JP3621852B2 - 画像処理装置および記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像に対して処理を施す画像処理技術に関し、特に、モアレの発生のシミュレーション、検出、および除去に関する画像処理技術に関する。
【0002】
【背景技術】
デジタル画像の網点化処理を行うに際して、網点化処理が施されて出力された画像にモアレが発生することがある。このような「モアレ」には、たとえば、次のような原理により発生するものが存在する。すなわち、網点ピッチとデジタル画像の画素ピッチとの比が整数比の関係にない場合に生じる「モアレ」である。図19ないし図21は、その原理について説明する図である。
【0003】
図19は、網点ピッチとデジタル画像の画素ピッチとの比が整数比の関係にある場合において、50%濃度の階調値を有する画素DAを網点化する例を示すものである。ここでは、たとえば、網点の線数が175線(1インチあたりの線数)、画素ピッチが350dpi(1インチあたりの画素数)である場合のように、網点ピッチU1(=1/175(インチ))と画素ピッチU2(1/350(インチ))」との比U2/U1が350/175=2/1=2(整数)の場合を示している。この場合には、元のデジタル画像における各画素が網点化される際に、網点パターンの単位領域(以下「単位網点領域DU」)と個々の画素DAとの間での相対位置はどの部分でも同一であって、それらの間に空間的変化は生じないため、いずれの画素位置に存在する画素であっても、同様の網点面積を有するように網点化される。
【0004】
しかしながら、網点ピッチとデジタル画像の画素ピッチとの比が整数比の関係にない場合には、網点化処理において、原画像の画素が同じ濃度(階調値)を有する場合であっても、網点化時における画素の相対位置に応じて、網点化の結果(網点化時に於ける面積の大きさ)は異なるものとなる。
【0005】
たとえば、図20において、網点の線数が175線(1インチあたりの線数)、画素ピッチが400dpi(1インチあたりの画素数)である場合のように、網点ピッチU1(=1/175(インチ))と画素ピッチU3(1/400(インチ))」との比U3/U1が400/175=2.2、すなわち整数でない場合について考える。この場合において、デジタル画像の各画素DAの網点パターン上における単位網点領域DUとの相対位置は、徐々にずれていき比較的大きな周期で変動する。したがって、網点パターン上での画素の相対位置が、Aの位置に存在することもあれば、Bの位置に存在することもある。そして、Aの位置においては網点化時の面積が比較的小さく(大きく)、Bの位置においては網点化時の面積が比較的大きく(小さく)なる。したがって、元の画像において、同一濃度の画素値が連続する場合においても、網点化時における画素の相対位置がAからBなどへと比較的大きな周期で周期的に変動することとなり、その周期的変動に応じて網点化時の面積が変動することになる。この網点面積の周期的変動が、人間の目には画像の濃度値が周期的に変化するように映る「モアレ」現象として捉えられることになる。この状況が、図21に模式的に示されている(便宜上、各網点は黒丸で示している)。
【0006】
以上が網点ピッチとデジタル画像の画素ピッチとの比が整数比の関係にない場合に生じる「モアレ」現象の概略である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そして、上記のような網点化に伴って発生するモアレは、画像品質を低下させるものであり、画像出力時の大きな障害となる。
【0008】
また、従来は印刷工程の中間工程において、印刷用の版を製作するのに先立って製版フィルムを製作する工程が存在していた。そして、この製版フィルムを用いてモアレが発生しているか否かを目視で確認することができるので、モアレの発生が確認された場合にはその後の工程を中止することができ、後工程を続行することによる損失を回避することができた。
【0009】
しかしながら、近年、CTP(Computer to Plate)化に伴い、このような製版フィルムを製作せずに、デジタル画像データから直接的に印刷用の版を製作することも多くなってきている。この場合においては、製版フィルムを用いてモアレの発生の有無を確認することが不可能となるため、モアレ発生時のコスト損失も大きくなる。そのため、このような損失を抑制するため、何らかの新たな確認手段を設けることが特に望まれる。
【0010】
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、網点化出力時の出力画像をシミュレーションする画像処理技術、網点化時に発生するモアレを検出する画像処理技術、そして、発生したモアレを除去する画像処理技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の画像処理装置は、画像に対して処理を施すことにより網点化出力時の出力画像をシミュレートする画像処理装置であって、原画像の全般にわたる注目画素について網点パターン上の単位網点領域内における相対位置を算出する第1相対位置算出手段と、前記単位網点領域内の相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性と前記算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することによりシミュレーション画像を得る第1階調値変換手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の画像処理装置は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記シミュレーション画像に対してデフォーカス処理を行った画像を新たなシミュレーション画像として生成するデフォーカス処理手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の画像処理装置は、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、前記第1階調値変換手段は、各相対位置に対する階調値を記憶したルックアップテーブルを用いて階調値を変換することを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の画像処理装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、前記シミュレーション画像を可視的に表示する表示手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に記載の画像処理装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において生成されたシミュレーション画像を用いてモアレを検出する画像処理装置であって、原画像の各注目画素の画素位置を単位網点領域に関して半位相ずらした場合における、単位網点領域内での相対位置を求める第2相対位置算出手段と、前記階調値変換特性と前記第2相対位置算出手段により算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することにより参照画像を得る第2階調値変換手段と、前記シミュレーション画像と前記参照画像との差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の画像処理装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において生成されたシミュレーション画像を用いてモアレを検出する画像処理装置であって、前記第1階調値変換手段により各画素の階調値が変換されたシミュレーション画像と前記原画像との差分である差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の画像処理装置は、画像において発生するモアレを画像処理により検出する画像処理装置であって、原画像の全般にわたる注目画素について所定の単位領域内における相対位置を算出する第1相対位置算出手段と、前記単位領域内の各相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性と前記算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することによりシミュレーション画像を得る第1階調値変換手段と、前記原画像の各注目画素の画素位置を単位領域に関して半位相ずらした場合における、単位領域内での相対位置を求める第2相対位置算出手段と、前記階調値変換特性と前記第2相対位置算出手段により算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することにより参照画像を得る第2階調値変換手段と、前記シミュレーション画像と前記参照画像との差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
さらに、請求項8に記載の画像処理装置は、請求項5に記載の画像処理装置において検出されたモアレを除去する画像処理装置であって、前記差分画像の各画素の階調値を減値化して減値化画像を生成する減値化画像生成手段と、前記原画像と前記減値化画像との差分である修正画像を生成する修正画像生成手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
請求項9に記載の画像処理装置は、請求項6に記載の画像処理装置において検出されたモアレを除去する画像処理装置であって、前記原画像と前記差分画像との差分である修正画像を生成する修正画像生成手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項10に記載の記録媒体は、コンピュータを、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の画像処理装置として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
<A.装置>
図1は、この発明の実施形態に係る画像処理装置1のハードウエア構成を表す概念図である。画像処理装置1は、CPU2、半導体メモリおよびハードディスクなどを含む記憶部3、各種の記録媒体から情報を読み出すメディアドライブ4、モニタなどを含む表示部5、キーボートおよびマウスなどを含む入力部6、デジタル画像を読み込む画像入力部7、処理後の画像を出力する画像出力部8を備えるコンピュータシステムである。CPU2は、バスラインBLおよび入出力インターフェースIFを介して、記憶部3、メディアドライブ4、表示部5、入力部6、画像入力部7、画像出力部8などに接続されている。また、メディアドライブ4は、CD−ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、フレキシブルディスクなどの可搬性の記録媒体9からその中に記録されている情報を読み出す。このコンピュータシステムは、プログラムを記録した可搬性記録媒体9からそのプログラムを読み込むことによって、後述するような網点化出力時における出力画像のシミュレーション機能、モアレ検出機能、モアレ除去機能の各機能を持つようになる。さらに、記憶部3は、読み込まれたプログラムの全部または一部を記憶するプログラム記憶部3a、および各種の処理画像を記憶する画像記憶部3bなどを有する。
【0022】
図2は図1の画像処理装置1の機能的構成を表す機能ブロック図である。図2に示すように、この画像処理装置1は機能的に、シミュレーション画像生成部10Aと、参照画像生成部10Bと、モアレ検出部30と、モアレ除去部50とを備えている。画像入力部7において読み込まれたデジタル画像(原画像)は、これらの各処理部において所定の処理が施された後、表示部5において可視的に表示され、および/または、画像出力部8において網点化されて出力される。
【0023】
シミュレーション画像生成部10Aは、相対位置算出部12Aと階調値変換部14Aと階調値変換特性記憶部15とデフォーカス(ぼかし)処理部16Aとを有している。
【0024】
後述するように、相対位置算出部12Aは、入力された原画像Gの各注目画素について網点パターン上の単位網点領域内における相対位置を算出し、階調値変換部14Aは、相対位置算出部12Aで算出された各相対位置と単位網点領域内の各相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性とに基づいて注目画素の階調値を変換する。このような階調値変換を画像内の各注目画素について行うことによりモアレに関する情報を含むシミュレーション画像G1aが得られる。また、階調値変換特性記憶部15は、階調値変換特性、すなわち各相対位置に対する階調値を階調値変換特性テーブル(以下、ルックアップテーブルとも称する。)LUTとして記憶しており、階調値変換部14Aは、階調値変換特性記憶部15内のルックアップテーブルLUTを参照して階調値変換を行う。なお、処理の高速化を図るため、ルックアップテーブルLUTを用いることが好ましいが、階調値変換部14Aは、ルックアップテーブルを用いることなく、変換特性を表す数式等に基づいて逐次、階調値変換を行ってもよい。さらに、デフォーカス処理部16Aは、得られたシミュレーション画像G1aに対して、デフォーカス(ぼかし)処理を施し、人間の視覚特性を反映させたシミュレーション画像G1bを得ることができる。このようなシミュレーション画像G1(G1a,G1b)が表示部5に表示される。
【0025】
