JP3626714B2 - 集塵車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集塵車に関し、詳しくは、搭載している溜水型集塵器の溜水を有効に利用して集塵効率を高め、吸引ブロアの塵埃によるロックを低減し、吸引ブロアのケーシング及びローターの摩耗を低減して吸引ブロアの効率が低下するのを長期にわたって防止し、高い効率を維持し、結果として、集塵車の商品価値を高めようとする技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、集塵車においては、図13に示すように、レシーバータンク2、例えばサイクロン方式にて集塵をおこなう2次キャッチャー15、溜水に微粒子を付着させて集塵をおこなう3次キャッチャー16、吸引ブロア1、及び、吸引ブロア1からのエアーを水に触れさせることでエアーを清浄化しかつ消音を図って大気に排気する4次キャッチャー17等を搭載している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような集塵車においては、吸引した塵埃の一部がレシーバータンク2を通過し、2次キャッチャー15、3次キャッチャー16をへて吸引ブロア1に導入されるのであり、吸引ブロア1のローターとケーシングとの間に侵入した塵埃によって両者がロックされて運転不能になることがあるのであり、このような場合には、修理、オーバーフローをおこなわなければならなくなる。又、塵埃が侵入することからローター及びケーシング面が摩耗して吸引ブロアの性能が使用に伴って低下するという問題がある。
【0004】
因みに、集塵対象物を湿潤粉粒体とする場合の集塵率データの一例は、
であり、3次キャッチャー15と4次キャッチャー17との間に配設している吸引ブロア1に約2.5〜10(%)の塵埃が通過していることが判る。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、搭載している溜水型集塵器の溜水を有効に利用して塵埃の捕捉効率を高め、吸引ブロアのロックを低減し、吸引ブロアのケーシング及びローターの摩耗を低減して吸引ブロアの効率が低下するのを防止して長期にわたって高効率を維持することができる集塵車を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明においては、吸引ブロア1、レシーバータンク2及び溜水を利用して集塵をおこなう溜水型集塵器3を集塵風路6にて接続して車に搭載し、吸引ブロア1よりの吸引エアーにて集塵をおこなう集塵車であって、溜水型集塵器3の溜水をレシーバータンク2より延出されている吸引ホース5の先端部から吸引ブロア1までの集塵風路6の適宜の箇所に供給して集塵風路6中の塵埃を液滴で捕捉する浮遊塵埃捕捉手段7と、溜水型集塵器3の溜水の水頭圧を利用して溜水を集塵風路6に供給する配管手段8と、溜水型集塵器3の溜水量が減少された場合に補給する水タンク33を備えていることを特徴とするものである。
【0007】
このような構成によれば、溜水型集塵器3における溜水を吸引ブロア1までの集塵風路6に供給して液滴によって浮遊塵埃を捕捉することができ、搭載している溜水型集塵器3の溜水を有効に利用して塵埃の捕捉効率を高めることができ、吸引ブロア1に導入されるエアーには塵埃が殆ど存在することがなく、塵埃の噛み込みによる吸引ブロア1のロックを防止することができ、かつ、吸引ブロア1のケーシング及びローターの摩耗を低減することができ、吸引ブロア1の高い効率を長期にわたって維持することができ、吸引ブロア1の保守の頻度を抑えて吸引ブロア1の寿命を延ばし、集塵車Aの商品価値を高めることができる。
【0008】
しかも、搭載されている溜水型集塵器3の溜水を適宜の集塵風路6に供給するものであることから、集塵風路6に液滴を供給する浮遊塵埃捕捉手段7の構成を簡素化でき、集塵車Aにおいて有利となる。ところで、浮遊塵埃捕捉手段7を集塵風路6の複数箇所にわたって設定する場合には、集塵効率を、一層、高めることができるものであり、吸引ブロア1に導入されるエアー中の微細塵埃も含めて塵埃の殆どを捕捉できるのである。
【0009】
更に、請求項1に係る発明においては、溜水型集塵器3の溜水の水頭圧を利用して溜水を集塵風路6に供給する配管手段8を備えていることを特徴とするものである。このような構成によれば、溜水型集塵器3の溜水の供給を溜水の水頭圧による配管手段8によっておこなうことができ、浮遊塵埃捕捉手段7の全体構成を簡素化でき、集塵車において、一層、有利となる。
