JP3627044B2 - ナースコールシステムを併用した徘徊報知器 - Google Patents

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Description

【0001】
[産業上の利用分野] 本発明は、痴呆症徘徊老人や病気の人の徘徊防止、幼児や園児の危険防止の報知器として、家庭、病院、福祉施設、保育所等で利用できる簡易型徘徊報知器に関する。
【0002】
[従来の技術] 従来の徘徊報知器は、人の身体に発信器又はタグを取り付けたり持たせる方式であり、このため24時間発信器等を身に付けていなければならない外、該発信器等を忘れたり捨ててしまった場合は報知が不可能であり、又、設置工事及び調整が必要であり、簡単に導入と使用ができない等の問題点があった。
【0003】
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記した徘徊報知器の設置及び使用上の問題点を解消する簡易型徘徊報知器を提供することを目的とする。
【0004】
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成する本発明の簡易型徘徊報知器は、人の身体に発信器又はタグ等を付けず、又、何も持たさず、床に敷いたシート状センサを人が踏むだけで報知音が鳴り、家族又は管理者に知らせる方式であるため、設置工事及び調整が不要で、使用も簡単になるように構成したことを特長とする。
【0005】
[作用] 本発明の簡易型徘徊報知器にはトランスミッタ付で加重により作動するシート状センサと、該トランスミッタからの信号を識別して報知音を出力する受信器兼報知器が設けられているため、床に敷いたシート状センサを人が踏むと該センサが作動してトランスミッタから信号が発信され、受信器兼報知器から報知音が出るため、家族又は管理者が人の移動を知ることができ、徘徊を未然に防止することができる。
【0006】
[実施例] 図2はシート状センサの一例を示し、その断面図である。図を基に説明すると、2枚の導電性電極板が弾力性絶縁材をはさみ、該電極板を等間隔に配置してビニール又はナイロン又はポリエチレン等の薄いシートで包み、電極板と電極板の間を溶着して連続した1枚のシートとする。又、上電極板は全て共通線で渡り接続し、同様に下電極板も全て共通線で渡り接続すると端面には2本の共通線が引き出せる。
図のように上から加重を加えると上電極板と下電極板が接触して導通が得られる。その結果端面に出た2本の共通線に導通が得られるため、どの電極板のどこに加重をかけても同様の作動をする。更に、上下の電極板の長さは自由に取ることができるため、縦及び横に長い平面的なシート状センサを形成できる。
即ち、広い面積を持つセンサとなるため、人がどこを踏んでも作動するセンサとして利用できる。
【0007】
図1は簡易型徘徊報知器の一例を示し、その概要説明図である。図を基に説明すると、1はビニール又はナイロン又はポリエチレン等からなるシート、2は電極部、3はトランスミッタに内蔵した機器番号設定スイッチ、4はトランスミッタに内蔵した報知音設定スイッチ、5は受信器兼報知器に内蔵した機器番号設定スイッチ、6は報知信号の外部出力端子、7は報知音調整ボリュームである。シート状センサは図のように縦・横に長さを持つため広い面積を持つが厚さは数mm以下のセンサであり、これを床面に敷く。当該シート状センサは図のように複数の電極部2をシート1で包んで要所を溶着したものであり、全ての電極部2は接点を形成し、各々を並列に接続しているため、センサ出力線では2本の引き出し線に集約している。
即ち、広い面積を持つシート状センサのどこに加重をかけても接点として作動し、センサ出力線に接点閉として信号が出力される。
該出力信号はトランスミッタに入力され、機器番号設定スイッチ3及び報知音設定スイッチ4で設定した識別信号を含む信号が該トランスミッタから発信される。該トランスミッタから発信された信号は受信器兼報知器のアンテナで受信され、該受信器兼報知器の内部の電子回路の作動により、機器番号設定スイッチ5で設定した機器番号の入力信号のみを識別して、スピーカから報知音を出す。
又、報知音はトランスミッタの報知音設定スイッチ4で設定した報知音が出力できるようにしているため複数種類の報知音を出すことができる。そして、報知音出力と同時に外部出力端子6からも信号が出力されるため、外部機器と接続することにより、例えば遠隔地に報知することが可能である。
即ち、床に敷いた1枚又は複数のシート状センサを人が踏むことにより、トランスミッタを介してコードレスで受信器兼報知器からトランスミッタ毎に異なる報知音が出るものである。報知音調整ボリューム7では報知音の音量を調節できる。
【0008】
