JP3626224B2 - 側鎖基重合体から製造した平板材料 - Google Patents

側鎖基重合体から製造した平板材料 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、少なくとも1種の光誘起構造変化性の側鎖基(1)および(1)とは異なる1種の恒久的に構造異方性の側鎖基(2)を含有する、これらの側鎖基が可撓性のスペーサー基を経由して重合体骨格に結合している側鎖基重合体よりなる平板材料に関するものである。光照射前には、本発明記載の平板材料はその重合体のガラス状態において光学的に等方性で、無定形、透明、かつ非光散乱性である。重合体のガラス状態における平板材料の光照射により上記の側鎖基は光化学的に配列して、平板材料がその透明性を失うことなく複屈折性、かつ二色性になる原因となる。この光誘起された光学的異方性は熱的に、または再度の光照射により可逆的に変更し、または打ち消すことができる。
【0002】
本件材料は光学的情報の可逆的貯蔵に、また受動的な、または光学的に切替え可能な成分の製造に好適である。
【0003】
ホトクロミズムに活性の基を有する種々の重合体が文献から公知であり、その光学的性質、たとえば吸収、放射、反射、複屈折または散乱は、光誘起された物理的および/または化学的工程を用いて変更することができる。重合体の光学的性質を可逆的に変化させる興味ある新規な方法は、重合体フィルムの整列の度合い、配向の方向および配向または形態の分布の種々の方法による光誘起された変化よりなるものである。重合体フィルムの整列状態の光誘起変化は情報の貯蔵に使用することができる。
【0004】
たとえば、アイヒ(Eich)およびウェンドルフ(Wendorff)(高分子化学速報(Makromol. Chem. ,Rapid Commun.)(1987)8,467)はアゾベンゼンを含有する液晶重合体を記述している。これらの重合体は液晶領域を形成し、その中では光の作用が前に異性化反応を通過した基のみを再配列させる(アンデルレ(Anderle)、ビレンハイデ(Birenheide)、ウェンドルフ,高分子化学,高分子シンポジウム(Makromol. Chem. Macromol. Symp.)44,11−22(1991)。貯蔵効果は、本来は剛性の基材中のホトクロミズム活性側鎖基の再配列による単一領域の整列状態の分裂を基礎に置いている。
【0005】
最近、そのホトクロミズム活性基の光化学的再配列が非ホトクロミズム活性基の共働的再配列をも同時に齎して単一領域の光学軸を回転させる、上記のもの以外の液晶性重合体が発見された(イワノフ(Ivanov)、ヤコレフ(Yakolev)、コストロミン(Kostromin)、シバーエフ(Shibaev)、レスカー(Laesker)、シュトゥンペ(Stumpe)、クライジヒ(Kreysig),高分子化学速報12,709−715(1991))。
【0006】
液晶系の深刻な実用上の欠点は、その使用が一般には外部の電磁場および/または表面効果による完全な、巨視的に均一な配向が単一領域に要求されることである。
【0007】
電場および磁場による、また機械的外力および表面効果による液晶性重合体の配向には確立された方法が含まれるが、これらの方法は技術的に極端に複雑であって、この種の平板液晶性重合体材料の広範な使用は未だに可能ではない。
【0008】
無定形の系中に複屈折を誘起させることが原理的には可能であることも見いだされている(アンデルレ、ビレンハイデ、アイヒ、ウェンドルフ,高分子化学速報(1989)10,477以下およびEP335,302)が、この効果は、液晶性単一領域から得られるものより小さいある程度の大きさのものであり、したがって、実用上は使用可能ではない。
【0009】
さらに、ある種の単独重合体が光による照射で異方性を発生し得ることも公知である(ナタンゾーン(Natansohn)、ロション(Rochon)、ゴスラン(Gosselin)、クシー(Xie),高分子(Macromolecules)25,2268−2273(1992))。
【0010】
この種の系は構造的に不変であり、持続的に安定ではないがその性質は大幅に固定されている。均一な重合体と比較した場合の共重合体系の特定の利点は正確には、情報貯蔵性は保持しながらその性質を特定の応用面に受容させるその適応性である。
【0011】
一方では光学的に等方性の、無定形の均一なフィルムとして取り扱うことができ、他方では共重合体の構造変化の一定の帯域幅と組み合わせられた液晶性重合体フィルムの顕著な二色性および複屈折性を有する系を所有することは、他の材料特性を特定の実際的な要求に受容し得るものにするために、光指令性層の実際的な有用性との関連で極めて考慮に値する利点である。
【0012】
したがって本発明の目標は、一方では光学的に等方性の平板材料を備え、他方では光の作用下で極めて良好な液晶系から知られるような様式で二色性および複屈折性になる系を提供することであった。
【0013】
この目標は、ホトクロミズム活性の側鎖基と高度に異方性の分子分極率を持つ恒久的に構造異方性の側鎖基とを有する、従前より公知のホトクロミズム活性液晶性重合体およびその変種とは異なり、技術的に可変であり、光学的に等方性の透明な、非光散乱性の無定形平板材料に容易に転化させ得る側鎖基共重合体および三元重合体により達成される。
【0014】
本件側鎖基重合体は一定範囲の構造様相、重合体骨格、種々の側鎖基、骨格と側鎖基との間のスペーサー基、側鎖基の末端基、および相互に影響を与え合う構造単位を有しているので、構造様相が無定形の平板材料を与える固定した規則を完全な正確さを予想して述べることは可能ではない。しかし、構造単位の適当な組合わせによる液晶性整列状態の自発形成の動力学的抑制を容易にするための、またはこれに替えて、整列する傾向を妨害する、その例を以下にさらに述べるある種の構造単位を含有するために熱動力学的理由から液晶性整列状態を形成し得ない、構造単位(1)および(2)を有する無定形重合体を製造するための、当業者が利用し得る一定範囲の選択は存在する。
【0015】
下記の示唆に照らせば、この種の無定形の系の発見および合目的的な製造は、若干の初期の探索的な試験ののちに、成功の十分な確実性を持って容易に可能である。
【0016】
したがって、本発明は、平板材料が、側鎖基重合体のガラス状態において、照射前に、光学的に方性、透明、非散乱性かつ無定形であり、そして照射後に、ガラス状態における側鎖基(1)および(2)の可逆的な光誘起配列により透明かつ永続的に複屈折性および二色性であることを特徴とする、骨格と骨格から枝分かれした側鎖基とを有する重合体(側鎖基重合体)であり、以下の構造的特色(1)ないし(3):
(1)側鎖基重合体が少なくとも1種の光誘起構造変化性側鎖を含有する;
(2)側鎖基重合体が少なくとも1種の、(1)とは異なる、分子分極率の高度の異方性 を有する恒久的に構造異方性の側鎖基を含有する;
(3)側鎖基重合体が骨格と側鎖基(1)および(2)との間に可撓性のスペーサー基を 含有する;
を有する重合体から製造された平板材料を提供する。
【0017】
光誘起的に構造変化する基は、たとえば、そのシス構造とトランス構造とが光の作用により相互に転移し得る二重結合を有する基である。これらの基は付加的に高度の分子構造異方性をも有するであろうが、これは恒久的なものではない。恒久的に構造異方性の基は、たとえば剛性の棒状分子形を有する基、たとえばビスフェニル基、安息香酸アニリド基、または安息香酸フェニルエステル基である。
【0018】
液晶性整列状態の形成は、以下の基(a)ないし(g)から選択した1種または2種以上の構造様相(4)を有する平板重合体材料により熱動力学的に不可能になる:
(a)少なくとも2種の、異なる長さのスペーサー基(3)が組み入れられている;
(b)少なくとも若干のスペーサー基(3)がヘテロ原子を有している;
(c)少なくとも若干のスペーサー基(3)が枝分かれしている;
(d)少なくとも若干の側鎖基(1)または(2)が枝分かれしている;
(e)少なくとも若干の側鎖基(1)または(2)が枝分かれした末端基で停止している;
(f)側鎖基重合体の少なくとも若干の単量体単位が液晶相を形成しない;
(g)側鎖基重合体がさらに、恒久的な構造異方性を示さない側鎖基(5)をも含有する。
【0019】
この重合体は特に、高度の分子構造異方性と分子分極率の高度の異方性とを有する構造単位(1)および(2)を含有することを特色としているが、構造的な異方性および側鎖基の他の分子間相互作用から生ずる液晶性の整列状態を形成する傾向は構造様相a−gにより効果的に抑制される。
【0020】
したがって、特許請求した平板材料は無定形フィルムの良好な光学的性質および、液晶性単一領域フィルムとの比較でのその有意に簡単な製造技術を、従来は液晶性重合体単一領域でのみ知られていた高度の光誘起された光学的異方性と組み合わせている。
【0021】
動力学的には、特許請求した平板液晶性重合体材料における液晶性整列状態の形成は以下のようにして抑制することができる:
−重合体の整列する傾向を構造様相a−gにより、また低い相転移エンタルピー(ΔH<0.8J/g)を有するのみの重合体により可能な限り消滅させることによる。
【0022】
−光散乱性多領域構造体の形成を、水素橋形成およびCT相互作用を有する重合体での例で達成される側鎖基(1)と(2)との間の極めて強力な分子間相互作用により抑制することによる。
【0023】
−短いスペーサーまたは強固な重合体骨格を有する重合体での例において達成される、透明点の上方での等方性重合体フィルムの高粘性により光散乱性の液晶性多領域構造体の形成をも抑制することによる。
【0024】
−等方性熔融物からガラス状態への急速冷却により重合体を光学的に等方性の、均一な非光散乱性フィルムに凍結させることによる。
【0025】
