JP3623985B2 - 抗ld78ポリペプチドモノクローン抗体 - Google Patents

抗ld78ポリペプチドモノクローン抗体 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は免疫異常及び血球貪食性組織球食作用(Hemophagocytic Histiocytosis;以下、HHと称することがある)等に起因する疾患の診断、予防もしくは治療に有用な、並びに生化学及び組織学の研究に有用な新規物質を提供する免疫学的技術に関する。より詳しくは、自己免疫疾患例えば潰瘍性大腸炎やクローン病を初めとする炎症性腸疾患患者の患部及びHHに起因する疾患、例えば血球貪食症候群(Hemophagocytic Syndrome;以下、HSと称することがある)患者の組織中の細胞もしくは血液中のLD78ポリペプチドに結合性を有し、実質的に中和する能力を有するモノクローン抗体及び該抗体を分泌するハイブリドーマに関する。
【0002】
【従来技術】
ヒトの免疫異常に関わる疾患は、代表例として自己免疫疾患等が知られているが、これら自己免疫疾患も器官特異的なものから非器官特異的なものまで種々存在する。例えばその中で、潰瘍性大腸炎やクローン病をはじめとする難治性炎症性腸管障害は近年増加傾向にあり、その病因解明並びに治療法の開発が急務となっている。
【0003】
また、これら炎症性腸疾患の診断手順は、例えば潰瘍性大腸炎の場合、厚生省特定疾患・難治性炎症性腸管障害調査研究班に基づくと、次のようになっている。「慢性の粘血・血便などがあり本症が疑われる患者には、細菌学的・寄生虫学的検査を行なって感染性大腸炎を除外するとともに、直腸あるいはS字結腸内視鏡検査を行なって本症に特徴的な腸病変を確認する。この際なるべく生検する。これだけの検査で多くは診断が可能であるが、さらに注腸X線検査や、必要に応じては結腸内視鏡検査などを行なって、腸病変の性質や程度、罹患範囲などを検査し、同時に他の疾患を除外すること。」
【0004】
しかし、実際にはこれらの手順では診断の断定は難しく、またこの手順自体も煩雑である。潰瘍性大腸炎と同様、クローン病の診断手順も、臨床症状、クローン病に特徴的な腸病変の確認(内視鏡、X線、生検、切除または剖検材料)および他疾患との鑑別によって行ない、更に病型の判定、全身または局所合併症の有無の確認を行なうこととなっているが、この場合も手順に煩雑性を伴い、また診断の断定も困難である。
【0005】
現在、これら炎症性腸疾患の治療法としては、サラゾピリン、5−アミノサリチル酸、副腎皮質ステロイド、アザチオプリン、6−MP、胸腺摘出術、トラニラスト、7S−免疫グロブリン大量療法、成分栄養、TPN、シクロスポリンA、メトロニダゾールなどの薬物療法が行なわれているが、これらは根治的治療とはいえず、むしろ長期連用による重篤な副作用の原因ともなり、より有効な治療剤の開発が望まれている。
【0006】
一方、血球貪食を伴うhistiocyte(組織球)の増殖を示す疾患はHistiocytosisとしてまとめられることより、HHと呼ばれている。1979年、Risdallらは、全身性ウイルス感染時の、血球貪食を伴う異型性のない組織球のびまん性増殖をウイルス関連血球貪食症候群(virus−associated hemophagocytic syndorome;以下、VAHSと称することがある)という疾患単位で報告した(Risdall,R.J. et al.Cancer,44:993−1002,1979)。Hemophagocytic syndorome(以下、HSと称することがある)には、VAHSの他にこれまでに、悪性腫瘍などに伴う反応性のもの(Reactive HS;RHS)と家族性に発症するもの(Familial Hemophagocytic Lymphohistiocytosis;以下、FHLと称することがある)とが知られている。
【0007】
