JP3624138B2 - コンテンツコピー機及びコンテンツコピー機用プログラム記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コピー防止用用紙に記載されるディジタルコンテンツをコピーするコンテンツコピー機と、そのコンテンツコピー機を実現するプログラムを記録したコンテンツコピー機用プログラム記録媒体とに関し、特に、正当な権限を有するユーザに対して高品質のコピー物を提供できるようにするコンテンツコピー機と、そのコンテンツコピー機を実現するプログラムを記録したコンテンツコピー機用プログラム記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】
静止画像、動画像、音楽、テキストデータなどの各種デジタルコンテンツの流通が、近年急速に進展してきている。このようなデジタルコンテンツの流通において問題となるのは、著作権の保護・管理およびコンテンツ利用促進のための仕組みをどのように構築するかである。
【0003】
このような問題を解決するために、各デジタルコンテンツにユニークな識別子であるコンテンツIDを付与し、デジタルコンテンツと、そのコンテンツに対する検索のための情報や著作権に関する情報などのコンテンツの属性情報とを、コンテンツIDによって統一的に管理するシステムの構築が提案されている。
【0004】
図17は、そのコンテンツ管理システムの概要を示す図である。コンテンツID管理センタ100は、各デジタルコンテンツにユニークなコンテンツIDを付与する機能と、付与したコンテンツIDとそのコンテンツの原本とを管理する機能を持つ。コンテンツ管理データベース120は、発行したコンテンツID200と、そのコンテンツ原本210とを管理する。
【0005】
なお、コンテンツID200とコンテンツ原本210とは、必ずしも1つのコンテンツ管理データベース120で管理する必要はなく、コンテンツ原本210の管理は、コンテンツID管理センタ100から何らかの手段によりアクセス可能になっていれば十分である。
【0006】
コンテンツ登録装置110およびコンテンツ利用端末130は、ネットワークを介してコンテンツID管理センタ100に接続可能なパーソナルコンピュータなどの情報機器である。
【0007】
コンテンツ制作者やコンテンツ販売者などのデジタルコンテンツに対して著作権を持つ者は、コンテンツを配布するにあたって、コンテンツ登録装置110から事前にデジタルコンテンツの原本とコンテンツの登録に必要な属性情報を含む登録要求を、コンテンツID管理センタ100へ送る。コンテンツID管理センタ100では、コンテンツ登録要求を受けると、そのコンテンツに対してユニークなコンテンツIDを発行し、コンテンツ管理データベース120にコンテンツIDおよびコンテンツ原本を登録する。その後、コンテンツ登録装置110に対して、発行したコンテンツIDまたはそのコンテンツIDを付加したデジタルコンテンツを返送する。
【0008】
一般ユーザは、コンテンツ利用端末130からネットワークを介してコンテンツID管理センタ100へコンテンツの検索要求を送ることができる。検索要求を受けたコンテンツID管理センタ100は、コンテンツIDに付随する属性情報によって要求されたコンテンツを検索し、該当するコンテンツに対する利用が許されている場合には、そのコンテンツ原本にコンテンツIDを電子透かしなどにより埋め込んだコンテンツID付きコンテンツをコンテンツ利用端末130へ送信する。コンテンツ利用端末130からのコンテンツ購入要求に対しても、必要な課金処理をコンテンツID管理センタ100で行って、コンテンツID付きコンテンツを要求元のコンテンツ利用端末130へ送信する。
【0009】
図18は、コンテンツ管理システムにおけるコンテンツIDのデータ構成例を示す。コンテンツID200は、各デジタルコンテンツに対してユニークに付与されるもので、センタ番号やセンタ内番号などからなるIDセンタ管理番号と、コンテンツのジャンル、タイトル、メディア種別などの著作物属性と、著作権に関する利用許諾条件属性、流通履歴属性、ロイヤリティ分配情報などの流通属性と、デジタル署名や電子透かし情報などのためのシステム制御属性とに関する情報群からなる。
【0010】
このコンテンツID200は、コンテンツID管理センタ100においてコンテンツ管理データベース120などにより管理されるとともに、コンテンツID200またはその一部は、コンテンツ原本210からコピーしたコンテンツに対してデジタルヘッダの形式で付与されたり、電子透かしなどによりコンテンツ中に埋め込まれたりする。
【0011】
図18に示すコンテンツID200のうち、各コンテンツごとに実際にユニークな値を持つ部分は、IDセンタ管理番号の部分であり、IDセンタ管理番号によってコンテンツ原本210を特定することができるので、以下では、このIDセンタ管理番号だけを、単にコンテンツIDと呼ぶ。この場合、図18に示すコンテンツID200全体をコンテンツ属性情報と呼ぶことにする。
【0012】
特に、コンテンツ原本210に対してIDを電子透かしなどにより埋め込む場合には、埋め込み情報量の削減のため、IDセンタ管理番号(本明細書でいうコンテンツID)の部分だけを埋め込む。デジタルヘッダ(またはテイルや中間に挿入することもある)の形式でコンテンツに付加する場合には、例えばXML(Extensible Markup Language)文書形式でコンテンツ属性情報を付加する。
【0013】
一方、光学式コピー機により画像などのコンテンツがコピーされるのを防止する方法として、画像などのコンテンツをコピー防止用用紙に記載するという方法が用いられている。コピー防止用用紙に記載されたコンテンツは、ユーザの目にはコンテンツのみが記載されているように見えるものの、光学式コピー機でコピーすると、「コピー」などといったようなコピー防止模様(特殊なインクを使って印刷したり、人間の視覚の錯覚を利用して印刷する方法などがある)が浮かび上がる形でコピーされることになる。
【0014】
このコピー防止模様が浮かび上がることで、光学式コピー機を用いたコンテンツの不正なコピーを防止できるのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来技術では、画像などのコンテンツをコピー防止用用紙に記載するという方法を用いることで、コンテンツの不正なコピーを防止するという方法を用いている。
【0016】
