JP3627344B2 - 体腔内検査装置の送液装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡や超音波検査装置等の体腔内検査装置において、体腔内への挿入部に洗浄液や脱気水等の液体を供給するために用いられる送液装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
体腔内に挿入されて体腔内の検査や診断を行うための装置として、例えば内視鏡や超音波検査装置等がある。超音波検査装置を用いて体腔内の超音波検査を行う際には、超音波送受信信号の減衰を極力抑制しなければならない。このために、超音波検査装置における体腔内に挿入される挿入部の先端部分にバルーンを装着したものもあるが、体腔内に直接脱気水を供給して、超音波トランスデューサをこの脱気水の中で超音波走査を行う構成としたものがある。
【0003】
脱気水を供給するために、図6に示したように、脱気水を充填したタンク1が設けられ、このタンク1は蓋体2により、内部を密閉状態としている。そして、このタンク1内を加圧することにより、脱気水の供給が行われる。タンク1から体腔内に向けて脱気水を供給するために、タンク1の液面を加圧状態にする。蓋体2からタンク1の液面上の位置に開口する液面加圧配管3が接続されており、この液面加圧配管3の他端にはエアポンプが接続されて、このエアポンプから加圧エアが供給される。そして、タンク1には、液面下に位置するように給液配管4が接続されており、この給液配管4の他端は超音波検査装置における脱気水通路に接続される。従って、液面加圧管3からタンク1内に加圧エアを供給すると、タンク1内の圧力が上昇するから、給液配管4内に脱気水が圧送される。
【0004】
脱気水を所定量使用すると、タンク1内の液面が給液配管4より下がるようになり、それ以上脱気水を供給できなくなる。この状態で、タンク1内が加圧状態になっていると、給液配管4内に加圧空気が送り込まれてしまう。そこで、液面が給液配管4の吸い込み口4aより下がらないようにするために、タンク1内の液面を検出して、液面が所定の位置まで下降すると、タンク1内の圧力を開放することによって、液面が給液配管4の吸い込み口4a以下にまで下降しないようにする機構を備えたものがある。この機構としては、給液配管4と共に大気開放管5を設けて、タンク1の液面が所定のレベル以下になった時に、タンク1内における空気層の部分を大気開放管5を介して大気と連通させて、タンク1内の圧力を大気圧状態にする構成としたものである。
【0005】
このために、大気開放管5のタンク内に位置する先端の開口部にバルブアセンブリ6が設けられ、この大気開放管5の他端は大気に通じさせている。バルブアセンブリ6は、周囲に流通口7aを有するバルブケーシング7内にバルブ本体8を収容させたものである。バルブ本体8は脱気水より比重の小さい球形のフロート部材で構成され、大気開放管5の開口端5aが液面下に位置する時には、バルブ本体8がバルブケーシング8に設けた弁座9に着座して、開口端5aを閉鎖し、また開口端5aが液面より上方に位置すると、バルブ本体8が弁座9から離座して、開口端5aを開口させ、タンク1内の圧力を大気に開放する構成としたものである。従って、大気開放管5を給液配管4より浅い位置に配置することによって、タンク1内の液面が大気開放管5の開口端5aの位置より下降すると、タンク1内への加圧エアが大気に開放されて、タンク1は大気圧となって、給液配管4への脱気水供給圧が失われる。これにより、タンク1内の液面位置が給液配管4の吸い込み口4aより低くなることはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、タンクは給液配管4の高さ位置より液面が低下することがないことから、同じ容積であれば、縦長の形状とした方が、利用可能な液の量を多くすることができる。ただし、タンクは比較的薄肉のプラスチック容器からなるものが一般に用いられるものであり、従って縦長のタンクを立てた状態に配置すると、タンクは加圧配管により加圧されるから、タンク内の液面がある程度低下すると、タンクが圧力で外方に膨出変形することになる。このために、タンクが不安定になり、転倒する等といった事態が発生するおそれがある。また、タンクを床面に載置される他、ラック等に収容させる場合もある。ラック等の棚にタンクを収納するには、高さ方向に制限があることから、立てたままの状態で収納できない場合もある。
【0007】