VAHSは、全身ウイルス感染症に関連した血球貪食像を認める良性の全身性組織球増殖性疾患とされているが、その病態に関しては不明な点が多い。関連ウイルスとして、ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、VZV(varicella zoster virus)、EB(Epstein−Barr)ウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス等が関与する感染症、その他X−linked lymphoproliferative syndromeやAIDS、骨髄移植、悪性リンパ腫などの基礎疾患を有する免疫不全状態にある個体が合併することが知られているが、健康人でも罹患する。また、VAHSは、発熱、全身性リンパ節腫張、肝機能異常、汎血球減少等の症状を呈する。ウイルス感染が引き金となることと考えられており、EBウイルスやサイトメガロウイルスなどの感染に伴う例が多いが、骨髄、リンパ節に血球を貪食した異型性のない組織球のびまん性増殖が認められることにより診断されている。
【0008】
Histiocytosisの臨床症状は、悪性、反応性を問わず極めて類似しており、その鑑別診断は主に病理学的に行なわれている。最近ではHHの臨床症状として、血清フェリチン(ferritin)が著増することがEzumiら(Cancer,61:2071−2076,1988)により明らかにされている。あるいは、新名主ら(臨床血液33(4):545−547,1992)は、血清ネオプテリン(neopterin)の測定がHHの病勢の指標となることを示唆しているが、明確で早期に診断できる体外診断薬は現在のところ存在しない。
これらHHの組織球賦活化の機序としては、例えばVAHSの場合ウイルス感染等により産生された何らかのサイトカインの関与が推察されているが、詳細は不明である。
【0009】
ところで、LD78は、Obaruら(J.Biochem 1986;99:885−894)によりヒト扁桃リンパ球をTPAとPHAで刺激した際、強く誘導されるmRNAより調製されたcDNAであることが明らかにされているが、これまでそのタンパク質の生理活性について、ヒト造血前駆細胞の増殖抑制作用(Jpn.J.Cancer Res.1992;83:499−504)、ラット歯骨細胞分化増強作用(Bone and Mineral 1992;19:215−223)、骨髄細胞増殖抑制作用(Blood 1990;76:1110−1116)等が報告されてはいるものの、特に疾患との関連については不明であった。そこで、本発明者らはLD78が純化された経緯より考察し、LD78ポリペプチドが炎症性のサイトカインであると考え、炎症が持続的に生じている疾患すなわち自己免疫疾患等での発症に関与していると推察し、LD78ポリペプチドが自己免疫疾患、特に潰瘍性大腸炎およびクローン病を初めとする炎症性腸疾患に関与していることを発見した。この発見により、生体中のLD78ポリペプチドを検出することで炎症性腸疾患の早期診断が可能となった。
【0010】
また、LD78は、マクロファージの組織障害性や腫瘍壊死因子(TNF)、ガンマインターフェロン(IFNγ)などのサイトカイン産生を増強させることが知られている。一方、HHは、mononuclearphagocyte system(MPS)の増殖性疾患であり、その中で血球貪食症候群(HS)では、血清IFNγの上昇が血球減少時に認められることが報告されている(小池ら、臨床血液,34(5);557−561,1993)。これらのことより、LD78がHSに関与していると考え、抗LD78モノクローン抗体を用いて、例えば免疫組織化学的に検討したところ、LD78がHSに深く関与していることを発見した。この発見により、生体中(組織、血清、血液や骨髄中の細胞)のLD78ポリペプチドを検出することでHSの早期診断が可能となり、本発明のモノクローン抗体の新たな有用性が開拓された。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