本発明の他の好ましい具体例においては、側鎖基重合体の骨格はスペーサー基(3)を経由して側鎖基(1)を有する単量体から、スペーサー基(3)を経由して側鎖基(2)を有する単量体から、また、任意にその他の単量体から形成され、特に、その重合体中の側鎖基(1)を有する単量体の比率は10ないし80%であり、側鎖基(2)を有する単量体の比率は20ないし90%であり、その他の単量体の比率は0ないし50%である。
【0026】
本発明記載の平板材料は好ましくは、その骨格がポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリシロキサン、ポリ−α−オキシラン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステルまたはポリカーボネートである側鎖基重合体よりなるものであり、可撓性のスペーサー基(3)を含有する側鎖基(1)は式(I)に相当し、可撓性のスペーサー基(3)を含有する側鎖基(2)は式(II)に相当する:
−S−Q−P−X (I)
−S−Q−M−X (II)
式中、
、Sはスペーサー基を意味し、
、Qは−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−または−NR−を意味し、
Pは光誘起構造変化性基を意味し、
MはPとは異なる恒久的に構造異方性の基を意味し、
、Xは末端置換基を意味し、
は水素またはC−Cアルキルを意味する。
【0027】
好ましい平板材料は、その
、Sが任意に−O−、−NH−または−Si(R−により中断されていることもある基−(CH−を意味し、
nが2ないし14を意味し、
Pが−Ar(N=N−Ar)−、−ArN=CR−Ar−、−Ar−CR=N−Ar−、−Ar−CR=CR−COOR、−Ar−(CH=CH−Ar)、−ArCR=CR−Ar、−Ar−CR=CR−CORまたは−Ar−CR=CR−シクロヘキシルを意味し、
、R、RがH、C−Cアルキル、CN、OR、COOR、ハロゲン、
NOまたはN(R)を意味し、
がH、C−Cアルキルを意味し、
Arが任意に置換されていることもある5員または6員の芳香環系を意味し、
mが1または2を意味し、
Mがコレステロールもしくはコレスタンの誘導体、または基−Ar−Ar−、−Ar−Y−Ar−、−Ar−Y−Alk−、−Alk−Y−Ar−、−Alk−Ar−または−Ar−Alk−の一つを意味し、
Yが−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−、−CH=N−、−N−NO−、−C(R−、−C(R−C(R−、−O−または−NR−を意味し、
Alkが未分枝の、枝分かれのある、または環状の、任意に置換されていることもある、任意にオレフィン性不飽和の1ないし14個のC原子を有する脂肪族基を意味し、
、Xが水素、CN、Alk、Y−Alk、アリール、Y−Ar、−N(Alk)、ハロゲンまたはNOを意味する
もの、特に、その
骨格がポリ(メタ)アクリル酸エステルであり、
Pが−Ar(N=N−Ar)−、−ArCR=CR−Arまたは−Ar−CR=CR−CORを意味し、
Mがビフェニル、安息香酸アニリドまたは安息香酸フェニルエステルの残基を意味し、
、XがH、CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルコキシ、フェニル、フェノキシ、C−Cジアルキルアミノまたはニトロを意味する
材料である。
【0028】
本件側鎖基重合体は好ましくは≧40℃のガラス転移温度Tgを有する。
【0029】
本件重合体の個々の構造単位はそれ自体公知である。諸性質の所望の組合わせを得るためには、個々の重合体単位の物理的な分子構造が重合体中に含まれる他の構造単位に関連するものでなければならない。したがって、個々の重合体単位の物理的な構造は高度に変化し得るものである。弱い分子間相互作用により実施的に決定されるこれらの重合体フィルムの性質は、個々の分子単位の諸性質を加算することによっては予測することはできない。
【0030】
本発明の目標を達成するために決定的な重要性を有するものは、重合体中の個々の構造単位の、特許請求された光学的に等方性の平板材料を得るために計画された、合目的的な組合わせである。特許請求された平板材料においては、構造異方性を高め、分子分極率の異方性を高めた構造単位が高レベルの光学的異方性にとって不可欠である。構造単位(1)と(2)との分子間相互作用は重合体の構造により、液晶性整列状態の形成が抑制され、光学的に等方性の、透明な非散乱性のフィルムが製造され得るように調節される。しかし、一方では分子間相互作用は十分強力であって、完全に驚くべきことには、かつ、予期し得なかったことには、ホトクロミズム活性の、またはホトクロミズム不活性の側鎖基の光化学的に誘起された、共働的な、管理された再配列工程が偏光による照射で製造されるのである。これはまた重合体のガラス転移温度を決定し、これが整列状態をTg以下で凍結することを可能にする。
【0031】
したがって、本発明記載の光学的に異方性の平板材料は側鎖基重合体から形成され、その形態的な、動力学的な、光化学的な、および光学的な性質は、構造単位の組合わせとこれらの単位の間で支配的な分子間相互作用の調節とのために、無定形平板材料中での光学的異方性の効率的な、かつ持続的な誘起と改良とを可能にし、本来は対立する性質を組み合わせることを可能にする。
【0032】
好ましくは、側鎖基(1)の光誘起構造変化が側鎖基(2)の同一方向の再配列を起こさせることを保証するに十分な弱い相互作用力が側鎖基(1)と(2)との間に発生する。
【0033】
驚くべきことには、これらのホトクロミズム活性の重合体から製造された、特許請求された光学的に等方性の無定形平板材料中に極端に高い値の光学的異方性が誘起され得る(Δ=0.01から0.2へ)ことが見いだされた。この値は、液晶性重合体の単一領域で得られるものと同等の、さらにはより高いものでさえある。この値は、これらの構造単位を持たない無定形重合体と比較して有意に高いものである。
【0034】
化学作用性の光の作用の下では平板材料中に整列状態が発生し、改質されて、その光学的性質が変動する。
【0035】
使用される光は好ましくは、光誘起構造変化性の側鎖基(1)の吸収帯域の範囲内の波長の直線偏光または円偏光である。
【0036】
本件側鎖重合体は、文献より公知の方法(DD276,297、DE3,808,430、高分子化学187,1327−1334(1984)、SU887,574、ヨーロッパ重合体(Europ.Polym.)18,561(1982)および液晶(Liq.Cryst.)2,195(1987))を用いて製造し、重合させる。
【0037】
外部電磁場および/または必要な表面効果を用いて、経費の嵩む配向工程なしに完全な、巨視的に均一なフィルムを製造することができる。このフィルムは、回転被覆、浸漬、注ぎかけ、またはその他の容易に制御し得る工業的な被覆法により基材に適用することができ、圧縮成形することもでき、2枚の透明なシートの間を流動させることもでき、鋳込み成形または押出し成形により簡単に自立フィルムを製造することもできる。この種のフィルムはまた急冷法により、すなわち>100K/分の速度で冷却して、または溶媒の急速除去により、本発明記載の構造単位を含有する液晶性重合体から製造することもできる。
【0038】
フィルム厚は好ましくは0.1μmないし1mm、特に好ましくは0.5ないし100μmである。
【0039】
側鎖基の光誘起配向または情報書き込みは、光誘起構造変化性の基に適した化学作用性の光での照射により達成される。これは、ホトクロミズム活性基の再配列を齎す角度依存性の光選択性と、(共働効果による)恒久的に構造異方性の側鎖基の励起光の電気ベクトルに対して垂直な極大に向かって進行する連続的な同一方向再配列とにつながる。
【0040】
フィルムの表面法線において偏光でフィルムを照射するとフィルムの面内で好ましい配向が得られるが、これは直線偏光の場合にはフィルムの全体にわたって均一であり、一方、円偏光を使用すれば好ましい方向が励起光の電気ベクトルに従って表面法線に沿って周期的に変動する。非偏光光による照射では、フィルムの面に垂直な好ましい配向が得られる。
【0041】
光への暴露は、干渉性の、または非干渉性の、直線偏光または円偏光の単色光または多色光を用いて地域的に、または局所的に行い、その波長は光誘起構造変化性側鎖基の吸収範囲内である。
【0042】
情報は、レーザーを用いて一点ごとに、またはレーザーもしくは構造を持たないランプを用いて地域的に、またはマスクを用いて、0.1ないし5,000mW/cmの強度で0.1ないし6,000秒の期間にわたって書き込まれる。
【0043】
本件再配列工程は異常に効率的である。T<<Tgにおいて達成され得る複屈折の変化は、好ましくはΔn=0.05ないし0.20である。
【0044】
高レベルの光化学的に誘起された複屈折および高レベルの光化学的に誘起された二色性は、側鎖基の分子構造の、ホトクロミズム活性の、およびホトクロミズム不活性の、しかし恒久的に構造異方性の側鎖基の同一の巨視的な配向の状態を生ずる光誘起配向の共働的メカニズムの、ならびに、液晶性のゲスト−ホスト系の分子間相互作用が整列材料の初期に存在する整列を安定化する際に、液晶性単一領域に固有の再配列工程の限界を克服することの結果である。
【0045】
好ましい配向は自由に選択され、単に重合体構造との関連での励起光の電気ベクトルの方向の選択に依存するのみである。一定の温度および波長においては、配向の広がりは単に時間または光源の電力により変化させ得る照射エネルギーに依存するのみである。したがって、配向、複屈折および二色性は自由に選択し得る変量であり、一定条件下では、書き込みと抹消との繰り返しに際してこれらの変量を正確に再現することができる。光化学的に誘起された光学的異方性は、光源を消した後も重合体のガラス転移温度以下の温度においては持続的に維持される。
