JP3622506B2 - 内燃機関のegr制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のEGR(排気還流) 制御装置に関し、特に、ディーゼル機関等において、EGR率を吸入空気量に応じてフィードバック補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出されるNOx(窒素酸化物) を低減する目的で、排気の一部を吸気中に還流させて燃焼温度を下げるEGR制御装置が知られている(特開昭60−230555号公報等参照) 。このEGRはNOxの低減に有効であるが、EGR量を運転状態に応じて適量に制御しないと、燃焼が悪化して出力低下するなど運転性が悪化する。
【0003】
このため、近年では高精度なEGR制御が要求されている。例えば、ディーゼル機関の場合、機関回転速度や負荷状態に基づいて設定されるEGR制御弁の目標開度を機関の冷却水温等により補正し、この目標開度となるようにステップモータ等によりEGR弁を高精度に制御するような方式が提案されている。即ち、機関の回転速度や負荷の状態が同一であっても、例えば始動・暖機時と暖機完了後のように機関の温度状態が異なると、燃焼状態が異なるため、これら温度条件の相違を考慮してEGR率を補正する。具体的には、冷却水温が低いときには、EGRによりシリンダ内に還流されるカーボンによりシリンダ壁が摩耗しやすくなるため、低水温時にはEGRを停止し、又はEGR率を減少するなどの補正を行う。
【0004】
また、高地では大気密度の低下により吸入空気量が変化することによってEGR率にずれを生じるので、実際の吸入空気量を検出し、目標EGR率を実吸入空気量に基づいて補正するようにしたものも提案されている(特開昭59−74364号公報参照) 。この吸入空気量の検出値に基づく目標EGR率のフィードバック補正は、ディーゼル機関で発生しやすい燃焼生成物のEGR制御弁への付着やEGR制御用の絞り弁の開度変動による吸入空気量の変化や、特に、過給機付機関において加速時の過給遅れに対して、所望のEGR率を維持する機能も同時に有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、高精度なEGR制御を行うには、温度条件等に応じてEGR量を補正すると共に、吸入空気量に応じたフィードバック補正を行うことが要求される。ところで、前記のようにEGR率を冷却水温等で補正するとEGR率の変化に応じて吸入空気量も変化するので、この変化した吸入空気量を推定し、実際の吸入空気量と比較して新たにEGR制御弁の開度を補正する必要がある。
【0006】
このような補正を行う一般的な方法としては、例えば、以下のような方法が考えられる。即ち、機関回転速度と負荷(例えば燃料噴射量) 等の運転状態パラメータに応じた基本吸入空気量のマップを、異なる水温に応じたEGR制御弁の複数の開度補正量に応じて複数枚、例えば4枚用意し、該水温に応じた開度補正量により補間して修正した基本空気量と、エアフロメータで実際に検出した吸入空気量との比に基づいてEGR制御弁の開度修正係数を算出し、機関回転速度と負荷とに基づいて算出した目標開度を前記開度修正係数に応じて修正し、該修正された目標開度となるようにEGR制御弁を制御する。
【0007】
しかしながら、このようなEGR制御の補正方法では、前記の水温による補正やこれに伴う吸入空気量変化に応じた補正を個々に行うようにしていたため、水温に応じて複数枚のマップを用意する必要があるなど、メモリに記憶するデータ量が膨大な量となり、補間演算など演算処理も複雑化する。また、機関の機種毎に異なる特性のマップを用意する必要があるなど、汎用性にも乏しく、開発時間が掛かるという問題もあった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、目標EGR率の環境条件変化等に応じた補正に伴って変化する吸入空気量を、少量のデータと簡易な演算により推定して、該吸入空気量変化に応じた目標EGR率の第2の補正を行うことにより、高精度なEGR制御を行え、また、吸入空気量をパラメータとするEGR率に補正を施すことにより汎用性にも優れた内燃機関のEGR制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明は、
