JP3627476B2 - 射出成形装置および射出成形制御方法 - Google Patents
射出成形装置および射出成形制御方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形装置および射出成形装置を用いた射出成形制御方法に関する。特に、射出の充填量を推定して制御できるようにした射出成形装置およびその充填量制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発明の先行技術として、射出成形機の射出における金型内の成形材料の充填制御が成形品の品質と強い相関関係があるので、射出成形品の品質を向上させて品質のばらつきを小さくするために、金型内のゴム又は樹脂圧力を制御する方法が提案されている。
【0003】
しかしながら、この方法は、金型ごとに圧力センサを取り付けなければならないから、非常に多くの圧力センサを取り付ける必要があり、その上、金型内の温度に耐える圧力センサは特殊な構造のため高価である。また金型によっては成形品に跡が成形されるため圧力センサを取り付けることができないという問題があった。更には、金型洗浄のたびごとに圧力センサを脱着しなければならないという問題がある。
【0004】
この問題を解消する方法として、射出用圧力シリンダの射出油圧を検出して、この射出油圧から金型内のゴム又は樹脂圧力を間接的に測定する方法も提案されているが、この方法では、金型内の成形材料を高速で充填する過程で、金型内の成形材料の流動抵抗によって射出油圧が高圧充填から低圧充填に切り換える設定値に到達し、誤動により低圧充填に切り換えられて良好な品質の射出成形品ができないという問題があった。
【0005】
更に、これらの問題を解決する方法として、図18に示す従来技術の射出成形機が存在する。
【0006】
図18は、この射出成形機の断面図である。
図18に於て、ホッパ67から供給された成形材料をスクリュー50で圧縮しながら混練溶解して射出シリンダ51の先端室52に貯溜する。この射出シリンダ51には、成形材料を内周面内で混練すると共に、押し出すスクリュー50が内装されている。
【0007】
そして、このスクリュー50は、射出シリンダ51の後端に設けられた油圧シリンダ53のピストン54に連結されていて、この油圧シリンダ53内にポンプ68から圧力油が送り込まれることによりピストン54が作動してスクリュー50を前進・後退させる。
【0008】
このスクリュー50の前進により、先端室52に貯溜された成形材料を金型65の成形キャビティ66に射出する。
【0009】
油圧シリンダ53に作動油を供給するポンプ68からの配管の途中には、作動油の流れの方向および流量をコントロールする電磁比例流量弁55が設けられている。又、この配管に連通する回路には、電磁比例圧力弁56が設けられている。この電磁比例圧力弁56は油圧シリンダ53の油圧をコントロールするためにリリーフ弁と電磁比例圧力弁を組み合わせたものである。
【0010】
又、油圧シリンダ53には、圧力センサ57が設けられていると共に、この圧力センサ57に連結した圧力変換器58が取り付けられている。この両者の働きで作動油の圧力を電気信号に変換する。
【0011】
更に、圧力変換器58には作動油の比較器59が連結されている。この比較器59には圧力設定器60が連結されていて、この圧力設定器60により作動油を高圧から低圧に切り換えるための圧力設定をする。そして、圧力設定器60の設定値と圧力変換器58からの実際の油圧とを比較して、油圧が設定値に達すると、信号をシーケンスコントローラ61に送ることになる。
【0012】
又、スクリュー50にはポテンションメータ62が設けられており、スクリューの位置を検出する。更に、ポテンションメータ62に連結する位置の比較器63が設けられており、この位置の比較器63には、スクリュー50の位置を設定する設定器64が連結されている。
【0013】
そして、位置の比較器63で、ポテンションメータ62からの実際のスクリュー50の位置と設定器64の設定値を比較してスクリュー50の位置が設定された位置に達すると信号をシーケンスコントローラ61に発信する。
【0014】
そして、シーケンスコントローラ61は、油圧の比較器59と位置の比較器63の両方から同時に信号が発信されたときに、電磁比例圧力弁56に信号を送って作動油を高圧から低圧に切り換えるものである。
【0015】
この射出成形機においては、作動油の射出油圧が高圧から低圧に切り換える設定値に到達しても、位置の比較器63が作動しない限りシーケンスコントローラ61の指令は電磁比例流量弁55に作用しない。そして、スクリュー50のストロークがある範囲に到達したときに初めて高圧充填から低圧充填に切り換えるようになっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法にも依然として問題点が存在する。すなわち、この問題点を図19に基づいて説明する。図19は、成形材料の粘性の異なる3種類の成形材料について実験をしたものである。
射出成形材料が充填された金型内の圧力は、射出成形材料の粘度のばらつきに応じて変化する。図19の曲線aは、射出成形材料の粘度が高い場合を示しており、このときは、射出ノズルの圧力がトリガ(しきい値)に到達したとき、充填量が極端に少なく、金型への成形材料の充填量は不足する。
【0017】
逆に、曲線cは射出成形材料の粘度が低い場合を示しており、このときは、射出ノズルの圧力がトリガ(しきい値)に到達したとき、充填量が極端に多く、金型に充填された成形材料が溢れ、バリが発生して不良となる。
【0018】
これに対し、曲線bは、射出成形材料の粘度が適切な場合を示しており、このときは、射出ノズルの圧力がトリガ(しきい値)に到達したとき充填が適切となる。しかし、この粘度が限定されることは、多数の異なる粘度を成形しなければならない射出成形機にとっては実用性がないことになる。