現行の診断法及び治療法においては、炎症性腸疾患等の自己免疫疾患あるいはHHに関わる明確な診断もしくは症状を十分に阻止することはできず、当該疾患の発症頻度は最近10年間においても減少が観られない。したがって、本発明はこれら炎症性腸疾患等自己免疫疾患およびHHとりわけHSの早期診断あるいは発症に対して極めて高い効果を有する自己免疫疾患関連疾病の予防、診断及び治療薬を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述した問題点を解決するもので、本発明者等が自己免疫疾患、特に炎症性腸疾患、あるいはHH、特にHSにおいて直接検出できる診断薬を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、自己免疫疾患例えば潰瘍性大腸炎やクローン病の病巣に存在する物質、または同様にHH例えばHSの単球・マクロファージ等が産生する物質すなわちLD78ポリペプチドを抗原として認識し、このものに特異的に結合することのできるモノクローン抗体を見出し、本発明に到達したものである。すなわち本発明は自己免疫疾患病巣部位に多く存在する、あるいはHHの単球・マクロファージ等の産生するLD78ポリペプチドを抗原として認識するモノクローン抗体に関するものである。
【0013】
本発明のモノクローン抗体は、炎症の生じていない正常な組織あるいは細胞では、病巣部位に比べてその部位での認識は極端に弱い。自己免疫疾患病巣部位は、いずれも抗原となり得るが、特に治療および診断の観点から好ましい病巣部位の抗原としては、腸管リンパ球、腸管上皮内リンパ球(IEL)あるいは関節滑膜リンパ球、甲状腺、末梢血等を挙げることができる。さらに、本発明のモノクローン抗体は、HH以外の疾患例えば再生不良性貧血(AA)、慢性骨髄単球性白血病(CMMoL)、急性骨髄単球性白血病(AMMoL)、および特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、鉄欠乏性貧血(IDA)等の骨髄穿刺液組織切片での認識は極端に弱い。HS疾患(VAHS,RHS,FHL)の単球・マクロファージ等が産生するLD78ポリペプチドは、いずれも抗原となり得るが、好ましい抗原としては、肝臓、脾臓、リンパ節、骨髄、末梢血等の単球・マクロファージ等が産生するLD78を挙げることができる。
【0014】
本発明のモノクローン抗体は、抗LD78ポリペプチド抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合細胞から産生することができる。この製造方法について更に詳しく述べると、まず遺伝子組換え技術を用いて作製した組換えLD78ポリペプチド(例えば酵母を宿主としての組換えタンパク質の生産)を動物に感作する。感作された動物においても、その種に特異的なLD78ポリペプチドの存在があるため、この1回の感作では、目的とする抗体を産生する感作細胞を得難い。そこで、本発明者等はヒトLD78ポリペプチドと感作される動物の有するLD78ポリペプチドと相同性の認められない2箇所の領域に対するタンパク質を合成し、これらを続けて動物に感作する。このようにして感作された動物の脾臓(他に胸腺、末梢リンパ節、末梢血等)より感作細胞を単離して抗LD78ポリペプチド抗体産生細胞を得、これをミエローマ(Myeloma cell)と融合させ、抗体産生性融合細胞(Hybridoma)を得る。この融合細胞を複数のウェルに分注し、培養し、各ウェルのその上清を酵素抗体法等の手段により分析し、組換えLD78ポリペプチドおよび天然型LD78ポリペプチドと特異的に結合するモノクローン抗体を製造することができる。
【0015】
ところで、このモノクローン抗体は自己免疫疾患、例えば潰瘍性大腸炎やクローン病あるいはHH例えばHSの進展を測定する反応試薬として用いることができるものである。すなわち、この抗体の認識する抗原のあるものは、その一部が血液中に流出するので、その場合、採取した血清中のその流出抗原をモノクローン抗体を反応試薬として、例えば酵素、放射性同位元素、蛍光物質等の標識物質を結合せしめた種々の免疫測定法、例えば酵素免疫吸着法(ELISA)等により定量することにより免疫異常疾患及びHHの進展度を測定することができる。このようにして、自己免疫疾患病巣部位あるいはHHの単球・マクロファージ等が産生する物質を抗原として得られる抗体産生細胞である抗LD78ポリペプチドモノクローン抗体は、その1種または2種以上を用いることにより自己免疫疾患の反応試薬として使用される。
【0016】
