JP3622018B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はIC回路内にコントロール部を内蔵し、コイルを駆動するスイッチトランジスタまたはダイオードを内蔵またはIC外に付加し、IC外部にコイル、コンデンサー、トランジスターと調整機能に応じた抵抗、コンデンサー、その他部品を付加することで周波数制御方式のDC−DCコンバータを構成できるDC−DCコンバータ用ICに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来の周波数制御方式のDC−DCコンバータは、特定の幅の一種類のパルス幅で制御されるのが一般的であった。この場合コイル電流を駆動するパルス幅の周期に対する割合であるデューティー比を小さくすればDC−DCコンバータの出力電圧のリップル電圧が比較的小さく安定動作をするが、DC−DCコンバータ出力電流はコイル電流を駆動するデューティー比を大きくする場合に比較して、大幅に少ない値に制限されてしまう。一方デューティー比を大きくすると、コイル電流を駆動する1パルス間にコイルに貯えられるエネルギーが大きいため出力電流を少ししかとっていない場合のDC−DCコンバータの出力電圧のリップル電圧が大きくなってしまうという不具合があつた。またコイル電流を駆動する1パルスの幅を延ばすとコイル電流のピーク値が増加し、結果としてコイル電流スイッチトランジスタに流れる電流のピーク値が増加するため、コイル電流駆動スイッチトランジスタのオン抵抗による電力ロスのためDC−DCコンバータのエネルギー変換効率が低下するという不具合があった。
【0003】
さらに入力電圧と出力電圧の関係が特に入力電圧に対して出力電圧が近い場合において、コイルにエネルギーが蓄積される期間とコイルに蓄積したエネルギーをDC−DCコンバータの出力側に伝達する帰還のバランスが悪くなるため、コイルに十分なエネルギーが蓄積しているにもかかわらず、そのエネルギーが出力に伝達されないため出力電圧が上昇せずコイル駆動パルスが出続け、ある限度を越えるとコイル駆動パルスが止まりそれまでコイルに蓄積され続けたエネルギーが一時に出力に伝達され非常に大きなDC−DCコンバータの出力電圧のリップル電圧が発生するという不具合があった。さらにこ現象はDC−DCコンバータの出力電圧のリップル電圧が大きくなるという不具合とともに、コイル電流駆動スイッチトランジスタに非常に大きなピーク電流が流れるため、コイル電流駆動スイッチトランジスタのオン抵抗による電力ロスが発生し、DC−DCコンバータのエネルギー変換効率を大幅に低下させるという致命的な問題点もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1の電圧レベルを検出する第1の電圧比較器と、第2の電圧レベルを検出する第2の電圧比較器と、基準電圧回路と、発振回路と、出力電圧レベル帰還回路と、バッファー回路と、コイル電流駆動スイッチトランジスタを設け、出力電圧または出力電圧レベル帰還回路を通った出力電圧に応じた電圧を第1の電圧比較器が検出すると第1のパルス幅の間、コイル電流駆動スイッチトランジスタがオンとなってコイル電流を駆動して出力電圧を制御し、出力電圧または出力電圧レベル帰還回路を通った出力電圧に応じた電圧を第2の電圧比較器が検出すると第2のパルス幅の間、請求項1と同じようにコイル電流駆動スイッチトランジスタがオンとなってコイル電流を駆動して出力電圧を制御する。このように、出力電圧の絶対値の低下の程度に応じてパルス幅を変えて出力電圧を制御することで、DC−DCコンバータの出力電圧のリップル電圧が小さく、かつ大きな出力電流を取り出すことができると同時に、高エネルギー変換効率が得られるDC−DCコンバータを実現できる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施形態を例を上げて説明する。
【0006】
実施例1
図1はこの発明の実施例1の回路図で、1はコイル電流駆動IC、2は第1の電圧比較器、3は第2の電圧比較器、4は基準電圧回路、5は発振回路、6はバッファー回路、7はコイル電流駆動スイッチトランジスタ、8は電源、9はコイル、10はダイオード、11はコンデンサー、12は負荷、13はICの電源端子、14はICのグランド端子、15はICのコイル電流駆動出力端子、16は出力電圧帰還用のICの端子、86は出力電圧帰還回路である。図1の実施例1の回路ではコイル9の一方の端子は電源8のプラス出力端子に、コイルの他方の端子はダイオード10のアノード端子と、ICのコイル電流駆動出力端子15を通してコイル駆動スイッチトランジスタ7のドレイン端子とに接続され、ダイオード10のカソード端子はICの電源端子13と出力電圧帰還用のICの端子16とコンデンサー11のプラス側端子と負荷12の一方の端子に接続され、負荷12の他方の端子とコンデンサー11のマイナス端子とICのグランド端子14とコイル駆動スイッチトランジスタ7のソースと電源8のマイナス端子とがグランドに接続されている。
【0007】
図2はこの発明の実施例1の発振回路5の回路図で、17は第2の電圧比較器出力接続端子、18は電流バイアス出力接続端子、19は発振回路5の電源端子、20は発振回路5のグランド端子、21は第1の電圧比較器出力接続端子、22は発振回路5の出力端子、23はオン時間設定コンデンサー、24はオフ時間設定コンデンサー、25は定電流インバータ、26はNANDゲート、27はPチャネルトランジスタ1、28はPチャネルトランジスタ2である。図2で発振回路5は6個の定電流インバータ25と1個のNANDゲート26がリング状に接続され、一般にリングオシレータと呼ばれる構成になっている。定電流インバータ25の1つの出力と発振回路5のグランド端子20間にオン時間設定コンデンサー23が、さらにこの1つの定電流インバータ25の出力と発振回路5の電源端子19間に参照番号27で示されるPチャネルトランジスタ1と参照番号28で示されるPチャネルトランジスタ2が直列に接続されている。また他のもう一つの定電流インバータ25の出力と発振回路のグランド端子20との間にオフ時間設定コンデンサー24が接続されている。図2の発振回路5はNANDゲート26の第1の電圧比較器出力接続端子21に接続された入力端子にハイレベル信号がくると動作を開始し発振回路の出力端子22からローレベルパルスを発生する。また発振回路5の出力端子22から出力される信号のローレベルパルス幅はオン時間設定コンデンサー23と第2の電圧比較器出力接続端子17に入力される信号によりコントロールでき、発振回路5の出力端子から出力されるハイレベルパルスの最小パルス幅はオフ時間設定コンデンサー24によってコントロールできる。
図7はこの発明の実施例1の発振回路に含まれる定電流インバータ25の回路図で、59は定電流インバータ25の電源端子、60は定電流インバータ25のバイアス入力端子、61はPチャネルトランジスタ7、62はPチャネルトランジスタ8、63は定電流インバータ25の入力端子、65はNチャネルトランジスタ6、66は定電流インバータ25のグランド端子、67は定電流インバータ25の出力端子である。すべての定電流インバータ25の電源端子59は発振回路5の電源端子19に、すべての定電流インバータ25のグランド端子66は発振回路5のグランド端子20に接続され、Pチャネルトランジスタ7とPチャネルトランジスタ8とNチャネルトランジスタ6は定電流インバータ25の電源端子59とグランド端子66間に直列に接続されている。定電流インバータ25のPチャネルトランジスタ7のゲートはバイアス入力端子60を介して発振回路5の電流バイアス出力接続端子18に接続され、さらにIC内で基準電圧回路4の電流バイアス出力端子にも接続されることで、Pチャネルトランジスタ7のゲートには一定バイアス電圧が印加されるため、Pチャネルトランジスタ7を通して流れる電流は一定値にコントロールされている。従って、定電流インバータ25は通常のインバータのように入力端子63にハイレベル信号が入力されると出力端子67がローレベルとなり、逆に入力端子にローレベル信号が入力されると出力端子がハイレベルとなるが、Pチャネルトランジスタ7の電流がコントロールされているため出力端子67がローレベルからハイレベルに変化する場合の推移時間は定電流インバータ25の出力端子67とグランド端子66間に接続されたコンデンサーとPチャネルトランジスタ7を流れるコントロールされた電流によって自由に設定することができる。またPチャネルトランジスタ7のトランジスタサイズを変更することで定電流インバータ25の反転電圧をコントロールできる。さらに、Pチャネルトランジスタ8は省略することもできる。