タンクを傾けた状態に配置すると、配置状態によっては、またタンクが転倒したりすると、大気開放管のバルブアセンブリへの接続部の位置と給液配管の開口部との液面に対する位置関係が逆転することがある。その結果、タンク内液面に対して、給液配管の方が浅い状態になり、給液配管の吸い込み口が液面から露出しても、なお大気開放管が大気と連通しない状態になり、給液を行っている間に、突然加圧エアが体腔内に送り込まれるという不都合が生じるおそれがある。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、タンクを傾けた配置状態にしても、大気開放管が確実に液面に対して給液配管より浅い位置に保持できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、体腔内に挿入される挿入部に供給される液体を充填したタンクを密閉状態にすると共に、給液配管と、液面加圧管及び大気開放管とを接続し、大気開放管のタンク内への開口部は、給液配管の吸い込み口の高さ位置より高い位置に配置されて、この大気開放管の開口部には、液面下に位置する時には閉鎖し、液面から露出すると開放するバルブアセンブリを連結する構成としたものであって、前記給液配管及び大気開放管のタンク内での所定の位置から先端側の部分は、タンク内液体より比重の大きい可撓部材で形成して、タンクを傾けた時に、これら給液配管及び大気開放管が液面に対してほぼ鉛直状態になると共に、給液配管の吸い込み口は大気開放管の開口部に対してタンク内で深い位置に配置する構成としたことをその特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ここで、以下に説明する送液装置は、例えば超音波検査装置を用いて超音波検査する際に、体腔内に脱気水を供給する脱気水供給装置として構成でき、また内視鏡における挿入部の先端に設けた観察窓を洗浄したり、また体腔内壁を洗浄するための洗浄液供給装置等としても構成できる。
【0011】
まず、図1において、10はタンクであって、このタンク10内には脱気水等の液体が充填されて、蓋体11が装着されて、この蓋体11とタンク10との間にはシール材12を介在させることにより密閉されている。このタンク10は、立てた状態に設置できるが、例えば図示したように、ラックLに配置した台板Pに、蓋体11が上方を向く状態にして、所定角度傾けた状態にしても設置できるものである。そして、この蓋体11には3本の配管が接続されている。
【0012】
配管のうちの1本は給液配管13であって、この給液配管13の一端はタンク10における液面下に開口しており、他端は超音波検査装置や内視鏡の送液通路に着脱可能に接続されるものである。ここで、給液配管13の吸い込み口13aは、常にタンク10内の液面より下方に位置するようになっている。
【0013】
他の1本は液面加圧管14であって、この液面加圧管14はタンク10の液面上に位置しており、この液面加圧管14の他端はエアポンプ15に接続されている。従って、このエアポンプ15から液面加圧管14を介してタンク10内に加圧エアを供給することによって、タンク10の液面が加圧される。
【0014】
さらにもう1本の配管は大気開放管16である。大気開放管16はタンク10の液面が給液配管13より下方にまで下降しないように保持するためのものである。従って、この大気開放管16は、タンク10内の液面の高さ位置を検出する機能と、液面が所定の位置にまで低下すると、タンク10内の圧力を大気に開放する機能とを有する。このために、大気開放管16の液中への開口16aにはバルブアセンブリ17に接続され、また他端は蓋体11の外部において、大気と連通する状態になっている。
【0015】
バルブアセンブリ17は、大気開放管16の開口16aを囲繞する状態に設けたバルブケーシング18を有し、このバルブケーシング18には、少なくとも周囲に複数の流通口18aが設けられている。そして、このバルブケーシング18内には、少なくとも脱気水より比重の小さい球形のフロート部材からなるバルブ本体19が収容されており、このバルブ本体19は大気開放管16の開口16aの周囲に設けた弁座20に離着座するものである。ここで、バルブケーシング18は、バルブ本体19を内部に収納させた状態に保持するためのものであり、従ってこのバルブ本体19の外径は流通口18aの開口部分より大きくなっている。なお、バルブケーシング18は、これ以外にも、例えば篭状の部材等でも形成でき、要は内外に液の流通が可能であって、しかもバルブ本体19をその内部に保持して、弁座20に離着座させることができるものであれば良い。
【0016】
大気開放管16に連結したバルブアセンブリ17が液面下に位置する際には、バルブ本体19に作用する浮力によって、このバルブ本体19は弁座20に着座して、大気開放管16は閉鎖状態に保持される。また、液面がバルブアセンブリ17より下方にまで下降すると、バルブ本体19に対する浮力の作用が失われて、このバルブ本体19が自重で弁座20から離座する結果、タンク10の空気層の部分は大気開放管19を介して大気と連通するので、タンク10内の圧力が開放されて、給液配管13への液供給圧力が失われて、給液が停止する。
【0017】
以上の構成については、従来技術で説明したものと格別の差異はない。然るに、本発明においては、タンク10は立てた状態に配置しても良いが、図1に示したように、タンク10を斜めに配置しても、大気開放管16に連結したバルブアセンブリ17の液面からの深さ位置は、常に給液配管13の吸い込み口13aより浅い位置に保持されるように構成されている。
【0018】
