JP3624436B2 - 情報システム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば、複数の非接触型の情報カード(例えば、ICカード)と端末との間で情報の授受を行う場合に用いて好適な情報システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のICカードには、送受信装置と通信によりデータの授受を行うものが開発されている。ところで、この種のICカードのデータ通信における伝送プロトコルは、現在のところ標準化はされておらず、一般には汎用のプロトコルが使用されることが多い。
【0003】
汎用のプロトコルとしては、接続形態により、「ポイント・トウ・ポイント型」と「マルチポイント型」に分類されるが、複数のカードとの通信を行う場合には後者のタイプが用いられる。そして、マルチポイント型のプロトコルにおいては、まず、伝送を行う2局間のリンクを確立し、次に、電文の送受信先を装置アドレスとして指定することによって通信を開始するのが一般的であり、このようなアドレス指定を行うによって複数局間で混信なく通信が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汎用プロトコルで用いられている装置アドレスを非接触のカードにおいて採用すると、装置アドレスを記憶する手段や、記憶されたアドレスと受信アドレスとを比較する手段等が必要になり、ハードウエアロジック回路によって構成されるICカードにおいて、これらの実装コストが高くなるという問題が生じた。
【0005】
一方、カード別に使用周波数を切り換え、端末側でそれらをスキャンすることによって送信要求や送信データの授受を行うようにすれば、装置アドレスを用いずに上記と同様の通信状態を達成することができるが、端末の構成が複雑になり、コストアップにつながるという問題が発生する。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、固定側の送受信装置(例えば、端末機器)および可搬型情報送受信装置(例えば、ICカード)の構成を複雑化することなく、複数の可搬型情報送受信装置と固定型の送受信装置との間で衝突のない通信を行うことができる情報システムを提供することを目的としている。
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、固定側の送受信装置と複数の可搬型情報送受信装置との間で信号の授受を行う情報システムにおいて、(a)前記固定側の送受信装置は、前記可搬型情報送受信装置から接続要求信号を受け取ると、予め定められている接続要求待ち時間Tsに基づいて各可搬型情報送受信装置に固有となるような待ち時間Tw(但し、Ts≠Tw)を求め、これを含む接続確認信号を送出する待ち時間制御部を有し、(b)前記可搬型情報送受信装置は、当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、時間の計時を開始する計時手段と、前記固定側の送受信装置から送信された信号と、他の可搬型情報送受信装置から送信された信号を受信する受信手段と、当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第1リセット手段と、前記受信手段により信号が受信されたことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第2リセット手段と、前記第1リセット手段または前記第2リセット手段によりリセットされてから前記計時手段により計時された計時時間が、予め定められている接続要求待ち時間Tsを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して接続要求信号を送出する接続要求信号送出手段と、前記接続要求信号に応答して前記固定側の送受信装置から出力される前記接続確認信号内の待ち時間Twを抽出して記憶する待ち時間記憶手段と、前記接続確認信号を受信した後に、前記計時手段の計時結果が前記待ち時間記憶手段内の待ち時間Twを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して信号を送出する信号送出手段とを具備することを特徴とする情報システムを提供する。
【0008】
また、本発明は、固定側の送受信装置と複数の可搬型情報送受信装置との間で信号の授受を行う情報システムにおいて、(a)前記固定側の送受信装置は、前記可搬型情報送受信装置から接続要求信号を受け取ると、予め定められている接続要求待ち時間Tsに基づいて各可搬型情報送受信装置に固有となるような待ち時間Tw(但し、Ts≠Tw)を求め、これを含む接続確認信号を送出する待ち時間制御部と、前記可搬型情報送受信装置からコマンド要求信号を受け取ると、所定時間以内にコマンドを送出するコマンド送出手段とを有し、(b)前記可搬型情報送受信装置は、当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、時間の計時を開始する計時手段と、前記固定側の送受信装置から送信された信号と、他の可搬型情報送受信装置から送信された信号を受信する受信手段と、当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第1リセット手段と、前記受信手段により信号が受信されたことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第2リセット手段と、前記第1リセット手段または前記第2リセット手段によりリセットされてから前記計時手段により計時された計時時間が、予め定められている接続要求待ち時間Tsを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して接続要求信号を送出する接続要求信号送出手段と、前記接続要求信号に応答して前記固定側の送受信装置から出力される前記接続確認信号内の待ち時間Twを抽出して記憶する待ち時間記憶手段と、前記接続確認信号を受信した後に、前記計時手段の計時結果が前記待ち時間記憶手段内の待ち時間Twを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対してコマンド要求信号を出力するコマンド要求信号出力手段とを具備することを特徴とする情報システムを提供する。
【0009】
また、この情報システムの好ましい態様においては、前記可搬型情報送受信装置は、前記コマンド要求信号に対応するコマンドを受け取ると所定時間内にレスポンスを送出するレスポンス送出手段を有し、前記固定側の送受信装置は、コマンド送出後、所定時間以内にレスポンスを受け取った場合には通信が完了したと認識し、レスポンスを受け取れない場合には前記可搬型情報送受信装置が通信圏から外れたと認識する認識手段を有するようにしてもよい。
【0010】
また本発明は、固定側の送受信装置と複数の可搬型情報送受信装置との間で信号の授受を行う情報システムにおいて、(a)前記固定側の送受信装置は、前記可搬型情報送受信装置から接続要求信号を受け取ると、予め定められている接続要求待ち時間Tsに基づいて各可搬型情報送受信装置に固有となるような待ち時間Tw(但し、Ts≠Tw)を求め、これを含む接続確認信号を送出する待ち時間制御部と、通信圏内にある前記各可搬型情報送受信装置に対して一斉にコマンドを送出する一斉コマンド送出手段とを有し、(b)前記可搬型情報送受信装置は、当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、時間の計時を開始する計時手段と、前記固定側の送受信装置から送信された信号と、他の可搬型情報送受信装置から送信された信号を受信する受信手段と、当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第1リセット手段と、前記受信手段により信号が受信されたことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第2リセット手段と、前記第1リセット手段または前記第2リセット手段によりリセットされてから前記計時手段により計時された計時時間が、予め定められている接続要求待ち時間Tsを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して接続要求信号を送出する接続要求信号送出手段と、前記受信手段により前記コマンドを受信した後に、前記計時手段の計時結果が前記待ち時間記憶手段内の待ち時間Twを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記コマンドに対するレスポンスを送出するレスポンス送出手段とを具備することを特徴とする情報システムを提供する。
【0011】
また、上述した情報システムの好ましい態様においては、前記接続要求待ち時間Tsを待ち時間Twの最小値より短くするようにしてもよい。
【0012】
また、上述した情報システムの好ましい態様においては、前記接続要求待ち時間Tsを待ち時間Twの最大値より長くするようにしてもよい。
【0013】
【作用】
請求項1〜4に記載の発明においては、可搬型情報送受信装置が固定側の送受信装置とリンクを確立するには、接続要求待ち時間Ts(≠Tw)だけ待たなければならず、また、リンク確立後においては待ち時間Twを経過しなければ送受信装置に信号を伝送することができない。しかも、待ち時間Twは、待ち時間制御部によって各可搬型情報送受信装置に固有に設定されるから、各可搬型情報送受信装置の送信信号が衝突することはなく、また、リンク確立も確実に行うことができる。この場合、Ts<Twであれば、通信中の可搬型情報送受信装置の送信信号の合間に割り込んでリンクを確立することができ(請求項5)、Ts>Twであれば、通信中の可搬型情報送受信装置の送信信号が全て出力された後にリンクを確立することができる(請求項6)。
【0014】
また、請求項2に記載の発明においては、可搬型情報送受信装置が待ち時間Twの後にコマンド要求信号を送出するとともに、送受信装置がコマンド要求信号に対応するコマンドを所定時間以内に送出するから、可搬型情報送受信装置と送受信装置との間で1:1の通信を行うことができる。
【0015】
請求項3に記載の発明においては、上述の1:1の通信において、前記可搬型情報送受信装置のレスポンス送出手段は、コマンドを受け取ると所定時間内にレスポンス信号を送出する。そして、前記送受信装置の認識手段は、所定時間以内にレスポンスを受け取れない場合には前記可搬型情報送受信装置が通信圏から外れたと認識する。この結果、可搬型情報送受信装置の通信状況をより的確に把握することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明においては、一斉コマンド送出手段が、通信圏内にある前記各可搬型情報送受信装置に対して一斉にコマンド信号を送出し、レスポンス送出手段は、前記計時手段の計時結果が前記待ち時間記憶手段内の待ち時間Twを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記コマンドに対するレスポンスを送出する。したがって、コマンドに対するレスポンスが各可搬型情報送受信装置から順次出力され、1:nの通信が行われる。
