JP3624442B2 - 電子部品供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はプリント基板に各種電子部品を装着する電子部品自動装着装置に付随して使用される電子部品供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の電子部品供給装置について図面を用いて説明する。
【0003】
図5は上記従来の電子部品供給装置の一例として、チップ形の電子部品をキャリアテープを用いてテーピングした形態の製品に使用される電子部品供給装置を例にした斜視図であり、図6は上記チップ形の電子部品の代表的な形状を示した斜視図、第7図はこのチップ形の電子部品を収納した状態を示した斜視図である。
【0004】
図6,図7において25a〜25dはチップ形の電子部品(以下、電子部品25と呼ぶ)、26はこの電子部品25を収納する凹部27を備えたキャリアテープ、28はこのキャリアテープ26を機械的に搬送するための搬送孔、29は電子部品25を収納したキャリアテープ26の上面をテーピングするカバーテープ、30はこのテーピングされたテーピング電子部品を巻き取って収納する収納リールであり、このような形態でユーザーに供給されているものである。
【0005】
図5は上記収納リール30に収納されたテーピング電子部品を装着した電子部品供給装置を示したものであり、上記収納リール30より引き出されたキャリアテープ26は送り用ラチェット4に案内され、この送り用ラチェット4の回転に伴い、送り用ラチェット4の多数の引っかけ爪5がキャリアテープ26の搬送孔28(図7に図示)に順次引っかかってキャリアテープ26が送られる構成となっている。また、電子部品取り出し開口部10より少し手前(収納リール30側)のスリット11の位置まで上記カバーテープ29はキャリアテープ26の上面に貼付いて搬送し、スリット11の位置でカバーテープ29はキャリアテープ26から剥離され、巻取りリール6に巻取られている。
【0006】
このように構成された従来の電子部品供給装置は、電子部品自動装着装置の動作と連動して同装置に設けられたキッカー(共に図示せず)により送りレバー7が矢印Y1方向に押され、送りレバー7とシャッター8との間に設けられた反転レバー9を介してシャッター8が上記Y1方向と反対方向の矢印Y2方向に移動し、上記電子部品取り出し開口部10が開口する。
【0007】
このようにして上記電子部品取り出し開口部10が開口した状態で真空吸着ヘッド(図示せず)による部品吸着、プリント基板(図示せず)への装着作業が行われる。
【0008】
また、送りレバー7が上記キッカーによる押し力を解除されると、送りレバー7は引っ張りばね31の付勢力でもって矢印Y2方向に戻り、この戻る動作に連動して送り用ラチェット4が一定ピッチ回転し、この送り用ラチェット4に設けられた引っかけ爪5によりキャリアテープ26を矢印Y1方向へ移動させる。また、巻取りリール6についても、送りレバー7が戻る動作に連動してリンク12a,12bを介して巻取りリール6が回転し、スリット11で剥離されたカバーテープ29を巻取るように構成されたものであるが、これらの構成は本発明による同装置の構成とは直接関係ないため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0009】
このように動作する電子部品供給装置は、図8に示すように電子部品自動装着装置のZテーブル13上に多数並べて取付けられており、Zテーブル13を図中に示すZ方向へ移動することにより、希望する電子部品を搭載した電子部品供給装置を上記電子部品自動装着装置の電子部品吸着位置(図示せず)に位置決めし、異なった品種の電子部品を順次吸着して装着する構成となっている。
【0010】
また、電子部品自動装着装置のZテーブル13上に上記電子部品供給装置を着脱する構造の詳細について図9,図10(a)〜(c)を用いて説明する。
【0011】
図9に示すように、電子部品自動装着装置のZテーブル13上にプレート14a,14bが取り付けてあり、さらに上記プレート14a上には一定ピッチでブロック15aが複数個取り付けられており、またプレート14b上には上記ブロック15aの延長線上(図中の右方向)にブロック15bおよびクランプユニット16が取り付けられており、クランプユニット16の固定レバー16aを矢印S1の方向へ作動させると、これに連動してフック16bがX2方向へ移動する構造になっている。
【0012】
また、電子部品供給装置の本体フレームの底面には、ブロック15a,15b、フック16bがはまり込むように、これらと同間隔で取付け穴32a,32b,32cが設けられており、これらの取付け穴32a,32b,32cを図10(a)に示すようにZテーブル13の上方よりブロック15a,15b、フック16bをはめ込む状態で差込み、図10(b)に示す矢印X1の方向へ押し込んでから図10(c)に示すように固定レバー16aを矢印S1の方向へ作動することにより、フック16bが矢印X2の方向へ移動し、本体フレーム1をZテーブル13に固定するものである。
【0013】
