JP3628872B2 - 電動式ドア錠の駆動装置 - Google Patents

電動式ドア錠の駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電動式ドア錠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、モータを駆動源としてデッドボルトの施解錠を行う電動式ドア錠としては実公平3−17012号公報に記載されたものが知られている。この従来例は錠ケースをドア体内部に埋設して形成され、該錠ケースにデッドボルト駆動用のモータが取り付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来例においては、モータ、およびモータの動力をデッドボルトに伝達するギア列をドア体内部に収納するために、ドア体の厚みが厚くなる上に、既設のドア体への取り付けもできないという問題がある。
【0004】
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたもので、その目的は、既設のドア体に取り付け可能な電動式ドア錠の駆動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば上記目的は、
ドア体1内部に収納された箱錠2のデッドボルト操作部20に嵌合可能で、かつ、ドア体1の室内側壁面10に固定される内側把手装置3のサムターンに連結可能なデッドボルト操作杆4と、
制御部により駆動制御されるモータ5と、
モータ5からの操作力をデッドボルト操作杆4に伝達し、デッドボルト操作杆4からモータ5側への操作力の伝達を空振りして禁止する一方向伝達機構6とを有し、
ドア体1と内側把手装置3との間に挟装される電動式ドア錠の駆動装置Aであって、
前記一方向伝達機構6は、
前記デッドボルト操作杆4に固定されるギア60と、
スプリング61により中立位置に付勢され、前記ギア60に噛合するラック62が連結されたスライダ63と、
モータ5により回転駆動されるドライブギア64とを有し、
前記ドライブギア64には、周回軌跡の一部でスライダ63の動作部63aに干渉し、該スライダ63をスプリング61の付勢力に抗して押し下げ、あるいは押し上げて前記デッドボルト操作杆4を施解錠位置間で回転させる操作突起64aが設けられ、
かつ、スライダ63とラック62とはスライダ63のストローク長の半分にほぼ一致する遊びdを持って連結される電動式ドア錠の駆動装置Aを提供することにより達成される。
【0006】
一般に箱錠2はデッドボルト21と、デッドボルト21を進退動作させるデッドボルト操作部20を備え、デッドボルト操作部20にはドア体1の室内側壁面10に固定される内側把手装置3に組み込まれたサムターンが連結される。また、デッドボルト操作部20はドア体1の室外側壁面11に固定されるシリンダ錠13によっても操作可能であり、サムターン、あるいは真正キーによるシリンダ錠13への回転操作によりドア体1の開放端面からデッドボルト21をドア枠側のデッドボルト係合孔(図示せず)に進退させることにより施解錠状態が選択される。
【0007】
本発明はかかる一般的な構成を有する箱錠2が組み込まれたドア体1への後付けが容易な電動式ドア錠の駆動装置に関するもので、各構成部材は好ましくは適宜の取り付けベースA1上にアッセンブリされ、ドア体1の室内側壁面10に固定される内側把手装置3とドア体1との間に挟まれた状態で固定される。固定状態において駆動装置Aのデッドボルト操作杆4は箱錠2のデッドボルト操作部20に嵌合する。既設の錠装置を取り替える場合であっても、ドア体1には、内側把手装置3に装着されるサムターンの操作杆10aが箱錠2のデッドボルト操作部20に嵌合できるように、デッドボルト操作部20を臨む開口が開設されているために、この開口を利用すればドア体1に加工を施すことなく駆動装置Aを取り付けることができる。
【0008】
上記デッドボルト操作杆4を駆動するモータ5は、例えば上記取り付けベースA1上に配置された電池ボックス50内の電池から電源を供給され、制御部により駆動開始、および回転方向が制御される。モータ5の動力は不可逆な伝達特性を有する一方向伝達機構6を介して行われ、モータ5からの操作力のみがデッドボルト操作杆4に伝達され、デッドボルト操作杆4からモータ5側への操作力の伝達は空振りして禁止される。
【0009】