また、参照画像生成部10Bは、シミュレーション画像生成部10Aと同様に、相対位置算出部12Bと階調値変換部14Bと階調値変換特性記憶部15とデフォーカス処理部16Bとを有している。ここで、相対位置算出部12Bは、入力された原画像Gの各注目画素の画素位置を網点パターン上の単位網点領域に関して半位相ずらした位置(以下、「シフト位置」ともいう)を求める半位相シフト部11を有している。さらに、相対位置算出部12Bは、半位相シフト部11により得られたシフト位置に対して、網点パターン上の単位網点領域内における相対位置を求める。
【0026】
そして、階調値変換部14Bは、階調値変換部14Aと同様の処理を行い、相対位置算出手段12Bにより算出された相対位置と階調値変換特性記憶部15に記憶された階調値変換特性とに基づいて注目画素の階調値を変換することにより参照画像G2aを得る。また、デフォーカス処理部16Bも、デフォーカス処理部16Aと同様、得られた参照画像G2aに対して、デフォーカス処理を施し、参照画像G2bを得る。以下では、このような参照画像G2a,G2bを参照画像G2と総称する。
【0027】
また、モアレ検出部30は、差分画像生成部31と判定部32とを有している。差分画像生成部31は、シミュレーション画像生成部10Aで生成されたシミュレーション画像G1と参照画像生成部10Bで生成された参照画像G2との差分画像G3を生成し、判定部32は、差分画像G3の各画素値の絶対値を新たな画素値とする画像G4(図示せず)を求め、その画像G4の各階調値が所定の閾値以下であるか否かなどの基準に基づいて、モアレが存在するか否か、およびモアレが発生する場合にはその発生位置を検出する。モアレ検出部30における検出結果は、表示部5などにおいて表示される。
【0028】
さらに、モアレ除去部50は、減値化部51と修正画像生成部52とを有している。減値化部51は、差分画像G3の各画素の階調値を減値化(ここで、「減値化」とは、「値を減少」することを意味するものとする)して減値化画像G5を生成し、修正画像生成部52は、原画像Gと減値化画像G5との差分である修正画像G6を生成する。生成された修正画像G6は、画像出力部8により網点化されて出力される。この出力画像においては、モアレが除去されることになる。なお、さらに、生成された修正画像G6を原画像Gとして、シミュレーション画像生成部10Aなどを用いて上記のシミュレーション画像生成処理を行うことにより、網点化時の出力結果をシミュレートすることも可能である。
【0029】
<B.動作>
<B1.シミュレーション動作>
図3〜図5は、画像処理装置1の動作を説明するためのフローチャートである。これらの図を参照しながら、シミュレーション動作(図3)、モアレ検出動作(図4)、およびモアレ除去動作(図5)について説明する。
【0030】
まず、図3を参照しながら、シミュレーション画像生成に関する動作について説明する。ステップS10においては、単位網点領域内の各相対位置に応じた階調値変換特性を表す複数の階調値変換特性テーブル(ルックアップテーブル)LUTを作成する。そして、ステップS20において、これらの階調値変換特性に基づいて階調値変換を行うことによりシミュレーション画像が生成される。
【0031】
なお、ステップS10は、ステップS20以降のシミュレーション画像生成処理に先立ってあらかじめ行われる工程であり、複数の異なる画像についてのシミュレーション動作は、ステップS10を繰り返し行う必要はなく、ステップS20以降の工程のみを行えばよい。
【0032】
<階調値変換特性>
ここで、各ステップの処理の説明に先立って、図6〜図11を参照しながら、各画素の単位網点領域内での「相対位置」に応じた階調値変換特性について説明する。
【0033】
図6(b)に示すように、原画像Gは、複数の画素DAが水平方向(X方向)および垂直方向(Y方向)においてマトリクス状に配列されて構成されており、その各画素DAが複数の階調値(たとえば2の8乗=256階調)を有するデジタル画像として得られている。一方、図6(c)に示すように、網点パターンSPの複数の単位領域(以下「単位網点領域DU」)も水平方向および垂直方向にマトリクス状に配列されている。ここで、「水平方向」とは画素のマトリクス配列における行方向を指しており、「垂直方向」とはそのマトリクス配列における列方向を指しているが、これらは相対的なものであって、上記とは逆に定義することもできる。
【0034】
なお、ここでは、各画素DAの形状が正方形である場合、すなわち、各画素の水平方向の1辺の長さXAと垂直方向の1辺の長さYAが同一である(XA=YA=UA)場合を想定しているが、各画素の形状が長方形であってもよい。また、単位網点領域DUについても同様であり、各単位網点領域DUが正方形でなく長方形であってもよい。
【0035】
原画像Gの網点化時においては、原画像Gが網点パターンSP上に仮想的に重ねられて、原画像の各画素DAが網点パターンSP上の単位網点領域DU内の所定の相対位置に対応づけられる(図6(a)参照)。ここでは、原画像Gと網点パターンSPとが傾きを有しない状態で仮想的に重ねられる場合を想定している。
【0036】
そして、原画像Gの各画素の階調値(濃度値)Pを当該画素DAの領域内に存在する複数の2値化(オン状態/オフ状態)された点の集合へと変換し、オン状態の点の面積とオフ状態の点の面積との比の大小により各画素の階調表現が行われる。
【0037】
たとえば、256階調の画素値の網点化は、次のようにして行われる。まず、単位網点領域DUの水平方向および垂直方向の両方向について16(2の4乗)分割して単位網点領域DUを256(2の8乗)個の微小領域(「点」とも称する)に区分する。そして、区分された各微小領域について単位網点領域DU内の各微小領域の位置が内側から外側へと向かうにつれて徐々に大きな閾値を設けておき、変換対象となる画素の階調値Pと各点領域の閾値とを比較して、階調値Pが閾値以上であればオン状態とし階調値Pが閾値より小さければオフ状態とすることにより各点のオン状態とオフ状態とを決定する。このような網点化処理により、階調値Pの増加に対して、徐々に外側に網点化領域(オン状態の領域)が広がるような網点化処理を行うことができる。
【0038】
図8〜図10においては、それぞれ、階調値が50(=100/2)%、12.5(=100/8)%,87.5(=700/8)%のときの各単位網点領域DUにおける網点化領域の一例を示す図であり、網点化領域を斜線部で示している。変換対象の画素の階調値が50%の場合には図8の斜線領域がオン状態となり、その階調値が12.5%の場合には図9に示すように図8の斜線領域よりも小さな斜線領域がオン状態となり、その階調値が87.5%の場合には図10に示すように図8の斜線領域よりも大きな斜線領域がオン状態となる。
【0039】
