JP3622298B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、現在位置が案内経路上にない場合に、改めて案内経路の設定が可能なナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のナビゲーション装置では、使用者により目的地が登録された後に、この目的地までの経路がマニュアル操作で登録されたり、自動的に目的地までの最短経路または最適経路や推奨経路が求められたりする。そして、この目的地までの経路は、案内経路として地図画面上に太線等の目立つ線で表示され、この案内経路に従って自車が移動するように経路案内が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のナビゲーション装置には、現在位置が出発時に設定された案内経路を外れた場合に、現在位置から新たに案内経路を探索する再探索機能を有するものがある。しかし、自車が案内経路から外れたときに、現在位置が道路データにない地点である場合には、新たな案内経路の探索は行われず、出発時に設定された案内経路が表示されたままであるか、或いは出発時に設定された案内経路が消去されてしまうこともある。このため、出発時に設定された案内経路の他に目的地までの最適な道路が存在しても、この最適な道路が新たな案内経路とされることはなく、また、当初の案内経路が消去されてしまうと運転者は目的地までの経路が解らなくなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された本発明では、移動手段の現在位置を検出する現在位置検出手段と、目的地を設定するための目的地設定手段と、この目的地設定手段によって設定された目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段と、上記現在位置が上記案内経路設定手段により設定された案内経路から外れているか否かを判別する経路外れ判別手段と、この経路外れ判別手段により現在位置が案内経路から外れていると判別されたときに、上記現在位置が案内対象道路上にあるか非案内対象道路上にあるかを判別する位置判別手段と、この位置判別手段により現在位置が非案内対象道路上にあると判別された場合に、上記現在位置から案内対象道路上の地点までの距離及びこの案内対象道路上の地点から上記目的地までの距離の合計距離を算出し、この算出された合計距離に基づいて上記目的地までの経路を設定する再探索手段とを有する。
【0005】
また、請求項2に記載された本発明では、移動手段の現在位置を検出する現在位置検出手段と、目的地を設定するための目的地設定手段と、この目的地設定手段によって設定された目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段と、上記現在位置が上記案内経路設定手段により設定された案内経路から外れているか否かを判別する経路外れ判別手段と、この経路外れ判別手段により現在位置が案内経路から外れていると判別されたときに、上記現在位置が案内対象道路上にあるか非案内対象道路上にあるかを判別する位置判別手段と、この位置判別手段により現在位置が非案内対象道路上にあると判別された場合に、上記現在位置から案内対象道路上の地点までの距離及びこの案内対象道路上の地点から上記目的地までの距離の合計距離を算出し、この算出された合計距離に基づいて上記目的地までの経路を設定する再探索手段と、上記現在位置に基づいて上記目的地までの案内を報知するための報知手段とを有し、上記報知手段は、上記再探索手段により算出された現在位置から案内対象道路上の地点までの距離を報知する。
【0006】
また、請求項3に記載された本発明では、上記再探索手段により算出される現在位置から案内対象道路上の地点までの距離は、現在位置と案内対象道路上の地点とを結ぶ直線距離である。また、請求項4に記載された本発明では、上記再探索手段により算出される現在位置から案内対象道路上の地点までの距離は、現在位置から案内対象道路上の地点に至る実走行距離である。また、請求項5に記載された本発明では、移動手段の進行方向を検出する進行方向検出手段を有し、上記再探索手段は、上記進行方向に探索エリアを設定し、この設定された探索エリア内にある案内対象道路上の地点を探索する。また、請求項6に記載された本発明では、上記探索エリアは、現在位置から所定距離前方を中心とする所定範囲のエリアである。また、請求項7に記載された本発明では、上記探索エリアは、現在位置の進行方向に対して所定角度幅のエリアである。
【0007】
【発明の実施の形態】
1.実施例の要約
以下に説明する本発明に係る実施例は、移動手段の現在位置を検出する現在位置検出手段(図3のステップ50)と、目的地を設定するための目的地設定手段(図3のステップ51)と、この目的地設定手段によって設定された目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段(図3のステップ52)と、この案内経路設定手段により設定された案内経路及び上記現在位置を表示手段に表示する経路表示制御手段(図3のステップ53)と、上記現在位置が上記案内経路設定手段により設定された案内経路から外れているか否かを判別する経路外れ判別手段(図11のステップ142)と、この経路外れ判別手段により現在位置が上記案内経路から外れていると判別されたときに、現在位置が案内対象道路上にあるか否かを判別する位置判別手段(図14のステップ162、164)と、この位置判別手段により、現在位置が案内対象道路上にないと判別された場合に、現在位置近傍の案内対象道路上の地点から上記目的地設定手段によって設定された目的地までの経路を設定する再探索手段(図14のステップ166〜172、ステップ182〜186)と、この再探索手段により設定された新たな経路と既に設定された案内経路との何れが有利であるか否かを判別する経路判別手段(図14のステップ174、194)と、この経路判別手段により新たな経路が有利であると判別されたときに、この新たな経路を新たな案内経路とする案内経路変更手段(図14のステップ178)とを備えたことを特徴とするナビゲーション装置である。
【0008】
また、 以下に説明する本発明に係る実施例は、移動手段の現在位置を検出する現在位置検出手段(図3のステップ50)と、目的地を設定するための目的地設定手段(図3のステップ51)と、この目的地設定手段によって設定された目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段(図3のステップ52)と、この案内経路設定手段により設定された案内経路及び上記現在位置を表示手段に表示する経路表示制御手段(図3のステップ53)と、上記現在位置が上記案内経路設定手段により設定された案内経路から外れているか否かを判別する経路外れ判別手段(図11のステップ142)と、この経路外れ判別手段により現在位置が上記案内経路から外れていると判別されたときに、現在位置が案内対象道路上にあるか否かを判別する位置判別手段(図14のステップ162、164)と、この位置判別手段により、現在位置が案内対象道路上にないと判別された場合に、現在位置近傍の案内対象道路上の地点から上記目的地設定手段によって設定された目的地までの経路を設定する再探索手段(図14のステップ166〜172、ステップ182〜186)と、この再探索手段により設定された新たな経路と既に設定された案内経路との何れが有利であるか否かを判別する経路判別手段(図14のステップ174、194)と、前記現在位置検出手段により検出された現在位置に基づいて案内経路に沿って案内を報知するための報知手段(図3のステップ53)とを有し、前記再探索手段は、現在位置から案内対象道路上にある案内開始地点までの距離を算出(図14、19のステップ166、182、図21のステップ244)し、前記報知手段は、前記再探索手段により算出された案内開始地点までの距離を報知する(図11のステップ150)ことを特徴とするナビゲーション装置である。
【0009】
また、以下に示す実施例は、移動手段の現在位置を検出する現在位置検出手段(図3のステップ50)と、目的地を設定するための目的地設定手段(図3のステップ51)と、この目的地設定手段によって設定された目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段(図3のステップ52)と、この案内経路設定手段により設定された案内経路及び上記現在位置を表示手段に表示する経路表示制御手段(図3のステップ53)と、上記現在位置が上記案内経路設定手段により設定された案内経路から外れているか否かを判別する経路外れ判別手段(図11のステップ142)と、この経路外れ判別手段により現在位置が上記案内経路から外れていると判別されたときに、現在位置が案内対象道路上にあるか否かを判別する位置判別手段(図14、19のステップ162)と、上記移動手段の進行方向を検出する進行方向検出手段(図1の相対方位センサ22)と、上記位置判別手段により、現在位置が案内対象道路上にないと判別された場合に、上記進行方向検出手段により検出された上記移動手段の進行方向に探索エリアを設定する探索エリア設定手段(図20、21のステップ224)と、この探索エリア設定手段により設定された探索エリア内にあって、現在位置近傍の案内対象道路上の地点を探索する地点探索手段(図20のステップ226、図21のステップ224)と、この地点探索手段により探索された地点から上記目的地設定手段によって設定された目的地までの経路を設定する再探索手段(図14のステップ166〜172、ステップ182〜186)とを備えたことを特徴とするナビゲーション装置である。
【0010】
なお、上記経路外れ判別手段によって判別される案内経路は、上記再探索手段によって再探索された経路であっても良い。
【0011】
2.全体回路
図1は、ナビゲーション装置の全体回路を示す。中央処理装置1は、CPU2によってナビゲーション装置の動作制御や演算を行う。第1ROM3には、CPU2で実行されるシステムプログラムや、表示制御と音声案内制御に必要なプログラム及び各種パラメータ等が記憶されている。RAM4には、外部から入力されたデータ及び演算のために用いられる各種パラメータや演算結果等が記憶される。第2ROM5には、ルート案内及び地図表示に必要な表示データが記憶されている。時計6は時間情報を発生する。センサ入力インタフェイス7は、現在位置検出装置20の絶対方位センサ21、相対方位センサ22、距離センサ23から検出データを受け取り、CPU2へ送る。通信インタフェイス8は、データバス28に接続された装置との間で各種データの送受を行う。
【0012】
画像プロセッサ9は、画像メモリ10に記憶されている画像データを読み出して、CRTや液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の画像表示が可能なディスプレイ33に画像データを出力する。画像メモリ10は、ディスプレイ33の画面に表示される画像データを記憶し、画像プロセッサ9との間で画像データの送受を行う。画像プロセッサ9は、CPU2からの指令によって後述する目標物や道路等のデータを表示用データに変換して、ディスプレイ33の画面に表示する画像データを形成する。このとき、画面のスクロールのために、ディスプレイ33に表示される画面の周囲の画像も形成されて、画像メモリ10に保存される。第2ROM5には、案内音声用の合成または肉声を録音した音声波形データが記憶されており、CPU2によって必要とされる音声波形データが読み出され、音声プロセッサ11へ送られる。音声プロセッサ11は、入力された音声波形データからアナログ波形の音声波形を形成し、スピーカ13へ送る。
