JP3623570B2 - 計量装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組合せ計量等を行なう計量装置に関し、詳しくはこれに装備されたホッパのゲート開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種商品の自動計量に用いられる装置として、組合せ計量装置がある。この装置の多くは、図3に示すように、図示しない機台上に配置された支持台(40)の中央部に加振器(42)を介して分散テーブル(41)を配置し、分散テーブル(41)の周囲に別の加振器(44)を介して複数個の供給トラフ(43)を放射状に配置すると共に、各トラフ(43)の先端部下方にこのトラフ(43)と同数のプールホッパ(45)及び計量ホッパ(46)を上下に2段配置した構造である。
【0003】
この装置における計量手順は以下の通りである。すなわち、先ず分散テーブル(41)を加振器(42)で加振してテーブル(41)上の被計量物を各供給トラフ(43)に分散流入させると共に、これを加振器(44)で加振してトラフ(43)の下流側に搬送し、各トラフ(43)の先端から落下した被計量物を上段の各プールホッパ(45)内に収納する。次いで、プールホッパ(45)を選択的に開いてその内部の計量物を下段の計量ホッパ(46)に供給し、各計量ホッパ(46)に個別に設けたロードセル(図示省略)でその重量を計量する。次に各計量ホッパ(46)での計量値の組合せの中から合計重量が目標値に等しいか、目標値に最も近い最適な組合せを選定し、選定された組合せに対応する計量ホッパ(46)を開いて被計量物を一斉に排出する。これを計量ホッパ(46)の下方に配置した摺り鉢状の集合シュート(47)で集め、包装工程等の次工程に搬送する。
【0004】
図4は、上述したプールホッパ(45)及び計量ホッパ(46)の一構造例である。同図(a)に示すように、これらのホッパ(45)(46)は、通常、角筒状のホッパ本体(50)と、その側面に設けたゲート軸(51)(51)で回転可能に枢支されたゲート(52)(52)とで構成される。両ゲート(52)は、ゲート軸(51)を中心として閉じ位置(a図)と開き位置(b図)との間を揺動し、本体(50)の下部開口を閉塞・開放する。従来では、このようなゲート(52)の開閉運動を、エアシリンダ(54)の進退運動を複数のリンク材からなる開閉リンク機構(55)で揺動運動に変換して得ている。すなわち、開き動作時には、エアシリンダ(54)のピストンロッドを進出させ、駆動リンク(56)の押圧部(57)を押圧してゲート(52)を開き、閉じ動作時には、エアシリンダ(54)のピストンロッドを退入させてその先端部を押圧部(57)から離反させ、開き動作時に蓄勢したバネ(58)の弾性力を利用してゲート(52)を閉じるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の計量装置では、被計量物が食品類である場合が多く、食品衛生上、定期的な洗浄作業が欠かせない。そのため、従来では、プールホッパや計量ホッパをフレームに引っ掛けるようにして取付け、洗浄時にはこれらを簡単に取り外し可能とし、個々のホッパ並びに装置本体を入念に洗浄できるようにしている。
【0006】
ところが、従来装置では、ホッパを取り外す際にエアシリンダ(54)と、これに駆動される駆動リンク(56)との間でホッパ側の機構と装置本体側の機構とが分離される。そのため、取り外したホッパには多数のリンク材やバネ(58)が付属し、これらが邪魔になるためにホッパの洗浄作業が行ないにくくなる欠点があった。特にバネは形状が複雑なこともあって洗浄しにくく、バネ内部に入り込んだ異物が雑菌発生の温床となる等、問題が多いのでその省略が望まれている。
【0007】
また、ホッパを取り外すと、バネ(58)の弾性力によりゲート(52)が閉じ状態に保持されるため、ゲート(52)の内面等を洗浄する際には、バネ(58)の弾性力に抗してゲート(52)を押し広げながら本体(50)内に手を差し入れて洗浄しなければならず、作業が面倒である。特に、ゲート(52)が全閉位置にあるとリンク中のトグル機構(59)がデッドポイントに達してセルフロックするため(図6(a)参照)、かかる洗浄作業がより一層困難化する。すなわち、作業者は、バネ(58)の弾性力に抗しながら押圧部(57)をホッパ側に押圧してロックを解除し、この状態に保持したままホッパ内に手を差し入れてゲート内面を洗浄するという極めて煩雑な作業を必要とする。