また、本体フレーム1の底部には図11(a),(b)に示すように本体フレーム1をZテーブル13に固定するためのボールプランジャー33が取り付けられており、このボールプランジャー33は側面にネジ33aが切られており、同図(b)に示すE部を矢印R方向に回すことでボールプランジャー33を同図(a)に示す矢印K方向に移動させることができ、これによりプレート14aにボールプランジャー33のボール34をバネ35の力により圧接させ、一点で支持固定して上記図8に示したZテーブル13のZ方向への移動を防止するようにして設置するものである。
【0014】
また、本体フレーム1を離脱する場合については、上記取り付け方法の逆の動作を行うものであり、まず、固定レバー16aを矢印S2の方向へ戻し、フック16bを矢印X1の方向へ移動させ、なおかつ本体フレーム1を矢印X2の方向に押して本体フレーム1を上方へ離脱させて取外すように構成されたものであった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、電子部品自動装着装置のZテーブル13に対する電子部品供給装置の取付けが前後方向の各一点支持(前方向のボールプランジャー33によるプレート14aへの圧接と、後方向のフック16bによる本体フレーム1への圧接)であるため、最近の電子部品自動装着装置の装着タクト向上および生産性向上によるZテーブル13の移動の高速化、収納リール30の大形化に伴ってZテーブル移動時及び停止時の振動が大きくなる現象に対して取付け強度が耐えられなくなり、電子部品供給装置の側板36が揺れによる破損を起こすと共に、電子部品25がキャリアテープ26の凹部27内で振動を起こし、電子部品25を安定して電子部品取り出し開口部10に供給できず、最悪の場合には設備の稼働停止及び吸着ミスを引き起こすという問題を有していた。
【0016】
本発明は以上のような従来の欠点を解決し、Zテーブル移動時の高速化にも十分対応し、安定して電子部品を供給することができる電子部品供給装置を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明による電子部品供給装置は、電子部品供給装置を取付ける被装着部に設けられた係合凸部にはまり込む係合凹部ならびに上記係合凸部の一端を挟持するためのローラを電子部品供給装置の本体部の底面に設けた構成とし、かつ上記ローラを本体部の底面の幅方向の両端に並列に2個配置すると共に、上記係合凹部ならびにローラを本体部の底面の前後方向にそれぞれ設けた構成としたものである。
【0018】
【作用】
この構成により、本体部の底面の幅方向の両端に並列に2個配置したローラが被装着部の係合凸部の一端を強固に挟持し、しかもこのローラを本体部の底面の前後方向にそれぞれ設けることにより多点支持による確実な取付けができるようになり、電子部品供給装置の振動を低減して安定した電子部品の供給を行うことができると共に、電子部品自動装着装置の高速化にも十分対応することができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。
【0020】
図1は同実施例による電子部品供給装置の構成を示した斜視図であり、本実施例ではチップ形の電子部品をキャリアテープを用いてテーピングした形態の製品に使用される電子部品供給装置を例にして説明する。
【0021】
図1において、1は本体フレーム、2は係合凹部、3はローラ、4は送り用ラチェット、5は引っかけ爪、6は巻取りリール、7は送りレバー、8はシャッター、9は反転レバー、10は電子部品取り出し開口部、11はスリット、12aと12bはリンク、30は収納リール、26はキャリアテープをそれぞれ示し、キャリアテープ26を送り用ラチェット4で送る機構、電子部品取り出し開口部10が開口する機構、カバーテープ29を巻取りリール6で巻取る機構については上記従来例で図5を用いて説明したものと同じであり、同一の番号を付与しており、ここでの詳細な説明は省略し、異なる箇所のみ以下に詳細に説明する。
【0022】
図2は本実施例による電子部品供給装置と、これを取付ける電子部品自動装着装置のZテーブルの関係を示した概念図であり、同図において13はZテーブル、14aと14cはこのZテーブル13上の前後方向にそれぞれ結合された係合凸部となるプレート、15aと15bはそれぞれ上記プレート14a,14cの上面に所定の間隔で複数個(装着する電子部品供給装置の数に相当する数)結合された係合凸部となるブロック、16は上記プレート14cの一端に取付けられたクランプユニット、16aはこのクランプユニット16を図中矢印S1,S2方向に操作するための固定レバー、16bはこのクランプユニット16の動作に伴って摺動するフックである。
【0023】
また、17a〜17cは電子部品供給装置の底面に設けた係合凹部となる取付け穴であり、上記Zテーブル13上に設けたブロック15a,15b、フック16bにはまり込むようにしている。18,19は同じく電子部品供給装置の底面に設けられて係合凹部の一部を構成するU字形ブロックとL字形ブロックであり、それぞれ偏心ピン20を介して回転自在に取付けられたローラフォロア21を備えた構成としている。なお、上記U字形ブロック18とL字形ブロック19は本体フレーム1と一体構造で構成しても良いものである。
【0024】