【0046】
この効果は温度依存性である。異なる重合体での効果を比較する場合にはそのガラス転移温度Tgが参照すべき点として機能する。誘起し得る最大の光学的異方性は温度が上昇するにつれて初期には増大する。無定形重合体においては、温度がガラス転移温度に近付いたときに異方性が劇的に降下する。無定形の凍結液晶性重合体の場合には、透明点の近傍で完全に消失する前には、温度がTgを超えて上昇しても異方性は上昇し続ける。他方、T<Tgの温度で貯蔵すれば、書き込まれたデータは(書き込まれたときの温度とは無関係に)数年安定である。再生可能な、明示的な、連続的に変化し得る、持続性の複屈折を本発明記載の重合体中に誘起させることができる。複屈折は、透過した、または反射した偏光中の明示されたコントラストとして表すことができる。二色性を有する側鎖のある重合体を使用するならば、吸収二色性または放射二色性も対応して再現性を持って、特に連続可変的に、かつ持続的に誘起させることができる。均一な照射条件により重合体フィルム全体に均一な配向が生まれる。照射条件、たとえばエネルギー投入量および偏光の方向が局所的に変化するならば、側鎖基の好ましい配向に関連する構造を有するフィルムが製造されて、異なる構造異方性を有する絵素が生ずる。
【0047】
生成した配向は、重合体をガラス転移温度以上に、または、重合体が熱互変性中間相を発生させる場合には透明点以上に加熱することにより全体的に、または部分的に抹消することができる。必要なエネルギーは熱的に、または適当な光源を用いて供給することができる。
【0048】
光学的異方性フィルムの配向の分布における好ましい方向を非偏光化学作用光での照射により取り消して、表面法線に沿って光学的異方性を再生することもできる。同一の光源での、しかし重合体フィルムとの関連での電気ベクトルの異なる位置からの繰り返し照射が、光学的異方性の方向および広がりの修正につながる。この手法で、光学的異方性の方向および広がりに関して異なる状態の間の繰り返し切り替えが可能になる。
【0049】
これらの効果を基礎に置いて、本発明記載の重合体は可逆的な光学的データ貯蔵用の媒体を構成する。フィルム製造の間と同様に、情報を消去したのちにも単一領域を再生するための手段は必要ではない。
【0050】
本発明記載の重合体は、最も広い意味においてディジタルデータまたはアナログデータの貯蔵に、たとえば光学的信号の加工に、フーリエ変換および折り重ねに、または干渉性の光学的相関の応用面に使用することができる。横方向の分解能は読み取り光の波長によってのみ制限される。このことが0.5μm以下の絵素サイズを可能にする。最大コントラストは1:200である。したがって100グレーレベルまでを単一の絵素内に再現性を持って書き込むことが可能であり、したがって、ディジタル貯蔵用の貯蔵密度が増大する。
【0051】
この性質が本発明記載の重合体を映像加工に、またホログラムを用いる情報加工に特に好適なものにし、情報は参照波での照射により再生することができる。同様に、2種の同相の単色干渉性光源の干渉パターンも貯蔵することができ、光の電気ベクトルと関連する貯蔵媒体の好ましい方向との間の関係を用いて貯蔵密度を増大させることもできる。したがって、三次元ホログラフ映像も貯蔵することができる。読み取りは、単色の干渉性の光でホログラムを照明して達成する。アナログ貯蔵においてはグレースケール値を連続的に調節し、空間的に分解することができる。アナログ様式で貯蔵された情報は偏光で読み取り、その陽画映像または陰画映像は偏光子の位置に依存して検索することができる。他方では、2個の偏光子の間の正常光と異常光との相転移により製造されたフィルムのコントラストを利用することも可能であり、ここでは、偏光子の面は有利には書き込み光の偏りの面に対して45°の角度にあり、検光子の偏りの面は偏光子の面に対して垂直であるかまたは平行である。他の可能性は、誘起された複屈折により生じた読み取り光の偏向角の検出である。
【0052】
本発明記載の重合体は光学的成分として使用することができ、これは不活性であっても光学的に切り替え可能であってもよい。たとえば、増加した光誘起光学異方性は光の偏りの強度および/または状態を変動させるために使用することができる。対応して、ホログラフ的な構造付与により、重合体フィルムからレンズまたは回折格子と同等の映像性を有する成分を製造することも可能である。
【0053】
特に好ましい側鎖基重合体は、式(III)
【0054】
【化4】
Figure 0003626224
【0055】
式中、
およびRは相互に独立にHまたはCHを意味し、

【0056】
【化5】
Figure 0003626224
【0057】
を意味し、

【0058】
【化6】
Figure 0003626224
【0059】
を意味し、
1およびL3は相互に独立に場合により1〜3個の酸素原子により中断されていてもよい2〜14個のC原子を有するアルケニル基を意味し、
2は直接結合、−CO−NH−、−NH−CO−、−CO−O−または−O−CO−を意味し、
5およびR6は相互に独立に置換基、特にH、CN、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ジ−C1−C4−アルキルアミノ、ハロゲンまたはニトロを意味し、
xおよびy 0.1ないし0.9を意味し、x+y=1であり、
単量体単位は側鎖基重合体中で不規則に分布している。
【0060】
【実施例】
A.重合性単量体の合成
実施例1
4−シアノ−4’−(2−ヒドロキシエトキシ)−ジフェニル
3.0gのKOH、10gのNC−C−C−OHおよび6.15gのClCH−CH−OHを、ガラスアンプル中の50mlのメタノールに続けて溶解させる。このアンプルにアルゴンを充填し、密封し、115℃に50時間維持する。このアンプルを開き、反応混合物を分液ロート中でその量の5倍のCHClと混和し、水で抽出する。分離後、有機相をMgSOで乾燥する。
【0061】
溶媒を除去したのち、生成物をクロマトグラフにかけて精製し、ついでベンゼンから1回再結晶させる。
【0062】
収量:10.4g(理論量の85%)
F 150℃
K 122℃ N 126℃ I
この実施例および以下の各実施例において、使用した略号は以下の意味を有する:
F:融点
K:結晶性
G:ガラス相
N:ネマチック相
S:スメスチック相
I:等方相
括弧内の記号は単型相を示す。
【0063】
同様の手法で4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−4’−シアノアゾベンゼンを製造する。
【0064】
収量:9.4g(理論量の58.5%)
F:150℃
実施例2
4−シアノ−4’−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−ジフェニル
25mlのメチルエチルケトン、10gのHO−C−C−CN、7.1gのKCO、および13.9gのHO−(CH−Brの混合物を撹拌し、転化が完了するまで(薄層クロマトグラフィーにより決定する)還流させる。ついで沈澱を濾別し、溶媒を完全に除去し、生成物をクロマトグラフにかけて精製し、ベンゼンから1回再結晶させる。
【0065】
収量:13.4g(理論量の81%)
K 97℃ S 112℃ I
同様の手法で4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)−4’−シアノアゾベンゼンを製造する。
【0066】
収量:1.5g(理論量の36%)
F:184℃
実施例3
4−シアノ−4’−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−ジフェニル
1.4mlのClOC−CH=CHを2mlの絶対ベンゼンに溶解させた溶液を、40mの絶対ベンゼンと1.95mlの乾燥トリエチルアミンとの混合物中で、水分を排除して、2.8gのNC−C−C−O−(CH−OHと徐々に混和し、この間、この反応混合物を撹拌し、加熱(60ないし70℃)する。この反応混合物を60ないし70℃で2時間撹拌したのちに200mlのCHClで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、溶媒を蒸発させる。この生成物をメタノールから2回再結晶させる。
【0067】
収量:2.67g(理論量の78%)
F:97.2℃
同様の手法で4−シアノ−4’−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−ジフェニルを製造する。
【0068】
収量:1.4g(理論量の69%)
F:86ないし88℃
同様の手法で4−(2−アクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノアゾベンゼンを製造する。
【0069】
収量:0.67g
F:133.7℃
同様の手法で4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−4’−シアノアゾベンゼンを製造する。
【0070】
収量:0.78g(理論量の89%)
F:139.5℃
同様の手法で4−シアノ−4’−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−ジフェニルを製造する。
【0071】
収量:3.2g(理論量の86.4%)
K 87.5℃(N 80℃)I
実施例4
β−[4−(4’−シアノ)ジフェニルオキシ]エチル−β’−クロロエチルエーテル
この生成物はNC−C−C−OHとClCHCH−O−CHCH−Clとから実施例1と同様の手法で製造する。
【0072】
収量:7.8g(理論量の50.5%)
F:58ないし61℃
同様の手法で4−(β’−クロロエチルオキシエチル−β−オキシ)−4’−シアノアゾベンゼンを製造する。
【0073】
