JP3620504B2 - 汚泥濃縮装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、汚泥濃縮装置、特に、上水道、下水道またはし尿処理等の水処理過程で発生する排水または汚泥、および汚濁物質を含む工業排水や一般排水を、効率良く分離することができ、しかも装置の小型化が図れ、低コスト化が図れる汚泥濃縮装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上水道や下水道の水処理過程で発生するスラリー状汚泥の汚泥濃縮装置として、汚泥貯溜槽内に円筒状濾過ドラムを設けた装置が下記公開公報に開示されている。
【0003】
特開平12−202496号公報および特開平12−202497号公報に開示されている装置は、スクレーパーを有した縦型円筒状濾過ドラムを汚泥貯溜槽内に設けたものである。以下、これを従来汚泥濃縮装置という。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来汚泥濃縮装置は、以下のような問題を有していた。
【0005】
連続的な濾過操作によって、円筒状濾過ドラムのスクリーンに付着した汚泥ケーキを深さ方向に一律にスクレーパーで掻き取ることによって濾過速度の低下を防ぐ構造を採用しているが、円筒状濾過ドラムに付着する汚泥ケーキ量は、水頭差が増加する深い部分ほど多くなり、濾過量が減少することとなる。また、汚泥の自然沈降によって深くなるほど汚泥濃度が高くなることから、同じく付着する汚泥ケーキ量は、深い部分ほど多くなり、濾過量が減少とするいった問題点がある。さらに深い部分ほど汚泥が多量に付着することから、スクリーンの深い部分ほど目詰まりが速くなるといった問題点もある。
【0006】
以上のように、上述した従来汚泥濃縮装置は、効率良い汚泥の濃縮を行うことができないといった問題があった。
【0007】
従って、この発明の目的は、縦型濾過ドラムの深さ方向の付着汚泥ケーキ量をスクレーパーを用いて適正に掻き取ることによって、濾過速度を高く維持することで汚泥を効率良く濃縮することができ、しかも、スクリーンの目詰まりも抑制できることから、装置の小型化が図れ、低コスト化が図れる汚泥濃縮装置に関するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、円筒状の濾過スクリーンと、濾液排出管と、複数枚のスクレーパーとを具備する有底濾過ドラムが汚泥貯溜槽内に垂直に設けられた汚泥濃縮装置において、前記スクレーパーは、前記濾過スクリーンの上部周方向より下部周方向の方が多く設置されていることに特徴を有するものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、円筒状の濾過スクリーンと、濾液排出管と、複数枚のスクレーパーとを具備する有底濾過ドラムが汚泥貯溜槽内に垂直に設けられた汚泥濃縮装置において、前記濾過スクリーン下部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスは、前記濾過スクリーン上部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスより小さいことに特徴を有するものである。
【0010】
請求項3記載の発明は、円筒状の濾過スクリーンと、濾液排出管と、複数枚のスクレーパーとを具備する有底濾過ドラムが汚泥貯溜槽内に垂直に設けられた汚泥濃縮装置において、前記スクレーパーは、前記濾過スクリーンの上部周方向より下部周方向の方が多く設置されていると共に、前記濾過スクリーン下部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスは、前記濾過スクリーン上部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスより小さいことに特徴を有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の汚泥濃縮装置の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、この発明の汚泥濃縮装置を示す概略断面図、図2は、深さ方向のスクレーパーの枚数を変えた濾過ドラムを示す概略斜視図、図3は、濾過ドラムの平面図であり、(A)は、図2のA−A線断面図、(B)は、図2のB−B線断面図、(C)は、図2のC−C線断面図、(D)は、図2のD−D線断面図、図4は、深さ方向のスクレーパーのクリアランスを変えた濾過ドラムを示す概略斜視図、図5は、図4の濾過ドラムの平面図、図6は、深さ方向のスクレーパーの枚数およびクリアランスを変えた濾過ドラムを示す概略斜視図である。
【0013】
図1から図6において、1は、底部がロート状に形成された汚泥貯溜槽であり、上部に原汚泥供給管2が接続され、底部に濃縮汚泥排出管3が接続されている。原汚泥供給管2からのスラリー状原汚泥の供給および濃縮汚泥排出管3からの濃縮汚泥の排出は、ポンプP、流量計、濃度計等を利用して汚泥の流量、汚泥の濃度を適正に制御しながら行われる。汚泥貯溜槽1の底部がロート状に形成されているので、濃縮汚泥排出管3からの濃縮汚泥の排出が効果的に行われる。汚泥貯溜槽1の底部に汚泥掻集め手段を設ければ更に効果的な汚泥の排出が可能となる。
【0014】
なお、汚泥貯溜槽1は、例えば、既存の浄水場における沈殿池、排泥池、濃縮槽等の濾過濃縮設備、既存の下水処理場における最初沈殿池、最終沈殿池、汚泥濃縮設備等の濾過濃縮設備をそのまま利用することもできる。
【0015】
4は、汚泥貯溜槽1内に垂直に固定された円筒状の有底濾過ドラムである。濾過ドラム4は、円筒籠状フレーム5の周囲に濾過用スクリーン6を取り付けたものからなり、多数の濾液排出孔7Aが形成された濾液排出管7に固定されている。濾液排出管7は、濾過ドラム4の中央軸線部から濾過ドラム4の底4Aを貫通して汚泥貯溜槽1外に配管されている。
【0016】