【0013】
現在位置検出装置20は、自車の現在位置を検出するためのデータを得るための装置である。絶対方位センサ21は、例えば地磁気を検出して絶対方位となる南北方向を示すデータを出力する地磁気センサである。相対方位センサ22は、絶対方位センサ21により検出される絶対方位に対する自車の進行方向の偏差を示すデータを出力するものであり、例えば光ファイバジャイロや圧電振動ジャイロ等のジャイロ装置や車輪の操舵角を検出する操舵角センサである。距離センサ23は、自車の走行距離を示すデータを出力するものであり、例えば走行距離メータに連動したデジタルカウンタである。
【0014】
GPS受信装置25は、GPS(Global Positioning System )の信号を受信して位置データを出力する。ビーコン受信装置26は、GPSの補正データやVICS(道路交通情報通信システム)等の情報提供システムからのビーコンを受信して、その受信データを出力する。データ送受信装置27は、セルラフォーンやFM多重信号、電話回線等を利用した双方向式の現在位置情報提供システムやATIS(交通情報サービス)等との間で現在位置情報の送受信を行う。
【0015】
入出力装置30は、出発地、目的地、通過地点等の目的地設定に必要な情報を入力したり、ナビゲーション動作中に案内情報を出力する。ディスプレイ33の画面上には、透明なタッチパネル34が設けられている。このタッチパネルは、透明タッチスイッチを平面マトリクス状に配置したものである。プリンタ35は、通信インタフェイス8を介して出力される地図や施設ガイド等の各種情報を印刷する。情報記憶装置37は、ナビゲーション動作に必要な、地図データ、交差点データ、ノードデータ、道路データ、写真データ、目的地点データ、案内地点データ、詳細目的地データ、目的地読みデータ、その他のデータとして表示案内データ、音声案内データ等が記憶されたデータベースである。この情報記憶装置は、例えばICメモリ、CD−ROM、ICメモリカード、光ディスク、磁気ディスク等の記録媒体とその読取り装置で構成されている。
【0016】
3.データ群
図2は、RAM4内に記憶されるデータ群の一部を示す。外部データGDには、上記情報記憶装置37に記憶されているデータの全部または一部が複写される。現在位置データMPは、現在位置検出装置20によって検出された自車の現在位置データである。絶対方位データZDは、絶対方位センサ21からのデータに基づいて求められた南北方向を示すデータである。相対方位角データθは、相対方位センサ22からのデータに基づいて求められた自車の進行方向が絶対方位に対してなす角度である。走行距離データMLは、距離センサ23からのデータに基づいて求められた自車の走行距離である。現在位置情報PIは、ビーコン受信装置26またはデータ送受信装置27から入力された現在位置に関するデータである。VICSデータVDとATISデータADは、ビーコン受信装置26またはデータ送受信装置27から入力されたVICSまたはATISのデータである。登録目的地データTPは、使用者が登録した目的地の位置や名称等の目的地に関するデータである。案内経路データMWは、後述する経路探索処理(ステップ52)で検索された目的地までの最適な経路または推奨される経路を示すデータである。案内開始地点データSPは、経路探索処理(ステップ52)で決定される、ナビゲーション動作の開始地点の地図上の座標データである。最終案内地点データEPは経路探索処理(ステップ52)で決定される、ナビゲーション動作の終了地点の地図上の座標データである。目的地方向データMHは後述する案内・表示処理(ステップ53)で求められる目的地の方向を示すデータである。交点データCPは、案内経路と地図画面の端部との交点の座標データである。
【0017】
4.全体処理
図3は、CPU2によって実行される全体処理のフローチャートである。この処理は、電源投入によってスタートし、電源オフによって終了する。スタート時にはCPU2、RAM4、画像メモリ9等のイニシャライズ処理が行われる。そして、現在位置取得処理(ステップ50)、目的地設定処理(ステップ51)、経路探索処理(ステップ52)、案内・表示処理(ステップ53)が繰り返し実行される。
【0018】
現在位置取得処理(ステップ50)では、上記現在位置検出装置20から送られたデータに基づいて自車の現在位置が演算される。この現在位置の演算処理では、GPS受信装置25から入力されたデータから緯度及び経度が算出されて、この緯度及び経度は現在位置データMPとしてRAM4に記憶される。この現在位置データMPは、ビーコン受信装置26またはデータ送受信装置27から入力された現在位置に関する情報によって修正される。
【0019】
また、絶対方位データZDと、相対方位角データθと、走行距離データMLとに基づいて、自車位置を特定する演算処理が行われる。この演算処理によって求められた自車位置は、外部データGD内の地図データと照合され、地図画面上の現在位置が正確に表示されるように補正が行われる。この補正処理によって、トンネル内等のGPS信号が受信できないときでも自車の現在位置を正確に求めることができる。
【0020】
目的地設定処理(ステップ51)では、目的地の設定操作処理が実行される。目的地の設定操作処理では、使用者による目的地設定モードを選択する操作により、目的地設定入力画面がディスプレイ33に表示される。使用者は、地域、住所、電話番号、名称等の検索項目の何れかから目的地を特定することができる。なお、例えば、さらに観光地、各種施設等のジャンル別メニューから1つのジャンルを選択すると、選択されたジャンルに記憶されている複数の目的地がリストの形でディスプレイ33に表示されるようにしても良い。さらに、各目的地の詳細な案内を表示させることもできる。目的地が決まったら、使用者が目的地の確定を指示する操作を行うことにより、確定した目的地に関するデータが登録目的地データTPとしてRAM4に記憶される。なお、この目的地設定処理(ステップ51)は、新たな目的地設定操作が行われない場合にはジャンプされる。
【0021】
経路探索処理(ステップ52)では、登録目的地データTPと、現在位置データMPと、道路データとに基づいて、目的地までの案内経路が探索される。そして、この案内経路を構成する道路の道路ナンバデータが出発地から目的地までの道順に従って並べられ、この並べられた道路ナンバデータが案内経路データMWとしてRAM4に記憶される。例えば、図4に示すように、出発地から目的地まで行く場合には、目的地設定処理(ステップ51)において、使用者が目的地を入力することによって、現在位置が出発地とされ、入力された目的地が登録目的地とされる。そして、この出発地から目的地までに至る最適な経路または推奨される経路(図中太線で示す)が自動的に探索される。この案内経路は、交差点K1〜K7に挟まれた道路の中から、出発地から順次連続する道路を選択して、最短距離で、幹線道路を多く使用して、円滑に目的地まで到達できるような経路である。そして、この案内経路を構成する道路ナンバデータが案内経路データMWとしてRAM4に記憶される。図4に示される場合には、案内経路データMWには、道路ナンバデータ1、3、7、11、14が、この順番に並べられてRAM4に記憶される。ここで、案内経路として選択される道路は、案内対象道路に限られ、非案内対象道路は除かれる。
【0022】
また、次の案内・表示処理(ステップ53)の処理中に、現在位置が案内経路から外れた場合には、所定のスイッチ操作または音声入力に応答して、或いは自動的に、経路探索処理(ステップ52)が実行されて、案内経路の再設定が行われる。なお、この経路探索処理(ステップ52)は、案内経路に変更がなければジャンプされる。
【0023】
案内・表示処理(ステップ53)では、上記経路検索処理(ステップ52)で求められた案内経路が、ディスプレイ33に表示された地図画面中に赤、青、その他目立つ色の太線で表示される。また、現在位置を示す現在位置マークと現在位置に対する目的地の方向を示す目的地方向マークが表示される。そして、この案内経路に従って自車が走行できるように、案内がスピーカ13から音声によって発音されたり、案内が地図画面中に表示される。地図画面には、少なくとも案内経路と現在位置マークと目的地方向マーク、または目的地の位置表示、若しくは目的地までの距離、或いは案内経路上の交差点までの距離とが表示され、他の道路、建物、施設、地名等の地理的情報は表示されないようにしても良い。このように表示することにより、経路の視認性が向上し、運転者は経路案内情報を容易に確認することができる。なお、案内経路の表示は、デフォルメされた表示であっても良く、例えば、現在位置から前方にあり、案内経路上にあって案内が行われる交差点において進む方向を表示するようにしても良い。この場合、現在位置から表示された交差点までの距離を表示しても良い。また、目的地までの距離は、例えば、現在位置が案内経路上であれば、現在位置から目的地までの案内経路上の走行距離を目的地までの距離とし、現在位置が案内経路から外れたときには、現在位置から目的地までの直線距離を目的地までの距離とするようにしても良い。
【0024】
このように、必要最小限の情報のみをディスプレイ33に表示することにより、自車の進む方向が一目で確認できる。なお、交差点等の予め決められた案内地点に自車が近付いたときには、案内地点付近の拡大地図が表示され、案内表示が行われるとともに、音声による案内が発音される。また、現在位置は自車の進行に応じて修正され、現在位置の移動に伴って地図画面が自動的にスクロールされる。
【0025】
5.道路データ
図5は、上記情報記憶装置37に記憶されている道路データファイルの中の道路データの一部を示す。この道路データファイルには、地図データファイルに記憶されている地域の範囲内に存在する一定幅以上の道路の全てに関する情報が含まれている。この道路データファイルに含まれる道路数をnとすれば、n本の道路に関する各道路の道路データが含まれており、各道路データは、道路ナンバデータ、案内対象フラグ、道路属性データ、形状データ、案内データ、長さデータから構成されている。道路ナンバデータは、地図データに含まれる道路の全てを分断して、分断された道路毎に付した識別番号である。案内対象フラグには案内対象道路であれば“1”、非案内対象道路であれば“0”が記憶されている。なお、案内対象道路は主幹道路や一般道路等の所定幅以上の道路であり、非案内対象道路はあぜ道や路地等の所定幅以下の狭い道路である。道路属性データは、高架道路、地下道、高速道路、有料道路等の属性を示すデータである。形状データは、道路の形状を示すデータであり、道路の始点、終点、及び始点から終点までの間のノードの座標データを記憶したものである。例えば、図4に示す場合には、道路ナンバが1、4、14の道路にノードが設けられ、各ノードにノードナンバN1〜N4が付されている。そして、これらのノードナンバN1 〜N4の座標データが、始点、終点の座標データと共に形状データとして記憶されている。
【0026】
案内データは、交差点名称データ、注意点データ、道路名称データ、道路名称音声データ、行き先データから構成されている。交差点名称データは、道路の終点が交差点である場合に、その交差点の名称を表すデータである。注意点データは、踏切、トンネル入口、トンネル出口、幅員減少点等の道路上の注意点に関するデータである。道路名称音声データは、音声案内に使用される道路名称を表す音声データである。
【0027】
