JP3627318B2 - 熱転写型記録装置 - Google Patents
熱転写型記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3627318B2 JP3627318B2 JP27025895A JP27025895A JP3627318B2 JP 3627318 B2 JP3627318 B2 JP 3627318B2 JP 27025895 A JP27025895 A JP 27025895A JP 27025895 A JP27025895 A JP 27025895A JP 3627318 B2 JP3627318 B2 JP 3627318B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dots
- black
- selector
- dot
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/315—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
- B41J2/32—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
Landscapes
- Electronic Switches (AREA)
- Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
- Color Image Communication Systems (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、サーマルヘッドを用いて記録紙に画像を印画する熱転写型記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、テレビ受像機に映し出された静止画像や、スチルカメラで撮影した被写体画像を記録紙に印画してハードコピーを得るビデオプリンタがあった。このビデオプリンタの特徴は、記録画像が自然画であることから、アナログ的な階調を表現することにある。
【0003】
このようなビデオプリンタとして、サーマルヘッドを用いて記録紙に画像を印画する熱転写型記録装置があった。熱転写型記録装置は、面積階調法により複数のドットの集合で階調を表すようにする。つまり、ドット密度を高くすることによって再現する階調数を大きくして、空間解像度を高くして、自然画に近い画像を再現するようにする。
【0004】
図13に、熱転写型記録装置の記録機構を示す。まず、この記録機構の構成を説明する。図13において、この記録機構は、回転駆動される円筒形のプラテンローラ130と、プラテンローラ130により紙送りされる感熱紙からなる記録紙131と、リール132、133と、リール132、133に巻かれたインクリボン134と、画像データが供給されるサーマルヘッド135と、サーマルヘッド135上にプラテンローラ130の回転軸方向に1列に設けられ、1ライン毎に発熱する発熱素子136とを有する。
【0005】
次に、このように構成された記録機構の動作を説明する。プラテンローラ130は図示しない駆動手段により所定のタイミングで矢印方向に間欠的に回転駆動される。記録紙131は図示しない支持手段によりプラテンローラ130の周面に巻き付くように支持されている。プラテンローラ130の回転駆動により、プラテンローラ130に巻かれている記録紙131がプラテンローラ130の回転方向と同じ方向に送られる。この記録紙131の送り方向を副走査方向という。
【0006】
また、リール132、133は図示しない駆動手段により回転される。リール132、133の回転によりリール132、133に巻かれたインクリボン134が所定方向に送られる。サーマルヘッド135は図示しない支持手段により発熱素子136を、インクリボン134および記録紙131を挟むようにして、プラテンローラ130に押し付けるように支持される。
【0007】
発熱素子136が発熱されると、発熱エネルギーに比例してインクリボン134に付着された染料としての溶融インクが記録紙131のインクリボン134側の面に転写される。この1ライン毎の印画を1フレーム分繰り返して1枚の画像の印画を終了する。
【0008】
ここで、サーマルヘッド135の発熱素子136の個数、すなわち1ライン上のドット密度は、例えば、300DPI(Dots Per Inch)で、1ライン当たり約2560ドット設けられている。このため、2560ドット/300DPIで8.53インチ(216ミリメートル)にわたって発熱素子136が1列に配置されている。この発熱素子136の列方向を主走査方向という。
【0009】
図14に、従来の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図を示す。まず、このブロック図の構成を説明する。この熱転写型記録装置は、フレームメモリ140と、ラインメモリ141と、メモリコントローラ143と、ラインメモリコントローラ144と、階調データ比較手段142と、階調カウンタ145と、CPU146と、駆動手段147と、プラテンローラ148と、サーマルヘッド149とを有する。ここで、フレームメモリ140と、ラインメモリ141と、メモリコントローラ143と、ラインメモリコントローラ144と、階調データ比較手段142と、階調カウンタ145と、CPU146と、サーマルヘッド149とで階調制御手段を構成する。また、CPU146は制御手段、駆動手段147とプラテンローラ148とで記録紙送り手段を構成する。
【0010】
次に接続関係を説明する。まず、階調制御手段の接続関係を説明する。CPU146は、メモリコントローラ143に接続される。メモリコントローラ143は、フレームメモリ140に接続されると共に、ラインメモリコントローラ144に接続される。フレームメモリ140はラインメモリ141に接続される。ラインメモリコントローラ144はラインメモリ141に接続される。ラインメモリ141は階調データ比較手段142に接続される。ラインメモリコントローラ144は階調カウンタ145に接続される。階調カウンタ145は階調データ比較手段142に接続される。階調データ比較手段142はサーマルヘッド149に接続される。次に、記録紙送り制御手段の接続関係を説明する。CPU146は、駆動手段147と接続される。駆動手段147は、プラテンローラ148と接続される。
【0011】
このように構成された従来の熱転写型記録装置の動作を説明する。まず、ビデオ信号の1画面分の画像情報としてのデータを図示しないデータ供給源から一旦フレームメモリ140に蓄積する。次に、転写する1ライン分の画像データをラインメモリ141に書き込む。ラインメモリ141から読み出される1ライン分のデータは、階調データ比較手段142に供給される。階調データ比較手段142は、すべての画素1つ1つをエネルギー的に制御して濃淡を決定する。この濃淡はサーマルヘッド149の例えば2560個の発熱素子毎に決定される。濃淡のデータはサーマルヘッド149に供給される。サーマルヘッド149は図13に示した記録機構により記録紙131に印画する。1ライン分の印画が行われるのと同時に、駆動手段147はプラテンローラ148を回転させて、記録紙131を1ライン分紙送りさせている。このようにして各ライン毎の印画を1画面分繰り返して1画面分の印画を行う。
【0012】
ここで、階調データ比較手段142は、各画素の濃淡の決定をPWM変調により行う。階調データ比較手段142は、図示しない比較器を有する。この比較器は、階調カウンタ145からのデータとラインメモリ141からのデータとを比較する。256階調の場合は、0〜255までの順次インクリメントされたデータが階調データ比較手段142に供給される。ラインメモリ141には、2560個の1ライン分の各画像データが8ビットで格納されている。
【0013】
ラインメモリ141からは256個の画像データが階調データ比較手段142に供給される。階調カウンタ145からは0〜255までのカウント値が階調データ比較手段142に供給される。階調データ比較手段142は両データの大きさを比較して、この比較結果に基づいてサーマルヘッド149の発熱素子への通電または非通電の制御を行う。つまり、階調カウンタ145の値よりもラインメモリ141から読みだした画像データが大きければ、サーマルヘッド149にハイレベルのデータが供給される。サーマルヘッド149はハイレベルのデータが供給されると発熱素子に通電する。
【0014】
サーマルヘッド149は、内部に1列に2560個のシフトレジスタとラッチ回路を有している。1列分のデータはシフトレジスタに記憶される。シフトレジスタからのデータはラッチ回路に保持され、このデータに基づいて発熱素子が通電制御される。
【0015】
すなわち、階調データ比較手段142は、階調カウンタ145の値が「0」の状態で、ラインメモリ141からのデータと比較する。次に、階調カウンタ145の値をインクリメントして、2560のラインデータと各々比較する。順次、階調カウンタ145の値をインクリメントして256の階調にわたって繰り返す。階調データ比較手段142は、ラインメモリ141からのデータの値により、濃度が濃いときは階調カウンタ145の値「0」〜「255」の最初からすべてについて、サーマルヘッド149の発熱素子に通電させるようにし、濃度が薄いときは階調カウンタ145の値「0」〜「中間値」までの部分のみ、サーマルヘッド149の発熱素子に通電させるようにする。
【0016】
このような、従来の熱転写型記録装置では、記録ドットの大きさを変化させて階調表現する場合、インクリボン134の色をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色を用いて、画像サイズA3、解像度300[DPI]で印画を行う際の1ドットの大きさは85[μm]である。
【0017】
ところが、プラテンローラ130による記録紙送りピッチや、記録紙131やインクリボン134のテンションの相違などの環境条件により、ドットのズレが生じることがあった。このとき、YMCKの4色印画で、各色のドットサイズを同じように印画すると、黒に透過性がないため、各色のドットのズレを画像サイズA3の紙送り方向の先端部分から終端部分までの間で数10[μm]以下に抑えるようにしなければ、ドットズレによるモアレ縞が発生する。このモアレ縞が発生すると、例えば、グレー一面で印画したい場合であっても、モアレ縞による模様が発生してしまっていた。
【0018】
図15は従来の熱転写型記録装置のドットずれを示す側面図である。図15において、記録紙150上に、1ドットピッチ151内の先頭部分から印画されたMの印画152aに対して、Cの印画153aがドットずれして印画されている。同様に、Mの印画152bに対して、Cの印画153bがドットずれして印画されている。また、Mの印画152cに対して、Cの印画153cがドットずれして印画されている。
【0019】
