JP3625041B2 - タペット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の給排気弁を開閉駆動するためのタペットおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関、特に4サイクル機関の動弁機構はクランク軸の回転と同期して給排気を制御する必要があるため、クランク軸と同期して回転するカムとカムに押されて往復運動するタペットを設けて、タペットが直接あるいは突き棒を介して連結された吸気弁または排気弁を開閉することにより、クランク軸と同期した駆動を行っている。
従って、タペットのカム当たり面はエンジンの燃焼サイクルごとにカムに強く押されながらカム表面で擦られ、タペットの側面はシリンダヘッドに設けられる案内孔内を摺動しなければならない。
【0003】
従来、タペットとして浸炭材を研削仕上げして製作されたものを用いるのが普通である。
従来の浸炭材製のタペットは、カム当たり面と側面の摩耗が大きく寿命が限られるようになるばかりでなく、摺動部の摩擦損失の低減に限界があり、内燃機関の燃費向上が難しい。
【0004】
なお、特開平3−172504号公報には、鋼製タペットのカムと摺動する平坦部に金属クロムとクロム窒化物との混合被膜を形成して耐摩耗性および耐焼付き性を向上させる技術が開示されている。しかし、このような被膜はそれ自身の耐摩耗性は大きいが、摺動相手材を摩耗させやすいので装置としての寿命を十分延長することはできず、摩擦抵抗も大きく低減させることはできない。
【0005】
また、特開平6−294307号公報には、表面にダイヤモンド被膜を有するアジャスティングシムを介在させることにより、カムやタペットの摩耗を減少させる技術が開示されている。しかし、シムを用いる方法はタペットが大きくなり重量が重くなるため、動力損失が避けられない。また、この方法ではタペットと案内孔の間の摩擦損失を小さくすることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明が解決しようとする課題は、タペットの摺動面における摩擦係数を小さくすることにより、内燃機関の燃費を向上させて省資源化を図り、かつ内燃機関運転時のタペットとカムの間の摩耗を抑え長寿命化することができるタペットとその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のタペットは、カム当たり面にケイ素を含有させたダイヤモンドライクカーボン(DLC)で被覆層を形成したことを特徴とする。また、シリンダーヘッドに設けた案内孔と摺動する側面部にケイ素を含有させたDLCで被覆層を形成したものであってもよい。さらに、カム当たり面と案内孔と摺動する側面部の両方にケイ素を含有させたDLCで被覆層を形成したものであってもよい。
【0008】
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)は、構造的には炭素のダイヤモンド結合(SP結合)を持つが部分的にグラファイト結合(SP結合)や水素との結合を含むため、長距離秩序的には決まった結晶構造を持たないアモルファス構造となっている。従って、特性的には多くの点でダイヤモンドと類似しているが、特に膜の表面が極めて平滑で低い摩擦係数を示す点が異なる。このため、DLC膜を使用すると、摺動相手材を摩耗させにくくし、また自身も摩耗しにくい特長がある。
【0009】
このようなDLC膜にケイ素を含有させることにより、さらに摩擦係数が低下し、また母材との親和性が高まって剥離が起こりにくくなるので、摺動体に適用すると大きな効果を発揮する。
本発明のタペットは、摺動面にケイ素含有DLC被膜を形成しているため、通常のDLC被膜と比較してもさらに低い摩擦係数を示す。また、タペット自体も摩耗しないばかりか、摺動相手部材も摩耗しない。このため、動弁機構の長寿命化を図ることができる。また、摩擦損失が減少するので内燃機関の燃費も改善される。
【0010】
なお、これらタペットは、ケイ素含有DLC被覆層の下にケイ素の酸化物(SiOn)、窒化物(SiNn)もしくは炭化物(SiCn)のいずれかで形成された中間層を有するようにすることがより好ましい。このような中間層が介在することにより、母材と被覆層の密着性が向上し硬質な低摩擦被膜が剥離することを防ぐことができる。
【0011】
さらに、本発明のタペット製造方法は、浸炭焼き入れした鋼材により母材を形成し、その母材を電子ビーム励起プラズマCVD装置にセットし、第1のケイ素流量比で炭素含有原料ガスとケイ素含有原料ガスを導入してカム当たり面もしくは側面に母材との密着性がよいケイ素含有ダイヤモンドライクカーボン(DLC)中間層を形成した後に、さらに第2のケイ素流量比で両原料ガスを導入して摩擦係数が小さいケイ素含有ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング層を形成することを特徴とする。