このためには、タンク10が傾けられていても、このタンク10内の液面に対して大気開放管16及び給液配管13の先端側における所定の長さ分は略鉛直状態になるように構成する。そこで、これら大気開放管16及び給液配管13におけるタンク10内の所定の部位から先端側を任意の方向に自在に曲がる可撓部材となし、しかもタンク10内の液体より比重の大きな部材とする。ここで、大気開放管16には、バルブアセンブリ17が接続されているから、この大気開放管16は、バルブアセンブリ17を含めた全体の比重が液体より大きくなっておれば良い。特に、バルブアセンブリ17のバルブケーシング18をある程度の重量物で構成すれば、必ず液面に対して鉛直な状態になる。
【0019】
しかも、タンク10が傾けられても、大気開放管16に設けた弁座20は給液配管13の吸い込み口13aより常に液面に対して浅い位置となるように配置する。タンク10の傾き方向が一定であれば、立てた状態と、その傾き方向とにおいて、大気開放管16と給液配管13とは前述の関係となるように設定されておれば良い。
【0020】
タンク10を任意の方向に傾けても、大気開放管16の弁座20が給液配管13の吸い込み口13aより常に液面に対して浅い位置となる構成とすることもできる。この場合には、図1及び図2に示されているように、蓋体11の内面から剛体からなる1乃至複数本のアーム21を垂設し、このアーム21の先端部にクランプ部材22を設けて、このクランプ部材22に給液配管13のクランプ部22aと、大気開放管16のクランプ部22bとを設ける。そして、給液配管13及び大気開放管16の少なくともこのクランプ部材22によるクランプ部から先端側の部位に可撓性を持たせる。勿論、アーム21により固定されているから、給液配管13,大気開放管16の全体を可撓性の部材で形成したとしても、実際に曲がる部分はクランプ部材22から先端側の部位となる。また、タンク10内の密閉性を考慮すれば、給液配管13及び大気開放管16の少なくとも蓋体11への接続部分は硬質のパイプで形成するのが好ましい。
【0021】
そして、給液配管13及び大気開放管16のクランプ部材22への接続部から先端側の可撓部分の長さは、給液配管13の方が長く、しかもそれと大気開放管16との長さの差は、これら給液配管13と大気開放管16との間隔以上に設定する。これによって、図1に示されているように、タンク10を傾けた状態でラックLに配置したとしても、そしてどの方向に傾けたとしても、給液配管13の吸い込み口13aは、タンク10内の液面に対して、常に大気開放管16の弁座20を設けた開口部より浅い位置となる。従って、液面が給液配管13の吸い込み口13aより下降して、加圧エアが体腔内に送り込まれるおそれはない。
【0022】
以上の構成を採用することによって、エアポンプ15を作動させて、液面加圧管14からタンク10の空気層に加圧エアを供給して液面を加圧すると、給液配管13に液が供給され、この給液配管13に接続した超音波検査装置の脱気水供給通路や、内視鏡の送液通路等に給液できるようになる。そして、タンク10内の液が流出すると、その液面が低下する。液面は大気開放管16に接続したバルブアセンブリ17の位置までは下がるが、この位置まで液面が低下すると、バルブ本体19に対する浮力の作用がなくなるから、バルブ本体19は自重で弁座20から離座することになる。これにより、タンク10における空気層の部分が大気開放管16を介して大気と連通する状態になって、タンク10内の圧力が大気圧にまで低下する。その結果、給液配管13への液供給圧力が失われることになるから、液の供給が停止される。
【0023】
而して、タンク10を、例えば天地を逆にする等といった状態にしない限り、立てた状態にしても、また任意の方向に、任意の角度傾けて配置したとしても、さらには横倒しにしたとしても、給液配管13及び大気開放管16は、その可撓性のある部分がタンク10内の液面に対してほぼ鉛直な状態に保持される。しかも、これら給液配管13及び大気開放管16の液面からの深さ位置は、常に給液配管13の方が深くなるように設定されているから、液面が給液配管13の吸い込み口13aより低くなって、加圧エアが体腔内に送り込まれてしまうという事態が発生するおそれはない。即ち、タンク10内の液面の下限位置を規制する大気開放管16は、常に、給液配管13の吸い込み口13aより上方に位置することになる。しかも、大気開放管16及び給液配管13の先端位置がタンク10の角隅部に向くように配置しておけば、タンク10を傾けて配置した状態で、大気開放管16により規制される下限液面状態では、タンク10の角隅部における一部の液が残存するのみになるので、タンク10内で使用できずに残存する液量が極めて少なくなり、この結果タンク10内における利用可能な液量を多くできて、その分だけタンク10に液の追加充填を行う頻度を減らすことができる。
【0024】
ところで、タンク10を任意の方向に任意の角度傾けることができる構成とした場合には、その傾き状態等によっては、給液配管13がタンク10の内面と当接することもある。その結果、吸い込み口13aがタンク10の内面に密着して、給液配管13に液を吸い込めなくなる事態が発生するおそれがある。このような事態を防止するには、例えば図3に示したように、篭形の吸い込み口アダプタ23を設け、任意の方向から液を吸い込むことができるようにすれば良い。そして、この吸い込み口アダプタ23を重量物で構成すれば、給液配管13のクランプ部材22への接続部から先端側の部分は、液面に対してより確実に鉛直状態になる。
【0025】