所定運転条件で排気の一部を吸気系に還流する内燃機関のEGR制御装置において、
機関の運転状態に基づいて設定した目標EGR率を機関の冷却水温度に基づいて補正する第1補正量を算出すると共に、前記機関の運転状態に基づいて推定した基本吸入空気量を、前記目標EGR率と第1の補正量とに基づいて総シリンダ吸入ガス量一定条件で算出した基本補正量と、第1の補正量に基づいて算出した体積効率変化に応じた体積効率補正量とに基づいて補正し、該補正した吸入空気量と実際に検出した吸入空気量とを比較して目標EGR率の第2補正量を算出し、該目標EGR率を前記第1補正量と前記第2補正量とに基づいて補正して最終的な目標EGR率を算出し、該目標EGR率に基づいてEGR制御を行うことを特徴とする。
【0010】
かかる構成によると、機関回転速度及び負荷等の運転状態パラメータに基づいて目標EGR率が算出されると共に、該目標EGR率を機関の冷却水温度によって補正するための第1補正量が算出される。一方、前記目標EGR率の算出に用いられたのと同一の運転状態パラメータに基づいて該運転状態で前記目標EGR率でEGRを行った場合の吸入空気量を基本吸入空気量として推定される。前記目標EGR率を第1補正量によって補正したEGR率でEGRを行うと吸入空気量は前記基本吸入空気量から変化するので、該変化後の吸入空気量を基本吸入空気量を補正することで算出する。まず、EGR率変化によってシリンダへの総吸入ガス量(吸入空気量+EGRガス量) が一定条件での吸入空気量を、目標EGR率と第1補正量とに基づいて基本補正量として算出する。実際には、EGR率変化に基づいて吸気温度変化や過給機付機関では過給効率変化を伴うことにより前記総吸入ガス量は変化する。但し、燃焼悪化を生じない範囲でEGRを用いる運転範囲ではEGR率変化割合に対して総吸入ガス量の変化割合は一定の傾向を有するので、該傾向を利用して第1補正量のみに基づいてEGR率変化に伴う体積効率変化による体積効率補正量を算出する。そして、前記基本吸入空気量を基本補正量と体積効率補正量とに基づいて補正することにより、目標EGR率を第1補正量で補正したEGR率でEGRを行ったときの吸入空気量を算出する。該補正された吸入空気量を実際に検出された吸入空気量と比較して前記吸入空気量の変化量に対応する目標EGR率の第2補正量を算出し、目標EGR率を第1補正量と第2補正量で補正したEGR率でEGR制御を行うことにより所望のEGR量,EGR率でEGRを行うことができる。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、図1に示すように、
所定運転条件で排気の一部を吸気系に還流する内燃機関のEGR制御装置において、
機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
検出された所定の運転状態パラメータに基づいて、目標EGR率を演算する目標EGR率演算手段と、
機関の冷却水温度に基づいて、前記目標EGR率の第1補正量を演算する第1補正量演算手段と、
前記所定の運転状態パラメータに基づいて基本吸入空気量を演算する基本吸入空気量演算手段と、
前記目標EGR率の第1補正量による補正に応じた総シリンダ吸入ガス量一定としたときの基本吸入空気量の基本補正量を、該目標EGR率と第1補正量とに基づいて演算する基本補正量演算手段と、
前記目標EGR率の第1補正量による補正に応じた体積効率変化に伴う基本吸入空気量の体積効率補正量を、前記第1補正量に基づいて演算する体積効率補正量演算手段と、
前記基本補正量と体積効率補正量とに基づいて、目標EGR率の第1補正量に応じた基本吸入空気量の補正を行う基本吸入空気量補正手段と、
排気還流時の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
前記目標EGR率の第1補正量に応じた補正後の基本吸入空気量と、前記検出された実際の吸入空気量とを比較して目標EGR率の第2補正量を演算する第2補正量演算手段と、
前記目標EGR率を前記第1補正量と第2補正量とで補正して最終的な目標EGR量を演算する目標EGR率補正手段と、
