JP3619603B2 - 2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法および2ピース缶用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法および2ピース缶用冷延鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DI(Draw and Ironing)缶やDTR(Draw and Thin−Redraw)缶等の2ピース缶用冷延鋼板に適用され、製缶工程での製鋼性介在物に起因する割れが発生し難い熱延鋼板の製造方法、およびこのような熱延鋼板を適用した冷延鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
飲料缶等を中心として、軽量化、工程省略、素材および製造コスト低減の観点から、3ピース缶から2ピース缶への移行、さらには缶体の薄肉化が進められている。
【0003】
今日、飲料缶用2ピース缶として実用化されているのは、円形のブランクをカップ状に深絞り(Draw)成形後、缶胴を2〜3回しごき加工(Ironing )することによって側壁部の薄肉化と所定の缶高さを得るDI缶と、しごき加工を行わず絞り加工を2回行うDRD(Draw Redraw )缶、および2回目以降の絞り成形時にフランジ部に高いしわ押え力を付加してフランジから側壁部への材料の流れ込みを抑制することによって側壁部を積極的に引張り変形させて薄肉化するDTR缶である。
【0004】
DI缶の製缶技術の特長は、缶壁の薄肉化が容易であるため陽圧缶の軽量化に対して有効である点である。また、DTR缶の製缶技術の特長は、プレコート鋼板やラミネート鋼板を使用することによってドライプロセス化が可能であることに加えて、しごき加工が施されないため工程省略が可能なばかりか、意匠性やデザイン性の優れた飲料缶の製造が可能になる点である。
【0005】
ところで、上述のような2ピース缶に使用される鋼板に関しては、アルミ缶との熾烈な競争によって、素材の薄肉化と缶上部の縮径に対する要求レベルが高度化する傾向にあり、製缶工程において材料に起因する破壊、例えばフランジ割れ、しごき割れ、缶壁のストレッチ成形破断や、しわの発生が問題となる。特に、このような観点から、製鋼性介在物に関しては、スラグ、パウダー、耐火物からの溶鋼汚染は言うまでもなく、脱酸生成物として溶鋼に取り込まれる微細なアルミナ粒子の管理が益々厳しくなっている。
【0006】
製鋼性介在物の管理を意図した2ピース缶用鋼板の製造技術に関しては、いくつかの技術が提案されており、製鋼性介在物に着目した技術としては、鋼の清浄度を規定した特公昭55−2461号公報や、50μm以上のAl−Ca−Oノロ系とAl−O脱酸系非金属介在物を問題視した特開昭58−16026号公報等があるが、いずれも連続鋳造段階まで溯って2ピース缶用鋼板の二次加工性を考慮して製鋼性介在物を制御するものではなく、このようなことを考慮した製鋼性介在物の最適制御条件は全く示されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、素材の薄肉化にともなって顕在化するフランジ割れ、しごき割れ、缶壁のストレッチ成形破断等の材料に起因する割れに対する抵抗が著しく高い2ピース缶用鋼板の製造方法を提供することを目的とする。特に、50%以上のフランジ部の薄肉化をともなうDI成形や、30%以上の側壁部の薄肉化をともなうDTR成形を受けても、上述のような破壊がほとんど発生しない2ピース缶用鋼板を製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記課題を解決するために、C:0.03〜0.06wt%、Si:0.03wt%以下、Mn:0.3〜1.0wt%、P:0.02wt%以下、S:0.02wt%以下、sol.Al:0.02〜0.1wt%、N:0.0010〜0.0040wt%、Total O:0.0025wt%以下を含有し、S/10+Oが0.0035wt%以下である鋼を溶製後、以下の(1)式で定義されるF値とスラブ厚tとが以下の(2)式を満足し、かつF値とモールドパウダーの粘性値ηとが(3)式の関係を満足する条件で連続鋳造した鋳片を、スラブ厚/熱延仕上厚で示される全圧下比を125以上にして熱間圧延することを特徴とする、2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法を提供するものである。