ここで、画素DAの大きさと単位網点領域DUの大きさとが同一である場合には、各画素の階調値Pと上記の(図8〜図10の)網点化領域の面積とは比例関係を有することになるが、それ以外の場合、すなわち、画素DAの大きさと単位網点領域DUの大きさとが異なる場合には、画素DAの単位網点領域DU内の相対位置に応じて、網点化領域の面積は異なる値を有するものとなる。特に、単位網点領域DUの1辺の大きさ(したがって網点ピッチ)U1と画素DAの1辺の大きさ(したがって画素ピッチ)UAとの比の値が整数にならない場合には、各画素DAは、単位網点領域DU内において様々な相対位置を有することになり、上述したように、これが「モアレ」の発生に寄与することになると考えられる。
【0040】
図6には、各画素DAは、その代表点PAの座標位置(x,y)に応じて、単位網点領域DU内での様々な相対位置を有する場合が示されている。画素DA1は単位網点領域DU内において左上寄りに位置し、画素DA2は単位網点領域DU内において左上頂部に位置し、画素DA3は単位網点領域DU内において中央に位置する。また、図7は、単位網点領域DUに対する各代表点PA(PA1〜PA5など)の相対位置を示す図であり、図7においては、各画素の相対位置は、代表点PA(PA1など)の位置で代表されて示されている。
【0041】
また、図6、図8〜図10においては、各画素DA1〜DA3の領域が正方形の境界線で示されている。ここでは、画素DAの1辺の大きさUAが単位網点領域DUの1辺の大きさU1の0.5倍よりも小さな場合を示しており、たとえば、上述した、網点の線数が175線(1インチあたりの線数)、画素ピッチが400dpi(1インチあたりの画素数)である場合に相当する。
【0042】
このような場合の各画素DAの相対位置に応じた網点化について考察する。この場合には、単位網点領域DU内の各相対位置において存在する各画素DAの領域に対して、その画素DAの領域内の各点についてオン状態またはオフ状態のいずれを有するかがその画素の階調値に基づいて決定されて網点化が行われる。
【0043】
たとえば、代表点PA1に存在する画素DA1について考察すると、その階調値Pが50%である場合(図8参照)には、画素DA1の正方形領域に占めるオン状態の領域R11の面積の割合(以下、このような、画素DAの正方形領域に占めるオン状態の領域の面積の割合を「網点化率」と称する)Rは、50%となる。しかしながら、図8の代表点PA2に存在する画素について考察すると、その階調値Pが50%の場合であっても、オン状態の領域が存在せず網点化率Rは0%となり、また、図8の代表点PA3に存在する画素について考察すると、その階調値Pが50%の場合であっても網点化率Rは100%となる。同様に、階調値Pが12.5%の場合(図9)や階調値Pが87.5%の場合(図10)についても、各画素DA1〜DA3の単位網点領域DU内の相対位置に応じて、画素の階調値Pに対する網点化率Rがそれぞれ異なる値を有している。このように、画素の階調値Pと網点化率Rとの関係である階調値変換特性は、画素の単位網点領域DU内での相対位置に応じて異なる特性を有する。
【0044】
図11に、このような階調値変換特性を各相対位置ごとに表したグラフを示す。図11(a)〜(c)は、それぞれ、代表点PA2,PA1,PA3に存在する各画素DA2,DA1,DA3の各階調値変換特性を表すグラフであり、各グラフの横軸は画素の階調値P(%)を表し、縦軸は網点化率R(%)を表す。
【0045】
図11(b)は、代表点PA1に存在する画素DA1についての階調値変換特性を表しており、画素の階調値Pの増加に伴い、単位網点領域DUに占めるオン状態の領域R11(図8〜図10参照)の面積の割合である網点化率Rが増加する様子を示している。
【0046】
また、図11(a)は、代表点PA2に存在する画素DA2についての階調値変換特性を表し、画素の階調値Pの増加に伴い、単位網点領域DUに占めるオン状態の領域R12(図8〜図10参照)の面積の割合である網点化率Rが増加する様子を示している。画素の階調値Pが50%のとき(図8)でも、画素の領域内にはオン状態の点は存在せず(R=0%)、その後、網点化率Rが急激に上昇する。
【0047】
さらに、図11(c)は、代表点PA3に存在する画素DA3についての階調値変換特性を表し、画素の階調値Pの増加に伴い、単位網点領域DUに占めるオン状態の領域R13(図8〜図10参照)の面積の割合である網点化率Rが増加する様子を示している。画素の階調値Pが50%のとき(図8)には、既に画素の領域内にはオフ状態の点は存在せず、全画素領域が網点化されている(R=100%)。
【0048】
このように、階調値変換特性は、単位網点領域DU内での相対位置に応じて異なる特性を有している。また、階調値変換特性は、網点パターンと画素パターンとの各組合せに応じて変化するので、これらの各組合せ毎に階調値変換特性を求めておくことが好ましい。
【0049】
<各ステップの処理>
再び、図3を参照しながら、各ステップの処理について説明する。
【0050】
ステップS10においては、上述したように、単位網点領域内の各相対位置に応じて、それぞれの階調値変換特性を表す複数の階調値変換特性テーブル(ルックアップテーブル)LUTを作成する。
【0051】
次に、ステップS20において、原画像の各注目画素について階調値変換を行うことにより、シミュレーション画像を生成する。
【0052】
より具体的には、まず、ステップS22において、各注目画素DAの画素位置PA(x,y)に対する、単位網点領域DU内における当該注目画素DAの相対位置PU(Ax,Ay)を算出する。言い換えれば、画素についての座標系から単位網点領域DUについての座標系への座標変換を行う。これは、たとえば、次の数1,数2によって行うことができる。
【0053】
【数1】
Figure 0003621852
【0054】
【数2】
Figure 0003621852
【0055】
なお、各座標値x,yは、画像出力時の解像度に応じた値となるように、原画像のピクセル単位の座標の値に所定の倍率(1ピクセル値の大きさ)を乗じた値である。また、記号modは、除算時の剰余(余り)を算出する演算子を意味する。又、X1およびY1は単位網点領域DUのX方向、Y方向の大きさを表わしている。
【0056】
そして、ステップS24において、ステップS10で生成しておいた複数のルックアップテーブルLUTの中から、ステップS22で算出された相対位置(Ax,Ay)に対応するルックアップテーブルLUTを選択する。
【0057】
さらに、ステップS26において、選択されたルックアップテーブルLUTに基づいて、注目画素の階調値を変換する。具体的には、上述の階調値変換特性が記憶されたルックアップテーブルLUTに基づいて、注目画素の階調値Pに対応する網点化率Rを参照し、この網点化率R(%)を新たな階調値PC(%)とすればよい。これにより、画素の単位網点領域DU内における相対位置に応じた階調値変換が行われる。
【0058】