しかしながら、このような従来技術に従っていると、正当な権限を有するユーザがコピーする場合にも、「コピー」などといったようなコピー防止模様が浮かび上がってしまうという問題点がある。
【0017】
すなわち、正当な権限を有するユーザがコピーする場合には、本来、「コピー」などといったようなコピー防止模様が浮かび上がらないようにする必要があるが、コンテンツをコピー防止用用紙に記載するという従来技術に従っていると、正当な権限を有するユーザがコピーする場合にも、このコピー防止模様が浮かび上がってしまうことになるのである。
【0018】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、コピー防止用用紙に記載されるディジタルコンテンツをコピーする構成を採るときにあって、正当な権限を有するユーザに対して高品質のコピー物を提供できるようにする新たな技術の構築を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明のコンテンツコピー機では、コピー防止用用紙(コピー出力の際にコピー防止模様を浮かび上がらせる形態で出力させる機能を有する)に記載されるコンテンツを光学式コピー機構などにより読み取ることで入力する入力手段と、入力したコンテンツやそのコンテンツを記載するコピー防止用用紙に電子透かしなどを使って埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る読取手段と、コピー状況に関する情報を獲得する獲得手段と、読み取ったコンテンツ識別子と獲得したコピー状況に関する情報とを使い、コンテンツ管理機構(装置内に設けられたり、ネットワークを介して接続されるセンタに設けられる)にアクセスすることで、出力対象となるコンテンツとそのコンテンツの出力制御情報とを取得するか、出力不許可を示す出力制御情報を取得する取得手段と、取得した出力制御情報に従って、取得したコンテンツを出力するか、入力したコンテンツを出力する出力手段とを備えるように構成する。
【0020】
このように構成される本発明のコンテンツコピー機では、入力手段がコピー防止用用紙に記載されるコンテンツを入力すると、読取手段は、入力したコンテンツやそのコンテンツを記載するコピー防止用用紙に埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取り、獲得手段は、コピー状況に関する情報を獲得する。
【0021】
この読取手段及び獲得手段の処理を受けて、取得手段は、読み取ったコンテンツ識別子と獲得したコピー状況に関する情報とを使い、コンテンツ管理機構にアクセスすることで、正当な権限を有しないユーザからのコピー要求である場合には、出力不許可を示す出力制御情報を取得し、正当な権限を有するユーザからのコピー要求である場合には、出力対象となるコンテンツとそのコンテンツの出力制御情報とを取得する。
【0022】
そして、この取得手段の処理を受けて、出力手段は、取得した出力制御情報が出力不許可を示す場合には、入力手段の読み取ったコンテンツをそのまま出力し(コピー防止模様を浮かび上がることになる)、取得した出力制御情報がコンテンツの出力制御情報である場合には、入力手段の読み取ったコンテンツに代えて、コンテンツ管理機構から送られてきたコンテンツを出力する。
【0023】
また、本発明のコンテンツコピー機では、入力したコンテンツにコンテンツ識別子が埋め込まれるとともに、コピー防止用用紙に用紙識別子が埋め込まれる場合には、入力したコンテンツに埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る第1の読取手段の他に、コピー防止用用紙に埋め込まれた用紙識別子を読み取る第2の読取手段を備える構成を採って、取得手段は、読み取ったコンテンツ識別子及び用紙識別子(コピー状況に関する情報が加わることもある)を使ってコンテンツ管理機構にアクセスすることで、正当な権限を有しないユーザからのコピー要求である場合には、出力不許可を示す出力制御情報を取得し、正当な権限を有するユーザからのコピー要求である場合には、出力対象となるコンテンツとそのコンテンツの出力制御情報とを取得するように処理する。
【0024】
そして、この取得手段の処理を受けて、出力手段は、取得した出力制御情報が出力不許可を示す場合には、入力手段の読み取ったコンテンツをそのまま出力し(コピー防止模様を浮かび上がることになる)、取得した出力制御情報がコンテンツの出力制御情報である場合には、入力手段の読み取ったコンテンツに代えて、コンテンツ管理機構から送られてきたコンテンツを出力する。
【0025】
このようにして、本発明のコンテンツコピー機では、光学式コピー機構などで読み取ったコンテンツやそのコンテンツを記載するコピー防止用用紙に埋め込まれているコンテンツ識別子や用紙識別子を読み取り、それを使って正当な権限を有するユーザであるのか否かを判断する構成を採って、正当な権限を有しないと判断される場合には、光学式コピー機構などで読み取ったコンテンツをそのまま出力することで、コピー防止模様が浮かび上がる形のコンテンツを出力し、正当な権限を有すると判断される場合には、光学式コピー機構などで読み取ったコンテンツを廃棄し、コンテンツ識別子の指すコンテンツを取得してそれを出力することで、コピー防止模様が浮かび上がらない形のコンテンツを出力する。
【0026】
この構成に従って、本発明によれば、正当な権限を有しないユーザに対しては、コピー防止模様が浮かび上がる形のコンテンツをコピー出力し、正当な権限を有するユーザに対しては、コピー防止模様が浮かび上がらない形の高品質のコンテンツをコピー出力できるようになることで、著作権の保護を図りつつコンテンツをコピーできるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。
【0028】
図1に、本発明の一実施形態例を図示する。
【0029】
図中、1は本発明のコンテンツコピー機、2はネットワークを介してコンテンツコピー機1に接続されるコンテンツ管理センタである。
【0030】
本発明のコンテンツコピー機1は、コピー防止用用紙に記載された画像などのコンテンツをコピーする処理を行うものであって、画像読取部10と、検索用補助データ取得部11と、透かし検出部12と、管理センタ問い合わせ部13と、出力データ生成部14と、選択部15と、画像出力部16とを備える。
【0031】