【0019】
又、この射出成形機に於ては、保圧工程に移行する時点が、圧力設定器にスイッチされた後の設定器が設定値に達してスイッチされる構成であるから、成形品となる成形キャビティ66の容積に応じてスクリュー50の初動位置を設定しなければならない。このため成形品の品目ごとに成形品の大きさに応じ射出成形機のスクリュー50の位置(充填量の設定値の決定)を調整して設定している。この設定は、熟練と共に作業時間を要している。
【0020】
図20は、大、中、小の3種類の体積の異なる成形品について、スクリューがトリガ(しきい値)に到達した距離と、その時点のノズル内圧の変化勾配を示すものである。
【0021】
この図20はスクリューのトリガに達した位置とノズル内圧の変化勾配θを概念的に表したものである。この勾配θは、射出量による体積の増加に起因するもので、成形材料の膨張によりスクリューの位置が後退する、スクリューのリバウンド現象の原因となるものである。
【0022】
この図20から明らかなようにスクリューのトリガに到達する距離が異なるので、この距離により保圧に切り換えを行うと成形キャビティの大きさにより誤差が惹起する。
【0023】
又、ノズル内圧の変化勾配(圧力増加率)θも製品の大きさによって、その上昇方向が変化することが認められる。
従って、ノズル内圧の増加率によって射出工程から保圧工程に切り換えるときに誤差が惹起し、不良品を成形する原因ともなる。以上のように、成形材料の成形は、粘性度、射出圧力、成形体積の大小等により、成形条件が変化するので、不良品を簡単な方法で低減することは極めて困難である。
【0024】
本発明は、上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その技術的課題は、成形品の大きさにかかわらず、又その材質特性にかかわらず、最適な充填量により不良品の発生を防止することにある。
【0025】
又、射出充填量の過不足を判定して不良品の判定をできるようにすることにある。
【0026】
更に、射出充填量が不足している場合には再充填をして不良品を防止できるようにすることにある。
【0027】
又、射出充填量を設定値と比較して充填量を制御する方法を得ることにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の技術的課題を解決するために成されたものである。
本発明の第1の観点によれば、成形型(8)の成形キャビティ(8c)に射出する射出ノズル(11)を有するスクリューシリンダ(1)、前記スクリューシリンダ(1)のシリンダ内周面に移動自在に嵌合して射出ノズル(11)側へ成形材料を押し出す射出スクリュー(2)、前記射出スクリュー(2)を前進後退させる駆動装置(3)および前記駆動装置(3)を駆動制御して前記射出スクリュー(2)の前進により成形材料を成形型内に射出させる制御装置(24)、前記射出スクリュー(2)の移動距離(B)を計測する位置センサ(5)を具備し、
前記制御装置は、射出圧力工程から保圧工程へ切り替える時点又は射出圧力完了時点に射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する実際の射出スクリュー後退移動量(B)を前記位置検出センサ(5)の計測値から検出する検出部(26)と、前もって射出成形の対象の成形材料を射出成形したとき求めた、前記射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された前記成形材料の充填量の膨張に起因して前記射出スクリュー(2)が後退する、射出スクリュー後退移動量を記憶した設定部(25)と、前記検出部(26)で実際に検出した前記射出スクリュー後退移動量と、前記設定部(25)に設定された射出スクリュー後退移動量とを比較する、比較判定部(27)とを有し、前記比較判定部(27)で比較判定した結果に基づいて前記射出スクリューの充填量を制御することを特徴とする、射出成形装置が提供される。
【0031】
本発明の第2の観点によれば、成形型(8)の成形キャビティ(8c)に射出する射出ノズル(11)を有するスクリューシリンダ(1)、前記スクリューシリンダ(1)のシリンダ内周面に移動自在に嵌合して射出ノズル(11)側へ成形材料を押し出す射出スクリュー(2)、前記射出スクリュー(2)に連結して前記射出スクリュー(2)を前進後退させる駆動装置(3)、前記駆動装置(3)を駆動制御して前記射出スクリュー(2)の前進により成形材料を成形型内に射出させる制御装置(24)、前記射出スクリュー(2)の移動距離(B)を計測する位置センサ(5)を具備し、
前記制御装置(24)は、射出圧力完了時点又は射出圧力工程から保圧工程へ切り替わる時点に射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する実際の射出スクリュー後退移動量(B)を前記位置検出センサ(5)の計測値から検出する検出部(26)と、前記検出部(26)で検出した実際の射出スクリュー後退移動量と比較する基準となる、前もって射出成形材料について射出成形して求めた射出スクリュー後退移動量を設定値として記憶させている設定部(25)と、前記検出部(26)で検出した実際の射出スクリュー後退移動量と、前記設定部(25)に設定された射出スクリュー後退移動量とを比較する比較部(27a)と、前記比較部(27a)で比較したデータをもとに充填量の適正を判定して成形品の合否の判定信号を発信する判定部(27b)を有することを特徴とする射出成形装置が提供される。
【0032】
好ましくは、前記制御装置(24)は、前記判定部(27b)が成形型内の射出充填量不足と判定したときは前記駆動部(3)を駆動制御させて前記成形型内に前記成形材料の再充填を行うように信号を発して制御するように成されていることを特徴とする。