したがって本発明によれば、既設のドアから内側把手装置3を取り外した後、ドア体1の室内側壁面10に電動式ドア錠の駆動装置Aを配置し、内側把手装置3を固定するだけで簡単に電動式ドア錠を設置できる。設置状態で制御部から駆動開始信号を出力させるとモータ5が駆動されてデッドボルト操作杆4が回転し、デッドボルト21の進退操作(施解錠動作)が行われる。また、内側把手装置3のサムターンは固定状態においてデッドボルト操作杆4に連結されるために、室内側からサムターンを直接操作することによりデッドボルト21の操作ができる。サムターンへの操作はデッドボルト操作杆4への操作であるから、当該操作力は一方向伝達機構6の作用によりモータ5側に伝達されず、しかも伝達禁止は空振り状態、すなわち、操作力への抵抗力を与えて操作を禁止するものではないために、サムターンの操作力が過大になることもない。
【0011】
また、図3に示すように、上記一方向伝達機構6において、モータ5の回転動力は適宜のギア列51を介してドライブギア64に伝達された後、スライダ63の直進運動に変換され、ラック62を介してギア60を回転させる。スライダ63は、箱錠2のデッドボルト操作部20に嵌合するデッドボルト操作杆4が施解錠位置間を回転するために必要なストローク長で往復駆動され、ラック62とスライダ63との間に設定される遊びdはラック62を操作した場合、すなわち、サムターンを操作してデッドボルト操作杆4を回転させる際の操作力がスライダ63に伝達されるのを禁止する。
【0012】
ギア60、すなわち箱錠2のデッドボルト操作部20に嵌合するデッドボルト操作杆4への回転操作力の伝達が直進駆動されるスライダ63を介して行われる本発明は、一個のモータ5により複数のデッドボルト操作杆4への操作が可能になるという利点を有し、例えばドア体1に主錠と補助錠が取り付けられたドアへの適用は、請求項2に係る発明のように、
ドア体1に装着された他の箱錠2のデッドボルト操作部20に嵌合可能で、かつ、ドア体1の室内側壁面10に固定される内側把手装置3のサムターンに連結可能なデッドボルト操作杆72を備えた補助操作ギア70を保持し、内側把手装置3とドア体1との間に挟装される補助駆動部7を有し、
前記スライダ63は前記補助駆動部7側に延設されるとともに、該スライダ63の先端部に補助操作ギア70に噛合する補助操作ラック71が連結され、
かつ、スライダ63と補助操作ラック71とはスライダ63のストローク長の半分にほぼ一致する遊びd’を持って連結される請求項1記載の電動式ドア錠の駆動装置Aの使用により可能になる。
【0013】
本発明において、主錠、および補助錠のデッドボルト操作部20は内側把手装置3の各々の箱錠2、2’に対応するサムターン、あるいはシリンダ錠13、13’を操作することにより操作可能であり、主錠2側のデッドボルト操作部20を操作した場合には、ラック62とスライダ63との間の遊びによりスライダ63は駆動されないために、補助錠2’側のデッドボルト21’が操作されることはない。補助錠2’側のデッドボルト21’をサムターン、あるいはシリンダ錠13’により操作した場合にも、補助操作ラック71とスライダ63との間に設けられる遊びd’により主錠2側のデッドボルト21が操作されることはなく、各々独立した施解錠操作が可能になる。一方、モータ5を駆動した場合には、スライダ63が駆動されてギア60、および補助操作ギア70が回転し、双方のデッドボルト21、21’が操作される。
【0014】
以上のように形成される駆動装置Aを使用した電動式ドア錠が請求項3に係る発明で提供される。すなわち請求項3に係る発明は、
請求項1または2記載の電動式ドア錠の駆動装置Aと、
ドア体1の室外側壁面11に固定される外側把手装置8とドア体1との間に挟装される施解錠信号受信部Bとからなり、
ドア体1に設けられた把手装置固定用の貫通穴12が前記施解錠信号受信部Bと駆動装置Aとを連結するケーブル9の通線開口として利用される電動式ドア錠である。
【0015】
施解錠信号受信部Bとしては、赤外線等を使用した遠隔発信器からのコード信号を受信するための受信機や、あるいはキーボード、タッチパネル、タッチセンサ等を使用でき、受信信号はケーブル9により駆動装置A側に伝送される。一般にドア体1への把手装置は、図1に示すように、内側把手装置3と外側把手装置8をボルト30等で共締めして行われるもので、上記ボルト30、あるいはドア体1の室外側壁面11に固定される外側把手装置8から突設される固定脚80を挿通するためにドア体1に穿設される貫通穴12をケーブル9の通線開口として利用することにより、ドア体1への加工が不要とされる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜4に本発明の実施の形態を示す。