収量:4.6g(理論量の42%)
F:95ないし96℃
実施例5
4−(β’−メタクリロイルオキシエチルオキシエチル−β−オキシ)−4’−シアノアゾベンゼン
1.49g(0.012モル)の乾燥粉末HC=C(CH)COOKを、2gのCl−CHCH−O−CHCH−O−C−N=N−C−CNを10mlの乾燥ヘキサメチルリン酸トリアミドに溶解させた溶液に、水分を排除して添加し、この間、この混合物を撹拌する。室温で1時間、70℃で1時間撹拌したのちに、この反応混合物をその量の5倍のCHClと分液ロート中で混和し、水で抽出する。分離後、有機相をMgSOで乾燥する。溶媒を除去したのちに、生成物をメタノールから2回再結晶させる。
【0074】
収量:1.9g(理論量の84%)
F:74.0℃
同様の手法で4−(β’−アクリロイルオキシエチルオキシエチル−β−オキシ)−4’−シアノアゾベンゼンを製造する。
【0075】
収量:1.63g(理論量の74%)
F:113.5℃
同様の手法でβ[4−(4’−シアノジフェニル)オキシ]−エチル−β’−メタクリロイルオキシエチルエーテルを製造する。
【0076】
収量:6.63g(理論量の76%)
F:64℃
同様の手法でβ[4−(4’−シアノジフェニル)オキシ]−エチル−β’−アクリロイルオキシエチルエーテルを製造する。
【0077】
収量:0.88g(理論量の71%)
F:62℃
実施例6
4−(6−メタクリロイルヘキシルオキシ)−安息香酸 4−n−メトキシアニリド
55.4gのメタクリル酸、15gの4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−安息香酸、2.25gのハイドロキノン、2.25gのp−トルエンスルホン酸、および150mlのクロロホルムを、水分分離器を用いて18時間還流させ、ついで1.66gの酢酸ナトリウム三水和物と5mlの水中で混和した。クロロホルムと未反応のメタクリル酸とを回転蒸発器中で除去した。反応生成物を750mlのクロロホルムにとり、濾過した。反応混合物を100mlの水で洗浄したのちに硫酸ナトリウムで乾燥し、−18℃で濾過して結晶性の生成物を得、これを濾過し、トルエンで洗浄し、トルエンから再結晶させた。乾燥後に15gの4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸が得られた(F:92℃)。
【0078】
この生成物を30mlの塩化チオニルに溶解させ、数滴のN,N−ジメチルホルムアミドおよび1リットルの2,4−ジ第3ブチルフェノールと混和し、2時間撹拌して酸塩化物に転化させた。過剰の塩化チオニルを除去したのちに生成物を25mlのクロロホルムにとり、1.85gのp−アニシジンと3mlのトリエチルアミンとを50mlのクロロホルムに溶解させた、撹拌している溶液に0ないし5℃で滴々添加した。この混合物を室温で3時間撹拌した。この溶液を水で数回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ついで溶媒を蒸留除去した。この反応生成物をイソプロパノールから再結晶させた。
【0079】
収量:4.4g(理論量の69%)
F:134ないし135℃
同様の手法で4−(6−メタクリロイルヘキシルオキシ)−安息香酸 4−n−ペントキシアニリドを製造した。
【0080】
収量:4.4g(理論量の71%)
F:132ないし133℃
実施例7
4−(6−メタクリロイルヘキシルオキシ)−安息香酸 4−シアノアニリド
12gの4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸を実施例6と同様の手法で酸塩化物に転化させた。この物質を100mlのベンゼンにとり、4.6gの4−アミノベンゾニトリルを12.5gのピリジンおよび125gのベンゼンに溶解させた、撹拌している溶液に室温で滴々添加した。さらに3時間撹拌を継続し、反応混合物を一晩放置した。沈澱を濾別し、トルエンおよびメタノールから再結晶させた。
【0081】
収量:10.7g(理論量の67.3%)
F:132ないし133℃
実施例8
4−(6−メタクリロイルヘキシルオキシ)−安息香酸 4−N−ブトキシフェニルエステル
6.1gの4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸を実施例6と同様の手法で酸塩化物に転化させた。この物質を100mlのテトラヒドロフラン(THF)にとり、3.3gのハイドロキノンモノブチルエーテルを100mlのTHFおよび4mlのトリエチルアミンンに溶解させた、撹拌している溶液に0ないし5℃で滴々添加した。この混合物を室温でさらに3時間撹拌し、ついでトリエチルアミン塩酸塩を濾別した。濾液を乾燥状態にまで蒸発させ、残留物を50mlのジクロロメタンに溶解させた。この溶液を水で数回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ついで溶媒を蒸留除去した。このようにして得られた粗生成物をカラムクラマトグラフィーにより精製し、n−ヘキサンから再結晶させた。
【0082】
収量:6.3g(理論量の66.7%)
F:57ないし58℃
実施例9
4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−アゾベンゼン
0.4モルの1,2−ジブロモメタン、0.2モルの炭酸カリウム、0.004モルの4−ヒドロキシアゾベンゼン、痕跡量のヨウ化カリウムおよび200mlのアセトンの混合物を撹拌し、6時間還流させた。一旦冷却し、この混合物を濾過した。溶媒を蒸留除去したのちに得られた残留物をメタノールから再結晶させた。
【0083】
収量:8.3g(理論量の68%)
F:79ないし85℃
この生成物11.4gと0.075モルのメタクリル酸カリウムとの混合物を、100mlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中、60℃で10時間撹拌した。一旦冷却し、この混合物を水で希釈し、得られた沈澱を濾別し、空気中で乾燥した。この粗生成物をカラムクラマトグラフィーにより精製し、第3ブタノールから再結晶させた。
【0084】
収量:8.1g(70%)
F:65ないし67℃
B.共重合と重合体の特定
実施例10
反応容器と混合物とを窒素で十分にフラッシュしたのちに、0.247gの4−シアノ−4’−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)−ジフェニルと0.076gの4−(β’−メタクリロイルオキシエチルオキシエチル−β−オキシ)−4’−シアノアゾベンゼンとを2.9mlの絶対ベンゼンに溶解させた溶液に、開始剤としての0.0064gのアゾイソブチロニトリル(AIBN)を添加して70℃で重合させた。反応時間は45時間であった。反応生成物をエタノールで沈澱させ、濾別し、1,2−ジクロロエタンに溶解させた。この溶液を再濾過し、得られた重合体をエタノールで再沈澱させ、乾燥し、真空下、120℃で脱気した。収率は、理論量の95%であった。
【0085】
式(IV)の重合体を共重合により同様の手法で得た。結果は表1に示されている。
【0086】
Figure 0003626224
【0087】
“相”の列において、LCは関連する重合体がT以下で液晶相を発生させることを意味する。
【0088】
式(V)の重合体を同様の手法で得た。結果は表2に示されている。
【0089】
Figure 0003626224
式(VI)の重合体を同様の手法で得た。結果は表3に示されている。
【0090】
Figure 0003626224
実施例11
反応容器と混合物とを窒素で十分にフラッシュしたのちに、1.134gの4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオキシ)−安息香酸−4−n−メトキシアニリドと0.776gの4−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシエチルオキシ)−アゾベンゼンとを19mlのDMFに溶解させた溶液に、開始剤としての0.0164gのAIBNを添加して70℃で重合させた。反応時間は24時間であった。反応生成物を500mlのエタノールで沈澱させ、濾別し、20mlのDMFに溶解させた。この溶液を再濾過し、得られた重合体をエタノールで再沈澱させ、乾燥し、真空下、120℃で脱気した。収量は1.34g(理論量の70%)であった。
【0091】
式(VII)の重合体を同様の手法で得た。結果は表4に示されている。
【0092】
Figure 0003626224
【0093】
式(VIII)の重合体を同様の手法で得た。結果は表5に示されている。
【0094】
Figure 0003626224
【0095】
【化7】
Figure 0003626224
【0096】
【化8】
Figure 0003626224
【0097】
実施例12
得られた共重合体の組成は元素分析および紫外/可視分光法で確認した。
【0098】
数平均分子量Mおよび重量平均分子量MはGPC測定法により測定した。表示した値は、同一の条件下で測定したポリスチレン標準に対する相対的な値である。M値は付加的に膜浸透法によっても測定した。
【0099】
偏光顕微鏡下の検査およびDSC測定により相転移温度を測定し、または熱互変性中間相の不存在を証明した。後者の測定法はガラス転移温度の測定にも使用した。
【0100】
C)無定形フィルムの製造
実施例13
ポリイミドフィルムを用いて2枚のガラスシートを15μmの間隔に保ち、エポキシ樹脂で固定した。
【0101】
毛細管力の作用下、150℃で無定形重合体5の熔融物を上記のシートの間に挿入した。
【0102】
室温に冷却したのちに、透明な、完全に光学的に澄明な、空隙のない、全ての空間的な方向において光学的に等方性の非散乱性フィルムが得られた。