図16は従来の熱転写型記録装置のドットずれによる色相変化を示す側面図である。図16Aは黒の印画163a、163b、163cがMの印画161a、161b、161cとまったく同じ位置になる場合を示す。図16Aにおいて、記録紙160上に、最初にMの印画161aが行わる。次に、その上にCの印画162aがドットずれして行われる。さらに、その上に黒の印画163aが行われる。このように黒の印画163aがMの印画161aとまったく同じ位置になるとき、黒の印画163aのドットの位置では黒は透過性がないので下のCの印画162aおよびMの印画161aは見えない。しかし、ドットずれしたCの印画162aがCの色相164aとして現れる。従って、Cの印画162aがドットずれした場合にはMの色相がまったく現れず、ドットずれしない場合に比べて色相の変化が現れる。
また、Mの印画161b、ドットずれしたCの印画162b、黒の印画163bの場合も同様に、Cの色相164bが現れる。また、Mの印画161c、ドットずれしたCの印画162c、黒の印画163cの場合も同様に、Cの色相164cが現れる。
【0020】
また、図16Bは黒の印画167a、167b、167cがCの印画166a、166b、166cとまったく同じ位置になる場合を示す。図16Bにおいて、記録紙160上に、最初にMの印画165aがドットずれして行わる。次に、その上にCの印画166aが行われる。さらに、その上に黒の印画167aが行われる。このように黒の印画167aがCの印画166aとまったく同じ位置になるとき、黒の印画167aのドットの位置では黒は透過性がないので下のCの印画166aは見えない。しかし、黒の印画167aに対してMの印画165aがドットずれしているのでMの印画165aがMの色相168aとして現れる。従って、Mの印画165aがドットずれした場合にはCの色相がまったく現れず、ドットずれしない場合に比べて色相の変化が現れる。
また、ドットずれしたMの印画165b、Cの印画166b、黒の印画167bの場合も同様に、Mの色相168bが現れる。また、ドットずれしたMの印画165c、Cの印画166c、黒の印画167cの場合も同様に、Mの色相168cが現れる。
このようにドットズレによるモアレ縞が発生した場合において、Mの印画、Cの印画および黒の印画を重ねて印画すると、色相に変化が現れる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
このようなモアレ縞を紙送り機構の機械的な精度だけで抑えるようにするのは不可能なので、例えば、特開平4−347664号公報、特開昭63−120667号公報、特開昭60−189472号公報、特開昭61−284175号公報に記載されているように、印画方法を工夫することにより目立たなくするようにしていた。このモアレ縞対策として、第1は印画パルスの位相を変える方法、第2は紙送り量を半分にして半ドット分ずらしてドットを千鳥配置にする方法、第3はドットでスクリーン角を構成して、モアレ縞を相殺する方法がある。
【0022】
しかし、第1の方法では、主走査方向のドット毎に印画パルスの位相を変えたり、印画パルスの周期を短くして偶数と奇数のドットを別々に印画したりするため、高速動作の回路が必要となり、しかも回路構成が複雑になるという不都合があった。また、第2の方法では、ドットの配置が常に千鳥状のため、ドットが直線状に並ばず、文字や図形を印画する際に、直線部分が階段状になっていしまい印画の質が低下するという不都合があった。また、第3の方法では、スクリーン角を構成するために、データを補換しなければならず、これにより画質が劣化するという不都合があった。
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、ドットズレが生じても印画の品質低下を抑えるとができる熱転写型記録装置の提供を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明の熱転写型記録装置は、記録紙を所定間隔毎に副走査方向に搬送する記録紙送り手段と、記録紙に転写される染料が添付され、記録紙と共に副走査方向に搬送されるインクリボンと、副走査方向と直交する主走査方向に複数の発熱素子が配置され、発熱素子をインクリボンに押し付けることにより、記録紙に熱転写により印画を行う記録手段と、記録手段の各発熱素子への通電を制御することにより、各色に応じて記録紙に印画されるドットの大きさを変化させて濃度階調を変化せる階調制御手段とを備え、階調制御手段による階調データを制御して、記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするとともに黒のドットの大きさを他の色のドットの大きさの2分の1以下にし、印画データに基づいて黒と他の色の重ね印画を行うようにしたものである。
【0024】
この発明の熱転写型記録装置によれば以下の作用をする。
記録紙上において、YMCの各色のドットに対して黒のドットを分割印画する作用について説明する。
YMCの各色のドットを通常のドット記録密度で印画し、黒のドットを通常の記録密度の2倍で印画するが、説明を簡単にするため、MCの各色のドットを通常のドット記録密度で印画し、その上に黒のドットを通常の記録密度の2倍で印画する作用を説明する。この場合、ドットずれがMCまたは黒のどの色の印画で発生するかで2つに分けることができる。第1は、Cの印画がMおよび黒の印画に対してドットズレを起こした場合である。この場合、黒の印画位置がマゼンタと同じになる。第2は、Mの印画がCおよび黒の印画に対してドットズレを起こした場合である。この場合、黒の印画位置がシアンと同じになる。このときの色相の違いを以下に説明する。
【0025】
黒の印画位置がマゼンタと同じ場合、記録紙上に、最初にMの印画が行わる。次に、その上にCの印画がドットずれして行われる。さらに、その上に2分割された第1の黒の印画および第2の黒の印画が行われて、1ドット目が形成される。このとき、第1の黒の印画および第2の黒の印画のドットの位置では黒は透過性がないので下のCの印画およびMの印画は見えない。しかし、2分割された第1の黒の印画および第2の黒の印画の間のCは透過性があるのでCの印画および下のMの印画がM,Cの色相として現れる。従って、Cの印画がドットずれした場合でもMCの色相の変化はない。
Mの印画、Cの印画、第1の黒の印画および第2の黒の印画の印画が行われて、2ドット目が形成される場合も同様に、M,Cの色相が現れる。また、Mの印画、Cの印画、第1の黒の印画および第2の黒の印画の印画が行われて3ドット目が形成される場合も同様に、M,Cの色相が現れる。
【0026】
また、黒の印画位置がシアンと同じ場合、記録紙上に、最初にMの印画がドットずれして行わる。次に、その上にCの印画が行われる。さらに、その上に2分割された第1の黒の印画および第2の黒の印画が行われて、1ドット目が形成される。このとき、第1の黒の印画および第2の黒の印画のドットの位置では黒は透過性がないので下のCの印画およびMの印画は見えない。しかし、第1の黒の印画に対してMの印画がドットずれしているのでMの印画がMの色相として現れ、2分割された第1の黒の印画および第2の黒の印画の間からCの印画がCの色相として現れる。
Mの印画、Cの印画、第1の黒の印画および第2の黒の印画の印画が行われて、2ドット目が形成される場合も同様に、Mの色相およびCの色相が現れる。また、Mの印画、Cの印画、第1の黒の印画および第2の黒の印画の印画が行われて、3ドット目が形成される場合も同様に、Mの色相およびCの色相が現れる。
このように、YMCの各色のドットに対して黒のドットを分割印画することにより、色相の変化が現れないようにすることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1に、本実施例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図を示す。まず、本実施例の熱転写型記録装置の構成を説明する。この熱転写型記録装置は、フレームメモリー1と、γROM2と、ラインメモリー3と、コンパレータ4と、シスコン回路5と、アドレスカウンタ6と、階調カウンタ7と、セレクタ8と、セレクタ切り換え回路10と、サーマルヘッド11と、プラテン駆動回路15と、プラテン16とを有する。サーマルヘッド11は、シフトレジスタ12と、ラッチ回路13と、発熱素子14とを有する。
【0028】
ここで、フレームメモリー1と、γROM2と、ラインメモリー3と、コンパレータ4と、シスコン回路5と、アドレスカウンタ6と、階調カウンタ7と、セレクタ8と、セレクタ切り換え回路10とで、階調制御手段を構成する。また、階調カウンタ7とセレクタ8とは分割印画階調データ生成手段9、サーマルヘッド11は記録手段、プラテン駆動回路15とプラテン16とは記録紙送り手段を構成する。
【0029】
フレームメモリー1は1画面画像データ記憶手段、γROM2は印画濃度補正手段、ラインメモリー3は1ライン画像データ記憶手段、コンパレータ4は比較手段、シスコン回路5は制御手段、アドレスカウンタ6は階調信号発生手段を構成する。また、セレクタ切り換え回路10は分割印画または通常印画切り換え信号生成手段を構成する。
【0030】
次に、この熱転写型記録装置の接続関係を説明する。シスコン回路5はフレームメモリー1と接続される。フレームメモリー1はγROM2と接続される。γROM2はラインメモリー3と接続される。ラインメモリー3はコンパレータ4の一方の入力端子と接続される。コンパレータ4の出力端子はサーマルヘッド11内のシフトレジスタ12と接続される。シフトレジスタ12はラッチ回路13と接続される。ラッチ回路13は発熱素子14と接続される。アドレスカウンタ6のシフトクロック出力端子はシフトレジスタ12と接続される。アドレスカウンタ6のラッチパルス出力端子はラッチ回路13と接続される。
【0031】
また、シスコン回路5はアドレスカウンタ6と接続される。アドレスカウンタ6のラッチパルス出力端子は階調カウンタ7と接続される。階調カウンタ7の出力端子D0はセレクタ8の入力端子A0と接続される。階調カウンタ7の出力端子D1はセレクタ8の入力端子A1と接続される。階調カウンタ7の出力端子D2はセレクタ8の入力端子A2と接続される。階調カウンタ7の出力端子D3はセレクタ8の入力端子A3と接続される。階調カウンタ7の出力端子D4はセレクタ8の入力端子A4と接続される。階調カウンタ7の出力端子D5はセレクタ8の入力端子A5と接続される。階調カウンタ7の出力端子D6はセレクタ8の入力端子A6と接続される。階調カウンタ7の出力端子D7はセレクタ8の入力端子A7と接続される。
【0032】
また、階調カウンタ7の出力端子D0はセレクタ8の入力端子B1と接続される。階調カウンタ7の出力端子D1はセレクタ8の入力端子B2と接続される。階調カウンタ7の出力端子D2はセレクタ8の入力端子B3と接続される。階調カウンタ7の出力端子D3はセレクタ8の入力端子B4と接続される。階調カウンタ7の出力端子D4はセレクタ8の入力端子B5と接続される。階調カウンタ7の出力端子D5はセレクタ8の入力端子B6と接続される。階調カウンタ7の出力端子D6はセレクタ8の入力端子B7と接続される。階調カウンタ7の出力端子D7はセレクタ8の入力端子B0と接続される。セレクタ8の出力端子Y0−7はコンパレータ4の他方の入力端子と接続される。
【0033】
また、アドレスカウンタ6のアドレス出力端子はラインメモリー3と接続される。シスコン回路5の色信号出力端子はセレクタ切り換え回路10と接続される。セレクタ切り換え回路10はセレクタ8の選択端子SELと接続される。シスコン回路5はプラテン駆動回路15と接続される。プラテン駆動回路15はプラテン16と接続される。
【0034】