行き先データは、道路の終点に連続する道路(これを、行き先とする)に関するデータであり、行き先数kと、行き先毎のデータから構成されている。行き先に関するデータは、行き先の道路ナンバを示す行き先道路ナンバデータ、行き先の道路名称を示す行き先名称データ、行き先の道路名称を音声案内するための行き先名称音声データ、行き先の道路が向いている方向を示す行き先方向データ、行き先の道路に入るために右車線に寄ったり、左車線に寄ったり、中央を走行したりすることを案内するための走行案内データから構成されている。長さデータは、道路の始点から終点までの長さと、始点から各ノードまでの長さ、及び各ノードの間の長さのデータである。
【0028】
6.経路探索処理
図6は上記経路探索処理(ステップ52)のフローチャートを示す。先ず、再探索か否かが判別される(ステップ60)。これは、RAM4に記憶されている再探索フラグSFによって判別される。この再探索フラグSFは、図11に示す案内・表示処理(ステップ53)で、現在位置が案内経路から外れたときにオンにセットされる(ステップ144)。また、再探索処理(ステップ72)が終了したときには、再探索フラグSFはオフにリセットされる(ステップ74)。
【0029】
ここで、再探索フラグSFがオフの場合には、再探索は要求されていないので、次に経路設定が要求されているか否かが判別される(ステップ62)。これは、経路設定フラグKFがオンであるか否かの判別である。この経路設定フラグKFは、目的地設定処理(ステップ51)で、使用者によって目的地が登録されたときにオンにセットされ、案内経路データMWがRAM4に記憶された時(ステップ70)にオフにリセットされる。
【0030】
この経路設定フラグKFがオンのときには、新規に案内経路を探索する処理が行われる(ステップ64〜70)。ステップ64では、目的地までの経路の案内が開始される地点となる案内開始地点が決定される。またステップ66では、経路の案内が終了する地点となる最終案内地点が決定される。そして、この案内開始地点から最終案内地点までの経路が探索される(ステップ68)。探索された経路は、案内経路データMWとしてRAM4に記憶される(ステップ70)。
【0031】
案内経路の探索(ステップ68)では、前述したように、案内開始地点がある道路に連続する道路が順次選択されて、最終案内地点までの道順に従って道路ナンバデータが並べられる。例えば、案内開始地点がある道路の道路ナンバが、案内経路データMWの先頭アドレスに記憶され、次にこの道路データの中の行き先データに基づいて、この道路に連続する道路データが読み出される。そして、この読み出された道路データの中から最適な道路が選択される。この選択の条件は種々あるが、例えば、道路属性データに基づく優先順位に従って選択される。この選択された道路の道路ナンバが次のアドレスに記憶される。そして、連続する道路の選択が、最終案内地点に到達するまで行われる。
【0032】
また、案内経路の全体が探索されたとき、選択された道路の長さデータが順次合計されることにより、案内経路全体の長さが求められる。また、最終案内地点に近い道路から順に案内経路全体の長さから各始点、終点、ノードの長さデータが引かれることにより、各始点、終点、ノードにおける最終案内地点までの距離が求められ、各始点、終点、ノードの座標データに対応させて記憶される。また、案内経路として選択される道路は、案内対象道路に限られており、前述したように、案内対象道路か否かは案内対象フラグによって判別される。
【0033】
なお、案内経路を探索する場合に交通規制の情報を選択の条件に加えても良いし、単純に、目的地までの最短距離の経路を検索しても良い。さらに、推奨される経路を複数求めて、使用者にこれらの推奨経路の中から選択させるようにしても良い。
【0034】
7.案内開始地点決定処理
図7は、経路探索処理(ステップ52)内において実行される案内開始地点決定処理(ステップ64)のフローチャートを示す。前述したように、案内経路は案内対象道路で構成されるので、非案内対象道路または道路データに記憶されていない地点が現在位置の場合には、現在位置から最短距離にある案内対象道路上の地点が案内開始地点とされる。
【0035】
まず、CPU2に現在位置データMPが読み込まれ(ステップ80)、現在位置が案内対象道路の上であるか否かが判別される(ステップ82)。例えば、現在位置データMPの座標上に道路データが存在しており、この道路データの中の案内対象フラグが“1”であるときに案内対象道路であると判別される。現在位置が案内対象道路上であれば、この現在位置データMPが案内開始地点データSPとしてRAM4に記憶される(ステップ100)。例えば、図8に示す現在位置MP1のように、案内対象道路AD1上にある場合には、この現在位置MP1が案内開始地点とされる。
【0036】
また、現在位置が案内対象道路上にないときには、次に、現在位置が非案内対象道路上であるか否かが判別される(ステップ84)。例えば、現在位置データMPの座標上に道路データが存在しており、この道路データの中の案内対象フラグが“0”であるときに非案内対象道路であると判別される。ここで、現在位置が道路データ上に無い場合には、現在位置が案内対象道路上にも非案内対象道路上にも無く、現在位置が施設の敷地内または駐車場や空き地内などの非道路上にあることになる。
【0037】
この場合には、現在位置から所定距離範囲内に存在する案内対象道路の始点データ及びノードデータが読み出される(ステップ86)。そして、読み出された始点データ及びノードデータのそれぞれと、現在位置との距離が計算される(ステップ88)。このステップ88で求められた距離の長短が比較されることにより、現在位置から最短距離にある始点またはノード(これを、最短地点とする)が求められる(ステップ90)。なお、最短地点が複数ある場合には、登録目的地TPに最も近いものが選ばれる。この場合、例えば、各最短地点からの各案内経路の道路データの合計数の最も少ないものが選ばれる。そして、この最短地点の座標が案内開始地点データSPとしてRAM4に記憶される(ステップ92)。
【0038】
例えば、図8に示される現在位置MP3のように、非道路上である場合には、現在位置MP3から所定距離の範囲内にある案内対象道路AD1、AD2上のノードND1、ND4、ND8、NDa、NDbの座標が求められる(ステップ86)。そして、現在位置MP3の座標と各ノードND1、ND4、ND8、NDa、NDbの座標との差に基づいて、現在位置MP3から各ノードND1、ND4、ND8、NDa、NDbまでの直線距離が求められ(ステップ88)、最短距離にあるノードND8が求められ(ステップ90)、このノードND8が案内開始地点とされる(ステップ92)。現在位置MP3が非道路上であるから、自車の進行方向に無関係に最短距離にあるノードND8を案内開始地点としても良いし、自車の進行方向とは逆方向にあるノードND1、NDaは案内開始地点の候補から除外しても良い。また、目的地方向とは逆方向にあるノードNDbを案内開始地点の候補から除外しても良い。
【0039】
他方、上記ステップ84で現在位置が非案内対象道路上であると判別されたときには、この非案内対象道路の道路データが読み出され、現在位置からこの現在位置がある非案内対象道路と案内対象道路との交点までに至る経路の長さが求められる(ステップ94)。現在位置が存在する非案内対象道路から案内対象道路に到達するまでに、複数の経路が存在する場合には、それぞれの経路の長さが求められる。現在位置から案内対象道路までの長さは、現在位置から案内対象道路までに存在する非案内対象道路の道路データの中の現在位置から終点までの長さデータまたは始点から終点までの長さデータを読み出して合計して求める。さらに、求められた各経路の長さが大小比較され、この中から最短のものが求められる(ステップ96)。そして、この最短の経路と案内対象道路との交点の座標が案内開始地点データSPとしてRAM4に記憶される(ステップ98)。
【0040】
例えば、図8に示される現在位置MP2のように、非案内対象道路NA2上にある場合には、この現在位置MP2から非案内対象道路NA1〜NA6と案内対象道路AD1、AD2との交点ND1〜ND5までに至る経路の長さが求められる(ステップ94)。図8においては、非案内対象道路NA1〜NA6と案内対象道路AD1、AD2との交点が案内対象道路AD1、AD2のノードND1〜ND5に一致しているが、非案内対象道路と案内対象道路との交点が案内対象道路のノードに一致しない場合もある。
【0041】
図8の場合には、先ず、現在位置MP2の座標とノードND6の座標の差に基づいて、現在位置MP2からノードND6までの長さNLaが求められる。そして、非案内対象道路の長さNA1と距離NLaを合計した長さが、現在位置MP2から非案内対象道路NA1と案内対象道路AD2との交点ND4までの経路の長さである。同様にして、距離NLaと非案内対象道路NA3〜NA6の長さを合計することにより、現在位置MP2から交点ND2、ND3、ND5までの経路の長さが求められる。ここで、交点ND1は自車の進行方向とは逆方向にあるので、案内開始地点の候補から除外される。そして、現在位置MP2から最短距離にある交点ND4が案内開始地点とされる(ステップ98)。
【0042】
なお、現在位置が非道路上である場合には、次のようにして案内開始地点を決定しても良い。例えば、図8に示すように、非道路上にある現在位置MP3から所定距離の範囲にある案内対象道路AD1、AD2上のノードND1、ND4、ND8、NDa、NDbの座標を求め(ステップ86)、これらの座標と現在位置の座標とから、現在位置MP3から案内対象道路AD1、AD2に下ろした垂線V1、V2の長さ、及び垂線V1、V2と案内対象道路AD1、AD2との交点VP1、VP2の座標を求める。そして、垂線V1、V2の短い方が選択され、この垂線V2と案内対象道路AD2との交点VP1が案内開始地点とされる。この場合には、上記最短地点を案内開始地点とする場合よりも、さらに現在位置に近い地点を案内開始地点とすることができる。以上のような案内開始地点の決定は、各案内開始地点までの各経路の車幅、自車の進行方向等によって重み付けが行われて、対比決定されても良い。
【0043】
8.最終案内地点決定処理
図9は、経路探索処理(ステップ52)内において実行される最終案内地点決定処理(ステップ66)のフローチャートを示す。上述のように、案内経路は案内対象道路で構成される。従って、目的地が、非案内対象道路または道路データに記憶されていない地点にある場合には、目的地から最短距離にある案内対象道路上の地点が最終案内地点とされる。
【0044】
まず、CPU2に登録目的地の座標データTPが読み込まれ(ステップ102)、登録目的地が案内対象道路の上であるか否かが判別される(ステップ104)。例えば、登録目的地データTPの座標上に道路データが存在しており、この道路データの中の案内対象フラグが“1”であるときに案内対象道路であると判別される。登録目的地が案内対象道路上であれば、この登録目的地データTPが最終案内地点データEPとしてRAM4に記憶される(ステップ122)。
【0045】
また、登録目的地が案内対象道路上にないときには、次に、登録目的地が非案内対象道路上であるか否かが判別される(ステップ106)。例えば、登録目的地データTPの座標上に道路データが存在しており、この道路データの中の案内対象フラグが“0”であるときに非案内対象道路であると判別される。ここで、登録目的地置が道路データ上に無い場合には、登録目的地が案内対象道路上にも非案内対象道路上にも無いから、登録目的地は非道路上にあることになる。
【0046】