【0008】
そこで、本発明では、洗浄労力を軽減することのできる計量装置の提供を目的とする。具体的には、洗浄時等において、ホッパを装置本体から取り外した際にも、ホッパにリンク機構等が付属せず、特に洗浄性の悪いバネを省略することができ、しかも取り外し状態ではゲートがフリーとなって自由に動かすことができる計量装置を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明装置は、ホッパ本体の下部開口を開閉するゲートを備えたホッパと、ホッパが着脱自在に装着される装置本体とを備えた計量装置であって、装置本体に、ゲートを開閉させる開閉リンク機構と、この開閉リンク機構を駆動する駆動装置とを設けると共に、ゲートと開閉リンク機構の揺動端部との間に係合手段を介在させ、開閉リンク機構に、その揺動端部を前記係合手段を介してゲートと連結した状態でゲートを閉止させた時、ホッパ本体の下部開口がゲートで閉塞されるようにリンクの長さを調整可能とする調整手段を設けたものである。
【0010】
係合手段を、切欠き穴とこれに嵌合する係合ピンとの組合せにするとよい。
【0011】
開閉リンク機構にトグル機構を設けてもよい。
【0012】
調整手段は、長穴と、この長穴に、その長手方向に沿って位置変位可能に且つ所定位置で位置決め可能に挿入された枢軸とで構成する。
【0013】
また、ゲートの開閉運動に対応して同磁極が相対的に接近・離隔するように配置した一対の磁石を設け、ゲートの開き動作時に磁石同士を相対的に接近させ、その時の両磁石の反発力によりゲートに閉じ方向の反力を付与してもよい。
【0014】
ゲートを開閉させる開閉リンク機構に枢軸を中心として揺動する揺動リンクを設け、揺動リンクの一端部に一方の磁石を装着すると共に、この磁石の揺動軌跡に面する静止位置に他方の磁石を配置するとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるゲート開閉装置を上述の計量ホッパに適用した場合の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。
【0016】
図1に示すように、本発明装置は、モータや減速機等の回転駆動源からなる駆動装置(4)、駆動装置(4)と連結したカム機構(5)、複数のリンク材からなる開閉リンク機構(6)、ゲート(2)の背面(ゲートの装置本体側の面であって、開閉リンク機構(6)と対向する面)と開閉リンク機構(6)の揺動端部との間に設けられた係合手段(7)とを具備する。各構成要素のうち、駆動装置(4)、カム機構(5)及び開閉リンク機構(6)は、全て装置本体側の静止部材(32)に支持又は装着されている。
【0017】
カム機構(5)は、カム(10)及びカムフォロア(11)で構成される。カム(10)は、駆動装置(4)の出力軸(12)に取付けられ、円形の小径カム面(4a)と、この小径カム面(4a)と連続させて偏心配置した同じく円形の大径カム面(4b)とを具備する。カムフォロア(11)は、後述するように開閉リンク機構(6)の揺動リンク(13)に回転可能に軸支されている。
【0018】
開閉リンク機構(6)は、装置本体側から順番に揺動リンク(13)、中間リンク(14)、係合リンク(15)の3つのリンク材を一連に連結して構成される。
【0019】
揺動リンク(13)は、略L字型をなし、略中央部に取付けた枢軸(16)によって、基体(17)上に固定した支持部材(図示省略)に回転可能に軸支される。揺動リンク(13)の一端部には、一方の極(例えばN極)を外径側に向けて可動磁石(20)が固定されており、この可動磁石(20)と枢軸(16)との間に前記カムフォロア(11)が枢着されている。揺動リンク(13)の他端部には、長尺状の中間リンク(14)の一端部が回転可能に枢着され、さらに中間リンク(14)の他端部には、これよりも短尺の係合リンク(15)の一端部が回転可能に枢着されている。
【0020】
係合リンク(15)の他端部、すなわち開閉リンク機構(6)の揺動端部には、切欠き穴(22)が設けられる。この切欠き穴(22)は、ゲート(2)背面に設けられた断面円形の係合ピン(21)と係合可能であり、この係合ピン(21)と切欠き穴(22)との組合せによって前記係合手段(7)が構成される。もちろん、係合ピン(21)と切欠き穴(22)の配置関係を逆にして係合手段(7)を構成してもよい。ここで「係合手段」とは、一方が他方に対して回転可能であり且つ自由に連結・分離できる構造をいい、上述の係合ピン(21)と切欠き穴(22)の組合せに限らず、それ以外の構造も適用可能である。係合ピン(21)は、ゲート(2)背面に装着した支持部材(23)にゲート軸(9)の軸線方向に沿って取付けられ、切欠き穴(22)は、係合リンク(15)の先端部に、接線方向に向けて下向きに形成されている。