この画像読取部10は、イメージスキャナを制御することで、コピー防止用用紙に記載された画像などのコンテンツを読み取る。検索用補助データ取得部11は、対話処理などに従って、ユーザIDや、コピー枚数や、コンテンツコピー機1の機器IDや、時刻や、地理的位置などの検索用補助データ(コピー状況に関するデータ)を取得する。
【0032】
透かし検出部12は、画像読取部10により読み取られたコンテンツに埋め込まれているコンテンツID(電子透かしを使ってコンテンツに埋め込まれている)を検出したり、コピー防止用用紙に埋め込まれている用紙ID(電子透かしを使ってコピー防止模様などに埋め込まれている)を検出する。管理センタ問い合わせ部13は、コンテンツ管理センタ2にアクセスすることで、コピー対象となるコンテンツのデータと、そのコンテンツの出力制御用データとを入手する。
【0033】
出力データ生成部14は、コンテンツ管理センタ2から入手したコンテンツに日付けやコンテンツ名などのヘッダ情報を付加することで、出力データを生成する。なお、コンテンツ管理センタ2から入手したコンテンツをそのまま出力するときには、この出力データ生成部14については備える必要はない。
【0034】
選択部15は、管理センタ問い合わせ部13からの選択指示に応答して、画像読取部10の読み取った入力コンテンツか、出力データ生成部14の生成した出力データのいずれか一方を出力対象のコンテンツとして選択する。画像出力部16は、プリンタを制御することで、選択部15の選択したコンテンツを用紙に印刷することで出力する。
【0035】
ここで、コンテンツコピー機1の持つ機能は具体的にはプログラムで実現されるものであり、このプログラムは、計算機が読み取り可能な半導体メモリなどの適当な記録媒体に格納することができる。
【0036】
一方、コンテンツ管理センタ2は、コンテンツコピー機1の出力するコンテンツを管理する処理を行うものであって、コンテンツ原本データベース20と、コンテンツID管理表21と、問い合わせ検索部22と、コンテンツ加工送信部23とを備える。
【0037】
このコンテンツ原本データベース20は、コンテンツIDとの対応をとりつつ、各コンテンツの原本を管理する。コンテンツID管理表21は、コンテンツIDや用紙IDとの対応をとりつつ、コピー許諾属性の定義情報を管理する。
【0038】
問い合わせ検索部22は、コンテンツコピー機1からの問い合わせ要求に応答して、コンテンツID管理表21を参照することで、コンテンツコピー機1の指定するコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索するとともに、コピーしてもよい場合には、コンテンツ原本データベース20からそのコンテンツの原本を読み出す。
【0039】
コンテンツ加工送信部23は、コンテンツ原本データベース20から読み出されたコンテンツ原本を出力制御用データの指定する品質のものに加工し、それにコンテンツIDを埋め込んでコンテンツコピー機1に送信するとともに、その送信と同期をとりつつ、問い合わせ検索部22の検索した出力制御用データ(出力の許可・不許可を指示するデータなど)をコンテンツコピー機1に送信する。
【0040】
なお、コンテンツ原本データベース20がコンテンツの原本とともに、それから加工されるコンテンツについても管理する構成を採るときには、コンテンツ加工送信部23は、コンテンツ原本を加工する処理については行わない。また、コンテンツにコンテンツIDを埋め込む処理については、コンテンツコピー機1で行うことも可能であり、このときには、コンテンツ加工送信部23は、コンテンツコピー機1に対して、コンテンツIDの埋め込まれていないコンテンツを送信するように処理することになる。更に、コンテンツ原本データベース20がコンテンツIDの埋め込まれたコンテンツの原本とともに、それから加工されるコンテンツIDの埋め込まれたコンテンツについて管理するという構成を採ることも可能である。
【0041】
また、説明しなかったが、コンテンツ管理センタ2は、コンテンツコピー機1からユーザIDが通知されると、そのユーザの役職や部署などを特定できる機能を有している。
【0042】
ここで、コンテンツ管理センタ2の持つ機能は具体的にはプログラムで実現されるものであり、このプログラムは、計算機が読み取り可能な半導体メモリなどの適当な記録媒体に格納することができる。
【0043】
この図1の実施形態例では、コンテンツ管理センタ2がネットワークを介してコンテンツコピー機1に接続されるというシステム構成を想定したが、図2に示すように、このコンテンツ管理センタ2の機能をコンテンツコピー機1の装置内部に備えることも可能であり、この構成を採ると、コンテンツ管理センタ2との間の通信処理を省くことができるというメリットが得られる。
【0044】
図3ないし図5に、コンテンツID管理表21の一実施形態例を図示する。なお、コンテンツ管理センタ2には、以下に説明するような異なるデータ構造を持つ複数のコンテンツID管理表21が備えられることもある。
【0045】
図3に示すコンテンツID管理表21では、コンテンツIDに対応付けて、そのコンテンツIDの指すコンテンツ原本がどれであるのかということと、どういうコピー状況のときにそのコンテンツのコピーを許可するのかということと、そのときのコピー品質とを管理する。
【0046】
例えば、“005”というコンテンツIDの指すコンテンツは“005.jpg ”であり、これにより“005”というコンテンツIDの指すコンテンツを検索できるようにするとともに、このコンテンツ“005.jpg ”については、コンテンツコピー機1が管理コピー機でかつ課長以上のコピー要求の場合にはコピーを許可して、そのときのコピー品質は完全コピー(コンテンツ原本のコピーレベル)であり、また、コンテンツコピー機1が製造コピー機でかつ3枚以内のコピー要求の場合にはコピーを許可して、そのときのコピー品質は解像度半分であるということを管理するのである。
【0047】
図4に示すコンテンツID管理表21では、用紙IDに対応付けて、その用紙IDの指すコンテンツ原本がどれであるのかということと、どういうコピー状況のときにそのコンテンツのコピーを許可するのかということと、そのときのコピー品質とを管理する。
【0048】