図2に戻って説明を続ける。さらに定電流インバータ25の出力端子がローレベルからハイレベルに変化する場合の推移時間は、図2の発振回路5のようにPチャネルトランジスタ1とPチャネルトランジスタ2を通して定電流インバータ25の出力に電流を流し込むことによってもコントロール可能である。図2の発振回路5では第2の電圧比較器出力接続端子17にローレベル信号が入力されPチャネルトランジスタ2がオンになると、Pチャネルトランジスタ1とPチャネルトランジスタ2を通して初段の定電流インバータ25の出力に電流が流れ込みオン時間設定コンデンサー23を速く充電するので、発振回路5の出力端子22から出力されるパルスのローレベルパルス幅は短くなる。すなわち、発振回路出力端子22のローレベルパルス幅とハイレベルパルス幅の最小値はそれぞれオン時間設定コンデンサー23と、オフ時間設定コンデンサー24を次段の定電流インバータ25のスレショールド電圧まで充電する時間となる。さらに発振回路の最高発振周波数は、発振回路出力端子22のローレベルパルス幅とハイレベルパルス幅の最小値の和で決まってくる。尚、Pチャネルトランジスタ1のゲートには端子18を介して定電流インバータ25のPチャネルトランジスタ7(図7)と同様基準電圧回路より一定バイアス電圧が印加されている。また図2の発振回路5には複数の定電流インバータ25が使われているが、個々の定電流インバータ25を構成するトランジスタサイズは発振回路5が最適動作するよう、それぞれ別の大きさに調節される場合がある。
【0008】
図3はこの発明の実施例1の基準電圧回路4の回路図で、29はNチャネルトランジスタ1、30はNチャネルトランジスタ2、31はPチャネルトランジスタ3、32はNチャネルトランジスタ7、33は電流バイアス出力端子、34は基準電圧出力端子、35は基準電圧回路4の電源端子、36は基準電圧回路のグランド端子、64は抵抗1である。図3で参照番号29のNチャネルトランジスタ1と参照番号30のNチャネルトランジスタ2の組が、また参照番号31のPチャネルトランジスタ3と参照番号32のNチャネルトランジスタ7と参照番号64の抵抗1の組とがそれぞれ基準電圧回路4の電源端子35とグランド端子36間に直列に接続されている。参照番号29のNチャネルトランジスタ1はディプレッションタイプのトランジスタでゲートとソースが接続され、Nチャネルトランジスタ7のゲートはNチャネルトランジスタ1のソースとゲートに接続され、参照番号31のPチャネルトランジスタ3のゲートは同トランジスタのドレインに接続され、さらに参照番号32のNチャネルトランジスタ7のドレインにも接続されている。図3の基準電圧回路4は基準電圧出力端子34から一定の基準電圧が、電流バイアス出力端子33からPチャネルトランジスタのゲートバイアス電圧を取り出すことができ、ゲートバイアス電圧がゲートに印加された参照番号31のPチャネルトランジスタ3を流れる電流はある一定値の定電流になる。さらに定電流の値そのものは、ゲートバイアス電圧がゲートに印加された参照番号31のPチャネルトランジスタ3のチャネル長とチャネル幅の設定により自由にコントロール可能である。図3の基準電圧回路4の詳細動作については、本願出願人自身による先願(特願平6−193478号)の明細書、図面に記載に記載されているので参照願いたい。
【0009】
図4はこの発明の実施例1のバッファー回路6の回路図で、37はバッファー回路の入力端子、38はバッファー回路の出力端子、58はインバータである。図4のバッファー回路6は複数段のインバータ58から構成され段数は実施例1の場合は奇数段である。つまりバッファー回路6の入力端子37に入力される信号の反転レベルの信号がバッファー回路出力端子38から出力されるので実施例1においては発振回路5の出力がローレベルとなったとき、バッファー回路6の出力端子から出力される信号のレベルがハイレベルとなってコイル電流駆動スイッチトランジスタ7をオンにする。バッファー回路6を構成するインバータ58のトランジスタのチャネル長やチャネル幅はバッファー回路6の後に接続されるコイル電流駆動スイッチトランジスタ7の入力容量に応じて適当な値を設定すればよい。
【0010】
図5はこの発明の実施例1の出力電圧帰還回路86の回路図で、39は帰還抵抗1、40は帰還抵抗2、41は出力電圧帰還回路の入力端子、42は出力電圧帰還回路のグランド端子、43は出力電圧帰還回路の出力端子、44は電圧帰還コンデンサーである。DC−DCコンバータの出力電圧は参照番号39の帰還抵抗1と参照番号40の帰還抵抗2によって分圧されDC−DCコンバータの出力電圧に比例した電圧が出力電圧帰還回路86の出力端子43に伝達される。電圧帰還コンデンサー44はDC−DCコンバータの出力電圧の変化を出力電圧帰還回路の出力端子に早く伝達するためのもので、必要に応じて付加され、その値も一般的な方法で必要とされるDC−DCコンバータの応答性能に応じて設定すればよい。
図6はこの発明の実施例1の第1、第2の電圧比較器2,3の回路図で、45はNチャネルトランジスタ3、46はNチャネルトランジスタ4、47はPチャネルトランジスタ14、48はPチャネルトランジスタ4、49はPチャンネルトランジスタ5、50はNチャネルトランジスタ5、51はPチャネルトランジスタ6、52は電圧比較器の正転入力端子、53は電圧比較器の反転入力端子、54は電圧比較器の電源端子、55は電圧比較器のグランド端子、56は電圧比較器の出力端子、57は電圧比較器バイアス入力端子である。図6の電圧比較器2,3は一般的によく用いられる回路構成で公知の回路である。図1に示した第1の電圧比較器2と第2の電圧比較器3に図6の回路の電圧比較器が使われるが、第1の電圧比較器2の場合は参照番号47のPチャネルトランジスタ14と参照番号48のPチャネルトランジスタ4の導電係数を規定するトランジスタのチャネル長とチャネル幅は同じ値に設定する。しかし、第2の電圧比較器3の場合は電圧比較器3の正転入力電圧よりも電圧比較器3の反転入力電圧が数ミリボルトから数十ミリボルト僅かに低い値の状態下で反転動作を行わせたいため、参照番号47のPチャネルトランジスタ14の導電係数が参照番号48のPチャネルトランジスタ4のトランジスタの導電係数より小さくなるように2つのトランジスタのチャネル長およびチャネル幅が調節される。
【0011】
全体の回路ブロックを示した図1と、各回路ブロック内を示した図2、図3、図4、図5、図6との接続関係を説明する。
IC内部では出力電圧帰還用のICの端子16と出力電圧帰還回路86の入力端子が接続され、出力電圧帰還回路86の出力端子が第1の電圧比較器2の反転入力端子53と第2の電圧比較器3の反転入力端子53とに接続され、基準電圧回路4の基準電圧出力端子34が第1の電圧比較器2の正転入力端子52と第2の電圧比較器3の正転入力端子52とに接続され、基準電圧回路4の電流バイアス出力端子33が発振回路5の電流バイアス出力接続端子18と第1の電圧比較器2と第2の電圧比較器3の電圧比較器バイアス入力端子57とに接続され、第1の電圧比較器2の出力端子56が発振回路5の第1の電圧比較器2の出力接続端子21に接続され、第2の電圧比較器3の出力端子56が発振回路5の第2の電圧比較器3の出力接続端子17に接続され、発振回路5の出力端子22がバッファー回路6の入力端子37に接続され、バッファー回路6の出力端子38がコイル電流駆動スイッチトランジスタ7のゲート端子に接続されている。またICの電源端子13は基準電圧回路4の電源端子35と発振回路5の電源端子19に接続され、さらにバッファー回路6や定電流インバータ25や電圧比較器その他のIC内部のすべての回路の電圧供給源59,54,35に接続されており、ICのグランド端子14は基準電圧回路4のグランド端子36と発振回路5のグランド端子20と出力電圧帰還回路のグランド端子42に接続されるとともに、バッファー回路6や電圧比較器2,3や定電流インバータ25その他のIC内部のすべての回路のグランド端子55,66に接続されている。