さらに、この抗体を予防もしくは治療に用いる場合、以下の機構が考慮され得る。モノクローン抗体を血管内に投与して病巣部との間に免疫複合体を形成させる。この複合体はそれ自体で白血球の遊走能があり、この複合体により補体が活性化され、それにより多核白血球(PMN)、次いでマクロファージは自らのFc受容体(Fc Receptor)を介して複合体に結合することにより貪食機能が活性化される。この複合体を貪食したマクロファージがそのまま血中へ流出することにより、病巣部の退縮が起こり、免疫異常は治癒するものである。本発明によってもたらされる抗体、もしくは該抗体に由来しヒトへの投与が可能な形態へ誘導されたキメラ抗体等のヒト型化抗体を含有するヒト自己免疫疾患あるいはHHの予防・治療剤においては、有効成分としての当該抗LD78ポリペプチドモノクローン抗体と公知の適当な賦形剤を組み合わせて予防・治療剤とすることができ、液状で使用することもできるし、好適な安定化剤と共に凍結乾燥して保存することも可能である。
【0017】
【本発明の作用並びに効果】
抗自己免疫疾患病巣部位あるいはHHの単球・マクロファージ等が産生する物質に対する抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合細胞から得られ、自己免疫疾患病巣部位あるいはHHの単球・マクロファージ等が産生する物質を特異的に認識する本発明のモノクローン抗体は、正常な血管は認識せず、自己免疫疾患病巣、例えば潰瘍性大腸炎やクローン病の病巣部の腸管粘膜層またはIEL(粘膜上皮細胞間リンパ球)あるいはHHの単球・マクロファージ等が産生する物質を認識し、これらに特異的に結合することができるものである。従ってこのモノクローン抗体に標識物質を結合せしめて血管内に投与し、自己免疫疾患の部位、あるいはHHの単球・マクロファージ等が産生する物質、それら疾患の進展度を予測することが可能であり、また、血液中に流出されるLD78ポリペプチドを測定する体外診断薬としても利用できる。さらに、該モノクローン抗体と病巣部との間の免疫複合体は、それ自体、マクロファージの動員効果、ひいてはマクロファージの貪食機能の活性化を促し、炎症性腸疾患を初めとする自己免疫疾患の治療に有効なものである。なお、本発明で提供されるモノクローン抗体を産生する代表的なハイブリドーマは工業技術院生命工学工業技術研究所(生工研)に受託番号第13572号(FERM P−13572)として寄託されている。
【0018】
本発明によってもたらされるモノクローン抗体は、自己免疫疾患特に潰瘍性大腸炎やクローン病を初めとする炎症性腸疾患並びにHHの免疫組織学的鑑別あるいは血液診断等に特に有用である。また、自己免疫疾患の予防および治療への応用可能な抗体である。
【0019】
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明は何等これらに限定されるものではない。
【0020】
【実施例】
試験例
(潰瘍性大腸炎モデルマウス由来腸間膜リンパ球中でのLD78の検出)
6〜10週令のBALB/cマウスに5%デキストラン硫酸塩水溶液(DSS)を自由飲水投与し、潰瘍性大腸炎モデルマウスを作出した(Gastroenterology,1990,98:694−702)。DSS投与後、2日毎に8日目までのモデルマウスの腸管膜リンパ節リンパ球を採取し、RNAをグアニジウムチオシアネート法(Molecular Cloning,1989:7.18−7.22)により調製した。調製したRNAを基に、RT−PCR法(PCR Protocols,1990:21−27)にてマウスLD78の検出を行なった。その結果、2日目からマウスLD78の発現が確認され、その発現量は病変の進行と共に増加していた。このことより、LD78の発現が潰瘍性大腸炎を初めとする各種自己免疫疾患に関与していることが解明された。
【0021】
上記RT−PCR法に使用したプライマーの塩基配列(サワディーテクノロジー社製)は以下に示す。
Figure 0003623985
【0022】
実施例1
(モノクローン抗体の調製)
抗原の調製
(1) 組換えLD78ポリペプチドの調製
特開平3−228683「生理活性ペプチドLD78α、LD78βおよびその製法、これに用いる組換えプラスミド」の明細書中に記載された方法により調製した。以下に、簡単にその調製法を記載する。
【0023】