【0021】
前記中間リンク(14)及び係合リンク(15)は、トグル機構(25)として機能する。すなわち、両リンク(14)(15)は、ゲート(2)を完全に閉じた状態で且つ係合ピン(21)と切欠き穴(22)を係合させた状態で、係合ピン(21)、係合リンク(15)と中間リンク(14)の枢軸(26)、中間リンク(14)と揺動リンク(13)の枢軸(27)の3軸(何れもゲート軸(9)と平行である)が一直線上に並ぶような位置関係に配置される。これにより、ゲート(2)を閉じると、開閉リンク機構(6)がデッドポイントに達し、セルフロックしてトグルがかかった状態となる。
【0022】
また、係合リンク(15)と中間リンク(14)の間には、調整手段(30)が設けられる。この調整手段(30)は、一方のリンクに長穴(31)を設けると共に、この長穴(31)に他方のリンクに設けた枢軸(26)を挿入し、枢軸(26)を長穴(31)の長手方向に沿って位置変位可能に且つ所定位置で位置決め可能に保持したもので、トグル機能の調整用として装備されている。具体的には、係合ピン(21)と切欠き穴(22)とを係合させた状態でゲート(2)を閉止させた時に、ホッパ本体(3)の下部開口がゲート(2)によって完全に閉塞され且つ両リンク(14)(15)が一直線上に並ぶように枢軸(26)を位置変位させてリンク長さを調整する。この種の調整手段(30)を装備することにより、本願のようにゲート(2)復帰用のバネを省略した構造であっても、ゲート(2)を確実に閉止させるとが可能となる。
【0023】
前記駆動装置(4)は、ロードセル(31)を介して装置本体の静止部材、例えば支持台(32)に取付けられた基体(17)上に支持される。基体(17)のうち、可動磁石(20)の揺動域に面する位置、具体的には、揺動リンク(13)がゲート(2)の開き位置に対応する位置(二点鎖線で示す)に達した際に可動磁石(20)と対向する位置には、固定磁石(33)が配置される。この固定磁石(33)は、前記可動磁石(20)の外径側の磁極(N極)と同じ磁極を揺動リンク(13)側に向けて配置される。つまり、両磁石(20)(33)は、ゲート(2)の開閉運動に連動して同じ磁極が相対的に接近・離隔するような態様に配置される。固定磁石(33)及び可動磁石(20)としては、一般的な永久磁石を使用すればよいが、電磁石を使用することも可能である。
【0024】
基体(17)の上部には、ホッパ(1)を係止するための係止部材(35)が取付けられる。この係止部材(35)は、図1及び図2に示すように、薄肉鋼板を階段状に屈曲して形成され、基体(17)との間に上方及び両側面を開口させた挿入空間(36)を確保してその下端部を基体(17)のホッパ側の面に装着したものである。係止部材(35)の上端部には、基体(17)との間隔がさらに拡がるように鋼板端部をホッパ側に折り曲げて案内部(37)が形成される。一方、角筒状をなすホッパ本体(3)の装置本体側の面には、薄肉鋼板をコ字型に屈曲形成してなる取付け部材(38)が、その両端部をホッパ側に向けて装着される。この取付け部材(38)の中間部(38a)を係止部材(35)と基体(17)との間の挿入空間(36)に上方から挿入することにより、ホッパ(1)が所定位置に位置決め保持され、しかも基体(17)に対しては一方向(上下方向)で挿脱可能となる。係止部材(35)の上端部に案内部(37)を設けたことから、挿入時にはその案内作用により、取付け部材(38)が容易に挿入可能となる。
【0025】
その他、図4(a)に示すように、取付け部材(38)の一ヶ所を支持ピン(61)で支持すると共に、取付け部材(38)の下端部を基体(17)に当接させた取付け構造でホッパを支持してもよい。
【0026】
このような取付け構造であれば、基体(17)、駆動装置(4)、カム機構(5)、開閉リンク機構(6)、ホッパ(1)、取付け部材(38)及び係止部材(35)等の全ての構成部材の重さがロードセル(31)に負荷されるので、この重さと被計量物を投入した後の全体の重さとを計測することにより、その差から被計量物の重量を検知することが可能となる。