前記最終的な目標EGR率に基づいてEGR制御を行うEGR制御手段と、
を含んで構成したことを特徴とする。
【0012】
かかる構成によると、前記請求項1に係る発明と同様の作用が前記各手段により達成される。即ち、目標EGR率演算手段,第1補正量演算手段,基本吸入空気量演算手段,基本補正量演算手段,体積効率補正量演算手段により、目標EGR率とその第1補正量,基本吸入空気量とその基本補正量及び体積効率補正量が順次演算され、基本吸入空気量補正手段により基本吸入空気量を基本補正量及び体積効率補正量で補正して目標EGR率を第1補正量で補正したEGR率でEGRを行った場合の吸入空気量が求められる。第2補正量演算手段は、該補正後の吸入空気量と吸入空気量検出手段で検出された実際の吸入空気量とを比較して、前記目標EGR率の第1補正量による補正に基づく吸入空気量の変化に対応した目標EGRの第2補正量を算出する。そして、目標EGR率補正手段により目標EGR率を第1補正量と第2補正量で補正したEGR率で、EGR制御手段がEGR制御を行うことにより所望のEGR量,EGR率でEGRを行うことができる。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、
前記目標EGR率は、機関の回転速度と負荷とに基づいて算出されることを特徴とする。
かかる構成によると、目標EGR率が機関の回転速度と負荷とで決定される基本的な運転状態に適した基本的な目標EGR率として設定される。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、
前記第2補正量は、検出された実際の吸入空気量と、目標EGR率の第1補正量に応じて補正された吸入空気量との比の増大に応じて増大する特性として算出されることを特徴とする。
かかる構成によると、EGR制御弁開度が一定の条件下で実吸入空気量が目標値より増大した場合にはEGR率としては低下方向となるので、所望のEGR率が維持されるように前記特性に算出される。
【0016】
【発明の効果】
請求項1に係る発明及び請求項2に係る発明によると、燃焼性に大きな影響のある機関冷却水温に基づいて設定された第1補正量によるEGR率補正に応じて変化する吸入空気量を、目標EGR率と第1補正量を用いて簡易に算出される基本補正量と、第1補正量KEGR1のみをパラメータとする体積効率補正量とを用いて容易かつ高精度に推定することができ、演算負荷を軽減できると共にメモリの記憶データ量も必要最小限で済み、マップ等作成のための工数も大幅に削減できる。また、前記吸入空気量の変化をEGR率に基づいて推定すると共に、EGR率に補正を施した上でEGR制御弁の開度を補正する構成であるため、機関の機種毎に排気量等の仕様が異なっても、共通の演算式や特性マップを用いて推定及び補正をすることができ、汎用性にも優れ、ひいては開発時間の大幅な短縮を図れるものである。
【0017】
請求項3に係る発明によると、目標EGR率が機関の回転速度と負荷とで決定される基本的な運転状態に対して、NOx排出量とスモーク排出量とのバランスや燃焼性を考慮して最適な目標EGR率を設定することができる。
【0018】
請求項4に係る発明によると、前記目標EGR率の第1補正量に応じて補正された吸入空気量との比の増大に応じて増大する特性として第2補正量を設定することにより、吸入空気量の増減変化に対応して所望のEGR率に維持することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図2は、本発明に係るEGR制御装置を備えたディーゼル機関の概略構成を示す。図において、機関11の吸気通路12と排気通路13とが、EGR通路14を介して接続されており、該EGR通路14の途中にEGR制御弁15が設けられている。該EGR弁15は、アクチュエータ16により全閉位置から全開位置まで略連続的に開度制御される。
【0020】
