JP3193236B2 - 射出成形装置 - Google Patents

射出成形装置

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JP3193236B2 JP17926094A JP17926094A JP3193236B2 JP 3193236 B2 JP3193236 B2 JP 3193236B2 JP 17926094 A JP17926094 A JP 17926094A JP 17926094 A JP17926094 A JP 17926094A JP 3193236 B2 JP3193236 B2 JP 3193236B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形装置に関し、
特に射出圧力および/または射出速度を多段に切り替え
ながら射出を行う射出成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形は、加熱溶融したプラスチック
スあるいはゴムなどの成形材料を金型のキャビティ内に
射出充填し、冷却後成形品として取り出すことにより行
われる。射出成形機は、成形材料を加熱溶融する可塑化
装置、成形材料を射出する射出装置、金型を保持して開
閉および締め付けを行う型締め装置、およびこれら各装
置の作動を自動制御するための制御装置などで構成され
ている。
【0003】ところで、射出成形の生産性を高めるため
には、熱可塑性樹脂では金型温度を低く、熱硬化性樹脂
では金型温度を高く保持しながら、キャビティ内へ高射
出圧で高速充填を行うことが効果的である。ところが、
高射出圧のまま充填を完了するとキャビティ内に高圧の
ストレスが蓄積され、これによりバリ漏れが生じる虞が
あるため、金型の型締め力を大きく設定しておく必要が
ある。したがって、高射出圧および高速充填を行うと射
出成形機が大型で且つ高価なものとなってしまうという
問題があった。
【0004】そこで従来より、充填を完了する直前で射
出圧を低圧に切り替えて、低圧のまま射出を完了するこ
とにより型締め力を低減する方法が採用されている。そ
して、このような切替制御は、射出装置の射出スクリュ
ーの位置、速度、あるいは加速度を基準にして行うこと
が試みられている。たとえば、射出装置の射出スクリュ
ーのストローク位置を検出して、充填完了前に相当する
射出スクリューのストローク位置で射出圧を高圧から低
圧に切り換えることで、バリ漏れを防ぐことができる。
【0005】ところが、充填完了前に相当する射出スク
リューのストローク位置は、成形材料の粘度などによっ
て変化し、射出スクリューのストローク位置から実際の
充填完了の直前時点を検出することは困難である。した
がって、ストローク位置に基づき射出圧を高圧から低圧
に切り換える方法では、射出完了の前の正確な時点で、
射出圧を高圧から低圧に切り換えることができないおそ
れがあり、バリ漏れなどの原因となる。
【0006】そこで、射出圧力を一定に設定し、成形材
料の粘度を変化させ、スクリュー速度と型内圧力挙動と
の関係を示す図13に示すように、成形材料の粘度に拘
らず、型内圧力上昇と同時に、スクリュー速度が低下す
ることを利用し、射出完了の前の正確な時点を検出する
方法がある。
【0007】射出速度の減速現象を利用して充填工程か
ら保圧工程への切替え制御を行う場合には、射出スクリ
ューをノズル方向に押し出す際に、この射出スクリュー
位置を検出し、この位置情報を時間で微分することによ
り射出速度を求めることが行われている。
【0008】この場合、図7に示す「充填」位置にて金
型キャビティ内に溶融材料が満たされ、これによって材
料の流動が妨げられることから、このときの油圧は、そ
れまでの流動状態から圧縮状態へと変化し、金型キャビ
ティ内の材料圧力が急上昇することになる。
【0009】これと同時に、油圧によって生じる射出圧
力P1 は「充填」位置から急上昇する(図7に示すA
点)一方で、油流量の低下にともなって射出速度V1
急減する(図7に示すB点)。このとき、油圧源である
油圧ポンプの特性が大きく影響し、図8に示す特性を備
えた可変容量ポンプを用いた場合には、図7に示す射出
速度V1 の変化は、図8に示す特性線上に沿って推移す