この実施の形態に係る電動式ドア錠が設置されるドアには上下に主錠、および補助錠の2個の箱錠2、2’が埋設される。各箱錠2、2’はドア体1の開放端面から進退するデッドボルト21、21’を有し、該デッドボルト21、21’を図示しないドア枠のデッドボルト係合穴に係脱させることによりドアが施解錠される。また主錠2にはラッチ22が設けられ、該ラッチ22をドア枠のラッチ係止穴(図示せず)に係合させてドアの閉塞状態を維持する。さらに、ドア体1の室外側壁面11には主錠2、および補助錠2’に対応してシリンダ錠13、13’が装着され、真正キーによりシリンダ錠13、13’を回転操作することによりデッドボルトを進退操作できる。
【0017】
ドアの開閉操作を行う際の手掛け部を提供するために、ドア体1の室内側、および室外側の壁面に内側把手装置3と外側把手装置8が各々固定される。各把手装置3、8は上下に分離した固定部32、33、82、83と固定部32、33、82、83に対して回動操作可能なハンドル部34、84とを有し、ハンドル部34、84を操作することによりラッチ操作片35を動作させ、ラッチ22を係脱させることができる。これら把手装置3、8を固定するために、ドア体1には貫通穴12が設けられており、把手装置3、8は外側把手装置8の固定部82、83から突設される固定脚80を貫通穴12に挿通させた後、室内側把手装置3の固定部32、33からボルト30を締め付けてドア体1に固定される。
【0018】
Aは電動式ドア錠の駆動装置であり、取り付けベースA1上にモータ5と、一方向伝達機構6と、ギア60を搭載して形成される。モータ5は取り付けベースA1上に形成される電池ボックス50から給電されて駆動され、さらに、取り付けベースA1には制御部を含む制御基板(図示せず)が固定される。制御部は後述する施解錠信号受信部Bへの入力信号を設定コード信号と比較し、合致した際に真正コード信号と認証し、モータ5を正逆いずれかに駆動させる。
【0019】
ギア60の回転中心にはドア体1への取り付け状態において箱錠2のデッドボルト操作部20に嵌合するデッドボルト操作杆4が一体形成される。また、図2に示すように、デッドボルト操作杆4の正面側には内側把手装置3に設けられたサムターンの操作杆10aが嵌合するサムターン嵌合部40が設けられる。デッドボルト操作杆4は嵌合状態においてデッドボルト操作部20と回転方向に連結され、デッドボルト操作杆4を回転させるとデッドボルト操作部20が回転してデッドボルト21が進退する。デッドボルト21は突出位置(施錠位置)と退避位置(解錠位置)のいずれかを選択するように構成されており、これに対応してデッドボルト操作部20もデッドボルト21の施錠位置に対応する回転位置と、解錠位置に対応する回転位置のいずれかが選択される。
【0020】
モータ5の駆動力をデッドボルト操作杆4に伝達するための一方向伝達機構6は、ドライブギア64を含む減速歯車列51と、ドライブギア64により直進駆動されるスライダ63と、スライダ63に連結されるラック62とを有し、ラック62が上記デッドボルト操作杆4のギア60に噛合する。ドライブギア64は減速歯車列51の最終段ギアであり、カム部64bと操作突起64aとを備える。
【0021】
図3、4に示すように、スライダ63は取り付けベースA1上に上下方向移動自在に装着され、取り付けベースA1とスライダ63との間に介装される一対の圧縮スプリング61、61により中立位置に付勢される。スライダ63はドライブギア64の側方に配置され、ドライブギア64側に動作部63aが突設される。動作部63aの往復移動経路はドライブギア64の周回軌跡を横断しており、ドライブギア64が回転すると動作部63aは操作突起64aにより押し上げられ、あるいは押し下げられて上下方向に移動する。この後、さらにドライブギア64が回転すると、操作突起64aは動作部63aの往復移動経路から逸れ、支えを失ったスライダ63はスプリング61の復元力により中立位置に復帰する。一方、ドライブギア64はスライダ63に上述した上方、あるいは下方に移動させた後、カム部64bがマイクロスイッチ52を動作させ、モータ5を停止させる。
【0022】
ラック62はボス部62aをスライダ63に形成された長孔63bに遊嵌させることによりスライダ63に対して相対移動自在に連結される。ラック62の相対移動可能距離は、スライダ63の中立位置から上下方向ストローク終端位置までの距離、すなわちスライダ63の全ストローク長の半分にほぼ一致しており、この距離は箱錠2内のデッドボルト操作部20を施錠位置から解錠位置、あるいはその反対方向に回転させるために必要なラック62の移動距離に一致する。