ここで、前述の構成においては、給液配管13及び大気開放管16は、クランプ部材22を用いて、所定の位置から任意の方向に曲がるように設定しているが、例えば図4に示したように構成すれば、クランプ部材22やアーム21を用いる必要がなくなる。
【0026】
即ち、図4から明らかなように、給液配管及び大気開放管を、それぞれ2分割して、硬質給液配管13H及び可撓給液配管13F,硬質大気開放管16H及び可撓大気開放管16Fで構成し、硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hは蓋体11に挿通されて、タンク10内における中間部分より下方の位置にまで延在されている。そして、これら硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hの先端には可撓給液配管13F及び可撓大気開放管16Fが連結されている。バルブアセンブリ17は可撓大気開放管16Fの先端に接続されており、また必要に応じて可撓給液配管13Fの先端には吸い込み口アダプタ23を接続する。そして、バルブアセンブリ17を含めた可撓大気開放管16F及び可撓給液配管13F(吸い込み口アダプタ23が接続されている場合には、この吸い込み口アダプタ23を含めて)は、タンク10内の液より比重が大きくなるようにする。
【0027】
この構成において、タンク10を任意の方向に傾けても良い構成とする場合には、可撓給液配管13Fと可撓大気開放管16Fとの長さ寸法の関係で、このタンク10内の液面に対して、可撓給液配管13Fの先端部分が可撓大気開放管16Fの先端部分より常に深くなるように相対位置を設定しておく。硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hのタンク10内の長さが同じであれば、可撓給液配管13Fの長さを可撓大気開放管16Fの長さより、少なくとも両配管の間隔に相当する分以上長くするように構成すれば良い。ただし、硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hは、必ずしも同じ長さとする必要はない。
【0028】
さらに、図5に示したように、給液配管と大気開放管とをタンク10の蓋体11への挿通部から途中までの間を1本の硬質管30で形成して、この硬質管30に給液通路31及び大気開放通路32を設けておき、この硬質配管30の先端に給液通路31に通じる可撓給液配管13F及び大気開放通路32に通じる可撓大気開放管16Fを接続して、可撓給液配管13Fの先端には吸い込み口アダプタ23を、また可撓大気開放管16Fの先端にはバルブアセンブリ17を接続する構成としても良い。この場合には、可撓給液配管13Fを可撓大気開放管16Fより長く設定しておけば良い。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、給液配管及び大気開放管のタンク内での所定の位置から先端側の部分は、タンク内液体より比重の大きい可撓部材で形成して、タンクを傾けた時に、これら給液配管及び大気開放管が液面に対してほぼ鉛直状態になると共に、給液配管の吸い込み口は大気開放管の開口部に対してタンク内で深い位置に配置する構成としているので、タンクを立てた状態でも、また傾けた状態でも、常に大気開放管により設定されるタンク内の下限液面位置より下方の位置に給液配管が配置されるようになり、給液配管に加圧エアが流入する等といった事態が発生するのを確実に防止できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す送液装置の全体構成図である。
【図2】給液配管及び大気開放管のクランプ機構の構成を示す外観斜視図である。
【図3】給液配管の吸い込み口に装着されるアダプタの構成説明図である。
【図4】給液配管及び大気開放管の他の例を示す図1と同様の構成説明図である。
【図5】給液配管及び大気開放管のさらに別の構成例を示す図1と同様の構成説明図である。
【図6】従来技術による送液装置の全体構成図である。
【符号の説明】
10 タンク
11 蓋体
13 給液配管
13H 硬質給液配管
13F 可撓給液配管
14 液面加圧管
16 大気開放管
16H 硬質大気開放管
16F 可撓大気開放管
17 バルブアセンブリ
18 バルブケーシング
19 バルブ本体
22 クランプ部材
23 吸い込み口アダプタ
30 硬質配管
31 給液通路
32 大気開放通路
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡や超音波検査装置等の体腔内検査装置において、体腔内への挿入部に洗浄液や脱気水等の液体を供給するために用いられる送液装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
体腔内に挿入されて体腔内の検査や診断を行うための装置として、例えば内視鏡や超音波検査装置等がある。超音波検査装置を用いて体腔内の超音波検査を行う際には、超音波送受信信号の減衰を極力抑制しなければならない。このために、超音波検査装置における体腔内に挿入される挿入部の先端部分にバルーンを装着したものもあるが、体腔内に直接脱気水を供給して、超音波トランスデューサをこの脱気水の中で超音波走査を行う構成としたものがある。