例えば、“102”という用紙IDの指すコンテンツ“002.jpg ”であり、これにより“102”という用紙IDの指すコンテンツを検索できるようにするとともに、この“002.jpg ”については、管理部門社員のコピー要求の場合にはコピーを許可して、そのときのコピー品質は完全コピーであり、また、製造部門社員のコピー要求の場合にはコピーを許可して、そのときのコピー品質はモノクロコピーであるということを管理するのである。
【0049】
この図4に示すコンテンツID管理表21では、用紙IDがコンテンツ原本に1対1に対応付けられていることで、用紙IDはコンテンツIDと1対1に対応付けられており、その意味では、用紙IDはコンテンツIDと等価なものとなっている。
【0050】
図5に示すコンテンツID管理表21では、コンテンツに関係なく、このコピー防止用用紙の場合にはどういうコピー状況のときにコピーを許可するのかということと、そのときのコピー品質とを管理する。
【0051】
例えば、“101”という用紙IDについては、部長以上のコピー要求の場合にはコピーを許可して、そのときのコピー品質は完全コピーであり、また、社員のコピー要求の場合にはコピーを許可して、そのときのコピー品質はコピーであることを明示する文字を上書きするという品質レベルのコピーであるということを管理するのである。
【0052】
その他に、コピー状況及びコピー防止用用紙に関係なく、このコンテンツについてはコピーを許可し、そのときのコピー品質はこのようなものであるというような許諾属性の定義情報を管理するコンテンツID管理表21を用意したり、コピー状況及びコンテンツに関係なく、このコピー防止用用紙についてはコピーを許可し、そのときのコピー品質はこのようなものであるというような許諾属性の定義情報を管理するコンテンツID管理表21を用意したり、コンテンツ及びコピー防止用用紙に関係なく、このコピー状況のときにはコピーを許可し、そのときのコピー品質はこのようなものであるというような許諾属性の定義情報を管理するコンテンツID管理表21を用意することも可能である。
【0053】
図6に、コンテンツコピー機1及びコンテンツ管理センタ2の実行する処理フローの一実施形態例を図示する。ここで、図中の左側がコンテンツコピー機1の実行する処理フロー部分であり、右側がコンテンツ管理センタ2の実行する処理フロー部分である。
【0054】
次に、この処理フローに従って、本発明の処理について詳細に説明する。
【0055】
コンテンツコピー機1は、先ず最初に、ステップ1で、画像読取部10を使って、コピー防止用用紙に記載されるコンテンツを読み取ることで、コンテンツを入力する。
【0056】
コンテンツコピー機1は、続いて、ステップ2で、透かし検出部12を使って、画像読取部10により読み取られたコンテンツに埋め込まれているコンテンツIDを読み取る。このとき、コンテンツにはコンテンツIDが埋め込まれていなくて、コピー防止用用紙にコンテンツIDと1対1に対応付けられる用紙IDが埋め込まれている場合には、その用紙IDを読み取るように処理する。
【0057】
すなわち、図4に示すコンテンツID管理表21で説明したように、コピー防止用用紙にコンテンツIDと1対1に対応付けられる用紙IDが埋め込まれている場合には、その用紙IDを読み取ることで、コンテンツIDに相当するものを読み取るのである。
【0058】
文書画像などのコンテンツにはコンテンツIDを埋め込むことが難しいことがあり、このような場合には、コピー防止模様を使って、コピー防止用用紙にコンテンツIDと1対1に対応付けられる用紙IDが埋め込まれることがあるので、そのようなときには、この用紙IDを読み取ることになる。
【0059】
コンテンツコピー機1は、続いて、ステップ3で、検索用補助データ取得部11を使って、ユーザIDや、コピー枚数や、コンテンツコピー機1の機器IDや、時刻や、地理的位置などの検索用補助データを取得することで、コピー状況に関するデータを取得する。
【0060】
コンテンツコピー機1は、続いて、ステップ4で、管理センタ問い合わせ部13を使って、その読み取ったコンテンツID(用紙IDのこともある)とその取得した検索用補助データとを1組のデータとして、コンテンツ管理センタ2に送信することで、コピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーしてもよいのか否かを問い合わせる。
【0061】
この問い合わせを受けて、コンテンツ管理センタ2は、先ず最初に、ステップ20で、送られてくるコンテンツID(用紙IDのこともある)と検索用補助データとの組データを受信する。
【0062】
コンテンツ管理センタ2は、続いて、ステップ21で、問い合わせ検索部22を使って、受信したコンテンツID(用紙ID)及び検索用補助データをキーにしてコンテンツID管理表21を検索することで、問い合わせのあったコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索するとともに、コピーしてもよい場合には、コンテンツ原本データベース20からそのコンテンツの原本を読み出す。
【0063】
すなわち、コンテンツ管理センタ2は、コンテンツIDと検索用補助データとの組データが送られてくる場合には、例えば図3に示したようなデータ構造を持つコンテンツID管理表21を検索することで、問い合わせのあったコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索することになる。
【0064】
また、コンテンツ管理センタ2は、コンテンツIDと1対1に対応付けられる用紙IDと検索用補助データとの組データが送られてくる場合には、例えば図4に示したようなデータ構造を持つコンテンツID管理表21を検索することで、問い合わせのあったコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索することになる。
【0065】
コンテンツ管理センタ2は、続いて、ステップ22で、コンテンツ加工送信部23を使って、コンテンツ原本データベース20から読み出したコンテンツ原本を出力制御用データの指定する品質のものに加工し、それにコンテンツIDを埋め込んでコンテンツコピー機1に送信するとともに、検索した出力制御用データをコンテンツコピー機1に送信する。このとき、コンテンツをコピーできないことが検索されている場合には、出力禁止を示す出力制御用データのみをコンテンツコピー機1に送信することになる。
【0066】