【0012】
本発明のタペット製造方法では、原料制御が容易で堆積速度の大きい電子ビーム励起プラズマCVD装置を用いるため、良質な表面処理を容易に施せる上、タペットの製造にかかる時間が短縮され生産性が向上する。また、工程を中断することなく中間層とコーティング層を連続して形成させることができることも生産性の向上に大きく寄与する。
【0013】
なお、中間層を形成するための第1のケイ素流量比が30%ないし50%、コーティング層を形成するための第2のケイ素流量比が2.8%から30%とすることが好ましい。
また、中間層の厚さを0.1μmないし1.0μmとし、中間層とコーティング層を合わせて0.5μmないし5.0μmの膜厚とすることが好ましい。
【0014】
さらに、母材のカム当たり面もしくは側面に、ケイ素含有DLC中間層の代りに、ケイ素の酸化物SiOn、窒化物SiNn、炭化物SiCnのいずれかの中間層を形成することが好ましい。
このような処理を施した母材を用いることにより、表面層との密着性がよく耐久性に優れたタペットを生産することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について実施例に基づき図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
【実施例1】
図1は本発明第1実施例のタペットの断面図である。
本実施例におけるタペット10は、浸炭材でタペット形状に形成した母材12を準備し、母材12端面におけるカムとの間で摺動する摺動面14にケイ素含有ダイヤモンドライク被覆層16を形成したものである。
【0017】
図2は、タペットが普通に使用されている状態の例を説明する断面図である。タペット10はシリンダヘッド30の案内孔32に摺動可能に配置され、裏側から弁バネ36により押し付けられてタペット10の端面表面がカム20に接するようになっている。カム20に接する表面にはケイ素含有DLCの被覆層16がある。吸気弁あるいは排気弁34は弁バネ36により引き上げられて弁座に密接して気流を閉止し、タペット10が押し下げられたときに弁座と離れて気流を通ずる。
【0018】
カム軸は図外のクランク軸と連動しており、エンジンサイクルに従って回転するカム20がタペット10の端面を高速で摺動するのに伴って、タペット10は案内孔32内を軸方向に高速で往復運動する。
したがって、従来のタペットを使用する場合は、タペット端面のカムとの摺動面の摩耗が著しいという問題があった。また摩擦損失の低減に限界があった。
しかし、本実施例のタペットは、カムとの摺動面にケイ素含有DLC被覆層を形成しているためタペットの寿命が延び、かつカムの摩耗も防いで動弁機構を長寿命化することができる。また、内燃機関の燃費を改善することができる。
なお、突き棒をタペットと弁の間に介在させ、突き棒を介してカムの動きを弁に伝達する方法もあるが、この場合にもタペットは同じ動作をするので、本実施例のタペットの効果は同じである。
【0019】
ケイ素含有DLC膜は、プラズマCVD等の化学気相蒸着法(CVD)、スパッタリング、イオンプレーティング等の物理気相蒸着法(PVD)等の方法で形成することができる。
しかし、原料にメタン(CH)あるいはベンゼン(C)とシラン(SiH)あるいはテトラメチルシラン(TMS)を用いた電子ビーム励起プラズマCVD法により母材の摺動面にケイ素含有DLCをコーティングすることが、品質の管理および生産性の観点から特に好ましい。
【0020】
図3は、本実施例におけるタペットの生産装置を図式的に表したものである。電子ビーム励起プラズマCVD法によるDLC膜のコーティングは、密閉容器40内の試料固定治具42に浸炭材SCM420製タペット10を取り付け、容器内をたとえば10−6Torr台の減圧状態にし、原料ガス導入孔44から原料ガスであるメタン(CH)あるいはベンゼン(C)とシラン(SiH)あるいはテトラメチルシラン(TMS)を導入し、容器40の外部に設置した電子ビーム源50でアルゴンプラズマから抽出した大電流の電子ビームを打ち込むことによりプラズマ54を発生させて行う。未反応ガスは排気孔46から図外の真空ポンプに吸引されて排出する。なお、成膜温度は、タペットの焼き戻し温度を考慮して200℃以下に抑えるようにする。
【0021】