【0017】
【実施例】
A:実施例の構成
以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明する。図2は、この発明の一実施例であるカード情報システムの概略を示すブロック図であり、図においてC,C……は通信機能を有するカード(ICカード)、Tは各カードと信号の授受を行う端末である。この図に示す破線で囲まれた領域aは、端末TXとカードC,C……が通信可能となる通信圏を示しており、図示のように通信圏aに不特定多数のカードが存在している。また、この実施例においては、各カードCと端末TXとの間は1つの周波数(キャリア)を用いて通信を行うように設定されている。すなわち、単一のチャンネルが構成されている。
【0018】
上述した各カードC,C……は、各々図1に示す構成になっている。図1において、1は電力変換部であり、端末TXが出力する電磁波を電力に変換する。この電力変換部1は、カードが通信圏aに入っている場合にだけ動作して回路各部に電力を供給する。したがって、カードC,C……は、通信圏aの外にある場合には、電力供給がされず非動作にある。
【0019】
次に、2は端末TXとの間の送受信を制御する送受信制御部であり、端末TXから受信した受信信号R.DATAを後段回路(図示略)に出力するとともに、後段回路から供給される送信信号T.DATAをアンテナを介して端末TXに送出する。3は電力が供給されると所定のクロック信号CLKを発生するクロック発生回路であり、このクロック信号CLKはカウンタ4によってカウントされる。5は計時回路であり、送受信制御部2が何の信号も受信していない時間を計時する。すなわち、送受信制御部2の受信信号が無いときに、カウンタ4の出力値を取り込み、送受信制御部2が何らかの信号を受信したときはカウンタ4をリセットする。したがって、計時回路5の出力信号は、送受信制御部2が非受信状態となっている時間に対応したものとなる。次に、7はレジスタであり、レジスタ設定部8が設定する値を保持する。このレジスタ7の保持値と計時回路5の出力値は、比較回路10によって比較され、両者が一致すると、比較回路10が一致信号EQを送受信制御部2へ出力する。
【0020】
一方、端末TXは、カードCとの間で信号の送受信を行う送受信制御部20と、送受信制御部20の受信状態に応じて待ち時間を示すデータTwを作成する待ち時間制御部を有している。また、待ち時間制御部21が作成した待ち時間データTwは、送受信制御部20を介してカードCに伝送される。
【0021】
B:実施例の動作
次に、上記構成によるこの実施例に動作を説明する。図3は、この実施例におけるカードCと端末TXとの間のデータ伝送タイミングの例を示すタイミングチャートであり、図において、ブロック(1)、ブロック(3)は端末TXが送出するコマンドブロックを示し、ブロック(2)はカードCが送出するレスポンスブロックを示している。
【0022】
また、C1〜Cx+1は各々キャラクタを示しており、記号Tc1は端末側のキャラクタ間隔、Tc2はカード側のキャラクタ間隔である。Tb1は、端末側のコマンドブロックに対してカードCがレスポンスブロックを送出するまでの時間、Tb2は端末側の入出力反転時間に相当する時間である。この場合、時間Tc1、Tc2の最大値をTc、時間Tb1、Tb2の最小値をTbとして定義すると、以下の関係を有している。
【0023】
【数1】
【0024】
【数2】
【0025】
本実施例におけるデータの授受は、図3に示すタイミング基づいて行われるが、以下、カードCおよび端末TXにおける送受信動作について詳述する。
(1)通信圏a内に入ったカードCが端末TXとリンクを確立するまでの処理。▲1▼カード側の処理
図4は、カードCの通信処理を示すフローチャートであり、カードCが通信圏aに入ると、電力変換部1(図1参照)から電力が出力され、これにより、カードCの各回路が活性状態になり、この図に示す処理が開始される(ステップSPa1)。そして、ステップSPa2に移り、接続要求/確認処理を行う。ここで、図5は、接続要求確認処理を示すフローチャートであり、この処理が起動されると、まず、図1に示す計時回路5がカウンタ4をリセットし、計時時間Tが0になる(ステップSPb1,SPb2)。次に、ステップSPb3に進み、送受信制御部2の受信状態がモニタされる。そして、端末TXまたは他のカードCの送信データを受信したか否かが判定され(ステップSPb4)、この判定が「YES」であれば、ステップSPb2に移り、計時時間Tを再び0にする。
【0026】
以後、ステップSPb4の判定が「NO」となるまで、ステップSPb2〜SPb4の処理を循環する。すなわち、端末TXまたは他のカードCのデータが送出されている限り、計時時間Tが0にリセットされ、後述する通信処理には移行しない。
【0027】