ることになる。
【0010】しかしながら、射出スクリューの位置に基
づいて射出圧を切り替える手法は、位置センサにより検
出される射出スクリューの押し出し位置と、実際にキャ
ビティ内に注入される成形材料の射出量とが正確に対応
していることを前提としている。したがって、成形材料
の材質が変更されたり、同一材料であっても、製造ロッ
トが異なったり、あるいは成形装置間の特性が異なった
り、さらに、金型の容積に差があると、当初設定した射
出スクリューの押し出し位置における成形材料の射出量
が変動し、そのため、実際のキャビティ内においては、
一次射出圧から二次射出圧への切り替えが最適のタイミ
ングで行われないことがあった。
【0011】さらに、射出スクリューの速度に基づいて
射出圧を切り換える手法は、図9(A)に示す定常射出
状態における速度変化量VX を基準として射出圧の切替
えタイミングを設定すると、図9(B)に示すような非
定常射出状態では、図9(A)にて設定された速度変化
量VX が検出されたときに一義的に射出圧が切り替えら
れることから、適切な切替えタイミングよりも早く射出
圧を切り替えてしまい、その結果、保圧工程の射出圧で
充填を行うことになる。そのため、金型キャビティ内に
溶融材料が十分に満たされず、充填不足の製品が発生し
てしまう。
【0012】逆に、同様の事情によって速度変化量VX
を過大に設定すると適切な切替えタイミングよりも遅く
射出圧を切り替ることとなり、つまりは充填工程の射出
圧で保圧を行うことになり、その結果、材料圧力の上昇
によってキャビティ内から材料が漏れる、いわゆるバリ
漏れが生じることになる。
【0013】かかる品質面の問題を解消するために、成
形された成形品を人手によって逐一確認し、最適な射出
圧の切り替えタイミングに適宜変更することも試みられ
たが、このような人手による作業をともなう限り、射出
成形の完全自動化は困難な状況にあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
実願平5−32147号および図10に示すように、充
填直前の位置S1 における移動速度Vs1を定義し、この
速度Vs1から所定の速度変化量Vx が生じたときを適切
な切替えタイミングとして認識し、一次射出圧・流量か
ら二次射出圧・流量に切り替える射出成形装置を提案し
ている。この射出成形装置では、射出する材質、製造ロ
ット、使用する射出成形装置や金型が相違しても、ま
た、図10(B)に示すように、射出成形が非定常状態
でも、射出圧力を最適なタイミングで切り替えることが
でき、充填不足や充填過大などの充填不良を有効に防止
することができる。
【0015】ところが、この射出成形装置では、充填時
に発生する型内圧力の上昇傾きを抑える目的でスクリュ
ー速度制御を行っているために、従来の位置制御による
射出成形装置に比べ、図11,12に示すように、1次
射出時間が延びている。たとえば、図11に示すよう
に、スクリュー速度制御の射出成形装置では、一次射出
時間が、5〜6秒であり、図12に示すスクリュー位置
制御の射出成形装置の3秒に対し、1.7倍〜2倍の時
間を要する。この結果、サイクルタイムが2〜3秒長く
なり、生産性が低下する。
【0016】なお、スクリュー速度制御において、充填
時に発生する型内圧力の上昇傾きを抑えるために、一次
射出時間が長くなる理由について説明する。射出圧力一
定に設定し、成形材料の粘度が変化した場合のスクリュ
速度と型内圧力挙動の相関を図13に示す。図13に示
すように、射出圧力一定の時、材料粘度の変動に伴って
スクリュー速度も変動する。この結果、低粘度の材料を
使用した場合にはスクリュ速度は速くなり、それに伴っ
て型内圧力の許容型内圧力上昇時間(t)が短くなる。
【0017】図14に示すように、型内圧力上昇開始時
点からスクリュー速度が(VS1−V x )を下回り、スク
リュー速度の減少を認識する迄の時間(Δt)に、制御
応答遅れ時間(Tc )を加えた時間よりも、許容型内圧
上昇時間(t(t1 またはt2))が短い場合には、型
内圧力が許容型内圧力を超えてしまい、材料圧力が金型
を押し開き材料が金型外に出てしまう(バリモレ不良と
称す)場合がある。そのめ、急激な型内圧力の上昇を防
ぐ目的で速度制御を行っている。