【0033】
また好ましくは、前記判定部(27b)が成形型内の射出充填量の適否を判定して不良品の信号を選別機へ発するように成されていることを特徴とする。
【0034】
好ましくは、前記射出成形装置(A)がスクリュープランジャ型であることを特徴とする。
【0035】
また好ましくは、前記制御装置(24)の前記検出部(26)がプランジャーの後退移動量を検出するように成されていることを特徴とする。
【0036】
本発明の第3の観点によれば、成形型(8)の成形キャビティ(8c)に射出するスクリューシリンダ(1)、前記スクリューシリンダ(1)のシリンダ内周面に移動自在に嵌合して射出ノズル(11)側へ成形材料を押し出す射出スクリュー(2)、前記射出スクリュー(2)を前進後退させる駆動装置(3)、前記駆動装置(3)を駆動制御して前記射出スクリュー(2)の前進により成形材料を成形型内に射出させる制御装置(24)、前記射出スクリュー(2)の移動距離(B)を計測する位置センサ(5)を具備する射出成形装置を用いて射出成形を行う、射出成形制御方法であって、
事前に、射出成形対象の成形材料について射出成形し、射出圧力完了時点又は射出圧力工程から保圧工程へ切り替わる時点に射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する射出スクリュー後退移動量(B)を前もって計測し、その計測値を設定値として前記制御装置(24)の設定部(25)に入力し、実際の射出成形において、射出工程から保圧工程に切り替える時、又は射出完了時に、射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する実際の射出スクリュー後退移動量(B)を前記位置検出センサ(5)の計測値から検出し、前記制御装置(24)の比較判定部(27)で、前記検出部(26)で検出した実際の射出スクリュー後退移動量と、前記設定部(25)に設定された射出スクリュー後 退移動量とを比較判定し、前記比較判定部(27)で判定した信号で前記駆動装置を制御するようにしたことを特徴とする、射出成形制御方法が提供される。
【0037】
【作用】
射出成形装置に於て、成形型内に成形材料が充填完了した時点、又は射出圧力工程から保圧工程へ切り換える時点に、射出圧力に低下により成形材料の膨張により生ずる射出スクリューの後退移動量を制御装置に設けられている検出部により検出し、この成形材料と同じ成形材料を前もって適正な射出成形条件で射出成形して成形品を製造し、そのときの射出スクリュー後退移動量を求めて設定部に設定値として記憶させておき、この検出部の検出値と設定部の設定値とを比較部に於て比較して成形型内の充填量が適正か否か推定する。この推定に基づいて判定部で合否の判定をして判定信号を発信する。
【0038】
そして、成形型内の成形材料の充填量が不足していると推定されるときは、比較判定部(27)からの信号により駆動制御し、成形材料を再充填して適正な成形品を成形するものである。
【0039】
更に、射出の充填量が設定部の設定値の範囲を越えて成形されたときには、判定部(27b)で合否の判定信号を発信して不良品が良品に混入しないように除外処置の装置へ発信する。
【0040】
更に又、比較部(27a)と判定部(27b)で成形の充填量と圧力等を確認して射出成形装置の駆動装置を制御して不良成形品を防止する。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態の射出成形装置を図面に基づいて詳述する。
【0042】
図1は、本発明に係る第1の実施の形態を示す射出成形装置の断面図である。
【0043】
図1に於て、Aは射出成形装置である。射出成形装置Aは、温調流体が通過できる流路14を内周面の外周側に設けたスクリューシリンダ1が設けられている。このスクリューシリンダ1内には、射出成形物導入開口12から導入されたゴムの成形材料を射出ノズル11に向かって螺旋溝により押し出すと共に、先端ピストン部2aで充填する射出スクリュー2が内装されている。又、この射出スクリュー2を駆動する油圧シリンダである駆動装置3も後方に設けられている。更に、この駆動装置3に作動流体を供給して作動させる可変容量ポンプ15aを設けた動力装置15と、この動力装置15を介して駆動装置3を制御する制御装置24とが設けられている。
尚、駆動装置3を以下では射出用圧力シリンダと具体的に称することにする。
【0044】
又、射出成形装置Aは、スクリューシリンダ1の射出ノズル11から射出されたゴムを成形する成形キャビティ8cを設けた上型8aと下型8bとからなる成形型8を取り付けている。この成形型8は、加熱盤13で加熱される。又、加熱盤13の下には、断熱盤9とプレート10とが層状に載置されている。なお、成形型8は簡略化して図解している。
【0045】
更に、射出成形装置Aは、ノズル部圧力センサ6の検出信号を受け入れるインターフェース回路(I/F)23と、射出用圧力シリンダ3の軸3aの移動から射出スクリュー2の位置を検出する位置センサ5の読みを入力するI/F22と、I/F22およびI/F23からの信号に基づいて後述する制御動作を行い、I/F21を介してサーボバルブ7を駆動して射出スクリュー2を移動させ、充填動作、射出圧力低下時にスクリューの移動が後退する動作(スクリューリバウンド動作)および保圧動作を制御する制御装置24とから構成されている。
【0046】
そして、射出スクリュー2が後退して前進する準備の位置は、射出ノズル11の射出開口aの位置からL寸法だけ後方の停止位置bである。
【0047】
この射出スクリュー2の停止位置bは、型締位置により決定される射出成形装置Aの最大成形能力の時の成形キャビティ8cのキャビティ容積V1よりも大き
くなる充填量Vから決定される。つまり充填量Vは、射出開口aからの平均内径面積S×Lである。そして、この充填量Vは、最大のキャビティ容積V1+クッ