【0003】
脱気水を供給するために、図6に示したように、脱気水を充填したタンク1が設けられ、このタンク1は蓋体2により、内部を密閉状態としている。そして、このタンク1内を加圧することにより、脱気水の供給が行われる。タンク1から体腔内に向けて脱気水を供給するために、タンク1の液面を加圧状態にする。蓋体2からタンク1の液面上の位置に開口する液面加圧配管3が接続されており、この液面加圧配管3の他端にはエアポンプが接続されて、このエアポンプから加圧エアが供給される。そして、タンク1には、液面下に位置するように給液配管4が接続されており、この給液配管4の他端は超音波検査装置における脱気水通路に接続される。従って、液面加圧管3からタンク1内に加圧エアを供給すると、タンク1内の圧力が上昇するから、給液配管4内に脱気水が圧送される。
【0004】
脱気水を所定量使用すると、タンク1内の液面が給液配管4より下がるようになり、それ以上脱気水を供給できなくなる。この状態で、タンク1内が加圧状態になっていると、給液配管4内に加圧空気が送り込まれてしまう。そこで、液面が給液配管4の吸い込み口4aより下がらないようにするために、タンク1内の液面を検出して、液面が所定の位置まで下降すると、タンク1内の圧力を開放することによって、液面が給液配管4の吸い込み口4a以下にまで下降しないようにする機構を備えたものがある。この機構としては、給液配管4と共に大気開放管5を設けて、タンク1の液面が所定のレベル以下になった時に、タンク1内における空気層の部分を大気開放管5を介して大気と連通させて、タンク1内の圧力を大気圧状態にする構成としたものである。
【0005】
このために、大気開放管5のタンク内に位置する先端の開口部にバルブアセンブリ6が設けられ、この大気開放管5の他端は大気に通じさせている。バルブアセンブリ6は、周囲に流通口7aを有するバルブケーシング7内にバルブ本体8を収容させたものである。バルブ本体8は脱気水より比重の小さい球形のフロート部材で構成され、大気開放管5の開口端5aが液面下に位置する時には、バルブ本体8がバルブケーシング8に設けた弁座9に着座して、開口端5aを閉鎖し、また開口端5aが液面より上方に位置すると、バルブ本体8が弁座9から離座して、開口端5aを開口させ、タンク1内の圧力を大気に開放する構成としたものである。従って、大気開放管5を給液配管4より浅い位置に配置することによって、タンク1内の液面が大気開放管5の開口端5aの位置より下降すると、タンク1内への加圧エアが大気に開放されて、タンク1は大気圧となって、給液配管4への脱気水供給圧が失われる。これにより、タンク1内の液面位置が給液配管4の吸い込み口4aより低くなることはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、タンクは給液配管4の高さ位置より液面が低下することがないことから、同じ容積であれば、縦長の形状とした方が、利用可能な液の量を多くすることができる。ただし、タンクは比較的薄肉のプラスチック容器からなるものが一般に用いられるものであり、従って縦長のタンクを立てた状態に配置すると、タンクは加圧配管により加圧されるから、タンク内の液面がある程度低下すると、タンクが圧力で外方に膨出変形することになる。このために、タンクが不安定になり、転倒する等といった事態が発生するおそれがある。また、タンクを床面に載置される他、ラック等に収容させる場合もある。ラック等の棚にタンクを収納するには、高さ方向に制限があることから、立てたままの状態で収納できない場合もある。
【0007】
タンクを傾けた状態に配置すると、配置状態によっては、またタンクが転倒したりすると、大気開放管のバルブアセンブリへの接続部の位置と給液配管の開口部との液面に対する位置関係が逆転することがある。その結果、タンク内液面に対して、給液配管の方が浅い状態になり、給液配管の吸い込み口が液面から露出しても、なお大気開放管が大気と連通しない状態になり、給液を行っている間に、突然加圧エアが体腔内に送り込まれるという不都合が生じるおそれがある。
【0008】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、タンクを傾けた配置状態にしても、大気開放管が確実に液面に対して給液配管より浅い位置に保持できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、体腔内に挿入される挿入部に供給される液体を充填したタンクを密閉状態にすると共に、給液配管と、液面加圧管及び大気開放管とを接続し、大気開放管のタンク内への開口部は、給液配管の吸い込み口の高さ位置より高い位置に配置されて、この大気開放管の開口部には、液面下に位置する時には閉鎖し、液面から露出すると開放するバルブアセンブリを連結する構成としたものであって、前記給液配管及び大気開放管のタンク内での所定の位置から先端側の部分は、タンク内液体より比重の大きい可撓部材で形成して、タンクを傾けた時に、これら給液配管及び大気開放管が液面に対してほぼ鉛直状態になると共に、給液配管の吸い込み口は大気開放管の開口部に対してタンク内で深い位置に配置する構成としたことをその特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ここで、以下に説明する送液装置は、例えば超音波検査装置を用いて超音波検査する際に、体腔内に脱気水を供給する脱気水供給装置として構成でき、また内視鏡における挿入部の先端に設けた観察窓を洗浄したり、また体腔内壁を洗浄するための洗浄液供給装置等としても構成できる。