図2は、本実施例の熱転写型記録装置の記録機構を示す斜視図である。まず、本実施例の熱転写型記録装置の記録機構の構成を説明する。この熱転写型記録装置は、プラテン16と、サーマルヘッド11と、インクリボン21と、マーカ21a、21b、フォトセンサ22a、22bを有する。プラテン16は、周囲に記録紙20が巻き付けられ、図1に示したプラテン駆動回路15により軸16aを中心に矢印aで示す回転方向に紙送りされるように構成される。記録紙20は例えば上質紙からなり、その記録面側に必要に応じて1〜2[μm]の樹脂層が形成されている。
【0035】
インクリボン21は、コンデンサ紙に転写用の溶融インクが印刷されている。インクリボン21は、この溶融インクがサーマルヘッド11によって記録紙20に熱転写されるように、溶融インク側の面が記録紙20の面と対向するように配置される。インクリボン21は、カラー画像を得ることができるように、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色の溶融インクが塗布されたフレーム21Y,21M,21Cが繰り返し形成されるように構成されている。各フレームの終端部分の左右両端にはマーカ21a、21bが設けられ、フォトセンサ22a、22bにより位置を検出することができるようになっている。このフレーム21Y,21M,21Cのそれぞれは、1枚の画、つまり、1フレーム(または1フィールド)の映像信号区分に対応する。
サーマルヘッド11は、1列に並べられた多数の発熱素子を有する。この場合、この1列の発熱素子は印画データの垂直方向の1列の画素に対応する。つまり、1ライン当たり1ヘッド素子が対応する。
【0036】
次に、このように構成された本実施例の熱転写型記録装置の動作を説明する。図1において、印画データが図示しないデータ供給源からフレームメモリに供給される。フレームメモリー1は、1画面分の画像に対応する印画データを蓄える。シスコン回路5からの指令により、フレームメモリー1から印画データが1画素ずつγROM2に供給される。γROM2は、印画データの1画素ずつについてγ補正用テーブルに基づいて濃度の補正を行う。濃度補正された印画データは、ラインメモリー3に供給される。ラインメモリー3は、1ライン分の印画データを蓄える。ラインメモリー3に蓄えられた印画データは1画素ずつコンパレータ4の一方の入力端子に供給される。
【0037】
また、シスコン回路5からの指令により、アドレスカウンタ6は、階調を決定すべき印画データの画素のアドレスを出力する。このアドレスはラインメモリー3に供給される。先に述べたラインメモリー3は、印画データのうちこのアドレスの画素を読み出す。このアドレスは、階調カウンタ7に供給される。階調カウンタ7は、このアドレスのとき、256階調の場合は「0」〜「255」までカウント値を出力する。セレクタ8は、YMCまたは黒の色信号に応じて生成されたセレクタ切り換え信号に基づいて、通常印画または分割印画のカウント値を選択する。選択されたカウント値はコンパレータ4の他方の入力端子に供給される。
【0038】
また、シスコン回路5からYMCまたは黒の色信号がセレクタ切り換え回路10に供給される。セレクタ切り換え回路10は、色信号に基づいてセレクタ切り換え信号を発生させる。色信号がYMCのときセレクタ切り換え信号は通常印画を示すローレベルLとなり、色信号が黒のときセレクタ切り換え信号は分割印画を示すハイレベルHとなる。このセレクタ切り換え信号はセレクタ8の選択端子SELに供給される。
【0039】
色信号が黒で分割印画を示すハイレベルHのセレクタ切り換え信号がセレクタ8の選択端子SELに供給されたとき、セレクタ8は入力端子B0〜B7に供給された階調データを選択する。選択された階調データは、出力端子Y0−7から出力される。ここで、階調カウンタ7の最上位ビットの出力端子D7がセレクタ8の最下位ビットの入力端子B0と接続されると共に、階調カウンタ7の最下位ビットの出力端子D0がセレクタ8の2ビットの入力端子B1と接続され、以下階調カウンタ7の2ビットの出力端子D1〜7ビットの出力端子D6がセレクタ8の3ビットの入力端子B2〜8ビットの入力端子B7と接続されている。これにより、セレクタ8は、階調カウンタ7から出力される奇数番目の階調カウント値と偶数番目の階調カウント値とを分割することができる。
【0040】
コンパレータ4は、印画データと選択されたカウント値とを比較して、カウント値よりも印画データが大きいときにハイレベル、小さいときにローレベルのデータを出力する。このデータはサーマルヘッド11のシフトレジスタ12に供給される。シフトレジスタ12は、アドレスカウンタ6から供給されるシフトクロックに基づいて1ライン分のデータを保持する。1ライン分のデータが蓄積されると、このデータがラッチ回路13に供給される。ラッチ回路13は、アドレスカウンタ6から供給されるラッチパルスに基づいて1ライン分のデータをラッチする。ラッチ回路13でラッチパルスに基づいてラッチされた1ライン分のデータは発熱素子14に供給される。このようにして、ハイレベルの画素に対しては、サーマルヘッド11の発熱素子14に通電され、ローレベルの画素に対しては非通電となり、1ライン分の印画が行われる。
また、シスコン回路5からの指令により、プラテン駆動回路15はプラテン16をステップ駆動させる。このステップ間隔は、サーマルヘッド11で印画が行われる1ラインの間隔に対応する。
【0041】
このような、印画の動作を、記録機構を示す図2を用いて説明する。インクリボン21が記録紙20と共にDC的に送られる。印画と同時に、1ライン印画中に1ライン分送られるスピードで紙送りされる。まず、リボン21の黄色のフレーム21Yが記録紙20に密着すると、印画データの垂直方向の1列の画素から黄色に対応した信号が取り出される。この信号がパルス幅変調信号に変換されてサーマルヘッド11に供給される。ここで、信号のレベルが大きければパルス幅は大とされて、黄色の染料の転写濃度が濃くなるように印画される。
【0042】
そして、印画データの垂直方向の1列分に相当する画素列に対する黄色の転写が終了すると、プラテン16が1ステップ駆動し、水平方向の隣の垂直方向に1列の次の画素列における黄色成分の転写が行われる。これが1画面分、つまり、1フレーム期間分なされて、1枚の画の黄色成分についての転写が行われる。マゼンタのフレーム21Mおよびシアンのフレーム21Cについても同様の動作が行われる。黄色の転写画像の上にマゼンタの転写画像が、さらにその上にシアンの転写画像が、重ねられる。これら3色の転写画像の重ね合わせにより原画に応じたカラー画像が記録紙20上に転写される。
【0043】
次に、記録紙上における分割印画の動作について説明する。
この例では、YMCの各色のドットを通常のドット記録密度で印画し、黒のドットを通常の記録密度の2倍で印画するが、説明を簡単にするため、MCの各色のドットを通常のドット記録密度で印画し、その上に黒のドットを通常の記録密度の2倍で印画する例を説明する。この場合、ドットずれがMCまたは黒のどの色の印画で発生するかで2つに分けることができる。第1は、Cの印画がMおよび黒の印画に対してドットズレを起こした場合である。この場合、黒の印画位置がマゼンタと同じになる。第2は、Mの印画がCおよび黒の印画に対してドットズレを起こした場合である。この場合、黒の印画位置がシアンと同じになる。このときの色相の違いを以下に説明する。図3は分割印画の動作による色相の違いを示す側面図であり、図3Aは黒の印画位置がマゼンタと同じ場合、図3Bは黒の印画位置がシアンと同じ場合である。
【0044】
図3Aにおいて、記録紙22上に、最初にMの印画30aが行わる。次に、その上にCの印画31aがドットずれして行われる。さらに、その上に2分割された黒の印画32aおよび黒の印画33aが行われる。このとき、黒の印画32aおよび黒の印画33aのドットの位置では黒は透過性がないので下のCの印画31aおよびMの印画30aは見えない。しかし、2分割された黒の印画32aおよび黒の印画33aの間のCは透過性があるのでCの印画31aおよび下のMの印画30aがM,Cの色相34aとして現れる。従って、Cの印画31aがドットずれした場合でもドットずれしない場合に対してMCの色相の変化はない。
Mの印画30b、ドットずれしたCの印画31b、黒の印画32bおよび黒の印画33bの印画の場合も同様に、M,Cの色相34bが現れる。また、Mの印画30c、ドットずれしたCの印画31c、黒の印画32cおよび黒の印画33cの印画の場合も同様に、M,Cの色相34cが現れる。
【0045】
また、図3Bにおいて、記録紙22上に、最初にMの印画30dがドットずれして行わる。次に、その上にCの印画31dが行われる。さらに、その上に2分割された黒の印画32dおよび黒の印画33dが行われる。このとき、黒の印画32dおよび黒の印画33dのドットの位置では黒は透過性がないので下のCの印画31dおよびMの印画30dは見えない。しかし、黒の印画32dに対してMの印画30dがドットずれしているのでMの印画30dがMの色相34dとして現れ、2分割された黒の印画32dおよび黒の印画33dの間からCの印画31dがCの色相35dとして現れる。従って、Mの印画30dがドットずれした場合でもドットずれしない場合に対してMCの色相の変化はない。
ドットずれしたMの印画30e、Cの印画31e、黒の印画32eおよび黒の印画33eの印画の場合も同様に、Mの色相34eおよびCの色相35eが現れる。また、ドットずれしたMの印画30f、Cの印画31f、黒の印画32fおよび黒の印画33fの印画の場合も同様に、Mの色相34fおよびCの色相35fが現れる。
【0046】
上例によれば、YMCの各色のドットを通常のドット記録密度で印画し、黒のドットを通常の記録密度の2倍で印画することにより、黒のドットに対して他の色のドットのすべてが重なることがなく、他の色のドットの色相が現れるので、複数の色のドットを重ね印画した場合にも、色相の変化が現れないようにすることができる。
【0047】
上例では、階調カウンタ7の出力端子D7をセレクタ8の入力端子B0と接続して、黒のドットの階調データを奇数データと偶数データとに分けて黒のドットを2分割する例を示したが、階調カウンタ7の出力端子D7をセレクタ8の入力端子B0と接続すると共に、階調カウンタ7の出力端子D6をセレクタ8の入力端子B1と接続することにより、黒のドットの階調データの奇数データと偶数データとをさらに2分割して黒のドットを4分割するようにしてもよい。また、さらに、階調カウンタ7の出力端子D7をセレクタ8の入力端子B0と接続し、階調カウンタ7の出力端子D6をセレクタ8の入力端子B1と接続すると共に、階調カウンタ7の出力端子D5をセレクタ8の入力端子B2と接続し、階調カウンタ7の出力端子D4をセレクタ8の入力端子B3と接続することにより、黒のドットの階調データの奇数データと偶数データとの2分割をさらに4分割して黒のドットを16分割するようにしてもよい。また、階調に応じて分割数を変えて任意の数に分割してもよい。このようなドットの分割の手段については、本願発明の出願人の先の出願である「プリント方法」(特開昭61−227476号公報)に記載されているものを用いれば良い。
【0048】