【0023】
本実施例の動作を図3により説明する。図示の方向でデッドボルト操作部20の時計回りの回転が施錠方向、反時計回りを解錠方向とすると、図示の状態において、デッドボルト操作部20は反時計方向回りの回転終端位置、すなわち解錠位置に保持されている。この状態でスライダ63は中立位置にあり、ラック62のボス部62aはスライダ63の長孔63bの上端に接している。この状態からモータ5に解錠信号を送信すると、モータ5はスライダ63が上方に移動する方向に回転する。スライダ63とラック62との連結部にはスライダ63の上昇移動を許容する遊びdがあるために、スライダ63はラック62を動作させることなく上昇し、モータ5に異常負荷を与えることがなく、さらに、この後、スライダ63はスプリング61により図示の位置に復帰する。一方、上述した解錠状態でモータ5に施錠信号を送信すると、図4(a)に示すように、モータ5は上述したと反対方向に回転してスライダ63は下方に移動する。ラック62のボス部62aの上端は長孔の上端に当接しているために、スライダ63の下方への移動、すなわち長孔63bの下方への移動によりボス部62bは下方に押し下げられ、ラック62の下方への移動によりギア60は時計回りに回転してデッドボルト操作杆4を施錠位置に回転させる。デッドボルト操作杆4を動作させた後、スライダ63はスプリング61の復元力により中立位置に復帰する。また、上記解錠状態から、後述するようにサムターン、あるいはキーシリンダを操作してデッドボルト操作杆4を施錠方向、すなわち時計回りに回転させると、ラック62は下方に移動するが、ボス部62aの下端と長孔63bの下端との間には遊びdがあるために、スライダ63を動作させることはなく、サムターン等への操作力が過大になることもない。
【0024】
モータ5により、あるいはサムターン等を操作してデッドボルト操作杆4を施錠位置に回転させると、図4(a)、(b)に示すように、ラック62はデッドボルト操作杆4の回転位置に追随して下方に停止し、さらにスライダ63は中立位置に復帰するために、ボス部62aの下端が長孔63bの下端に接した状態に移行し、この後、モータ5の施解錠方向への駆動、あるいはサムターン等による解錠操作を行うと、上述したと同様に作用して所定の動作がなされる。
【0025】
また、この実施の形態において、ラック62は非常時分離機構65を備える。非常時分離機構65は、図5に示すように、ラック62をギア噛合部62bとスライダ連結部62cに分離することにより構成され、スライダ連結部62cに上述したボス部62aが、ギア噛合部62bにギア60に噛合するラックギアが各々形成される。スライダ連結部62cとギア噛合部62bは弾性変形可能な係止爪66によりストローク方向に連結されており、図5(b)に示すように、通常は一体として動作して、スライダ63の上下移動をデッドボルト操作杆4の回転運動に変換する。一方、スライダ63の動作中にギア列51の構成ギア間の噛み込みに不良が生じたり、あるいはモータ5の不良、電池切れ等によりモータ5の駆動が停止した場合には、サムターン、あるいはシリンダ錠13を操作してデッドボルト操作杆4に回転力を付与することにより、図5(c)に示すように、係止爪66の係止が解除され、デッドボルト21を操作できる。モータ5が駆動すると係止爪66は再びギア嵌合部62bと連結する。
【0026】
以上のように形成される駆動装置Aは取り付けベースA1を内側把手装置3の固定部35とドア体1との間に挟み込むことにより固定される。内側把手装置3を固定した状態で内側把手装置3に装着されたサムターンの操作杆10aはデッドボルト操作杆4のサムターン連結凹部40に嵌合し、サムターンを回転操作することによりデッドボルト操作杆4を回転操作できる。
【0027】
さらに、駆動装置Aには必要に応じて補助駆動部7が連結できる。補助駆動部7は、ドア体1に補助錠2’が固定され、該補助錠2’を駆動装置Aにより駆動したい場合に連結されるもので、補助ベース73と、連結プレート74とを備える。補助ベース73は図1に示すように、内側把手装置3の固定部32、33が上下に分離している使用の場合には、連結プレート74を隠すカバーとしての機能も果たすもので、図2に示すように、取り付けベースA1の下端に形成された連結凹部75にフック74aを係止させて取り付けベースA1に連結される。また、連結プレート73は図6に示すように、下端に補助操作ラック71を備え、リベット73a等を使用してスライダ63に連結される。