【0027】
以上の構成において、駆動装置(4)を起動してカム(10)を反時計回りに回転させると、カム(10)のカムフォロア(11)との接触部分が小径カム面(4a)から大径カム面(4b)に移行し、その結果、揺動リンク(13)が枢軸(16)を中心として時計回りに回転する。これにより、中間リンク(14)が上方に引き上げられ、さらに係合リンク(15)が上方に移動しつつ下向き姿勢となって、ゲート(2)が開き位置(二点鎖線で示す)に達する。次に、駆動装置(4)を逆転させると、各リンク(13)(14)(15)が逆の動きをしてゲート(2)が閉じ位置(実線で示す)に達する。
【0028】
このような閉じ状態では、トグル機構(25)がデッドポイントに達してセルフロックするので、仮に駆動装置(4)を停止し、ゲート(2)に何らの駆動力を付与しなくても、ゲート(2)をその内面側から押し開くことはできず、よってゲート(2)がホッパ本体(3)内の被計量物の重みで勝手に開く事態を防止することができる。その他、ゲート(2)が閉じた後、引き続いて駆動装置(4)を全閉直前と同方向に駆動しても、同様にゲート(2)をロックすることができる。
【0029】
その一方、開き状態では、可動磁石(20)と固定磁石(33)が対向し、両磁石間で生じる磁気反発力によりゲート(2)に閉じ方向の反力が付与される。従って、駆動装置(4)を逆転して閉じ行程を開始する際にもその始動トルクを小さくすることができる。通常、始動時には最も大きなトルクが必要とされるから、、このように始動トルクを小さくできれば、駆動装置(4)として容量の小さい小型のものが使用可能となり、製作コストや運転コスト等を抑制することが可能となる。
【0030】
閉じ反力を確保するという点にのみ着目すれば、磁石(20)(33)ではなく、従来のようにバネを使用しても同じ作用効果が得られるが、バネでは閉じ動作の開始から終了に至るまで一定の弾性力が作用し、ゲートの閉じ速度が比例的に増加するため、閉じ行程の後半ではバネによる閉じ速度が駆動装置(4)による閉じ速度をうわまると考えられる。そのため、完全に閉じる直前には、駆動装置(4)による速度制御が困難となり、ゲート(2)の閉じ速度が著しく増大し、ゲートがホッパ本体に激しく衝突して大きな騒音を生じるおそれがある。これに対し、磁石を使用すれば、磁石同士の反発力が両者間の距離の二乗に比例して減少するので、閉じ過程の最終段階では反発磁力がほとんど作用せず、駆動装置(4)の駆動力でのみゲート(2)を閉じることができる。従って、閉じ行程の終盤で駆動装置(4)を減速制御することにより、上記騒音等の発生を回避することが可能となる。もちろん、騒音等の発生が問題とならないのであれば磁石(20)(33)とバネを併用してもよい。この場合、バネは開閉リンク機構(6)の何れかのリンク材、例えば中間リンク(14)と基体(17)との間に改装し、ホッパ(1)の分離時にホッパに付属しないようにする必要がある。また、磁石を設けずにバネのみで閉じ反力を付与してもよい。
【0031】
また、洗浄時において、ホッパ(1)を取り外す際には、係合リンク(15)を上方に持ち上げて係合ピン(21)を切欠き穴(22)から脱出させた状態でホッパ(1)を上方に引張りあげればよく、極めて簡単な作業でホッパを分離することができる。また、取り外したホッパ(1)にはリンク材が一切付属せず、バネを使用しないことから当然にバネが付属することもない。従って、リンク材やバネに邪魔されることなく、能率よくホッパ(1)を洗浄することができる。
【0032】
さらには、取り外し後のゲート(2)は、バネやトグル機構が付属しないことから外力の負荷されないフリー状態であり、自由に動かすことができるので、従来装置では洗浄しにくかったゲート(2)の内面(ホッパの内部に露出した面)も簡単且つ確実に洗浄することができる。
【0033】
なお、図1及び図2では、1つのゲート(2)を有する片開き式のホッパを図示しているが、図4に示すような2つのゲートを有する両開き式のホッパにも同様の構成が適用可能である。この場合には、一方のゲートに図1に示す開閉機構を適用し、他方のゲートを図4に示す連結リンク(60)を介して前記一方のゲートに連結すればよい。この他、2つのゲートのそれぞれに独立して上述の開閉機構を設置してもよい。また、上述のゲート開閉機構は、計量ホッパに限らず、プールホッパ(45:図4参照)にも同様に適用である。但し、この場合にはロードセル(31)が不要となるのでこれを省略する。