この場合には、登録目的地から所定距離範囲内に存在する案内対象道路の終点データ及びノードデータが読み出される(ステップ108)。そして、読み出された終点データ及びノードデータのそれぞれと、登録目的地との距離が計算される(ステップ110)。このステップ110で求められた距離の長短が比較されることにより、登録目的地から最短距離にある終点またはノード(これを、最短終点とする)が求められる(ステップ112)。なお、最短終点が複数ある場合には、登録目的地TPに最も近いものが選ばれる。この場合、例えば、各最短終点からの各案内経路の道路データの合計数の最も少ないものが選ばれる。そして、この最短終点の座標が最終案内地点データEPとしてRAM4に記憶される(ステップ114)。
【0047】
上記ステップ106で登録目的地が非案内対象道路上であると判別されたときには、この非案内対象道路の道路データが読み出され、登録目的地からこの登録目的地がある非案内対象道路と案内対象道路との交点までの経路の長さが求められる(ステップ116)。登録目的地が存在する非案内対象道路から案内対象道路に到達するまでに、複数の経路が存在する場合には、それぞれの経路の長さが求められる。登録目的地から案内対象道路までの長さは、登録目的地から案内対象道路までに存在する非案内対象道路の道路データまでの登録目的地から終点までの長さデータまたは始点から終点までの長さデータを読み出して合計して求める。さらに、求められた各経路の長さが大小比較され、この中から最短のものが求められる(ステップ118)。そして、この最短の経路と案内対象道路との交点の座標が最終案内地点データEPとしてRAM4に記憶される(ステップ120)。
【0048】
例えば、図10に示すように、登録目的地TP1が案内対象道路AD2上にある場合には、この登録目的地TP1が最終案内地点とされる(ステップ122)。また、登録目的地TP2が非案内対象道路NA6上にある場合には、この登録目的地TP2から非案内対象道路NA1〜NA6と案内対象道路AD1、AD2との交点ND1〜ND5までに至る経路の長さが求められる(ステップ116)。図10においては、非案内対象道路NA1〜NA6と案内対象道路AD1、AD2との交点が、案内対象道路AD1、AD2のノードND1〜ND5に一致しているが、非案内対象道路と案内対象道路との交点が案内対象道路のノードに一致しない場合もある。
【0049】
図10の場合には、先ず、登録目的地TP2の座標とノードND7の座標の差に基づいて、登録目的地TP2からノードND7までの長さNLbが求められる。そして、非案内対象道路NA5の長さと長さNLbを合計した長さが登録目的地TP2から非案内対象道路NA5と案内対象道路AD1との交点ND2までの経路の長さである。同様にして、長さNLbと非案内対象道路NA1〜NA4の長さを合計することにより、登録目的地TP2から交点ND1、ND4、ND5までの距離が求められる。さらに、非案内対象道路NA6の長さから長さNLbを引くことにより、登録目的地TP2からノードND3までの経路の長さが求められる。そして、登録目的地TP2から最短距離にある交点ND3が最終案内地点とされる(ステップ120)。
【0050】
さらに、登録目的地TP3が非道路上である場合には、登録目的地TP3から所定距離の範囲内にある案内対象道路AD1、AD2上のノードND3、ND5、NDc、NDdの座標が求められる(ステップ108)。そして、登録目的地TP3の座標と各ノードND3、ND5、NDc、NDdの座標との差に基づいて、登録目的地TP3から各ノードND3、ND5、NDc、NDdまでの直線距離が求められ(ステップ110)、最短距離にあるノードND3が最終案内地点とされる(ステップ114)。
【0051】
なお、登録目的地が非道路上である場合には、上記案内開始地点の場合と同様に、登録目的地TP3から案内対象道路AD1、AD2へ下ろした垂線V3、V4の長さと、交点VP3、VP4の座標を求めて、短い方の垂線V3の交点VP3を最終案内地点としても良い。以上のような最終案内地点の決定は、各最終案内開始地点までの各経路の車幅、自車の進行方向等によって重み付けが行われて対比決定されても良い。
【0052】
9.案内・表示処理
図11は、案内・表示処理(ステップ53)のフローチャートを示す。この処理が開始されると、先ず、CPU2によってRAM4から現在位置データMPが読み込まれる(ステップ130)。さらに、RAM4から地図データ及び案内経路データMWが読み込まれる(ステップ132、134)。そして、現在位置を含む地図画面データが作成される(ステップ136)。この地図画面データは、現在位置がディスプレイ33に表示される地図画面の中心となるように、地図データの中から選択されたデータであり、画像プロセッサ9へ送られる。また、自車の進行方向が常に地図画面の上方向に向くように表示方向データが発生され、画像プロセッサ9において、この表示方向データに応じて地図画面データが回転される。なお、自車の前方の上方を多く表示するフロントワイドモードが指定された場合には、現在位置の前方の表示面積を広くするため、現在位置が地図画面の中心より少し下方になるよに、地図データが作成される。
【0053】
そして、現在位置MPに対する登録目的地TPの方向が求められる(ステップ138)。例えば、登録目的地TPの座標と現在位置MPの座標とを結ぶ直線の傾き角θmを計算することによって登録目的地TPの方向が求められる。傾き角θmを求める基準は、南北方向または東西方向であっても良いし、ディスプレイ33に表示される画像の座標系における座標軸であっても良い。求められた傾き角θmは、目的地方向データMHとしてRAM4に記憶される。
【0054】
次に、ディスプレイ33に表示されるデータが画像プロセッサ9へ送られることにより、ディスプレイ33に案内経路、現在位置及び目的地方向マークのみが表示される(ステップ140)。例えば、図12に示すように、ディスプレイ33に表示された地図画面H1の中心より少し下方に現在位置マークH2が表示される。地図画面H1は自車の進行方向が真上方向となるように表示される。さらに、地図画面H1には案内経路H3が表示される。目的地方向マークは、登録目的地TPの方向が分かり易いマークであれば良く、例えば、登録目的地TPと現在位置マークH2とを結ぶ直線H4、或いは登録目的地TPの方向を示す矢印H5である。直線H4及び矢印H5は、赤色等の目立つ色で表示したり、実線の他に、細線、鎖線で表示しても良いし、点滅させても良い。矢印H5は、現在位置マークH2の近傍に表示しても良いし、現在位置マークH2から離れた所定位置に表示しても良い。矢印H5は直線H4上、または直線H4付近のどこへ表示しても良く、地図画面の端の方へ表示しても良い。
【0055】
また、案内経路H3の端に目的地の方向、または案内経路H3の端における進行方向を示すマークH6を表示しても良い。この方向マークH6は、案内経路H3と地図画面H1の端との交点CP上に表示される。例えば、上記案内経路データMWを構成する道路の中から、画像プロセッサ9によってディスプレイ33に表示されている座標の範囲内に含まれる道路データが読み出される。そして、この道路データの中から、登録目的地TPに最も近い道路が求められる。上述のように、案内経路データMWには、案内開始地点から最終案内地点までの間を結ぶ道路ナンバデータが順番に並べられて記憶されている。従って、この順番(アドレスナンバ)が最も大きい道路ナンバが登録目的地に最も近い道路である。さらにこの道路の形状データの中から、ディスプレイ33に表示されている座標範囲内のものが読み出される。そして、この形状データの中で、最も順番(アドレスナンバ)が大きい形状データND1が選択される。さらに、この形状データND1と、この次のアドレスナンバの形状データND2とを結ぶ直線がディスプレイ33の画面端部と交差する点の座標データが求められる。この求められた座標データは、交点データCPとしてRAM4に記憶される。
【0056】
そして、第2ROM5には、方向マークH6に用いられる矢印のキャラクタパターンデータが記憶されており、上記登録目的地の方向または案内経路の端における進行方向を示す矢印となるように回転される。このキャラクタパターンデータは画像プロセッサ9へ送られて、画像データに組み込まれることによって、方向マークH6が案内経路H3の端に表示される。このとき、矢印の先端が交点データCPの座標に一致するように、方向マークH6の表示位置が決められる。
【0057】
地図画面H1には、現在位置マークH2、案内経路H3、目的地方向マークH4〜H6のみが表示され、これら以外の地理的情報は表示されない。このように、ディスプレイ33に必要最低限の情報を表示することによって、運転者は、他の地理的情報に注意を引かれることがなく、短時間で進路を確認することができる。なお、案内経路H3の現在位置マークH2の後方部分PSSは、自車が通過した経路であるから、消去しても良いし、表示の色を変更したり、細線や破線などで表示しても良い。また、登録目的地TPが地図画面H1内に入ったときには、登録目的地TPの座標に登録目的地を表示する目的地マークが表示される。このとき、上記方向マークH4〜H6は消去されても良いし、表示されていても良い。
【0058】
次に、現在位置が案内経路上であるか否かが判別される(ステップ142)。例えば、現在位置データMPの座標が案内経路データMWを構成する道路の道路データの座標に一致している場合には、案内経路上に現在位置が存在し、不一致の場合には、現在位置が案内経路から外れていると判別される。ここで、現在位置が案内経路から外れていると判別されたときには、再検索フラグSFがオンに設定される(ステップ144)。これにより、次に経路探索処理(ステップ52)が実行されるときには、再探索処理(ステップ72)が実行される。例えば図13に示すように、現在位置マークH2が案内経路H3から外れた位置に表示される。地図画面H1には、現在位置マークH2と案内経路H3と方向マークH4〜H6または目的地マークのみが表示されているため、現在位置マークH2が案内経路H3から外れると、現在位置から案内経路H3へ至る経路が分からない。そこで、新たな案内経路を再探索して地図画面H1に表示することにより、運転者が道に迷わないように目的地まで案内する。
【0059】
次に、現在位置がノード等の予め決められた案内地点に近付いたときには(ステップ146)、案内地点付近の拡大地図が表示され、案内表示が行われるとともに音声による案内が発音される(ステップ148)。これは、案内地点データファイルからCPU2によって読み出された案内地点の座標データ、案内表示画像データ、案内音声データ等に基づいて行われる。
【0060】
その他の処理(ステップ150)では、再探索処理(ステップ72)が実行されたときに、再探索された案内経路の案内開始地点と現在位置との距離が、音声またはディスプレイ33の表示により報知される。この距離は、再探索処理内で計算される(図14、19のステップ166、182、図21のステップ244)。その他に、例えば、地図画面H1の縮尺を変更する処理、現在位置の移動に伴って地図画面を自動的にスクロールさせる処理、使用者の要求に応じて案内情報を表示する処理等が行われる。
【0061】
10.再探索処理
図14は、経路探索処理(ステップ52)内において実行される再探索処理(ステップ72)のフローチャートを示す。この処理は、既に決定された案内経路から現在位置が外れた場合に開始されるのであるから、最終案内地点は変更されない。従って、再探索処理では、新たに案内開始地点が決定されて、この新しい案内開始地点から最終案内地点までの経路が新たに探索される。
【0062】