次に、他の実施例を説明する。図4は他の例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。まず、この例の構成を説明する。ここでは、図4に示すものと図1に示したものと異なる点のみを説明し、同様の点は説明を省略する。図1においては、階調カウンタ7とセレクタ8とが分割印画階調データ生成手段9を構成し、アドレスカウンタ6のラッチパルス出力端子は階調カウンタ7と接続され、セレクタ8の出力端子Y0−7はコンパレータ4の他方の入力端子と接続され、セレクタ切り換え回路10はセレクタ8の選択端子SELと接続された。
【0049】
しかし、図4においては、階調カウンタ40と、第1のバッファ41と、第1のインバータ42と、第1のセレクタ43と、第2のバッファ44と、第2のインバータ45と、第2のセレクタ46と、トグル信号発生回路47と、第3のセレクタ48とで主走査、副走査反転印画階調データ生成手段49を構成する。また、接続関係は以下の通りである。アドレスカウンタ6は階調カウンタ40と接続される。階調カウンタ40は第1のバッファ41および第1のインバータ42と接続される。第1のバッファ41および第1のインバータ42は第1のセレクタ43の一方の入力端子Aおよび他方の入力端子Bと接続される。第1のセレクタ43の出力端子Yはコンパレータ4の他方の入力端子と接続される。
【0050】
また、アドレスカウンタ6のアドレス出力端子の最下位ビットA0は第2のバッファ44および第2のインバータ45と接続される。第2のバッファ44および第2のインバータ45は第2のセレクタ46の一方の入力端子Aおよび他方の入力端子Bと接続される。第2のセレクタ46の出力端子Yは第1のセレクタ43の選択端子SELと接続される。
【0051】
また、シスコン回路5のプリントパルス出力端子はトグル信号発生回路47と接続される。トグル信号発生回路47は第3のセレクタ48の一方の入力端子Aと接続される。第3のセレクタ48の他方の入力端子Bはアースと接続される。第3のセレクタ48の出力端子Yは第2のセレクタ46の選択端子SELと接続される。シスコン回路5の色信号出力端子は第3のセレクタ48の選択端子SELと接続される。
【0052】
このように構成された他の例の熱転写型記録装置の動作を説明する。
まず、主走査方向1ドット毎の反転印画の動作について説明する。
この場合、第3のセレクタ48は、黒の色信号に基づいて、他方の入力端子Bに供給されたアース電位のローレベル(「0」)である主走査反転の選択信号を選択する。主走査反転の選択信号は第2のセレクタ46の選択端子SELに供給される。第2のセレクタ46は、この主走査反転の選択信号に基づいて、アドレスカウンタ6から出力されるアドレスの最下位ビットA0のローレベルとハイレベルの繰り返しデータ(「010101・・・」)の第2のインバータ45による反転信号(「101010・・・」)を選択する。反転信号は第1のセレクタ43の選択端子SELに供給される。第1のセレクタ43は、反転信号のハイレベルとローレベルの切り替わりに基づいて、階調カウンタ40のカウント値の第1のバッファ41による正転信号または第1のインバータ42による反転信号を選択する。カウント値の正転信号または反転信号はコンパレータ4の他方の入力端子に供給される。
【0053】
図5に、この例のコンパレータ入力正転によるドット構成を示す。図5Aに示すように、プリントパルスの1周期分、つまり、1ラインピッチ50が1ラインの間隔を示す。図5Bに示すように、正転カウント値はコンパレータ入力方向51に順に「0」〜「255」まで出力されて、このカウント値がコンパレータにおいて印画データと比較される。図5Cに示すように、3階調の印画ドットは、1ラインの先頭部分から1ラインの3/255の位置まで成長する。図5Dに示すように、127階調の印画ドットは、1ラインの先頭部分から1ラインの127/255の位置まで成長する。図5Eに示すように、225階調の印画ドットは、1ラインの先頭部分から1ラインの終端部分の位置まで成長する。ドットの成長方向52は、記録紙送り方向、つまり、副走査方向である。
【0054】
図6に、この例のコンパレータ入力反転によるドット構成を示す。図6Aに示すように、プリントパルスの1周期分、つまり、1ラインピッチ60が1ラインの間隔を示す。図6Bに示すように、反転カウント値はコンパレータ入力方向61に順に「255」〜「0」まで出力されて、このカウント値がコンパレータにおいて印画データと比較される。図6Cに示すように、3階調の印画ドットは、1ラインの終端部分から1ラインの3/255の位置まで成長する。図6Dに示すように、127階調の印画ドットは、1ラインの終端部分から1ラインの127/255の位置まで成長する。図6Eに示すように、225階調の印画ドットは、1ラインの終端部分から1ラインの先頭部分の位置まで成長する。ドットの成長方向62は、記録紙送り方向の反対方向、つまり、副走査方向の反対方向である。
【0055】
図7は、本実施例の主走査および副走査ドット成長方向反転の動作を示す図である。図7Aに示すノーマル印画の場合は、各ラインピッチ72内において、ドットの成長方向73は、各ラインの先頭部分から、副走査方向71、つまり、記録紙送り方向である。このドットは図1に示すサーマルヘッド11の1列に並んだ発熱素子14の数だけ形成される。
【0056】
図7Bに示す色信号が黒のときの主走査反転印画の場合は、各ラインピッチ72内において、正転ドット74のドットの成長方向73は、各ラインの先頭部分から、副走査方向71、つまり、記録紙送り方向であり、隣合う反転ドット75のドットの成長方向73は、各ラインピッチ72内において、各ラインの終端部分から、副走査方向71と反対方向、つまり、記録紙送り方向と反対方向である。つまり、各ラインピッチ72内において、主走査方向70に1ドット毎に黒の正転ドット74と反転ドット75が千鳥配置される。各ライン毎の副走査方向71のドットの成長方向が一致するので、黒の印画全体のドットが千鳥配置される。この例では中間階調の濃度の印画を示す。このドットは図1に示すサーマルヘッド11の1列に並んだ発熱素子14の数だけ形成される。また、主走査反転印画を行うことにより、中間調においては色相変化を抑えることができる。
【0057】
次に、主走査方向1ドット毎、副走査方向1ライン毎の反転印画の動作について説明する。
この場合、図4において、シスコン回路5から1ライン毎に出力されるプリントパルスがトグル信号発生回路47に供給される。トグル信号発生回路47は、プリントパルスの立ち上がり毎にハイレベルとローレベルを繰り返すトグル信号(「101010・・・」)を発生させる。トグル信号は第3のセレクタ48の一方の入力端子Aに供給される。第3のセレクタ48は、YMCの色信号に基づいて、一方の入力端子Aに供給されたトグル信号である主走査、副走査反転の選択信号を選択する。主走査、副走査反転の選択信号は第2のセレクタ46の選択端子SELに供給される。
【0058】
第2のセレクタ46は、この主走査、副走査反転の選択信号に基づいて、アドレスカウンタ6から出力されるアドレスの最下位ビットA0のローレベルとハイレベルの繰り返しデータ(「010101・・・」)の第2のバッファ44による正転信号(「010101・・・」)を選択する。正転信号は第1のセレクタ43の選択端子SELに供給される。第1のセレクタ43は、正転信号のローレベルとハイレベルの切り替わりに基づいて、階調カウンタ40のカウント値の第1のバッファ41による正転信号または第1のインバータ42による反転信号を選択する。カウント値の正転信号または反転信号はコンパレータ4の他方の入力端子に供給される。
【0059】
図7Cは、この例の主走査および副走査ドット成長方向反転の動作を示す図である。色信号がYMCのときの主走査、副走査反転印画の場合は、各ラインピッチ72の正転ライン76内において、正転ドット78のドットの成長方向73は、各ラインの先頭部分から、副走査方向71、つまり、記録紙送り方向であり、隣合う反転ドット79のドットの成長方向73は各ラインピッチ72の正転ライン76内において、各ラインの終端部分から、副走査方向71と反対方向、つまり、記録紙送り方向と反対方向である。さらに、副走査方向71の隣合う各ラインピッチ72の反転ライン77内において、反転ドット79のドットの成長方向73は、各ラインの終端部分から、記録紙送り方向と反対方向であり、隣合う正転ドット78のドットの成長方向73は、各ラインピッチ72の反転ライン77内において、各ラインの先頭部分から、副走査方向71、つまり、記録紙送り方向である。
【0060】
つまり、各ラインピッチ72内において、主走査方向70に1ドット毎にYMCの正転ドット78と反転ドット79が千鳥配置されると共に、副走査方向71の隣合う正転ライン76と反転ライン77の各ラインピッチ72内において、1ライン毎にYMCの正転ドット78と反転ドット79が千鳥配置される。各ライン毎の副走査方向71の正転ドット78と反転ドット79の成長方向が異なるので、隣合うラインの正転ドット78と反転ドット79が接合して2倍のドットとなり、印画全体で2倍のYMCのドットが千鳥配置される。この例では中間階調の濃度の印画を示す。このドットは図1に示すサーマルヘッド11の1列に並んだ発熱素子14の数だけ形成される。また、主走査、副走査反転印画を行うことにより、副走査方向のドットが大きくなり、ドットズレの許容値が単純に千鳥にしたものに比べて2倍にすることができ、中間調においてはほとんど色相変化を抑えることができる。
【0061】
図7Dに示す高濃度印画の場合は、各ラインピッチ72内において、ドット成長方向73に、各ラインの先頭部分から、副走査方向71、つまり、記録紙送り方向に各ラインの終端部分までドットが成長し、隣合うドットは各ラインピッチ72内において、各ラインの終端部分から、副走査方向71と反対方向、つまり、記録紙送り方向と反対方向に各ラインの先頭部分までドットが成長する。さらに、副走査方向71の隣合う各ラインピッチ72内において、ドット成長方向73に、各ラインの終端部分から、記録紙送り方向と反対方向にドットが成長し、隣合うドットは各ラインピッチ72内において、各ラインの先頭部分から、副走査方向71、つまり、記録紙送り方向にドットが成長する。
【0062】
つまり、各ラインピッチ72内において、主走査方向70に1ドット毎にYMCのドットが千鳥配置されると共に、副走査方向71の隣合う各ラインピッチ72内において、主走査方向70に1ドット毎にYMCのドットが反転されて千鳥配置される。各ライン毎の副走査方向71のドットの成長方向が異なるので、隣合うラインのドットが接合して、印画全体のYMCのドットが千鳥配置される。この例では中間階調の濃度の印画を示す。このドットは図1に示すサーマルヘッド11の1列に並んだ発熱素子14の数だけ形成される。文字や図形等の高濃度印画を要する場合、線がガタガタにならず、印画の品質を向上させることができる。
【0063】
上例によれば、図7Cに示したYMCの主走査、副走査反転印画に重ねて、図7Bに示した黒の主走査反転印画を行うことにより、YMCの印画の記録密度に対して黒の印画の記録密度を2倍にすることができ、これにより、ドットずれによる色相変化が現れないようにすることができる。また、図7Dに示すYMCの主走査、副走査反転の高濃度印画に重ねて、7Bに示した黒の主走査反転印画を行うようにしてもよい。
また、記録ドットの解像度を落とすことなく、ドットがずれても色相変化を抑えることができる。また、中間調以下の濃度において、サーマルヘッド16の一度に通電する発熱素子19の数を半分にすることができ、複数の発熱素子19が共通にドットズレを起こすコモンドロップを抑えることができるので、濃度ムラを減らすことができる。また、高階調において文字を高い品質で印画することができる。さらに、副走査方向のドットが大きくなり、ドットズレの許容値が単純に千鳥にしたものに比べて2倍にすることができる。