【0011】
まず、図1において、10はタンクであって、このタンク10内には脱気水等の液体が充填されて、蓋体11が装着されて、この蓋体11とタンク10との間にはシール材12を介在させることにより密閉されている。このタンク10は、立てた状態に設置できるが、例えば図示したように、ラックLに配置した台板Pに、蓋体11が上方を向く状態にして、所定角度傾けた状態にしても設置できるものである。そして、この蓋体11には3本の配管が接続されている。
【0012】
配管のうちの1本は給液配管13であって、この給液配管13の一端はタンク10における液面下に開口しており、他端は超音波検査装置や内視鏡の送液通路に着脱可能に接続されるものである。ここで、給液配管13の吸い込み口13aは、常にタンク10内の液面より下方に位置するようになっている。
【0013】
他の1本は液面加圧管14であって、この液面加圧管14はタンク10の液面上に位置しており、この液面加圧管14の他端はエアポンプ15に接続されている。従って、このエアポンプ15から液面加圧管14を介してタンク10内に加圧エアを供給することによって、タンク10の液面が加圧される。
【0014】
さらにもう1本の配管は大気開放管16である。大気開放管16はタンク10の液面が給液配管13より下方にまで下降しないように保持するためのものである。従って、この大気開放管16は、タンク10内の液面の高さ位置を検出する機能と、液面が所定の位置にまで低下すると、タンク10内の圧力を大気に開放する機能とを有する。このために、大気開放管16の液中への開口16aにはバルブアセンブリ17に接続され、また他端は蓋体11の外部において、大気と連通する状態になっている。
【0015】
バルブアセンブリ17は、大気開放管16の開口16aを囲繞する状態に設けたバルブケーシング18を有し、このバルブケーシング18には、少なくとも周囲に複数の流通口18aが設けられている。そして、このバルブケーシング18内には、少なくとも脱気水より比重の小さい球形のフロート部材からなるバルブ本体19が収容されており、このバルブ本体19は大気開放管16の開口16aの周囲に設けた弁座20に離着座するものである。ここで、バルブケーシング18は、バルブ本体19を内部に収納させた状態に保持するためのものであり、従ってこのバルブ本体19の外径は流通口18aの開口部分より大きくなっている。なお、バルブケーシング18は、これ以外にも、例えば篭状の部材等でも形成でき、要は内外に液の流通が可能であって、しかもバルブ本体19をその内部に保持して、弁座20に離着座させることができるものであれば良い。
【0016】
大気開放管16に連結したバルブアセンブリ17が液面下に位置する際には、バルブ本体19に作用する浮力によって、このバルブ本体19は弁座20に着座して、大気開放管16は閉鎖状態に保持される。また、液面がバルブアセンブリ17より下方にまで下降すると、バルブ本体19に対する浮力の作用が失われて、このバルブ本体19が自重で弁座20から離座する結果、タンク10の空気層の部分は大気開放管19を介して大気と連通するので、タンク10内の圧力が開放されて、給液配管13への液供給圧力が失われて、給液が停止する。
【0017】
以上の構成については、従来技術で説明したものと格別の差異はない。然るに、本発明においては、タンク10は立てた状態に配置しても良いが、図1に示したように、タンク10を斜めに配置しても、大気開放管16に連結したバルブアセンブリ17の液面からの深さ位置は、常に給液配管13の吸い込み口13aより浅い位置に保持されるように構成されている。
【0018】
このためには、タンク10が傾けられていても、このタンク10内の液面に対して大気開放管16及び給液配管13の先端側における所定の長さ分は略鉛直状態になるように構成する。そこで、これら大気開放管16及び給液配管13におけるタンク10内の所定の部位から先端側を任意の方向に自在に曲がる可撓部材となし、しかもタンク10内の液体より比重の大きな部材とする。ここで、大気開放管16には、バルブアセンブリ17が接続されているから、この大気開放管16は、バルブアセンブリ17を含めた全体の比重が液体より大きくなっておれば良い。特に、バルブアセンブリ17のバルブケーシング18をある程度の重量物で構成すれば、必ず液面に対して鉛直な状態になる。
【0019】
しかも、タンク10が傾けられても、大気開放管16に設けた弁座20は給液配管13の吸い込み口13aより常に液面に対して浅い位置となるように配置する。タンク10の傾き方向が一定であれば、立てた状態と、その傾き方向とにおいて、大気開放管16と給液配管13とは前述の関係となるように設定されておれば良い。
【0020】