しかも、溜水型集塵器3の溜水量が減少された場合に補給する水タンク33を備えているから、溜水型集塵器3の溜水量が減少すると水タンク33から補給することができる。
【0010】
請求項2に係る発明においては、配管手段8の先端に設けたノズル12を集塵風路6の中央部に進入させ、ノズル12の先端に吸引ブロア1側に向かう吐水口14を形成していることを特徴とするものである。このような構成によれば、集塵風路6の中心部で吸引ブロア1側に向けてノズル12の吐水口14が開口していて、集塵風路6を高速度で通過するエアーによって吐水口14から液滴をエゼクター作用によって良好に吸い出して霧化することができ、溜水を水頭圧で供給しながら集塵風路6の中心部を含めた溜水の供給を充分にできる。
【0011】
請求項3に係る発明においては、複数個のノズル12…を集塵風路6の周方向に間隔を隔てて取り付けてあることを特徴とするものである。このような構成によれば、集塵風路6を高速度で通過するエアーによって集塵風路6の周方向に間隔を隔てたノズル12…より液滴をエゼクター作用によって良好に吸い出して霧化することができ、溜水を水頭圧で供給しながら集塵風路6の周部を含めた溜水の供給を充分にできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は全体説明図である。図2は集塵車の概略斜視図である。
【0014】
集塵車Aは、トラックの車体にレシーバータンク2、例えばサイクロン方式にて集塵をおこなう2次キャッチャー15、溜水に微粒子を付着させて集塵をおこなう3次キャッチャー16、吸引ブロア1、及び、吸引ブロア1からのエアーを水に潜らせることでエアーを清浄化しかつ消音を図って大気に排気する4次キャッチャー17を搭載していて、堆積された例えば、乾燥あるいは水等で湿潤した粉体、粒体、粉粒体、もしくは汚泥等を回収物として吸引して回収することができるようにしている。以下、上記各々の構成を詳述する。
【0015】
図1及び図4に示すように、レシーバータンク2には吸引ホース5が接続され、タンク天井には当たり板18が設けられ、吸引ホース5内を高速度で導入された回収物を当たり板18に当てて落下させ、下部に堆積するようにしている。レシーバータンク2には2次キャッチャー15が吸引ホース5にて接続され、2次キャッチャー15にはサイクロン部が構成されてレシーバータンク2では分離できなかった粉塵を遠心分離作用により底部に落下させて回収するようにしている。
【0016】
図1及び図5に示すように、2次キャッチャー15には溜水型集塵器3としての3次キャッチャー16が吸引ホース5にて接続され、3次キャッチャー16には溜水部19を形成し、溜水部19の内部にパンチングメタル筒20が支持パイプ21に支持されて浸漬されていて、2次キャッチャー15よりの塵埃を含んだエアーが導入口22より導入され、微粒子を溜水に付着させて下部に沈澱させ、かつ、パンチングメタル筒20にてろ過をするようにしている。出口23よりエアーのみが導出される。
【0017】
図1及び図6に示すように、3次キャッチャー16には吸引ブロア1が吸引ホース5にて接続され、搭載しているエンジンの出力が必要に応じて取り出される動力取出し軸4からの出力にて吸引ブロア1が駆動される。吸引ブロア1は、例えば一対のインペラ(ローター)24、24をケーシング25の内部でかみ合うように駆動するルーツ式のものであるが、スクリュー式のものでもよいものである。3次キャッチャー16の出口23が吸引ブロア1の吸入口26に接続され、エアーは吸引ブロア1の吐出口27より吐出される。
【0018】
図1、5(b)及び図6に示すように、吸引ブロア1には4次キャッチャー17が吸引ホース5にて接続され、4次キャッチャー17には水槽部28が形成されている。水槽部28の内部にパンチングメタル筒29が支持パイプ30等に支持されて浸漬されていて、吸引ブロア1よりのエアーが入り口31より導入され、パンチングメタル筒29にてろ過をするとともに水槽部28の溜水を潜らせることで、清浄化し消音して出口32より大気中に排気するようにしている。図1中符号33は水タンクであり、3次及び4次キャッチャー16、17の所定の水位を維持するように水を給水弁37、37を操作して補給するものである。36は開閉コックであり、開閉することでエアーの導入・停止を図って集塵作業・停止をおこなうものである。