【0064】
次に、他の実施例を説明する。図8は他の例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。まず、この例の構成を説明する。ここでは、図8に示すものと図1に示したものと異なる点のみを説明し、同様の点は説明を省略する。図1においては、階調カウンタ7とセレクタ8とが分割印画階調データ生成手段9を構成し、アドレスカウンタ6のラッチパルス出力端子は階調カウンタ7と接続され、セレクタ8の出力端子Y0−7はコンパレータ4の他方の入力端子と接続され、セレクタ切り換え回路10はセレクタ8の選択端子SELと接続された。
【0065】
しかし、図8においては、図1に示した分割印画階調データ生成手段9および図4に示した主走査、副走査反転印画階調データ生成手段49とスイッチ81およびスイッチ82とで階調データ生成切り換え手段80を構成する。ここで、分割印画階調データ生成手段9は、図1に示したように階調カウンタ7とセレクタ8とを有し、主走査、副走査反転印画階調データ生成手段49は、図4に示したように階調カウンタ40と、第1のバッファ41と、第1のインバータ42と、第1のセレクタ43と、第2のバッファ44と、第2のインバータ45と、第2のセレクタ46と、トグル信号発生回路47と、第3のセレクタ48とを有する。
【0066】
また、接続関係は以下の通りである。アドレスカウンタ6のラッチパルス出力端子はスイッチ81の可動接点81aに接続される。スイッチ81の固定接点81bは主走査、副走査反転印画階調データ生成手段49に接続される。スイッチ81の固定接点81cは分割印画階調データ生成手段9に接続される。主走査、副走査反転印画階調データ生成手段49はスイッチ82の固定接点82bに接続される。分割印画階調データ生成手段9はスイッチ82の固定接点82cに接続される。スイッチ82の可動接点82aはコンパレータ4の他方の入力端子に接続される。セレクタ切り換え回路10はスイッチ81の可動接点81aおよびスイッチ82の可動接点82aの制御端子にそれぞれ接続される。セレクタ切り換え回路10は主走査、副走査反転印画階調データ生成手段49内の第3のセレクタ48の選択端子SELと接続される。セレクタ切り換え回路10は分割印画階調データ生成手段9内のセレクタ8選択端子SELと接続される。
【0067】
このように構成された他の例の熱転写型記録装置の動作を説明する。
まず、色信号がYMCのときの主走査、副走査反転印画の動作について説明する。このとき、YMCの色信号に基づいてセレクタ切り換え信号発生回路10はスイッチ81の可動接点81aおよびスイッチ82の可動接点82aの制御端子に制御信号を供給する。これにより、スイッチ81の可動接点81aおよびスイッチ82の可動接点82aは、それぞれスイッチ81の固定接点81bおよびスイッチ82の固定接点82bに接続される。また、YMCの色信号に基づいてセレクタ切り換え信号発生回路10は、主走査、副走査反転印画の動作を行うように、主走査、副走査反転印画階調データ生成手段49内の第3のセレクタ48の選択端子SELに選択信号を供給する。
【0068】
図9Aに示す色信号がYMCのときの主走査、副走査反転印画の場合は、各ラインピッチ92の正転ライン95内において、正転ドット93のドットの成長方向は、各ラインの先頭部分から、副走査方向91、つまり、記録紙送り方向であり、隣合う反転ドット94のドットの成長方向は各ラインピッチ92の正転ライン95内において、各ラインの終端部分から、副走査方向91と反対方向、つまり、記録紙送り方向と反対方向である。さらに、副走査方向91の隣合う各ラインピッチ92の反転ライン96内において、反転ドット94のドットの成長方向は、各ラインの終端部分から、記録紙送り方向と反対方向であり、隣合う正転ドット78のドットの成長方向は、各ラインピッチ72の反転ライン96内において、各ラインの先頭部分から、副走査方向91、つまり、記録紙送り方向である。
【0069】
また、色信号が黒のときの分割印画の動作について説明する。このとき、黒の色信号に基づいてセレクタ切り換え信号発生回路10はスイッチ81の可動接点81aおよびスイッチ82の可動接点82aの制御端子に制御信号を供給する。これにより、スイッチ81の可動接点81aおよびスイッチ82の可動接点82aは、それぞれスイッチ81の固定接点81cおよびスイッチ82の固定接点82cに接続される。また、黒の色信号に基づいてセレクタ切り換え信号発生回路10は、黒の印画の動作を行うように、分割印画階調データ生成手段9内のセレクタ8の選択端子SELに選択信号を供給する。図9Bに示す色信号が黒のときの2分割印画の場合は、各ラインピッチ92内において、最初の2分割ドット97のドットの成長方向は、各ラインの先頭部分から、副走査方向91、つまり、記録紙送り方向であり、次の2分割ドット98のドットの成長方向は、各ラインの中間部分から、副走査方向91である。
上例によれば、図9Aに示したYMCの主走査、副走査反転印画に重ねて、図9Bに示した黒の2分割印画を行うことにより、YMCの印画の記録密度に対して黒の印画の記録密度を4倍にすることができ、これにより、ドットずれによる色相変化が現れないようにすることができる。
【0070】
次に、また他の実施例を説明する。図10は他の例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。まず、この例の構成を説明する。ここでは、図10に示すものと図1に示したものと異なる点のみを説明し、同様の点は説明を省略する。図1においては、階調カウンタ7とセレクタ8とが分割印画階調データ生成手段9を構成し、アドレスカウンタ6のラッチパルス出力端子は階調カウンタ7と接続され、セレクタ8の出力端子Y0−7はコンパレータ4の他方の入力端子と接続され、セレクタ切り換え回路10はセレクタ8の選択端子SELと接続された。
【0071】
しかし、図10においては、第1のセレクタ100と、階調カウンタ101と、第1のバッファ102と、第1のインバータ103と、第2のセレクタ104と、トグル信号発生回路105と、第2のバッファ106と、第2のインバータ107と、第3のセレクタ108と、アンド回路109と、ノアー回路110とで、印画データ有効無効切り換え手段111を構成する。
【0072】
また、第1のセレクタ100は印画データの切り換え手段、第1のバッファ102と第1のインバータ103と第2のセレクタ104とは色信号による主走査方向の印画データ切り換え信号発生手段を構成し、トグル信号発生回路105と、第2のバッファ106と、第2のインバータ107と、第3のセレクタ108は色信号による副走査方向の印画データ切り換え信号発生手段を構成し、セレクタ切り換え回路10は色信号による主走査方向または副走査方向の正転または反転の切り換え信号発生手段を構成し、アンド回路109はYMCの各色による印画データの切り換え信号発生手段を構成する。アンド回路109と、ノアー回路110とで、YMCと黒の各色による印画データの切り換え信号発生手段を構成する。
【0073】
次に、接続関係を説明する。ラインメモリー3は第1のセレクタ4の一方の入力端子Aと接続される。第1のセレクタ4の他方の入力端子Bはアースに接続される。第1のセレクタ4の出力端子Yはコンパレータ18の一方の入力端子と接続される。アドレスカウンタ6は階調カウンタ101と接続される。階調カウンタ101はコンパレータ4の他方の入力端子と接続される。アドレスカウンタ6のアドレス出力端子の最下位ビットA0は第1のバッファ102および第1のインバータ103と接続される。第1のバッファ102および第1のインバータ103は第2のセレクタ104の一方の入力端子Aおよび他方の入力端子Bと接続される。第2のセレクタ104の出力端子Yはアンド回路109の一方の入力端子と接続される。
【0074】
また、シスコン回路5のプリントパルス出力端子はトグル信号発生回路105と接続される。トグル信号発生回路105は第2のバッファ106および第2のインバータ107と接続される。第2のバッファ106および第2のインバータ1073は第3のセレクタ108の一方の入力端子Aおよび他方の入力端子Bと接続される。第3のセレクタ108の出力端子Yはアンド回路109の他方の入力端子と接続される。アンド回路109の出力端子はノアー回路110の一方の入力端子と接続される。
【0075】
また、セレクタ切り換え回路10は第2のセレクタ104の選択端子SELと接続される。また、セレクタ切り換え回路10は第3のセレクタ108の選択端子SELと接続される。また、セレクタ切り換え回路10はノアー回路110の他方の入力端子と接続される。ノアー回路110の出力端子は第1のセレクタ100の選択端子SELと接続される。また、シスコン回路5の色信号出力端子は電圧印加時間切り換え回路112と接続される。電圧印加時間切り換え回路112は発熱素子14と接続される。
【0076】
次に、このように構成されたこの例の熱転写型記録装置の動作を説明する。図10において、アドレスカウンタ6から出力されるアドレスの最下位ビットA0のデータが第1のバッファ102および第1のインバータ103に供給される。この最下位ビットA0のデータは正転反転切り換え信号となる。第1のバッファ102は、この信号を正転のまま第2のセレクタ104に供給する。第1のインバータ103は、この信号を反転させて第2のセレクタ104に供給する。第2のセレクタ104は、色信号による主走査方向の正転または反転の印画データ切り換え信号を選択する。選択された主走査方向の正転反転印画データ切り換え信号はアンド回路109の一方の入力端子に供給される。
【0077】
また、シスコン回路5からプリントパルスがトグル信号発生回路105に供給される。トグル信号発生回路105は、1ライン毎のプリントパルスに基づいてトグル信号を発生させる。このトグル信号は第2のバッファ106および第2のインバータ107に供給される。第2のバッファ106は、この信号を正転のまま第3のセレクタ108に供給する。第2のインバータ107は、この信号を反転させて第3のセレクタ108に供給する。第3のセレクタ108は、色信号による副走査方向の正転反転の印画データ切り換え信号を選択する。選択された副走査方向の正転反転印画データ切り換え信号はアンド回路109の他方の入力端子に供給される。
【0078】
アンド回路109は、両信号が共にハイレベルのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCの各色による印画データの切り換え信号を出力する。アンド回路109の出力信号はノアー回路110の一方の入力端子に供給される。このとき、シスコン回路5から色信号がセレクタ切り換え回路10に供給される。セレクタ切り換え回路10から、色信号がYCのときにハイレベルH、色信号がMのときにローレベルLの選択信号が第2のセレクタ104の選択端子SELに供給される。セレクタ切り換え回路10から、色信号がYMのときにハイレベルH、色信号がCのときにローレベルLの選択信号が第3のセレクタ108の選択端子SELに供給される。
【0079】