【0028】
補助操作ラック71は補助ベース73上に回転自在に保持された補助錠2’操作用の補助操作ギア70に噛合し、該補助操作ギア70の裏面から突出するデッドボルト操作杆72を介して補助錠2’のデッドボルト操作部20を回転操作する。補助操作ラック71と連結プレート74は上述したラック62とスライダ63と同様に、補助操作ラック71側に形成したボス部62aを連結プレート74側に形成した長孔63bに遊嵌させて連結されており、長孔63bとボス部62aとの間にも遊びd’が設けられる。
【0029】
したがってこの実施の形態において、内側把手装置3の下方の固定部33に配置されたサムターン、あるいは外側把手装置8のシリンダ錠13’を操作することにより、補助操作ギア70を直接操作してデッドボルト21’を回転操作することが可能であり、この操作によっては連結プレート74は動作しないために、主錠2が動作することもない。一方、モータ5を駆動してスライダ63を操作すると、スライダ63、および連結プレート74が動作するために、主錠2、および補助錠2’の双方を同時に施解錠することができる。また、主錠2、および補助錠2’はスライダ63と連結プレート74により連結されているために、例えば一方が解錠状態で、他方が施錠状態であっても、同時に双方を施錠、あるいは解錠状態に移行させることができる。
【0030】
加えてこの実施の形態は過負荷防止機構を備える。過負荷防止機構は、複数(本実施の形態においては2個)の箱錠2のデッドボルト操作部20、20をスライダ63の直進操作により回転させて施解錠する場合、デッドボルト操作部20に連結されるギア60に噛合し、スライダ63に連結されるラック62への操作力の伝達タイミングを各々ずらせることにより構成される。すなわち、図6を参照すると、ラック62のボス部62aとスライダ63の長孔63bとはスライダ63の中立位置において接触しており、スライダ63への直進操作力は直ちにラック62に伝達される。これに対し、連結プレート74の長孔63bと補助操作ラック71のボス部62aの間には所定の間隙Dが設けられる。この状態でモータ5を解錠方向に駆動すると、ボス部62aと長孔63bとの間に間隙Dのないスライダ63側のラック62は直ちに移動し、主錠2のデッドボルト操作部20を操作する。一方、ボス部62aと長孔63bとの間に間隙Dが設けられた連結プレート74側の補助操作ラック71は、当初動作することはなく、主錠2側のデッドボルト操作部20への操作から所定時間経過後に補助箱錠2’のデッドボルト操作部20への操作が開始される。デッドボルト操作部20への操作は各摺動部が静摩擦から動摩擦に変化するために初期において大きく、しかも、モータ5には運転開始時に大きな電流を必要とし、双方のデッドボルト操作部20を同時に駆動すると、モータ5には過度な突入電流が流入するおそれがあるが、このように、動作タイミングをずらせることにより、モータ5への過度な突入電流の供給を防止できる。なお、上述した間隙Dを設けることにより、デッドボルト操作部20の施解錠間での移動のためのストローク長が不足するが、箱錠2のデッドボルトは施解錠間で節度移動がなされ、思案点を超えるとクリックスプリング等により施解錠間の状態反転が生じるために、施解錠動作に悪影響を与えることはない。
【0031】
以上のようにして構成される駆動装置Aを使用して電動式ドア錠を構成するには、図1に示すように、上記駆動装置Aをドア体1の室内側壁面10に、室外側壁面11に施解錠信号受信部Bをそれぞれ固定する。この実施の形態において施解錠信号受信部Bは赤外線受信装置であり、90は赤外線受信窓、91は施解錠状態、あるいは赤外線受信状態を表示するLED等の状態表示窓を示す。施解錠信号受信部Bは取り付けベースB1上に構築されており、室外側把手装置8とドア体1との間に挟装される。なお、図1においてB2は外側把手装置8の下部固定部とドア体1との間に挟装されるアウトサイドスペーサを示す。
【0032】
施解錠信号受信部Bでの受信信号はケーブル9を介して駆動装置Aの制御部に入力される。ドア体1の表裏間にケーブル9を布線するために、ドア体1に設けられた既設の貫通穴12が利用される。図7にケーブル9の通線構造を示す。外側把手装置8の固定部82から突設される固定脚80は貫通穴12を挿通して室内側壁面10近傍に至り、固定脚80内に螺合されるボルト30により内側把手装置3の固定部32が固定される。92は固定脚80を被うように装着される配線ガイドであり、2個の半割り状のガイドピース93、93を連結して構成される。ガイドピース93は図7(c)に示すように、半割り状の筒部94の先端にフランジ部95を備え、筒部94に布線ガイド溝96が凹設される。これらガイドピース93、93は同一形状に形成されており、一方のガイドボス93aを他方のガイド孔93bに嵌合させて連結される。