【0012】
この発明の実施例1ではDC−DCコンバータの出力電圧に比例した電圧が出力電圧帰還回路86を通して第1の電圧比較器2と第2の電圧比較器3とに伝達される。一方第1の電圧比較器2と第2の電圧比較器3とには基準電圧回路4から一定の基準電圧が入力されているためDC−DCコンバータの出力電圧に比例した電圧が基準電圧近くになると第1の電圧比較器2または第1の電圧比較器2と第2の電圧比較器3の双方が反転動作をする。まず負荷12に流れる電流、すなわちDC−DCコンバータの出力電流が少ない場合から説明を始める。DC−DCコンバータの出力電流によりコンデンサー11の電荷が放電されDC−DCコンバータの出力電圧が徐々に低下してきた場合、第1の電圧比較器2の反転電圧が第2の電圧比較器3の反転電圧より高めに設定されているため、まず第1の電圧比較器2の出力がローレベルからハイレベルへと反転する。第1の電圧比較器の出力がハイレベルになると発振回路5のNANDゲート26の第1の電圧比較器出力接続端子21に接続された入力がハイレベルとなって発振回路5が動作を開始し、発振回路出力端子22にローレベルパルスを出力する。発振回路5の出力がローレベルになるとバッファー回路6の出力がハイレベルとなってコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンとなり、コイル9の電流は増加しエネルギーがコイル9に蓄積される。DC−DCコンバータの出力電流が少ない場合はDC−DCコンバータの出力電圧が低下する傾きも小さい。従って、DC−DCコンバータの出力は第2の電圧比較器3が反転するレベルにまでは低下しないので、発振回路5のローレベルパルス幅は固定された狭い幅である。つまり第2の電圧比較器3の出力がローレベルであるため、発振回路5のPチャネルトランジスタ2がオンとなり、発振回路5のオン時間設定コンデンサー23では初段の定電流インバータ25から流れ込む電流に対してPチャネルトランジスタ1とPチャネルトランジスタ2を通して流れ込む電流が加算されるため、オン時間設定コンデンサー23がPチャネルトランジスタ2がオフしている場合よりも早く充電されることにより、オン時間が短くなり、その結果コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになるパルス幅は短い。この固定された狭いパルス幅をローレベルパルス幅1とする。このパルス幅の時間が経過すると、発振回路5の出力がハイレベルに戻りコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオフとなる。コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオフになると、コイル9に蓄積されていたエネルギーはダイオード10を通してコンデンサー11に送られる。すなわち、コンデンサー11に蓄えられる電荷量が増加するので、DC−DCコンバータの出力電圧は上昇する。DC−DCコンバータの出力電圧が上昇すると第1の電圧比較器2の出力もハイレベルからローレベルへと反転する。一旦コンデンサー11に蓄積された電荷は、時間の経過とともにDC−DCコンバータの出力電流により放電され、コンデンサー11の端子間電圧が少しづつ低下する。DC−DCコンバータの出力電圧が第1の電圧比較器2が反転するレベルにまで低下すると、再び第1の電圧比較器2が反転し上記動作を繰り返す。DC−DCコンバータの出力電圧の低下はDC−DCコンバータの出力電流が多い程大きいので、発振回路出力端子のローレベルパルスの密度つまり、発振回路の発振周波数はDC−DCコンバータの出力電流の増加とともに高くなる。つまり、発振回路5の出力からは固定された狭いローレベルパルス幅1のパルスが出力され、DC−DCコンバータの出力電流を増加していくとローレベルパルス幅1のパルスの間隔がどんどん狭くなっていく。すなわち、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンとなりコイル9にエネルギーが蓄積される1回当りの時間は一定であるが、DC−DCコンバータの出力電流が増加することによってコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオフとなっている1回当りの時間が短くなるので、DC−DCコンバータの出力電圧の平均値は一定に維持される。この動作におけるコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンする1回当りの1パルス幅は固定された狭い幅であるので、DC−DCコンバータの出力電圧のリップルは小さい。しかし、発振周波数の増加は発振回路出力端子22のローレベルパルス幅とハイレベルパルス幅の最小値の和の周期になった時点でもはや増加しなくなる。図19は発振回路5の出力端子22における2種類の波形を示し、91は波形5、92は波形6である。図19の波形5は高負荷時に発振回路5の発振周波数が最も高くなったとき、すなわち、ハイレベルパルス幅が、固定された最小オフ時間まで短くなって、発振回路5が自走発振をしているときの発振回路5の出力波形を模式的に示したものであり、図19の波形6は低負荷時に発振回路5の周波数が低くなったとき、すなわち、ハイレベルパルス幅が、負荷条件により規制されて十分に長くなることで、発振回路5が間欠発振をしているときのものである。図19では横軸が時間、縦軸が電圧である。
【0013】
発振回路5の発振周波数が最大になってからDC−DCコンバータの出力電流をさらに増加した場合、DC−DCコンバータの出力電圧は第2の電圧比較器3が反転するレベルにまで低下するようになる。第2の電圧比較器3が反転して出力がハイレベルになると、発振回路5のPチャネルトランジスタ2のゲート電圧レベルはハイレベルとなるため、このトランジスタがオフになる。この結果発振回路5のオン時間設定コンデンサー23に流れ込む電流は初段の定電流インバータ25のPチャネルトランジスタ7(図7)とPチャネルトランジスタ8(図7)を通して流れ込む電流のみとなって発振回路5の出力端子22から出力される信号のローレベルパルス幅は長くなる。
ここで発振回路5から出力される長くなったローレベルパルス幅は第2の電圧比較器3が反転するためのスレショルドに依存する。DC−DCコンバータの出力電圧はコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオフになってコイル9に蓄積されていたエネルギーがダイオード10を通してコンデンサー11に送られるので、一旦上昇するが、その後、次に再びコイル9からコンデンサー11にエネルギーが送られるまでの間、DC−DCコンバータの出力電流依存で低下し続ける。この場合、コイル9に蓄積されてたエネルギーがコンデンサー11に送られるには、有限の時間を有するので、DC−DCコンバータの出力電圧はコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオフになっている間のいずれかの時点においてピーク値に達する。
つまりDC−DCコンバータの出力電流を特定の値に固定した場合、コイル9からダイオード10を通してエネルギーがコンデンサー11に送られた直後、DC−DCコンバータの出力電圧がピーク値に向って上昇するが、この時点においてもいくつかの状態が存在する。以下に各状態を列挙する。まず、第1の電圧比較器2の出力と第2の電圧比較器3の出力の双方がハイレベルからローレベルに反転する状態、これを状態1とする。第1の電圧比較器2の出力がハイレベルのままで、第2の電圧比較器3の出力がハイレベルからローレベルに反転する状態、これを状態2とする。第1の電圧比較器2の出力と第2の電圧比較器3の出力が双方ともハイレベルのままである状態、これを状態3とする。
【0014】