汚泥貯溜槽1に貯溜された汚泥の水位と濾過ドラム4内の濾液との水頭差によって汚泥は、スクリーン6によって濾過され、濾液は、濾過ドラム4内に流入し、濾液排出管7の濾液排出孔7Aから濾液排出管7を通って汚泥貯溜槽1外に排出される。スクリーン6の材質として、ウエッジスクリーンまたは濾布を使用すれば、汚泥の濾過能力および汚泥ケーキの剥離性が向上する。なお、汚泥貯溜槽1が大型の場合には、濾過ドラム4を複数台も設けても良い。
【0017】
8は、濾過ドラム4に付着した汚泥ケーキを掻き取るためのスクレーパーであり、汚泥貯溜槽1内の濾液排出管7を中心として回転可能であり、これによって汚泥ケーキが掻き取られる。スクレーパー8の材質は、超高分子ポリエチレンが好ましい。スクレーパー8は、図示のような直線形状でも良いが、濾過ドラム4の周囲を囲むようにスパイラル形状に形成しても良い。スクレーパー8をスパイラル形状にすると、掻き取った汚泥を下方に押し出すことができるので、掻き取られた汚泥がスクレーパー8に再度付着することが防止できる。
【0018】
濾過ドラム4に付着する汚泥ケーキは、深さが深くなり濾過圧力が高くなるほど、また深さが深くなり濾過ドラム4の周囲の汚泥濃度が沈降現象により高くなればなるほど厚みが増加し、この結果、濾過速度は減少する。
【0019】
従って、深い部分ほどスクレーパー8の設置枚数を増やすか、またはスクレーパー8による汚泥掻き取りのためのクリアランスを小さくすることによって、付着する汚泥ケーキ厚みを低くすることができ、濾過速度を増加させることが可能となる。さらに、深い部分に付着する汚泥ケーキ厚みが薄くなることから、長期間の濾過運転を実施しても目詰まりの進行が抑制され、安定した濾過速度を得ることが可能となる。
【0020】
図2および図3に、深い部分ほどスクレーパー8の設置枚数を増やした場合を示す。すなわち、濾過ドラム4の上部から下部にわたってスクレーパー8の設置枚数を順次、1枚、2枚、3枚、4枚と増加させたものである。この場合、一箇所のスクレーパーは、上下一体ものとしても良い。
【0021】
図4に、深い部分ほどスクレーパー8とスクリーン6とのクリアランスを小さくした場合を示す。すなわち、濾過ドラム4の周囲に上部から下部にわたって4枚のスクレーパー8を設け、スクレーパー8のクリアランスを上部から下部にわたって順次、1mm、0.5mm、0.25mm、0mmと小さくしたものである。
【0022】
図5に、深い部分ほどスクレーパー8の設置枚数を増やすと共に、スクレーパー8とスクリーン6とのクリアランスを小さくした場合を示す。すなわち、濾過ドラム4の上部から下部にわたってスクレーパー8の設置枚数を順次、1枚、2枚、3枚、4枚と増加させると共に、スクレーパー8のクリアランスを上部から下部に1mm、0.5mm、0.25mm、0mmと順次、小さくしたものである。スクレーパー8の増加枚数およびクリアランスの大きさは、これに限定されるものではない。
【0023】
なお、上記例は、濾過ドラム4が固定され、その周囲をスクレーパー8が回転するものであるが、濾過ドラム4を回転させた場合にもこの発明を適用できることはいうまでもない。この場合には、スクレーパー8を固定する。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、深さ方向に、付着する汚泥ケーキを掻き取るためのスクレーパー枚数を増やすか、またはスクリーンとのクリアランスを調節することによって、濾過ドラムに付着した汚泥ケーキが効率的に除去され、濾過速度を高く維持することが可能となって、高い濾過効率が得られる。また、付着する汚泥ケーキ量が減少することからスクリーンの目詰まりが起きにくくなり、長時間運転が可能となって、高い濾過効率が得られる。従って、装置の小型化が図れ、低コスト化が図れるといった有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の汚泥濃縮処理装置を示す概略断面図である。
【図2】深さ方向のスクレーパーの枚数を変えた濾過ドラムを示す概略斜視図である。
【図3】濾過ドラムの平面図であり、(A)は、図2のA−A線断面図、(B)は、図2のB−B線断面図、(C)は、図2のC−C線断面図、(D)は、図2のD−D線断面図である。
【図4】深さ方向のスクレーパーのクリアランスを変化させた濾過ドラムを示す概略斜視図である。
【図5】図4の濾過ドラムの平面図である。
【図6】深さ方向のスクレーパーの枚数およびクリアランスを変化させた濾過ドラムを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1:汚泥貯溜槽
2:原汚泥供給管
3:濃縮汚泥排出管
4:濾過ドラム
4A:底
5:フレーム
6:スクリーン
7:濾液排出管
7A:濾液排出孔
8:スクレーパー

Claims (3)

  1. 円筒状の濾過スクリーンと、濾液排出管と、複数枚のスクレーパーとを具備する有底濾過ドラムが汚泥貯溜槽内に垂直に設けられた汚泥濃縮装置において、前記スクレーパーは、前記濾過スクリーンの上部周方向より下部周方向の方が多く設置されていることを特徴とする汚泥濃縮装置。
  2. 円筒状の濾過スクリーンと、濾液排出管と、複数枚のスクレーパーとを具備する有底濾過ドラムが汚泥貯溜槽内に垂直に設けられた汚泥濃縮装置において、前記濾過スクリーン下部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスは、前記濾過スクリーン上部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスより小さいことを特徴とする汚泥濃縮装置。
  3. 円筒状の濾過スクリーンと、濾液排出管と、複数枚のスクレーパーとを具備する有底濾過ドラムが汚泥貯溜槽内に垂直に設けられた汚泥濃縮装置において、前記スクレーパーは、前記濾過スクリーンの上部周方向より下部周方向の方が多く設置されていると共に、前記濾過スクリーン下部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスは、前記濾過スクリーン上部の前記スクレーパーと前記濾過スクリーンとのクリアランスより小さいことを特徴とする汚泥濃縮装置。
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