本実施例の電子ビーム励起プラズマCVD法では、ガスの衝突電離断面積が最大となる60eVから100eVのエネルギーに加速した大電流の電子ビームを、対向電極52に向けて、タペット母材10を取り付けた試料固定治具42に対して平行に打ち込む。タペット10にはRFによる−400Vから−700Vの自己バイアスを印加する。
成膜は原料ガス導入孔44から導入する原料ガスの組成を調整することで制御することができる。表面層と母材の間に、中間層としてケイ素元素の炭素元素に対する流量比が30%ないし50%、たとえば約36.5%になるように原料ガスを混合してケイ素含有DLC層もしくはSiCnアモルファス層を形成すると、コーティング層と母材との密着性が向上し剥離が起きにくい。なお、中間層とコーティング層は、同じ条件下で、ガス流量比を変化させることにより連続して成膜することができる。本実施例では中間層を約0.3μmとした。
【0022】
さらに、原料ガス中のケイ素元素の比率を所定の値に調整しながらコーティング層を約0.7μm形成する。
なお、コーティング層の厚さを0.5μm未満とすると被膜としての特性が十分に発揮できず、5.0μmを超える厚さにすると膜内残留応力の増加により密着性が低下するので、ケイ素含有DLCコーティング層の厚さは0.5μmから5.0μmの間で選択することが好ましい。
【0023】
電子ビーム励起プラズマCVD法によるDLC膜の形成は、ガスの分解効率が高いためにたとえば30μm/時間程度の高速成膜が可能であり、ケイ素など他の元素を含有させることが容易で組成制御も簡単にできる点に利点がある。また、一度に処理できる試料数が多いので大量生産に適している。
なお、試料固定治具は容器内に発生するプラズマの周囲を取り囲むように取り付け治具を多数連ねるようにして、一度に処理するタペット材料の数を増やし生産の能率をより向上させることができる。また、タペットを取り付けた治具を回転させて取り付け位置により生成膜にむらができないようにすることが好ましい。
【0024】
このようにして製造されるケイ素含有DLCコーティング層の摩擦性能を確認するため、メタンとシランの混合ガスを原料とし、ケイ素元素比率を変化させて製造した試料について試験した。
ダイナミック硬度測定試験の結果、形成されたケイ素含有DLC被覆層のダイナミック硬度はケイ素の含有比率が増加するにつれて大きくなり、炭素元素に対する比率が12.5%になるあたりで最大値に達しそれ以上では再び低下することが判った。
【0025】
また、回転摩擦摩耗試験機を用いてボールオンディスク方式により摩擦性能を検査した結果、ケイ素流量比2.8%から12.5%で形成したケイ素含有DLC被覆層の摩擦係数が最も小さいことが判った。
試験は、SCM420浸炭焼入れ焼戻し材からなる試料と、この浸炭材に電子ビーム励起プラズマCVDによりダイヤモンドライクカーボン層を形成したものからなる試料と、本発明に係るケイ素含有DLCコーティング層をケイ素流量比2.8%、12.5%、36.4%で形成したものからなる試料とをディスクとして一定速度で回転させながら、これに小径のボールを所定の圧力で押し付けて摩擦係数を算出し、また摩耗の状態を観察することにより行い、試料の摩擦摩耗性能を確認した。
【0026】
ボールにはSUJ2の直径5mmの球を用い、油潤滑下で、荷重を0.2kgf(ヘルツ面圧90kgf/mm)、摺動速度を0.1m/秒、室温(約25℃)で50分間摺動させた。
この結果、浸炭焼入れ材、浸炭焼入れ材にDLC層を形成したもの、ケイ素流量比2.8%、12.5%、36.4%で形成した本実施例のケイ素含有DLCコーティング層の摩擦係数は、それぞれ0.10、0.085、0.075、0.070、0.095となり、浸炭焼き入れ材よりDLC膜をコーティングしたものの摩擦係数が小さく、ケイ素流量比2.8%から12.5%で形成したケイ素含有DLCコーティング膜の摩擦係数がさらに小さいことがはっきり判った。なお、いずれの試料においても、摩耗は検出限界以下であった。
【0027】
さらに、ケイ素流量比2.8%で形成したケイ素含有DLCコーティング層を対象として、回転摩擦摩耗試験機を用いてボールオンディスク方式によりカムとタペットの摺動状態を模擬することにより、摩擦摩耗性能を確認した。直径10mmのSUJ2球を用い、荷重を10kgf(ヘルツ面圧210kgf/mm)、摺動速度を3.3m/秒で30分間摺動させた結果では、試験開始後2分までの摩擦係数がSCM420浸炭焼入れ材で0.33に対しケイ素含有DLCコーティング層は0.055、また24分から30分の間では0.11に対して0.050と非常に低い値が得られている。
また、光学顕微鏡による摺動痕の観察の結果、浸炭焼入れ材では広範囲に焼付きが発生していたのに対して、ケイ素含有DLC被覆層には焼付きの痕跡はなく、また剥離は殆ど見られなかった。また、相手材摩耗痕直径は浸炭焼入れ材で4.9mmあったのに対して、ケイ素含有DLC被覆層では0.60mmと小さかった。
【0028】
なお、母材中の鉄成分と馴染み性がよいケイ素の酸化物(SiOn)、窒化物(SiNn)もしくは炭化物(SiCn)の層を母材表面に形成しておくことにより母材とケイ素含有ダイヤモンドライクカーボンコーティング層との密着性能によい結果をもたらす。
【0029】
以上の結果からも明らかなように、本実施例のケイ素含有DLCコーティング膜をカムとの摺動面に有するタペットを用いると、タペットおよびカム面の摩耗が小さいため動弁機構の寿命が長く、かつ摩擦損失が小さいため内燃機関の燃費向上が図れる。
また、ケイ素含有DLCコーティング層は凝着を生じにくく、摺動部での耐焼付き性を向上させ、タペットとカムの耐久性を向上させるのに非常に効果がある。
また、摺動特性を改善したシムをタペットとカムの間に介装させる必要がないため、タペットを小型にして軽量化を図ることにより動力損失を軽減することができる。
【0030】
【実施例2】
図4は本発明第2実施例のタペットの断面図である。
本実施例におけるタペット10は、カムとの間で摺動する端面に加えて、案内孔で摺動する側面18にもケイ素含有ダイヤモンドライク被覆層16を形成したものである。
ケイ素含有DLC被覆層は、摩擦係数が小さいため摩擦損失が小さく、また自身の摩耗が少ないためタペットの寿命が長い利点があるが、さらに摩擦相手材の摩耗も小さいので、本実施例のタペットを使用する場合は案内孔の摩耗が減少し、シリンダヘッド自体の寿命を延長する効果を有する。
なお、シリンダヘッドの寿命を特に問題にする場合は、タペットの側面にのみケイ素含有DLC被覆層を形成してもよいことはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明のタペットによれば、カムとの摩擦及びシリンダヘットの案内孔との摩擦が減少し、摩擦損失が減少するので内燃機関の燃費が改善するばかりでなく、タペット、カム、シリンダヘッドなどの寿命が長期化する。また、本発明のタペット生産方法によれば、均質な低摩擦タペットを大量生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるタペットの断面図である。
【図2】第1実施例のタペットの使用例を示す断面図である。
【図3】第1実施例のタペットの生産装置を示す概念図である。
【図4】本発明の第2実施例におけるタペットの断面図である。
【符号の説明】
10 タペット
12 母材
14 摺動面
16 ケイ素含有ダイヤモンドライク被覆層
30 シリンダヘッド
32 案内孔
36 弁バネ
20 カム
34 吸排気弁
40 密閉容器
42 試料固定治具
44 原料ガス導入孔
46 排気孔
50 電子ビーム源
54 プラズマ
52 対向電極

Claims (4)

  1. 浸炭焼き入れした鋼材により母材を形成し、該母材を電子ビーム励起プラズマCVD装置にセットし、炭素に対するケイ素の割合が30%ないし50%の範囲にある第1のケイ素流量比で炭素含有原料ガスとケイ素含有原料ガスを導入してカム当たり面もしくは側面にケイ素含有ダイヤモンドライクカーボン(DLC)中間層を形成した後に、さらに炭素に対するケイ素の割合が2.8%から30%の範囲にある第2のケイ素流量比で上記原料ガスを導入してケイ素含有ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング層を形成することを特徴とするタペット製造方法。
  2. 前記中間層の厚さが0.1μmないし1.0μmであり、前記中間層と前記コーティング層が合わせて0.5μmないし5.0μmの膜厚となることを特徴とする請求項記載のタペット製造方法。
  3. 浸炭焼き入れした鋼材により母材を形成し、該母材を電子ビーム励起プラズマCVD装置にセットし、該母材のカム当たり面もしくは側面にケイ素の酸化物(SiOn)、窒化物(SiNn)もしくは炭化物(SiCn)のいずれかの中間層を形成し、ケイ素が炭素に対して2.8%から30%の範囲にあるケイ素流量比で炭素含有原料ガスとケイ素含有原料ガスを導入してカム当たり面もしくは側面にケイ素含有ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング層を形成することを特徴とするタペット製造方法。
  4. 前記中間層の厚さが0.1μmないし1.0μmであり、前記中間層と前記コーティング層が合わせて0.5μmないし5.0μmの膜厚となることを特徴とする請求項記載のタペット製造方法。
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