【0009】
F=ρ×Q/4×V×(1−sinθ)/D……(1)
ただし、Q:溶鋼吐出量(m /sec)、V:スラブ短辺衝突速度(m/sec )、θ:スラブ短辺衝突角度(deg)、D:スラブ短辺衝突深さ(m)、ρ:溶鋼密度(kg/m
0.022t−2.7≦F≦0.022t−1.3……(2)
0.169η+1.45≦F≦0.169η+3.05……(3)
第2に、C:0.03〜0.06wt%、Si:0.03wt%以下、Mn:0.3〜1.0wt%、P:0.02wt%以下、S:0.02wt%以下、sol.Al:0.02〜0.1wt%、N:0.0010〜0.0040wt%、Total O:0.0025wt%以下を含有し、S/10+Oが0.0035wt%以下である鋼を溶製後、以下の(1)式で定義されるF値とスラブ厚tとが以下の(4)式を満足し、かつF値とモールドパウダーの粘性値ηとが(5)式の関係を満足する条件で連続鋳造した鋳片を、スラブ厚/熱延仕上厚で示される全圧下比を125以上にして熱間圧延することを特徴とする、2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法を提供するものである。
【0010】
F=ρ×Q/4×V×(1−sinθ)/D……(1)
ただし、Q:溶鋼吐出量(m /sec)、V:スラブ短辺衝突速度(m/sec )、θ:スラブ短辺衝突角度(deg)、D:スラブ短辺衝突深さ(m)、ρ:溶鋼密度(kg/m
0.022t−2.4≦F≦0.022t−1.6……(4)
0.169η+1.76≦F≦0.169η+2.61……(5)
第3に、上記いずれかの方法において、B:0.0015wt%以下を、鋼中のS/10+Oの量に応じて、以下の(6)式の範囲で含有することを特徴とする、2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法を提供するものである。
【0011】
〔B〕≧exp{0.14〔S/10+O〕−2.8}……(6)
第4に、上記いずれかの方法において、S:0.01wt%以下、Total O:0.0020wt%以下であり、S/10+Oが0.0025wt%以下であることを特徴とする、2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法を提供するものである。
【0012】
これらの方法により製造された熱延鋼板は、その後冷間圧延および焼鈍が施され、必要に応じてさらに2次冷間圧延が施される。
したがって本発明は、第5に、上記いずれかの方法によって製造された熱延鋼板に対し、さらに冷間圧延、焼鈍および必要に応じて2次冷間圧延を施すことを特徴とする2ピース缶用冷延鋼板の製造方法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
まず、本発明を完成するに至った基本的な考え方について説明する。
本発明者らは、連続鋳造条件と熱延圧下率とを種々変化させて製造した錫めっき鋼板およびティンフリー鋼板について、磁粉探傷法(MID)および軟X線透過法によって鋼板中に分布する微細介在物の密度とサイズを詳細に調査した結果、連続鋳造時の溶鋼表面の波動をもたらす上向きの溶鋼流の運動エネルギーの指標であるF値を、鋳片厚tおよびモールドパウダーの粘性ρの関数として、適正範囲に制御し、かつ熱間圧延時の全圧下比を125以上とすることによって、鋼中介在物の絶対量を減少させ、かつ30μm以上のサイズの介在物の分布を著しく低減することができることを見出した。