この問い合わせ結果の返信を受けて、コンテンツコピー機1は、続いて、ステップ5で、送られてくるコンテンツとその出力制御用データとを受信する。なお、図6の処理フローでは、コンテンツコピー機1は問い合わせデータを送信した後、コンテンツ管理センタ2から返答が返ってくるまで待つように処理しているが、返答が返ってくるまでの間処理を停止するようにしてもよい。
【0067】
コンテンツコピー機1は、続いて、ステップ6で、コンテンツ管理センタ2から送られてきた出力制御用データに従って、コピー防止用用紙に記載されているコンテンツのコピーが許可されたのか否かを判断して、許可されないことを判断するときには、ステップ7に進んで、選択部15を使って、画像読取部10の読み取った入力コンテンツを画像出力部16に与えることで、画像読取部10の読み取った入力コンテンツをそのまま用紙に印刷するように処理する。
【0068】
一方、コンテンツコピー機1は、ステップ6で、コピー防止用用紙に記載されているコンテンツのコピーが許可されたことを判断するときには、ステップ8に進んで、出力データ生成部14を使って、コンテンツ管理センタ2から入手したコンテンツに日付けやコンテンツ名などのヘッダ情報を付加することで、出力データを生成する。なお、コンテンツ管理センタ2から入手したコンテンツをそのまま出力するときには、この出力データを生成する必要はない。また、コンテンツ名などの情報については、出力制御用データで送られてくることになる。
【0069】
コンテンツコピー機1は、続いて、ステップ9で、選択部15を使って、その生成した出力データを画像出力部16に与えることで、画像読取部10の読み取った入力コンテンツに代えて、コンテンツ管理センタ2から送られてきたコンテンツを用紙(後述するように好ましくはコピー防止用用紙)に印刷するように処理する。
【0070】
このようにして、コンテンツコピー機1は、コンテンツ管理センタ2から送られてきた出力制御用データに従って、コピー防止用用紙に記載されているコンテンツのコピーが許可されないことを判断するときには、図7に示すように、画像読取部10の読み取った入力コンテンツをそのまま用紙に印刷するように処理するのである。すなわち、コピー防止模様が浮かび上がる形でコンテンツが印刷されることになる。
【0071】
そして、コンテンツコピー機1は、コンテンツ管理センタ2から送られてきた出力制御用データに従って、コピー防止用用紙に記載されているコンテンツのコピーが許可されることを判断するときには、図8に示すように、画像読取部10の読み取った入力コンテンツに代えて、コンテンツ管理センタ2から送られてきたコンテンツを用紙(この例ではコピー防止用用紙)に印刷するように処理するのである。
【0072】
ここで、この図7及び図8では、コピー防止用用紙に「COPY」というコピー防止模様が記載されていることを想定している。
【0073】
このように、本発明では、コピー権限を有しない場合には、コピー防止模様が浮かび上がる形の低品質のコンテンツをコピーするのに対して、コピー権限を有する場合には、コピー防止模様が浮かび上がらない形の高品質のコンテンツをコピーするように処理する。そして、コピー権限を有する場合には、そのコピー権限の大きさに応じた品質レベルのコンテンツを出力するように処理するのである。
【0074】
図9に、コンテンツコピー機1及びコンテンツ管理センタ2の実行する処理フローの他の実施形態例を図示する。ここで、図中の左側がコンテンツコピー機1の実行する処理フロー部分であり、右側がコンテンツ管理センタ2の実行する処理フロー部分である。
【0075】
この図9の処理フローと図6の処理フローとの違いは、図6の処理フローに従う場合には、コンテンツコピー機1は、ステップ2で、コンテンツID(あるいはコンテンツIDに1対1に対応付けられる用紙ID)を読み取るのに対して、この図9の処理フローに従う場合には、ステップ2Aで、このコンテンツIDを読み取ることに加えて、ステップ2Bで、コピー防止用用紙に埋め込まれている用紙ID(コンテンツIDに1対1に対応付けられていない用紙ID)を読み取るように処理している点である。
【0076】
すなわち、コンテンツコピー機1は、図6の処理フローに従う場合には、図10(a)に示すように、画像読取部10により読み取られたコンテンツに埋め込まれているコンテンツIDを読み取ったり、図10(b)に示すように、コピー防止用用紙に埋め込まれているコンテンツIDと1対1に対応付けられる用紙IDを読み取るのに対して、図9の処理フローに従う場合には、図10(c)に示すように、画像読取部10により読み取られたコンテンツに埋め込まれているコンテンツIDを読み取ることに加えて、コピー防止用用紙に埋め込まれているコンテンツIDとは対応付けられない用紙IDを読み取るように処理するのである。
【0077】
このとき、図11(a)に示すように、コンテンツに埋め込まれているコンテンツIDと、コピー防止用用紙に埋め込まれている用紙IDとが異なる透かし方式により埋め込まれている場合には、それらの透かし方式に応じて、それぞれのIDを読み取ることになる。
【0078】
一方、電子透かしは同一方式を用いていても、鍵が異なれば、同一コンテンツに複数の異なるデータを埋め込むことが可能である。これから、コンテンツに埋め込まれているコンテンツIDと、コピー防止用用紙に埋め込まれている用紙IDとが同一の透かし方式により埋め込まれている場合には、図11(b)に示すように、それぞれの透かし鍵を設定して、それぞれのIDを読み取ることになる。
【0079】
この図6の処理フローと図9の処理フローとの処理の違いを受けて、コンテンツコピー機1は、図9の処理フローに従う場合には、ステップ4で、コンテンツ管理センタ2に対して、コンテンツID及び用紙IDと検索用補助データとを1組のデータとして送信することで、コンテンツ管理センタ2に対して問い合わせを行う。
【0080】
これから、コンテンツ管理センタ2は、問い合わせ検索部22を使って、送られてきたコンテンツIDや用紙IDや検索用補助データをキーにしてコンテンツID管理表21を検索することで、問い合わせのあったコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索するとともに、コピーしてもよい場合には、コンテンツ原本データベース20からそのコンテンツの原本を読み出す処理を行う。
【0081】
図12に、このときに問い合わせ検索部22が実行する出力制御用データを決定するための処理フローの一実施形態例を図示する。
【0082】