ヒトLD78α遺伝子およびLD78β遺伝子を組み込んだプラスミドを構築した。続いて、このプラスミドにより形質転換された組換え酵母を培養することにより、目的とする組換えLD78α及びLD78βポリペプチドを大量に製造する方法を確立した。すなわち、形質転換酵母を酢酸アンモニウムの存在下で培養し、培養後、その培養上清中に分泌されたLD78α及びLD78βポリペプチドが集積される。そこで、酵母菌培養上清を分画分子量10,000の限外濾過膜(ミリポア社)を用いてLD78ポリペプチドの濃縮・回収を行なった。更に、陰イオン交換カラム(ファルマシア社)を用いて精製した後、凍結乾燥を行ない、目的の組換えLD78ポリペプチドを得た。これを免疫用抗原及びアッセイ用抗原として用いた。
【0024】
(2) 合成ペプチドの作製
LD78αのアミノ酸配列第13〜33番目に対応する合成ペプチド(FSYTSRQIPQNFIADYFETSS;LD−1)および第50〜70番目に対応する合成ペプチド(VCADPSEEWVQKYVSDLELSA;LD−2)を免疫抗原及びアッセイ用抗原として使用した。
【0025】
上記ペプチドの化学合成にはABI430Aペプチドシンセサイザー(アプライドバイオシステム社)のMAPS(4−branch)法を用いた。その結果、粗生成物が得られ、TFMSA法によりレジンからペプチドを切り出した後、逆相高速液体クロマトグラフィー(逆相HPLC)による精製を行なった。逆相HPLCによる精製を3回繰り返し、得られたピーク画分を集め、アミノ酸分析を行なった結果、LD78αのアミノ酸組成と一致したことより、所望の上記配列を有するLD78の合成ペプチドと断定した。得られた合成ペプチド(LD−1,LD−2)を凍結乾燥し、免疫用抗原及びアッセイ用抗原として用いた。
【0026】
(3) マウスの免疫感作
一例として、前記で調製した組換えLD78ポリペプチド及び合成ペプチドによる免疫感作を以下に示す。
【0027】
4〜8週齢のC3H/HeNマウス群を使用した。初免疫感作は腹腔内経路でフロイント完全アジュバント存在下で組換えLD78ポリペプチド20μgを1回接種した後、3週後に腹腔内経路で合成ペプチド20μgをフロイント不完全アジュバント存在下で1回免疫する。その2週後にフロイント不完全アジュバント存在下で腹腔内経路で合成ペプチド20μgを免疫した。その2週後に静脈内経路で合成ペプチド20μgを接種した。
【0028】
(4) 細胞融合及びハイブリドーマの培養
最終免疫の3日後に、常法によりマウスから脾臓細胞を採取した。
脾臓細胞をミエローマ細胞p3X63Ag8−U1と細胞数5対1の割合で混合して、遠心処理(1,200r.p.m./5分)して上清を除き、沈澱した細胞塊を充分ほぐした後、攪はんしながら、1mlの混合液(ポリエチレングリコール−4000(2g),MEM(2ml),ジメチルスルホキシド)を加えた。5分間37℃にてインキュベートした後、液の全量が50mlになるようにゆっくりとMEMを加えた。遠心分離後(900r.p.m./5分)、上清を除き、ゆるやかに細胞をほぐした。これに正常培地(RPMI−1640培地に牛胎児血清10%を加えたもの)100mlを加え、メスピペットを用いてゆるやかに細胞を懸濁した。
【0029】
懸濁液を24穴の培養プレートに分注し(1ml/穴)5%の炭酸ガスを含む培養器中で、温度37℃で24時間培養した。次に、1ml/穴のHAT培地(正常培地にヒポキサンチン(1×10−4M),チミジン(1.5×10−3M)及びアミノプテリン(4×10−7M))を加え、さらに24時間培養した。その後、2日間、24時間毎に、1mlの培養上清を同量のHT培地(HAT培地からアミノプテリンを除く)と交換し、前記と同様にして10〜14日間培養した。
【0030】
コロニー状に生育した融合細胞(約300個)の認められたそれぞれの穴について、1mlの培養上清を同量のHT培地と交換し、その後、2日間、24時間毎に、同様の交換を行なった。HT培地で3〜4日培養した後、培養上清の一部を採り、以下に述べるスクリーニング法にて目的のハイブリドーマを選別した。
【0031】
(5) ハイブリドーマのスクリーニング
目的のハイブリドーマの選別には下記のEIA法、ウエスタン・ブロット法を組み合わせて行なった。
【0032】
▲1▼ EIA法
