JP3622332B2 - 質量分析計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は溶液中の試料を分析する質量分析計に関し、特に液体クロマトグラフなどの液相での分離手段と質量分析計とを結合した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在分析の分野では、溶液中の試料の質量分析法の開発が重要視されている。生体物質や環境関連物質の多くが溶液として存在しているためである。特に、混合物を分析するために、液体クロマトグラフなどの液相での分離手段と質量分析計とを直結した装置が求められている。
【0003】
図4により、アナリティカル ケミストリー、第60巻、774頁、1988年(Analytical Chemistry, 60, 774 (1988))に記載されている従来の液体クロマトグラフ・質量分析計を説明する。液体クロマトグラフ1から送られて来る試料溶液は、配管2、コネクタ3を介して霧化部4に導入される。霧化部4は金属管5と加熱された金属ブロック6aから構成される。金属管5に導入された試料溶液は金属ブロック6aからの熱により加熱され噴霧される。噴霧により生成された液滴は、開口部7を有する加熱された金属ブロック6bにより構成される気化部8へと送られる。液滴は開口部7を通過する間に加熱され気化される。液滴が気化することで得られるガス状の試料分子は、針電極9が配置されたイオン化部10に導入される。針電極9は絶縁体19により金属カバー17に保持される。針電極9に高圧電源18により数キロボルトの高電圧を印加し、イオン化部10にコロナ放電を発生させる。試料分子は、コロナ放電で発生したイオンと反応し、イオン化される。このような過程で生成された試料に関するイオンは、イオン取り込み細孔11a、排気系12aで排気された差動排気部13、イオン取り込み細孔11bを介して排気系12bにより排気された真空部14に取り込まれ、真空部14に設置された質量分析部15により質量分析される。質量分析されたイオンは検出器16で検出され、検出された信号はデータ処理装置で処理される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術には次のような課題があった。分析対象とする試料が熱的に不安定な化合物である場合、試料の熱分解を防ぐために霧化部や気化部を構成する金属ブロックの温度を低くせざるおえない。このような条件では、噴霧で生成した液滴を十分に気化できないので、長時間分析していると溶液(主として溶媒)が針電極に結露する恐れがあった。針電極に結露が生じると、放電が不安定になるため安定した測定が困難になるほか、針電極と針電極を保持している金属カバーとの間が短絡して過電流が流れるなど安全上の問題があった。本発明の目的は、針電極への結露を防止することである。針電極への結露を防止することにより、安定した測定が実現でき、安全性も向上する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では、溶媒と溶質とからなる試料溶液を供給する手段と、該試料溶液をイオン化するイオン化手段と、該イオン化手段により生成されたイオンの質量を分析する手段とからなる質量分析計であって、コロナ放電を生成するための針電極と、該針電極を保持する保持部材を有し、該保持部材の該針電極の保持部の近傍に該溶媒の分子を排出するための開口部を設けることにより上記課題を解決する。また、溶媒と溶質とからなる試料溶液を供給する手段と、該試料溶液をイオン化するイオン化手段と、該イオン化手段により生成されたイオンの質量を分析する手段とからなる質量分析計であって、コロナ放電を生成するための針電極と、該針電極を加熱するためのヒーターを設けることでも同様に上記課題を解決することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1により説明する。液体クロマトグラフ1から送られて来る試料溶液は、配管2、コネクタ3を介して霧化部に導入される。試料溶液は霧化部4で加熱され噴霧される。噴霧により生成された液滴は、気化部8へと送られ気化される。液滴が気化することで得られるガス状の試料分子は、針電極9が配置されたイオン化部10に導入される。針電極9に数キロボルトの高電圧を印加し、イオン化部にコロナ放電を発生させる。試料分子は、コロナ放電で発生したイオンと反応し、イオン化される。このような過程で生成された試料に関するイオンは、イオン取り込み細孔11a、11b、差動排気部13を介して真空部14に取り込まれ、真空部14に設置された質量分析部15により質量分析される。質量分析部15には、磁場型、四重極型、イオントラップ型など様々なタイプがあるが、本発明は質量分析部のタイプによらず有効である。質量分析されたイオンは検出器16で検出され、検出された信号はデータ処理装置で処理される。
【0007】
金属カバー17は針電極を保持するためと、高電圧が印加される針電極に直接触れることができないよう安全上の観点で設けられる。ここで、金属カバー17の針電極近傍の位置に溶媒分子を排出するための排出口20を設ける。溶媒分子の一部が排出口20から金属カバー17の外に排出されるので、金属カバー17内の溶媒分子の分圧が下がり、針電極9への溶媒分子の結露を防止することができる。溶媒分子の排出効率を上げるため、図1に示したように、排出口20にはファンなどの排気手段21を設けても良い。また、やはり図1に示したように、送気口22より乾燥窒素などのガスを金属カバー17内に送りこむことにより、金属カバー17内の溶媒分子の分圧を下げ、針電極9への結露を防止できる。さらに、送気口22よりのガスを針電極9に吹き付ければ、針電極9周辺の溶媒分子の分圧が下がり、針電極9への結露を防止できる。