【0018】すなわち、スクリュー速度降下の検出後、
射出圧力が切り替わるまでの制御応答遅れTc (最大6
0msec)とするとき、バリ漏れが発生しない時間は、Δ
t+Tc <tである。また、t=PB /βであるので、
Δt+Tc <PB /βが導かれる。また、この式を変形
すれば、β<PB /(Δt+Tc )…となる。
【0019】なお、上記式および図14中の記号は、以
下の表1に定義される。
【表1】
【0020】上記式の条件を満足するように、図10
に示すスクリュー速度(射出速度)V1 が決定され、そ
のスクリュー速度V1 で速度制御の射出成形を行うこと
でバリ漏れが防止される。ところが、図10に示す制御
を行う射出装置では、一次射出の全域にわたり、速度制
御を行っていたため、図12に示す位置制御の成形装置
に比較し、図11に示すように、一次射出時間が長くな
っていた。
【0021】ただし、図12に示す位置制御を行う射出
成形装置では、前述したように、型内への実際の充填完
了時点を正確に検出することが困難であると言う課題を
有している。すなわち、従来の位置制御および速度制御
の射出形成装置では、それぞれ一長一短を有し、これら
の双方の長所を合わせ持つ射出成形装置が求められてい
た。
【0022】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、成形材料の材質や製造ロッ
トの相違、使用する射出成形装置や金型が相違しても、
射出条件を適切なタイミングで切り替え、充填不足や充
填過大(バリ漏れ)などの充填不良を防止することがで
き、しかも一次射出時間の短縮を図ることができる射出
成形装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の射出成形装置は、金型と、前記金型の注入
口にノズルが押し当てられる押出機と、前記押出機の内
部で、ノズル方向に所定圧力で移動することにより、前
記ノズルから溶融状態の成形材料を所定の射出圧力で前
記金型内に射出する射出スクリューと、前記射出スクリ
ューの位置を検出する位置センサと、前記スクリューを
前記ノズル方向に所定圧力で移動させる駆動手段と、前
記射出スクリューの移動速度を検出する手段と、前記位
置センサにより検出された前記射出スクリューの位置が
予め設定された充填直前位置に達したときの前記射出ス
クリューの移動速度と、予め設定された速度変化量とに
基づいて保圧への切替えタイミングを判断する保圧切り
換え判断手段と、前記射出スクリューの位置が、前記充
填直前位置より所定間隔前の予備位置を過ぎたか否かを
判断する位置判断手段と、射出開始位置から前記予備位
置までは、射出圧力が最大となるように制御し、前記予
備位置からは、スクリューの移動速度が一定となるよう
に制御し、前記保圧切り換え判断手段で、保圧への切り
換えタイミングを判断した場合に、保圧制御となるよう
に、前記駆動手段を制御する制御手段とを有する。
【0024】
【作用】金型の注入口に押出機のノズルを押し当てて、
この押出機の射出用圧力シリンダに圧力流体を供給して
射出スクリューをノズル方向に所定圧力で移動させるこ
とにより射出成形を行う。本発明では、まず、制御手段
に設定された最大射出圧力で射出を行う(圧力制御)よ
うに制御手段から駆動手段に信号を出力する。
【0025】これと同時に、位置センサによる射出スク
リューの現在位置を制御手段に取り込みながら、この射
出スクリューの現在位置が、予備位置以前か否かを判断
する。それと共に、この現在位置の情報から射出スクリ
ューの移動速度を逐次演算する。そして、射出スクリュ
ーの現在位置が、予備位置に到達したと判断した場合
に、射出圧力を低下させると共に、射出スクリューの移
動速度が一定(移動制御)となるように、制御手段から
駆動手段に信号を出力する。そして、射出スクリューの
現在位置が、予め設定された充填直前位置に達したか否
かを判断し、達したときの移動速度を記憶し、この移動
速度とその後の実際の移動速度とを比較する。
【0026】本発明では、キャビティ内における成形材
料の充填状態は、射出スクリューの移動速度の変化量を
観察すれば検出することができるという知見に基づいて
いるが、さらに、移動速度の変化量を観察するに際し
て、その基準となる移動速度を充填直前の位置の移動速