タンク10を任意の方向に傾けても、大気開放管16の弁座20が給液配管13の吸い込み口13aより常に液面に対して浅い位置となる構成とすることもできる。この場合には、図1及び図2に示されているように、蓋体11の内面から剛体からなる1乃至複数本のアーム21を垂設し、このアーム21の先端部にクランプ部材22を設けて、このクランプ部材22に給液配管13のクランプ部22aと、大気開放管16のクランプ部22bとを設ける。そして、給液配管13及び大気開放管16の少なくともこのクランプ部材22によるクランプ部から先端側の部位に可撓性を持たせる。勿論、アーム21により固定されているから、給液配管13,大気開放管16の全体を可撓性の部材で形成したとしても、実際に曲がる部分はクランプ部材22から先端側の部位となる。また、タンク10内の密閉性を考慮すれば、給液配管13及び大気開放管16の少なくとも蓋体11への接続部分は硬質のパイプで形成するのが好ましい。
【0021】
そして、給液配管13及び大気開放管16のクランプ部材22への接続部から先端側の可撓部分の長さは、給液配管13の方が長く、しかもそれと大気開放管16との長さの差は、これら給液配管13と大気開放管16との間隔以上に設定する。これによって、図1に示されているように、タンク10を傾けた状態でラックLに配置したとしても、そしてどの方向に傾けたとしても、給液配管13の吸い込み口13aは、タンク10内の液面に対して、常に大気開放管16の弁座20を設けた開口部より浅い位置となる。従って、液面が給液配管13の吸い込み口13aより下降して、加圧エアが体腔内に送り込まれるおそれはない。
【0022】
以上の構成を採用することによって、エアポンプ15を作動させて、液面加圧管14からタンク10の空気層に加圧エアを供給して液面を加圧すると、給液配管13に液が供給され、この給液配管13に接続した超音波検査装置の脱気水供給通路や、内視鏡の送液通路等に給液できるようになる。そして、タンク10内の液が流出すると、その液面が低下する。液面は大気開放管16に接続したバルブアセンブリ17の位置までは下がるが、この位置まで液面が低下すると、バルブ本体19に対する浮力の作用がなくなるから、バルブ本体19は自重で弁座20から離座することになる。これにより、タンク10における空気層の部分が大気開放管16を介して大気と連通する状態になって、タンク10内の圧力が大気圧にまで低下する。その結果、給液配管13への液供給圧力が失われることになるから、液の供給が停止される。
【0023】
而して、タンク10を、例えば天地を逆にする等といった状態にしない限り、立てた状態にしても、また任意の方向に、任意の角度傾けて配置したとしても、さらには横倒しにしたとしても、給液配管13及び大気開放管16は、その可撓性のある部分がタンク10内の液面に対してほぼ鉛直な状態に保持される。しかも、これら給液配管13及び大気開放管16の液面からの深さ位置は、常に給液配管13の方が深くなるように設定されているから、液面が給液配管13の吸い込み口13aより低くなって、加圧エアが体腔内に送り込まれてしまうという事態が発生するおそれはない。即ち、タンク10内の液面の下限位置を規制する大気開放管16は、常に、給液配管13の吸い込み口13aより上方に位置することになる。しかも、大気開放管16及び給液配管13の先端位置がタンク10の角隅部に向くように配置しておけば、タンク10を傾けて配置した状態で、大気開放管16により規制される下限液面状態では、タンク10の角隅部における一部の液が残存するのみになるので、タンク10内で使用できずに残存する液量が極めて少なくなり、この結果タンク10内における利用可能な液量を多くできて、その分だけタンク10に液の追加充填を行う頻度を減らすことができる。
【0024】
ところで、タンク10を任意の方向に任意の角度傾けることができる構成とした場合には、その傾き状態等によっては、給液配管13がタンク10の内面と当接することもある。その結果、吸い込み口13aがタンク10の内面に密着して、給液配管13に液を吸い込めなくなる事態が発生するおそれがある。このような事態を防止するには、例えば図3に示したように、篭形の吸い込み口アダプタ23を設け、任意の方向から液を吸い込むことができるようにすれば良い。そして、この吸い込み口アダプタ23を重量物で構成すれば、給液配管13のクランプ部材22への接続部から先端側の部分は、液面に対してより確実に鉛直状態になる。
【0025】
ここで、前述の構成においては、給液配管13及び大気開放管16は、クランプ部材22を用いて、所定の位置から任意の方向に曲がるように設定しているが、例えば図4に示したように構成すれば、クランプ部材22やアーム21を用いる必要がなくなる。
【0026】