96穴のマイクロテストプレートに前記のごとく作製した合成ペプチド抗原、もしくは精製組換えポリペプチド(蛋白質濃度2μg/ ml)を100μl/穴で加え、4℃で一晩インキュベートすることにより固相化した。さらに、1%BSA(ウシ血清アルブミン)溶液150μlを加え、同様にインキュベートしてマスキングを行なった。このようにして作製した抗原固相化プレートに細胞融合法によって得られたハイブリドーマおよびクローニング後のハイブリドーマの培養上清を加えて、4℃で1.5時間インキュベート後、0.1%Tween20/PBSで3回洗浄し、ペルオキシダーゼ標識抗マウス免疫グロブリン抗体溶液(カッペル社製、5,000倍希釈)を100μl/穴加えた。4℃で1時間インキュベート後、0.1%Tween20/PBSにて5回洗浄し、その後TMBZ基質溶液を加え、常法により発色させ、その吸光度を波長450nmにて測定した。こうして組換えヒトLD78ポリペプチドもしくは合成ペプチドと強く反応するハイブリドーマクローンを選択した。
【0033】
▲2▼ ウエスタン・ブロッティング法
組換えLD78ポリペプチド或いは天然型LD78(HTLV−1感染T細胞株の培養上清より精製したもの;精製法は組換えLD78ポリペプチド精製法と同様)を20%のSDS−ポリアクリルアミドゲルを用いて電気泳動し、ゲル中のLD78ポリペプチドをニトロセルロース膜上に移行させ、膜を0.4〜0.5cm幅に切断した。各細片をハイブリドーマ培養上清液に浸し、一晩インキュベートした。その後、細片をPBSで3回洗浄した後、ビオチン標識抗マウスIgG(TAGO社製)の1:750希釈液中で2時間保温した。細片をPBSで3回洗浄後、西洋わさびペルオキシダーゼを結合させたアビジン(シグマ社製)(1:1000希釈)に浸し、1時間保温した。PBSで3回洗浄後、4−クロロ−1−ナフトールを用いる発色試薬(Bio−Rad社製)で発色させ、LD78ポリペプチドの発色バンドを示すハイブリドーマを選びクローニングした。クローニング後のハイブリドーマクローンについても同様の手法で選別した。上記の選別方法によって所望のモノクローン抗体を産生するハイブリドーマ(λ78δ)株が得られた。
【0034】
(6) λ78δ株によるモノクローン抗体の製造
プリスタン処理した8週齢のBALB/c*C3H/HeN F1雌マウスに前記実施例で得られたハイブリドーマλ78δ株の5×10個/匹を各々のマウスの腹腔内に投与した。10〜21日目後に、腹水癌が誘発された。マウスから腹水を採り、3000r.p.m./5分の遠心処理により固形成分を除去した後、アフィゲルプロテインA MAPS−IIキット(Bio−Rad社製)を用いたアフィニティークロマトグラフィーにて精製した。
【0035】
実施例2
(λ78δ抗体の性状解析)
(1)抗体の特性
得られた抗体λ78δのアイソタイプ、サブクラスの決定は各種抗マウスイムノグロブリンサブクラス抗体を吸着させたマイクロプレートを用いたELISA法で同定することができ、その結果IgG1,κであることが判明した。また、ゲル電気泳動、並びに等電点電気泳動による解析の結果、分子量約15万ダルトン、等電点(pI)は6.7であることが判った。
【0036】
(2) 合成ペプチドとの反応性
得られた抗体の反応性を各種合成ペプチド、LD−1及びLD−2の合成ペプチドを使用して確認した。方法は前述したハイブリドーマのスクリーニングの(1)EIA法の項に示した。図1に示すように、λ78δ抗体は、LD−1ペプチドとは反応しないが、LD−2ペプチドと強く反応する抗体であることが示された。
【0037】
(3) 天然型LD78及び組換えLD78ポリペプチドとの結合特性(ウエスタン・ブロッティング法)
λ78δ抗体の天然型及び組換えLD78ポリペプチドとの反応性を調べる為に、ウエスタン・ブロッティングを行なった。方法は前述したハイブリドーマのスクリーニングの▲2▼ウエスタン・ブロッティング法の項に準じた。Aのストリップは陽性コントロールとして組換えLD78免疫ヤギ抗血清を用いたが、この部分にLD78のバンドが観察された。Bのストリップは、組換えLD78及び天然型LD78ポリペプチドと結合し、LD78ポリペプチドの生理活性を阻害する能力を有するλ78δモノクローン抗体を用いている。これにより、本発明に基づくλ78δ抗体は、明確に天然型及び組換えLD78ポリペプチドを認識していることが判明した(図2)。
【0038】
実施例3
(潰瘍性大腸炎患者生検サンプルのλ78δ抗体による免疫組織染色)