【0019】
しかして、集塵車Aの運転室内における操作によって、エンジンからの出力を動力取出し軸4に伝達して吸引ブロア1を駆動し、車外の操作部における操作者の操作及びホース先端部の作業者の作業によって吸引ホース5より回収対象物を吸引するのであり、吸引した回収物をレシーバータンク2内に導入し、タンク内に設けた当たり板18に衝突させて重力分離させて底部に堆積させる。分離されない微細物はサイクロン方式による遠心分離によって2次キャッチャー15の底部に堆積させる。2次キャッチャー15を通過したエアーは3次キャッチャー16へと導入され、微粒子を溜水部19の溜水に付着させて下部に沈澱させる。3次キャッチャー16を通過したエアーは吸引ブロア1の吸入口26から吸入されて吐出口27から吐出され、4次キャッチャー17へと導出され、4次キャッチャー17の水槽部28の溜水を潜ることで微粒子を除去するとともに消音を図って排気される。
【0020】
以上のような集塵構成においては、発明が解決しようとする課題の欄で述べたように、全体集塵量を100%として約2.5〜10%の微細塵埃が吸引ブロア1を通過するのであるが、本発明においては、吸引ブロア1に吸入されるエアーには微細塵埃が残存しないようにするものである。
【0021】
即ち、本発明においては、溜水型集塵器3の溜水を有効に利用して集塵風路6における塵埃の捕捉効率を高め、吸引ブロア1のロックを低減し、吸引ブロア1のケーシング及びローター(インペラ、スクリュー)の摩耗を低減して吸引ブロア1の効率が低下するのを防止して高効率を長期にわたって維持し、集塵車Aの商品価値を高めるものである。以下、詳述する。
【0022】
レシーバータンク2より導出されている吸引ホース5の先端部より吸引ブロア1までの適宜の吸引ホース5(機器間を接続しているホースを含む)内の集塵風路6間に配管34を施し、このような配管34を溜水型集塵器3としての3次キャッチャー16の溜水槽19に接続し、溜水槽19の近傍にニードルバルブやボールバルブのような適宜の流量調整バルブ35を設け、このような配管手段8によって3次キャッチャー16の溜水を所望の集塵風路6に供給して風路中の塵埃を液滴で捕捉する浮遊塵埃捕捉手段7を構成する。浮遊塵埃捕捉手段7は例えば図1に示すように、レシーバータンク2より導出されている吸引ホース5の先端部aと基端部b、レシーバータンク2と2次キャッチャー15との間の2カ所c、d、及び、2次キャッチャー15と3次キャッチャー16との間の箇所eにしているが、浮遊塵埃捕捉手段7を設定する箇所は種々変更することができるものである。このような3次キャッチャー16よりの溜水の供給は溜水槽19の水頭圧にておこなわれる。
【0023】
このようにすれば、3次キャッチャー16の溜水を吸引ブロア1までの適宜の集塵風路6に供給して液滴によって浮遊塵埃を捕捉することができるのであり、搭載している溜水型集塵器3の溜水を有効に利用して塵埃の捕捉効率を高めることができるのであり、吸引ブロア1に導入されるエアーには塵埃が殆ど存在しないようにできるのである。
【0024】
この場合の集塵率データは、
となり、3次キャッチャー15と4次キャッチャー17との間に配設している吸引ブロア1にMax0.5(%)の塵埃が通過し、殆どの塵埃が捕捉されていることが判る。
【0025】
しかして、塵埃の噛み込みによる吸引ブロア1のロックを防止することができるのであり、吸引ブロア1のケーシング及びローターの摩耗を低減することができるのであり、吸引ブロア1において高い効率を長期にわたって維持することができるのであり、吸引ブロア1の保守の頻度を抑え、集塵車の商品価値を高めることができるのである。しかも、浮遊塵埃捕捉手段7を集塵風路6の複数箇所に設けることから、集塵効率を、一層、高めることができるのであり、吸引ブロア1に導入されるエアー中の微細塵埃も含めて塵埃の殆どを捕捉できるのである。
【0026】
この場合、溜水型集塵器3の溜水の水頭圧を利用して溜水を供給することから、溜水型集塵器3の溜水の供給を溜水の水頭圧による配管手段8によっておこなうことができ、浮遊塵埃捕捉手段7の全体構成を簡素化でき、集塵車において、一層、有利となる。
【0027】