一方、ステップSPb4の判定が「NO」となると、ステップSPb5に進み、計時時間Tを1インクリメントする。すなわち、計時回路5がカウンタ4の歩進値を受け入れ、計時時間Tを更新する。次に、ステップSPb6に進み、計時時間tがリンク要求許可時間Tsに一致したか否かが判定される。ここで、リンク要求許可時間Tsは、通信圏a内に新たに入ったカードCが端末TXとリンクを開始する際に必要な待機時間であり、カードCが通信圏aに入った際にレジスタ設定部8によってレジスタ7に設定される。このリンク要求許可時間Tsの値は、次の各関係を満たすようにして予め決定されている。
【0028】
【数3】
【0029】
【数4】
【0030】
さて、図5に示すステップSPb6においては、レジスタ7に転送された接続許可時間Tsと計時回路5が出力する計時時間Tとが、比較回路6において比較される。
【0031】
そして、両者が一致しなければ、ステップSPb6の判定が「NO」となり、ステップSPb3に戻る。以後は、ステップSPb6の判定が「YES」となるまで、ステップSPb3〜SPb6の処理を循環する。但し、この循環処理中において、端末TX、もしくは他のカードCからデータが送信されると、ステップSPb4の判定が「YES」となり、再び、ステップSPb2〜SPb4の処理を循環する。すなわち、接続許可時間Tsを計時している最中に、他のカードCや端末TXからデータ送出があると、計時時間Tをリセットして再び0から計時を行う。
【0032】
さて、Ts=Tとなり、ステップSPb6の判定が「YES」、すなわち、比較回路6において一致が検出されると、一致信号EQが出力される。そして、ステップSPb7に進んで、送受信制御部2がIRQ信号を出力する。
【0033】
次に、端末TXがIRQ信号を受信すると、後述する処理により確認信号であるACK信号を送出する。このACK信号には、待ち時間Twが含まれており、送受信制御部2は、受信した待ち時間Twをレジスタ設定部8に転送する。この結果、レジスタ設定部8は、レジスタ7に待ち時間Twを設定する(ステップSPb9)。この処理の後は、図4に示すメインルーチンにリターンする。以上の処理によって、端末TXとのリンクが確定する。
【0034】
▲2▼端末TX側の処理
図6は、端末TXにおける処理内容を示すフローチャートである。ステップSPc1から動作を開始すると、まず、待ち時間制御部21は、レジスタnを初期値1にする。そして、送受信制御部20がカードCからのブロック転送の受信処理を開始し、何らかのブロックが受信されると、その種類を判別する(ステップSPc4)。そして、ブロックの種類がIRQ信号である場合は、ステップSPc5に進み、待ち時間制御部21が待ち時間Twの算出をするとともに、レジスタnを1インクリメントする。すなわち、以下の演算を行う。
【0035】
【数5】
【0036】
【数6】
【0037】
ここで、kは予め設定されている定数である。そして、所定時間ΔTだけウエイトした後(ステップSPc6)、ステップSPc7において待ち時間Twを含むACK信号を送出する。このACK信号を受信したカードCは、前述のようにして待ち時間Twをレジスタ7に設定する。端末TXでは、ステップSPc7の処理が終わると、再びステップSPc3に移り、ブロック信号の受信処理を行う。以後、IRQ信号を受信する毎に、ステップSPc5〜SPc7の処理が行われる。
【0038】
この結果、通信圏aに新たにカードCが入ってくる毎に、個別の待ち時間Twが演算され、各カードC、C……は、各々ユニークな待ち時間Tw(すなわち、Tw1,Tw2……)を内部に設定する。ここで、ステップSPc6におけるΔTについて説明する。このΔTは、ACK信号の送出待ち時間として予め設定されており、次の関係を満たす値になっている。
【0039】
【数7】
【0040】
(2)リンク確定後の処理
▲1▼カード側の動作
カードCは、端末TXとの間のリンク確立処理を終えると、図4に示すステップSPa2からステップSPa3に進み、計時時間Tをリセットする。そして、送受信制御部2が送信データをモニタし(ステップSPa4)、何等かのデータが受信されたか否かを判定する(ステップSPb5)。この判定が「YES」の場合は、ステップSPa3に戻り、以後、ステップSPa5の判定が「NO」となるまでステップSPa3〜SPa5を循環する。
【0041】
一方、ステップSPa5の判定が「NO」の場合は、ステップSPa6に進み、計時回路5がカウンタ4の歩進値を受け入れ、計時時間を1インクリメントする。そして、ステップSPa7において、計時時間Tが待ち時間Twに一致したか否かが判定される。すなわち、レジスタ7に保持されている待ち時間Tw(カード個々に表現すれば各々ユニークな待ち時間Tw1,Tw2……)と計時時間Tとが比較回路6において比較される。これが不一致であれば、ステップSPa4に戻り、以後ステップSPa7の判定が「YES」となるまでステップSPa4〜SPa7の処理を循環し、計時時間Tのインクリメントを継続する。但し、この循環処理の途中においてステップSPa5の判定が「YES」になると、ステップSPa3の処理が行われるので、計時時間Tが再び0にリセットされる。
【0042】
以上の処理において、データが全く受信されなくなり、さらに、待ち時間Twが経過した場合に、ステップSPa7において「YES」と判定され、上記ループから抜け、これにより、ステップSPa8に進んでコマンド要求信号ENQを送信する。したがって、いずれのカードにおいても、チャンネルが空き状態になった後、各々に設定された待ち時間Twが経過しなければ、コマンド要求信号ENQが送出されることはない。
【0043】