度としている。
【0027】そして、この充填直前位置における移動速
度から所定の速度変化量が生じたときを適切な切替えタ
イミングとして認識し、金型内への成形材の充填終期の
保圧状態(保圧制御)に切り換えるための信号を駆動手
段へ出力する。これにより、射出する材質、製造ロッ
ト、使用する射出成形装置や金型が相違しても、射出圧
力を最適なタイミングで切り替えることができ、充填不
足や充填過大などの充填不良を有効に防止することがで
きる。
【0028】しかも本発明では、充填直前位置まで、速
度制御を行うのではなく、予備位置までは、最大の射出
圧力となるように圧力制御を行うため、金型内への成形
材料の充填時間を短縮することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る射出成形装置を
示すブロック図、図2は同実施例に係る制御手段におけ
る処理手順を説明するフローチャートである。図3は同
実施例と参考例とについて切替え制御を説明するグラフ
であって、(A)は本実施例の切り換え制御、(B)は
参考例の切り換え制御における射出位置・スクリュー速
度(射出速度)・射出圧力と時間との関係を説明するグ
ラフである。また、図4は本実施例に係る射出成形装置
で射出成形を実際に行った場合の実験結果を示すグラ
フ、図5は本実施例に係る射出成形装置で射出成形を実
際に行った場合の一次射出時間の短縮結果を示すグラフ
である。さらに、図6は射出スクリュ位置と製品容積と
の関係を示すグラフであって、同実施例の射出成形装置
において充填直前のスクリュ位置S1 を決定する方法を
説明するためのグラフである。
【0030】図1に示すように、本実施例の射出成形装
置は、成形材料を金型7に注入するための押出機1、こ
の押出機1に供給する油圧と油流量とを制御する圧力制
御弁8および流量制御弁9、これらの圧力制御弁8およ
び流量制御弁9を制御する制御手段6から構成されてい
る。
【0031】金型7は、たとえば上型と下型とからな
り、これら上下型が組み合わされることにより内部にキ
ャビティ7aが形成される。図示はしないが、上型およ
び下型は、それぞれ加熱盤および断熱盤を介してダイプ
レートに装着されており、いずれかのダイプレートが他
のダイプレートに対して接近離反移動可能に構成されて
いる。
【0032】押出し機1は、成形材料をノズル4から金
型7に形成されたキャビティ7a内に注入するための装
置であり、内部に射出スクリュー3が軸方向移動自在に
挿入された加熱シリンダ10を有している。この加熱シ
リンダ10には、温度調節された加熱媒体を流すための
流路が形成されており、射出スクリュー3の回転によっ
て加熱シリンダ10の内部に導入される成形材料を加熱
して成形材料の可塑化状態を維持する可塑化装置を構成
している。
【0033】一方、射出スクリュー3は、図示しないス
クリュー駆動用油圧モータで回転しながら、駆動手段と
しての射出用油圧シリンダ2の進退移動によって加熱シ
リンダ10内を移動する。この射出用油圧シリンダ2を
駆動させる油圧装置は、可変容量ポンプ(油圧ポンプ)
11と、この可変容量ポンプ11から圧送される圧力流
体の圧送方向を切り替えるための方向切替え弁9(以
下、流量制御弁9ともいう)と、圧力流体の圧力を所定
圧に保つための電磁リリーフ弁8(以下、圧力制御弁8
ともいう)とから構成されており、この油圧装置を構成
する機器の駆動制御は制御手段6により行われる。
【0034】射出シリンダ2のピストン2aの前後には
流量制御弁9を介して可変容量ポンプ11から圧力流体
が送られ、これにより射出スクリュー3を軸方向上下に
駆動させるようになっている。また、可変容量ポンプ1
1と流量制御弁9との間には圧力制御弁8が装着されて
おり、制御手段6からの信号に基づいて(インターフェ
ースI/Fを介して)、可変容量ポンプ11から送られ
る圧力流体の圧力が調節されるようになっている。
【0035】図1において、符号「5」は位置センサで
あり、射出スクリュー3の軸方向の位置を検出して制御
手段6のインターフェースI/Fに入力される。また、
流量制御弁9から送られる油流路には圧力センサ12が
取り付けられており、射出用油圧シリンダ2に供給され
る油圧値を制御手段6のインターフェースI/Fに入力