【0014】
2ピース成形缶の缶体破壊を引き起こす主因は、製鋼性の酸化物系非金属介在物と、熱延工程以降で固相反応によって鋼中に析出するMnS、AlN、Fe Cである。特に、鋼中に存在するわずかな酸化物系あるいは硫化物系非金属介在物が、DI成形時の缶壁部やフランジ部あるいはDTR成形時に深絞りポンチ肩部に形成されるショックライン部と合致することによって、缶体の割れが引き起こされる。
【0015】
本発明者らは、このような酸化物系介在物と硫化物系介在物を制御することが、2ピース成形缶の耐缶体破断性の改善に重要であることに着目し、これらの絶対量を支配する鋼中の酸素(O)と硫黄(S)の含有量の最適範囲を明らかにしたうえで、酸化物系介在物が鋼中に取り込まれる連続鋳造工程とスラブ加熱時に凝集粗大化した硫化物系介在物が破砕分散かされる熱延工程に焦点を絞って、各々の工程の最適条件を明らかにして、本発明を完成するに至った。
【0016】
まず、本発明者らは、従来の技術において極めて曖昧かつ定性的な評価しかなされていなかった介在物に起因する缶体破壊現象について、材料間の有意差を正確かつ定量的に評価することができる指標として、図1に示す高速ドロービード引き抜き試験および図2に示す高速しごき試験によって求められる限界薄肉化率(eth)を用いた。図1中、参照符号1,2はビードブロックであり、3は試験片である。また、α ,α で表されるビード角を90°、β ,β で表されるホルダー角を135°、Rb1,Rb2で表されるビード先端曲率を0.2mm、Rh1,Rh2で表されるホルダー曲率を2mm、ホールド荷重F を100〜500kgfに設定し、引き抜き速度を200mm/secとする。また、図2中、参照符号11,12,13はアイアニングダイスであり、しごき率に応じてそれぞれのギャップを設定して200mm/secでしごき成形を行う。
【0017】
DTR製缶シミュレーションによって、ethは側壁破断をともなわないでDTR成形可能な缶胴側壁の限界薄肉化比率と正の相関があり、概ね(eth+5)%程度の値とDTR製缶時の限界薄肉化率が一致することが確認された。DTR成形後にしごき加工が行われる場合には、さらに高いethが得られるが、材質上の有意差は変わらない。また、DI成形においては、しごき割れが発生しない限界の薄肉化率をethとして評価した。
【0018】
さらに、上述したようなethに及ぼす鋼中SおよびOの影響を評価した結果、図3に示す結果が得られた。図から明らかなように、S≦0.002wt%、 Total O≦0.0025wt%、(S/10+O)≦0.0035wt%の範囲において、eth≧25%が得られ、S≦0.001wt%、Total O≦0.0020wt%、(S/10+O)≦0.0025wt%の範囲において、eth≧30%の極めて高い耐側壁破断性が得られる。
【0019】
本発明者らは、上述の適正成分範囲が、鋼中の酸化物系および硫化物系介在物の密度およびサイズを通してethを支配している点に着目し、酸化物系介在物と硫化物系介在物の各々について、それらの存在状態とethとの関係について調査した。得られた結果を図4に示す。この図から明らかなように、酸化物系介在物の平均径が25μm以下、硫化物系介在物の平均径が40μm以下の時に、酸化物系介在物に関しては10μm以下、硫化物系介在物に関しては20μm以下の時のethに対するethの劣化量−Δethが2%以下となる。
【0020】
一方、鋼中介在物の平均径を上述の範囲に制御するため、F値とスラブ厚およびモールドパウダーの粘性値との関係に着目した連続鋳造条件、ならびに圧下比に着目した熱間圧延条件をパラメータとしてethの評価を行った。
【0021】
ここでF値は、連続鋳造の際の溶鋼吐出量をQ(m /sec)、スラブ短辺衝突速度をV(m/sec )、スラブ短辺衝突角度をθ(deg)、スラブ短辺衝突深さをD(m)、溶鋼密度をρ(kg/m )としたときに、以下の(1)式で表される値である。
【0022】
F=ρ×Q/4×V×(1−sinθ)/D……(1)