吸気通路12には、EGR通路14の出口部よりも上流側に絞り弁17が介装されると共に、該絞り弁17を開閉駆動するアクチュエータ18が設けられている。前記各アクチュエータ16,18は、共にコントロールユニット19により各種運転状態の検出結果に基づいてその駆動が制御され、比較的多量のEGRが必要な運転条件では、絞り弁17を閉じ加減にしてその下流側に負圧を発生させた状態でEGR弁15の開度を制御するようにしている。EGR量が少ないとき、又はEGRを行わないときには、絞り弁17は全開位置に制御される。
【0021】
前記アクチュエータ16,18を制御するコントロールユニット19は、入出力回路及びメモリを備えたマイクロコンピュータによって構成され、本発明に係る各種演算手段の機能を有している。コントロールユニット19には、燃料噴射量や燃料噴射時期を決定するための基本的な運転状態パラメータとして、機関回転速度N及び負荷代表値としての目標燃料噴射量Tpが入力されるが、これらは目標EGR率の決定及びその補正にも用いられる。また、目標EGR率の補正のために、水温センサ20からの冷却水温度Tw及びエアフロメータ21からの吸入空気量QACが入力される。前記エアフロメータ21は、前記吸気通路12の絞り弁17よりも上流側に位置して設けられており、機関1に吸入される新気の流量を検出する。
【0022】
図3及び図4は、このようなEGR制御装置を備えた機関における本発明に係るEGR制御弁開度の制御ルーチンを示す。このルーチンはコントロールユニット19内のマイクロコンピュータにより数ミリ秒ないし数十ミリ秒毎に周期的に繰り返される。
図3において、ステップ(図ではSと記す。以下同様) 1では、まず、機関回転速度N,燃料噴射量Tp,吸入空気量QAC,冷却水温Twが検出される。
【0023】
ステップ2では、これらの検出結果に基づいてEGRを行う運転領域であるか否かを、予め設定されたテーブルとの照合等により判定する。
これにより、例えば、低負荷域,低回転域,始動時,暖機時などはステップ3へ進み、絞り弁17を全開とすると共にEGR制御弁15を全閉としてEGRを停止する。
【0024】
これに対し、EGRを行う運転領域と判定された場合は、次にステップ4,ステップ5で順次絞り弁17の開度とEGR制御弁15の開度とを演算し、各アクチュエータ18,16に指令値を出力して、それぞれ所定の開度となるように制御される。
図4は、前記ステップ5におけるEGR制御弁15の開度制御ルーチンのフローチャートを示す。
【0025】
まず、ステップ11では、機関回転速度Nと基本燃料噴射量Tpとに基づいて3次元マップからの検索等により、目標EGR率の基本値MEGRMが算出される。
次いでステップ12では、前記水温センサ20によって検出される冷却水温Twに基づいて、前記目標EGR率の基本値MEGRMに対する第1補正量KEGR1が算出される。該第1補正量KEGR1は、一般に機関の低温条件ほどEGRによりシリンダに還流されるカーボンによりシリンダ壁が摩耗しやすくなることを考慮してEGR量を減少させる特性を持たせて設定される。本実施の形態では、第1補正量KEGR1は後述するように基本値MEGRMに乗じる係数として設定されるので、1より小の値で低温条件ほど、より小さい値に設定される。
【0026】
次に、ステップ13では、前記第1補正量KEGR1によるEGR率の変化に伴う吸入空気量の変化に対する補正を行うため、まず、シリンダへの総吸入ガス量(吸入空気量+EGRガス量) を一定とした条件で、吸入空気量の変化率としての基本補正量Aを、前記基本値MEGRMと第1補正量KEGR1とに基づいて次式により算出する。但し、EGR率の設定の相違に応じて2通りに算出される。
【0027】
▲1▼ EGR率がEGRガス量/吸入空気量として設定される場合は、
A=(1+MEGRM) /(KEGR1×MEGRM+1)
▲2▼EGR率がEGRガス量/(EGRガス量+吸入空気量) として設定される場合は、
A=(1−KEGR1×MEGRM) /(1−MEGRM)
実際には、EGR率が変化すると、シリンダへの総吸入ガス量自体が変化する。しかし、該総吸入ガス量の変化割合は、少なくとも燃焼悪化等の無い範囲でEGRを用いている運転範囲では、EGR率の変化割合に対して一定の傾向を持つため、全運転範囲でEGR率変化の影響を確認する必要がない。そこで前記燃焼悪化等の無い運転範囲でのEGR率変化による総吸入ガス量の変化割合の傾向に基づき、前記第1補正量KEGR1によるEGR率の変化に伴う体積効率変化に応じた吸入空気量の補正係数(体積効率補正係数) CQACCの特性を第1補正量KEGR1のみをパラメータとして2次元マップとして作成する。該2次元マップとすることでCPUの必要容量を最小限とすることができる。