される。
【0036】制御手段6には、圧力制御用最大射出圧力
MAX 、速度制御用射出圧P1 (充填工程)および保圧
用射出圧P2 (保圧工程)とを設定するための圧力設定
器6a、および速度制御用射出速度V1 (充填工程)と
保圧用射出速度V2 (保圧工程)とを設定するための速
度設定器6bが接続されており、射出を行う前に予め所
定の圧力および速度(実際には速度Vを流量Qに換算し
た値)が入力される。
【0037】また、本実施例の制御手段6には、射出時
間T1 を設定するための射出時間設定器6cと、速度変
化量VX を設定するための速度変化量設定器6dと、充
填直前のスクリュー位置S1 およびそれよりも所定間隔
以前の予備位置Sx を設定するためのスクリュー位置設
定器6eとがそれぞれ接続されている。これら射出時間
1 、速度変化量VX 、充填直前のスクリュー位置S1
および予備位置Sx の各値を、射出時間設定機6c、速
度変化量設定機6d、およびスクリュー位置設定機6e
に設定する。この充填直前のスクリュー位置S1 と、予
備位置Sx の求め方については後述する。
【0038】制御手段6の中央演算処理部(CPU)6
fでは、位置センサ5からのスクリュー位置情報を常時
監視し、スクリュー位置設定機6eに記憶してある予備
位置Sx と比較し、圧力制御から速度制御への切り換え
タイミングを決定する。また、制御手段6に内蔵された
タイマーによる時間を入力しながら、位置センサ5から
の位置情報に基づいて、これを1回微分し、射出スクリ
ューの速度Vt =ΔS/Δtを逐次演算する。また、射
出スクリュー3が充填直前のスクリュー位置S 1 に達し
たときの速度VS1を記憶しておき、この速度VS1を基準
にしてその後の実際の速度Vt の変化量によって、速度
制御から保圧制御への切替えタイミングを決定する。
【0039】次に作用を説明する。まず最初に、本発明
者らは、射出成形を行うにあたり、キャビティ内に成形
材料が充填された時点の確認を、どのパラメータを用い
て判断することが最も現実的かを検証するために、図1
0(A)に示すように、射出時間に対する射出スクリュ
ーの位置、圧力および速度の関係をプロットしてみた。
【0040】ところで、キャビティ内に成形材料を注入
してゆくと必然的に型内圧力が上昇するので、キャビテ
ィ内に成形材料が実際に充満したかどうかは、この型内
圧力を基準として判断することが最も好ましいといえる
が、量産ラインで型内圧力を全数検出することは現実的
には困難である。
【0041】型内圧力がある一定の値になると、射出ス
クリュー3の速度Vが急減することが理解される。これ
は、以下の理由による。すなわち、射出スクリュー3が
ノズル方向に移動し始め、キャビティ7a内への成形材
料の射出が開始されると、この状態からキャビティ7a
内に材料が充填されるまでの間は、徐々にキャビティ内
に材料が注入されて行くので、射出スクリュー3は射出
用油圧シリンダ2に所定圧力で押されながら前進し続け
る。
【0042】射出初期においては、キャビティ7a内は
全く空の状態であるため、当初多量の成形材料が注入さ
れることになり、射出スクリュー3の速度Vが設定射出
速度まで上昇する。このようにしてキャビティ内に成形
材料が行きわたるまで射出スクリュー3の速度Vが一定
となる。
【0043】そして、キャビティ内全てに成形材料がゆ
きわたると、射出スクリュー3はキャビティ内圧力を上
昇させるためにのみ前進するため、射出スクリュー3の
変位量Sは減少し、速度Vも急減するのである。本実施
例では、この速度の変化量V X が大きいことに着目し、
この時点を速度制御から保圧制御の切り替えタイミング
として用いている。
【0044】ところが、図10(A)に示すように、射
出が定常に行われた場合には速度の変化量VX のみをも
って射出圧の切替えタイミングとすることができるが、
図10(B)に示すように、充填工程の途中で射出速度
Vが非定常に変化した場合には、何れの時点の射出速度
を基準にして速度変化量VX を検出すればよいのかが不
明になり、これが原因で充填不足や充填過大などの不良
が発生していた。そこで、本実施例では、充填直前の位
置S1 を予め仮設定しておき、この充填直前の位置S1
における射出速度VS1を基準にして速度変化量VX を検