潰瘍性大腸炎患者患部組織(滋賀医科大学第二内科より入手)を内視鏡的生検後、λ78δ抗体を用いて免疫組織染色を行なった。生検組織をホルムアルデヒドで固定した後、パラフィン包埋した。ミクロトームにより、包埋した組織を薄切し、次に示す方法にて免疫組織染色を行なった。λ78δ抗体を1μg/ml濃度にて、37℃、1時間インキュベートした後、PBS−Tween20溶液にて3回洗浄した。続いて、第二抗体として500倍希釈したビオチン標識抗マウスIgG抗体(DAKO社製,Code No.;E354)と37℃、1時間インキュベートした。その後、PBS−Tween20溶液にて3回洗浄した後、1000倍希釈したペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン(DAKO社製;Code No.P397)と37℃、1時間インキュベートした。その後、発色基質AEC(DAKO社製,Code No.;K697)にて組織切片を染色した。
【0039】
その結果、図3に示すように、λ78δ抗体は潰瘍性大腸炎患者患部凍結組織切片中の腸間リンパ球、腸管上皮内リンパ球(IEL)等との反応性を示した。図(図面代用写真)中、白枠矢印で示される部分が染色された反応部位である。一方、同患者中の非患部においてはλ78δ抗体との反応は認められなかった。この点からも、明らかにLD78が潰瘍性大腸炎を初めとする炎症性腸疾患を含む各種自己免疫疾患に関与していることが、実際のヒト患者の組織を用いて、本発明の抗体を用いることによって初めて解明された。
【0040】
実施例4
(潰瘍性大腸炎およびクローン病患者末梢血血清中のLD78ポリペプチドの検出)
潰瘍性大腸炎及びクローン病患者末梢血血清(滋賀医科大学第二内科より入手)及び健常人末梢血血清をλ78δ抗体を用いて、血清中のLD78ポリペプチドの検出を行なった。
血清サンプルをリン酸緩衝液(PBS)にて5倍〜50倍に希釈したものをニトロセルロース膜上にスロットブロットあるいはドットブロットした。フィルターを風乾後、1%BSA/PBS中で、37℃で1時間インキュベートする。その後、λ78δ抗体をPBSで50μg/mlに調製した溶液中で、37℃で、1時間インキュベートした。0.1% Tween20/PBSで3回洗浄し、ペルオキシダーゼ標識抗マウス免疫グロブリン抗体溶液(カッペル社製、3000倍希釈)中で、37℃、1時間インキュベートした。その後0.1% Tween20/PBSで5回洗浄し、その後、DAB基質溶液を加え、常法により発色させた(図4)。
その結果、健常人末梢血血清中では、いずれのサンプルもLD78ポリペプチドが検出されなかったのに対して、潰瘍性大腸炎及びクローン病患者血清中では全てのサンプルにおいてLD78ポリペプチドが検出された。この点より、自己免疫疾患例えば潰瘍性大腸炎やクローン病患者の末梢血血清中のLD78ポリペプチドを検出することで、これら疾患の診断を行なえ得ることが、本発明により初めて明らかにされた。
【0041】
実施例5
(HS患者骨髄穿刺液組織切片サンプルのλ78δ抗体による免疫組織染色)
VAHS、RHS、FHL、AA、CMMoL、AMMoL、ITP、IDAの患者骨髄穿刺液組織切片を用い、実施例3において記載した方法により、免疫染色を行なった(図5並びに図6)。また、RHSでは上記の組織切片の他に剖検で得られた肝、脾、リンパ節、骨髄も同様に染色した。
その結果、AA、CMMoL、AMMoL、ITP、IDAの患者サンプルの単球、芽球ではほとんど染色されなかったのに対し、各HS患者サンプルでは単球、マクロファージ及び大型の単球様細胞等が強く染色された。また、RHSの肝及びリンパ節では、類洞部(sinusoid)に著明なマクロファージの浸潤を認め、これも強く染色された。図(図面代用写真5、6)中、白枠矢印で示される部分が染色された反応部位である。一方、同患者中の非患部においてはλ78δ抗体との反応は認められなかった。
これらの点より、明らかに、各種HSを初めとするHH疾患において、血球貪食やサイトカイン異常高値に単球、マクロファージ等の細胞自身の産生するLD78が関与していることが、実際のヒト患者の組織を用い、本発明の抗体を用いることで初めて解明された。
【0042】
以上のように、λ78δ抗体を各種自己免疫疾患あるいはHHの診断に応用することが可能であることが判った。診断法としては、例えばフローサイトメトリー法、ウェスタン・ブロット法、EIA法、RIA法、患者組織を用いての免疫染色法であるhisto−in situ hybridization法等が好適に適用される。