【0033】
したがってこの実施の形態において、配線ガイド92の布線ガイド溝96に沿わせて施解錠信号受信部Bへの信号、あるいは電源ケーブル9を布線し、保護カバー97を巻き付ける。保護カバー97には熱収縮チューブや粘着テープ等が使用できる。この状態でドア体1の貫通穴12に挿通し、室内側壁面10でコネクタ98等を利用して施解錠信号受信部Bからのケーブル9を連結し、この後、外側把手装置8の固定脚80を配線ガイド92の中空部92aに挿通させ、従来と同様に内側把手装置3を固定する。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、既設のドアでも簡単に電動式ドアにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駆動装置のドア体への取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図2】駆動装置を正面から見た斜視図である。
【図3】一方向伝達機構を示す図である。
【図4】一方向伝達機構の動作を示す図で、(a)は施錠操作途中を示す説明図、(b)は施錠完了後を示す説明図である。
【図5】非常時分離機構を示す図で、(a)は分解斜視図で、(b)は分離前の状態を示す平面図、(b)は分離後の状態を示す平面図である。
【図6】補助駆動部を示す説明図である。
【図7】通線構造を示す図で、(a)はドア体を厚み方向に切断した断面図、(b)は(a)の7B−7B線断面図、(c)は配線ガイドの斜視図である。
【符合の説明】
1 ドア体
10 室内側壁面
11 室外側壁面
12 貫通穴
2、2’ 箱錠
20 デッドボルト操作部
3 内側把手装置
4、72 デッドボルト操作杆
5 モータ
6 一方向伝達機構
60 ギア
61 スプリング
62 ラック
63 スライダ
63a 動作部
64 ドライブギア
64a 操作突起
7 補助駆動部
70 補助操作ギア
71 補助操作ラック
8 外側把手装置
9 ケーブル
A 駆動装置
B 施解錠信号受信部

Claims (3)

  1. ドア体内部に収納された箱錠のデッドボルト操作部に嵌合可能で、かつ、ドア体の室内側壁面に固定される内側把手装置のサムターンに連結可能なデッドボルト操作杆と、
    制御部により駆動制御されるモータと、
    モータからの操作力をデッドボルト操作杆に伝達し、デッドボルト操作杆からモータ側への操作力の伝達を空振りして禁止する一方向伝達機構とを有し、
    ドア体と内側把手装置との間に挟装される電動式ドア錠の駆動装置であって、
    前記一方向伝達機構は、
    前記デッドボルト操作杆に固定されるギアと、
    スプリングにより中立位置に付勢され、前記ギアに噛合するラックが連結されたスライダと、
    モータにより回転駆動されるドライブギアとを有し、
    前記ドライブギアには、周回軌跡の一部でスライダの動作部に干渉し、該スライダをスプリングの付勢力に抗して押し下げ、あるいは押し上げて前記デッドボルト操作杆を施解錠位置間で回転させる操作突起が設けられ、
    かつ、スライダとラックとはスライダのストローク長の半分にほぼ一致する遊びを持って連結される電動式ドア錠の駆動装置。
  2. ドア体に装着された他の箱錠のデッドボルト操作部に嵌合可能で、かつ、ドア体の室内側壁面に固定される内側把手装置のサムターンに連結可能なデッドボルト操作杆を備えた補助操作ギアを保持し、内側把手装置とドア体との間に挟装される補助駆動部を有し、
    前記スライダは前記補助駆動部側に延設されるとともに、該スライダの先端部に補助操作ギアに噛合する補助操作ラックが連結され、
    かつ、スライダと補助操作ラックとはスライダのストローク長の半分にほぼ一致する遊びを持って連結される請求項1記載の電動式ドア錠の駆動装置。
  3. 請求項1または2記載の電動式ドア錠の駆動装置と、
    ドア体の室外側壁面に固定される外側把手装置とドア体との間に挟装される施解錠信号受信部とからなり、
    ドア体に設けられた把手装置固定用の貫通穴が前記施解錠信号受信部と駆動装置とを連結するケーブルの通線開口として利用される電動式ドア錠。
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