先ず、CPU2によってRAM4から現在位置データMPが読み込まれる(ステップ160)。そして、現在位置が案内対象道路の上であるか否かが判別される(ステップ162)。例えば、現在位置データMPの座標上に道路データが存在しており、この道路データの中の案内対象フラグが“1”であるときに案内対象道路であると判別される。現在位置が案内対象道路上であれば、この現在位置が新たな案内開始地点となるから、この現在位置から最終案内地点までの経路が探索される(ステップ180)。例えば、図15に示すように、案内対象道路AD1が案内経路MWであり、現在位置MP4が案内対象道路AD2上にある場合には、この現在位置MP4が案内開始地点とされ、この現在位置MP4から最終案内地点EPまでの経路が探索される。この経路の探索は、図6に示した案内経路探索処理(ステップ68)と同じ処理によって行われる。そして、RAM4に記憶されている案内経路データMWが消去され、ステップ180で検索された新たな案内経路データMWがRAM4に記憶される(ステップ178)。再探索処理が開始される前にRAM4に記憶されている案内経路データMWは、目的地設定処理(ステップ51)によって登録目的地TPが設定された直後に設定された案内経路のデータの場合と、この再探索処理(ステップ72)で再探索された案内経路データの場合があり、これは、以下の説明でも同じである。
【0063】
新たな案内経路データMWがRAM4に記憶されると、再探索処理(ステップ72)は終了し、再探索フラグSFがオフにリセットされる(図6のステップ74)。そして、次に案内・表示処理(ステップ53)が実行されることにより、新たな案内経路が地図画面H1に表示される。例えば、図12に示される案内経路H3が新たな案内経路となった案内対象道路AD2であり、RAM4に記憶されていた案内経路であった案内対象道路AD1は表示されない。但し、現在位置MP4が案内開始地点となるから、新たな案内経路が表示された直後には、現在位置MP4の後方部分PSSは表示されない。
【0064】
他方、現在位置が案内対象道路上にないときには、次に、現在位置が非案内対象道路上であるか否かが判別される(ステップ164)。例えば、現在位置データMPの座標上に道路データが存在しており、この道路データの中の案内対象フラグが“0”であるときに非案内対象道路であると判別される。ここで、現在位置が非案内対象道路上であると判別されたときには、この非案内対象道路の道路データが読み出され、現在位置からこの現在位置がある非案内対象道路を経由して非案内対象道路と案内対象道路との交点までに至る経路の長さが求められる(ステップ166)。現在位置が存在する非案内対象道路から案内対象道路に到達するまでに、複数の経路が存在する場合には、それぞれの経路の長さが求められる。現在位置から案内対象道路までの経路の長さは、現在位置から案内対象道路までに存在する非案内対象道路の道路データの中の現在位置から終点までの長さデータまたは始点から終点までの長さデータを読み出して合計して求める。さらに、求められた各交点から最終案内地点EPまでの経路が探索される(ステップ168)。この経路の探索は、図6に示した案内経路探索処理(ステップ68)と同じ処理によって行われ、上記各交点が案内開始地点とされる。
【0065】
さらに、求められた各経路の全体の距離Ln(n=1〜n)が計算される。この距離Lnは、上記ステップ166で求められた距離と、上記交点から最終案内地点EPに至る経路の長さとの合計値である。そして、各距離Lnが大小比較され、この中から最短距離のものが求められる(ステップ172)。
【0066】
次に、上記ステップ172で求められた最短距離の経路がRAM4に記憶されている案内経路であるか否かが判別される(ステップ174)。ここで、ステップ172で求められた経路がRAM4に記憶されている案内経路であれば、案内経路を変更する必要はないから、案内経路データMWは保存される(ステップ176)。他方、ステップ172で求められた経路がRAM4に記憶されている案内経路でない場合には、新たに求められた経路の方がRAM4に記憶されている案内経路よりも短いので、RAM4に記憶されている案内経路データMWが消去され、この新たに求められた経路を構成する道路データが新たな案内経路データMWとしてRAM4に記憶される(ステップ178)。再探索処理(ステップ72)が終了すると、再探索フラグSFがオフにリセットされる(図6のステップ74)。そして、次に案内・表示処理(ステップ53)が実行されることにより、再探索された案内経路が地図画面H1に表示される。
【0067】
例えば、図15に示される現在位置MP5のように、現在位置が非案内対象道路NA2上にある場合には、この現在位置MP5から非案内対象道路NA1〜NA6と案内対象道路AD1、AD2との交点ND1〜ND5までに至る経路の距離が求められる(ステップ166)。これは、前記案内開始地点決定処理(ステップ64)のステップ88の処理と同じである。図15においては、非案内対象道路NA1〜NA6と案内対象道路AD1、AD2との交点が、案内対象道路AD1、AD2のノードND1〜ND5に一致しているが、非案内対象道路と案内対象道路との交点が案内対象道路のノードに一致しない場合もある。
【0068】
そして、各交点ND1〜ND5から最終案内地点EPまでの経路が探索され、各経路の距離Lnが計算され(ステップ170)、最短のものが選択される(ステップ172)。図15を見た場合には、現在位置MP5から最も近いノードND4から開始される経路が最短距離と考えられるが、最終案内地点までの経路全体の距離を比較するため、ノードND4以外の地点が案内開始地点となる場合もある。ここで、最短距離の経路がノードND3を案内開始地点とする経路であったとすると、案内・表示処理(ステップ53)で表示される地が画面H1には、図16に示すように、再探索処理が開始される以前に表示されていた案内経路H3が表示される。非案内対象道路NA1〜NA6は表示されないが、運転者は、非案内対象道路を進めば、現在位置の移動に伴って案内経路H3の表示が移動するので、案内経路H3へ到達することができる。なお、図16中の実線部分のみがディスプレイ33に表示され、破線部分は表示されない。以下の図面においても同じである。
【0069】
また、最短距離の経路がノードND4を案内開始地点とする経路であったとすると、案内・表示処理(ステップ53)で表示される地図画面H1には、図17に示すように、ノードND4がある案内対象道路AD2が案内経路H3として表示され、再探索処理が開始される以前に表示されていた案内経路(案内対象道路AD1)は消去される。
【0070】
他方、上記ステップ164で現在位置が非案内対象道路上ではないと判別されたときには、現在位置は、道路データにはない地点であることになる。すなわち、現在位置が施設の敷地内または駐車場や空き地内などにある場合である。この場合には、現在位置から最短距離にある案内対象道路上の始点またはノードの座標が求められる(ステップ182)。このステップ182では、図6のステップ86〜92の処理と同じ処理が行われる。
【0071】
例えば、図15に示される現在位置MP6のように、現在位置が非道路上である場合には、現在位置MP6から所定距離の範囲内にある案内対象道路AD1、AD2上のノードND1、ND2、ND4、ND5の座標が求められる。そして、現在位置MP6の座標と各ノードND1、ND2、ND4、ND5の座標との差に基づいて、現在位置MP6から各ノードND1、ND2、ND4、ND5までの直線距離が求められる。さらに、最短距離にあるノードND4が選択される。現在位置MP6が非道路上であるから、自車の進行方向に無関係に最短距離にあるノードND4を案内開始地点としても良いし、自車の進行方向とは逆方向にあるノードは案内開始地点の候補から除外しても良い。
【0072】
次に、現在位置からノードND4及び案内対象道路AD2を経由して最終案内地点EPに至る経路全体の距離Lbが求められる。この経路の探索は、案内経路の探索処理(図6のステップ68)と同一の処理によって行われ、ノードND4が案内開始地点とされる。また、この経路全体の距離Lbは、上記ステップ182で求められた現在位置からノードND4までの距離と、ノードND4から最終案内地点EPに至る経路の長さとの合計値である。
【0073】
次に、現在位置MP6から最短距離にある案内経路MW上の始点またはノードの座標が求められる(ステップ190)。図15に示す場合には、案内経路MWの一部である案内対象道路AD1上のノードND2の座標が求められる。そして、このノードND2から最終案内地点EPまでの距離Laが求められる(ステップ192)。この距離Laは、ステップ68で既に計算され、ノードND2の座標データと共にRAM4に記憶されている。
【0074】
そして、距離Laと距離Lbとの大小が比較される(ステップ194)。ここで、Lb<Laであれば、現在位置MP6がある案内対象道路AD2を使用した経路の方が当初の案内経路MWよりも最終案内地点までの距離が短いことになるから、案内経路を案内対象道路AD2を使用した経路に変更する(ステップ178)。これによって、ステップ184で検索された経路を構成する道路データが新たな案内経路データMWとしてRAM4に記憶される。この場合のディスプレイ33の表示は図17と同じである。他方、ステップ194でLb>Laであれば、案内対象道路AD2を使用した経路よりも当初の案内経路MWの方が最終案内地点までの距離が短いことになるから、案内経路MWの変更は行われない(ステップ176)。この場合のディスプレイ33の表示は図16と同じである。
【0075】
なお、現在位置が非道路上である場合には、図8に示した現在位置MP3における案内対し地点の決定処理と同様に、現在位置MP6から案内対象道路AD1、AD2に下ろした垂線V1、V2の長さと、この垂線V1、V2と案内対象道路AD1、AD2との交点VP1、VP2の座標とから、現在位置MP6から最短距離の地点を求めても良い。この場合には、上記始点またはノードを案内開始地点とする場合よりも、さらに現在位置に近い地点を案内開始地点とすることができる。
【0076】
11.経路探索処理の他の例
図18は経路探索処理(ステップ52)の他の例のフローチャートを示す。なお、図18において図6、14と同じ符号のステップは、それらのステップと同一の処理を実行するものとする。この処理は、経路設定フラグKFまたは再探索フラグSFがオンのときに開始される(ステップ200)。そして、新規に案内経路を設定する場合には、図6に示した経路探索処理(ステップ52)と同様の処理(ステップ64、66、68、70)によって案内経路が設定される。この後、経路設定フラグKFがオフにリセットされる(ステップ202)。
【0077】
他方、再探索が要求されたときにも、新規に案内経路を設定する場合と同様に、案内開始地点決定処理(ステップ64)、最終案内地点決定処理(ステップ66)及び案内経路探索処理(ステップ68)によって、案内経路が探索される。従って、図14に示したような再探索処理(ステップ72)は行われない。
【0078】
そして、再探索である場合には(ステップ60がYES)、新たに探索された経路がRAM4に記憶されている案内経路データMWが新たに検索された経路データに変換される(ステップ178)。ここで、再探索された案内経路は新たに決定された案内開始地点から開始されるから、再探索された案内経路が再探索が行われる前の案内経路と同一であっても、地図画面H1に表示される案内経路H3は、新たに決定された案内開始地点から始まる経路に変更される。そして、案内経路の変更が行われた後、再探索フラグSFがオフにリセットされる(ステップ202)。
【0079】
このように、新規に案内経路を設定する処理と、再探索を行う処理とを共通の処理で構成することにより、処理プログラムを簡素化できる。例えば、現在位置が案内対象道路上に無い場合に、図14の処理のように、現在位置から案内対象道路上の地点を経由して最終案内地点に至るまでの経路の全長を求めて、長さの長短を比較する必要が無くなる。