DC−DCコンバータの出力電圧がピーク値に達した後、繰り返し述べたようにDC−DCコンバータの出力電圧はDC−DCコンバータの出力電流によって時間とともに低下する。またコイル電流駆動スイッチトランジスタ7は発振回路5の発振周波数が最大になった場合においても一定時間オフ状態となる。コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオフになる最少時間を最少オフ時間と呼ぶと、状態1においてもいくつかのケースが存在する。以下に各ケースを列挙する。最少オフ時間内に起こるDC−DCコンバータの出力電圧の低下によって、最小オフ時間の終了時点までに第1の電圧比較器2の出力と第2の電圧比較器3の出力の双方がローレベルからハイレベルに反転するケース、これを状態1のケース1とする。最少オフ時間内に起こるDC−DCコンバータの出力電圧の低下により第1の電圧比較器2の出力のみが、最少オフ時間内にローレベルからハイレベルに反転し、発振回路5からローレベルが出力されコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている期間に第2の電圧比較器3がローレベルからハイレベルに反転するケース、これを状態1のケース2とする。最少オフ時間内に第1の電圧比較器2のみがローレベルからハイレベルに反転し、第2の電圧比較器3はコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている間もローレベルのままのケースで、これを状態1のケース3とする。最少オフ時間内に第1の電圧比較器2の出力も第2の電圧比較器3もローレベルのままで、最少オフ時間後のDC−DCコンバータの出力電圧の低下により第1の電圧比較器2の出力がローレベルからハイレベルに反転し、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになり、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている間に、第2の電圧比較器3がローレベルからハイレベルに反転するケース、これを状態1のケース4とする。最少オフ時間内に第1の電圧比較器2の出力も、第2の電圧比較器3の出力もローレベルのままで、最少オフ時間後のDC−DCコンバータの出力電圧の低下により第1の電圧比較器2の出力がローレベルからハイレベルに反転し、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになり、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている間、第2の電圧比較器3の出力がローレベルのままであるケースで、これを状態1のケース5とする。また状態2においても状態1同様、いくつかのケースが存在する。以下に各ケースを列挙する。状態2においては第1の電圧比較器2の出力は常にハイレベルのままであるので、第2の電圧比較器3が最少オフ時間内にローレベルからハイレベルに反転するケース、これを状態2のケース1とする。最少オフ時間内は第2の電圧比較器3の出力はローレベルのままで、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている間に第2の電圧比較器3の出力がローレベルからハイレベルに反転するケース、これを状態2のケース2とする。最少オフ時間内もコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている間も、第2の電圧比較器3の出力がローレベルのままのケースなどで、これを状態2のケース3とする。状態3においては1つのケースしか存在せず、最少オフ時間の間とコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている間のすべての時間において、第1の電圧比較器2の出力と第2の電圧比較器3の出力の双方がハイレベルのままである。
【0015】
以上の動作説明において肝要の点は、発振回路5についての既述の動作説明から明らかなように、第2の電圧比較器3から出力されるローレベルパルスに応答して、相対的に短い方のオン時間が設定されることで、ローレベルパルス幅が短くなり、これとは逆に、第2の電圧比較器3から出力されるハイレベルパルスに応答して、相対的に長い方のオン時間が設定されることで、ローレベルパルス幅が長くなるということであり、その様子を模式的に表わすのが図8の波形図である。図8は、発振回路5の出力端子22における2種類の波形を示し、68は波形1、69は波形2である。波形1は、第1の電圧比較回路2からのハイレベルパルスに応答して、発振動作状態になっている発振回路5において、第2の電圧比較器3からのローレベルパルスに応答して、短い方のオン時間(ローレバルパルス幅1)が設定されている場合に、負荷の増大により、オフ時間(ハイレベルパルス幅)が発振回路5に固有の最小オフ時間まで短縮して、最高の発振周波数で自走発振している状態での、発振回路5の出力端子22における信号波形である。波形2は、第1の電圧比較器2からのハイレベルパルスに応答して、発振状態になっている発振回路5において、第2の電圧比較器3からのハイレベルパルスに応答して、長い方のオン時間(ローレベルパルス幅2)が設定されている場合に、負荷の増大により、オフ時間(ハイレベルパルス幅)が上記波形1の場合の最小オフ時間と同値の最小オフ時間まで短縮して、最高の発振周波数で自走発振している状態での、発振回路5の出力端子22における信号波形である。
ところで、状態1のケース1、状態2のケース1、状態3においては、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7が1回にオンしている時間は固定された最も長い時間となる。これをローレベルパルス幅2とする。またコイル電流駆動スイッチトランジスタ7が1回にオフしている時間は最少オフ時間となる。図8の波形2はこの場合の発振回路5の出力波形を模式的に示したものでもある。状態1のケース2、状態1のケース4、状態2のケース2のように、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている期間に第2の電圧比較器3がローレベルからハイレベルに反転した場合には、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7のオン時間はローレベルパルス幅1と同じまたはそれよりも長く、ローレベルパルス幅2と同じまたはそれよりも短くなる。特にコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオフになる直前に第2の電圧比較器3がローレベルからハイレベルに反転した場合には、各回路動作の遅れによりコイル電流駆動スイッチトランジスタ7のオン時間が長くならない場合もある。状態1のケース4、状態1のケース5のように、最少オフ時間内に第1の電圧比較器2の出力がローレベルからハイレベルに反転しない場合には、コイル電流駆動スイッチトランジスタ7の1回のオフ時間は最少オフ時間より長くなる。これまで各状態の各ケースについて説明してきたが、図18に各状態の各ケースの一覧表を示す。DC−DCコンバータの動作においては特定状態の特定のケースのみが連続する場合もあるが、特定の状態の特定のケースが連続せずに、任意のケースが組み合わされた動作となることもある。しかし平均してみると、DC−DCコンバータの出力電流が増加するとともにコイル電流駆動スイッチトランジスタ7がオンになっている時間の割合が、オフになっている時間の割合に比べて増加し、コイル9からダイオード10を通してコンデンサー11に送られるエネルギーを増加させるので、DC−DCコンバータの出力電流が多い場合でも出力電圧の低下を食い止める。
【0016】
この発明の実施例1のDC−DCコンバータはそれからの出力電流が少ない場合には、第1の電圧比較器2が反転動作を繰り返して狭いパルス幅でコイル駆動スイッチトランジスタをオンにするため、1回のパルスによってコイルに蓄積されるエネルギー量は少なく従って出力電圧のリップルも小さい。さらにDC−DCコンバータの出力電流が多い場合は第2の電圧比較器3が反転し広いパルス幅でコイル駆動スイッチトランジスタをオンにするため、1回のパルスによってコイルに蓄積されるエネルギー量が多く、従って出力側に伝達されるエネルギー量も増加して出力電圧の低下を食い止める。この発明の実施例1の構成ではDC−DCコンバータの出力電圧のリップル電圧が小さく、かつ大きな出力電流を取り出すことができるばかりでなく、高エネルギー変換効率が得られる。