図12(a)の処理フローに従う場合には、問い合わせ検索部22は、先ず最初に、ステップ1で、送られてきたコンテンツID及び検索用補助データをキーにして、図3に示すようなデータ構造を持つコンテンツID管理表21を検索することで、問い合わせのあったコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索する。
【0083】
続いて、ステップ2で、送られてきた用紙ID及び検索用補助データをキーにして、図5に示すようなデータ構造を持つコンテンツID管理表21を検索することで、問い合わせのあったコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索する。
【0084】
続いて、ステップ3で、ステップ1で検索した出力制御用データとステップ2で検索した出力制御用データとから、規定のアルゴリズムに従って、最終的な出力制御用データを決定する。例えば、コピー要件の厳しい方を選択するというアルゴリズムに従うときには、2つの出力制御用データの内のコピー要件の厳しい方を最終的な出力制御用データとして決定し、コピー要件の厳しくない方を選択するというアルゴリズムに従うときには、2つの出力制御用データの内のコピー要件の厳しくない方を最終的な出力制御用データとして決定するのである。
【0085】
なお、この場合には、図3に示すようなデータ構造を持つコンテンツID管理表21からコンテンツIDの指すコンテンツの原本を特定することになる。
【0086】
一方、図12(b)の処理フローに従う場合には、問い合わせ検索部22は、送られてきた用紙ID及び検索用補助データをキーにして、図5に示すようなデータ構造を持つコンテンツID管理表21を検索することで、問い合わせのあったコンテンツをコピーしてもよいのか否かということと、コピーしてもよい場合には、どのような品質のコンテンツをコピーするのかということなどについて記述する出力制御用データを検索することで、出力制御用データを決定する。
【0087】
なお、この図12(b)の処理フローに従う場合には、図13に示すように、コンテンツID管理表21は、図5に示すようなデータ構造を持つテーブルの他に、コンテンツIDとコンテンツとの対応関係を管理するテーブルを用意することになる。
【0088】
このようにして、図9の処理フローに従う場合には、コンテンツ管理センタ2は、用紙IDを考慮する形で出力制御用データを決定するので、これを受けて、コンテンツコピー機1は、そのようにして決定された出力制御用データに従って、画像読取部10の読み取った入力コンテンツをそのまま印刷するのか、コンテンツ管理センタ2の取得したコンテンツを印刷するのかを制御するように処理する。
【0089】
図14に、コンテンツコピー機1及びコンテンツ管理センタ2の実行する処理フローの他の実施形態例を図示する。ここで、図中の左側がコンテンツコピー機1の実行する処理フロー部分であり、右側がコンテンツ管理センタ2の実行する処理フロー部分である。
【0090】
この処理フローに従う場合、コンテンツコピー機1は、コンテンツ管理センタ2から送られてきたコンテンツをコピー防止用用紙(規定のコピー防止模様を持つことがある他に、コンテンツ管理センタ2の指示するコピー防止模様を持つことがある)に印刷するという処理を行う。
【0091】
上述したように、コンテンツコピー機1は、コピー権限を有する場合には、画像読取部10の読み取った入力コンテンツに代えて、コピー防止模様が浮かび上がらない形でコンテンツ管理センタ2から送られてきたコンテンツを印刷することになる。このようにして印刷されたコンテンツの著作権を保護するために、この実施形態例では、コンテンツ管理センタ2から送られてきたコンテンツをコピー防止用用紙に印刷するように処理するのである。
【0092】
すなわち、コンテンツコピー機1は、図14の処理フローに示すように、図6の処理フローのステップ8と同様の処理を行うステップ8で、コンテンツ管理センタ2から入手したコンテンツに日付けやコンテンツ名などのヘッダ情報を付加することで出力データを生成すると、続いて、ステップ80で、コピー防止模様を生成し、続くステップ81で、この生成したコピー防止模様と生成した出力データとを使って最終的な印刷データを生成する。
【0093】
そして、続いて、図6の処理フローのステップ9と同様の処理を行うステップ9で、その生成した印刷データを画像出力部16に与えることで、画像読取部10の読み取った入力コンテンツに代えて、コンテンツ管理センタ2から送られてきたコンテンツをコピー防止用用紙に印刷する処理を行う。
【0094】
例えば、図15に示すように、コンテンツ管理センタ2がコンテンツデータと出力制御用データとに加えて、コピー状況などに応じたコピー防止模様データを送ってくるときには、コンテンツコピー機1は、それをコンテンツの出力先となる用紙に印刷することでコピー防止用用紙を用意するのである。
【0095】
このとき、コンテンツ管理センタ2からの指示に従って、コンテンツコピー機1がコピー防止模様データを生成するようにしてもよい。なお、この図では、コピー防止模様については特殊インクで印刷し、コンテンツについては通常インクで印刷することを想定しているが、コピー防止模様とコンテンツとの双方を同一インクで印刷することができるような場合には、コピー防止模様とコンテンツとを同時に印刷することができる。
【0096】
また、図16に示すように、コンテンツ管理センタ2がコンテンツデータとともに、出力制御用データの1つとして、コピー状況などに応じたコピー防止模様の選択データ(コピー防止用用紙の選択データ)を送ってくるときには、コンテンツコピー機1は、異なるコピー防止模様を持つコピー防止用用紙をスタックするトレーの中から、その選択データの指定するトレーを選択することで、コンテンツの出力先となるコピー防止用用紙を用意するのである。
【0097】
このようにして、コンテンツコピー機1は、図14の処理フローに従うときには、社長用のコピー防止模様を持つコピー防止用用紙に、コンテンツ管理センタ2から送られてくる社長関係のコンテンツを印刷したり、市役所のコピー防止模様を持つコピー防止用用紙に、コンテンツ管理センタ2から送られてくる市役所関係のコンテンツを印刷したりするというようなことができるようになる。
【0098】
上述したように、コピー防止模様には、電子透かしを使ってコンテンツIDに相当する用紙IDや、コンテンツIDと対応付けられない用紙IDなどの情報を埋め込むことが可能である。
【0099】