出するようにしている。
【0045】この充填直前の射出スクリュー位置S1
以下のようにして決定する。図6に示すように、充填直
前の位置、すなわち、キャビティ内に溶融材料が満たさ
れた状態であって、未だ保圧工程に移行していない状態
では、製品容積(つまりキャビティ容積)は射出スクリ
ューの断面積と移動距離との積で表されることから、 充填直前のスクリュー位置S1 =製品容積/射出スクリ
ューの断面積 が成立する。実際の充填位置は、この直前位置S1 から
射出スクリュー3が前進してキャビティ内の材料圧力が
上昇を開始しはじめた位置であるから、図6に示すよう
に、諸条件によって変動幅を有することになる。ただ
し、少なくとも充填直前の射出スクリュー位置S1 から
速度変化量VX を検出すれば、真の充填位置が求まると
言える。なお、製品容積は、必ずしも100%の充填率
で計算する必要はなく、100%以下、たとえば90%
以下の充填率で計算し、スクリュ位置S1 を求めても良
い。試作では、約90%充填率のスクリュ位置S1 を求
めた。
【0046】また、本実施例では、図10(A),
(B)に示す制御の改良として、すなわち、図3(B)
に示す制御の改良として、図3(A)に示すように、一
次射出工程の最初の工程では、図10(A),(B)ま
たは図3(B)に示す制御を行わず、従来の位置制御に
類似した圧力制御を行っている。すなわち、図3(A)
に示すように、射出開始から、射出位置(スクリュー位
置)が予備位置Sx に到達するまでは、速度制御は行わ
ず、最大射出圧力PMAX で、射出成形を行い、その後、
x の位置を検出した場合に、図3(B)に示すような
速度制御に切り換える。
【0047】その結果、射出当初から速度制御を行う図
3(B)に示す制御の射出成形装置に比較し、一次射出
時間を大幅に短縮することができる。本実施例に係る射
出成形装置により射出成形を実際に行った場合には、図
4,5に示すように、図3(B)に示す制御を行う参考
例の装置に比較し、約半分程度に一次射出時間を低減す
ることができた。
【0048】次に、図2に基づき、本実施例に係る射出
成形装置の制御方法について説明する。まず、ステップ
(ST)1において、図1に示す押出し機1全体を金型
7に近付け、押出し機1のノズル4をキャビティ7aの
注入口に当接させて射出成形開始状態とし、図1に示す
中央演算処理部6fは、圧力設定器6aから圧力制御用
の射出圧力PMAX 信号を読み取り、この射出圧力PMAX
となるように、射出成形装置を制御する。具体的には、
射出開始信号に基づいて、可変容量ポンプ11から最大
射出圧力PMAX の圧力流体を射出用油圧シリンダ2に供
給する。これにより射出用油圧シリンダ2が駆動して、
射出スクリュー3が、最大射出圧力PMAXでノズル方向
に押し出される。その射出開始時における射出圧力、ス
クリュー速度および射出位置(スクリュー位置)の変化
を図3(A)に示す。図3(A)に示すように、本実施
例では、射出開始時には、圧力制御を行う。
【0049】射出スクリュー3が、射出用圧力シリンダ
2により駆動され、ノズル方向へ移動すると、加熱シリ
ンダ10内に供給された成形材料は、ノズル4から注入
口を介してキャビティ7a内に射出されキャビティ内に
充填される。
【0050】図2に示すステップ2では、図1に示す射
出スクリュー3の現在位置Sを逐次位置センサ5で計測
し、この位置情報を、制御装置6のインターフェースI
/Fを介して中央演算処理部6fに取り込む。同時に、
中央演算処理部6fに内蔵されたタイマーによって射出
開始からの時間を計測する。ステップ3では、スクリュ
ー3の現在位置Sの微小変化ΔSを微小時間Δtで除
し、射出スクリュー3の速度Vt を演算する。すなわ
ち、射出スクリュー3の速度Vt は、射出スクリュー3
の変位を時間tで1回微分することにより求めることが
できる。
【0051】次に、図2に示すステップ4では、射出ス
クリューの現在位置Sが、図1に示すスクリュー位置設
定器6eに設定してある予備位置Sx に到達したか否か
を判断する。予備位置Sx は、前述の方法により決定さ
れた充填直前のスクリュー位置S1 よりも手前の位置で
あり、たとえばSx =S1 −αにより決定される。α
は、充填完了前に速度制御を行う距離に相当し、任意に