【0017】
図9はこの発明の実施例1の第1の変形例に使われる発振回路で図2の発振回路5の代わりに図9の発振回路を用いる。発振回路以外のすべての回路ならびに発振回路外部の接続には変更がない。図9で17は第2の電圧比較器出力接続端子、18は電流バイアス出力接続端子、19は発振回路の電源端子、20は発振回路のグランド端子、21は第1の電圧比較器出力接続端子、22は発振回路の出力端子、23はオン時間設定コンデンサー、24はオフ時間設定コンデンサー、25は定電流インバータ、26はNANDゲート、58はインバータ、70はPチャネルトランジスタ9、71はPチャネルトランジスタ10、72はPチャネルトランジスタ11、73はPチャネルトランジスタ12である。図2の発振回路同様、図9の発振回路は6個の定電流インバータ25と1つのNANDゲート26からなるリングオシレータで構成されているが、図2の発振回路との違いは、オン時間設定コンデンサー23及びオフ時間設定コンデンサー24が各別の出力端子に接続された2つの段の定電流インバータ25の出力端子と電源間に、Pチャネルトランジスタ70,71,72,73がそれぞれ別に2個づつ直列に接続されている点である。
【0018】
図9の発振回路においては第2の電圧比較器3の出力がローレベルの場合第2の電圧比較器出力接続端子17を通してPチャネルトランジスタ10のゲートにはローレベルが印加されるので、オン時間設定コンデンサー23に流れ込む電流は初段の定電流インバータ25から流れ込む電流とPチャネルトランジスタ9及びPチャネルトランジスタ10とを通して流れ込む電流との加算になる。またPチャネルトランジスタ12のゲートに印加される信号は第2の電圧比較器3からの出力の反転信号となるため、Pチャネルトランジスタ12はオフ状態であり、オフ時間設定コンデンサー23に流れ込む電流は初段の定電流インバータ25から流れ込む電流のみである。従って発振回路5の出力端子22から出力されるローレベルのパルス幅は短く、ハイレベルのパルス幅の最低値は相対的に長い。これに対して、第2の電圧比較器3の出力がハイレベルの場合には第2の電圧比較器出力接続端子17を通してPチャネルトランジスタ10のゲートにはハイレベルが印加されて、Pチャネルトランジスタ10がオフになるため、オン時間設定コンデンサー23に流れ込む電流は初段の定電流インバータ25から流れ込む電流のみになる。この場合、Pチャネルトランジスタ12のゲートに印加される信号は第2の電圧比較器3からの出力の反転信号であるためPチャネルトランジスタ12はオン状態であり、オフ時間設定コンデンサー24に流れ込む電流は4段目の定電流インバータ25から流れ込む電流にPチャネルトランジスタ11とPチャネルトランジスタ12を通して流れ込む電流の加算になる。従って発振回路5の出力端子22から出力されるローレベルのパルス幅は長く、それとの相対において、ハイレベルのパルス幅の最低値は短い。またオン時間設定コンデンサー23とオフ時間設定コンデンサー24の容量値を同じとし、さらに、オン時間設定コンデンサー23に加算する電流値を設定しているPチャネルトランジスタ9と、オフ時間設定コンデンサー24に加算する電流値を設定しているPチャネルトランジスタ11の導電率を同じにしておけば、第2の電圧比較器3の出力がローレベルからハイレベルに変わった時点での発振回路5の出力端子22から出力されるローレベルパルス幅の増加分とハイレベルパルス幅の減少分が同じ値になって、結果として発振回路5の最高発振周波数に関し、第1の電圧比較器2のみが反転している場合と、第2の電圧比較器3も反転した場合とでほぼ同一の値に保つことができる。つまり実施例1に第1の変形を採用することで発振回路の高負荷時の最高発振周波数をDC−DCコンバータの出力電流条件によらず一定にすることができる。第1の電圧比較器2のみが反転している場合と、第1の電圧比較器2および第2の電圧比較器3が共に反転している場合の模式的な発振回路5の出力波形を図10に示す。波形3は、第1の電圧比較器2のみが反転していて、短い方のオン時間が設定されている場合において、負荷の増大により発振周波数が最高になった状態での、発振回路5の出力端子22の信号波形であり、波形4は、第1の電圧比較器2および第2の電圧比較器3が双方とも最少オフ時間内に反転していて、長い方のオン時間が設定されている場合において、負荷の増大により発振周波数が最高になった状態での、発振回路5の出力端子22の信号波形である。
【0019】
図11はこの発明の実施例1の第2の変形例で使う発振回路の回路図で、第2の変形例では図2の発振回路の代わりに図11の発振回路を用いる。発振回路以外のすべての回路ならびに発振回路外部接続には変更がない。図11で17は第2の電圧比較器出力接続端子、20は発振回路のグランド端子、21は第1の電圧比較器出力接続端子、22は発振回路の出力端子、23はオン時間設定コンデンサー、24はオフ時間設定コンデンサー、25は定電流インバータ、26はNANDゲート、58はインバータ、76はNチャネルトランジスタ8、77はNチャネルトランジスタ9、78は追加のオン時間設定コンデンサー2、79は追加のオフ時間設定コンデンサー2、である。図2の発振回路同様、図11の発振回路は6個の定電流インバータ25と1つのNANDゲート26によりリングオシレータが構成されているが、図2の発振回路との違いは、定電流インバータ25の出力と発振回路5の電源間にPチャネルトランジスタが2個直列に接続されていたものを除去して、代わりに追加のオン時間設定コンデンサー2とNチャネルトランジスタ8を元来のオン時間設定コンデンサー23に対して並列に、そして追加のオフ時間設定コンデンサー2とNチャネルトランジスタ9を元来のオフ時間設定コンデンサー24に対して並列に接続している点である。Nチャネルトランジスタ8のゲートは第2の電圧比較器出力接続端子17に接続されており、第2の電圧比較器3の出力が反転してハイレベルになると、Nチャネルトランジスタ8がオンになって、元来のオン時間設定コンデンサー23に追加のオン時間設定コンデンサー2が付加されて合成オン時間設定コンデンサーを大きくしたのと等価になり、発振回路5の出力端子22から出力されるローレベルパルスの幅が増加する。一方、Nチャネルトランジスタ9のゲートには第2の電圧比較器出力接続端子17から入力される信号の反転信号が入力されるため、第2の電圧比較器3の出力が反転してハイレベルになると、Nチャネルトランジスタ9がオフになって、元来のオフ時間設定コンデンサー24にそれまで付加されていた追加のオフ時間設定コンデンサー2が取り除かれて、合成オフ時間設定コンデンサーの値を小さくしたのと等価になり、発振回路5の出力端子22から出力されるハイレベルパルスの幅が減少する。つまり図11の発振回路5も実施例1の第1の変形例の図9の発振回路とまったく同様の動作をする。従って図9の発振回路の代わりに図11の発振回路を使っても、実施例1の第1の変形とまったく同じDC−DCコンバータの動作を確保することが可能である。
【0020】
また実施例1では、DC−DCコンバータの出力電圧を出力電圧帰還回路86を通して第1の電圧比較器2と第2の電圧比較器3に伝達しているが、出力電圧帰還回路86を省略して出力電圧帰還用のICの端子16と第1の電圧比較器2の反転入力端子53及び第2の電圧比較器3の反転入力端子53とを接続して、DC−DCコンバータの出力電圧を直接第1の電圧比較器2と第2の電圧比較器3に入力するようにしてもよい。また実施例1ではコイル駆動スイッチトランジスタ7をIC内部に設けているが、IC外部に設けるようにしてもよくMOSトランジスタの代わりにバイポーラトランンジスタを使うことも可能である。また実施例1ではダイオード10をIC外部に設けているがIC内部に設けてもよい。一般的にコイル電流駆動スイッチトランジスタ7をコイル9とグランド端子14間から、電源端子13とコイル9間に接続を変更することで昇圧タイプのDC−DCコンバータから降圧タイプのDC−DCコンバータもしくは反転タイプのDC−DCコンバータに変更することが可能であるが、実施例1においても一般的な場合と同様、降圧タイプのDC−DCコンバータもしくは反転タイプのDC−DCコンバータへの変更が可能である。