ここで、F値の計算式、及びV,θ、Dの測定方法は、特開昭63−16840〜16842号公報の記載に基づく。
図5は、ethに及ぼすスラブ厚tとF値との影響を示したものである。この図から、ethの値で評価した場合にスラブ厚に対してF値の適正範囲が存在することがわかる。つまり、連続鋳造時の溶鋼表面の波動をもたらす上向きの溶鋼流の運動エネルギーの指標であるF値が小さい場合、溶鋼中のアルミナの浮上速度が低下するばかりか、メニスカス近傍のモールドパウダー界面で溶鋼の表面凝固がおこりやすくなるため、シェル下部にパウダーを巻き込みやすくなり、介在物の量が増大する。一方、F値が大きい場合、溶鋼中のアルミナの浮上は促進されるが、モールドパウダー界面での溶鋼流速が速くなるため、パウダーがスラブ内に巻き込まれ易くなり、介在物の量が増大する。したがって、F値をこのようなことが生じない適正範囲にする必要がある。
【0023】
特に、本発明では、F値の最適範囲がスラブ厚に依存して変化することに着目し、それらの最適範囲を規定した。つまり、スラブ厚が厚い場合、溶鋼の界面張力が大きくパウダー界面での溶鋼の波打ちが比較的小さくなるため、高F値での鋳造が可能となる。そのため、相対的にF値を高めることによってアルミナの浮上が促進され、高いethが得られる。
【0024】
次に、ethに及ぼすパウダーの粘性値ρとF値の影響について説明する。図6は、ethに及ぼす1300℃でのパウダーの粘性値ρとF値の影響を示す図である。図6に示すように、ρとF値との間にも高いethが得られる適正範囲が存在する。これは、低粘性パウダーを用いてF値を高めるとパウダーの巻き込みが顕著となり、逆に高粘性パウダーを用いた場合、パウダーの結晶化温度が低くなり熱伝導性も劣るため、同時にF値を低下させるとスティッキング性のブレークアウトが顕在化するばかりか、表面割れにともなう表面欠陥が問題となるからである。
【0025】
本発明では、スラブ厚tとF値との関係およびモールドパウダの粘性ρとF値との関係について、図5および図6の結果に基づいて、eth≧30%が得られる条件として以下の(2)式および(3)を規定し、eth≧35%が得られる条件として以下の(4)式および(5)式を規定した。
【0026】
0.022t−2.7≦F≦0.022t−1.3……(2)
0.169η+1.45≦F≦0.169η+3.05……(3)
0.022t−2.4≦F≦0.022t−1.6……(4)
0.169η+1.76≦F≦0.169η+2.61……(5)
以上のようにして連続鋳造した鋳片は熱間圧延されるが、本発明ではスラブ厚と熱延仕上厚との比である圧下比を125以上にすることによって極めて良好な2ピース缶製缶性能が発現される。
【0027】
そのことを図7を参照して説明する。図7は、ethに及ぼす圧下比および連続鋳造条件の影響を示す図である。この図に示すように、連続鋳造条件によらず圧下比を125以上とすることによってethが上昇する。これは、スラブ加熱段階で析出凝集した硫化物系介在物が圧延中に破砕分断されて比較的微細に分散することによると考えられる。
【0028】
しかし、圧下比を125以上とすることによってethが上昇するといっても連続鋳造条件が適正化されていない場合にはethの値自体は低く、十分な2ピース缶製缶性能を有しているとは言えない。逆に、連続鋳造条件が適正化されていても圧下比が125未満であると、安定した2ピース缶製缶性能を有しているとは言えず、バラツキの範囲内で目標のethが得られる場合があるにすぎない。つまり、連続鋳造条件および熱間圧延条件の両者とも適正範囲に制御されている時にのみ、優れた2ピース缶製缶性能が得られる。
【0029】
次に、本発明の鋼の組成について説明する。
本発明の鋼は、C:0.03〜0.06wt%、Si:0.03wt%以下、Mn:0.3〜1.0wt%、P:0.02wt%以下、S:0.02wt%以下、sol.Al:0.02〜0.1wt%、N:0.0010〜0.0040wt%、Total O:0.0025wt%以下を含有し、S/10+Oが0.0035wt%以下である。