コマンド供給信号ENQは、図1に示す送受信制御部2から送出され、端末TXに受信される。そして、端末TXでは信号ENQを受信すると、所定の待ち時間△T1経過後にコマンド信号を送出し、これがステップSPa9において受信される。そして、コマンドに対する処理を実行し(ステップSPa10)、その後にレスポンスを送信する(ステップSPa11)。このレスポンスは、コマンドの受信が完了した時点から△T2以内に出力される。そして、ステップSPa11の処理の後は、ステップSPa3に戻り、以後は上述した処理を繰り返す。ここで、△T1および△T2は、それぞれ次の関係を満たしている。
【0044】
【数8】
【0045】
【数9】
【0046】
▲2▼端末側の動作
上述のようにして、カードCから送出されたコマンド要求信号ENQは、端末TXにおいては、図6に示すステップSPc3において受信される。そして、ステップSPc4において受信ブロックの種類を判別するが、この判定は、「ENQ信号」となるので、ステップSPc8に進み、△T1ウエイトした後にコマンドを送信する。そして、コマンド送出後、ステップSPc10において、△T2以内にレスポンスを受信した場合は、所定のアプリケーション処理を行い(ステップSPc11)、ステップSPc3に戻る。
【0047】
ここで、ステップSPc10において、△T2以内にレスポンスが受信できない場合は、当該カードCが通信圏aから外れたものと判断してステップSPc11の処理を省略してステップSPc3に戻る。
【0048】
(3)動作例
次に、上述した処理が実行された際の動作例について説明する。
▲1▼リンク確立の動作例
図7は、(n−1)枚のカードが端末TXと通信を行っている状態において、新たにn枚目のカードCが通信圏aに入った場合の通信状態を示すタイミングチャートである。図7に示す時刻t1は、n番目のカードが通信圏aに入った時刻であり、このn番目のカードCは、時刻t1から活性化され、図4、図5に示すルーチンが起動される。そして、2番目のカードCのレスポンス信号が時刻t2において終了すると、以後はチャンネルが空きの状態になり、この時点からリンク要求許可時間Tsが経過した時刻t3においてn番目のカードCがIRQ信号を送出する(ステップSPb2〜SPb7参照)。そして、このIRQ信号が端末TXに受信されると、時刻△Tの後に確認信号であるACK信号が出力される。そして、このACK信号には、n番目のカードCについての固有の待ち時間Twが含まれているから、このカードCは自己の待ち時間Twを設定し、リンク確立処理を終える。
【0049】
一方、3番目のカードCは、コマンド要求信号ENQの送出を待っていたが、時刻t2からt4までの間はチャンネル上にデータが存在するか、あるいは、時間Tw以内に別のデータが送出される状態であるため、コマンド要求信号ENQを送出することができない。この場合、n番目のカードCのリンクが確立した時刻t4から時間Tw経過した時刻t5において、コマンド要求信号ENQを送出している。
【0050】
以上のように、Ts<Twの関係があるため、新たに通信圏aに入ったカードは、他のカードのコマンド要求信号ENQ等より優先し、データブロックに割り込んでリンク確立を行うことができる。また、△T<Tsの関係があるため、リンクの確立を要求したカードCはACK信号を必ず受け取ることができる。すなわち、この間に新たに通信圏aに入った他のカードCがあっても、後から入ったカードはIRQ信号を送出することができないので、ACK信号を受信しようとしているカードが邪魔されることはない。
【0051】
▲2▼1:1通信の動作例
次に、リンクが確立した後の1:1の通信動作例について図8を参照して説明する。まず、n番目のカードがレスポンスを送出し終えた時刻t10においてはチャンネルが空き状態になり、この時刻から時間Tw経過後の時刻t11に1番目のカードCがコマンド要求信号ENQを送出している。一方、端末TXはコマンド要求信号ENQを受信した時刻から△T1後においてコマンドブロック(X+1)を送出する。このコマンドブロックの送出から△T2以内の時刻t12において、1番目のカードCがレスポンス(X+1)を送出し、これが端末TXに受信されて1:1の通信が完了する。この場合、△T2<Twであるから、1番目のカードCがレスポンスを送出する前に他のカードCがコマンド要求信号ENQを送出することはなく、また、リンク要求信号IRQを送出することもない。したがって、コマンド要求信号ENQを送出したカードは、必ずコマンドを受け取ることができ、さらに、これに対するレスポンスも端末に必ず転送することができる。なお、端末TXとの通信を終えた1番目のカードCは、時刻t15において通信圏aから外れている。
【0052】
また、図8に示す例では、1番目のカードCがレスポンスを送出し終えた時刻からTw経過した時刻t13において、カード2がコマンド要求信号ENQを送出しており、これに対するコマンドが時刻t14に端末TXから送出され、さらに、このコマンドに対するレスポンスが時刻t16において送出されている。ところで、端末TXが送出するコマンドは、通信圏aに存在する全てのカードCが受信するが、ENQ信号を出したカードだけが自己に対するコマンドとして受け取り、他のカード(ENQ信号を出していないカード)は関連のないコマンドとして破棄する。
【0053】
▲3▼カードが通信圏aの外へ出る場合の動作例