【0028】
ステップ14では、第1補正量KEGR1に基づいて前記2次元マップからの検索により体積効率補正係数CQACCを算出する。
ステップ15では、前記基本補正量Aと体積効率補正係数CQACCとに基づいて、吸入空気量の補正量Zを次式により算出する。
Z=A×CQACC
ステップ16では、前記目標EGR率の基本値MEGRMの設定に用いられた運転状態パラメータつまり機関回転速度Nと基本燃料噴射量Tpとに基づいて基本吸入空気量BQACを算出する。この基本吸入空気量BQACの算出には、同一の機関回転速度Nと基本燃料噴射量Tpにおける目標EGR率の基本値MEGRMでEGRがなされた場合の吸入空気量であり、3次元マップからの検索等により算出する。
【0029】
ステップ17では、前記基本吸入空気量BQACを、ステップ15で算出した補正量Zに基づいて、次式のように補正し、補正後の吸入空気量BQACKを算出する。
BQACK=BQAC×Z
次に、ステップ18では、前記エアフロメータ21で検出された吸入空気量QACと、前記補正後の吸入空気量BQACKとに基づいて、目標EGR率の第2補正量KEGR2を算出する。この第2補正量KEGR2は、QACとBQACKの比(QAC/BQACK) に対して比例的に増大するように設定する。これは、EGR制御弁15の開度が一定の条件下で実吸入空気量が目標値よりも増大した場合にはEGR率としては低下方向となるからである。実際には、機関回転速度Nにも関連するので、前記QAC/BQACKと機関回転速度Nとに基づいて3次元マップからの検索等により算出する。
【0030】
ステップ19では、前記目標EGR率の基本値MEGRMを、第1補正量KEGR1と第2補正量KEGR2とに基づいて補正し、最終的な目標EGR率MEGRを算出する。
ステップ20では、前記最終的な目標EGR率MEGRと、機関回転速度Nと、基本燃料噴射量Tpとに基づいて、EGR制御弁15の開度(ステップモータ駆動の場合はステップ数) SEGRを算出し、該開度に応じた信号をアクチュエータ16に出力してEGR制御弁15を駆動し、前記開度SEGRとなるように制御する。
【0031】
このようにすれば、機関回転速度Nと、基本燃料噴射量Tpとで定まる運転状態と該運転状態での目標EGRの基本値MEGRMにより定まる基本吸入空気量BQACが、第1補正量KEGR1でEGR率を補正した場合に変化する吸入空気量BQACKを、前記基本補正量Aと体積効率補正係数CQACCとで補正して推定演算し、この補正後の吸入空気量BQACKを実際の吸入空気量QACと比較しつつフィードバック補正を行って最終的な目標EGR率MEGRを得るようにしたため、前記吸入空気量のEGR率変化に応じた変化に見合って、EGR制御弁15の開度が補正されることとなり、所望のEGR量,EGR率に制御することができる。なお、吸入空気量に基づくフィードバック補正により、EGR制御弁15への燃焼生成物の付着による有効開度の減少や、絞り弁17の開度変動による吸入空気量変化、高地での大気密度変化や温度変化による吸入空気量変化、過給機付機関では加速時の過給遅れなどに対しても所要EGR率を維持することができる。
【0032】
そして、本発明に係る構成として、前記第1補正量KEGR1によるEGR率補正に応じて変化する吸入空気量の推定を、目標EGR率(の基本値) MEGRMと第1補正量KEGR1を用いた簡易な演算式と、第1補正量KEGR1のみをパラメータとする2次元マップを用いて容易かつ高精度に算出することができ、CPUの演算負荷を軽減できると共に基本吸入空気量のデータを記憶する3次元マップも1つで済むなどメモリの記憶データ量も必要最小限で済み、該マップ作成のための工数も大幅に削減できる。また、前記吸入空気量の変化をEGR率で推定すると共に、EGR率に補正を施した上でEGR制御弁の開度を補正する構成であるため、機関の機種毎に排気量等の仕様が異なっても、共通の演算式や特性マップを用いて推定及び補正をすることができ、汎用性にも優れ、ひいては開発時間の大幅な短縮を図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成・機能を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施の形態のシステム構成を示す図。