【0080】
12.再探索処理の他の例
図19は再探索処理(ステップ72)の他の例のフローチャートを示す。なお、図19において、図14と同じ符号のステップは、それらのステップと同一の処理を実行するものとする。図14に示した再探索処理では、目的地までの経路を設定する手段として、現在位置が案内経路から外れた場合に、現在位置または現在位置の近傍における案内対象道路上の地点から最終案内地点までの全経路が探索される処理(ステップ168、180、184)を示した。これに対して、図19に示す再探索処理では、現在位置または現在位置の近傍における案内対象道路上の地点から、再探索処理が開始される前の案内経路へ戻る経路を探索する。
【0081】
現在位置が案内対象道路上である場合(ステップ162がYES)には、現在位置から案内経路に到達するための経路が探索される(ステップ210)。ここで、案内経路とはRAM4に記憶されている案内経路データMWで表される経路である。このステップ210では、現在位置から最終案内地点EPに至る道路データを順次探索して接続して行き、案内経路データMWに含まれる道路データが現れるまでの経路を求める処理が行われる。そして、RAM4に記憶されている案内経路データMWが消去され、ステップ210で検索された新たな案内経路データMWがRAM4に記憶される(ステップ178)。
【0082】
また、現在位置が非案内対象道路上である場合(ステップ164がYES)には、現在位置からこの現在位置からある非案内対象道路と案内対象道路との交点に至るまでの経路の長さが求められ(ステップ166)、各交点から案内経路へ至るまでの経路が探索される(ステップ212)。このステップ212では、各交点から最終案内地点EPに至る道路データを順次探索して接続して行き、案内経路データMWに含まれる道路データが現れるまでの経路を求める処理が行われる。さらに、求められた各経路の全体の距離Lnが計算される(ステップ170)。そして、各距離Lnの中から最短距離のものが求められる(ステップ172)。
【0083】
次に、上記ステップ172で求められた最短距離の経路が経由する交点が案内経路上の地点であるか否かが判別される(ステップ214)。ここで、経由する交点が案内経路上である場合には、案内経路上の交点へ進めば良いことになるので、案内経路を変更する必要はなく、RAM4に記憶されている案内経路データMWは保存される(ステップ176)。他方、経由する交点が案内経路上の地点ではない場合には、新たに求められた経路の方が、案内経路上の交点へ進むよりも有利であることになるので、RAM4に記憶されている案内経路データMWが新たに求められた経路データに変更される(ステップ178)。
【0084】
また、現在位置が非道路上である場合(ステップ164がNO)には、案内対象道路上にあって、現在位置から最短距離にある地点が求められる(ステップ182)。そして、求められた地点から案内経路に至る経路が探索される(ステップ216)。このステップ216では、ステップ182で求められた地点から最終案内地点EPに至る道路データを順次探索して接続して行き、案内経路データMWに含まれる道路データが現れるまでの経路を求める処理が行われる。
【0085】
次に、ステップ182で求められた地点が、案内経路上の地点であるか否かが判別される(ステップ218)。ここで、ステップ182で求められた地点が案内経路上の地点ではない場合には、ステップ216で求められた経路データは、RAM4に記憶されている案内経路データと交換される(ステップ178)。他方、ステップ182で求められた地点が案内経路上の地点である場合には、案内経路へ戻る経路が非案内対象道路のみを経由するので、案内経路を変更する必要がない。従って、この場合には、RAM4に記憶されている案内経路データMWは保存される(ステップ176)。なお、図14の場合と同様に、ステップ182において、現座位置から案内対象道路へ垂線を下ろして、この垂線と案内対象道路との交点のうち最短距離にある地点を案内開始地点としても良い。
【0086】
このように、目的地までの経路を再探索する手段として、現在位置または現在位置の近傍における案内対象道路上の地点から、再探索処理が開始される前の案内経路に到達する経路を探索する処理を行うことにより、最終目的地までの全経路を探索するよりも処理を簡素化でき、再探索動作を迅速に行える。
【0087】
13.自車の進行方向を考慮した再探索処理
上記実施例では、現在位置が案内経路から外れ、現在位置が案内対象道路上にない場合に、現在位置の近傍における案内対象道路上の地点を探索して、この地点から最終案内地点EPまたは案内経路へ至る経路を探索する例を示した。ここで、上記案内対象道路上の地点が自車の進行方向とは逆方向にあると、Uターンを必要とするので、進行方向に存在する地点を選択することが好ましい。そこで、例えば、図14または図19のステップ166の代わりに、図20に示す処理を実行し、ステップ182の代わりに、図21に示す処理を実行する。なお、図21中で、図20のステップと同一の符号が付されたステップは同一の処理を行う。
【0088】
図14、19の例では、現在位置が案内経路から外れ、非案内対象道路上にある場合には、現在位置から、この現在位置がある非案内対象道路から案内対象道路に至る経路と案内対象道路との交点が探索される(図14、19のステップ166)。また、現在位置が非道路上にある場合には、現在位置から最短距離にあって案内対象道路上にある地点が検索される(図14、19のステップ182)。本実施例では、この交点または地点を探索するときに、自車の進行方向を考慮して探索エリアを設定する。
【0089】
図20に示すように、図14、19のステップ164の判定がYESとなったときには、次に、自車の進行方向を示す相対方位角データθがRAM4からCPU2に読み込まれる(ステップ220)。さらに、自車の現在位置データMPがRAM4からCPU2へ読み込まれる(ステップ222)。そして、自車の進行方向を考慮した探索エリアが設定される。この探索エリアは、自車から予め決められた基準距離前方の地点を中心とする所定半径の円内、または自車の前方に予め決められた基準角度の扇形に設定された範囲、または両者の組み合わせによって決められた範囲である。
【0090】
次に、このステップ224で設定された探索エリア内に、現在位置がある非案内対象道路から案内対象道路へ至る経路と案内対象道路との交点が存在するか否かが判別される(ステップ228)。ここで、交点が存在すれば、現在位置から交点までの経路の長さが求められる(ステップ230)。このステップ230の処理は、図14のステップ166で行われる交点までの距離を求める処理と同じである。そして、図14のステップ168、または図19のステップ212へ進む。
【0091】
他方、上記探索エリアに上記交点がない場合には、探索エリアが変更される(ステップ232)。探索エリアの変更は、上記基準距離または基準角度を増加させることにより、探索エリアを拡大させることにより行われる。そして、探索エリアの変更が限界に達しているか否かが判別される(ステップ234)。探索エリアを無限に拡大するわけに行かないので、一定の限界を設けてある。ここで、探索エリアが限界に達していなければ、再度、上記交点の探索が行われ(ステップ226)、限界に達するまで、探索エリアを変更しながら上記交点の探索が行われる(ステップ226、228、232、234)。
【0092】
他方、探索エリアが限界に達したときには、再探索ができない旨、或いは案内経路へ戻ることを示唆する案内をディスプレイ33に表示し、または音声によって報知する(ステップ236)。この場合には、再探索処理72は終了され、図6のステップ74へ進む。これにより、このまま走行することは目的地へ到達するための経路として不適当であることが運転者に知らされる。
【0093】
また、図21に示すように、図14、19のステップ164の判定がNOとなったときには、次に、自車の進行方向を示す相対方位角データθと自車の現在位置データMPがRAM4からCPU2へ読み込まれ(ステップ220、222)、探索エリアが設定される(ステップ224)。
【0094】
次に、このステップ224で設定された探索エリア内で案内対象道路が探索され(ステップ240)、探索エリア内に案内対象道路があるか否かが判別される(ステップ242)。ここで、探索エリア内に案内対象道路が存在すれば、この案内対象道路上の地点で、現在位置から最短距離の地点が求められる(ステップ244)。このステップ244の処理は、図14のステップ182の処理と同じである。そして、図14のステップ184、または図19のステップ216へ進む。
【0095】
他方、上記探索エリアに案内対象道路がない場合には、探索エリアが変更され(ステップ232)、探索エリアの変更が限界に達しているか否かが判別される(ステップ234)。ここで、探索エリアが限界に達していなければ、再度、上記案内対象道路の探索が行われ(ステップ240)、限界に達するまで、探索エリアを変更しながら案内対象道路の探索が行われる(ステップ240、242、232、234)。他方、探索エリアが限界に達したときには、再探索ができない旨をディスプレイ33に表示し、または音声によって報知する(ステップ236)。そして、再探索処理72は終了され、図6のステップ74へ進む。
【0096】
14.探索エリア設定処理及び探索エリア変更処理
図22は上記探索エリア設定処理(ステップ224)の一例を示す。この処理では、自車から予め決められた基準距離前方の地点を中心とする所定半径の円内が探索エリアに設定される。なお、RAM4には予め基準距離Raが記憶されている。この基準距離データRaがCPU2に読み込まれる(ステップ250)。そして、自車からこの基準距離Raだけ前方の位置の座標が求められ、この座標を中心として半径Raの円の探索エリアが設定される(ステップ252)。そして、ステップ226またはステップ240へ進む。
【0097】
例えば、図24に示すように、現在位置MPaが案内経路MWから外れて、非案内対象道路NAa上にあり、自車の進行方向が図中上方であるとする。この場合、現在位置MPaから自車の進行方向の直線前方へ基準距離Raの地点Ecが求められる(ステップ250)。そして、この地点Ecを中心として半径Raの円CLが設定され、この円CLの内部が探索エリアSEaとされる(ステップ252)。そして、非案内対象道路NAaと案内対象道路ADaとの交点NDeが探索エリアSEa内にあるので、現在位置からこの交点NDeまでの距離が求められる(図20のステップ230)。そして、この交点NDeから最終案内地点EPまでの経路が求められる(図14のステップ168)。または、この交点NDeから案内経路MWへ至る経路が求められる(図19のステップ212)。
【0098】
また、現在位置が非道路上にある場合には、案内対象道路ADaが探索エリアSEaを通過しているので、この案内対象道路ADa上で、現在位置MPaから最短距離の地点VPaが求められる(図21のステップ244)。そして、この地点VPaから最終案内地点EPまでの経路が求められる(図14のステップ184)。または、この地点VPaから案内経路MWへ至る経路が求められる(図19のステップ216)。
【0099】
なお、現在位置が経路から外れた場合に、新たな経路を再探索する処理が行われるが、まず、移動手段の現在位置が案内の対象道路上か否かが判断される。次に、現在位置に最も近いノードを検索する。この場合、現在位置から案内対象道路に対して垂線を引き、該垂線と道路の交点(VPa)に最も近いノード(NDe)が案内開始地点として決定され、目的地までの経路が探索される。
【0100】