【0043】
実施例6
(生理活性阻害効果測定法)
3.5cmのシャーレ(ファルコン社)で、ヒト骨髄単核細胞[Blood,Vol 76,501−507(1990)]3×10個を、1.2%メチルセルロース及び10%牛胎児血清を含むIMDM(Iscove’s modified Dulbecco’s medium)培地(GIBCO社)(60μg/mlカナマイシン、2 mmol/L L−グルタミン、50μmol 2ーメルカプトエタノール、2 ng/ml ヒトインターロイキン3含有)中で、5% COの存在下、10日間培養すると、約400個のコロニーが形成される。この系に、100ng/mlの天然型もしくは組換えLD78ポリペプチドを添加して培養する。その際、更にλ78δ抗体を添加しておく。
【0044】
その結果を表1に示す。培養10日目に形成される顆粒球マクロファージのコロニーを計測すると、100ng/ml以上のLD78を添加した場合は、LD78無添加に比べて、コロニー数の顕著な抑制が観察される(Jpn.J.Cancer Res.,83,499−504,1992)。一方、λ78δ抗体及びLD78を添加した場合は、LD78による骨髄単核細胞の顆粒球、マクロファージのコロニー形成の減少は認められない。従って、λ78δ抗体にはLD78の生理活性を阻害する特性を有していることが示された。
【0045】
【表1】
Figure 0003623985
【0046】
以上のように、λ78δ抗体の有する生体中で自己免疫疾患に起因しているLD78ポリペプチドの生理活性を阻害する作用により、自己免疫疾患の治療の可能性が示される。
【0047】
【配列表】
Figure 0003623985
【0048】
【配列表】
Figure 0003623985
【0049】
【配列表】
Figure 0003623985
【0050】
【配列表】
Figure 0003623985
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるモノクローン抗体(λ78δ抗体)の性状解析に用いた合成ペプチド(LD−1,LD−2)との反応性を示す図である。
【図2】本発明によるモノクローン抗体(λ78δ抗体)の天然型および組換えLD78ポリペプチドとの反応性を示す図である。各抗体の初期濃度は50μg/mlである。
【図3】本発明によるモノクローン抗体(λ78δ抗体)の潰瘍性大腸炎患者生検サンプルとの反応性を示す生物の形態図(図面代用写真)である。
【図4】本発明によるモノクローン抗体(λ78δ抗体)の潰瘍性大腸炎及びクローン病末梢血サンプルとの反応性を示す図である。
【図5】本発明によるモノクローン抗体(λ78δ抗体)のVAHSおよびFHL患者生検サンプルとの反応性を示す生物の形態図(図面代用写真)である。
【図6】本発明によるモノクローン抗体(λ78δ抗体)のRHS患者生検サンプルとの反応性を示す生物の形態図(図面代用写真)である。

Claims (4)

  1. 生物学的試料中に存在するLD78ポリペプチドを測定することを特徴とする、潰瘍性大腸炎およびクローン病より選ばれる難治性炎症性腸管障害の検出方法。
  2. 生物学的試料中のLD78ポリペプチドを測定するにあたり、当該LD78ポリペプチドに結合性を有するモノクローン抗体を利用する、酵素免疫測定法、放射免疫測定法、ウェスタンブロット法、凝集法、免疫比濁法および免疫拡散法より選択される測定方法により構成される請求項1に記載の方法。
  3. 生物学的試料中に存在するLD78ポリペプチドを測定することを特徴とする、血球貪食性組織球食作用(Hemophagocytic Histiocytosis;以下、HHと称することがある)に起因する疾患の検出方法。
  4. 生物学的試料中のLD78ポリペプチドを測定するにあたり、当該LD78ポリペプチドに結合性を有するモノクローン抗体を利用する、酵素免疫測定法、放射免疫測定法、ウェスタンブロット法、凝集法、免疫比濁法および免疫拡散法より選択される測定方法により構成される請求項3に記載の方法。
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