これから、コンテンツ管理センタ2は、コンテンツコピー機1へ送るコピー防止模様データに電子透かしを使って用紙IDなどの情報を埋め込むことで、コンテンツコピー機1が用紙IDなどの情報の埋め込まれたコピー防止模様をコンテンツの出力先の用紙に印刷できるように処理することがある。
【0100】
コピー防止用用紙に埋め込まれる用紙IDについて補足説明するならば、この用紙IDには、用紙毎にユニークに設定される通し番号のようなIDと、機密保持レベルやコピー権限などに対応する用紙の種別を示すIDとがある。
【0101】
図15の実施形態例で用いるコピー防止模様の決定に用いられる用紙IDは前者の用紙IDと後者の用紙IDとの場合がある。一方、図16の実施形態例で用いるコピー防止模様選択データの決定に用いられる用紙IDは後者の用紙IDである。
【0102】
以上説明したように、本発明のコンテンツコピー機1では、光学式コピー機構などで読み取ったコンテンツやそのコンテンツを記載するコピー防止用用紙に埋め込まれているコンテンツIDや用紙IDを読み取り、それを使って正当な権限を有するユーザであるのか否かを判断する構成を採って、正当な権限を有しないと判断される場合には、光学式コピー機構などで読み取ったコンテンツをそのまま出力することで、コピー防止模様が浮かび上がる形のコンテンツを出力し、正当な権限を有すると判断される場合には、光学式コピー機構などで読み取ったコンテンツを廃棄して、コンテンツIDの指すコンテンツを取得してそれを出力することで、コピー防止模様が浮かび上がらない形のコンテンツを出力するという構成を基本的な構成とするものである。
【0103】
図示実施例に従って本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施例では、図3ないし図5に示したようなデータ構造を持つコンテンツID管理表21を備えることで説明を行ったが、それ以外のデータ構造を持つコンテンツID管理表21が用意される場合には、コンテンツコピー機1は、それに応じた情報(例えば、コンテンツIDと用紙IDとの組データ)をコンテンツ管理センタ2に送信することで出力制御用データを取得して、それに応じて、画像読取部10の読み取った入力コンテンツをそのまま印刷するのか、コンテンツ管理センタ2の取得したコンテンツを印刷するのかを制御するように処理することになる。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーする構成を採るときにあって、正当な権限を有しないユーザに対しては、コピー防止模様が浮かび上がる形のコンテンツをコピー出力し、正当な権限を有するユーザに対しては、コピー防止模様が浮かび上がらない形の高品質のコンテンツをコピー出力できるようになることで、著作権の保護を図りつつコンテンツをコピーできるようになる。
【0105】
そして、このとき、正当な権限を有するユーザに対しては、コピー権限の大きさに応じた品質レベルのコンテンツを出力することができるようなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例である。
【図2】本発明の一実施形態例である。
【図3】コンテンツID管理表の一実施形態例である。
【図4】コンテンツID管理表の一実施形態例である。
【図5】コンテンツID管理表の一実施形態例である。
【図6】本発明を実現するための処理フローの一実施形態例である。
【図7】本発明の処理の説明図である。
【図8】本発明の処理の説明図である。
【図9】本発明を実現するための処理フローの他の実施形態例である。
【図10】本発明の処理の説明図である。
【図11】IDの読取処理の処理フローの一実施形態例である。
【図12】出力制御用データの決定処理の処理フローの一実施形態例である。
【図13】コンテンツID管理表の一実施形態例である。
【図14】本発明を実現するための処理フローの他の実施形態例である。
【図15】本発明の処理の説明図である。
【図16】本発明の処理の説明図である。
【図17】コンテンツ管理システムの説明図である。
【図18】コンテンツIDの説明図である。
【符号の説明】
1 コンテンツコピー機
2 コンテンツ管理センタ
10 画像読取部
11 検索用補助データ取得部
12 透かし検出部
13 管理センタ問い合わせ部
14 出力データ生成部
15 選択部
16 画像出力部
20 コンテンツ原本データベース
21 コンテンツID管理表
22 問い合わせ検索部
23 コンテンツ加工送信部
Claims (11)
- コピー出力の際にコピー防止模様を浮かび上がらせる形態で出力させる機能を有するコピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーするコンテンツコピー機であって、
コピー防止用用紙に記載されるコンテンツを入力する入力手段と、
入力したコンテンツ又は上記コピー防止用用紙に埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る読取手段と、
コピー状況に関する情報を獲得する獲得手段と、
読み取ったコンテンツ識別子と獲得したコピー状況に関する情報とを使い、コンテンツ管理機構にアクセスすることで、出力対象となるコンテンツと該コンテンツの出力制御情報とを取得するか、出力不許可を示す出力制御情報を取得する取得手段と、
取得した出力制御情報に従って、取得したコンテンツを出力するか、入力したコピー防止模様の浮かび上がる出力形態のコンテンツを出力する出力手段とを備えることを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - コピー出力の際にコピー防止模様を浮かび上がらせる形態で出力させる機能を有するコピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーするコンテンツコピー機であって、
コピー防止用用紙に記載されるコンテンツを入力する入力手段と、
入力したコンテンツに埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る第1の読取手段と、
上記コピー防止用用紙に埋め込まれた用紙識別子を読み取る第2の読取手段と、
読み取ったコンテンツ識別子及び用紙識別子を使い、コンテンツ管理機構にアクセスすることで、出力対象となるコンテンツと該コンテンツの出力制御情報とを取得するか、出力不許可を示す出力制御情報を取得する取得手段と、