図7に示すように、配管34の先端にチーズ41を取り付けて形成したノズル12を吸引ホース5の中央部に進入させ、ノズル12の先端に吸引ブロア1側に向かう吐水口14を形成している。このように、吸引ホース5の中心部で吸引ブロア1側に向けてノズル12の吐水口14が開口していることから、吸引ホース5を高速度(約20〜40m/sec)で通過するエアーによって吐水口14から液滴をエゼクター作用によって良好に吸い出して霧化することができるのであり、溜水を水頭圧で供給しながら吸引ホース5の中心部を含めた溜水の供給を充分なものにでき、効果的な給水をおこなうことができる。
【0028】
ところで、3次キャッチャー16の溜水量が減少された場合には、水タンク33から給水弁37の操作によって補給される。又、4次キャッチャー17の溜水量が減少された場合にも同様に給水弁37の操作によって補給される。このような補給は3及び4次キャッチャー16、17の水位の一定以上の低下を検出する検出結果に基づいて自動的におこなうようにしてもよいものである。又、4次キャッチャー17の水槽部28の溜水を給水弁39を備えた管路38によって吸引ブロア1への吸入側の吸引ホース5に給水して浮遊塵埃捕捉手段7を構成するようにしてもよい。又、4次キャッチャー17の水槽部28の溜水を開閉弁42より3次キャッチャー16に給水するようにしてもよいものである。
【0029】
図8は他の実施の形態を示し、但し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。本実施の形態においては、配管34より分岐させた複数個のノズル12…を吸引ホース5の周方向に間隔を隔てて取り付けている。このような構成によれば、吸引ホース5を高速度で通過するエアーによって吸引ホース5の周方向に間隔を隔てたノズル12…より液滴をエゼクター作用によって良好に吸い出して霧化することができ、溜水を水頭圧で供給しながら吸引ホース5の周部への溜水の供給を充分なものにできる。この場合、ノズル12の個数は任意に設定することができる。
【0030】
図9及び図10は他の実施の形態を示し、但し、本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。本実施の形態においては、3次キャッチャー16と4次キャッチャー17を横置き形態としたものである。
【0031】
図11及び図12は参考例を示し、但し、本参考例の基本構成は上記実施の形態と共通であり、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。これらの参考例においては、集塵車Aに備えている動力取出し軸4からの動力をクラッチのような動力選択伝達部(図示せず)を必要に応じて操作することで、ポンプ40のような強制供給手段9を作動させて溜水型集塵器3の溜水を供給する浮遊塵埃捕捉手段7を構成するものである。
【0032】
このような構成によれば、装備している動力取出し軸4の動力を使用する強制供給手段9によって溜水型集塵器3の溜水を適宜の集塵風路6へと供給することができ、溜水の供給を確実にかつ充分な量をもっておこなうことができるのであり、液滴で捕捉する効率を、一層、高めることができるものである。
【0033】
この場合、溜水型集塵器3の溜水の供給に際して、搭載されている直流電源(バッテリー)を使用する手段であってもよいものであり、搭載している直流電源によって溜水の供給を確実にかつ充分量をもっておこなうことができるのであり、液滴で捕捉する効率を、一層、高めることができるものである。
【0034】
尚、本実施の形態においては、3次キャッチャー16を溜水型集塵器3としたが、4次キャッチャー17を溜水型集塵器3としてその溜水を適宜の箇所の吸引ホース5部分に供給するようにしてもよいものである。
【0036】
【発明の効果】
請求項1に係る発明においては、吸引ブロア、レシーバータンク及び溜水を利用して集塵をおこなう溜水型集塵器を集塵風路にて接続して車に搭載し、吸引ブロアよりの吸引エアーにて集塵をおこなう集塵車であって、溜水型集塵器の溜水をレシーバータンクより延出されている吸引ホースの先端部から吸引ブロアまでの集塵風路の適宜の箇所に供給して集塵風路中の塵埃を液滴で捕捉する浮遊塵埃捕捉手段と、溜水型集塵器の溜水の水頭圧を利用して溜水を集塵風路に供給する配管手段と、溜水型集塵器の溜水量が減少された場合に補給する水タンクを備えているから、溜水型集塵器における溜水を吸引ブロアまでの集塵風路に供給して液滴によって浮遊塵埃を捕捉することができ、搭載している溜水型集塵器の溜水を有効に利用して塵埃の捕捉効率を高めることができ、吸引ブロアに導入されるエアアーには塵埃が殆ど存在することがなく、しかして、塵埃の噛み込みによる吸引ブロアのロックを防止することができ、吸引ブロアのケーシング及びローターの摩耗を低減することができ、吸引ブロアの高い効率を長期にわたって維持することができ、吸引ブロアの保守の頻度を抑えて吸引ブロアの寿命を延ばし、集塵車の商品価値を高めることができるという利点がある。