また、セレクタ切り換え回路10から、色信号が黒のときにハイレベルH、色信号がYMCのときにローレベルLの選択信号がノアー回路110の他方の入力端子に供給される。ノアー回路110は、両信号が共にローレベルLのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCと黒の各色による印画データの切り換え信号を出力する。ノアー回路110のYMCと黒の各色による印画データの切り換え信号は第1のセレクタ100の選択端子SELに供給される。第1のセレクタ100からの印画データまたはアース電位の切り換え出力信号はコンパレータ4の一方の入力端子に供給される。
【0080】
このとき、シスコン回路5からの色信号が電圧印加時間切り換え回路23に供給されている。電圧印加時間切り換え回路23は、YMCと黒の各色による電圧印加時間を切り換える。発熱素子22は、YMCと黒の各色による発熱時間を切り換える。
【0081】
以下に、各色のドットの印画について、図10のブロック図及び図11、図12の各ドット配置図を用いて説明する。始めに、YMCのドットの印画の動作について説明する。
まず、Yのドットの印画について説明する。この場合、セレクタ切り換え回路15は、Yの色信号に基づいて、ローレベルLのYMC選択信号を選択する。ローレベルLのYMC選択信号はノアー回路110の他方の入力端子に供給される。
【0082】
また、セレクタ切り換え回路10は、Yの色信号に基づいて、ハイレベルHの第2のセレクタ104のYC選択信号を選択する。ハイレベルHのYC選択信号は第2のセレクタ104の選択端子SELに供給される。第2のセレクタ104は、この選択信号に基づいて、アドレスカウンタ6から出力されるアドレスの最下位ビットA0のローレベルとハイレベルの繰り返しデータ(「010101・・・」)の第1のインバータ103による反転信号(「101010・・・」)を選択する。この反転信号はアンド回路109の一方の入力端子に供給される。
【0083】
また、セレクタ切り換え回路10は、Yの色信号に基づいて、ハイレベルHの第3のセレクタ108のYM選択信号を選択する。ハイレベルHのYM選択信号は第3のセレクタ108の選択端子SELに供給される。第3のセレクタ108は、この選択信号に基づいて、トグル信号発生回路105から供給されるトグル信号の第2のインバータ107による反転信号を選択する。この反転信号はアンド回路109の他方の入力端子に供給される。
【0084】
アンド回路109は、両信号が共にハイレベルのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCの各色による印画データの切り換え信号を出力する。このとき、第2のセレクタ104または第3のセレクタ108の出力信号のどちらか一方がローレベルLであれば、アンド回路109は、ローレベルLの信号を出力する。
【0085】
ノアー回路110は、両信号が共にローレベルLのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCと黒の各色による印画データの切り換え信号を出力する。このとき、ノアー回路110は、ハイレベルHの信号を出力する。したがって、第1のセレクタ100は他方の入力端子Bに供給されたローレベルLの信号を出力端子Yから出力する。第1のセレクタ100は他方の入力端子Bに供給されたローレベルLの信号は、印画データとしての「ゼロ」入力を示すので、このとき印画は行われない。
【0086】
また、このとき、第2のセレクタ104または第3のセレクタ108の出力信号の両信号が共にハイレベルHであれば、アンド回路109は、ハイレベルHの信号を出力する。このとき、ノアー回路110は、ローレベルLの信号を出力する。したがって、第1のセレクタ100は一方の入力端子Aに供給されたYの印画データを出力端子Yから出力する。このとき、シスコン回路5からのYの色信号が電圧印加時間切り換え回路112に供給されている。電圧印加時間切り換え回路112は、図12に示すように、1ラインピッチ120を越えて4ドットを構成するYの印画121が行われるように、電圧印加時間を切り換える。発熱素子14は、高濃度の4ドットを構成するように発熱時間を切り換える。なお、図12に示すYの印画121の位置は、図11に示したものと異なるが、これは、高濃度の4ドットを構成するYの印画121が行われた場合のドットの重なり具合を示すため便宜上印画の位置をずらしたためである。
【0087】
また、このとき、第2のセレクタ104の出力信号は1ビット毎にハイレベルHとローレベルLとを繰り返す信号であり、第3のセレクタ108の出力信号は1ライン毎にハイレベルHとローレベルLとを繰り返す信号である。したがって、図11に示すように、1ラインピッチ113内で、Yの印画115aが行われた隣のドットは、Yの印画は行われず、1ドット置いてYの印画116aが行われ、これを主走査方向114Aに繰り返す。また、Yの印画115a,116aが行われた隣のラインは、Yの印画は行われず、1ライン置いてYの印画117a,118aが行われ、これを副走査方向114Bに繰り返す。
【0088】
次に、Mのドットの印画について説明する。この場合、セレクタ切り換え回路10は、Mの色信号に基づいて、ローレベルLのYMC選択信号を選択する。ローレベルLのYMC選択信号はノアー回路17の他方の入力端子に供給される。
また、セレクタ切り換え回路10は、Mの色信号に基づいて、ローレベルLの第2のセレクタ104のM選択信号を選択する。ローレベルLのM選択信号は第2のセレクタ104の選択端子SELに供給される。第2のセレクタ104は、この選択信号に基づいて、アドレスカウンタ6から出力されるアドレスの最下位ビットA0のローレベルとハイレベルの繰り返しデータ(「010101・・・」)の第1のバッファ102による正転信号(「010101・・・」)を選択する。この正転信号はアンド回路109の一方の入力端子に供給される。
【0089】
また、セレクタ切り換え回路10は、Mの色信号に基づいて、ハイレベルHの第3のセレクタ108のYM選択信号を選択する。ハイレベルHのYM選択信号は第3のセレクタ108の選択端子SELに供給される。第3のセレクタ108は、この選択信号に基づいて、トグル信号発生回路105から供給されるトグル信号の第2のインバータ107による反転信号を選択する。この反転信号はアンド回路109の他方の入力端子に供給される。
【0090】
アンド回路109は、両信号が共にハイレベルのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCの各色による印画データの切り換え信号を出力する。このとき、第2のセレクタ104または第3のセレクタ108の出力信号のどちらか一方がローレベルLであれば、アンド回路109は、ローレベルLの信号を出力する。
【0091】
ノアー回路110は、両信号が共にローレベルLのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCと黒の各色による印画データの切り換え信号を出力する。このとき、ノアー回路110は、ハイレベルHの信号を出力する。したがって、第1のセレクタ100は他方の入力端子Bに供給されたローレベルLの信号を出力端子Yから出力する。第1のセレクタ100は他方の入力端子Bに供給されたローレベルLの信号は、印画データとしての「ゼロ」入力を示すので、このとき印画は行われない。
【0092】
また、このとき、第2のセレクタ104または第3のセレクタ108の出力信号の両信号が共にハイレベルHであれば、アンド回路109は、ハイレベルHの信号を出力する。このとき、ノアー回路110は、ローレベルLの信号を出力する。したがって、第1のセレクタ100は一方の入力端子Aに供給されたMの印画データを出力端子Yから出力する。このとき、シスコン回路5からのMの色信号が電圧印加時間切り換え回路112に供給されている。電圧印加時間切り換え回路112は、図12にYの印画を示したと同様に、1ラインピッチ120を越えて4ドットを構成するMの印画を行うように電圧印加時間を切り換える。発熱素子14は、高濃度の4ドットを構成するように発熱時間を切り換える。
【0093】
また、このとき、第2のセレクタ104の出力信号はYの印画の場合の信号を反転した1ビット毎にローレベルLとハイレベルHとを繰り返す信号であり、第3のセレクタ108の出力信号はYの印画の場合の信号と同じ1ライン毎にハイレベルHとローレベルLとを繰り返す信号である。したがって、図11に示すように、1ラインピッチ113内において、Yの印画115aが行われた隣のドットにMの印画115bが行われ、Yの印画115a,116aとMの印画115b,116bが交互に行われ、これを主走査方向114Aに繰り返す。また、Yの印画115a,116aが行われた同じラインにMの印画115b,116bが行われ、隣のラインにはMの印画は行われず、1ライン置いてMの印画117b,118bが行われ、これを副走査方向114Bに繰り返す。
【0094】
次に、Cのドットの印画について説明する。この場合、セレクタ切り換え回路10は、Cの色信号に基づいて、ローレベルLのYMC選択信号を選択する。ローレベルLのYMC選択信号はノアー回路110の他方の入力端子に供給される。
また、セレクタ切り換え回路10は、Cの色信号に基づいて、ハイレベルHの第2のセレクタ104のC選択信号を選択する。ハイレベルHのC選択信号は第2のセレクタ104の選択端子SELに供給される。第2のセレクタ104は、この選択信号に基づいて、アドレスカウンタ6から出力されるアドレスの最下位ビットA0のローレベルとハイレベルの繰り返しデータ(「010101・・・」)の第1のインバータ103による反転信号(「101010・・・」)を選択する。この反転信号はアンド回路109の一方の入力端子に供給される。
【0095】
また、セレクタ切り換え回路10は、Cの色信号に基づいて、ローレベルLの第3のセレクタ108のC選択信号を選択する。ローレベルLのC選択信号は第3のセレクタ108の選択端子SELに供給される。第3のセレクタ108は、この選択信号に基づいて、トグル信号発生回路105から供給されるトグル信号の第2のバッファ106による正転信号を選択する。この正転信号はアンド回路109の他方の入力端子に供給される。
【0096】
アンド回路109は、両信号が共にハイレベルのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCの各色による印画データの切り換え信号を出力する。このとき、第2のセレクタ104または第3のセレクタ108の出力信号のどちらか一方がローレベルLであれば、アンド回路109は、ローレベルLの信号を出力する。
【0097】
ノアー回路110は、両信号が共にローレベルLのときにハイレベルHの信号を出力し、他の場合はローレベルLの、YMCと黒の各色による印画データの切り換え信号を出力する。このとき、ノアー回路110は、ハイレベルHの信号を出力する。したがって、第1のセレクタ100は他方の入力端子Bに供給されたローレベルLの信号を出力端子Yから出力する。第1のセレクタ100は他方の入力端子Bに供給されたローレベルLの信号は、印画データとしての「ゼロ」入力を示すので、このとき印画は行われない。
【0098】