ション量V2となる。このクッション量V2は、V×10〜35%に取ることが
好ましい。
【0048】
このクッション量V×10〜35%のうち、成形材料の粘性度が高いものほどクッション量を小さくした方が好ましい結果が得られる。特に、粘性度の高いゴム材質の成形材料のような場合には、約20%位に取ることが好ましい。
尚、図1に於て、ノズル部圧力センサ6と成形型圧力センサ6’は、設定部25に入力するテスト射出成形する成形材料についてスクリューリバウンド量(射出スクリュー後退移動量)を前もって試験する時に用いるものである。成形時には、選択スイッチ28により開放にしておくこともできる。
【0049】
次に図2は、図1に示す制御装置24の構成図である。
【0050】
図2および図3に於て、位置センサ5は、射出スクリュー2の移動距離を検出し、この位置センサ5の検出データをインターフェースI/F22を介して検出部26に入力する。
次に、設定部25には、この射出成形材料を同一の条件のもとに、前もって試験により求めたスクリューリバウンド(射出スクリュー後退移動量)のデータを入力して記憶させておく。そして、比較判定部27に於て、検出部26で検出したスクリューリバウンド量のデータを設定部25に設定されているスクリューリバウンド(射出スクリュー後退移動量)と比較し、設定部25のデータの範囲内に存するか否か比較して演算処理し、成形キャビティ8c内の充填量を推定するものである。
【0051】
又、比較判定部27で演算処理した充填量の推定結果をサーボバルブ7を介して射出用シリンダ3に送り制御する。又、成形品の合否の判定を処理して、成形品の良品と不良品との選別装置に信号を送信するものである。更に、射出された充填量が不足している場合には、比較判定部27よりサーボバルブ7等へ信号を発信して成形キャビティ8c内へ再充填を実施し、設定値と同じ条件により射出成形を行うこともできる。
【0052】
図3は、図2の制御装置24の演算処理装置(CPU)の説明図である。
図3に於て、制御装置24は、コンピュータを有する演算処理装置(CPU)240、メモリ242、A/D変換器244、I/O装置246およびD/A変換器243を設けている。そして、I/F23から入力されたアナログ形式の圧力信号はA/DC変換器244でディジタル形式の圧力信号に変換される。同様に、I/F22から入力されたアナログ形式の射出スクリュー2の位置信号はA/DC変換器244でディジタル形式の位置信号(ストローク信号)に変換される。CPU240はメモリ242に記憶されている制御プログラムを動作させて後述する制御動作を行う。その結果が、D/A変換器243を介してディジタル形式のサーボバルブ7の駆動信号としてI/F21に出力される。
又、図示省略の射出成形装置Aに設けられた選別装置にも信号を発し、成形品の良品と不良品とを選別することができる。
【0053】
図4は、射出スクリュー2の前進移動と射出時間との関係を示すものである。
尚、図4は、射出スクリュー2の移動及びリバウンドと射出時間との関係線図をわかりやすくするためモデルパターン化したものである。
【0054】
図4に於て、射出スクリュー2はb点から成形材料の射出が開始されるとともに、a点に於て射出が完了する。そして、射出成形圧力を一時低下させると、射出されて成形キャビティ8c内で圧縮された成形材料の充填量は膨張するから、その膨張により射出スクリューが後退させられるスクリューリバウンド効果により射出スクリュー2がBmmだけ後退することになる。
このリバウンド距離Bmmを位置センサ5により検知して、インターフェースI/F22を介して検出部26に入力するものである。そして、検出部26に入力されたデータは、前述した通り設定部25に入力されている設定値の範囲と比較部27aに於て比較され、演算処理されて判定部27bに於て、射出材料の充填量の過不足の判定又は成形品の合否の判定をするとともに射出用圧力シリンダ3を制御するものである。尚、比較部27aと判定部27bとを組み合わせて比較判定部27を構成する。
【0055】
この工程で、射出スクリュー2は、射出用圧力シリンダ3の駆動により前進移動してゴムの成形材料を成形型8の成形キャビティ8c内に充填する。そして、成形キャビティ8c内への充填完了した時点、又は高圧の射出工程から低圧の保圧工程へ射出圧力を切り替える時点に圧力が低下するので、又は低下させて成形キャビティ8c内の成形材料の膨張による体積膨張ΔVにより射出スクリュー2が押し戻される(後退する)。これがスクリューリバウンドと呼ばれている。
【0056】
この射出スクリュー2がスクリューリバウンド効果により押し戻される距離Bmmを位置センサ5により検知して、そのデータをI/F21を介して検出部26に入力されたデータは、CPU240により演算処理されて射出スクリューのリバウンド量(射出スクリュー後退移動量)が推定される。これは射出シリンダの容積から算出される。このスクリューリバウンド量は、成形材料の弾性回復量である。つまり、成形材料が成形キャビティ8c内に充填され圧縮された体積ΔVは、圧力Pと充填体積Vに比例する。式で表わすとΔV=C×P×V(C=圧縮率、P=圧力、V=元の体積)となる。図17は充填量とスクリューリバウンド量との関係を示す実験例である。図17に於て、充填量が多くなると、スクリューリバウンド量も大きくなる。
【0057】
図17から明らかなように、成形キャビティ8c内に射出スクリュー2により成形材料を一定速度で充填して行くと、成形キャビティ8c内の流動抵抗が増加して充填圧力が高圧になる。同時に充填量が増加するとともに、この増加量に比例して成形材料は圧縮される。
【0058】
成形キャビティ8c内の充填された成形材料が射出スクリューを押し戻す量(リバウンド量)は、圧力Pに比例するため、成形キャビティ8c内の圧力が高ければ高いほど、スクリューリバウンドも大きくなることになる。