図3(a)〜(c)は上記図2で説明した本実施例の電子部品供給装置を電子部品自動装着装置のZテーブル13上に取付ける状態を説明するためのものであり、まず同図(a)に示すように電子部品供給装置の本体フレーム1の底面に設けた取り付け穴17a,17b,17cをZテーブル13の上部に設けたブロック15a,15b、フック16bにはめ込み、次に同図(b)に示すように本体部1を図中矢印Aの方向へ押し込む。続いてレバー16aを図中矢印S1の方向へ作動することにより、フック16bが図中矢印X2の方向へ移動し、図3(c)に示すように本体フレーム1をZテーブル13上に固定することができる。
【0025】
また、ローラフォロア21の中心部に取付けた偏心ピン20を操作することによりローラフォロア21の位置を高さ方向に調整することができるように構成されているため、プレート14a,14cにローラフォロア21が圧接するように高さ位置を設定し、本体フレーム1が上記動作によりX2方向に移動して固定された時、U字形ブロック18ならびにL字形ブロック19に取付けられているローラフォロア21と本体フレーム1の取り付け面とでプレート14a,14cをそれぞれ挟み込むようになるため、簡単な操作で確実な取付けができる。
【0026】
さらに、上記U字形ブロック18に取り付けられたローラフォロア21とL字形ブロック19に取り付けられたローラフォロア21は図4(a),(b)に詳細を示すように、U字形ブロック18、L字形ブロック19のそれぞれに2個ずつのローラフォロア21が幅方向の両端に取り付けられており、剛体であるそれぞれのローラフォロア21がプレート14a,14cを2点で圧接し支持固定していることになり、従って本体フレーム1をZテーブル13に極めて強固に固定することができ、Zテーブル13の移動時及び停止時のZ方向(図8に示す)の振動を抑え、安定した形で電子部品を供給することができるようになるものである。
【0027】
また、上記本体フレーム1を離脱する場合については、上記取付け方法の逆の動作を行えば極めて容易に取外しすることができ、優れた信頼性を発揮するだけでなく、脱着作業性においても優れた効果を発揮する電子部品供給装置を実現することが出来るものである。
【0028】
なお、上記実施例においてはチップ形の電子部品をキャリアテープを用いてテーピングした形態の製品に使用される電子部品供給装置を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子部品を供給する電子部品供給装置に全て適用できるものであることは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明による電子部品供給装置は、被装着部に設けられた係合凸部にはまり込む係合凹部ならびに上記係合凸部の一端を挟持するためのローラを本体部の底面に設けた構成とし、かつ上記ローラを本体部の底面の幅方向の両端に並列に2個配設すると共に、上記係合凹部ならびにローラを本体部の底面の前後方向にそれぞれ設けた構成とすることにより、複数のローラによって多点支持を実現し、電子部品供給装置を被装着部に確実に強固に取付けることができるようになり、被装着部であるZテーブルの移動時ならびに停止時に発生する大きな振動にも十分耐え、電子部品を安定して供給することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電子部品供給装置の構成を示す斜視図
【図2】同実施例の電子部品供給装置と被装着部の位置関係を示す概念図
【図3】同実施例の電子部品供給装置を取付ける方法を示す要部概念図
【図4】同実施例の電子部品供給装置の取付け部近傍を示す要部断面図
【図5】従来の電子部品供給装置の構成を示す斜視図
【図6】チップ形の電子部品を示す斜視図
【図7】チップ形の電子部品を収納した状態を示す斜視図
【図8】電子部品供給装置を電子部品自動装着装置に搭載した状態を示す斜視図
【図9】従来の電子部品供給装置と被装着部の位置関係を示す概念図
【図10】従来の電子部品供給装置を取付ける方法を示す要部概念図
【図11】従来の電子部品供給装置の取付け部近傍を示す要部拡大断面図
【符号の説明】
1 本体フレーム
2 係合凹部
3 ローラ
4 送り用ラチェット
5 引っかけ爪
6 巻取りリール
7 送りレバー
8 シャッター
9 反転レバー
10 電子部品取り出し開口部
11 スリット
12a,12b リンク
13 Zテーブル
14a,14c プレート
15a,15b ブロック
16 クランプユニット
16a 固定レバー
16b フック
17a,17b,17c 取付け穴
18 U字形ブロック
19 L字形ブロック
20 偏心ピン
21 ローラフォロア
26 キャリアテープ
30 収納リール

Claims (3)

  1. 電子部品を収納した収納部と、この収納部から順次供給される電子部品を搬送する搬送部と、この搬送部の終端に設けられ搬送された電子部品を個々に取出す取出し部を本体部に備えた電子部品供給装置において、この電子部品供給装置を取付ける被装着部に設けられた係合凸部にはまり込む係合凹部ならびに上記係合凸部の一端を挟持するためのローラを上記本体部の底面に設けてなる電子部品供給装置。
  2. 被装着部に設けた係合凸部の一端を挟持するためのローラが、本体部の底面の幅方向の両端に並列に2個配置されたものである請求項1記載の電子部品供給装置。
  3. 本体部の底面に設けた係合凹部ならびにローラが、本体部の底面の前後方向にそれぞれ設けられたものである請求項1もしくは請求項2記載の電子部品供給装置。
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