次に、コマンドを受信したカードCが、レスポンスを送出する前に、通信圏aから外れた場合について図9を参照して説明する。まず、図9に示す時刻t20において3番目のカードCがコマンド要求信号ENQを出力すると、この信号ブロックの終了時から△T1後に端末TXがコマンドCmd(X+3)を送出する。しかしながら、3番目のカードCは、時刻t22において通信圏から外れ、上記コマンドに対するレスポンスを送出する状態にない。この場合、端末TXは、図6に示すステップSPc10において、コマンド送出後から△T2以内にレスポンスがない場合は、3番目のカードCが通信圏aから外れたことを認識する。そして、他のカードCのコマンド要求を受け付けるために、ステップSPc3の処理に戻る。
【0054】
図9に示す例では、コマンドCmd(X+3)が送出されてから待ち時間Twの後に、n番目のカードCがENQを送出している。なお、途中で通信が途切れた3番目のカードCが通信圏aに再度入った場合は、再び、リンク確立処理から始める必要がある。
【0055】
C:変形例
▲1▼上述した実施例は、通信圏a内に新たに入ったカードCがリンク確立を要求すると、ブロックの間に割り込ませてこれを許可したが、これに代えて、その時点においてコマンド要求を持ったカードを優先させ、最終のブロック後にリンク確立を許可するように構成してもよい。この場合においては、図3に示す関係において、次のような関係とする。
【0056】
【数10】
【0057】
【数11】
【0058】
さらに、次のようにすればよい。なお、リンク確立後の処理は、上述の実施例と同様である。
【0059】
【数12】
【0060】
▲2▼前述した実施例における待ち時間Twを「コマンド受信時点からレスポンス送信までの待ち時間」として使用すると、1:nの通信を行うことができる。図10は、この場合の通信の一例を示している。この図においては、時刻t30において端末TXがコマンドCmd(x−1)を通信圏aに出力する。このコマンドは、通信可圏aにある各カードが受信し、一斉にレスポンスを返信する。ただし、レスポンス応答待ち時間として、各カードにユニークなTwが設定されているので、待ち時間Twが短いカードから順に(図ではTw1,Tw2……の順に)レスポンスを返信する。このように、各カードが一斉にレスポンスを返す1:nの通信においては、1:1の通信方式に較べ通信時間が極めて低減され、系全体の処理速度を向上させることができる。
この場合、Tb<(コマンド出力待ちタイミング)<Tsの関係を満たすタイミングでコマンドを送出するように構成すれば、他のカードCのレスポンスやIRQ信号と衝突することはない。
【0061】
また、この図に示す例では、レスポンスやコマンド要求を持ったカードをリンクの確立を要求するカードより優先させており、図示のように、最終のブロック後からTs経過した時刻t34において、新たに通信圏aに入ったn番目のカードがIRQ信号を送出している。この例の場合、n番目のカードCは、時刻t30’において通信圏aに入っているので、この時点からチャンネルの空きを計時しているが、端末TXや他のカードのデータがあるためリンク許可時間Tsに相当する時間を計時できず、結局、全てのブロックの送出が終了してTs経過した後の時刻t34において、IRQ信号の送出が可能になっている。
【0062】
▲3▼図6のステップSPc11における端末のアプリケーション処理は、予め組み込まれている種々のアプリケーションの処理である。例えば、上述の実施例を自動改札と定期券の処理に応用した場合、端末を自動改札装置に組み込んで、そのアプリケーション処理としてゲートの開閉等を行わせ、また、定期券としてカードCを用いるようにする。この場合、端末TXの通信圏aにカードCが入り、端末TXとの通信の結果、当該カードC(定期券)が有効であると判断された場合は、自動改札装置のゲートを開くようにし、無効であると判断された場合はゲートを閉じるようにする。この際のカードの有効/無効の判断、およびゲートの開閉処理が端末側に組み込まれるアプリケーションによって行われる。
【0063】
▲4▼図10に示すような1:nの通信の応用としては、例えば、物流の分野において物品の仕訳などに用いることが考えられる。すなわち、ベルトコンベア上を流れる物品にカードCを取り付け、また、カードCに物品の行く先や種類などの情報をレスポンスとして出力するように構成しておけば、端末の近傍を通過するカードCからそれらの情報を抽出することができるから、仕訳装置等との連動により、自動仕訳を行うことができる。
【0064】
▲5▼実施例においては、待ち時間Twを決めるレジスタnの内容を順次インクリメントしたが、Twがあまり大きな値にならないように、端末TXないで管理するようにしてもよい。例えば、レジスタnの内容が一定値に達したら0にしたり、あるいは、端末の稼働時間が所定時間(数時間、1日、1カ月等)を過ぎたらレジスタnを0にする等の管理を行っても良い。
【0065】
▲6▼実施例においては、カードの電源を端末TXの電磁エネルギーから作るようにしていたが、カード側に電池を装着し、独自の電源としてもよい。一方、実施例ではカード内部でクロック信号を作成したが、端末TXからクロック信号が供給されるようなシステムとすることもできる。
【0066】
▲7▼図6のステップSPc4に示すブロック種類判別は、フラグやヘッダの内容、あるいはデータの長さなど種々の判断方法があるが、この実施例においては、カード側からのデータ送信タイミングが種々規定されているので、受信ブロックのタイミングだけで判断することも可能である。
【0067】