【0030】
各成分をこのように規定した理由は以下のとおりである。
C:Cは、2ピース缶に要求される耐圧強度、パネル強度、座屈強度などのレベルを確保する上で極めて重要な元素である。しかし、その反面、0.02wt%を超える分については、圧延方向に展伸した群落状のセメンタイトとして、0.02wt%以下の分については、焼鈍中にフェライト粒界あるいはフェライト粒内にセメンタイト(Fe C)として析出するため、これらの炭化物と母相との界面が割れの起点となる。このため、Cは微細セメンタイトとしてフェライト粒内に析出させるのが好ましく、実質的には、フェライト相と微細分散炭化物で構成されるミクロ組織とする。特に、鋼中Cを製鋼時の酸素吹錬で低下する際、Cが0.03wt%よりも少ない範囲では結晶粒が粗粒化しやすく、缶体強度や肌荒れの点で不利であるばかりか、溶鋼中の酸素が増加し、耐側壁破断性を劣化させる脱酸生成物が増加する。また、0.06wt%を超えると群落状のセメンタイトを起点とする製缶時の割れが顕在化するようになる。したがって、C含有量を0.03〜0.06wt%の範囲とする。
【0031】
Si:Siは、鋼を脆化させる元素であるため少ないほうが好ましい。また、TFSとして製造する上で金属Crの電析に対しても少ない方が好ましい。本発明では、実用上問題とならないSiの上限を0.03wt%とする。
【0032】
Mn:Mnは、鋼中のSをMnSとして析出させることによってスラブの熱間割れを防止するばかりか、連続焼鈍の過時効過程では、MnSを核とした粒内への微細セメンタイト析出を促す役割を果たす。また、固溶強化元素としてCによる強化を補う役割も果たす。しかし、Sを析出固定するためには0.3wt%以上必要である。一方、Mnを多量に添加するとスラブ段階で比較的大きなMnSが形成され、高圧下比で熱間圧延してもこれが分断微細化されず、展伸してA系介在物となる。また、バンド組織の形成を助長して鋼中Cのミクロ的な不均一分布を促し、炭化物の微細分散化を阻害する。これらは、いずれも2ピース缶製缶時の缶壁の割れに対して不利な組織をもたらす。そしてその傾向はMnが1.0wt%を超えると顕著となる。したがって、Mn量を0.3〜1.0wt%の範囲とする。
【0033】
P:Pはフェライト粒界に偏析して粒界を脆化させる元素であるため、極力少ない方が好ましい。本発明では、実用上耐側壁破断性に影響しない範囲として、Pを0.02wt%以下に規制する。
【0034】
SおよびO:Sは本発明において極めて重要な元素である。特にSはMnSとして鋼中に存在し、展伸したMnSは2ピース缶製缶時の割れの起点になりやすい。したがって、Sは極力少ないほうが好ましい。錫めっき鋼板が用いられる2ピースDI缶においては、耐食性の観点から下限を0.007wt%程度とすることが好ましいが、DTR缶に適用されるラミネート鋼板においては、耐食性に対するSの影響はない。一方、Oは鋼中で主としてAl 系介在物として存在し、稀なケースとしてCaO、MnO系介在物も残留することがある。こうした酸化物系介在物はMnSとともに製缶時の割れを助長する。そこで本発明では、SおよびOを個別に規定するとともに、両者の関係においても規定することによって2ピース缶製缶時の割れを低減しようとしている。つまり、上述した図3の結果から、eth≧25%の範囲としてS:0.02wt%以下、Total O:0.0025wt%以下、(S/10+O):0.0035wt%以下と規定した。また、eth≧30%のより好ましい範囲は、S:0.01wt%以下、Total O:0.0020wt%以下、(S/10+O):0.0025wt%以下である。
【0035】
sol.Αl:sol.Alは、鋼中NをAlNとして析出させることによって、固溶Cと同様、動的歪時効現象によって鋼板の局部延性を低下させる固溶Nの弊害を軽減する。また、微細なAlNはフェライト粒の微細化に有効となる。そして、そのような効果は0.02wt%以上で有効に発揮される。しかし、sol.Al量と高めるために0.1wt%を超えて多量のAlを添加すると、微少なAl 介在物が残留しやすくなり、割れの原因となる。したがってsol.Al量を0.02〜0.1wt%の範囲とする。