【図3】同上の実施の形態のEGR制御ルーチンのメインルーチンを示すフローチャート。
【図4】同じくEGR制御ルーチンのサブルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
11 ディーゼル機関
12 吸気通路
13 排気通路
14 EGR通路
15 EGR制御弁
16 アクチュエータ
17 絞り弁
18 アクチュエータ
19 コントロールユニット
20 水温センサ
21 エアフロメータ

Claims (4)

  1. 所定運転条件で排気の一部を吸気系に還流する内燃機関のEGR制御装置において、
    機関の運転状態に基づいて設定した目標EGR率を機関の冷却水温度に基づいて補正する第1補正量を算出すると共に、前記機関の運転状態に基づいて推定した基本吸入空気量を、前記目標EGR率と第1の補正量とに基づいて総シリンダ吸入ガス量一定条件で算出した基本補正量と、第1の補正量に基づいて算出した体積効率変化に応じた体積効率補正量とに基づいて補正し、該補正した吸入空気量と実際に検出した吸入空気量とを比較して目標EGR率の第2補正量を算出し、該目標EGR率を前記第1補正量と前記第2補正量とに基づいて補正して最終的な目標EGR率を算出し、該目標EGR率に基づいてEGR制御を行うことを特徴とする内燃機関のEGR制御装置。
  2. 所定運転条件で排気の一部を吸気系に還流する内燃機関のEGR制御装置において、
    機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    検出された所定の運転状態パラメータに基づいて、目標EGR率を演算する目標EGR率演算手段と、
    機関の冷却水温度に基づいて、前記目標EGR率の第1補正量を演算する第1補正量演算手段と、
    前記所定の運転状態パラメータに基づいて基本吸入空気量を演算する基本吸入空気量演算手段と、
    前記目標EGR率の第1補正量による補正に応じた総シリンダ吸入ガス量一定としたときの基本吸入空気量の基本補正量を、該目標EGR率と第1補正量とに基づいて演算する基本補正量演算手段と、
    前記目標EGR率の第1補正量による補正に応じた体積効率変化に伴う基本吸入空気量の体積効率補正量を、前記第1補正量に基づいて演算する体積効率補正量演算手段と、
    前記基本補正量と体積効率補正量とに基づいて、目標EGR率の第1補正量に応じた基本吸入空気量の補正を行う基本吸入空気量補正手段と、
    排気還流時の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
    前記目標EGR率の第1補正量に応じた補正後の基本吸入空気量と、前記検出された実際の吸入空気量とを比較して目標EGR率の第2補正量を演算する第2補正量演算手段と、
    前記目標EGR率を前記第1補正量と第2補正量とで補正して最終的な目標EGR量を演算する目標EGR率補正手段と、
    前記最終的な目標EGR率に基づいてEGR制御を行うEGR制御手段と、
    を含んで構成したことを特徴とする内燃機関のEGR制御装置。
  3. 前記目標EGR率は、機関の回転速度と負荷とに基づいて算出されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関のEGR制御装置。
  4. 前記第2補正量は、検出された実際の吸入空気量と、目標EGR率の第1補正量に応じて補正された吸入空気量との比の増大に応じて増大する特性として算出されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関のEGR制御装置。
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