▲8▼本実施例においては、可搬型の通信機能装置としてカードCを用いたが、同様の機能を有していればカードタイプに限らない。また、同様の機能を有していれば、他の可搬型の装置に組み込まれていてもよい。例えば、バッグや鞄などに組み込まれてもよく、あるいは、自動車等の車両に組み込まれてもよい。
【0065】
▲9▼実施例においては、コマンド要求信号を出力し、これに対応するコマンドを受信するようにしたが、本発明は、カード側から一方的に何らかのデータを送出する状況にも適用することができる。この場合には、コマンド要求信号およびコマンドは不要になる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、固定側の送受信装置(例えば、端末機器)および可搬型情報送受信装置(例えば、カード)の構成を複雑化することなく、複数の可搬型情報送受信装置と固定型の送受信装置との間で衝突のない通信を行うことができる(請求項1〜6)。
【0069】
また、請求項2に記載の発明においては、可搬型情報送受信装置が待ち時間Twの後にコマンド要求信号を送出し、送受信装置がコマンド要求信号に対応するコマンドを所定時間以内に送出するから、可搬型情報送受信装置と送受信装置との間で1:1の通信を行うことができる。さらに、上述の1:1の通信において、コマンドを受け取った後にレスポンス信号を送出するようにし、かつ、このレスポンスが所定時間以内に出力されないときは、可搬型情報送受信装置が通信圏から外れたと認識すれば、可搬型情報送受信装置の通信状況をより的確に把握することができる(請求項3)。
【0070】
また、請求項4に記載の発明においては、一斉コマンド送出手段が、通信圏内にある前記各可搬型情報送受信装置に対して一斉にコマンド信号を送出し、各可搬型情報送受信装置が待ち時間Twを超える毎にレスポンスを送出するようにしたので、1:nの通信が行われ、通信時間を短縮することができる。
【0071】
また、請求項5に記載の発明においては、Ts<Twという設定にして、通信中の可搬型情報送受信装置の送信信号の合間に割り込んでリンクを確立することができるようにしたので、新たに通信圏に入った可搬型情報送受信装置のリンク確立を迅速に行うことができる。
【0072】
また、請求項6に記載の発明においては、Ts>Twという設定にして、通信中の可搬型情報送受信装置の送信信号が全て出力された後にリンクを確立するようにしたので、通信の途中に割り込みされることがなく、通信を優先して終了ささせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例が適用される状況を示す概略構成図である。
【図3】同実施例における端末とカードとが出力するキャラクタおよびブロックのタイミングを示すタイミングチャートである。
【図4】同実施例におけるカード内での処理を示すフローチャートである。
【図5】同実施例における接続要求/確認処理を示すフローチャートである。
【図6】同実施例における端末の動作を示すフローチャートである。
【図7】同実施例におけるリンク確立動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図8】同実施例における1:1通信の動作例を示すタイミングチャートである。
【図9】同実施例において、カードが通信圏から外れていく場合のコマンドとレスポンスの対応関係を示すタイミングチャートである。
【図10】この発明の一変形例において、1:nの通信を行う場合のレスポンスのタイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
2 送受信制御部(信号送出手段:コマンド要求情報出力手段:レスポンス送出手段)
3 クロック発生回路(計時手段)
4 カウンタ(計時手段)
5 計時回路(計時手段)
6 比較回路(接続要求信号送出手段:信号送出手段:コマンド要求情報出力手段)
7 レジスタ(接続要求信号送出手段:待ち時間記憶手段)
8 レジスタ設定部(接続要求信号送出手段:待ち時間記憶手段)
20 送受信制御部(コマンド送出手段:認識手段:一斉コマンド送出手段)
21 待ち時間制御部
C カード(可搬型情報送受信装置)
TX 端末(送受信装置)
Claims (6)
- 固定側の送受信装置と複数の可搬型情報送受信装置との間で信号の授受を行う情報システムにおいて、
(a)前記固定側の送受信装置は、
前記可搬型情報送受信装置から接続要求信号を受け取ると、予め定められている接続要求待ち時間Tsに基づいて各可搬型情報送受信装置に固有となるような待ち時間Tw(但し、Ts≠Tw)を求め、これを含む接続確認信号を送出する待ち時間制御部を有し、
(b)前記可搬型情報送受信装置は、
当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、時間の計時を開始する計時手段と、
前記固定側の送受信装置から送信された信号と、他の可搬型情報送受信装置から送信された信号を受信する受信手段と、
当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第1リセット手段と、
前記受信手段により信号が受信されたことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第2リセット手段と、
前記第1リセット手段または前記第2リセット手段によりリセットされてから前記計時手段により計時された計時時間が、予め定められている接続要求待ち時間Tsを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して接続要求信号を送出する接続要求信号送出手段と、