【0036】
N:Nは、AlNとして微細分散してフェライト粒の細粒化するが、含有量が多い場合には延性の劣化を招く。NとともにBを添加した場合にはBNとして析出して無害化される傾向にあるが、本発明では経済的観点と延性確保の観点から、N量を0.0010〜0.0040wt%の範囲とする。
【0037】
本発明においては、以上のような基本成分系の鋼を用い、そのミクロ組織をフェライト相と微細分散炭化物とからなる実質的なフェライト単相組織とすることが好ましい。これは、低炭素鋼において不可避的に存在する炭化物(パーライトまたはセメンタイト)以外の相、例えばマルテンサイトやベイナイトなどを意図的に生成させた場合、このような硬質第2相とフェライト母相との界面が、2ピース缶製缶時の微小割れの起点となり、耐側壁破断性を一層劣化させるためである。
【0038】
本発明では、2ピース缶製缶工程で酸化物系あるいは硫化物系介在物を起点として不可避的に発生する微小割れを伝播しにくくすることも有効な対策となる。図8は、F値=3.5、ρ=8で連続鋳造した厚さ250mmのスラブを、圧下比=139で熱延した鋼板を素材としたティンフリー鋼板について、ethを鋼中SとOから導出されるパラメータ(S/10+O)とB量で整理した結果である。図から明らかなように、鋼中の(S/10+O)に対して以下の(6)式の範囲のBを微量添加することによって、B無添加鋼に比べてethがさらに向上する。これは、Bによってフェライト粒界が強化されるため、介在物等を起点とした割れの伝播が抑制されたことによる。
【0039】
〔B〕≧exp{0.14〔S/10+O〕−2.8}……(6)
なお、その他の成分は実質的にFeであるが、不可避的不純物およびその他の少量添加物は許容される。
【0040】
また、本発明では、以上のような条件で連続鋳造および熱間圧延して2ピース缶用冷延鋼板に適合した熱延鋼板を得る。そして、その後冷間圧延、焼鈍および必要に応じて2次冷間圧延を施すことにより冷延鋼板とされ、さらに表面処理を施されて、製缶工程に供せられる。この際の冷間圧延条件および焼鈍条件は特に限定されず、通常の条件が採用される。また、必要に応じて行われる2次冷間圧延の条件も特に限定されず、通常の条件が採用される。さらに、表面処理としては、錫めっきあるいは金属クロムとクロム水和酸化物からなる複層めっき、およびそれらの組合わせなどがあるが、それに限定されるものではない。
【0041】
【実施例】
以下、本発明について説明する。
(実施例1)
表1に示すNo.1〜18の鋼を溶製後、スラブ厚、F値、ρを変化させて連続鋳造を行った。得られた鋳片を1200℃に加熱後、仕上温度:840℃、巻取温度:620℃で、1.8〜2.0mm厚の熱延板とした。これら熱延鋼板を酸洗後、0.185mmまで冷間圧延し、引き続き連続焼鈍炉にて再結晶焼鈍を行った。焼鈍後の鋼板に調質圧延を施して板厚を0.18mmとした後、ティンフリーメッキラインにて金属CrとCr水和酸化物の複層構造の被覆層を有するTFS鋼板を得た。これら鋼板に実験室にてPEフィルムを熱溶着し、潤滑用ワックスを塗布した後高速ドロービード引き抜き試験によってethを評価した。
【0042】
得られた結果を表2に示す。この表に示すように、炭素量によってethレベルに若干の差が認められるが、本発明の組成および条件を満足するものは、比較例よりも高いethが得られた。このことは、本発明によって優れたDTR成形性が得られることを示唆している。
【0043】
(実施例2)