【0021】
実施例2
図12はこの発明の実施例2の回路図で、1はコイル電流駆動IC、2は第1の電圧比較器、3は第2の電圧比較器、80は基準電圧回路2、5は発振回路、6はバッファー回路、7はコイル電流駆動スイッチトランジスタ、8は電源、9はコイル、10はダイオード、11はコンデンサー、12は負荷、13はICの電源端子、14はICのグランド端子、15はICのコイル電流駆動出力端子、16は出力電圧帰還用のICの端子、86は出力電圧帰還回路である。図12の回路では実施例1と同様にコイル9の一方の端子は電源8のプラス出力端子に、コイル9の他方の端子はダイオード10のアノード端子とICのコイル電流駆動出力端子15を通してコイル駆動スイッチトランジスタ7のドレイン端子とに接続され、ダイオード10のカソード端子はICの電源端子13と出力電流帰還用のICの端子16とコンデンサー11のプラス側端子と負荷12の一方の端子に接続され、負荷12の他方の端子とコンデンサー11のマイナス端子とICのグランド端子14とコイル駆動スイッチトランジスタ7のソースと電源のマイナス端子とがグランドに接続されている。
【0022】
図13はこの発明の実施例2の参照番号80で示される基準電圧回路2の回路図で、29はNチャネルトランジスタ1、30はNチャネルトランジスタ2、31はPチャネルトランジスタ3、32はNチャネルトランジスタ7、33は電流バイアス出力端子、34は基準電圧出力端子、35は基準電圧回路の電源端子、36は基準電圧回路のグランド端子、64は抵抗1、81は追加の基準電圧出力端子2、82は抵抗2である。図13で参照番号29のNチャネルトランジスタ1と参照番号30のNチャネルトランジスタ2が、また参照番号31のPチャネルトランジスタ3と参照番号32のNチャネルトランジスタ7と参照番号64の抵抗1と参照番号82の抵抗2とが基準電圧回路80の電源端子35とグランド端子36間に直列に接続されている。参照番号29のNチャネルトランジスタ1はディプレッションタイプのトランジスタでゲートとソースが接続され、参照番号32のNチャネルトランジスタ7のゲートは参照番号29のNチャネルトランジスタ1のソースとゲートに、参照番号31のPチャネルトランジスタ3のゲートは同トランジスタのドレインに接続され、さらに参照番号32のNチャネルトランジスタ7のドレインに接続されている。参照番号32のNチャネルトランジスタ7のソースは、参照番号64の抵抗1に接続されている。図12の基準電圧回路80は第1の基準電圧出力端子34からは一定の基準電圧が、参照番号81の第2の基準電圧出力端子2からは第1の基準電圧出力端子34より数ミリボルトから数十ミリボルト僅かに低い基準電圧が取り出される。さらに電流バイアス出力端子33から参照番号31のPチャネルトランジスタ3のゲートバイアス電圧を取り出すことができ、ゲートバイアス電圧がゲートに印加された参照番号31のPチャネルトランジスタ3を流れる電流はある一定の定電流になる。さらに定電流の値そのものは、ゲートバイアス電圧がゲートに印加された参照番号31のPチャネルトランジスタ3のチャネル長とチャネル幅によってコントロール可能である
【0023】
実施例2では図12に示したように参照番号80の基準電圧回路2の第1の基準電圧出力端子34が第1の電圧比較器2の正転入力端子52に、参照番号80の基準電圧回路2の参照番号81の第2の基準電圧出力端子2が第2の電圧比較器3の正転入力端子52に接続されている部分を除くと、発振回路5、バッファー回路6、出力電圧帰還回路86の構成および接続関係は実施例1と同じである。また実施例1においては第2の電圧比較器3を構成するトランジスタの導電率調節により第2の電圧比較器の比較電圧に僅かなオフセット電圧を設けていたが、実施例2では図6の第2の電圧比較器3の参照番号47のPチャネルトランジスタ14と参照番号48のPチャネルトランジスタ4とには導電係数が同じものが使われる。すなわち、構成するトランジスタの導電率調節は行なわないので第2電圧比較器3の比較電圧のオフセットはない。しかし、実施例2では参照番号80の基準電圧回路2から第1の電圧比較器2の正転入力端子52に入力される電圧より、第2の電圧比較器3の正転入力端子52に入力される電圧が僅かに低いため、実施例1同様DC−DCコンバータの出力電圧が低下してきた場合に、第1の電圧比較器2の方が第2の電圧比較器3より高い電圧で出力電圧がローレベルからハイレベルへと反転する。従って実施例2においてもDC−DCコンバータの動作は例1とまったく同じになる。
【0024】
また実施例2においても実施例1同様、図9の発振回路5を使って第1の変形が可能であるとともに、図11の発振回路を使って第2の変形が可能であることはいうまでもない。また実施例1と同様出力電圧帰還回路86を省略することもできる。また実施例2では、実施例1同様コイル駆動スイッチトランジスタ7をIC内部に設けているが、IC外部に設けるようにしてもよくMOSトランジスタの代わりにバイポーラトランンジスタを使うことも可能である。また実施例2では実施例1同様ダイオード10をIC外部に設けているがIC内部に設けてもよい。一般的にコイル電流駆動スイッチトランジスタ7をコイル9とグランド端子14間から、電源端子13とコイル9間に接続を変更することで昇圧タイプのDC−DCコンバータから降圧タイプのDC−DCコンバータもしくは反転タイプのDC−DCコンバータに変更が可能であるが、実施例1同様実施例2においても一般的な場合と同様、降圧タイプのDC−DCコンバータもしくは反転タイプのDC−DCコンバータへの変更が可能である。
【0025】
実施例3
図14はこの発明の実施例3の回路図で、1はコイル電流駆動IC、2は第1の電圧比較器、3は第2の電圧比較器、4は基準電圧回路、5は発振回路、6はバッファー回路、7はコイル電流駆動スイッチトランジスタ、8は電源、9はコイル、10はダイオード、11はコンデンサー、12は負荷、13はICの電源端子、14はICのグランド端子、15はICのコイル電流駆動出力端子、16は出力電圧帰還用のICの端子、83は出力電圧帰還回路2である。図14の実施例3の回路ではコイル9の一方の端子は電源8のプラス出力端子に、コイル9の他方の端子はダイオード10のアノード端子とICのコイル電流駆動出力端子15を通してコイル駆動スイッチトランジスタ7のドレイン端子とに接続され、ダイオード10のカソード端子はICの電源端子13と出力電圧帰還用のICの端子16とコンデンサー11のプラス側端子と負荷12の一方の端子に接続され、負荷12の他方の端子とコンデンサー11のマイナス端子とICのグランド端子14とコイル駆動スイッチトランジスタ7のソースと電源8のマイナス端子とがグランドに接続されている。
図15はこの発明の実施例3の参照番号83の出力電圧帰還回路2の回路図で、39は帰還抵抗1、40は帰還抵抗2、41は出力電圧帰還回路の入力端子、42は出力電圧帰還回路のグランド端子、43は出力電圧帰還回路の第1の出力端子、44は電圧帰還コンデンサー、85は帰還抵抗3、84は出力電圧帰還回路の第2の出力端子2である。DC−DCコンバータの出力電圧は参照番号39の帰還抵抗1と参照番号40の帰還抵抗2と参照番号85の帰還抵抗3によって分圧されDC−DCコンバータの出力電圧に比例した電圧が出力電圧帰還回路83の第1の出力端子34に出力されるとともに、参照番号85の帰還抵抗3の電圧降下分、参照番号84の出力電圧帰還回路の第2の出力端子2には出力電圧帰還回路83の第1の出力端子43より低い電圧が出力される。参照番号85の帰還抵抗3による電圧降下は、数ミリボルトから数十ミリボルト程度になるよう帰還抵抗3の値が設定される。電圧帰還コンデンサー44は図5の出力電圧帰還回路86同様、DC−DCコンバータの出力電圧の変化を出力電圧帰還回路83の出力端子に早く伝達するためのもので必要に応じて付加され、その値も一般的な方法で必要とされるDC−DCコンバータの応答性能に応じて設定すればよい。
【0026】