このような処理をステップS28における終了判定処理により、全ての注目画素について終了するまで行う。これにより、シミュレーション画像G1aを生成することができる。
【0059】
次のステップS30においては、デフォーカス処理(ぼかし処理)を行う。この処理は、得られたシミュレーション画像G1aに対して、平滑化フィルターを作用させることにより実現される。このデフォーカス処理により得られた新たなシミュレーション画像G1bは、目視による解像力低下などの人間の視覚特性を反映したものとなる。
【0060】
そして、ステップS40において、得られたシミュレーション画像G1bをディスプレイなどの表示部5において表示する。これにより、網点化時のシミュレーション結果を人間が見ることができる。そして、このシミュレーション結果に基づいて、人間がモアレの発生の有無を目視で確認することが可能である。
【0061】
図12は、各処理による処理結果の一例を示す概念図であり、1次元的な画素位置と各画素の階調値との関係を示している。図12(a)〜(c)の各グラフにおいて、横軸は画素位置x、縦軸はその画素の階調値Pを表している。図12(a)は原画像Gを表し、図12(b)は上述のステップS20の各処理により得られるシミュレーション画像G1aを表す。図12(b)及び(c)には、図12(a)には存在しなかった比較的大きな周期を有する画素値の変動成分が存在しており、これが網点化時における「モアレ」である。なお、本明細書では、この比較的大きな周期を有する画素値の変動成分を「モアレ成分」と称する。また、図12(c)はステップS30のデフォーカス処理により得られるシミュレーション画像G1bを表し、平滑化処理が施された結果を示している。
【0062】
このように、上記の各処理によってシミュレーション画像を得ることができ、また、人間は、表示されたシミュレーション画像に基づいて目視でモアレの発生の有無を確認することができる。
【0063】
<B2.モアレ検出動作>
つぎに、図4を参照しながら、モアレ検出(自動検出)に関する動作について説明する。
【0064】
モアレ検出を行うため、上述のステップS10〜ステップS30の処理に引き続いて、ステップS50の処理が行われる。ステップS50においては、原画像の各注目画素について半位相シフトした位置に対して相対位置を求めて、その相対位置に応じた階調値変換を行うことにより参照画像G2(G2a)を生成する。
【0065】
より具体的には、ステップS51において、原画像Gの各注目画素DA(x,y)について、単位網点領域DUに関して半位相ずらしたシフト位置(Bx,By)を求める。図13は、この半位相シフト動作について説明する概念図であり、各座標値Bx,Byは、次の数3,数4で表される。
【0066】
【数3】
Figure 0003621852
【0067】
【数4】
Figure 0003621852
【0068】
ここで、dx,dyはX方向,方向に関するシフト量であり、それぞれ、単位網点領域DUのX方向,Y方向の大きさX1,Y1の半分の大きさを有している。なお、X1=Y1(=U1)となる場合には、2次元的(平面的には)にはX軸に対して45度の傾きを有する方向へU1のルート2(2の平方根)倍の大きさだけシフトすることになる。ここで、網点パターンSPにおいては単位網点領域DUが周期的に繰り返して存在しており、その周期(1位相)は単位網点領域DUの大きさ(X1,Y1)であると考えられる。したがって、上記のように単位網点領域DUの半分の大きさ(X1,Y1)だけ画素位置を移動させる動作は、「単位網点領域に関して半位相ずらす(シフトする)」動作であるといえる。
【0069】
さらに、ステップS52〜S56においては、ステップS22〜S26と同様の処理を施す。すなわち、ステップS52において、シフト位置(Bx,By)に対する、単位網点領域DU内における当該注目画素DAの相対位置PU(Cx,Cy)を算出し、ステップS54において、ステップS10で生成しておいた複数のルックアップテーブルLUTの中から、ステップS52で算出された相対位置(Cx,Cy)に対応するルックアップテーブルLUTを選択する。また、ステップS56において、選択されたルックアップテーブルLUTに基づいて、注目画素の階調値を変換する。これにより、画素の単位網点領域DU内における半位相シフト位置に対する相対位置に応じた階調値変換が行われる。
【0070】
このような処理をステップS58における終了判定処理により、全ての注目画素について終了するまで行う。これにより、参照画像G2aを生成することができる。
【0071】
次のステップS60においては、デフォーカス処理(ぼかし処理)を行う。この処理は、得られた参照画像G2aに対して、平滑化フィルターを作用させることにより実現される。これは、ステップS30のデフォーカス処理に対応する処理であり、次のステップS70において差分画像G3を得る際の比較対象となる両画像に対して同等の処理を施しておくという意義を有している。なお、ステップS30において、デフォーカス処理を行わない場合には、このステップS60のデフォーカス処理も行う必要はない。
【0072】
図14の各グラフは、図12と同様、各画像の1次元的な画素位置と各画素の階調値との関係を示している。ここでは、簡単化のため、比較的大きな周期で変動する成分のみを特徴的に図示している。図14(a)はシミュレーション画像G1(G1a,G1b)に関するものであり、図14(b)は上述のステップS50の各処理により得られる参照画像G2(G2a,G2b)に関するものである。
【0073】
図14(b)の参照画像G2は、原画像Gの画素位置を半位相ずらして(シフトして)得られた各画素の位置に対して、単位網点領域DUにおける相対位置を求めることにより、ステップS20と同様の処理を施して得られるものである。ここで、原画像の画素位置が単位網点領域DUに関して半位相シフトされると、半位相シフトされた位置に対して求められた単位網点領域DU内での相対位置に基づいて変換された階調値は、逆位相の値となる。たとえば、図8の代表点PA2に存在していた画素DA2は、半位相シフトにより代表点PA3と同一の位置に存在するものとして扱われるので、階調値に関して逆位相の階調変換が行われることになる。したがって、参照画像G2は、シミュレーション画像G1に存在するモアレ成分に対して、逆位相のモアレ成分を有している。
【0074】
そして、ステップS70において、シミュレーション画像G1と参照画像G2との差分画像G3を求める。図15は、図14と同様のグラフを表す図であり、図15(a)は、両画像G1,G2の差分である差分画像G3に関する。両画像G1,G2の差分をとることにより、モアレ成分を選択的に抽出することができる。また、抽出されたモアレ成分は、網点化出力時の出力画像に存在するモアレ成分の2倍の大きさを有している。
【0075】