表1に示すNo.2,4,6,8,10,12の鋼を溶製後、スラブ厚、F値、ρを変えて連続鋳造を行った。得られた鋳片を1200℃に加熱後、仕上温度:840℃、巻取温度:650℃で、1.8〜2.0mm厚の熱延板とした。本発明の鋼板を製造するにあたり、鋼中のP,Sのセミマクロおよびマクロ偏析軽減を意図して連続鋳造時にスラブ軽圧下鋳造を行うことが好ましく、この実施例ではこのような軽圧下鋳造を採用した。これら熱延鋼板を酸洗後、0.25mmまで冷間圧延し、引き続き連続焼鈍炉にて再結晶焼鈍を行った。焼鈍後の鋼板に二次圧延を施して板厚を0.18mmとした後、ティンフリーメッキラインにて金属CrとCr水和酸化物の複層構造の被覆層を有するTFS鋼板を得た。これら鋼板に実験室にてPEフィルムを熱溶着し、潤滑用ワックスを塗布した後高速ドロービード引き抜き試験によってethを評価した。
【0044】
得られた結果を表3に示す。この表に示すように、炭素量によってethレベルに若干の差が認められるが、本発明の組成および条件を満足するものは、比較例よりも高いethが得られた。このことは、本発明によって優れたDTR成形性が得られることを示唆している。
【0045】
(実施例3)
表1に示すNo.2,4,6,8の鋼を溶製後、スラブ厚、F値、ρを変えて連続鋳造を行った。得られた鋳片を1200℃に加熱後、仕上温度:840℃、巻取温度:620℃で、1.6〜2.0mm厚の熱延板とした。これら熱延鋼板を酸洗後、0.25mmまで冷間圧延し、引き続き連続焼鈍炉にて再結晶焼鈍を行った。焼鈍後の鋼板に調質圧延を施して板厚を0.245mmとした後、連続電気めっきラインで錫めっき処理を行った。得られた鋼板について、高速しごき試験によってethを評価した。
【0046】
得られた結果を表4に示す。本発明の組成および条件を満足するものは、比較例よりも高いethが得られた。このことは、本発明によって優れたDI成形性が得られることを示唆している。
【0047】
(実施例4)
表1に示すNo.19〜22のB添加鋼を溶製後、スラブ厚、F値、ρを変えて連続鋳造を行った。得られた鋳片を1200℃に加熱後、仕上温度:840℃、巻取温度:620℃で、1.6〜2.0mm厚の熱延板とした。この実施例では連続鋳造の際に軽圧下鋳造を採用した。これら熱延鋼板を酸洗後、0.25mmまで冷間圧延し、引き続き連続焼鈍炉にて再結晶焼鈍を行った。焼鈍後の鋼板に二次圧延を施して板厚を0.18mmとした後、ティンフリーメッキラインにて金属CrとCr水和酸化物の複層構造の被覆層を有するTFS鋼板を得た。これら鋼板に実験室にてPEフィルムを熱溶着し、高速ドロービード引き抜き試験によってethを評価した。
【0048】
得られた結果を表5に示す。この表に示すように、炭素量によってethレベルに若干の差が認められるが、本発明の組成および条件を満足するものは、比較例よりも高いethが得られた。このことは、本発明によって優れたDTR成形性が得られることを示唆している。
【0049】
【表1】
Figure 0003619603
【0050】
【表2】
Figure 0003619603
【0051】
【表3】
Figure 0003619603
【0052】
【表4】
Figure 0003619603
【0053】
【表5】
Figure 0003619603
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、素材の薄肉化にともなって顕在化するフランジ割れ、しごき割れ、缶壁のストレッチ成形破断等の材料に起因する破壊に対する抵抗が著しく高い2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法およびそのような冷延鋼板の製造方法が得られる。特に、本発明を採用することにより、50%以上のフランジ部の薄肉化をともなうDI成形や、30%以上の側壁部の薄肉化をともなうDTR成形を受けても、上述のような破壊がほとんど発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】限界薄肉化率ethを評価するための高速ドロービード引き抜き試験の概要を示す図。
【図2】限界薄肉化率ethを評価するための高速しごき試験の概要を示す図。
【図3】高速ドロービード試験によって評価した限界薄肉化率ethに及ぼす鋼中SとOの影響を示す図。