取得した出力制御情報に従って、取得したコンテンツを出力するか、入力したコピー防止模様の浮かび上がる出力形態のコンテンツを出力する出力手段とを備えることを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - コピー出力の際にコピー防止模様を浮かび上がらせる形態で出力させる機能を有するコピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーするコンテンツコピー機であって、
コピー防止用用紙に記載されるコンテンツを入力する入力手段と、
入力したコンテンツに埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る第1の読取手段と、
上記コピー防止用用紙に埋め込まれた用紙識別子を読み取る第2の読取手段と、
コピー状況に関する情報を獲得する獲得手段と、
読み取ったコンテンツ識別子及び用紙識別子と獲得したコピー状況に関する情報とを使い、コンテンツ管理機構にアクセスすることで、出力対象となるコンテンツと該コンテンツの出力制御情報とを取得するか、出力不許可を示す出力制御情報を取得する取得手段と、
取得した出力制御情報に従って、取得したコンテンツを出力するか、入力したコピー防止模様の浮かび上がる出力形態のコンテンツを出力する出力手段とを備えることを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載されるコンテンツコピー機において、
上記コンテンツ管理機構は、装置内に設けられるか、ネットワークを介して接続されるセンタに設けられることを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載されるコンテンツコピー機において、
上記出力手段は、上記コンテンツ管理機構から取得したコンテンツを出力する場合、コピー防止用用紙で用意される出力用紙にコンテンツを出力することを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - 請求項5記載のコンテンツコピー機において、
上記出力手段は、異なるコピー防止模様を持つ複数のコピー防止用用紙の中から、上記出力制御情報に応じたコピー防止用用紙を選択してコンテンツを出力することを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載されるコンテンツコピー機において、
上記出力手段は、上記コンテンツ管理機構から取得したコンテンツを出力する場合、コンテンツの出力先の用紙にコピー防止模様を出力することを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - 請求項7記載のコンテンツコピー機において、
上記出力手段は、上記出力制御情報に応じたコピー防止模様を出力することを、
特徴とするコンテンツコピー機。 - コピー出力の際にコピー防止模様を浮かび上がらせる形態で出力させる機能を有するコピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーするためのプログラムを記録したプログラム記録媒体であって、
コピー防止用用紙に記載されるコンテンツを入力する処理と、
入力したコンテンツ又は上記コピー防止用用紙に埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る処理と、
コピー状況に関する情報を獲得する処理と、
読み取ったコンテンツ識別子と獲得したコピー状況に関する情報とを使い、コンテンツ管理機構にアクセスすることで、出力対象となるコンテンツと該コンテンツの出力制御情報とを取得するか、出力不許可を示す出力制御情報を取得する処理と、
取得した出力制御情報に従って、取得したコンテンツを出力するか、入力したコピー防止模様の浮かび上がる出力形態のコンテンツを出力する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを、
特徴とするコンテンツコピー機用プログラム記録媒体。 - コピー出力の際にコピー防止模様を浮かび上がらせる形態で出力させる機能を有するコピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーするためのプログラムを記録したプログラム記録媒体であって、
コピー防止用用紙に記載されるコンテンツを入力する処理と、
入力したコンテンツに埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る処理と、
上記コピー防止用用紙に埋め込まれた用紙識別子を読み取る処理と、
読み取ったコンテンツ識別子及び用紙識別子を使い、コンテンツ管理機構にアクセスすることで、出力対象となるコンテンツと該コンテンツの出力制御情報とを取得するか、出力不許可を示す出力制御情報を取得する処理と、
取得した出力制御情報に従って、取得したコンテンツを出力するか、入力したコピー防止模様の浮かび上がる出力形態のコンテンツを出力する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを、
特徴とするコンテンツコピー機用プログラム記録媒体。 - コピー出力の際にコピー防止模様を浮かび上がらせる形態で出力させる機能を有するコピー防止用用紙に記載されるコンテンツをコピーするためのプログラムを記録したプログラム記録媒体であって、
コピー防止用用紙に記載されるコンテンツを入力する処理と、
入力したコンテンツに埋め込まれたコンテンツ識別子を読み取る処理と、
上記コピー防止用用紙に埋め込まれた用紙識別子を読み取る処理と、
コピー状況に関する情報を獲得する処理と、
読み取ったコンテンツ識別子及び用紙識別子と獲得したコピー状況に関する情報とを使い、コンテンツ管理機構にアクセスすることで、出力対象となるコンテンツと該コンテンツの出力制御情報とを取得するか、出力不許可を示す出力制御情報を取得する処理と、
取得した出力制御情報に従って、取得したコンテンツを出力するか、入力したコピー防 止模様の浮かび上がる出力形態のコンテンツを出力する処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したことを、
特徴とするコンテンツコピー機用プログラム記録媒体。
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