【0008】
本発明の第2の実施の形態を図2により説明する。針電極への溶媒の結露を防止するには、針電極の温度を溶媒の沸点よりも高い温度に保持すれば良い。図2では針電極9にヒーター24を取付け、ヒーター24からの熱により針電極9を加熱することにより針電極9の温度を溶媒の沸点よりも高く保持する。
【0009】
針電極には数キロボルトの高電圧が印加されるので、針電極に直接ヒーターを取り付けることが困難である場合には、ヒーターを針電極の近くに配置し、ヒーターからの輻射熱で針電極を加熱しても良い。また、例えば金属カバーにヒーターを取付けて金属カバーを加熱し、金属カバーからの輻射熱で針電極を加熱するなどの、間接的な方法で針電極を加熱しても良い。
【0010】
本発明の第3の実施の形態を図3により説明する。針電極への結露は、霧化部で生成した溶液のジェットが針電極に吹き付けられる場合に顕著になる。溶液のジェットの中には多数の溶媒分子が含まれている上、ジェットが針電極に当たることで針電極が冷却されるためである。従って、図3に示したように、ジェット26が針電極9に吹き付けられるのを防止するための針電極カバー27を設けることにより針電極9への結露を防止できる。針電極カバー27の形状は図3に示したような針電極9を内包する円筒形状に限らない。例えば、板状の遮蔽板を針電極よりも上流側(すなわち、霧化部と針電極との間)に配置してもよい。ただし、針電極9に高電圧を印加してコロナ放電を発生できるよう、図3に示したように、針電極9の先端とイオン取り込み細孔11aの開口する電極との間には放電の障害となる遮蔽板(針電極カバー)は無いほうが望ましい。
【0011】
図1、図2、及び図3を用いて説明した方法により、針電極への溶媒の結露を防止できる。従って、熱的に不安定な物質を分析する場合に霧化部や気化部を構成する金属ブロックの温度を低くしても安定に放電を持続することができ、安定した測定が可能となる。また、結露のため針電極と針電極を保持している金属カバーとの間が短絡して過電流が流れるなどの安全上の問題を回避することができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明により、針電極への結露を防止できる。従って、霧化部や気化部の温度を下げた状態でも長時間安定に分析できるほか、露による短絡が起きず安全性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である、針電極の近傍に溶媒分子を排出する排出口を有する液体クロマトグラフ・質量分析計の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例である、針電極を加熱する液体クロマトグラフ・質量分析計の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例である、針電極にカバーを設けた質量分析計を示す図である。
【図4】従来の液体クロマトグラフ・質量分析計の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1…液体クロマトグラフ、2…配管、3…コネクタ、4…霧化部、5…金属管、6a、6b…金属ブロック、7…開口部、8…気化部、9…針電極、10…イオン化部、11a、11b…イオン取り込み細孔、12a、12b…排気系、13…差動排気、14…真空部、15…質量分析部、16…イオン検出器、17…金属カバー、18…高圧電源、19…絶縁体、20…排出口、21…排気手段、22…送気口、23…送気手段、24…ヒーター、25…ヒーター電源、26…ジェット、27…針電極カバー。

Claims (2)

  1. 溶媒と溶質とからなる試料溶液を供給する供給手段と、該供給手段により供給される前記試料溶液を霧化する霧化手段と、コロナ放電を生成する針電極を備え霧化により生成した液滴をイオン化するイオン化手段と、該イオン化手段により生成されたイオンの質量を分析する手段と、絶縁体を介して前記針電極を内部に保持する金属カバーとを有する質量分析装置において、該金属カバーの前記針電極の近傍の位置に設けられ、前記試料溶液に含まれる溶媒分子を排出するための排出口とを有し、前記溶媒分子が前記排気口から排出されることにより、前記金属カバー内の前記溶媒分子の分圧が下げられることを特徴とする質量分析計。
  2. 溶媒と溶質とからなる試料溶液を供給する供給手段と、該供給手段により供給される前記試料溶液を霧化する霧化手段と、コロナ放電を生成する針電極を備え霧化により生成した液滴をイオン化するイオン化手段と、該イオン化手段により生成されたイオンの質量を分析する手段と、絶縁体を介して前記針電極を内部に保持する金属カバーとを有する質量分析装置において、該金属カバーの前記針電極の近傍の位置に設けられ、前記試料溶液に含まれる溶媒分子を排出するための排出口と、該排出口に設けられる排気手段と、前記金属カバー内に乾燥ガスを送りこむ送気口とを有し、前記排気手段により前記溶媒分子の排気効率を上げることにより、前記金属カバー内の前記溶媒分子の分圧が下げられることを特徴とする質量分析計。
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