【0103】
この無定形の構造体は、偏光顕微鏡下において複屈折も、いかなる領域構造をも示さなかった。偏光鏡検査も、このフィルムが光学的に等方性であり、したがって、無定形であることを明らかにした。
【0104】
この結果はまた、偏光紫外/可視測定によっても、偏光赤外測定によっても確認された。この手法で測定された重合体の“整列の程度”は0であった。
【0105】
同様の手法で上記の性質を有する重合体6、7、9ないし11、20および21のフィルムを得た。
【0106】
実施例14
毛細管力の作用下、150℃で、実施例13と同様にして製造したシートの間に重合体1の熔融物を導入した。
【0107】
室温に急冷したのちに、透明な、完全に光学的に澄明な、空隙のない、全ての空間的な方向において光学的に等方性の非散乱性フィルムが得られた。
【0108】
この無定形の構造体は、偏光顕微鏡下において複屈折も、いかなる領域構造をも示さなかった。偏光鏡検査も、このフィルムが光学的に等方性であり、したがって、無定形であることを明らかにした。
【0109】
この結果はまた、偏光紫外/可視測定によっても、偏光赤外測定によっても確認された。この手法で測定された重合体の“整列の程度”は0であった。
【0110】
同様の手法で上記の性質を有する重合体2ないし4、8および12ないし19のフィルムを得た。
【0111】
実施例15
重合体19の無定形フィルムをシリカガラスおよびケイ素基材の上に回転被覆した。
【0112】
この重合体のTHF中の4重量%の溶液を、10μmの微孔寸法を有する焼結フィルターを通して濾過した。
【0113】
上記のフィルム用の基材として使用したシリカガラスシートおよびケイ素ウェーファーは、回転被覆機での被覆前にTHFで洗浄した。
【0114】
上記の重合体の溶液を固定基材に適用し、ついで、これを回転部にセットした(5,000rpm;時間約1分)。
【0115】
このフィルムを、溶媒を含有しない気体流中で暗所に10時間貯蔵した。
【0116】
この様式で、透明な、完全に光学的に澄明なフィルムを得たが、これは偏光顕微鏡下において領域構造も複屈折も示さなかった。偏光鏡検査は、このフィルムが光学的に等方性であり、したがって、無定形であることを明らかにした。偏光紫外/可視測定(ガラス基材)またはFTIR測定(Si基材)もこの発見を確認した。FTIRはフーリエ変換赤外分光法を意味する。
【0117】
タリステップ(Talystep)装置を用いてフィルムの厚さを測定した。厚さは約500nmであった。
【0118】
同様の手法で、シリカガラス基材およびケイ素基材の上に上記の性質を有する重合体1ないし19および20ないし24のフィルムを得た。フィルムの厚さは、濃度および回転速度を選択して400ないし1000nmの範囲に調節した。
【0119】
実施例16
重合体20のTHF中の20重量%の濾過した溶液から、この重合体の無定形フィルムを製造した。
【0120】
この溶液を用いてシリカガラス基材を、気泡なしに均一に濡れるように被覆した。ついで、溶媒を徐々に蒸発除去し、このシートを溶媒を含有しない気体流中で暗所に10時間貯蔵した。
【0121】
フィルムの厚さは約5μmであった。このフィルムは光学的に澄明であり、偏光顕微鏡下において領域構造も複屈折も示さなかった。偏光鏡検査は、このフィルムが光学的に等方性であり、したがって、無定形であることを明らかにした。偏光紫外/可視測定もこの発見を確認した。
【0122】
D)無定形フィルムと化学作用性の光との相互作用
実施例17
実施例14と同様にして製造したセル中で、Arレーザーからの直線偏光(λ=488nm、P=100mW/cm)を用いて重合体19を照射した。照射中、励起光の偏りの面に平行な測定ビームと垂直な測定ビームとを用いて紫外/可視スペクトルを記録した。この手法で、アゾベンゼン発色体のE異性体とZ異性体との一定の比率が約7秒後に得られ、さらに照射してもこれが変化しないという状況(光不変平衡)を達成した。E異性体に寄与し得る帯域(r=A 365nm/A 365nm)の検出された二色性は、300秒の照射時間中にr=1からr=1.9まで連続的に上昇した。ここで、A 365nmはArレーザーの偏りの面に垂直な方向の吸収を意味し、A 365nmはその面に平行な吸収を意味する。これは、直線偏光による照射中にホトクロミズム活性基の連続的な再配列が起き、これがフィルムの面内における好ましい配向の形成に導くことを意味する。
【0123】
他の全ての重合体も、これらの条件下で定性的に同様な挙動を示す。
【0124】
実施例18
実施例13と同様にして製造したセル中で、Arレーザーからの非偏光光(λ=488nm、P=100mW/cm)を用いて重合体20を照射した。照射中、3方向(水平方向、鉛直方向および水平方向に対して45°)に偏光した光線を用いて紫外/可視スペクトルを記録した。E異性体に寄与し得る帯域の範囲においては、いずれの場合にも吸収は測定光の偏りの方向に無関係であった。3種の吸収の合計は、300秒の照射の継続中に連続的に減少した。これは、非偏光光による照射に際してホトクロミズム活性基の連続的な再配列が起き、これがフィルムの面に垂直な好ましい配向の形成に導くことを示している。
【0125】
実施例19
実施例15と同様にして製造したSi基材上の層の形状の重合体21を、Arレーザーからの直線偏光(λ=488nm、P=100mW/cm)を用いて照射した。照射中に励起光の偏りの面に平行に偏光した測定ビームとその面に垂直に偏光した測定ビームとを用いてFTIRスペクトルを記録した。この手法で検出した、構造的に異方性の側鎖基のシアノ基のCN伸縮振動に寄与し得る帯域の二色性は、300秒の照射時間中にr=1からr=1.9まで連続的に上昇した。ここで、r=A /A およびA は励起光に垂直に偏光した測定ビームでのCN帯域の積分を表し、A は励起光に平行に偏光した測定ビームでのCN帯域の積分を表す。これは、構造的に異方性のホトクロミズム不活性の側鎖基の連続的な、同一方向を指向する、励起光の偏りの面に垂直な最大までの再配列が、直線偏光による照射に際して共働効果に起因して起きることを示している。
【0126】
他の全ての重合体に関しても、定性的に同一の挙動が見いだされた。
【0127】
この共働効果は重合体の特定の構造との組合わせで、従来は液晶における外部電磁場による巨視的な再配列工程の結果としてのみ観測された、他の無定形重合体と比較して特に高い0.11までの誘起可能な複屈折値を齎す。
【0128】
実施例20
Arレーザーからの直線偏光(λ=488nm、P=200mW/cm)の拡大されたビーム(d=10mm)を用いて、実施例13に従って製造した重合体5ないし7、10、11および20ないし25の無定形フィルム、および実施例14に従って製造した重合体1ないし4、8および12ないし19の無定形フィルムをガラス状態で照射した。
【0129】
照射中に、He/Neレーザー(λ=632.8nm;P=0.5mW/cm)を用いてフィルム面内の複屈折を測定した。複屈折は、Δn=0(無定形フィルム)から限界値Δnmaxに向かって連続的に上昇した。限界値のレベルおよびこれを達成するために必要な照射時間は、重合体の構造、フィルム温度、フィルムの厚さおよび照射出力に応じて異なる。
【0130】
説明のために述べれば、表6は実行した実験の若干のものに関して達成された複屈折の限界値および計算した時定数を概括している。
【0131】
Figure 0003626224
【0132】
照射後に、複屈折値のΔnmaxからΔnstabへの僅かな緩和があったが、ここでT−Tが>10Kであるならば、常に以下の式
(Δnmax−Δnstab)/Δnmax<0.05
が適用された。Δnstab値は、T以下の温度での3年の貯蔵期間を通じて一定の値に留まった。
【0133】
誘起された異方性が照射された全表面を通じて一定であることを、顕微鏡検査により示すことも可能であった。
【0134】
照射されたフィルムの偏光鏡検査は、化学作用光の偏りの平面に垂直な光軸がフィルム平面に誘起されたことを示した。
【0135】
実施例21
実施例13に従って製造した重合体20の10枚の無定形フィルムを、10種の異なる方向の偏光面を用いて実施例20に記載した条件下で照射した。いずれの場合にも励起光の偏りの面に垂直な光軸が無定形フィルム中に生成した。この軸に関する誘起複屈折の程度は、それ以外は同一の照射条件下では励起光の偏りの面の方向には無関係であった。これは、重合体構造との関連での励起光の偏りの面の選択により光学的異方性の軸の方向が自由に調整し得ることを示している。
【0136】
実施例22
実施例14に記載したものと同様にして製造した重合体19の厚さ15μmのフィルムを、Arレーザーからの直線偏光の(λ=488nm、P=200mW/cm)拡大されたビーム(d=10mm)を用いて照射した。照射中、複屈折を測定した。0.0004の複屈折の変化が得られたところで照射を1回中断し、僅かな緩和ののちに複屈折を安定させ、ついで照射を継続した。100回のこの種のサイクルののちに0.04の複屈折が得られた。これは、初期には無定形であった構造体の配向の広がりが照射の持続時間に依存し、したがって自由に調整し得ることを示している。
【0137】
実施例23
実施例13と同様にして製造した重合体20の厚さ15μmの8枚のフィルムをそれぞれArレーザーからの直線偏光(λ=488nm)の拡大されたビーム(d=10mm)を用いて300秒照射した。レーザーの出力を変化させた。このようにして誘起させた種々の程度の複屈折を以下の表に示す。
【0138】
Figure 0003626224
この結果は、初期には無定形であった構造体中の配向の広がりが励起光の出力に依存し、したがって自由に調節し得ることを示している。
【0139】
実施例24