図3はナースコールシステムを利用した簡易型徘徊報知システムの1例を示し、その概要説明図である。図を基に説明すると、広い面積を有し人が踏むことで作動して信号を出力する機能を持つシート状センサをベッド横の床面に敷き、該センサからの出力を当該ナースコールシステムが作動する信号(例えば接点信号)に変換する変換器と、該変換器から信号を当該ナースコールシステムのナースコール端末(例えば各部屋又は各ベッド毎に設置されているソケット)に接続するためのコネクタ(例えばプラグ)と、変換器に設けたナースコールスイッチを接続するコネクタからなり、当該ナースコールシステムはナースコール端末に接続したスイッチを押すことにより離れた所(例えば看護婦詰め所)に設置した表示盤にスイッチを押した部屋又はベッドの番号が表示されると共に報知器が鳴動するので、看護婦又は管理者はどの部屋又はベッドから呼んだのかを知ることができる仕組みになているものである。そこで、例えばベッドに寝ていなければならない人が、ベッドから降りた時に床に敷いたシート状センサを踏むと該センサが作動して接続したナースコール端末に信号を送り、該信号によってナースコールシステムが作動して看護婦詰め所等に設置した表示盤に表示すると共に報知音が鳴動することにより、異常を検知することができるので、徘徊や事故等を未然に防止する目的の個人監視が可能になる。
即ち、既設のナースコールシステムと接続したシート状センサを床に敷いておくだけで個人毎の徘徊監視ができるものである。
又、既設のナースコールスイッチは変換器に接続できるので、既設従来の使用が可能であり、本発明を接続することが既設従来の機能の妨げにはならない。
【0009】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は以下の実施態様をとることができる。
(1)図1及び図2のシート状センサは、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波方式、等その種類を問わない。
(2)図1のシート状センサとトランスミッタは一体型とすることができる。
(3)図1のシート状センサの縦及び横の長さ並びに面積は問わない。
(4)図1の受信器兼報知器の外部出力端子に接続する機器は、電話回線を利用した報知システムの外、その種類を問わない。
(5)図1の3及び4及び5で設定できる種類は、その数量を問わない。
(6)図3のナースコールシステムはメーカ及びその種類を問わない。
(7)本発明のシート状センサは、市販のマットスイッチを使用することができる。
【0010】
本発明は、既設のナースコールシステムを利用し、ナースコールスイッチとシート状センサの併用を実現するものであって、スイッチを押すという意識的な行動と、ベッド周辺の床に敷設したシート状センサを踏むという無意識的な行動の両方から監視することによって、単独でナースコールスイッチを使用した際の効果のみならずベッドからの離床や徘徊による事故を未然に防止できるという更なる効果を付加するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】簡易型徘徊報知器一例の概要説明図である。
【図2】シート状センサー例の断面図である。
【図3】ナースコールシステムを利用した簡易型徘徊報知システム一例の概要説明図である。
【符号の説明】
1・・・シート 2・・・電極部
3・・・(トランスミッタに内蔵した)機器番号設定スイッチ
4・・・(トランスミッタに内蔵した)報知音設定スイッチ
5・・・(受信器兼報知器に内蔵した)機器番号設定スイッチ
6・・・報知信号の外部出力端子 7・・・報知音調整ボリューム

Claims (3)

  1. ナースコールシステムを併用した徘徊報知器であって、上記のナースコールシステムは、各部屋又は各ベッド毎に設置されているソケットから看護婦詰め所までの部分と、上記のソケットに接続するコネクタからナースコールスイッチまでの部分からなり、上記のコネクタとナースコールスイッチを結ぶケーブルの途中に変換器を設けて、その変換器にシート状センサを接続したものであって、上記シート状センサは、ベッド周辺の床に敷設したものであって、人が踏むことにより作動して、作動信号を看護婦詰め所に送信することを特長とするナースコールシステムを併用した徘徊報知器。
  2. 請求項1記載のシート状センサは、マット状センサ及びマットスイッチなどその種類及び形状を問わないことを特長とするナースコールシステムを併用した徘徊報知器。
  3. 請求項1記載のシート状センサは、加重方式、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波方式など、その方式を問わないことを特長とするナースコールシステムを併用した徘徊報知器。
JP4849498A 1998-01-23 1998-01-23 ナースコールシステムを併用した徘徊報知器 Expired - Lifetime JP3627044B2 (ja)

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