【0034】
【発明の効果】
このように本発明によれば、装置本体に開閉リンク機構と駆動装置とを設け、ゲートと開閉リンク機構の揺動端部との連結部に係合手段を介在させているので、係合手段を解除すれば、リンク機構や駆動装置を装置本体側に残してホッパのみを取り外すことができる。この場合、取り外したホッパには、リンク機構やバネ等が付属しないので、洗浄時にはリンク機構やバネ等に邪魔されることなく、能率よくホッパを洗浄することが可能となる。また、調整手段を具備することから、ゲートを閉じた際にも、ホッパ本体の下部開口をゲートで確実に閉塞することができる。
【0035】
係合手段を、係合ピンと切欠き穴の組合せとすれば、一方を他方に対して挿脱するだけで簡単に両者を係合、分離することができる。
【0036】
開閉リンク機構にトグル機構を設けると、ホッパの分離時にはトグル機構が装置本体側に残る。これにより、ホッパのゲートが、外力が負荷されないフリー状態となり、自由に動かせるようになるので、従来装置では洗浄しにくかったゲートの内面も簡単且つ確実に洗浄できるようになる。
【0037】
ゲートの開閉運動に対応して同磁極が相対的に接近・離隔するように配置した一対の磁石を配設し、ゲートの開き動作時に磁石同士を相対的に接近させ、両磁石の反発力によりゲートに閉じ方向の反力を付与するようにすれば、閉じ動作開始直後の所用トルクを軽減して駆動装置の小型化を図ることができる。また、磁石の反発力が距離の二乗に比例して減少するので、閉じ行程の終盤では、駆動装置の駆動力でのみゲートを閉じることができる。従って、駆動装置を減速制御することにより、ゲートとホッパ本体との衝突による騒音の発生レベルを低下させることができる。さらには、洗浄しにくいバネが省略されるので、洗浄能率のさらなる向上が達成される。
【0038】
ゲートを開閉させる開閉リンク機構に枢軸を中心として揺動する揺動リンクを設け、揺動リンクの一端部に一方の磁石を装着すると共に、この磁石の揺動軌跡に面する静止位置に他方の磁石を配置すれば、上述の作用効果を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるゲート開閉装置の側面図である。
【図2】ホッパの取り付け方法を示す斜視図である。
【図3】一般的な計量装置の縦断面図である。
【図4】従来のゲート開閉機構の側面図である。
【符号の説明】
1 ホッパ
2 ゲート
3 ホッパ本体
4 駆動装置
6 開閉リンク機構
7 係合手段
9 ゲート軸
13 揺動リンク
15 係合リンク
16 枢軸
17 基体
20 磁石(可動磁石)
21 係合ピン
22 切欠き穴
25 トグル機構
30 調整手段
31 ロードセル
33 磁石(固定磁石)
Claims (6)
- ホッパ本体の下部開口を開閉するゲートを備えたホッパと、ホッパが着脱自在に装着される装置本体とを備えた計量装置であって、
装置本体に、ゲートを開閉させる開閉リンク機構と、この開閉リンク機構を駆動する駆動装置とを設けると共に、ゲートと開閉リンク機構の揺動端部との間に係合手段を介在させ、開閉リンク機構に、その揺動端部を前記係合手段を介してゲートと連結した状態でゲートを閉止させた時、ホッパ本体の下部開口がゲートで閉塞されるようにリンクの長さを調整可能とする調整手段を設けたことを特徴とする計量装置。 - 係合手段が、切欠き穴とこれに嵌合する係合ピンとの組合せからなることを特徴とする請求項1記載の計量装置。
- 開閉リンク機構にトグル機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の計量装置。
- 調整手段が、長穴と、この長穴に、その長手方向に沿って位置変位可能に且つ所定位置で位置決め可能に挿入された枢軸とからなることを特徴とする請求項1記載の計量装置。
- ゲートの開閉運動に対応して相対的に接近・離隔する一対の磁石を具備し、ゲートの開き動作時に磁石同士を相対的に接近させ、その時の両磁石の反発力によりゲートに閉じ反力を付与することを特徴とする請求項1乃至4何れか記載の計量装置。
- 開閉リンク機構に枢軸を中心として揺動する揺動リンクを設け、揺動リンクの一端部に一方の磁石を装着すると共に、この磁石の揺動軌跡に面する静止位置に他方の磁石を配置したことを特徴とする請求項5記載の計量装置。
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