実施例14と同様にして製造した重合体19の厚さ15μmの2枚のフィルムをそれぞれArレーザーからの直線偏光(λ=488nm)の拡大されたビーム(d=10mm)を用いて、Δn=0.02の誘起複屈折が得られるまで照射した。第1のフィルムは室温(ガラス転移温度の約45K下)で照射した。所望の複屈折を誘起させるためには約350秒継続する照射が必要であった。第2のフィルムは、照射の開始直後に80℃(ガラス転移温度の約10K上)に加熱した。この場合には、所望の複屈折の誘起は約70秒を必要とするのみであった。このフィルムを照射をなお継続しながら室温に冷却して、照射の終了時における緩和を実施例20に記載したものと同様にした。この結果は、光学的異方性がガラス転移温度以下の温度で書き込まれるか、またはガラス転移温度以上で一時的に書き込み、ガラス状態に凍結されることを示している。
【0140】
E)ディジタル光学データ貯蔵における使用のために必須な重合体構造体の光学的性質の合目的的な変更
実施例25
実施例14と同様にして製造した重合体19の厚さ15μmのフィルムを室温で、Arレーザーからの光(λ=488nm;P=100mW/cm、d=1mm)の直線偏光ビームを用いて、10種の異なる領域に異なる長さの時間照射した。誘起された複屈折を測定した。ついで、このフィルムをそのガラス転移温度以上に加熱し、再度室温に冷却した。ついで、同一の条件下で照射を繰り返した。同一の照射時間では、複屈折値はいずれの場合にも、他のそれぞれのものから最大でも絶対値の2%の変移が達成された。この結果は、再現性のある明確な複屈折が重合体中に誘起され、相互の関連で、また重合体フィルムに対して規定された位置にある2個の偏光子を使用するならば、未照射重合体フィルムとの比較で明確な、読み取り可能なコントラストが生ずることを示している。
【0141】
実施例26
実施例13と同様にして製造した重合体20の厚さ15μmのフィルムを室温で、Arレーザーからの光(λ=488nm;P=100mW/cm、d=1mm)の直線偏光ビームを用いて、10種の異なる領域に10種の異なる偏光面の方向で(水平から鉛直まで10°刻み)、いずれの場合にも300秒間照射した。この重合体フィルムを2個の十字偏光子の間に置いた。この配置を垂直に通過するHe/Neレーザービームの強度を測定した。ついで、このフィルムをそのガラス転移温度以上に加熱し、再度室温に冷却した。ついで、同一の条件下で照射を繰り返した。この方法を10回続けて行った。同一の領域の各照射ののちに測定したHe/Neレーザービームの強度は最大でも2%の変移であった。この結果は、再現性のある、明確な複屈折が重合体中に誘起され、相互の関連で、また重合体フィルムに対して規定された位置にある2個の偏光子を使用するならば、未照射重合体フィルムとの比較で、また偏りの他の面で照射した領域との比較で明確な、読み取り可能なコントラストが生ずることを示している。
【0142】
実施例27
実施例14と同様にして製造した重合体19の厚さ15μmのフィルムを室温で、Arレーザーからの光(λ=488nm;P=100mW/cm、d=1mm)の直線偏光ビームを用いて、10種の異なる領域に10種の異なる長さの時間照射した。それぞれの照射ののちに紫外/可視分光法により吸収異方性を測定し、重合体フィルムをそのガラス転移温度以上に加熱し、再度室温に冷却した。ついで次の照射を行った。この10回照射のサイクルを3回繰り返した。これにより、測定ビームの偏りの各方向で測定した吸収値の変移が最大でも2%である結果が得られた。照射の持続時間が増加するにつれて吸収の異方性が成長した。この成長は、照射の持続時間の増加に伴う複屈折の増加(実施例22を参照)に緊密に符合していた。最後の照射ののちに、この重合体フィルムを室温で暗所に6ケ月貯蔵したが、吸収異方性にいかなる有意の変化もなかった。この結果は、再現性のある、明確な、連続的に変化させ得る、持続的な吸収二色性が誘起されることを示している。
【0143】
実施例28
実施例13と同様にして製造した重合体20の厚さ15μmのフィルムを室温で、Arレーザーからの光(λ=488nm;P=100mW/cm、d=10mm)の直線偏光ビームを用いて10回、異なる偏光方向で300秒照射した。偏光方向は実施例26のものと同様であった。各照射ののちに紫外/可視分光法で吸収異方性を測定し、この重合体フィルムをそのガラス転移温度以上に加熱し、再度室温に冷却した。ついで次の照射を行った。この10回照射のサイクルを3回繰り返した。これにより、全ての40回の照射に関して測定した吸収異方性値が最大でも2%の変移という結果が得られた。最大吸収の方向はいずれの場合にも励起光の偏りの方向に垂直であり、最少吸収の方向はこれと平行であった。第1の照射の前、および重合体フィルムを加熱し、冷却したのちには二色性は全く検出できなかった。この結果は、再現性のある、明確な吸収二色性が重合体中に誘起され、これが透過において重合体フィルムの明確な吸収異方性として読み取られ、未照射重合体フィルムの、または他の偏光方向で照射した領域の二色性とは異なることを示している。
【0144】
実施例29
実施例14と同様にして製造した重合体19の厚さ15μmのフィルムを室温で、Arレーザーからの光(λ=488nm;P=100mW/cm、d=10mm)の直線偏光ビームを用いて、異なる偏光方向で300秒間、10回照射した。各照射ののちに誘起された複屈折を測定し、重合体フィルムを顕微鏡下で、正規光を用いて、また偏光を用いて検査した。ついで、このフィルムをそのガラス転移温度以上に加熱し、再度室温に冷却した。ついで、同一の条件下で、偏りの方向を10°ずつ変えて照射を繰り返した。このフィルムの複屈折値および顕微鏡下の様相は、照射領域の全体にわたって一定であった。各照射ののちの重合体フィルムの光学的性質は、励起光の偏りの面の選択した方向に相当する誘起された光学的異方性の方向において異なるのみであった。この結果は、均一な照射条件が重合体フィルムの全体にわたって均一な配向を誘起させ得ることを示している。
【0145】
実施例30
実施例14の記載と同様にして製造した重合体19のフィルムの100個の異なる点を、Arレーザーからの光(λ=488nm;P=100mW/cm、d=10μm)の直線偏光ビームを用いて、異なる長さの時間照射した。異なる複屈折値を有する絵素が得られた。照射時間は、実施例22において既に述べたΔn値が得られるように選択した。この結果は、照射の持続時間を絵素ごとに変化させることにより、側鎖基の局所的な好ましい配向に関連する構造を与えられたフィルムが製造されることを示している。
【0146】
実施例31
Arレーザーからの光(λ=488nm)の直線偏光ビームを用いて、実施例13と同様にして製造した重合体19のフィルム上に排列した8×8個の斑点(それぞれ直径10μm)を絵素ごとにそれぞれ300秒照射した。上記の排列の第1の列においては、各点を左から右へ連続して1、2、5、10、20、50、100、および200mW/cmの出力で照射した。第2列においては連続して2、5、10、20、50、100、200および1mW/cmを選択し、以下、最終的に第8列を200、1、2、5、10、20、50および100mW/cmの連続で照射するまで同様にした。その個々の絵素の複屈折が実施例23で特定のレーザー出力に関して述べた値に相当する絵素の型を得た。
【0147】
この結果は、照射強度の絵素ごとの変化により、側鎖基の局所的な好ましい配向に関連する構造を与えられたフィルムが得られることを示している。
【0148】
実施例32
実施例13の記載と同様にして製造した重合体19のフィルムの10個の絵素を、いずれの場合にも試料に関して異なる偏光方向(0°から90°まで10°刻み)で、光(λ=488nm、P=100mW/cm、Tirr=300秒)で照射して、正規光検査でそれぞれ偏光子の間の回転との関連でその配向に相当する異なる吸光度と強化挙動とを示す、フィルム面内の異なる好ましい方向を有する絵素が得られた。この結果は、励起光の偏りの方向の絵素ごとの変化により、側鎖基の局所的な好ましい配向に関連する構造を与えられたフィルムが得られることを示している。
【0149】
実施例33
実施例20ないし32における照射により誘起された全ての異方性の配向分布は、その重合体をそのガラス転移温度以上に加熱し、続いて冷却(無定形重合体)するか、または透明点以上に加熱し、ガラス転移温度以下に急冷(液晶性重合体)して抹消することができた。この処理ののちには、重合体の構造はその分光的性質においても顕微鏡的性質においても、もはやその照射前の状態と異なるものではない。実施例32で製造した絵素の半分をCOレーザー照射(λ=1060nm、P=1W/cm、tirr=5秒)で照射して抹消した。結果は、COレーザーで照射されていない5個の複屈折性の絵素を有する均一な等方性フィルムであった。この結果は、誘起された配向を有する全部の、または個々の絵素が領域的な、または局所的な加熱により抹消することができ、必要なエネルギーは直接に、または適当な光源を用いて供給することができ、このようにして初期の状態を再生し得ることを示している。
【0150】
実施例34
実施例32の記載と同様にして製造した、実施例33に記載したようにCOレーザーでの照射により抹消しなかった絵素をArレーザーからの光(λ=488nm、P=300mW/cm、tirr=300秒)の未偏光ビームで照射した。この照射ののちに、絵素は垂直に照射した場合には複屈折性を全く示さなかった。この結果は、最初に誘起された好ましい方向が非偏光化学作用光での照射により取り消され、フィルムが再度法線に沿って光学的に等方性になったことを示している。
【0151】
実施例35