さらに、ステップS80において、差分画像G3の各画素値の絶対値をとり、閾値処理を行うことにより、モアレを自動的に検出する。図15(b)は、差分画像G3の各画素値の絶対値をとった画像G4に関する。画像G4の各画素の階調値Pと所定の閾値THとを比較し、その階調値Pが閾値THよりも大きくなる(または閾値TH以上となる)部分Mが存在する場合にモアレが存在するものとして判定することができる。また、画像G4に対して閾値THによる2値化処理を施して得られる画像G4b(図示せず)を用いて、モアレの発生する部分を特定することも可能である。これらの画像G4,G4bは、表示部5において表示される。
【0076】
<B3.モアレ除去動作>
つぎに、図5を参照しながら、モアレ除去に関する動作について説明する。図5のステップS10,S20,S30,S50,S60,S70に関する動作は上述した通りである。なお、ここでは、デフォーカス処理に関するステップS30およびS60を行って差分画像G3を求めているが、これらのステップS30およびS60を行わず差分画像G3を求めてもよい。以下では、ステップS100以降の処理について説明する。
【0077】
ステップS100では、得られた差分画像G3の各画素の階調値を減少させた値にして減値化画像G5を生成する。(なお、以下の説明では減値化の程度を半分の値とおく。)図16は、1次元的な画素と階調値との関係を示す図であり、図16の破線で表された曲線L3は、差分画像G3に関するものであり、図15(a)において実線で表された曲線と同一の曲線である。ステップS100の処理により得られた減値化画像においては、各画素の階調値は、差分画像G3の半分程度の値を有しており、図16においては、実線の曲線L5として表現されている。ここで、上述したように差分画像G3の各画素の階調値は、モアレ成分の2倍の大きさを有しており、減値化により得られた減値化画像G5は、原画像Gにおけるモアレ成分、あるいはシミュレーション画像G1におけるモアレ成分を減少させた画像と等価であることが判る。
【0078】
次のステップS110においては、原画像Gと、この減値化画像G5との差分である差分画像を修正画像G6を生成する。これにより、原画像Gから上記のモアレ成分が除去された修正画像G6を得ることができる。なお、実際にはモアレ成分の除去に関しては、図11(a),(c)で示したように、その階調変換特性の傾斜が1よりも大きいためモアレ除去成分がモアレ成分よりも小さくなると考えられる。したがって、モアレの表示状態を視認しながら差分画像の減値化率(階調値の減少率)GUIで調整することが好ましい。
【0079】
また、得られた修正画像G6は、ステップS120において、画像出力部8を介して網点化されて出力される。網点化出力に用いられる画像データはあらかじめモアレに相当する成分(モアレ成分)が減算されているので、網点化して出力された画像にモアレが発生することを回避することができる。
【0080】
さらに、生成された修正画像G6を原画像Gとして、シミュレーション画像生成部10Aなどを用いて上記のシミュレーション画像生成処理を行うことにより、モアレを除去した画像を網点化出力した際の出力結果をシミュレートすることも可能である。
【0081】
<C.変形例など>
上記実施形態においては、シミュレーション画像などを表示部5において表示していたが、低解像度プリンタなどに出力してもよい。
【0082】
また、上記実施形態においては、参照画像G2を用いて差分画像G3を求めることによりモアレ検出を行っていた(図4)が、これに限定されない。たとえば、図17に示すように、シミュレーション画像G1と原画像Gとの差分である差分画像G3bを求めてもよい。図17(a)はシミュレーション画像G1に関するものであり、図17(b)は原画像Gに関するものである。また、図17(c)は両画像G1,Gの差分画像G3bの絶対値を求めて閾値処理を施す場合について示されている。図17(C)において、閾値TH2よりも大きな部分(図の斜線部分)M2が存在するので、モアレが存在するものとして検出される。なお、この場合には、上述の差分画像G3よりもモアレ成分は小さい値として検出される。
【0083】
また、上記実施形態のルックアップテーブルLUTの生成(ステップS10)においては、必ずしも全ての相対位置に応じてルックアップテーブルLUTを生成しておくことを要さない。ステップS10においては、いくつかの代表相対位置に応じたルックアップテーブルLUTのみを求めておき、それ以外の位置に対応する画素位置に対しては、複数の相対位置に応じた複数のルックアップテーブルLUTに基づいて階調値変換を施した複数の値を用いて補間処理を行うことにより、ステップS20,S50における階調変換を行うこともできる。
【0084】
たとえば、点PA4(図7)に位置する画素の階調値変換(ステップS20)は次のようにして行うことができる。すなわち、点PA4の近傍の複数の各相対位置PU1,PU3(点PA1,PA3)における階調値変換特性を表す各ルックアップテーブルLUT1,LUT3(図示せず)を用いて、当該画素の階調値Pに対する階調値変換を行った各値R1,R3を求め、これらの値R1,R3を相対位置PA1,PA3,PA4の相互間の幾何学的位置関係(点PA4は、点PA1と点PA3とを結ぶ線分の中点であるなど)に基づいて補間することにより変換後の階調値PC(たとえば、PC=(R1+R3)/2)を求めることができる。これによれば、ステップS10において、点PA4における階調値変換特性をルックアップテーブルLUTとして作成しておく必要はない。ただし、シミュレーションの精度を上げるためには、より多くの相対位置についての階調値変換特性を表すルックアップテーブルLUTに基づいて、階調値変換を行うことが好ましい。
【0085】
さらに、単位網点領域DU内の相対位置に応じた階調値変換特性は、単位網点領域DU内の中央の点(図7の点PA3の位置と同一の点)に関して対称性を有しており、たとえば、点対称の位置に存在する点PA1と点PA5とは同一の階調値変換特性を有している。このような対称性を用いれば、あらかじめ作成すべきルックアップテーブルLUTの数を削減することもできる。
【0086】
また、上記実施形態においては、網点化にあたって、垂直方向および水平方向に画素が配列されたマトリクス状の画素配列パターンに対して、垂直方向および水平方向に単位網点領域DUがマトリクス状に配列された網点パターンを傾き角度を有しない状態で仮想的に重ねる場合について説明したが、本発明は、これに限定されず、画素配列パターンに対して網点パターンが所定の角度の傾きを有する場合においても適用することができる。たとえば、図18に示すように、画素配列パターンに対して15度の傾きを有する網点パターン(図18(b))が画素配列パターン(図18(a))に仮想的に重ねられる場合においても、単位網点領域内DU2内の各相対位置に応じた階調値変換特性をあらかじめ求めておき、各画素について算出された相対位置に応じた階調値変換特性に基づいて各画素の階調値を変換することにより、シミュレーション画像を求めることなどができる。また、半位相シフト処理については、各画素の位置を単位網点領域DU2の各方向AX,AYにおいて、それぞれ、シフト量dx,dyだけずらせた(シフトさせた)位置に対して、単位網点領域DU2内での相対位置を求めることにより同様の動作を行えばよい。ここで、シフト量dx,dyは、単位網点領域DU2の大きさX2,Y2の半分の値を有しており、dx=0.5×X2,dy=0.5×Y2である。なお、画素配列パターンと網点パターンとの角度によって、単位網点領域内における相対位置に応じた階調値変換特性も変化するため、各相対位置における階調値変換特性は画素配列パターンと網点パターンとの角度毎に準備しておくことが好ましい。