決定される距離であり、たとえば4mmである。
【0052】スクリューの現在位置S1 が、予備位置S
x に到達すれば、ステップ5に進む。ステップ5では、
それまでの射出圧力PMAX での圧力制御から、速度一定
の速度制御に切り換えるための処理を行う。具体的に
は、図1に示す速度設定器6bに設定してある速度制御
用射出速度V1 に対応する射出信号と、射出圧力設定器
6aに設定してある速度制御用射出圧力P1 に対応する
射出信号とに基づき、圧力流体の油圧P1 信号と油流量
1 信号とをインターフェースI/Fを介して圧力制御
弁8および流量制御弁9に出力し、圧力P1 の圧力流体
を、射出用油圧シリンダ2に供給して射出スクリュー3
を作動させ、速度制御の射出を行なう。圧力制御から速
度制御への切り替わり状態を図3(A)に示す。
【0053】次に、図2に示すステップ6では、図1に
示す位置センサ5から入力された射出スクリュー3の現
在位置Sが、予めスクリュー位置設定器6eに入力され
ている充填直前のスクリュー位置S1 に達したか否かを
判断し、この位置における射出スクリュー3の速度VS1
を中央演算処理部6fに記憶しておき(ステップ7)、
その後、位置センサ5から中央演算処理部6fに入力さ
れ演算により求められる射出スクリュー3の速度Vt
比較する(ステップ8)。
【0054】具体的には、実際の射出スクリュー3の速
度Vt が、記憶されている充填直前の位置S1 における
速度VS1から速度変化量VX を減じた値より小さくなっ
た時点を検出し、この時点を二次射出工程(保圧工程)
への切替えタイミングとして認識する。
【0055】このようにして一次射出工程(充填工程)
から二次射出工程(保圧工程)へ移行する最適のタイミ
ングを判断すると、図1に示す圧力設定器6aおよび速
度設定器6bに設定入力された保圧工程における射出圧
力P2 とスクリュー速度V2となるように、保圧制御を
行う(ステップ9)。具体的には、圧力流体の油圧P 2
信号と油流量Q2 信号とをインターフェースI/Fを介
して圧力制御弁8および流量制御弁9に出力し、圧力P
1 よりも低い圧力P2 を有する圧力流体を、射出用油圧
シリンダ2に供給して射出スクリュー3を作動させ、二
次射出(保圧工程)を行なう。一次射出から二次射出へ
の切り替わり状態を図3(A)に示す。最後に、射出時
間T1 となると射出を終了する(ステップ10)。
【0056】本実施例では、図3(A)に示すように、
射出開始から、射出位置(スクリュー位置)がSx に到
達するまでは、速度制御は行わず、最大射出圧力PMAX
で、射出成形を行い、その後、Sx の位置を検出した場
合に、速度制御に切り換える。その結果、射出当初から
速度制御を行う図3(B)に示す制御の射出成形装置に
比較し、一次射出時間を大幅に短縮することができる。
本実施例に係る射出成形装置により射出成形を実際に行
った場合には、図4,5に示すように、図3(B)に示
す制御を行う参考例の装置に比較し、約半分程度に一次
射出時間を低減することができた。
【0057】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れず、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明の射出成形装置によれば、充填直
前位置における移動速度から所定の速度変化量が生じた
ときを適切な切替えタイミングとして認識し、金型内へ
の成形材の充填終期の保圧状態(保圧制御)に切り換え
る。これにより、射出する材質、製造ロット、使用する
射出成形装置や金型が相違しても、射出圧力を最適なタ
イミングで切り替えることができ、充填不足や充填過大
などの充填不良を有効に防止することができる。しかも
本発明では、充填直前位置まで、速度制御を行うのでは
なく、予備位置までは、最大の射出圧力となるように圧
力制御を行うため、金型内への成形材料の充填時間を短
縮することができる。したがって、許容充填時間内に充
填完了させることができ、割れ不良品などを発生せず、
製品の品質が向上する。また、割れ不良発生時に必要で
あった成形条件調整が不要となり、作業の軽減を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る射出成形装置を示すブ
