領域V3について所定時間Tm(V3)が演算される。前回で途中停止がなかった場合は、演算されたTm(V3)でデータの更新を行って、設定時間Tmxを設定する。前回で途中停止があった場合には、データ更新せずに前回の所定時間Tm(V3)’で設定時間Tmxを設定する。
【0024】
ステップ107で、電圧が電圧領域V3に入らなかった場合は、ステップ113へ進み、ここで電圧が11V〜13Vの電圧領域V2に入ったかどうかが判断される。電圧領域V2に入った場合は、ステップ114へ進み、上記と同じように、ステップ114〜ステップ118において、電圧領域V2について、所定時間Tm(V2)が演算され、設定時間Tmxが設定される。
【0025】
ステップ113で電圧領域V2に入らなかった場合は、ステップ119へ進み、ここで電圧が10V〜11Vの電圧領域V1に入ったと判断されると、図6のステップ120へ進んで、電圧領域V1について、所定時間Tm(V1)が演算され、ステップ121〜ステップ124により、設定時間Tmxが設定される。
ステップ119で電圧が電圧領域V1に入らなかったとなると、バッテリの電圧が小さ過ぎるため、トランクリッド3の開閉は行わないものとして、演算、設定を行わずにループを終了する。
【0026】
上記によって設定時間Tmxが設定されると、ループが図7のステップ200へ進む。ここでモータ制御部15によってモータ駆動が開始され、トランクリッドが開閉される。
モータの駆動開始と同時に、計時部16はステップ201において、モータ駆動時間の計時を開始させる。
ステップ202においては、途中停止判断部11は計時部の時間計測値tと設定時間Tmxとを比較する。計測値tが設定時間Tmx以内で、モータ駆動が停止した場合は、途中停止がなかったとして、計測値tを新たなTr(V)として、データの更新を行ってメモリ13に記憶させる。計測値tが設定時間Tmxを超えても、モータ駆動が続けられている場合は、途中停止が発生したとして、ステップ203において、停止信号をモータ制御部15に出力して、駆動を停止させる。
【0027】
電圧検出部14は発明の電圧検出手段を構成する。
全閉スイッチ6、全開スイッチ7は発明の開閉完成手段を構成する。
計時部16は発明の時間測定手段を構成する。
メモリ13は発明の記憶手段を構成する。
途中停止判断部11は発明の途中停止検出手段を構成する。
モータ制御部15は発明の制御手段を構成する。
【0028】
本実施例は、以上のように構成され、途中停止の判断は開閉時間によって行われるから、モータの駆動時間の計時と比較だけで途中停止判断ができる。判断の基準となる所定時間はモータの駆動電圧と対応関係をもっているから、モータ駆動電圧の変動にも対応でき、素早く途中停止を検出することができる。
また所定時間は、開閉するたびに実開閉時間に近づくように修正し、学習させるから、トランクリッドの駆動状態の変化にも対応できるものとなり、長期にわたり、途中停止を検出できる状態が保たれる。
【0029】
このように、途中停止の判断は時間によって行われるから、モータ回転速度の検出が必要なものに比べ、速度センサーが不要で、安価に構成できる。
また起動時の速度変化やシール材を圧縮するときの速度変化も判断を誤らせる要素とならず、高精度に途中停止を検出できる効果が得られる。
なお、本実施例では、トランクリッドの開閉時の影響要素として、バッテリの電圧を用いたが、このほか、モータの駆動電流を用いても同じ効果が得られることはいうまでもない。
また、トランクリッドだけでなく、窓ガラスやその他の開閉物体にも同様適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成を示す図である。
【図2】コントロールユニットの機能ブロック図である。
【図3】初期の所定時間とバッテリ電圧の関係を示す図である。
【図4】記憶データの構成を示す図である。
【図5】コントロールユニットにおける制御動作のフローチャートである。
【図6】コントロールユニットにおける制御動作のフローチャートである。
【図7】コントロールユニットにおける制御動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 コントロールユニット
2 モータ
3 トランクリッド
4 オフスイッチ
5 オープンスイッチ
6 全閉スイッチ
7 全開スイッチ
8 バッテリ
11 途中停止判断部
12 所定時間設定部
13 メモリ
14 電圧検出部
15 モータ制御部
Claims (3)
- 窓や扉等の開閉物体と、
該開閉物体を開閉させるモータと、
前記モータの駆動によって前記開閉物体が所定の開閉位置に到達したことを検出する開閉完成検出手段と、
前記開閉物体が所定位置に到達したことで前記モータの駆動を停止させる制御手段とを有する開閉機構において、
前記開閉物体の駆動時間を測定する時間測定手段と、
前記モータの駆動電圧を検出する電圧検出手段と、
前記駆動電圧に対応する所定時間を記憶する記憶手段と、
前記モータの駆動電圧によって前記記憶手段から読み出される前記所定時間と前記開閉物体の駆動時間とを比較し、駆動時間が前記所定時間を超えた場合、前記開閉物体が途中停止したものと検出する途中停止検出手段と、
前記記憶手段に記憶された所定時間を実開閉時間に基づいて実開閉時間に近い値に更新する所定時間設定手段とを有し、
該所定時間設定手段は、前回の検出で途中停止となった場合、前記記憶手段に記憶された所定時間を更新しないことを特徴とする開閉機構の途中停止検出装置。 - 前記所定時間設定手段は、前記記憶手段に記憶された所定時間と実開閉時間との平均値をとることによって所定時間を演算することを特徴とする請求項1記載の開閉機構の途中停止検出装置。
- 前記駆動電圧の変動範囲を分割して複数の電圧領域を設定し、前記記憶手段は、前記各電圧領域に対応する所定時間を記憶することを特徴とする請求項1または2記載の開閉機構の途中停止検出装置。
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