また、さらに進行方向を考慮して案内開始地点を決定しても良い。この場合、進行方向と反対方向にノードがあっても、進行方向側にあるノードを見つけることができ、面倒なUターンを避けることができ、より良い経路を案内することができる。
【0101】
図23は上記探索エリア変更処理(ステップ232)の一例を示す。この処理では、基準距離Raを予め決められた増加量αずつ増加させる演算が行われる(ステップ254)。そして、αだけ増加した基準距離Ra(=Ra+α)の半径の探索エリアが設定される(ステップ256)。例えば、図24に示すように、現在位置MPaの直線前方Ra(=Ra+α)の地点Ecnを中心とする半径Ra(=Ra+α)の円CLnが求められ、この円CLn内が新たな探索エリアSEaとされる。そして、非案内対象道路と案内対象道路との交点、または案内対象道路が、探索エリアSEa内に存在しない場合には、さらに探索エリアSEaの半径がαずつ大きくなる(ステップ254)。
【0102】
なお、増加量αの大きさは限定されない。例えば、増加量αを小さな値に設定して、少しずつ探索エリアSEaを拡大していっても良い。この場合には、探索エリアSEaが拡大されていく過程で、最初に探索された案内対象道路上の地点が、新たな経路の開始地点とされる。
【0103】
図25は上記探索エリア設定処理(ステップ224)の他の例を示す。この処理では、自車の前方に予め決められた基準角度の扇形をした探索エリアが設定される。なお、RAM4には予め基準角度θsと基準半径Rbが記憶されている。先ず、基準半径データRbがCPU2に読み込まれる(ステップ260)。そして、現在位置を中心として半径Rbの円が設定される(ステップ262)。次に、上記基準角度θsが読み込まれ(ステップ266)、上記半径Rbの円からこの基準角度θsを中心角とする扇形を設定し、この扇形の内部を探索エリアとする(ステップ266)。
【0104】
例えば、図27に示すように、現在位置MPaが案内経路MWから外れて、非案内対象道路NAa上にあり、自車の進行方向が図中上方であるとする。この場合、現在位置MPaを中心として半径Rbの円CMが設定され(ステップ262)、さらに、中心角θsの扇形FGが設定される。そして、この扇形FGの内部が探索エリアSEbとされる(ステップ266)。図27の場合には、非案内対象道路NAaと案内対象道路ADaとの交点NDeが探索エリアSEb内にあるので、現在位置からこの交点NDeまでの距離が求められる(図20のステップ230)。そして、この交点NDeから最終案内地点EPまでの経路が求められる(図14のステップ168)。または、この交点NDeから案内経路MWへ至る経路が求められる(図19のステップ212)。
【0105】
また、現在位置が非道路上にある場合には、案内対象道路ADaが探索エリアSEbを通過しているので、この案内対象道路ADa上で、現在位置MPaから最短距離の地点VPaが求められる(図21のステップ244)。そして、この地点VPaから最終案内地点EPまでの経路が求められる(図14のステップ184)。または、この地点VPaから案内経路MWへ至る経路が求められる(図19のステップ216)。
【0106】
図26は上記探索エリア変更処理(ステップ232)の他の例を示す。この処理は、図25の探索エリア設定処理と併せて実行される。この処理では、基準半径Rbを予め決められた増加量βずつ増加させる演算が行われる(ステップ270)。そして、βだけ増加した基準半径Rb(=Rb+β)の半径の円が現在位置を中心として設定される(ステップ272)。例えば、図27に示すように、現在位置MPaを中心とする半径Rb(=Rb+β)の円CMnが求められ(ステップ272)、この円CMnから中心角θsの扇形FGnが求められる。そして、この扇形FGnの内部が新たな探索エリアSEbとされる(ステップ274)。そして、非案内対象道路と案内対象道路との交点、または案内対象道路が、探索エリアSEb内に存在しない場合には、さらに探索エリアSEbの半径がβずつ大きくなる(ステップ270)。
【0107】
なお、増加量βの大きさは限定されない。例えば、増加量βを小さな値に設定して、少しずつ探索エリアSEbを拡大していっても良い。この場合には、探索エリアSEbが拡大されていく過程で、最初に探索された案内対象道路上の地点が、新たな経路の開始地点とされる。
【0108】
図28は上記探索エリア変更処理(ステップ232)のさらに他の例を示す。この処理も、図25の探索エリア設定処理と併せて行われる。この処理では、この処理では、基準角度θsを予め決められた増加量△θずつ増加させる演算が行われる(ステップ280)。そして、図25のステップ262で設定された半径Rbの円から、中心角がθ+△θの扇形が求められ、この扇形の内部が新たな探索エリアSEbとされる(ステップ282)。例えば、図27に示すように、現在位置MPaを中心とする半径Rbの円CMが求められ(図25のステップ262)、この円CMから中心角θs(=θs+△θ)の扇形FGmが求められる。そして、この扇形FGmの内部が新たな探索エリアSEbとされる(ステップ282)。そして、非案内対象道路と案内対象道路との交点、または案内対象道路が、探索エリアSEb内に存在しない場合には、さらに探索エリアSEbの中心角θsが△θずつ大きくなる(ステップ280)。
【0109】
なお、増加量△θの大きさは限定されない。例えば、増加量△θを小さな値に設定して、少しずつ探索エリアSEbを拡大していっても良い。この場合には、探索エリアSEbが拡大されていく過程で、最初に探索された案内対象道路上の地点が、新たな経路の開始地点とされる。
【0110】
図29は上記探索エリア変更処理(ステップ232)のさらに他の例を示す。この処理も、図25の探索エリア設定処理と併せて行われる。この処理は、図26の処理と図28の処理の組み合わせであり、基準半径Rbを増加量βずつ増加させる演算(ステップ290)と、基準角度θsを増加量△θずつ増加させる演算が行われる(ステップ294)。そして、βだけ増加した基準半径Rb(=Rb+β)の半径の円が現在位置を中心として設定され(ステップ292)、この半径Rb(=Rb+β)の円から、中心角がθ+△θの扇形が求められ、この扇形の内部が新たな探索エリアSEbとされる(ステップ296)。そして、非案内対象道路と案内対象道路との交点、または案内対象道路が、この探索エリアSEb内に存在しない場合には、さらに探索エリアSEbの半径がβずつ大きくなり(ステップ290)、かつ中心角θsが△θずつ大きくなる(ステップ294)。なお、探索エリア変更処理(ステップ232)が行われる毎に、基準半径Rbを増加させる処理(ステップ290、292)と中心角θsを増加させる処理(ステップ294、296)との何れか一方を、一回ずつ、または複数回ずつ、交互に行っても良い。
【0111】
図30は上記探索エリア設定処理(ステップ224)のさらに他の例を示す。この処理は、上記図22の処理と図25の処理との組み合わせであり、自車から基準距離Raだけ前方の地点を中心とする半径Raの円を、自車の前方に基準角度θsの中心角の扇形によって切り取った範囲が探索エリアに設定される。なお、RAM4には予め基準距離Raと基準角度θsが記憶されている。先ず、基準距離データRaがCPU2に読み込まれ(ステップ300)、自車からこの基準距離Raだけ前方の位置の座標が求められ、この座標を中心として半径Raの円が設定される(ステップ302)。そして、基準角度θsが読み込まれて(ステップ304)、この基準角度θsを中心角とする扇形によって円が切り取られ、この範囲が探索エリアとされる(ステップ306)。
【0112】
例えば、図31に示すように、現在位置MPaが案内経路MWから外れて、非案内対象道路NAa上にあり、自車の進行方向が図中上方であるとする。この場合、現在位置MPaから自車の進行方向の直線前方へ基準距離Raの地点Ecが求められ、この地点Ecを中心として半径Raの円CLが設定される(ステップ302)。そして、中心角θsの扇形FGが設定され、この扇形FGと円CLとの重複範囲が探索エリアSEcとされる(ステップ306)。
【0113】
ステップ306では、図25のように、基準半径Rbを用いて扇形FGを求めて、円CLとの重複範囲を計算しても良いし、中心角θsをなす2直線が円CLと交わる点P1、P2を求めて、これら2直線とP1とP2を結ぶ円弧とで囲まれた範囲を求めても良い。また、この場合の探索エリア変更処理(ステップ232)は、図23、26、28、29の何れかの処理、または図23の処理と図26、28、29の何れかを組み合わせた処理である。
【0114】
また、次のような処理も可能である。すなわち、再探索を実行する場合に、まず、現在位置検出手段により検出された現在位置が、経路上を走行しているか否かを判断する。その後、経路を外れていると判断された場合には、図32に示すように、現在位置MPから案内対象道路ADに対して垂線SUを下ろし、該垂線と道路ADとの交点に最も近いノードNO5を算出し、該ノードNO5を案内開始地点として、目的地までの経路の探索を実行する。探索された経路と現在の経路MWとを比較して、経路として良い方を案内する。図中のNO1〜NO9は、案内対象道路ADのノードである。
【0115】
また、案内開始地点を算出する時に、移動手段の進行方向を条件に、進行方向前方にある案内対象道路上のノードを案内開始地点として算出するように構成しても良い。すなわち、図32に示すように、現在位置MPが案内経路MWから外れているときに、自車の進行方向SDが案内対象道路と交差する地点Cpを求め、この交差地点Cpに最も近いノードNO8を案内開始地点とする。また、非案内対象道路と案内対象道路との交点であることを条件に付加することにより、交差地点Cpに最も近い交点NO7を求め、これを案内開始地点とするように構成しても良い。
【0116】
なお、現在位置から案内開始地点までの距離を求めて報知するようにしても良い。この場合、現在位置と案内開始地点とを結ぶ直線距離を報知しても良いし、あるいは現在位置から案内開始地点に至る実際の道路を走行したときの実走行距離を報知しても良い。
【0117】
なお、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、道路データファイルに記憶されている道路データに案内対象道路と非案内対象道路の区別が設けられていない場合、或いは道路データに案内対象道路という概念がない場合には、上記各実施例において、現在位置または登録目的地が非案内対象道路上にある場合の処理を省略する。すなわち、図7のステップ84、94〜98、図9のステップ106、116〜120、図14のステップ164〜174を省略する。そして、案内対象道路上か否かの判別(図7のステップ82、図9のステップ104、図14のステップ162)では、現在位置または登録目的地が道路データファイルに記憶されている道路上にあるか否かを判別する。これにより、現在位置が道路データファイルに記憶されている道路上であれば、案内経路は変更されず、現在位置が道路データファイルに記憶されている道路以外の地点にあれば、前述のように新たな案内経路の再探索が行われる。
【0118】
また、図14のステップ182〜186をステップ166〜172と同様の処理に置き換えても良い。すなわち、現在位置が非道路上にある場合には、先ず、現在位置から所定距離の範囲にある案内対象道路上の始点、終点、ノードの座標が求められ、それぞれの地点を経由して現在位置から最終案内地点EPに至るまでの経路の全長Lnが計算される。そして、この中から最短距離の経路が求められて、これが再探索処理が開始される前の案内経路でなければ、新たに求められた経路が新たな案内経路とされる。図14のステップ182〜186は、現在位置から最短距離にある案内対象道路上の地点から求められた経路であり、これが最終案内地点までの最短経路とは限らない。そこで、経路の全長に基づいて最短距離か否かを判別することにより、最終案内地点までの最短経路が求められる。