即ち、図4から明らかなように、給液配管及び大気開放管を、それぞれ2分割して、硬質給液配管13H及び可撓給液配管13F,硬質大気開放管16H及び可撓大気開放管16Fで構成し、硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hは蓋体11に挿通されて、タンク10内における中間部分より下方の位置にまで延在されている。そして、これら硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hの先端には可撓給液配管13F及び可撓大気開放管16Fが連結されている。バルブアセンブリ17は可撓大気開放管16Fの先端に接続されており、また必要に応じて可撓給液配管13Fの先端には吸い込み口アダプタ23を接続する。そして、バルブアセンブリ17を含めた可撓大気開放管16F及び可撓給液配管13F(吸い込み口アダプタ23が接続されている場合には、この吸い込み口アダプタ23を含めて)は、タンク10内の液より比重が大きくなるようにする。
【0027】
この構成において、タンク10を任意の方向に傾けても良い構成とする場合には、可撓給液配管13Fと可撓大気開放管16Fとの長さ寸法の関係で、このタンク10内の液面に対して、可撓給液配管13Fの先端部分が可撓大気開放管16Fの先端部分より常に深くなるように相対位置を設定しておく。硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hのタンク10内の長さが同じであれば、可撓給液配管13Fの長さを可撓大気開放管16Fの長さより、少なくとも両配管の間隔に相当する分以上長くするように構成すれば良い。ただし、硬質給液配管13H及び硬質大気開放管16Hは、必ずしも同じ長さとする必要はない。
【0028】
さらに、図5に示したように、給液配管と大気開放管とをタンク10の蓋体11への挿通部から途中までの間を1本の硬質管30で形成して、この硬質管30に給液通路31及び大気開放通路32を設けておき、この硬質配管30の先端に給液通路31に通じる可撓給液配管13F及び大気開放通路32に通じる可撓大気開放管16Fを接続して、可撓給液配管13Fの先端には吸い込み口アダプタ23を、また可撓大気開放管16Fの先端にはバルブアセンブリ17を接続する構成としても良い。この場合には、可撓給液配管13Fを可撓大気開放管16Fより長く設定しておけば良い。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、給液配管及び大気開放管のタンク内での所定の位置から先端側の部分は、タンク内液体より比重の大きい可撓部材で形成して、タンクを傾けた時に、これら給液配管及び大気開放管が液面に対してほぼ鉛直状態になると共に、給液配管の吸い込み口は大気開放管の開口部に対してタンク内で深い位置に配置する構成としているので、タンクを立てた状態でも、また傾けた状態でも、常に大気開放管により設定されるタンク内の下限液面位置より下方の位置に給液配管が配置されるようになり、給液配管に加圧エアが流入する等といった事態が発生するのを確実に防止できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す送液装置の全体構成図である。
【図2】給液配管及び大気開放管のクランプ機構の構成を示す外観斜視図である。
【図3】給液配管の吸い込み口に装着されるアダプタの構成説明図である。
【図4】給液配管及び大気開放管の他の例を示す図1と同様の構成説明図である。
【図5】給液配管及び大気開放管のさらに別の構成例を示す図1と同様の構成説明図である。
【図6】従来技術による送液装置の全体構成図である。
【符号の説明】
10 タンク
11 蓋体
13 給液配管
13H 硬質給液配管
13F 可撓給液配管
14 液面加圧管
16 大気開放管
16H 硬質大気開放管
16F 可撓大気開放管
17 バルブアセンブリ
18 バルブケーシング
19 バルブ本体
22 クランプ部材
23 吸い込み口アダプタ
30 硬質配管
31 給液通路
32 大気開放通路
Claims (4)
- 体腔内に挿入される挿入部に供給される液体を充填したタンクを密閉状態にすると共に、給液配管と、液面加圧管及び大気開放管とを接続し、大気開放管のタンク内への開口部は、給液配管の吸い込み口の高さ位置より高い位置に配置されて、この大気開放管の開口部には、液面下に位置する時には閉鎖し、液面から露出すると開放するバルブアセンブリを連結する構成としたものにおいて、前記給液配管及び大気開放管のタンク内での所定の位置から先端側の部分は、タンク内液体より比重の大きい可撓部材で形成して、タンクを傾けた時に、これら給液配管及び大気開放管が液面に対してほぼ鉛直状態になると共に、給液配管の吸い込み口は大気開放管の開口部に対してタンク内で深い位置に配置する構成としたことを特徴とする体腔内検査装置の送液装置。
- 前記タンクは、任意の方向に傾けても、給液配管の吸い込み口は大気開放管の開口部に対してタンク内で深い位置に配置されるように、これら給液配管及び大気開放管の可撓部分の長さが設定されていることを特徴とする請求項1記載の体腔内検査装置の送液装置。
- 前記タンク内には、大気開放管と給液配管とを保持する保持手段を設けて、この保持手段への保持位置から先端側を可撓部とする構成としたことを特徴とする請求項1記載の体腔内検査装置の送液装置。
- 前記大気開放管及び給液配管は、剛性パイプの先端に可撓性チューブを接続する構成としたことを特徴とする請求項1記載の体腔内検査装置の送液装置。
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