また、このとき、第2のセレクタ104または第3のセレクタ108の出力信号の両信号が共にハイレベルHであれば、アンド回路109は、ハイレベルHの信号を出力する。このとき、ノアー回路110は、ローレベルLの信号を出力する。したがって、第1のセレクタ100は一方の入力端子Aに供給されたCの印画データを出力端子Yから出力する。このとき、シスコン回路5からのCの色信号が電圧印加時間切り換え回路112に供給されている。電圧印加時間切り換え回路112は、図12にYの印画を示したと同様に、1ラインピッチ120を越えて4ドットを構成するCの印画を行うように電圧印加時間を切り換える。発熱素子14は、高濃度の4ドットを構成するように発熱時間を切り換える。
【0099】
また、このとき、第2のセレクタ104の出力信号はYの印画の場合の信号と同じ1ビット毎にハイレベルHとローレベルLとを繰り返す信号であり、第3のセレクタ108の出力信号はYの印画の場合の信号と反転した1ライン毎にローレベルLとハイレベルHとを繰り返す信号である。したがって、図11に示すように、1ラインピッチ113内において、Yの印画115aが行われた同じ主走査方向114Aのドットの位置にCの印画115cが行われ、隣のドットには何も印画が行われず、一ドット置いてCの印画116cが行われ、これを主走査方向114Aに繰り返す。また、Yの印画117aが行われた隣のラインにCの印画117c,118cが行われ、一ライン毎にYの印画115a,116a,3117,118aとCの印画115c,116c,117c,118cとが交互に行われ、これを副走査方向114Bに繰り返す。
【0100】
次に、黒のドットの印画の動作について説明する。
この場合、セレクタ切り換え回路10は、色信号に基づいて、ハイレベルHの黒選択信号を選択する。ハイレベルHの黒選択信号はノアー回路110の他方の入力端子に供給される。ノアー回路110は、両入力信号がローレベルLのときにだけハイレベルHの出力信号を出力し、他の場合はすべてローレベルLの出力信号を出力するので、セレクタ切り換え回路10からハイレベルHの黒選択信号が供給されているときは、アンド回路109から供給される一方の入力信号にかかわらず、常にローレベルLの出力信号を出力する。
【0101】
したがって、第1のセレクタ100は一方の入力端子Aに供給された黒の印画データを出力端子Yから出力する。このとき、シスコン回路5からの黒の色信号が電圧印加時間切り換え回路112に供給されている。電圧印加時間切り換え回路112は、図12に示すように、通常の1ドットを構成する黒の印画122を行うように電圧印加時間を切り換える。発熱素子14は、通常の1ドットを構成するように発熱時間を切り換える。
【0102】
このように、第2のセレクタ104の出力信号および第3のセレクタ108の出力信号にかかわらず、各ビット毎及び各ライン毎に黒の印画が行われる。
なお、図11において、YMCの各色のドットと黒のドットとの位置がずれているが、これは、説明上ずらしたものであり、いずれも各ドットの位置の中心の位置に印画される。
【0103】
このようにして、図10に示したコンパレータ4に印画データを供給する際に、ラインメモリー3から供給される印画データと、アース電位である「ゼロ」入力とを、第1のセレクタ100において切り換えることにより、YMCの各色の印画位置以外は「ゼロ」入力として印画を行った。これにより、YMCの3色は、2×2の4ドットを1単位として、各色毎に予め定められた1ドットの位置に印画されるように各ドットを配置した。
【0104】
このとき、YMCの各色の印画を行う際に、サーマルヘッド11の発熱素子14への電圧印加時間を通常よりも長くして印字エネルギーを上げるようにし、最大ドット径を4ドット分とした。このようにすることにより、ドット間のすき間を無くして、濃度を上げることができる。また、黒の印画の場合には、最大ドット径を1ドットとして、1単位の各4ドットのすべてに印画する。このようにすることにより、色回りが抑えられて、階調性が良い、高解像度の画像を得ることができる。
上例によれば、図12に示した印画エネルギーを上げたYMCの印画に重ねて、通常印画エネルギーの黒の印画を行うことにより、YMCの印画の記録密度に対して黒の印画の記録密度を4倍にすることができ、これにより、ドットずれによる色相変化が現れないようにすることができる。
【0105】
【発明の効果】
この発明の熱転写型記録装置は、記録紙を所定間隔毎に副走査方向に搬送する記録紙送り手段と、記録紙に転写される染料が添付され、記録紙と共に副走査方向に搬送されるインクリボンと、副走査方向と直交する主走査方向に複数の発熱素子が配置され、発熱素子をインクリボンに押し付けることにより、記録紙に熱転写により印画を行う記録手段と、記録手段の各発熱素子への通電を制御することにより、各色に応じて記録紙に印画されるドットの大きさを変化させて濃度階調を変化せる階調制御手段とを備え、階調制御手段による階調データを制御して、記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするとともに黒のドットの大きさを他の色のドットの大きさの2分の1以下にし、印画データに基づいて黒と他の色の重ね印画を行うようにしたので、黒のドットに対して他の色のドットのすべてが重なることがなく、他の色の色相が現れるので、色相の変化を抑えることができ、モアレ縞も現れず、これにより、各色の重ね印画において印画の品質を向上させることができる。
【0106】
また、この発明の熱転写型記録装置は、上述において、階調制御手段により黒のドットの階調データを分割制御して、記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたので、階調データの奇数データと偶数データとを分けることにより黒のドットを他の色のドットに対して2分割以上に分割して、相対的に黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にすることができ、黒のドットに対して他の色のドットのすべてが重なることがなく、他の色の色相が現れるので、色相の変化を抑えることができ、モアレ縞も現れず、これにより、各色の重ね印画において印画の品質を向上させることができる。
【0107】
また、この発明の熱転写型記録装置は、上述において、階調制御手段により、黒のドットの濃度階調の変化する方向を主走査方向の1ドット毎に反転させると共に、他の色のドットの濃度階調の変化する方向を主走査方向の1ドット毎に反転させ、かつ、副走査方向の1ライン毎に反転させるようにして、記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたので、黒のドットと他の色のドットとでドットの成長方向を変えることにより、相対的に黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にすることができ、黒のドットに対して他の色のドットのすべてが重なることがなく、他の色の色相が現れるので、色相の変化を抑えることができ、モアレ縞も現れず、これにより、各色の重ね印画において印画の品質を向上させることができる。
【0108】
また、この発明の熱転写型記録装置は、上述において、階調制御手段により黒のドットの階調データを分割制御すると共に、他の色のドットの濃度階調の変化する方向を主走査方向の1ドット毎に反転させ、かつ、副走査方向の1ライン毎に反転させるようにして、記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたので、階調データの奇数データと偶数データとを分けることにより黒のドットを他の色のドットに対して2分割以上に分割して、黒のドットと他の色のドットとでドットの成長方向を変えることにより、相対的に黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にすることができ、黒のドットに対して他の色のドットのすべてが重なることがなく、他の色の色相が現れるので、色相の変化を抑えることができ、モアレ縞も現れず、これにより、各色の重ね印画において印画の品質を向上させることができる。
【0109】
また、この発明の熱転写型記録装置は、上述において、階調制御手段により、主走査方向2ドットと副走査方向2ドットからなる4ドットを1単位として、4ドットのうちの各色の印画位置以外は印画データを出力しないようにし、4ドットのうちの各ドットにそれぞれ異なる色のドットを配置するように印画データを出力し、印画データの複数の各色に応じて最大ドット径を1ラインピッチ以上とするように記録手段の上記発熱素子の通電時間を切り換えることにより、記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたので、黒のドットの印画エネルギーに対して他の色のドットの印画エネルギーを2倍以上にして、相対的に黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にすることができ、黒のドットに対して他の色のドットのすべてが重なることがなく、他の色の色相が現れるので、色相の変化を抑えることができ、モアレ縞も現れず、これにより、各色の重ね印画において印画の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の熱転写型記録装置の記録機構を示す斜視図である。
【図3】この発明の一実施例の熱転写型記録装置の動作の色相の違いを示す側面図であり、図3Aは黒の印画位置がマゼンタと同じ場合、図3Bは黒の印画位置がシアンと同じ場合である。
【図4】この発明の他の実施例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の他の実施例のコンパレータ入力正転によるドット構成を示す図であり、図5Aはプリントパルス、図5Bは正転カウント値、図5Cは印画ドット(3階調)、図5Dは印画ドット(127階調)、図5Eは印画ドット(255階調)である。
【図6】この発明の他の実施例のコンパレータ入力反転によるドット構成を示す図であり、図6Aはプリントパルス、図6Bは反転カウント値、図6Cは印画ドット(3階調)、図6Dは印画ドット(127階調)、図6Eは印画ドット(255階調)である。
【図7】この発明の他の実施例の主走査および副走査ドット成長方向反転の動作を示す図であり、図7Aはノーマル印画、図7Bは主走査反転印画、図7Cは主走査、副走査反転印画、図7Dは高濃度印画である。
【図8】この発明の他の実施例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の他の実施例の熱転写型記録装置の動作を示す図であり、図9Aは主走査、副走査反転印画、図9Bは2分割印画である。
【図10】この発明の他の実施例の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。
【図11】この発明の他の実施例の熱転写型記録装置の動作を示す高階調印画のドット配置図である。
【図12】この発明の他の実施例の熱転写型記録装置の印画エネルギーを上げる動作を示す図である。
【図13】従来の熱転写型記録装置の記録機構を示す側面図である。
【図14】従来の熱転写型記録装置の構成を示すブロック図である。
【図15】従来の熱転写型記録装置のドットずれを示す側面図である。
【図16】従来の熱転写型記録装置のドットずれによる色相の変化を示す側面図であり、図16Aは黒の印画位置がマゼンタと同じ場合、図16Bは黒の印画位置がシアンと同じ場合である。