【0087】
さらに、上記実施形態においては、画素配列パターンに対して、矩形形状(正方形または長方形)の単位網点領域DUが互いに直交する2つの基準方向に沿ってマトリクス状に配列された網点パターンを仮想的に重ねる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、たとえば、単位網点領域の形状が平行四辺形を有する場合、言い換えれば、網点パターンの基準方向が互いに直交しない場合であってもよい。
【0088】
また、上記実施形態においては、単位網点領域DUの周期的な繰り返しが存在する網点パターンを用いた網点化処理において発生するモアレの検出、言い換えれば、画素配列パターンと網点パターンとの干渉に起因して発生するモアレの検出について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、その他の原因に基づいて発生するモアレ、たとえば、単位網点領域DU以外の単位領域の周期的な繰り返しが存在するパターンとの干渉によって発生するモアレに対しても適用できる。その場合、その単位領域に関して半位相シフトさせた(単位領域内の)相対位置を求め、その相対位置に応じた階調値変換特性に基づいて、各画素を変換することにより参照画像を得ることなどによりモアレの検出を行うことができる。
【0089】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の画像処理装置によれば、原画像の全般にわたる注目画素について網点パターン上の単位網点領域内における相対位置を算出する第1相対位置算出手段と、単位網点領域内の相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性と算出された相対位置とに基づいて注目画素の階調値を変換することによりシミュレーション画像を得る第1階調値変換手段とを備えるので、原画像を網点化出力した際の出力画像に関するシミュレーション画像を得ることができる。また、このシミュレーション画像によりモアレの発生をもシミュレートすることができる。
【0090】
請求項2に記載の画像処理装置によれば、シミュレーション画像に対してデフォーカス処理を行った画像を新たなシミュレーション画像として生成するデフォーカス処理手段をさらに備えるので、得られるシミュレーション画像において、目視による解像力低下など人間の視覚特性を反映させることができる。
【0091】
請求項3に記載の画像処理装置によれば、第1階調値変換手段は、各相対位置に対する階調値を記憶したルックアップテーブルを用いて階調値を変換するので、処理の高速化を図ることができる。
【0092】
請求項4に記載の画像処理装置によれば、シミュレーション画像を可視的に表示する表示手段をさらに備えるので、表示された画像を人間が目視で確認することができる。
【0093】
また、請求項5に記載の画像処理装置によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、原画像の各注目画素の画素位置を単位網点領域に関して半位相ずらした場合における単位網点領域内での相対位置を求める第2相対位置算出手段と、単位網点領域内の相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性と第2相対位置算出手段により算出された相対位置とに基づいて注目画素の階調値を変換することにより参照画像を得る第2階調値変換手段と、シミュレーション画像と参照画像との差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段とをさらに備えるので、網点化出力時のモアレを自動的に検出することができる。
【0094】
請求項6に記載の画像処理装置によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、第1階調値変換手段により各画素の階調値が変換されたシミュレーション画像と前記原との差分である差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段をさらに備えるので、網点化出力時のモアレを自動的に検出することができる。
【0095】
請求項7に記載の画像処理装置によれば、原画像の全般にわたる注目画素について所定の単位領域内における相対位置を算出する第1相対位置算出手段と、算出された相対位置と単位領域内の各相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性とに基づいて注目画素の階調値を変換することによりシミュレーション画像を得る第1階調値変換手段と、原画像の各注目画素の画素位置を単位領域に関して半位相ずらした場合における、単位領域内での相対位置を求める第2相対位置算出手段と、第2相対位置算出手段により算出された相対位置と単位領域内の階調値変換特性とに基づいて注目画素の階調値を変換することにより参照画像を得る第2階調値変換手段と、シミュレーション画像と参照画像との差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段とを備えるので、様々な原因により発生するモアレを検出することができる。
【0096】
さらに、請求項8に記載の画像処理装置によれば、請求項5に記載の画像処理装置において、差分画像の各画素の階調値を減値化して減値化画像を生成する減値化画像生成手段と、原画像と減値化画像との差分である修正画像を生成する修正画像生成手段とをさらに備えるので、モアレ成分を原画像から除去し、網点化時のモアレ発生を回避することができる。
【0097】
請求項9に記載の画像処理装置によれば、請求項6に記載の画像処理装置において、原画像と減値化した差分画像との差分である修正画像を生成する修正画像生成手段をさらに備えるので、モアレ成分を原画像から除去し、網点化時のモアレ発生を回避することができる。
【0098】
また、請求項10に記載の記録媒体によれば、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理装置1のハードウエア構成を表す図である。