実施例13と同様にして製造した重合体20の厚さ15μmのフィルムを室温で、Arレーザーからの光(λ=488nm;P=100mW/cm、d=10mm)の直線偏光ビームを用いて300秒照射した。この手法で0.04の複屈折が誘起された。重合体フィルム中に誘起された光軸は励起光の偏りの面に垂直であった。ついで、励起光の偏りの面を45°回転させ、再度300秒の照射を行った。0.04の複屈折が誘起され、その誘起された光軸は励起光の偏りの面に垂直、すなわち、第1の照射の結果に対して45°回転していた。ついで、励起光の偏りの面を再度、同一の方向に45°回転させ、再度300秒照射を行った。結果は0.04の複屈折であり、その誘起された光軸は第1の照射で誘起されたものに垂直であった。励起光の偏りの面を30°回転させ、続いて300秒の照射を連続的に3回行い、重合体フィルムの光軸を2個の中間的な位置を経由して第1の照射後の位置に戻した。ついで、重合体フィルムを光の進行方向と平行な軸の周囲で回転させて、励起光の偏りの面を一定方向にして同一の段階を繰り返した。双方の方法で同一の結果が得られた。この結果は、異なる好ましい方向の間で繰り返しの切替えが可能であり、したがって、同一の光源からの光での、ただし異なる偏り面での繰返し照射により、または、書込み光の偏りの面に対して重合体フィルムの位置を変えることにより、光学的異方性の変更が可能であることを示している。
【0152】
実施例36
実施例14の記載と同様にして製造した重合体20のフィルムの100個の異なる点を、Arレーザーからの直線偏光ビーム(λ=488nm;P=100mW/cm、d=10μm)のビームを用いて異なる時間照射した。異なる複屈折値を有する絵素が得られた。照射時間は、厚さ15μmのフィルム中に、波長632.8nmの光に対して十字偏光子の間の試料の完全吸光から完全透過までの範囲の100個の個別の相変位値が得られるように選択した。この重合体フィルムをHe/Neレーザーからのビームで走査して、個々の絵素に対して0.01I、0.02I、0.03I……0.98I、0.99I、Iの強度値を得た。ここでIは、平行な偏光子の間の無定形フィルムを通過したのちのレーザーの測定強度である。この結果は、100種までの異なる読取り可能なグレーレベルが1個の絵素に再現性を持って書き込まれ得ることを示している。
【0153】
実施例37
実施例13の記載と同様にして製造した重合体19のフィルムを、絵素ごとの構造を与えるために100μmに細めたレーザービーム(λ=488nm;P=200mW/cm)を用いて10個の異なる点で一定時間(tirr=300秒)照射した。
【0154】
この方法により同一の複屈折値を有する10個の絵素が得られ、これは、十字偏光子の間で回転させた場合に正規光検査および偏光検査において同一の挙動を示した。
【0155】
F)映像情報の貯蔵
実施例38
実施例13の記載と同様にして製造した重合体1のフィルムに、および実施例16の記載と同様にして製造した重合体20のフィルムに試験用マスクを使用して映像情報を貯蔵した。
【0156】
この目的には、製造した重合体に試験用マスク(線対の型)を均一に適用されるように付着させた(接触転移)。
【0157】
上記のマスクに含有されている映像情報を、Arイオンレーザーからの直線偏光化学作用光(λ=488nm;P=100mW/cm)を用いて照射して貯蔵したが、このビームは映像配向との関連で型の表面を均一に照射したものより拡大されていた。
【0158】
照射時間は3分であり、フィルム温度は関連する重合体のガラス転移温度の10K下であった。
【0159】
照射後、フィルムに書き込まれた情報を偏光顕微鏡下で検査した。いかなる問題をも生ずることなく、2μmの解像力が得られた。
【0160】
実施例39
実施例38と同様にして、試験用マスクに替えて写真の陰画を使用して映像情報を貯蔵した。
【0161】
書込まれた映像は十字偏光子の間では陰画映像として(最初のものと同様)、また、平行偏光子の間では陽画として可視であった。書き込み情報は最初のものに相当する連続的なグレースケールを示した。この結果は、放射線の有効照射線量に応じて0とΔnmaxとの間のいかなる所望の複屈折値も達成し得ることを示している。
【0162】
書き込まれた映像は1年を超えて安定であった。
【0163】
G)異方性光学要素の製造
実施例40
実施例14の記載と同様にして製造した重合体20のフィルム(フィルム厚10μm)を使用して、不活性の異方性光学要素を製造した。
【0164】
この材料を、Arイオンレーザーの直線偏光拡大ビーム(P=100mW/cm)を用いて、無定形フィルムの光誘起配向により生成した633nmにおける複屈折がλ/4またはλ/2の相変位を齎すまで照射した。
【0165】
この手法で、直線偏光非化学作用光の偏りの面の位置を90°(λ/2)回転させることが、または直線偏光から円偏光を製造する(λ/4)ことが可能であった。これらの結果は、検光子の強度測定により確認された。
【0166】
H)測定原理
実施例41
実施例20ないし26、29ないし31、35および38中で重合体フィルムに誘起された異方性を、照射中に、フィルムを垂直に通過するHe/Neレーザーからのビーム(P=1mW/cm、λ=633nm、ビーム直径d=0.5mm)の相変位を測定して検出した。測定光の偏りの面が、誘起された異方性の2本の主軸の間の中位線を形成した。
【0167】
測定光の強度を4種の偏光位置(0°および90°、ならびに+/−45°)のそれぞれに関して検光子を通過したのちに測定した。光散乱による強度損失を測定した強度から除去し、フレネルの式を用いて相変位および複屈折を計算した。
【0168】
実施例42
実施例38および39に従って重合体フィルム中に貯蔵した映像情報(試験用マスク、写真陰画)を、検光子を通過したのちの、拡大He/Neレーザーからの非化学作用性直線偏光(λ=633nm、P=10−3mW/cm)を用いてスクリーン上に平面投影した。
【0169】
偏光子相互の相対的な位置(0°または90°)に応じて、マスクまたは写真のそれぞれ陽画映像または陰画映像を製造することができた。
【0170】
I)循環可逆性
実施例43
実施例13に従って製造し、実施例29に従って地域的に配向させた重合体10のフィルムの屈折率の異方性を、それぞれの場合に90°回転させた偏光面を有するアルゴンイオンレーザー(λ=488nm;P=200mW/cm、t=90s)を用いて照射して、固定座標系に対して−0.01と+0.01との間で循環させた。相変位の時間様相、ならびに偏光子/フィルム/検光子配列を通過するHe/Neレーザーの最大透過率および最小透過率の値は150サイクルにわたって再現性があり、偏差は5%未満であった。
【0171】
その他の実験においては、サイクル中のフィルムが複屈折を示さない点で照射を中断した。これは、貯蔵映像の光子抹消と等価である。
【0172】
この種の中断ののちに偏りの面を90°回転させた化学作用光を用いて照射を再開すれば、このフィルムが先の照射の前に示した複屈折(0.01または−0.01)を再生することが可能であった。
【0173】
この結果は、特許請求した系の高度の循環可逆性を証明し、可逆的光学データ貯蔵媒体および、これらの系を基礎に置いた光学的に切り替え可能な異方性光学要素を獲得する可能性を示すものである。
【0174】
K)化学作用光の他の光源
実施例44
水銀放電灯からの直線偏光(λ=365nm)で照射して、実施例29記載の無定形重合体フィルムの地域的配向を得た。
【0175】
実施例45
UV成分用の鋭角遮断フィルターを用いて偏光顕微鏡下で照射(化学作用放射線源として100Wハロゲンランプ)して、実施例33記載の無定形重合体フィルムの絵素ごとの配向および実施例43記載の種々の配向状態の間の絵素の循環切り替えを達成した。
【0176】
L)重合体の感光性
実施例46
感度を評価するために、Arイオンレーザーからの直線偏光(λ=488nm;P=250mW/cm)を用いて、実施例14に従って製造した重合体10および11のフィルムならびに実施例13に従って製造した重合体12のフィルムを、He/Neレーザー光がΔf=π/6の相変位を受けるまで照射した。これを達成するために要した時間を測定し、得られたエネルギー投入量とともに下の表に示してある。
【0177】
重合体 10 11 12
t(π/6)/s 10.5 5.3 2.3E=tP/Jcm−2 2.6 1.3 0.6
実施例47
重合体の感度をさらに評価するために、通常の写真フィルムの感度の特定に使用するデータを作製する方法を使用した。この方法は、特許請求した重合体の写真としての有用性を基礎に置く特定の効果を考慮に入れるものであり、したがって、通常のフィルムに関して使用する方法とは異なる。
【0178】
この目的には、実施例46で検討した重合体フィルムをその実施例に記載した条件下で、π/2の相変位が得られるまで照射した。偏光子/重合体フィルム/検光子系(偏光子と検光子とは十字交差しており;書込み光の偏りの方向は中位線である)を通過するHe/Neレーザーの透過率を測定し、その十進法対数(logI/I)をエネルギー投入量の十進法対数(logE)に対して点描した。照射前のlog(I/IE=0は−2であった。写真フィルムを評価する場合には、この値はグレー曇りとして記述される。偏光用フィルムの間に重合体フィルムのない場合の強度測定から同一の値を誘導した。このようにして、この値をこれらのフィルムの品質(偏光度)として測定した。
【0179】
照射中、log(I/I)は実質上直線的に0まで上昇した。ついで、背景の雑音を超えるlog(I/I)の変化を生むために必要なエネルギーを測定した。定義によれば、これは{log(I/I)}E=0から{log(I/I)}E=0+0.1への変化である。このエネルギー投入量H*は、写真フィルムの感度計試験においては感度S=1/H*を計算するために使用される。以下の表は、検討した3種の重合体に関するH*およびSの値を示す。
【0180】
重合体 10 11 12
H*[Jcm−2] 0.59 0.40 0.19
S[cm−1] 1.7 2.5 5.2
本発明の主なる特徴および態様は以下のとおりである。