【符号の説明】
1 フレームメモリー
2 γROM
3 ラインメモリー
4 コンパレータ
5 シスコン回路
6 アドレスカウンタ
7 階調カウンタ
8 セレクタ
9 分割印画階調データ生成手段
10 セレクタ切り換え回路
11 サーマルヘッド
12 シフトレジスタ
13 ラッチ回路
14 発熱素子
15 プラテン駆動回路
16 プラテン
20 記録紙
21 インクリボン
21C フレーム
21Y フレーム
21M フレーム
21a マーカ
21b マーカ
22a フォトセンサ
22b フォトセンサ
30a Mの印画
31a Cの印画
32a 黒の印画
33a 黒の印画
34a M,Cの色相
30b Mの印画
31b Cの印画
32b 黒の印画
33b 黒の印画
34b M,Cの色相
30c Mの印画
31c Cの印画
32c 黒の印画
33c 黒の印画
34c M,Cの色相
30d Mの印画
31d Cの印画
32d 黒の印画
33d 黒の印画
34d Mの色相
35d Cの色相
30e Mの印画
31e Cの印画
32e 黒の印画
33e 黒の印画
34e Mの色相
35e Cの色相
30f Mの印画
31f Cの印画
32f 黒の印画
33f 黒の印画
34f Mの色相
35f Cの色相
40 階調カウンタ
41 第1のバッファ
42 第1のインバータ
43 第1のセレクタ
44 第2のバッファ
45 第2のインバータ
46 第2のセレクタ
47 トグル信号発生回路
48 第3のセレクタ
49 主走査、副走査反転印画階調データ生成手段
50 1ラインピッチ
51 コンパレータ入力方向
52 ドットの成長方向
60 1ラインピッチ
61 コンパレータ入力方向
62 ドットの成長方向
70 主走査方向
71 副走査方向
72 1ラインピッチ
73 ドットの成長方向
74 正転ドット
75 反転ドット
76 正転ライン
77 反転ライン
78 正転ドット
79 反転ドット
80 階調データ生成切り換え手段
81 スイッチ
82 スイッチ
90 主走査方向
91 副走査方向
92 1ラインピッチ
93 正転ドット
94 反転ドット
95 正転ライン
96 反転ライン
97 2分割ドット
100 第1のセレクタ
101 階調カウンタ
102 第1のバッファ
103 第1のインバータ
104 第2のセレクタ
105 トグル信号発生回路
106 第2のバッファ
107 第2のインバータ
108 第3のセレクタ
109 アンド回路
110 ノアー回路
111 印画データ有効無効切り換え手段
112 電圧印加時間切り換え回路
113 1ラインピッチ
114A 主走査方向
114B 副走査方向
115a Yの印画
116a Yの印画
117a Yの印画
118a Yの印画
115b Mの印画
116b Mの印画
117b Mの印画
118b Mの印画
115c Cの印画
116c Cの印画
117c Cの印画
118c Cの印画
119 黒の印画
120 1ラインピッチ
121 Yの印画
122 黒の印画
Claims (5)
- 記録紙を所定間隔毎に副走査方向に搬送する記録紙送り手段と、
上記記録紙に転写される染料が添付され、上記記録紙と共に副走査方向に搬送されるインクリボンと、
上記副走査方向と直交する主走査方向に複数の発熱素子が配置され、上記発熱素子を上記インクリボンに押し付けることにより、上記記録紙に熱転写により印画を行う記録手段と、
上記記録手段の各発熱素子への通電を制御することにより、各色に応じて上記記録紙に印画されるドットの大きさを変化させて濃度階調を変化させる階調制御手段とを備え、
上記階調制御手段による階調データを制御して上記記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするとともに黒のドットの大きさを他の色のドットの大きさの2分の1以下にし、印画データに基づいて黒と他の色の重ね印画を行うようにしたことを特徴とする熱転写型記録装置。 - 請求項第1項記載の熱転写型記録装置において、
上記階調制御手段により黒のドットの階調データを分割制御して、上記記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたことを特徴とする熱転写型記録装置。 - 請求項第1項記載の熱転写型記録装置において、
上記階調制御手段により、黒のドットの濃度階調の変化する方向を上記主走査方向の1ドット毎に反転させると共に、他の色のドットの濃度階調の変化する方向を上記主走査方向の1ドット毎に反転させ、かつ、上記副走査方向の1ライン毎に反転させるようにして、上記記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたことを特徴とする熱転写型記録装置。 - 請求項第1項記載の熱転写型記録装置において、
上記階調制御手段により黒のドットの階調データを分割制御すると共に、他の色のドットの濃度階調の変化する方向を上記主走査方向の1ドット毎に反転させ、かつ、上記副走査方向の1ライン毎に反転させるようにして、上記記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたことを特徴とする熱転写型記録装置。 - 請求項第1項記載の熱転写型記録装置において、
上記階調制御手段により、上記主走査方向2ドットと上記副走査方向2ドットからなる4ドットを1単位として、上記4ドットのうちの各色の印画位置以外は印画データを出力しないようにし、上記4ドットのうちの各ドットにそれぞれ異なる色のドットを配置するように印画データを出力し、
上記印画データの複数の各色に応じて最大ドット径を1ラインピッチ以上とするように上記記録手段の上記発熱抵抗素子の通電時間を切り換えることにより、上記記録紙に印画される黒のドット密度を他の色のドット密度の2倍以上にするようにしたことを特徴とする熱転写型記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27025895A JP3627318B2 (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 熱転写型記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27025895A JP3627318B2 (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 熱転写型記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09109430A JPH09109430A (ja) | 1997-04-28 |
JP3627318B2 true JP3627318B2 (ja) | 2005-03-09 |
Family
ID=17483750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27025895A Expired - Fee Related JP3627318B2 (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | 熱転写型記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3627318B2 (ja) |
-
1995
- 1995-10-18 JP JP27025895A patent/JP3627318B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09109430A (ja) | 1997-04-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5297878A (en) | Method of thermal wax transfer printing | |
JP3324708B2 (ja) | カラー画像記録方法 | |
US6005596A (en) | Method for recording color image, apparatus for recording color image, and method for controlling recording of color image | |
JP3627318B2 (ja) | 熱転写型記録装置 | |
JPH0890822A (ja) | 印刷方法及び画像印刷装置 | |
JPH04336259A (ja) | 熱記録方法及び装置 | |
JP3669020B2 (ja) | 熱転写型記録装置 | |
US5902053A (en) | Video printer having thermal head | |
JPH05338242A (ja) | サーマルプリント方法及びサーマルプリンタ | |
JP3671529B2 (ja) | 熱転写形記録装置及び記録方法 | |
JP2001071550A (ja) | サーマルプリンタのラインヘッドコントローラ,サーマルプリンタ及びサーマルプリンタの印画方法 | |
JP2688393B2 (ja) | カラー画像記録方法 | |
JP2577115B2 (ja) | 溶融型カラー熱転写記録方法 | |
JP3264574B2 (ja) | カラー画像記録方法 | |
JP3333596B2 (ja) | 熱転写式記録装置 | |
KR0160625B1 (ko) | 열전사헤드와 열전사 프린터장치 | |
JP2688391B2 (ja) | 溶融型熱転写記録方法 | |
JPH05116356A (ja) | 溶融型カラー熱転写記録方法 | |
JPH05155051A (ja) | カラー画像記録方法 | |
JP3117771B2 (ja) | カラー画像形成方法 | |
JPH10193656A (ja) | カラー画像記録方法、カラー画像記録装置、及びカラー画像記録制御方法 | |
JP3229159B2 (ja) | カラー印画方法 | |
JPH07223330A (ja) | 溶融型熱転写プリント方法 | |
JPH09164713A (ja) | 記録装置、記録方法および印画シート | |
JPH10217528A (ja) | カラー画像記録方法、カラー画像記録装置、及びカラー画像記録制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040420 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040621 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041116 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041129 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071217 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081217 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091217 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |