JP3624913B1 - 診療行為・投薬剤分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 傷病毎の診療行為・投薬剤を統計的に分析し、その標準化を図ることができる診療行為・投薬剤分析方法を提供する。
【解決手段】レセプトデータからCPU7が各患者について主傷病名コードと、診療行為コードと、投薬剤コードとが記録された分析用テーブル10を作成し、メモリ8に格納する。患者レコードをメモリ8から順次CPU7に読み込み、主傷病名コードと診療行為コードとの組み合せ、及び主傷病名コードと投薬剤コードとの組み合せを検索し、同一の組み合せ毎に合計数を計算して多いものを診療行為基本コード11および投薬剤基本コード12としてメモリ8に格納する。更に各主傷病名コードに対する診療行為基本コードと投薬剤基本コードとが、患者の診療行為コードと投薬剤コードとに一致するか否かを照合し、一致頻度の高い組み合せをパターンテーブル15としてメモリ8に格納する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各医療機関のレセプトコンピュータにより作成される電子化されたレセプトに記載された診療行為や投薬剤から、傷病毎の標準診療パターンを作成する診療行為・投薬剤分析方法に関するものである。
従来、病院等の医療機関における傷病毎の診療行為や投薬剤は、担当医の判断に委ねられ標準化がなされていないため、各医療機関で行った各傷病に対する診療行為・投薬剤、その費用、治療期間等が最適なものであったか否かを知ることができなかった。しかも、同じ傷病であっても診療にかかる費用や治療期間が医療機関により変わるということは、最適な診療を受けていない患者が存在していることを意味する。そして最適な診療を受けていない患者は、肉体的にも経済的にも不必要な負担を被っていることになる。またこのことは、国は本来なら支払わなくてもよい健康保険の支払いを行っている可能性があることを意味する。
そこで政府は傷病毎のクリティカル・パスを導入したり、あるいは入院期間に制限を加えたり、傷病における投薬剤の使用量の監査を行ったりして、過剰な診療や投薬が行われることがないようにしていた。従って、各傷病に対する診療行為や投薬剤および治療期間を最適なものとするために、傷病毎の診療行為・投薬剤の標準化が要望されていた。しかし、診療行為・投薬剤は個々の患者の年齢や複数の傷病に罹患しているか否かによって変わるうえに、治療法は一つではなく診療行為や投薬剤の組み合せとしては非常に多数の方法があった。これは医療機関毎に特有の治療法を実施していたり、新しい治療法を模索したりするためでもあった。また治療期間の初期と終期では診療行為や投薬剤が変わるため、傷病毎の診療行為・投薬剤の標準化は極めて難しく、例えば、特許文献1に示されるように、コンピュータを用いて診療行為を項目別に単純集計して統計表を作成するものが知られている程度であった。
また特許文献2には、医療機関のレセプトコンピュータにより作成される電子化されたレセプトデータから、特定の医薬品がどのような患者にどの程度使用されているかを分析するシステムが記載されている。しかしこのシステムは医薬品の使用状況のみに注目して構築されたものであって、診療行為との関連性は無視されており、総合的な診療行為・投薬剤分析を行うものではなかった。
特開平7−21260号公報 特開2003−316901号公報
本発明は上記した従来の問題点を解決して、実際に医療機関で実施されている傷病毎の診療行為・投薬剤を総合的に分析し、その標準化を図ることができる診療行為・投薬剤分析方法を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するためになされた本発明のコンピュータによる診療行為・投薬剤分析方法は、医療機関のレセプトコンピュータと分析センターのコンピュータとを、好ましくは隠蔽装置を介してデータ送信可能に接続しておき、
分析センターの分析用コンピュータが医療機関のレセプトコンピュータから患者の受けた診療行為及び投薬剤が記録されたレセプトデータを受信する第1ステップと、
受信したレセプトデータから、CPUが各患者について少なくともその主傷病名と、診療行為と、投薬剤とが記録された多数の患者レコードを含む分析用テーブルを作成し、メモリに格納する第2ステップと、
この分析用テーブル中の各患者レコードをメモリから順次CPUに読み込み、主傷病名と診療行為との組み合せ、及び主傷病名と投薬剤との組み合せを検索し、同一の組み合せ毎の合計数を求めて組み合せテーブルを作成し、メモリに格納する第3ステップと、
予めメモリのパラメータテーブルに格納されている主傷病名毎の閾値をCPUに読み込み、組み合せテーブル中の合計数が閾値に達した組み合せを、各主傷病名に対する診療行為基本および投薬剤基本として基本テーブルを作成し、メモリに格納する第4ステップと、
前記分析用テーブル中から各患者レコードをCPUに読み込み、また基本テーブルをCPUに読み込み、各主傷病名に対する診療行為基本と投薬剤基本とが、その主傷病名を持つ患者の診療行為と投薬剤に一致するか否かを照合し、一致した組み合せを対応表テーブルとしてメモリに格納する第5ステップと、
予めメモリのパラメータテーブルに格納されている主傷病名毎の頻度をCPUに読み込み、対応表テーブル中からこの頻度に達している主傷病名毎の診療行為の種類及び主傷病名毎の投薬剤の種類を抽出したうえ、患者レコードと一致する主傷病名と診療行為と投薬剤との組み合せを標準診療パターンとしてパターンテーブルを作成し、メモリに格納する第6ステップと、
からなることを特徴とするものである。
なお、分析用コンピュータと閲覧用コンピュータとを接続し、分析用コンピュータのメモリに格納されている各種のテーブルの内容を、医療機関に提供する第7ステップを更に含ませることが好ましい。また第3ステップにおいては、傷病名数が所定以上の患者レコードを検索対象から除外することが好ましい。また分析用テーブル中に各患者についての医療機関コードを含ませ、医療機関コード毎に対応表テーブル及びパターンテーブルを作成したり、分析用テーブル中に各患者についての入院・外来区分コードを含ませ、入院・外来別に標準診療パターンを作成したりすることもできる。
請求項1の発明は、レセプトデータから単に傷病名別の診療行為と投薬剤の単純な統計を取るものではない。すなわち請求項1の発明においては、医療機関のレセプトコンピュータから受信した電子化されたレセプトデータから分析センターのコンピュータが先ず分析用テーブルを作成したうえ、第3ステップで主傷病名毎に主傷病名と診療行為との組み合せ、及び主傷病名と投薬剤との組み合せを検索し、組み合せ毎の合計数を求める。そして合計数の多い組み合せを各主傷病名に対する診療行為基本および投薬剤基本として基本テーブルを作成し、さらに第5ステップで個々の患者レコードと基本テーブルの内容とを比較し、第6ステップにおいて一致した頻度の高い組み合せを、各主傷病に対する標準診療パターンとしてパターンテーブルを作成する。
すなわち、第3ステップでは個々の患者レコード中の診療行為と投薬剤とのデータがばらばらに分解され、主傷病名毎の診療行為と投薬剤とが統計処理されて各主傷病名に対する診療行為基本および投薬剤基本が作成されるが、第5ステップにおいてそれらの診療行為基本と投薬剤基本とが個々の患者レコードと実際に一致するか否かを見極める。この第5ステップによって、基本テーブル中の組み合せのうち実際に患者に適用されたデータ数が多い組み合せを抽出することができ、第6ステップにおいて患者レコードと一致する主傷病名と診療行為と投薬剤との組み合せをその主傷病に対する標準診療パターンとすることが可能となる。
各医療機関は、分析センターの閲覧用コンピュータにアクセスして分析用コンピュータのメモリに格納されている標準診療パターン等を参照することにより、適切な治療法を選択できるので治療期間が短くなり、患者に取っては余計な治療費を支払うことがなくなるうえに、医療保険制度における国の負担も低減できることとなる。しかも各医療機関は日常業務として作成しているレセプトデータを提供するだけでよく、統計処理のための余分の作業は全く発生しない利点がある。さらにレセプトデータは毎月定期的に発行されるので、常に最新のデータに基づく分析が可能となる。
請求項2の発明によれば、医療機関のレセプトコンピュータと分析センターのコンピュータとを隠蔽処理装置を介して接続し、レセプトデータ中の患者の個人情報を隠蔽処理したうえで分析センターに送信するので、個人情報が医療機関から外部に洩れることが防止できる。ただし総合病院などの患者数の多い医療機関ではその内部に分析センターを設置する場合もあり、そのようなケースでは隠蔽処理装置を省略することもできる。
請求項4の発明によれば、第3ステップにおいて傷病名数が所定以上の患者レコードを検索対象から除外する。同時に多くの病気に罹患している傷病名数の多い患者のデータは、傷病名と診療行為及び投薬剤との関連性が分散するため、そのデータを除外して統計処理することにより、分析精度を高めることができる。
請求項5の発明によれば、医療機関コード毎に対応表テーブル及びパターンテーブルを作成することにより、ある傷病に対する治癒率が高い医療機関の治療法や短期間で治癒した治療法、あるいは治癒率が高く、且つ治療期間が短い医療機関の治療法を参照することができる。
請求項6の発明によれば、入院・外来別に対応表テーブル及びパターンテーブルを作成することにより、入院患者と外来患者のデータを別々に用いることができるので、分析精度が向上することとなる。
次に、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。
本発明は医療機関のレセプトコンピュータと分析センターのコンピュータとをデータ送信可能に接続し、各医療機関が診療報酬請求のために日常的にレセプトコンピュータにより作成しているレセプトデータに基づいて分析センターのコンピュータにより診療行為・投薬剤の分析を行うもので、図1にそのシステムの全体構成を示す。また図2にその基本的なフローチャートを示す。図1に示すように、本発明は多数の医療機関1と分析センター2とをネットワークや専用通信回線などによりデータ通信可能に接続し、各医療機関1で作成されたレセプトデータを分析センター2で集約して分析し、分析結果を医療機関1が閲覧可能としたものである。なお前記したように、大規模な医療機関1では分析センター2が医療機関1の内部に設置されることもある。
現在多くの医療機関1は、健康保険診療報酬請求のための電子化されたレセプトデータを作成するためにレセプトコンピュータ3を備えている。このレセプト電算処理システムで用いられる用語は標準化されており、統計処理しやすい利点がある。レセプトデータの作成は毎月定期的に行なわれるのが普通であるので、その都度分析センター2にデータを送信するようにすれば、最新の診療行為や投薬剤も分析対象に含まれることとなり、医療技術の進歩に伴い変化する診療内容をリアルタイムで分析に反映させることができる。
実際のレセプトデータは患者毎、月毎、医療機関毎に作成され、非常に多数のデータ項目が含まれるが、本発明では少なくとも患者を識別できるデータ(氏名、患者IDコードなど)、傷病名、その患者が受けた診療行為の種類、その患者が投与された投薬剤の種類が必要である。また医療機関コード、入院外来の別、年齢、性別、治療開始日などのその他のデータも含ませておくことが好ましい。個人情報の漏洩を避けるために、医療機関1はレセプトコンピュータ3に接続された隠蔽処理装置4により患者の氏名をコード化するなどの隠蔽処理を施したうえ、分析センター2に電子化されたレセプトデータを送信する。
分析センター2は分析用コンピュータ5を備える。このほかに分析センター2には、分析用コンピュータ5による分析結果を各医療機関1に提供するための閲覧用コンピュータ6を設置しておくことが好ましい。分析用コンピュータ5はCPU7とメモリ8を備え、以下に述べるステップを実行する。
(第1、第2ステップ)
先ず分析センター2の分析用コンピュータ5が、医療機関1のレセプトコンピュータ3から患者の受けた診療行為及び投薬剤が記録されたレセプトデータを受信する。分析用コンピュータ5のCPU7は、受信したレセプトデータから分析用テーブル10を作成する。分析用テーブル10は多数の患者レコードの集合体であり、そのデータ構造は例えば図3に示す通りである。患者レコードはレセプト番号あるいは患者IDをキーとして、少なくとも傷病名コードと、診療行為コードと、投薬剤コードとを含むものとする。傷病名コードは主傷病名コードとその他の傷病名コードとから構成され、主傷病名コードその他の傷病名コードともに複数であることがある。
コード化にはメモリ8に格納した対照表を使用し、標準分類コードに変換する。このようなコード化により分析の際にコンピュータの負荷が大きくなることを防ぎ、高速検索を可能とすることができる。このようにして、少なくとも患者ID、主傷病名コード、診療行為コード、投薬剤コードを含む患者レコードの集合体である分析用テーブル10が作成される。なお、レセプトデータに複数の主傷病名コードが含まれる患者については、主傷病名コード毎に患者レコードが作成される。
作成された分析用テーブル10は、分析用コンピュータ5のメモリ8に格納される。前記したように、レセプトデータの作成は毎月定期的に行なわれるのが普通であるから、各医療機関1からのレセプトデータの送信があるたびに、分析用テーブル10の内容も更新されていく。なお、分析用テーブル10の患者レコードには上記のほか、医療機関コード、診療年月日、入院外来区分コード、診療実日数、入院年月日等の各種項目データなどを含ませることができ、更に患者の男女区分コード、年齢データ等も含ませておくことができる。これらの追加データはより細分化された患者グループ別に分析を行う場合に用いられるが、請求項1の発明においては必須のものではない。
(第3ステップ)
第3ステップでは、まず分析用コンピュータ5のメモリ8に格納された分析用テーブル10中の患者レコードを順次CPU7に読み込み、主傷病名コードと診療行為コードとの組み合せ、及び主傷病名コードと投薬剤コードとの組み合せを検索する。そのフローは図4に示す通りであり、CPU7に読み込んだ患者レコードにおける主傷病名コードと診療行為コードとの組み合せが既に存在するか否かを検索し、存在しない場合にはその組み合せを新規に登録し、存在する場合には既存の組み合せのカウンタに1を加える。
例えば分析用テーブル10の患者レコードの内容が図3に示すとおりであった場合、先ず患者IDが0001の患者レコードを読み出す。その主傷病名コードA01と診療行為コードB01は新規であるから「A01*B01」として登録する。次に患者IDが0002の患者レコードを読み出すと、その主傷病名コードA01と診療行為コードB01との組み合せは先に登録したものと同一であるから、「A01*B01」のカウンタに1を加えて2とする。次の患者IDが0003の患者レコードは主傷病名コードがA01であるが診療行為コードはB02であるため、「A01*B02」として新規に登録する。次の患者IDが0004の患者レコードは主傷病名コードがA02であり、診療行為コードがB03であるため、「A02*B03」として新規に登録する。上記の検索を分析用テーブル10中の全部の患者レコードに対して実行する。
この結果、主傷病名コード毎に主傷病名コードと診療行為コードとの全ての組み合せが抽出されるとともに、同一の組み合せの合計数が求められる。すなわち、ある主傷病名コードを持つ病気(例えば高血圧)に対して各医療機関で行われた診療行為の種類が全て抽出される。またある主傷病名コードを持つ病気(例えば高血圧症)に対してはどの医療機関でも同様の診療行為(例えば血圧測定と降圧剤投与)が行われる可能性が高いため、そのような主傷病名コードと診療行為コードとの組み合せは合計数が多くなり、珍しい診療行為については組み合せの合計数は小さくなる。
また、主傷病名コードと投薬剤コードとの組み合せについても全部の患者レコードについて同様の操作を行い、ある主傷病名コードを持つ病気に対して投与された全ての投薬剤が抽出される。このようにして得られた主傷病名コードと診療行為コードとの全ての組み合せ(及び同一の組み合せ毎の合計数)並びに主傷病名コードと投薬剤コードとの全ての組み合せ(及び同一の組み合せ毎の合計数)を含む組み合せテーブル11を作成し、メモリ8に格納する。
なおこの第3ステップでは、主傷病以外の傷病数が所定以上の患者レコードについては、検索対象から除外することが好ましい。この値は例えば10とし、それを越える罹患数を有する患者は除去する。これは多数の罹患数を持つ患者のデータには多数の傷病に対する診療行為と投薬剤が含まれるため、主傷病との相関性が薄れて分析精度が低下するからである。
(第4ステップ)
第4ステップでは、予めメモリ8のパラメータテーブル15に格納されている主傷病名毎の閾値をCPU7に読み込み、第3ステップにおいて作成された組み合せテーブル11中の主傷病名コードと診療行為コードとの組み合せ、主傷病名コードと投薬剤コードとの組み合せの合計数が、パラメータテーブル15から取得された閾値を越えた組み合せを抽出しする。そして閾値を越えた組み合せを、各主傷病名コードに対する診療行為基本および投薬剤基本として基本テーブル12を作成し、コンピュータのメモリ8に格納する。なおこの閾値は、主傷病名ごとに予め設定されパラメータテーブル15に格納されている。ここで閾値を設定するのは、その主傷病に対してまれにしか採用されない診療行為や投薬剤を除き、統計処理するためであり、当然ながら治療法が一般的に確立された病気に対する閾値は高く、治療法が確立されていない病気に対する閾値は低く設定されている。
なお上記の説明では、分析用テーブル10中の全部の患者レコードを対象としたが、分析用テーブル中に各患者についての医療機関コードを含ませ、医療機関コード毎に基本テーブル12を作成することもできる。同様に、分析用テーブル中に各患者についての入院・外来区分コードを含ませ、入院・外来別に基本テーブル12を作成することもできる。これにより医療機関別、入院・外来別等のより細分化された分析が可能となる。
(第5ステップ)
以上に説明した第4ステップまでの段階では、個々の患者レコード中の診療行為と投薬剤とのデータが主傷病名毎にばらばらに分解され、主傷病名コード毎の診療行為コードと投薬剤コードとが統計処理されて各主傷病名コードに対する診療行為基本および投薬剤基本コードが作成される。しかしこの段階に留まれば従来の統計処理と大差はなく、どのような病気に対してどのような診療行為が主に行われ、どのような投薬剤が主に投与されるかが判明するに過ぎない。すなわち第4ステップまでの段階では、診療行為と投薬剤との組み合せについての検討がなされていないうえ、診療行為基本コード11および投薬剤基本コード12に対応する診療行為や投薬が、個々の患者について実際に行われたか否かも不明である。以下のステップはこれらの点を検証するためのものである。
第5ステップでは、メモリ8に格納された分析用テーブル10中から各患者レコードをCPU7に順次読み込み、基本テーブル12の内容である各主傷病名コードに対する診療行為基本と投薬剤基本とが、その主傷病名コードを持つ患者の診療行為コードと投薬剤コードに一致するか否かを照合する。そのフローは図5に示す通りであり、一致した診療行為と投薬剤とを対応表テーブル13に書き出し、メモリ8に格納する。
例えば、図6に示すように主傷病名コード「A01」に対する診療行為基本が「B01」「B02」であり、投薬剤基本が「C01」「C02」「C03」であると仮定する。患者IDが1001の患者レコード中の診療行為と投薬剤はそれぞれ「B01」「B02」「B03」、「C01」「C02」「C03」「C04」であるから、診療行為基本と一致したのは「B01」「B02」であり、投薬剤基本と一致したのは「C01」「C02」「C03」である。そこで「主傷病A」*「B01」「B02」*「C01」「C02」「C03」の組み合せが新規登録される。
次に患者IDが1002の患者レコードが読み込まれ、同様の処理がなされる。患者IDが1002の患者については、診療行為基本コードと一致したのは「B02」であり、投薬剤基本コードと一致したのは「C01」「C02」である。そこで「主傷病A」*「B02」*「C01」「C02」の組み合せが新規登録される。なお図6に示す患者IDが1004と1009の患者レコードについては、診療行為基本コード及び投薬剤基本コードと一致するコードがないため、無視される。この説明はごく単純化したが、実際には全ての患者レコードについてこの作業が繰り返される。
(第6ステップ)
第6ステップでは、予めメモリ8のパラメータテーブル15に格納されている主傷病名毎の頻度をCPUに読み込み、第5ステップで作成された対応表テーブル13中から、この頻度に達している主傷病名毎の診療行為の種類及び主傷病名毎の投薬剤の種類を抽出する。この頻度は第4ステップにおける閾値と同義であるが、説明の混乱をさけるために便宜的に用いた言葉である。なお、この頻度による足切りは第5ステップにおいて行うことも可能である。
さらに第6ステップでは、上記のように頻度を用いて足切りされた主傷病名と診療行為基本との組み合せ及び主傷病名と投薬剤基本との組み合せを患者レコードと対比し、患者レコードと一致する主傷病名毎の診療行為の種類及び主傷病名毎の投薬剤の種類を標準診療パターンとしてパターンテーブル14を作成し、メモリ8に格納する。これにより初めて診療行為と投薬剤との組み合せが実際の患者レコードと対比検討され、ある主傷病名の患者に対してはどのような診療行為を行い、かつその際にどのような投薬を行うのが標準的であるのかが検証される。なお、診療行為、投薬剤ともに必ずしも単数ではなく、また主傷病名毎に標準診療パターンは多数存在するのが普通である。
このようにして得られたパターンテーブル14の内容は各医療機関の医師が治療法を決定するうえでの標準を示すもので、図1に示すように閲覧用コンピュータ6を通じて各医療機関1にインターネット等の通信回線を通じて提供できるようにしておく。またこの実施形態では、図1に示すように閲覧用コンピュータ6を通じて分析用テーブル10、対応表テーブル13の内容も外部から閲覧できるようになっている。
なおここでは説明を単純化するため、主傷病と診療行為と投薬剤のみの組み合せを示したが、実際の診療行為は複雑であり、診療行為を更に投薬、注射、処置、手術の4つのカテゴリーに細分化することができる。このように細分化されたカテゴリーに基づいて標準診療パターンを作成すれば、より具体的な治療法の標準化が可能である。例えば主傷病Aに対しては、投薬剤「C01」「C02」「C03」を投薬し、薬剤「C04」を注射し、患部消毒の処置を施し、手術は行わないというように、標準診療パターンを作成することができる。
各医療機関1が本発明により得られた標準診療パターンを参照すれば、適切な治療法を選択できるので治療期間が短くなり、患者に取っては余計な治療費を支払うことがなくなるうえに、医療保険制度における国の負担も低減できることとなる。しかも前記したように、レセプトデータは毎月更新されるためそれに基づいて分析された標準診療パターンも毎月更新され、新しい治療法が普及すれば標準診療パターンに入ることとなる。従って本発明によれば、常に最新の情報を得ることができる。
なお、前記したように標準診療パターンを入院・外来区分別に求めたり、医療機関別に求めたりすることもできる。これらは患者レコードから分析用テーブルを作成する際に、医療機関コードを含ませたり、入院・外来区分コードを含ませたりすることによって、容易に実行可能である。
本発明のシステムの全体構成図である。 本発明の基本的なステップの説明図である。 分析用テーブルの構造説明図である。 第3ステップのフローチャートである。 第5ステップのフローチャートである。 第5ステップの説明図である。
符号の説明
1 医療機関
2 分析センター
3 レセプトコンピュータ
4 隠蔽処理装置
5 分析用コンピュータ
6 閲覧用コンピュータ
7 CPU
8 メモリ
10 分析用テーブル
11 組み合せテーブル
12 基本テーブル
13 対応表テーブル
14 パターンテーブル
15 パラメータテーブル

Claims (6)

  1. 分析センターの分析用コンピュータが医療機関のレセプトコンピュータから患者の受けた診療行為及び投薬剤が記録されたレセプトデータを受信する第1ステップと、
    受信したレセプトデータから、CPUが各患者について少なくともその主傷病名と、診療行為と、投薬剤とが記録された多数の患者レコードを含む分析用テーブルを作成し、メモリに格納する第2ステップと、
    この分析用テーブル中の各患者レコードをメモリから順次CPUに読み込み、主傷病名と診療行為との組み合せ、及び主傷病名と投薬剤との組み合せを検索し、同一の組み合せ毎の合計数を求めて組み合せテーブルを作成し、メモリに格納する第3ステップと、
    予めメモリのパラメータテーブルに格納されている主傷病名毎の閾値をCPUに読み込み、組み合せテーブル中の合計数が閾値に達した組み合せを、各主傷病名に対する診療行為基本および投薬剤基本として基本テーブルを作成し、メモリに格納する第4ステップと、
    前記分析用テーブル中から各患者レコードをCPUに読み込み、また基本テーブルをCPUに読み込み、各主傷病名に対する診療行為基本と投薬剤基本とが、その主傷病名を持つ患者の診療行為と投薬剤に一致するか否かを照合し、一致した組み合せを対応表テーブルとしてメモリに格納する第5ステップと、
    予めメモリのパラメータテーブルに格納されている主傷病名毎の頻度をCPUに読み込み、第5ステップで作成した対応表テーブル中からこの頻度に達している主傷病名毎の診療行為の種類及び主傷病名毎の投薬剤の種類を抽出したうえ、患者レコードと一致する主傷病名と診療行為と投薬剤との組み合せを標準診療パターンとしてパターンテーブルを作成し、メモリに格納する第6ステップと、
    からなることを特徴とするコンピュータによる診療行為・投薬剤分析方法。
  2. 医療機関のレセプトコンピュータと分析センターのコンピュータとを隠蔽処理装置を介して接続し、レセプトデータ中の患者の個人情報を隠蔽処理したうえで分析センターに送信することを特徴とする請求項1に記載の診療行為・投薬剤分析方法。
  3. 分析用コンピュータと閲覧用コンピュータとを接続し、分析用コンピュータのメモリに格納されている各種のテーブルの内容を、医療機関に提供する第7ステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の診療行為・投薬剤分析方法。
  4. 第3ステップにおいて、傷病名数が所定以上の患者レコードを検索対象から除外することを特徴とする請求項1に記載の診療行為・投薬剤分析方法。
  5. 分析用テーブル中に各患者についての医療機関コードを含ませ、医療機関コード毎に対応表テーブル及びパターンテーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載の診療行為・投薬剤分析方法。
  6. 分析用テーブル中に各患者についての入院・外来区分コードを含ませ、入院・外来別に対応表テーブル及びパターンテーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載の診療行為・投薬剤分析方法。
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