【図2】画像処理装置1に関する機能ブロック図である。
【図3】シミュレーション処理動作に関するフローチャートである。
【図4】モアレ検出動作に関するフローチャートである。
【図5】モアレ除去動作に関するフローチャートである。
【図6】デジタル画像の画素と網点パターンとの位置関係を示す図である。
【図7】単位網点領域DUに対する各代表点PAの相対位置を示す図である。
【図8】階調値50%に対する網点化領域を表す図である。
【図9】階調値12.5%に対する網点化領域を表す図である。
【図10】階調値87.5%に対する網点化領域を表す図である。
【図11】各画素DA1〜DA3の階調値変換特性を表す図である。
【図12】シミュレーション処理結果の一例を示す概念図であり、1次元的な画素位置と各画素の階調値との関係を示す図である。
【図13】半位相シフトについて説明する図である。
【図14】モアレ検出動作の一例を示す概念図である。
【図15】モアレ検出動作の一例を示す概念図である。
【図16】モアレ除去動作の一例を示す概念図である。
【図17】モアレ検出動作の他の一例を示す概念図である。
【図18】画素配列パターンと網点パターンとの関係についての変形例を説明する概念図である。
【図19】モアレについて説明するための図である。
【図20】モアレについて説明するための図である。
【図21】モアレについて説明するための図である。
【符号の説明】
1 画像処理装置
10A シミュレーション画像生成部
10B 参照画像生成部
30 モアレ検出部
50 モアレ除去部
DA 画素
DU,DU2 単位網点領域
G 原画像
G1,G1a,G1b シミュレーション画像
G2,G2a,G2b 参照画像
LUT ルックアップテーブル
P (画素の)階調値
R 網点化率
SP 網点パターン
dx,dy シフト量

Claims (10)

  1. 画像に対して処理を施すことにより網点化出力時の出力画像をシミュレートする画像処理装置であって、
    原画像の全般にわたる注目画素について網点パターン上の単位網点領域内における相対位置を算出する第1相対位置算出手段と、
    前記単位網点領域内の相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性と前記算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することによりシミュレーション画像を得る第1階調値変換手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記シミュレーション画像に対してデフォーカス処理を行った画像を新たなシミュレーション画像として生成するデフォーカス処理手段、
    をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記第1階調値変換手段は、各相対位置に対する階調値を記憶したルックアップテーブルを用いて階調値を変換することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、
    前記シミュレーション画像を可視的に表示する表示手段、
    をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において生成されたシミュレーション画像を用いてモアレを検出する画像処理装置であって、
    原画像の各注目画素の画素位置を単位網点領域に関して半位相ずらした場合における、単位網点領域内での相対位置を求める第2相対位置算出手段と、
    前記階調値変換特性と前記第2相対位置算出手段により算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することにより参照画像を得る第2階調値変換手段と、
    前記シミュレーション画像と前記参照画像との差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段と、
    をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において生成されたシミュレーション画像を用いてモアレを検出する画像処理装置であって、
    前記第1階調値変換手段により各画素の階調値が変換されたシミュレーション画像と前記原画像との差分である差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段、
    をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
  7. 画像において発生するモアレを画像処理により検出する画像処理装置であって、
    原画像の全般にわたる注目画素について所定の単位領域内における相対位置を算出する第1相対位置算出手段と、
    前記単位領域内の各相対位置に応じてあらかじめ定められた階調値変換特性と前記算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することによりシミュレーション画像を得る第1階調値変換手段と、
    前記原画像の各注目画素の画素位置を単位領域に関して半位相ずらした場合における、単位領域内での相対位置を求める第2相対位置算出手段と、
    前記階調値変換特性と前記第2相対位置算出手段により算出された相対位置とに基づいて前記注目画素の階調値を変換することにより参照画像を得る第2階調値変換手段と、
    前記シミュレーション画像と前記参照画像との差分画像を求めることによりモアレを検出するモアレ検出手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項5に記載の画像処理装置において検出されたモアレを除去する画像処理装置であって、
    前記差分画像の各画素の階調値を減値化して減値化画像を生成する減値化画像生成手段と、
    前記原画像と前記減値化画像との差分である修正画像を生成する修正画像生成手段と、
    をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
  9. 請求項6に記載の画像処理装置において検出されたモアレを除去する画像処理装置であって、
    前記原画像と前記差分画像との差分である修正画像を生成する修正画像生成手段、
    をさらに備えることを特徴とする画像処理装置。
  10. コンピュータを、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の画像処理装置として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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