実施例3では参照番号83の出力電圧帰還回路2の第1の出力端子43が第2の電圧比較器3の反転入力端子に、出力電圧帰還回路2の第2の出力端子2が第1の電圧比較器2の反転入力端子53に接続されている部分を除くと、発振回路5、基準電圧回路4、バッファー回路6の構成および接続関係は実施例1と同じである。また実施例1においては第2電圧比較器3を構成するトランジスタの導電率調節により第2の電圧比較器3の比較電圧に僅かなオフセット電圧を設けていたが、実施例3では図6の第2の電圧比較器3の参照番号47のPチャネルトランジスタ14と参照番号48のPチャネルトランジスタ4とには導電係数が同じものが使われる。すなわち、構成するトランジスタの導電率調節は行なわないので、第2の電圧比較器3の比較電圧のオフセットはない。しかし、実施例3では参照番号83の出力電圧帰還回路2の参照番号84の出力端子2から第1の電圧比較器2の反転入力端子53に入力される電圧より、出力電圧帰還回路2の出力端子43より第2の電圧比較器3の反転入力端子53に入力される電圧が僅かに高いため、実施例1同様DC−DCコンバータの出力電圧が低下してきた場合、第1の電圧比較器2の方が第2の電圧比較器3より高い電圧で出力端子がローレベルからハイレベルへと反転する。従って実施例3においてもDC−DCコンバータの動作は実施例1とまったく同じになる。
【0027】
また実施例3では、実施例1同様コイル駆動スイッチトランジスタ7をIC内部に設けているが、IC外部に設けるようにしてもよくMOSトランジスタの代わりにバイポーラトランンジスタを使うことも可能である。また実施例3では実施例1同様ダイオード10をIC外部に設けているがIC内部に設けてもよい。一般的にコイル電流駆動スイッチトランジスタ7をコイル9とグランド端子14間から、電源端子13とコイル9間に接続を変更することで昇圧タイプのDC−DCコンバータから降圧タイプのDC−DCコンバータもしくは反転タイプのDC−DCコンバータに変更が可能であるが、実施例1同様実施例3においても一般的な場合と同様、降圧タイプのDC−DCコンバータもしくは反転タイプのDC−DCコンバータへの変更が可能である。
【0028】
実施例4
図16は本発明にかかるDC−DCコンバータの実施例4を示す全体回路図である。基本的には図1に示した実施例1と同様であり、対応する部分には対応する参照番号を付して理解を容易にしている。異なる点は第3の電圧比較器87を備えていることであり、本実施例4では出力電圧の変動を三段階のレベルで順次検出し、一層きめの細かい出力電圧制御を行なっている。図17は、図16に示した実施例4に組み込まれる発振回路5の具体的な構成を示す回路図である。基本的には図2に示した実施例1に組み込まれる発振回路5と同様であり、対応する部分には対応する参照番号を付して理解を容易にしている。異なる点は第3の電圧比較器出力接続端子88を備えていることであり、さらにこれを関連して参照番号89で示されるPチャネルトランジスタ13及び参照番号90で示されるPチャネルトランジスタ14を備えている。図において第2の電圧比較器3の出力が反転すると、参照番号28のPチャネルトランジスタ2がオフになりオン時間設定コンデンサー23に対する充電器の一部が遮断され、発振回路5の出力ローレベルパルス幅が拡大化される。さらに出力電圧が低下すると、第3の電圧比較器87の出力が反転し、参照番号90のPチャネルトランジスタ14がオフになり、オン時間設定コンデンサー23に対する充電器が全部遮断され(初段の定電流インバータ25からの充電路を除いて)、発振回路5の出力ローレベルパルス幅が一層拡大化される。
【0029】
【発明の効果】
実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4に示したように、少なくとも出力電圧の第1の電圧レベルを検出する第1の電圧比較器と、出力電圧の第2の電圧レベルを検出する第2の電圧比較器と、基準電圧回路と、発振回路と、出力電圧レベル帰還回路と、バッファー回路と、コイル電流駆動スイッチトランジスタからなる構成とする。この構成とすることにより、出力電圧または出力電圧レベル帰還回路を通った出力電圧に応じた電圧を第1の電圧比較器が検出すると第1のパルス幅の間、コイル電流駆動スイッチトランジスタがオンとなって出力電圧を制御し、出力電圧または出力電圧レベル帰還回路を通った出力電圧に応じた電圧を第2の電圧比較器が検出すると第2のパルス幅の間、コイル電流駆動スイッチトランジスタがオンとなって出力電圧を制御する。これにより出力電圧の絶対値の低下の程度に応じてパルス幅を変えて出力電圧を制御することが可能になる。出力電圧の変化量に応じて複数のパルス幅を設定して電圧制御を行うため、DC−DCコンバータの出力電圧のリップル電圧が小さく、かつ大きな出力電流を取り出すことができると同時に、高エネルギー変換効率が得られるDC−DCコンバータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の全体回路図。
【図2】この発明の実施例1の発振回路5の回路図。
【図3】この発明の実施例1の基準電圧回路4の回路図。
【図4】この発明の実施例1のバッファー回路6の回路図。
【図5】この発明の実施例1の出力電圧帰還回路86の回路図。
【図6】この発明の実施例1の電圧比較器2,3の回路図。
【図7】この発明の実施例1の定電流インバータ25の回路図。
【図8】この発明の実施例1の発振回路5の出力波形図。
【図9】この発明の実施例1の第1の変形例で使う発振回路5の回路図。
【図10】この発明の実施例1の第1の変形例で使う発振回路5の出力波形図。
【図11】この発明の実施例1の第2の変形例で使う発振回路5の回路図。
【図12】この発明の実施例2の全体回路図。
【図13】この発明の実施例2の基準電圧回路80の回路図。
【図14】この発明の実施例3の全体回路図。
【図15】この発明の実施例3の出力電圧帰還回路83の回路図。
【図16】この発明の実施例4の全体回路図。
【図17】この発明の実施例4の発振回路5の回路図。
【図18】この発明の実施例1の各状態の各ケース一覧。
【図19】従来技術の発振回路の出力波形図。
【符号の説明】
1はIC、2は第1の電圧比較器、3は第2の電圧比較器、4は基準電圧回路、5は発振回路、6はバッファー回路、7はコイル電流駆動スイッチトランジスタ、8は電源、9はコイル、10はダイオード、11はコンデンサー、12は負荷、13はICの電源端子、14はICのグランド端子、15はICのコイル電流駆動出力端子、16は出力電圧帰還用のICの端子、17は第2の電圧比較器出力接続端子、18は電流バイアス出力接続端子、19は発振回路の電源端子、20は発振回路のグランド端子、21は第1の電圧比較器出力接続端子、22は発振回路の出力端子、23はオン時間設定コンデンサー、24はオフ時間設定コンデンサー、25は定電流インバータ、26はNANDゲート、27はPチャネルトランジスタ1、28はPチャネルトランジスタ2、29はNチャネルトランジスタ1、30はNチャネルトランジスタ2、31はPチャネルトランジスタ3、32はNチャネルトランジスタ7、33は電流バイアス出力端子、34は基準電圧出力端子、35は基準電圧回路の電源端子、36は基準電圧回路のグランド端子、37はバッファー回路の入力端子、38はバッファー回路の出力端子、39は帰還抵抗1、40は帰還抵抗2、41は出力電圧帰還回路の入力端子、42は出力電圧帰還回路のグランド端子、43は出力電圧帰還回路の出力端子、44は電圧帰還コンデンサー、45はNチャネルトランジスタ3、46はNチャネルトランジスタ4、47はPチャネルトランジスタ14、48はPチャネルトランジスタ4、49はPチャンネルトランジスタ5、50はNチャネルトランジスタ5、51はPチャネルトランジスタ6、52は電圧比較器の正転入力端子、53は電圧比較器の反転入力端子、54は電圧比較器の電源端子、55は電圧比較器のグランド端子、56は電圧比較器の出力端子、57は電圧比較器バイアス入力端子、58はインバータ、59は定電流インバータの電源端子、60は定電流インバータのバイアス入力端子、61はPチャネルトランジスタ7、62はPチャネルトランジスタ8、63は定電流インバータの入力端子、64は抵抗1、65はNチャネルトランジスタ6、66は定電流インバータのグランド端子、67は定電流インバータの出力端子、68は波形1、69は波形2、70はPチャネルトランジスタ9、71はPチャネルトランジスタ10、72はPチャネルトランジスタ11、73はPチャネルトランジスタ12、74は波形3、75は波形4、76はNチャネルトランジスタ8、77はNチャネルトランジスタ9、78はオン時間設定コンデンサー2、79はオフ時間設定コンデンサー2、80は基準電圧回路2、81は基準電圧出力端子2、82は抵抗2、83は出力電圧帰還回路2、84は出力電圧帰還回路の出力端子2、85は帰還抵抗3、86は出力電圧帰還回路、87は第3の電圧比較器、88は第3の電圧比較器出力接続端子、89はPチャネルトランジスタ13、90はPチャネルトランジスタ14。
Claims (4)
- 電源8と該電源8に対して接続可能な負荷12との間に介在するコイル9を通過するコイル電流に関し、駆動スイッチ信号に応答して、断続するコイル電流スイッチ手段7と、
上記負荷12の端子間電圧に対応する単一の出力電圧帰還信号を出力する出力電圧帰還手段86と、
上記単一の出力電圧帰還信号の供給を反転入力端子に受け、単一の基準電圧の供給を非反転入力端子に受け、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該基準電圧対応の第1の電圧レベルよりも大きいときに、反転出力信号(以下、ローレベル出力信号)を出力し、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該第1の電圧レベルよりも小さいときに、非反転出力信号(以下、ハイレベル出力信号)を出力する第1の電圧比較手段2と、
上記単一の出力電圧帰還信号の供給を反転入力端子に受け、単一の基準電圧の供給を非反転入力端子に受け、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該基準電圧対応の第1の電圧レベルよりも小さい第2の電圧レベルよりも大きいときに、ローレベル出力信号を出力し、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該第2の電圧レベルよりも小さいときに、ハイレベル出力信号を出力する第2の電圧比較手段3と、
上記第1の電圧比較手段2のハイレベル出力信号に応答して、上記コイル電流駆動スイッチ手段7を介して上記コイル電流を遮断するための駆動スイッチ信号としての短幅オンパルス又は該短幅パルスよりもパルス幅の長い長幅オンパルスを単発的に出力し、該第1の電圧比較手段2のハイレベル出力信号の継続的供給に応答して、該短幅パルス又は該長幅オンパルスのうちの択一的に選択された一方と予め設定された最小オフ時間のオフパルスとで構成される上記駆動スイッチ信号としてのパルス列を自走発振して出力する駆動スイッチ信号発振手段5と、
上記第2の電圧比較手段3のローレベル出力信号に応答して、上記駆動スイッチ信号としてのパルス列のオンパルスを上記短幅パルス又は上記長幅オンパルスのうちの短幅オンパルスの方に択一的に設定し、該第2の電圧比較手段3のハイレベル出力信号に応答して、該パルス列のオンパルスを該長幅オンパルスの方に択一的に設定するオンパルス設定手段28と
を備えていることを特徴とするDC-DCコンバータ。 - 上記第2の電圧比較手段3は、上記単一の基準電圧対応の上記第1の電圧レベルと上記単一の基準電圧対応の上記第2の電圧レベルとの間のオフセット電圧を確保するように調整された異なる値の導電率の1対のトランジスタを備えている請求項1記載のDC-DCコンバータ。
- 電源8と該電源8に対して接続可能な負荷12との間に介在するコイル9を通過するコイル電流に関し、駆動スイッチ信号に応答して、断続するコイル電流スイッチ手段7と、
上記負荷12の端子間電圧に対応する単一の出力電圧帰還信号を出力する出力電圧帰還手段86と、
上記単一の出力電圧帰還信号の供給を反転入力端子に受け、第1の基準電圧の供給を非反転入力端子に受け、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該第1の基準電圧の電圧レベルよりも大きいときに、ローレベル出力信号を出力し、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該第1の基準電圧の電圧レベルよりも小さいときに、ハイレベル出力信号を出力する第1の電圧比較手段2と、
上記単一の出力電圧帰還信号の供給を反転入力端子に受け、上記第1の基準電圧の電圧レベルよりも小さい電圧レベルの第2の基準電圧の供給を非反転入力端子に受け、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該第2の基準電圧の電圧レベルよりも大きいときに、ローレベル出力信号を出力し、該出力電圧帰還信号の電圧レベルが該第2の基準電圧の電圧レベルよりも小さいときに、ハイレベル出力信号を出力する第2の電圧比較手段3と、
上記第1の電圧比較手段2のハイレベル出力信号に応答して、上記コイル電流駆動スイッチ手段7を介して上記コイル電流を遮断するための駆動スイッチ信号としての短幅オンパルス又は該短幅パルスよりもパルス幅の長い長幅オンパルスを単発的に出力し、該第1の電圧比較手段2のハイレベル出力信号の継続的供給に応答して、該短幅パルス又は該長幅オンパルスのうちの択一的に選択された一方と予め設定された最小オフ時間のオフパルスとで構成される上記駆動スイッチ信号としてのパルス列を自走発振して出力する駆動スイッチ信号発振手段5と、
上記第2の電圧比較手段3のローレベル出力信号に応答して、上記駆動スイッチ信号としてのパルス列のオンパルスを上記短幅パルス又は上記長幅オンパルスのうちの短幅オンパルスの方に択一的に設定し、該第2の電圧比較手段3のハイレベル出力信号に応答して、該パルス列のオンパルスを該長幅オンパルスの方に択一的に設定するオンパルス設定手段28と
を備えていることを特徴とするDC-DCコンバータ。 - 電源8と該電源8に対して接続可能な負荷12との間に介在するコイル9を通過するコイル電流に関し、駆動スイッチ信号に応答して、断続するコイル電流スイッチ手段7と、
上記負荷12の端子間電圧に対応する第1の出力電圧帰還信号と該第1の出力電圧帰還信号の電圧レベルよりも小さい電圧レベルの第2の出力電圧帰還信号を出力する出力電圧帰還手段86と、
上記第1の出力電圧帰還信号の供給を反転入力端子に受け、単一の基準電圧の供給を非反転入力端子に受け、該第1の出力電圧帰還信号の電圧レベルが該基準電圧の電圧レベルよりも大きいときに、ローレベル出力信号を出力し、該第1の出力電圧帰還信号の電圧レベルが該基準電圧の電圧レベルよりも小さいときに、ハイレベル出力信号を出力する第1の電圧比較手段2と、
上記第2の出力電圧帰還信号の供給を反転入力端子に受け、単一の基準電圧の供給を非反入力転端子に受け、該第2の出力電圧帰還信号の電圧レベルが該基準電圧の電圧レベルよりも大きいときに、ローレベル出力信号を出力し、該第2の出力電圧帰還信号の電圧レベルが該基準電圧の電圧レベルよりも小さいときに、ハイレベル出力信号を出力する第2の電圧比較手段3と、
上記第1の電圧比較手段2のハイレベル出力信号に応答して、上記コイル電流駆動スイッチ手段7を介して上記コイル電流を遮断するための駆動スイッチ信号としての短幅オンパルス又は該短幅パルスよりもパルス幅の長い長幅オンパルスを単発的に出力し、該第1の電圧比較手段2のハイレベル出力信号の継続的供給に応答して、該短幅パルス又は該長幅オンパルスのうちの択一的に選択された一方と予め設定された最小オフ時間のオフパルスとで構成される上記駆動スイッチ信号としてのパルス列を自走発振して出力する駆動スイッチ信号発振手段5と、
上記第2の電圧比較手段3のローレベル出力信号に応答して、上記駆動スイッチ信号としてのパルス列のオンパルスを上記短幅パルス又は上記長幅オンパルスのうちの短幅オンパルスの方に択一的に設定し、該第2の電圧比較手段3のハイレベル出力信号に応答して、該パルス列のオンパルスを該長幅オンパルスの方に択一的に設定するオンパルス設定手段28と
を備えていることを特徴とするDC-DCコンバータ。
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