【図4】限界薄肉化率ethの劣化量に及ぼす酸化物系介在物および硫化物系介在物の平均粒径の影響を示す図。
【図5】限界薄肉化率ethに及ぼすスラブ厚およびF値の影響を示す図。
【図6】限界薄肉化率ethに及ぼすモールドパウダー粘性値ρとF値の影響を示す図。
【図7】限界薄肉化率ethに及ぼす圧下比および連続鋳造条件の影響を示す図。
【図8】限界薄肉化率ethに及ぼす(S/10+O)およびB量の影響を示す図。
【符号の説明】
1,2……ビードブロック
3,14……試験片
11,12,13……アイアニングダイス
α ,α ……ビード角
β ,β ……ホルダー角
Rb1,Rb2……ビード先端曲率
Rh1,Rh2……ホルダー曲率
……ホールド荷重

Claims (4)

  1. C:0.03〜0.06wt%、Si:0.03wt%以下、Mn:0.3〜1.0wt%、P:0.02wt%以下、S:0.01wt%以下、sol.Al:0.02〜0.1wt%、N:0.0010〜0.0040wt%、Total O:0.0020wt%以下を含有し、S/10+Oが0.0025wt%以下である鋼を溶製後、以下の(1)式で定義されるF値とスラブ厚tとが以下の(2)式を満足し、かつF値とモールドパウダーの粘性値ηとが(3)式の関係を満足する条件で連続鋳造した鋳片を、スラブ厚/熱延仕上厚で示される全圧下比を125以上にして熱間圧延することを特徴とする、2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法。
    F=ρ×Q/4×V×(1−sinθ)/D……(1)
    ただし、Q:溶鋼吐出量(m3 /sec)、V:スラブ短辺衝突速度(m/sec )、θ:スラブ短辺衝突角度(deg)、D:スラブ短辺衝突深さ(m)、ρ:溶鋼密度(kg/m3 )
    0.022t−2.7≦F≦0.022t−1.3……(2)
    0.169η+1.45≦F≦0.169η+3.05……(3)
  2. C:0.03〜0.06wt%、Si:0.03wt%以下、Mn:0.3〜1.0wt%、P:0.02wt%以下、S:0.01wt%以下、sol.Al:0.02〜0.1wt%、N:0.0010〜0.0040wt%、Total O:0.0020wt%以下を含有し、S/10+Oが0.0025wt%以下である鋼を溶製後、以下の(1)式で定義されるF値とスラブ厚tとが以下の(4)式を満足し、かつF値とモールドパウダーの粘性値ηとが(5)式の関係を満足する条件で連続鋳造した鋳片を、スラブ厚/熱延仕上厚で示される全圧下比を125以上にして熱間圧延することを特徴とする、2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法。
    F=ρ×Q/4×V×(1−sinθ)/D……(1)
    ただし、Q:溶鋼吐出量(m3 /sec)、V:スラブ短辺衝突速度(m/sec )、θ:スラブ短辺衝突角度(deg)、D:スラブ短辺衝突深さ(m)、ρ:溶鋼密度(kg/m3 )
    0.022t−2.4≦F≦0.022t−1.6……(4)
    0.169η+1.76≦F≦0.169η+2.61……(5)
  3. B:0.0015wt%以下を、鋼中のS/10+Oの量に応じて、以下の(6)式の範囲で含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の2ピース缶用冷延鋼板に適用される熱延鋼板の製造方法。
    〔B〕≧exp{0.14〔S/10+O〕−2.8}……(6)
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかの方法によって製造された熱延鋼板に対し、さらに冷間圧延、焼鈍および必要に応じて2次冷間圧延を施すことを特徴とする2ピース缶用冷延鋼板の製造方法。
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