【0181】
1.その平板材料が側鎖基重合体のガラス状態において照射前には光学的に異方性、透明、非散乱性、かつ無定形であり、照射後にはガラス状態における側鎖基(1)および(2)の可逆的な光誘起配列のために透明かつ永続的に複屈折性、また二色性であることを特徴とする、骨格と骨格から枝分かれした側鎖基とを有し、以下の構造様相(1)ないし(3):
(1)少なくとも1種の光誘起構造変化性側鎖を含有する側鎖基重合体;
(2)少なくとも1種の、(1)とは異なる、分子分極率の高度の異方性を有する恒久的に構造異方性の側鎖基を含有する側鎖基重合体;
(3)骨格と側鎖基(1)および(2)との間に可撓性のスペーサー基を含有する側鎖基重合体;
を有する重合体(側鎖基重合体)から製造した平板材料。
【0182】
2.基(a)ないし(g):
(a)少なくとも2種の、異なる長さのスペーサー基(3)が組み入れられている;
(b)少なくとも若干のスペーサー基(3)がヘテロ原子を有している;
(c)少なくとも若干のスペーサー基(3)が枝分かれしている;
(d)少なくとも若干の側鎖基(1)または(2)が枝分かれしている;
(e)少なくとも若干の側鎖基(1)または(2)が枝分かれした末端基で停止している;
(f)少なくとも若干の側鎖重合体の単量体単位が液晶相を形成しない;
(g)側鎖基重合体がさらに、恒久的な構造異方性を示さない側鎖基(5)をも含有している
から選択した少なくとも1種の上記以外の構造様相(4)をも有する1記載の平板材料。
【0183】
3.側鎖基単量体の骨格がスペーサー単量体(3)を経由して側鎖基(1)を有する単量体から、スペーサー基(3)を経由して側鎖基(2)を有する基から、および任意にその他の単量体から形成されていることを特徴とする、1記載の側鎖重合体から製造した平板材料。
【0184】
4.その側鎖基(1)を有する単量体の比率が10ないし80モル%であり、側鎖基(2)を有する単量体の比率が20ないし90モル%であり、その他の単量体の比率が0ないし50モル%であることを特徴とする、3記載の側鎖重合体から製造した平板材料。
【0185】
5.上記の骨格がポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリシロキサン、ポリ−α−オキシラン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステルまたはポリアーボネートであり、上記の可撓性のスペーサー基(3)を含有する側鎖基(1)が式(I)に相当するものであり、上記の可撓性のスペーサー基(3)を含有する側鎖基(2)が式(II)に相当するものである
−S−Q−P−X (I)
−S−Q−M−X (II)
式中、
、Sはスペーサー基を意味し、
、Qは−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−または−NR−を意味し、
Pは光誘起構造変化性基を意味し、
MはPとは異なる恒久的に構造異方性の基を意味し、
、Xは末端置換基を意味し、
は水素またはC−Cアルキルを意味する
ことを特徴とする、1記載の側鎖基重合体から製造した平板材料。
【0186】
6.S、Sが任意に−O−、−NH−または−Si(R−により中断されていることもある基−(CH−を意味し、
nが2ないし14を意味し、
Pが−Ar(N=N−Ar)−、−ArN=CR−Ar−、−Ar−CR=N−Ar−、−Ar−CR=CR−COOR、−Ar−(CH=CH−Ar)、−ArCR=CR−Ar、−Ar−CR=CR−CORまたは−Ar−CR=CR−シクロヘキシルを意味し、
、R、RがH、C−Cアルキル、CN、OR、COOR、ハロゲン、
NOまたはN(R)を意味し、
がHまたはC−Cアルキルを意味し、
Arが任意に置換されていることもある5員または6員の芳香環系を意味し、
mが1または2を意味し、
Mがコレステロールもしくはコレスタンの誘導体、または基−Ar−Ar−、−Ar−Y−Ar−,−Ar−Y−Alk−、−Alk−Y−Ar−、−Alk−Ar−または−Ar−Alk−の一つを意味し、
Yが−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−N=CH−、−CH=N−、−N−NO−、−C(R−、−C(R−C(R−、−O−または−NR−を意味し、
Alkが未分枝の、枝分かれのある、または環状の、任意に置換されていることもある、任意にオレフィン性不飽和の1ないし14個のC原子を有する脂肪族基を意味し、
、Xが水素、CN、Alk、Y−Alk、アリール、Y−Ar、−N(Alk)、ハロゲンまたはNOを意味する
ことを特徴とする5記載の側鎖基重合体から製造した平板材料。
【0187】
7.上記の骨格がポリ(メタ)アクリル酸エステルであり、
Pが−Ar(N=N−Ar)、−ArCR=CR−Arまたは−Ar−CR=CR−CORを意味し、
Mがビフェニル、安息香酸アニリドまたは安息香酸フェニルエステルの残基を意味し、
、XがH、CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルコキシ、フェニル、フェノキシ、C−Cジアルキルアミノまたはニトロを意味する
ことを特徴とする5記載の側鎖基重合体から製造した平板材料。
【0188】
8.上記の側鎖基重合体が≧40℃のガラス転移温度Tgを有するものであることを特徴とする、1記載の側鎖重合体から製造した平板材料。
【0189】
9.側鎖基(1)と側鎖基(2)との間に、側鎖基(1)の光誘起構造変化が側鎖基(2)を同一方向に再配列させることを保証するのに十分な弱い相互作用力が発生することを特徴とする、1記載の側鎖重合体から製造した平板材料。
【0190】
10.側鎖基(1)の光誘起構造変化と側鎖基(2)の同一方向再配列とが複屈折にΔn=0.01ないし0.2の変化を起こさせることを特徴とする、9記載の平板材料。
【0191】
11.1記載の側鎖基重合体の等方性の熔融物を鋳込み成形し、>100K/分の速度で冷却することにより製造した1記載の平板材料。
【0192】
12.平板材料に光を作用させることを特徴とする、1ないし10記載の平板材料の整列状態を発生させ、かつ改質する方法およびその光学的性質を調節する方法。13. 上記の光が達成すべき効果に応じて側鎖基(1)により吸収される波長範囲の直線偏光もしくは円偏光、または非偏光光であることを特徴とする12記載の方法。
【0193】
14. 式
【0194】
【化9】
Figure 0003626224
【0195】
式中、
およびRは相互に独立にHまたはCHを意味し、

【0196】
【化10】
Figure 0003626224
【0197】
を意味し、

【0198】
【化11】
Figure 0003626224
【0199】
を意味し、
およびLは相互に独立に、任意に1ないし3個の酸素原子により中断されていることもある2ないし14個のC原子を有するアルケン基を意味し、
は直接結合、−CO−NH−、−NH−CO−、−CO−O−または−O−CO−を意味し、
およびRは相互に独立に置換基、特にH、CN、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ジ−C−C−アルキルアミノ、ハロゲンまたはニトロを意味し、
XおよびYはX+Y=1であって0.1ないし0.9を意味する
の、側鎖基重合体中で単量体単位が不規則に分布している側鎖重合体。

Claims (2)

  1. 骨格と該骨格から枝分かれした側鎖基とを有する重合体(側鎖基重合体)であり、その重合体が以下の構造的特色(1)ないし(3):
    (1)側鎖基重合体が少なくとも1種の光誘起構造変化性側鎖基を含有する;
    (2)側鎖基重合体が少なくとも1種の、(1)とは異なる、分子分極率の高度の異方性 を有する恒久的に構造異方性の側鎖基を含有する;
    (3)側鎖基重合体が骨格と側鎖基(1)および(2)との間に可撓性のスペーサー基を 含有する;
    を有する重合体から製造された平板状材料であって、該平板状材料が、側鎖基重合体のガラス状態において、照射前に、光学的に等方性で、透明で、非散乱性でかつ無定形であり、そして照射後に、ガラス状態における側鎖基(1)および(2)の可逆的な光誘起配列により透明でかつ永続的に複屈折性および二色性であり、該骨格が、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリシロキサン、ポリ−α−オキシラン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステルまたはポリカーボネートであり、可撓性のスペーサー基(3)を含有する側鎖基(1)が式(I)に相当するものでありかつ可撓性のスペーサー基(3)を含有する側鎖基(2)が式( II )に相当するものである
    −S 1 −Q 1 −P−X 1 (I)
    −S 2 −Q 2 −M−X 2 II
    式中、
    1 およびS 2 はスペーサー基を意味し、
    1 およびQ 2 は−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−NR 1 −、−NR 1 −CO−または−NR 1 −を意味し、
    Pは光誘起構造変化性基を意味し、
    MはPとは異なる恒久的に構造異方性の基を意味し、
    1 及びX 2 は末端置換基を意味し、
    1 は水素またはC 1 −C 4 アルキルを意味する
    ことを特徴とする平板状材料。
  2. 平板状材料に光を作用させることを特徴とする、請求項1に記載の平板状材料の整列状態を発生させかつ改質するためのおよび該平板状材料の光学的性質を調節するための方法。
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