ロック図である。
【図2】同実施例に係る制御手段における処理手順を説
明するフローチャートである。
【図3】同実施例と参考例とについて切替え制御を説明
するグラフであって、(A)は本実施例の切り換え制
御、(B)は参考例の切り換え制御における射出位置・
スクリュー速度(射出速度)・射出圧力と時間との関係
を説明するグラフである。
【図4】本実施例に係る射出成形装置で射出成形を実際
に行った場合の実験結果を示すグラフである。
【図5】本実施例に係る射出成形装置で射出成形を実際
に行った場合の一次射出時間の短縮結果を示すグラフで
ある。
【図6】射出スクリュ位置と製品容積との関係を示すグ
ラフであって、同実施例の射出成形装置において充填直
前のスクリュ位置S1 を決定する方法を説明するための
グラフである。
【図7】従来例に係る射出成形装置の制御方法を示すグ
ラフである。
【図8】可変容量ポンプの特性を示すグラフである。
【図9】従来の射出成形装置における充填不良品の発生
理由を説明するグラフであって、(A)は定常射出状
態、(B)は非定常射出状態における射出圧力・射出速
度と時間との関係を説明するグラフである。
【図10】参考例に係る射出成形装置の制御方法を示す
グラフであり、(A)は定常状態の場合、(B)は非定
常状態の場合である。
【図11】図10に示す制御方法の場合の一次射出時間
を示すグラフである。
【図12】従来の位置制御の場合の一次射出時間を示す
グラフである。
【図13】スクリュー速度挙動と型内圧力挙動との関係
を示すグラフである。
【図14】スクリュー速度と型内圧力の内圧上昇との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…押出機 2…射出用圧力シリンダ 2a…ピストン 3…射出スクリュー 4…ノズル 5…位置センサ 6…制御手段 6a…圧力設定器 6b…速度設定器 6c…射出時間設定器 6d…速度変化量設定器 6e…スクリュー位置設定器 6f…中央演算処理部(CPU) 7…金型 7a…キャビティ 8…圧力制御弁 9…流量制御弁 10…加熱シリンダ 11…可変容量ポンプ(油圧ポンプ) 12…圧力センサ P1 …速度制御用射出圧 P2 …保圧用射出圧 V1 …速度制御用射出速度 V2 …保圧用射出速度 VX …速度変化量 S1 …充填直前のスクリュー位置 Sx …予備位置 T1 …射出時間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型(7)と、 前記金型(7)の注入口にノズル(4)が押し当てられ
    る押出機(1)と、 前記押出機(1)の内部で、ノズル(4)方向に所定圧
    力で移動することにより、前記ノズル(4)から溶融状
    態の成形材料を所定の射出圧力で前記金型(7)内に射
    出する射出スクリュー(3)と、 前記射出スクリュー(3)の位置(S,S1 ,Sx )を
    検出する位置センサ(5)と、 前記スクリュー(3)を前記ノズル(4)方向に所定圧
    力で移動させる駆動手段(2)と、 前記射出スクリュー(3)の移動速度(Vt )を検出す
    る手段と、 前記位置センサ(5)により検出された前記射出スクリ
    ューの位置(S)が予め設定された充填直前位置(S
    1 )に達したときの前記射出スクリューの移動速度(V
    S1)と、予め設定された速度変化量(VX )とに基づい
    て保圧への切替えタイミングを判断する保圧切り換え判
    断手段と、 前記射出スクリューの位置(S)が、前記充填直前位置
    (S1 )より所定間隔前の予備位置(Sx )を過ぎたか
    否かを判断する位置判断手段と、 射出開始位置から前記予備位置(Sx )までは、射出圧
    力が最大となるように制御し、前記予備位置(Sx )か
    らは、スクリューの移動速度が一定となるように制御
    し、前記保圧切り換え判断手段で、保圧への切り換えタ
    イミングを判断した場合に、保圧制御となるように、前
    記駆動手段(2)を制御する制御手段とを有する射出成
    形装置。
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