【0119】
また、再探索処理(ステップ72)のステップ168、170、184、186の処理の代わりに、現在位置から案内対象道路までの直線距離または非案内対象道路を経由した経路の長さが最短の地点を求め、この地点が再探索処理の開始前の案内経路上の地点でなければ、この地点から最終案内地点までの経路を新たな案内経路とするようにしても良い。これにより、現在位置から案内対象道路上の地点を経由して最終案内地点に至るまでの経路の全長を求めて、長短を比較する処理(ステップ168〜172、184〜194)が省略できる。
【0120】
さらに、再探索処理の開始前の案内経路へ戻る道が、上記経路が最短の地点までの距離のx倍以下であれば、再探索処理の開始前の案内経路をそのまま案内経路として表示しても良い。前記「x」は、予め決められた数値である。また、上記再探索処理(ステップ72)においては、現在位置から最終案内地点EPまたは案内経路へ至る経路の全長が求められるが(ステップ170、180)、これは、現在位置から案内対象道路と非案内対象道路との交点、または現在位置から最短距離にある案内対象道路上の地点までの距離は含めずに、前記交点または案内対象道路上の地点から最終案内地点EPまたは案内経路へ至る経路の長さを求めても良い。
【0121】
また、上記実施例のように、案内対象道路へ至る経路に進行方向による重み付けを行う他に、案内対象道路へ至る経路の、到達の難易等に基づいて重み付けをしても良い。例えば、上記のように、現在位置から案内対象道路までの経路の長さが最短距離の地点であっても、再探索処理の開始前の案内経路に戻る道が自車の進行方向にあり、直線道路を経由して到達できるのであれば、再探索処理の開始前の案内経路をそのまま案内経路として表示する。
【0122】
さらに、上記再探索処理(ステップ72)は、案内・表示処理(ステップ53)で現在位置が案内経路から外れたときに、自動的に開始されても良いし、所定のスイッチ操作または音声入力によって使用者が再探索処理の開始を指示したときに開始されても良い。また、ディスプレイ33に表示される地図画面H1には、上記のように現在位置H2、案内経路H3及び方向マークH4〜H6のみを表示しても良いし、その他の道路、建物、施設、地名、方角、縮尺、案内マーク等の地理的情報を表示するようにしても良い。また、上記案内開始地点決定処理(ステップ64)、最終案内地点決定処理(ステップ66)、再探索処理(ステップ72)の何れかまたは2以上が、現在位置または登録目的地が案内対象道路上にない場合には、単に、案内経路設定不可能の旨の案内またはエラー表示を行う処理であっても良い。
【0123】
また、図20、21に示した処理の中で、探索エリアの変更が限界に達したときに、探索エリアの設定方向を自車の進行方向に限らず、横方向や斜め後方へ拡大したり、さらに全方向に拡大しても良い。また、図23の処理において、探索エリアSEaの半径を固定値とし、中心Ecまでの距離Raを増加させるようにしても良いし、この処理を図23の処理に組み合わせても良い。また、図26、28、29の処理において、中心角θsを固定値として、扇形FGを現在位置MPaの直線前方に対して左右に傾けても良いし、この処理を図26、28、29の処理に組み合わせても良い。
【0124】
なお、上記説明では、案内対象道路、非案内対象道路などの場合分けがしてあるが、案内対象道路とは単に、経路案内ができるように記憶された道路であっても良い。また、上記のように非案内対象道路として場合分けをして記憶手段に記憶しなくても良いことは言うまでもない。さらに、非案内対象道路は単に、案内対象の道路以外の場所であっても良い。
【0125】
また、再探索処理(ステップ72)で何れが有利な案内経路であるかを判別するときに、最初に設定された案内経路と再探索された経路とを比較しても良い。また、既に再探索処理が行われた後に、再び再探索処理が行われたときには、前回の再探索処理で探索された案内経路と、今回の再探索処理で探索された案内経路とを比較しても良い。
【0126】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、現在位置が案内経路から外れた場合に、現在走行する道路が案内対象の道路外であっても、経路を探索して運転者に新たな経路情報を報知することができる。
【0127】
また、現在位置が非案内対象道路上にあると判別された場合に、現在位置から案内対象道路上の地点までの距離及びこの案内対象道路上の地点から目的地までの距離の合計距離を求め、合計距離に基づいて目的地までの経路を設定するので、目的地までの経路全体の距離を比較して経路を設定するので、現在位置から最も近い案内対象道路上の地点ではなく、経路全体の距離によって求められた地点を案内開始地点とする最適な経路を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ナビゲーション装置の全体回路図である。
【図2】RAM4内に記憶されるデータの一部を示す図である。
【図3】全体処理のフローチャートを示す図である。
【図4】全体処理のフローチャートを示す図である。
【図5】情報記憶装置37に記憶されている道路データファイルの内容を示す図である。
【図6】経路探索処理のフローチャートを示す図である。
【図7】案内開始地点決定処理のフローチャートを示す図である。
【図8】現在位置と案内対象道路及び非案内対象道路の例を示す図である。
【図9】最終案内地点決定処理のフローチャートを示す図である。
【図10】登録目的地と案内対象道路と非案内対象道路の例を示す図である。
【図11】案内・表示処理のフローチャートを示す図である。
【図12】地図画面H1と現在位置H2と案内経路H3及び方向マークH4〜H6の表示例を示す図である。
【図13】現在位置が案内経路から外れたときのディスプレイの表示例を示す図である。
【図14】再探索処理のフローチャートを示す図である。
【図15】現在位置と案内対象道路と非案内対象道路の例を示す図である。
【図16】再探索処理で案内経路の変更がない場合のディスプレイの表示例を示す図である。
【図17】再探索処理で案内経路が変更された場合のディスプレイの表示例を示す図である。
【図18】経路探索処理の他の例のフローチャートを示す図である。
【図19】再探索処理の他の例のフローチャートを示す図である。
【図20】現在位置が非案内経路上にある場合における進行方向を考慮した再探索処理のフローチャートを示す図である。
【図21】現在位置が非道路上にある場合における進行方向を考慮した再探索処理のフローチャートを示す図である。
【図22】探索エリア設定処理の一例のフローチャートを示す図である。
【図23】探索エリア変更処理の一例のフローチャートを示す図である。
【図24】探索エリアの設定及び変更の一例を示す図である。
【図25】探索エリア設定処理の他の例のフローチャートを示す図である。
【図26】探索エリア変更処理の他の例のフローチャートを示す図である。
【図27】探索エリアの設定及び変更の他の例を示す図である。
【図28】探索エリア変更処理のさらに他の例のフローチャートを示す図である。
【図29】探索エリア変更処理のさらに他の例のフローチャートを示す図である。
【図30】探索エリア設定処理のさらに他の例のフローチャートを示す図である。
【図31】探索エリアの設定のさらに他の例を示す図である。
【図32】再探索処理の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1…中央処理装置、2…CPU、3、5…ROM、4…RAM、9…画像プロセッサ、10…画像メモリ、11…音声プロセッサ、13…スピーカ、20…現在位置検出装置、21…絶対方位センサ、22…相対方位センサ、23…距離センサ、25…GPS受信装置、26…ビーコン受信装置、27…データ送受信装置、30…入出力装置、33…ディスプレイ、34…タッチパネル、37…情報記憶装置、H1…地図画面、H2…現在位置、H3…案内経路、H4〜H6…方向マーク、AD1、AD2…案内対象道路、NA1〜NA6…非案内対象道路、SEa、SEb、SEc…探索エリア。
Claims (7)
- 移動手段の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
目的地を設定するための目的地設定手段と、
この目的地設定手段によって設定された目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段と、
上記現在位置が上記案内経路設定手段により設定された案内経路から外れているか否かを判別する経路外れ判別手段と、
この経路外れ判別手段により現在位置が案内経路から外れていると判別されたときに、上記現在位置が案内対象道路上にあるか非案内対象道路上にあるかを判別する位置判別手段と、
この位置判別手段により現在位置が非案内対象道路上にあると判別された場合に、上記現在位置から案内対象道路上の地点までの距離及びこの案内対象道路上の地点から上記目的地までの距離の合計距離を算出し、この算出された合計距離に基づいて上記目的地までの経路を設定する再探索手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置。 - 移動手段の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
目的地を設定するための目的地設定手段と、
この目的地設定手段によって設定された目的地までの案内経路を設定する案内経路設定手段と、
上記現在位置が上記案内経路設定手段により設定された案内経路から外れているか否かを判別する経路外れ判別手段と、
この経路外れ判別手段により現在位置が案内経路から外れていると判別されたときに、上記現在位置が案内対象道路上にあるか非案内対象道路上にあるかを判別する位置判別手段と、
この位置判別手段により現在位置が非案内対象道路上にあると判別された場合に、上記現在位置から案内対象道路上の地点までの距離及びこの案内対象道路上の地点から上記目的地までの距離の合計距離を算出し、この算出された合計距離に基づいて上記目的地までの経路を設定する再探索手段と、
上記現在位置に基づいて上記目的地までの案内を報知するための報知手段とを有し、
上記報知手段は、上記再探索手段により算出された現在位置から案内対象道路上の地点までの距離を報知することを特徴とするナビゲーション装置。 - 上記再探索手段により算出される現在位置から案内対象道路上の地点までの距離は、現在位置と案内対象道路上の地点とを結ぶ直線距離であることを特徴とする請求項1、2記載のナビゲーション装置。
- 上記再探索手段により算出される現在位置から案内対象道路上の地点までの距離は、現在位置から案内対象道路上の地点に至る実走行距離であることを特徴とする請求項1、2記載のナビゲーション装置。
- 移動手段の進行方向を検出する進行方向検出手段を備え、
上記再探索手段は、上記進行方向に探索エリアを設定し、この設定された探索エリア内にある案内対象道路上の地点を探索することを特徴とする請求項1、2記載のナビゲーション装置。 - 上記探索エリアは、現在位置から所定距離前方を中心とする所定範囲のエリアであることを特徴とする請求項5記載のナビゲーション装置。
- 上記探索エリアは、現在位置の進行方向に対して所定角度幅のエリアであることを特徴とする請求項5記載のナビゲーション装置。
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