【0059】
図5から図7は、3種類の成形キャビティの体積の大小についてのスクリューリバウンドを図示する射出成形装置Aの断面図である。尚、この各図のリバウンド距離Bは拡大して示してある(モデルパタン化してある)。
以下、射出スクリュー2の始動の停止位置bから射出スクリュー2が駆動される場合の第1の実施の形態の射出成形装置Aについて説明する。
【0060】
図5は、本発明の射出成形装置Aにより小容量(小形)の成形品を成形するときの射出スクリュー2の工程Sを示す断面図である。尚、射出成形装置Aの構成は、図1と同様である。
又、図6は、本発明の射出成形装置Aにより中容量(中形)の成形品を成形するときの射出スクリュー2の工程Sを示す断面図である。
更に、図7は、本発明の射出成形装置Aにより大容量(大形)の成形品を成形するときの射出スクリュー2の工程Sを示す断面図である。
【0061】
図5、図6および図7に於て、射出スクリュー2の先端の射出する停止位置bは、全ての成形に於て同位置である。そして、工程Sだけ前進して射出成形する。つまり、射出スクリュー2の先端側に存在する成形材料の容量Vは、成形品の大小にかかわらず、常に一定量となる。成形キャビティ8cの容量V2が大きい
場合には、その分射出スクリュー2の先端が前進するだけで、全体の容量には変更がない。
【0062】
尚、成形キャビティ8c内圧力の上昇は次の数1で表される。又、本発明の図5、図6および図7に示す射出成形装置Aに於ける射出スクリューのストロークと成形キャビティの内圧力丸1´、丸2´、丸3´とノズル内圧力丸1、丸2、丸3との関係のデータは図8に示す通りである。
この図8から明らかなように、成形キャビティ8c内の圧力が上昇するので、この分成形材料の充填量は射出圧力がイ点に示すように一時低下すると、図5、図6および図7に示すようにスクリューリバウンドが起こる。しかし、そのリバウンド量Bは略一定となるから位置センサの計測範囲は広くなくてよく、計測精度が向上するとともに、設定部27の設定値の決定も容易になる。
なお、図4〜図7においては、強調してリバウンド量Bを大きく異ならせて図解しているが、実際は上述したように、リバウンド量Bは略一定である。
上記θの関係は下記の数1に関連する。
(数1)
dp=k・dV/V
【0063】
但し、上式で、p=射出ノズル内圧力又は成形キャビティ内圧力
t=時間
k=体積弾性率
V=容積 である。
【0064】
この数1の式に於て、本発明の成形条件はVが一定となるから、成形品の大小にかかわらず、圧力上昇率は、同一となってある傾斜角度θで進行することになる。
【0065】
又、射出用駆動装置3に於けるピストンの停止位置bも一定になるので、ピストンを押し出す作動流体の容量も初動においては一定量から始まることになる。このため、作動流体自体の圧縮率の影響も受けることなく、成形材料を充填することができ、作動流体の圧縮による誤差も受けることが少ない。
【0066】
又、図9は図8と同一条件で、ゴムの成形材料の粘度の異なる3種類について実験したものである。
尚、3種類の成形材料の粘度は、a>b>cとなっている。
【0067】
この実験例からも明らかなように射出スクリューのストロークは3種類とも停止位置bから充填が始められている。そして、充填工程の最終段階では射出ノズル内圧力が上昇傾向を示すが、この圧力増加率ΔP/ΔTは略同一割合となっている。つまり、粘性の変化に対しても、射出ノズル内圧力は略同一の圧力増加率を示すので、粘性による誤差も生じないと認められる。
従って、この成形方法によれば、精度の高い充填量の設定値を求めて射出成形する制御方法を得ることができる。これらのデータを設定部25に記憶させるとともに、同様にして検出部26で検出して比較判定部27で演算処理し判定するものである。そして、駆動装置3を制御するものである。
【0068】
次に、他の第2の実施の形態として、一般の射出スクリュー2の作動の場合について、設定部26に入力する充填量の設定値の求め方を述べることにする。
【0069】
図10は、他の射出成形器により小容量(小形)の成形品を成形するときの射出スクリューの工程3を示す断面図である。
又、図11は、他の射出成形機により中容量(中形)の成形品を成形するときの射出スクリューの工程3を示す断面図である。
更に、図12は、他の射出成形機により大容量(大形)の成形品を成形するときの射出スクリューの工程3を示す断面図である。
【0070】
この射出成形機の方法においては、射出スクリューの先端側の充填量は、小容量の成形品は小さく、大容量の成形品は大きくなることがわかる。
このため、前記した数1の式から明らかなように、小容量の成形品は、成形キャビティ8c又は射出ノズル内の圧力上昇率が大きく、大容量の成形品は、圧力上昇率が小さくなる。このため、成形品の大小に応じ、実験により前もって射出ノズル内の圧力上昇率をそれぞれ確認して充填量を求めておくものである。
【0071】
この実施の形態の射出成形方法では、図10、図11および図12と同一の条件で前もって成形する材料について、スクリューバック(後退移動距離)又はリバウンド量を求めておいて、このデータを設定部26に入力しておくものである。
【0072】
次に、リバウンド量を成形キャビティ内圧力又はノズル内圧力から求める方法を述べる。
図13は、図8と図9に於て実験した3種類の成形型を用いて図10、図11および図12の成形方法の実験をしたものである。
このとき、一般の成形方法に従って、成形キャビティの大きさに対応して射出スクリューの初動位置を変えたものである。b1が小形成形品の射出スクリューの停止位置、b2が中形成形品の射出スクリューの停止位置、そしてb3が大形成形品の射出スクリューの停止位置である。
【0073】