しかも、搭載されている溜水型集塵器の溜水を適宜の集塵風路に供給するものであることから、集塵風路に液滴を供給する浮遊塵埃捕捉手段の構成を簡素化でき、集塵車において有利となる。
【0037】
更に、請求項1に係る発明においては、溜水型集塵器の溜水の水頭圧を利用して溜水を集塵風路に供給する配管手段を備えているから、溜水型集塵器の溜水の供給を溜水の水頭圧による配管手段によっておこなうことができ、浮遊塵埃捕捉手段の全体構成を簡素化でき、集塵車において、一層、有利となるという利点がある。
しかも、溜水型集塵器の溜水量が減少された場合に補給する水タンクを備えているから、溜水型集塵器の溜水量が減少すると水タンクから補給することができる。
【0038】
請求項2に係る発明においては、請求項1の効果に加えて、配管手段の先端に設けたノズルを集塵風路の中央部に進入させ、ノズルの先端に吸引ブロア側に向かう吐水口を形成しているから、集塵風路の中心部で吸引ブロア側に向けてノズルの吐水口が開口していて、集塵風路を高速度で通過するエアーによって吐水口から液滴をエゼクター作用によって良好に吸い出して霧化することができ、溜水を水頭圧で供給しながら集塵風路の中心部を含めた溜水の供給を充分なものにできるという利点がある。
【0039】
請求項3に係る発明においては、請求項1の効果に加えて、複数個のノズルを集塵風路の周方向に間隔を隔てて取り付けてあるから、集塵風路を高速度で通過するエアーによって集塵風路の周方向に間隔を隔てたノズルより液滴をエゼクター作用によって良好に吸い出して霧化することができ、溜水を水頭圧で供給しながら集塵風路の周部を含めた溜水の供給を充分なものにできるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の全体説明図である。
【図2】同上の集塵車の概略斜視図である。
【図3】同上の概略説明図である。
【図4】(a)はレシーバータンクの側面図、(b)は2次キャッチャーの側断面図である。
【図5】(a)は3次キャッチャーの側断面図、(b)は4次キャッチャーの側断面図である。
【図6】同上の吸引ブロアの断面図である。
【図7】同上の浮遊塵埃捕捉手段を示し、(a)は側断面図、(b)は縦断面図である。
【図8】同上の浮遊塵埃捕捉手段の他の実施の形態を示し、(a)は側断面図、(b)は縦断面図である。
【図9】同上の他の実施の形態の説明図である。
【図10】同上の要部の概略側面図である。
【図11】
同上の参考例の説明図である。
【図12】同上の参考例の説明図である。
【図13】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 吸引ブロア
2 レシーバータンク
3 溜水型集塵器
4 動力取出し軸
5 吸引ホース
6 集塵風路
7 浮遊塵埃捕捉手段
8 配管手段
Claims (3)
- 吸引ブロア、レシーバータンク及び溜水を利用して集塵をおこなう溜水型集塵器を集塵風路にて接続して車に搭載し、吸引ブロアよりの吸引エアーにて集塵をおこなう集塵車であって、溜水型集塵器の溜水をレシーバータンクより延出されている吸引ホースの先端部から吸引ブロアまでの集塵風路の適宜の箇所に供給して集塵風路中の塵埃を液滴で捕捉する浮遊塵埃捕捉手段と、溜水型集塵器の溜水の水頭圧を利用して溜水を集塵風路に供給する配管手段と、溜水型集塵器の溜水量が減少された場合に補給する水タンクを備えて成ることを特徴とする集塵車。
- 配管手段の先端に設けたノズルを集塵風路の中央部に進入させ、ノズルの先端に吸引ブロア側に向かう吐水口を形成して成ることを特徴とする請求項1記載の集塵車。
- 複数個のノズルを集塵風路の周方向に間隔を隔てて取り付けて成ることを特徴とする請求項1記載の集塵車。
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