前記接続要求信号に応答して前記固定側の送受信装置から出力される前記接続確認信号内の待ち時間Twを抽出して記憶する待ち時間記憶手段と、
前記接続確認信号を受信した後に、前記計時手段の計時結果が前記待ち時間記憶手段内の待ち時間Twを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して信号を送出する信号送出手段と
を具備することを特徴とする情報システム。 - 固定側の送受信装置と複数の可搬型情報送受信装置との間で信号の授受を行う情報システムにおいて、
(a)前記固定側の送受信装置は、
前記可搬型情報送受信装置から接続要求信号を受け取ると、予め定められている接続要求待ち時間Tsに基づいて各可搬型情報送受信装置に固有となるような待ち時間Tw(但し、Ts≠Tw)を求め、これを含む接続確認信号を送出する待ち時間制御部と、
前記可搬型情報送受信装置からコマンド要求信号を受け取ると、所定時間以内にコマンドを送出するコマンド送出手段とを有し、
(b)前記可搬型情報送受信装置は、
当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、時間の計時を開始する計時手段と、
前記固定側の送受信装置から送信された信号と、他の可搬型情報送受信装置から送信された信号を受信する受信手段と、
当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第1リセット手段と、
前記受信手段により信号が受信されたことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第2リセット手段と、
前記第1リセット手段または前記第2リセット手段によりリセットされてから前記計時手段により計時された計時時間が、予め定められている接続要求待ち時間Tsを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して接続要求信号を送出する接続要求信号送出手段と、
前記接続要求信号に応答して前記固定側の送受信装置から出力される前記接続確認信号内の待ち時間Twを抽出して記憶する待ち時間記憶手段と、
前記接続確認信号を受信した後に、前記計時手段の計時結果が前記待ち時間記憶手段内の待ち時間Twを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対してコマンド要求信号を出力するコマンド要求信号出力手段と
を具備することを特徴とする情報システム。 - 前記可搬型情報送受信装置は、前記コマンド要求信号に対応するコマンドを受け取ると所定時間内にレスポンスを送出するレスポンス送出手段を有し、
前記固定側の送受信装置は、コマンド送出後、所定時間以内にレスポンスを受け取った場合には通信が完了したと認識し、レスポンスを受け取れない場合には前記可搬型情報送受信装置が通信圏から外れたと認識する認識手段を有することを特徴とする請求項2記載の情報システム。 - 固定側の送受信装置と複数の可搬型情報送受信装置との間で信号の授受を行う情報システムにおいて、
(a)前記固定側の送受信装置は、
前記可搬型情報送受信装置から接続要求信号を受け取ると、予め定められている接続要求待ち時間Tsに基づいて各可搬型情報送受信装置に固有となるような待ち時間Tw(但し、Ts≠Tw)を求め、これを含む接続確認信号を送出する待ち時間制御部と、
通信圏内にある前記各可搬型情報送受信装置に対して一斉にコマンドを送出する一斉コマンド送出手段とを有し、
(b)前記可搬型情報送受信装置は、
当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、時間の計時を開始する計時手段と、
前記固定側の送受信装置から送信された信号と、他の可搬型情報送受信装置から送信された信号を受信する受信手段と、
当該可搬型情報送受信装置が活性化状態となったことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第1リセット手段と、
前記受信手段により信号が受信されたことを契機として、前記計時手段により計時されている時間をリセットする第2リセット手段と、
前記第1リセット手段または前記第2リセット手段によりリセットされてから前記計時手段により計時された計時時間が、予め定められている接続要求待ち時間Tsを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記固定側の送受信装置に対して接続要求信号を送出する接続要求信号送出手段と、
前記受信手段により前記コマンドを受信した後に、前記計時手段の計時結果が前記待ち時間記憶手段内の待ち時間Twを超えたか否かを判断し、超えた場合には前記コマンドに対するレスポンスを送出するレスポンス送出手段と
を具備することを特徴とする情報システム。 - 前記接続要求待ち時間Tsが待ち時間Twの最小値より短いことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の情報システム。
- 前記接続要求待ち時間Tsが待ち時間Twの最大値より長いことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の情報システム。
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