この図13から明らかなように、小径成形品になるにつれて圧力増加率(角度θs)が大きく変化することがわかる。この方法では、充填工程から保圧工程に切り換えるときのデータをとるとともに、この設定値と同じ条件で充填量を推定して成形することが好ましい。尚、射出完了後に、射出圧力を一時圧力を降下させ(10〜30kgf/cm2)又
は0に近づけると、イ点でスクリューリバウンドが生ずる。このときのリバウンド量を設定値とするとともに成形時にこの設定値を入力した、設定部25と検出部26のリバウンド量とを比較して推定するとともに判定し、駆動装置3に信号を発して制御する。
【0074】
次に、図14は、成形材料の粘性の異なる3種類の成形材料について実験をしたものである。
射出成形材料が充填された金型内の圧力は、射出成形材料の粘性度のばらつきに応じて変化する。図14の曲線aは、射出成形材料の粘性度が高い場合を示しており、このときは、射出ノズルの圧力がトリガ(しきい値)に到達したとき、充填が小さいことに注意する必要がある。
【0075】
逆に、曲線cは射出成形材料の粘度が低い場合を示しており、このときは、射出ノズルの圧力がトリガ(しきい値)に到達したとき、充填量が多くなることに注意する必要がある。
【0076】
これに対し、曲線bは、射出成形材料の粘度が適切な場合を示しており、このときは射出ノズルの圧力がトリガ(しきい値)に到達したとき充填が適切となる。
【0077】
以上の図13および図14の実験値からのデータを設定部26に入力しておいて演算処理してリバウンド量を設定値とするものである。
【0078】
図15は、CPU240の作動を示すフローチャートである。
図16は、図1の射出成形装置のノズル内圧力、成形キャビティ内圧力および射出スクリューのストロークの変化状態図である。
【0079】
次に、図15、図16を参照して本発明の第1の実施の形態の射出成形装置の動作を述べる。
図15に於て、初回は、低速射出へ切り換える、射出スクリュー2のある第1のストローク位置(設定値)P1と保圧工程へ切り換える設定値ΔPを設定部26に入力することから始める。
ステップ1〜3(S1〜S3)では、CPU240は、射出スクリュー2を高速駆動して、射出圧力制御によりスクリューシリンダ1の射出成形物導入開口12から導入されたゴム生地を、高速・高圧でスクリューシリンダ1を介して成形型8のキャビティ8c内に射出充填する。この射出充填は、ゴム材料の場合には成形時の加硫特性の点から許容充填時間内に完了しないと割れ不良が発生するので、射出スクリューを高速・高圧で充填するように駆動制御する。この工程は、射出スクリュー2が略一定圧力で駆動する圧力駆動手段により射出圧力制御である。いかに射出スクリュー2を駆動するかは、CPU240がメモリ242に記憶されている値に基づいて行う。
【0080】
所定時間内に、ゴムの圧力が第1の所定圧力PR1以上になり、射出スクリュー2の位置がある第1のストローク位置P1に到達した場合、正常に高速・高圧でゴムの充填が行われたことになる。
たとえば、この高速・高圧充填は、成形型内の70〜80%程度まで行われる。
【0081】
ステップ4〜6(S4〜S6)では、高速・高圧充填状態で、射出スクリュー2の位置がある第1のストローク位置P1に到達したことをCPU240が検出した場合、CPU240は、サーボバルプ7を介して射出スクリュー2の移動を低速にする。これが射出スクリュー2を略一定速度で駆動するスクリュー速度制御である。そして、いかに低速に射出スクリュー2を駆動するかは、CPU240はメモリ242に記憶されている値に基づいて行う。尚、このとき、射出圧力は、なりゆき状態である。
【0082】
この期間、CPU240は、射出ノズル11の圧力がある圧力値を超えないように監視しながら、射出スクリュー2を駆動する。
射出スクリュー2のストローク位置が図16のV1、V2、V3の最終に到達
する程度までこの低速度充填を行う。
【0083】
ステップ7〜8(S7〜S8)
低速度充填を行い、成形型8の成形キャビティ8cにゴムを充填していくと、成形キャビティ8c内にゴムが完全な充填し、完全な充填により圧縮された弾性体であるゴムの戻り効果で射出ノズル11の圧力が増加する現象が発生する。
【0084】
CPU240は、ノズル部圧力センサ6の出力を監視し続け、図16に於て保圧領域に到達したことを検出し、さらに、圧力変化率(圧力増加率)θ=ΔP/ΔTを計算する。
この圧力増加率ΔP/ΔTがある値を越えたとき、CPU40は、成形型8の成形キャビティ8c内に適切なゴムの充填が行われたと判断し、充填作業を停止し、保圧作業に移行する。この時点から、成形型8の成形キャビティ8c内の圧力が降下していき、ほぼ一定の値になる。
【0085】
この工程に於て、射出工程が完了した時点で、射出スクリュー2のリバウンド量を位置センサにより計測して図2および図3に示すようにI/F22を介して検出部26に入力し、前述した方法で求めた同成形材料についての射出スクリューのリバウンド特性の設定値と対比して比較判定部27で判定して射出用圧力シリンダ3を制御するものである。
【0086】
以上の成形は、スクリュー式射出装置について述べたがスクリュープランジャ型でも同様に成形することが可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明は、成形材料の射出圧力工程から保圧工程に切り替え時点又は、射出完了時点で、成形キャビティ内の成形材料の充填と射出圧力の低下に起因する射出スクリューのリバウンド量を計測して、この成形材料特有の性質に起因する射出スクリューのリバウンド量とを対比することにより、成形キャビティ内の充填量を推定して成形品の充填不足による欠陥不良又は充填過多により成形品にバリが発生する等の不良品を防止する効果を奏する。
又、充填不足の場合には、再充填により不良品を防止して成形材料の歩留向上を図ることが可能となる。
更に、不良品が発生してしまった場合には、合否の判定信号を発して良品と識別させることが可能となる。そして、全体には簡単な方法で不良品を低減できることになる。
【0088】
また本発明は、位置センサによりスクリューの移動距離(B)からリバウンド量を計測することにより、リバウンド量の設定値が事前のテストから簡単に得られるとともに、実際の射出時のリバウンド量も計測することができる。
【0089】
さらに本発明は、射出成形装置で成形材料の種類に起因する射出スクリューのリバウンド量のデータを得るとともに、この射出成形装置で成形生産できるため検出部のデータと設定部のデータを同一条件にして精度を向上することができる。
【0090】
なお本発明は、成形材料がゴム材であるため、樹脂材等に比べリバウンド量が正確に得られるので、ゴム成形に伴う不良品を低減することが可能になる。
【0091】
また本発明は、射出スクリューの初動位置を成形キャビティの体積の大小にかかわらず一定にすることにより、射出成形材料の充填圧力、粘度を正確に計測することができる。このため、成形キャビティの体積の大小にかかわらずリバウンド量の計測に伴う誤差を少なくして良品を成形することが可能になる。
【0092】
本発明は、比較判定部内の判定部で成形品の合否の判定をするから、この信号を駆動部へ発信することにより、又、選別機へ発信することにより成形品の不良品を良品に混入させるようなミスを低減することが可能となる。
【0093】
本発明は、射出成形材料に充填不足が生じたときは、判定部により制御して再充填可能とするため、不良を効果的に低減することが期待できる。
【0094】
本発明は、判定部で成形品の合否の判定をして、不合格の成形品を除去する装置へ信号を発するように成されているから、良品へ不良品が混入することを防止できる。
【0095】
本発明は、スクリュープランジャ型射出成形装置でもリバウンド量から不良品の成形をすることを可能にするものである。
【0096】
本発明は、成形する材料を前もって射出成形装置でリバウンド量を計測して成形材料の設定値を求め、次にこの射出成形装置で同一条件の設定値で充填量を推定して成形するようにした制御方法であるので、不良を効果的に防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態を示す射出成形装置の断面図である。
【図2】図1の制御装置の制御作動のフロー構成図である。
【図3】図1に示す制御装置の構成図である。
【図4】射出ストロークの全工程に於ける位置変化状態図である。
【図5】本発明に係る射出成形装置で小形成形品を成形するときの射出スクリューの移動位置を一定にして移動する工程を示す断面図である。
【図6】本発明に係る射出成形装置で中形成形品を成形するときの射出スクリューの移動位置を一定にして移動する工程を示す断面図である。
【図7】本発明に係る射出成形装置で大形成形品を成形するときの射出スクリューの移動位置を一定にして移動する工程を示す断面図である。
【図8】図1の射出成形装置の成形キャビティ内圧力および射出ストローク変化状態図である。
【図9】粘性の異なる高、中、低粘度の成形材料を図4と同様にして実験した射出ノズル内圧力の増加率と射出スクリューのストロークとの関係図である。
【図10】本発明に係る射出成形装置で小形成形品を成形するときの射出スクリューの工程を示す断面図である。
【図11】本発明に係る射出成形装置で中形成形品を成形するときの射出スクリューの工程を示す断面図である。
【図12】本発明に係る射出成形装置で大形成形品を成形するときの射出スクリューの工程を示す断面図である。
【図13】本発明に係る射出成形装置の成形キャビティ内圧力と射出ストロークとの変化状態図である。
【図14】本発明に係る射出成形装置で粘性の異なる3種類の成形材料について射出スクリューのストロークとノズル内圧力の変化の状態図である。
【図15】図1および図2に示した制御装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図16】図1の射出成形装置のノズル内圧力、成形キャビティ内圧力および射出スクリューのストロークの変化状態図である。
【図17】図1の射出成形装置に於ける充填量とスクリューリバウンド量との実験例による関係図である。
【図18】従来の射出成形機の断面図である。
【図19】従来の射出成形機で粘度の異なる3種の成形材料について射出スクリューのストロークとノズル内圧力の変化の状態図である。
【図20】従来の射出成形機の射出ノズル内圧力と射出ストロークとの変化状態図である。
【符号の説明】
1・・・スクリューシリンダ
2・・・射出スクリュー
3・・・射出用駆動装置
5・・・位置センサ
6・・・ノズル部圧力センサ
6’・・・成形型圧力センサ
7・・・サーボバルブ
8・・・成形型
8a・・・上型
8b・・・下型
8c・・・成形キャビティ
8d・・・流入口
9・・・断熱盤
10・・・プレート
11・・・射出ノズル
12・・・射出成形物導入開口
13・・・加熱盤
14・・・流路
15・・・動力装置
15a・・・可変容量ポンプ
21〜23・・・I/F(インターフェース)
24・・・制御装置
240・・・CPU
242・・・メモリ
244・・・A/D変換器
246・・・I/O装置
248・・・D/A変換器
25・・・設定器
a・・・射出開口
b・・・停止位置
V1・・・キャビティ容積
V・・・充填量
50・・・スクリュー
51・・・スクリューシリンダ
52・・・先端室
53・・・油圧シリンダ
54・・・ピストン
55・・・電磁比例流量弁
56・・・電磁比例圧力弁
57・・・圧力センサ
58・・・圧力変換器
59・・・油圧の比較器
60・・・圧力設定器
61・・・シーケンスコントローラ
62・・・ポテンションメータ
63・・・位置の比較器
64・・・位置の設定器
65・・・金型
66・・・成形キャビティ
67・・・ホッパ
68・・・ポンプ
69・・・室
Claims (9)
- 成形型(8)の成形キャビティ(8c)に射出する射出ノズル(11)を有するスクリューシリンダ(1)、
前記スクリューシリンダ(1)のシリンダ内周面に移動自在に嵌合して射出ノズル(11)側へ成形材料を押し出す射出スクリュー(2)、
前記射出スクリュー(2)を前進後退させる駆動装置(3)および前記駆動装置(3)を駆動制御して前記射出スクリュー(2)の前進により成形材料を成形型内に射出させる制御装置(24)、
前記射出スクリュー(2)の移動距離(B)を計測する位置センサ(5)
を具備し、
前記制御装置は、
射出圧力工程から保圧工程へ切り替える時点又は射出圧力完了時点に射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する実際の射出スクリュー後退移動量(B)を前記位置検出センサ(5)の計測値から検出する検出部(26)と、
前もって射出成形の対象の成形材料を射出成形したとき求めた、前記射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された前記成形材料の充填量の膨張に起因して前記射出スクリュー(2)が後退する、射出スクリュー後退移動量を記憶した設定部(25)と、
前記検出部(26)で実際に検出した前記射出スクリュー後退移動量と、前記設定部(25)に設定された射出スクリュー後退移動量とを比較する、比較判定部(27)と
を有し、前記比較判定部(27)で比較判定した結果に基づいて前記射出スクリューの充填量を制御することを特徴とする、
射出成形装置。 - 成形型(8)の成形キャビティ(8c)に射出する射出ノズル(11)を有するスクリューシリンダ(1)、
前記スクリューシリンダ(1)のシリンダ内周面に移動自在に嵌合して射出ノズル(11)側へ成形材料を押し出す射出スクリュー(2)、
前記射出スクリュー(2)に連結して前記射出スクリュー(2)を前進後退させる駆動装置(3)、
前記駆動装置(3)を駆動制御して前記射出スクリュー(2)の前進により成形材料を成形型内に射出させる制御装置(24)、
前記射出スクリュー(2)の移動距離(B)を計測する位置センサ(5)
を具備し、
前記制御装置(24)は、
射出圧力完了時点又は射出圧力工程から保圧工程へ切り替わる時点に射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する実際の射出スクリュー後退移動量(B)を前記位置検出センサ(5)の計測値から検出する検出部(26)と、
前記検出部(26)で検出した実際の射出スクリュー後退移動量と比較する基準となる、前もって射出成形材料について射出成形して求めた射出スクリュー後退移動量を設定値として記憶させている設定部(25)と、
前記検出部(26)で検出した実際の射出スクリュー後退移動量と、前記設定部(25)に設定された射出スクリュー後退移動量とを比較する比較部(27a)と、
前記比較部(27a)で比較したデータをもとに充填量の適正を判定して成形品の合否の判定信号を発信する判定部(27b)
を有する
ことを特徴とする射出成形装置。 - 前記制御装置(24)は、前記判定部(27b)が成形型内の射出充填量不足と判定したときは前記駆動部(3)を駆動制御させて前記成形型内に前記成形材料の再充填を行うように信号を発して制御するように成されていることを特徴とする、
請求項2に記載の射出成形装置。 - 前記判定部(27b)が成形型内の射出充填量の適否を判定して不良品の信号を選別機へ発するように成されていることを特徴とする、
請求項3に記載の射出成形装置。 - 前記射出成形装置(A)がスクリュープランジャ型であることを特徴とする、
請求項1又は請求項2に記載の射出成形装置。 - 前記制御装置(24)の前記検出部(26)がプランジャーの後退移動量を検出するように成されていることを特徴とする、
請求項5に記載の射出成形装置。 - 成形型(8)の成形キャビティ(8c)に射出するスクリューシリンダ(1)、前記スクリューシリンダ(1)のシリンダ内周面に移動自在に嵌合して射出ノズル(11)側へ成形材料を押し出す射出スクリュー(2)、前記射出スクリュー(2)を前進後退させる駆動装置(3)、前記駆動装置(3)を駆動制御して前記射出スクリュー(2)の前進により成形材料を成形型内に射出させる制御装置(24)、前記射出スクリュー(2)の移動距離(B)を計測する位置センサ(5)を具備する射出成形装置を用いて射出成形を行う、射出成形制御方法であって、
事前に、射出成形対象の成形材料について射出成形し、射出圧力完了時点又は射出圧力工程から保圧工程へ切り替わる時点に射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する射出スクリュー後退移動量(B)を前もって計測し、その計測値を設定値として前記制御装置(24)の設定部(25)に入力し、
実際の射出成形において、射出工程から保圧工程に切り替える時、又は射出完了時に、射出圧力を低下させたときに前記成形キャビティ(8c)内に圧縮された成形材料の充填量の膨張に起因して射出スクリュー(2)が後退する実際の射出スクリュー後退移動量(B)を前記位置検出センサ(5)の計測値から検出し、
前記制御装置(24)の比較判定部(27)で、前記検出部(26)で検出した実際の射出スクリュー後退移動量と、前記設定部(25)に設定された射出スクリュー後退移動量とを比較判定し、
前記比較判定部(27)で判定した信号で前記駆動装置を制御するようにしたことを特徴とする
射出成形制御方法。 - 前記成形材料がゴム材であることを特徴とする、
請求項7に記載の射出成形制御方法。 - 前記射出スクリュー(2)の初動位置(b)をすべての成形で同一にしたことを特徴とする、
請求項7又は請求項8に記載の射出成形制御方法。
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