JP3619472B2 - 低床車用フロントサスペンション - Google Patents
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- B60G2300/38—Low or lowerable bed vehicles
Landscapes
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低床車用フロントサスペンションに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4〜図6は従来のバスのフロントサスペンションの一例を示すもので、図中1は車幅方向(図4における左右方向)に延びるフロントアクスルを示し、該フロントアクスル1の両端に車輪2が軸支されるようになっている。
【0003】
そして、左右のサイドレール3と交差するフロントアクスル1の適宜位置には、ブラケット4が装着されており、該ブラケット4が前記サイドレール3を支えるエアスプリング5の受け座を成すようになっている。
【0004】
また、エアスプリング5より前方のサイドレール3には、下方向きに延びるサポート部材6が取り付けられており、該サポート部材6の下端部と前記ブラケット4の前面部との間が、ロア側のトルクロッド7により傾動自在に連結されている。
【0005】
このトルクロッド7の後端部が連結されているブラケット4には、その直上のサイドレール3に上端部を連結したショックアブソーバ8の下端部も連結されており、このショックアブソーバ8により上下方向の振動の揺り返しが抑制されて振動減衰が図られるようになっている。
【0006】
また、フロントアクスル1の中央部には、上向きに延びるサポート部材9が装着されており、該サポート部材9の上端部と前記左右のサポート部材6の相互間に架設されたクロスメンバ10の中央部との間がアッパ側のトルクロッド11により連結されている。
【0007】
更に、前記サポート部材9の下端部に隣接したフロントアクスル1の右側寄りの部分と、左側のエアスプリング5直後のサイドレール3下面との間がラテラルロッド12により斜めに連結されており、このラテラルロッド12により車体の車幅方向の動きが規正されるようになっている。
【0008】
尚、図4中における13は各車輪2を回転自在に軸支し且つ前記フロントアクスル1の両端部に対し図示しないキングピンを介して操舵可能に連結されたナックルを示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年のバスにおいては、乗客の乗降性の向上を図るという観点から低床化が進められており、この低床化を図る一手段として、各車輪2についても小径化する傾向となってきているが、図4中に示す車輪2の外径Dを小さくした場合には、最低地上高Hやサスペンションストロークを確保するのが困難になるという問題があった。
【0010】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、車輪を小径化した場合でも最低地上高やサスペンションストロークを容易に確保し得るようにした低床車用フロントサスペンションを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、左右の車輪を独立して運動し得るように車体側に取り付けた独立懸架式の低床車用フロントサスペンションであって、各車輪を回転自在に軸支したナックルを操舵可能に連結する左右一対のシャンクと、該各シャンクの上端部をサイドレール側から上下動自在に連結する左右一対のアッパーアームと、前記左右の各シャンクの下端部相互間を連結して車幅方向に延在する横置きリーフスプリングと、該横置きリーフスプリングの各サイドレール直下に相当する左右二箇所に中間部を装着して車両前後方向に延在し且つその両端部を前記各サイドレール下面に夫々装着した左右一対の縦置きリーフスプリングとを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
而して、このようにすれば、従来における高さ寸法中に比較的大きな嵩をとっていたフロントアクスルが扁平な横置きリーフスプリングに置き換えられたことにより、車輪を小径化した場合でも最低地上高やサスペンションストロークを容易に確保し得るような上下方向の空間的な余裕が形成されることになる。
【0013】
また、単にフロントアクスルを横置きリーフスプリングに置き換えただけでは、左右の車輪でアンバランスな荷重が作用した際における曲げモーメントに関し支持力が不足してしまうが、各シャンクの上端部をサイドレール側からアッパーアームにより上下動自在に連結しているので、これら左右の各アッパーアームにより前記曲げモーメントに対する支持力が補われる。
【0014】
更に、横置きリーフスプリングは、左右一対の縦置きリーフスプリングにより車両前後方向に支えられるようになっており、しかも、この縦置きリーフスプリングは、通常のリーフスプリングと同様に横荷重を支える機能も備えているので、従来におけるトルクロッドやラテラルロッドの役割が前記各縦置きリーフスプリングにより無理なく果たされることになる。
【0015】
しかも、前記横置きリーフスプリングには、コーナリング等で左右の車輪が異なる上下動を成して車体にローリングが生じた際に、左側と右側とで上下方向に逆向きの曲げモーメントが作用するので、その反力で左右の車輪を元に戻すようなスタビライザーの役割が果たされることになる。
【0016】
また、本発明においては、各縦置きリーフスプリングの中間部と直上の各サイドレールとの間にエアスプリングを介装することも可能であり、このようにすれば、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングとエアスプリングとが併用されることにより、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングだけでは吸収し難い路面の小さな凹凸による振動がエアスプリングにより良好に吸収されて乗り心地の向上が図られることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図4〜図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0019】
図1〜図3に図示している如く、本形態例においては、左右の車輪2を独立して運動し得るように車体側のサイドレール3に取り付けた独立懸架式の低床車用フロントサスペンションとなっており、従来より小径化した外径dの各車輪2がナックル13により回転自在に軸支され、該各ナックル13が左右一対のシャンク14により操舵可能に連結されている。
【0020】
そして、各シャンク14の上端部がサイドレール3側から左右一対のアッパーアーム15により上下動自在に連結され、前記各シャンク14の下端部相互間が、車幅方向(図1中における左右方向)に延在する横置きリーフスプリング16によりブラケット17を介して連結されている。
【0021】
即ち、前記各アッパーアーム15には、図3の上側部分に示す如きウィッシュボーン形式のものが採用されており、この各アッパーアーム15の車幅方向外側端が、前記各シャンク14の上端部に対しピン18を介して傾動自在に連結され、各アッパーアーム15の車幅方向外側端が、前記各サイドレール3上面に取り付けられたブラケット19に対しピン20を介して傾動自在に連結されている。
【0022】
そして、前記横置きリーフスプリング16の上面における各サイドレール3直下に相当する左右二箇所には、車両前後方向に延在する縦置きリーフスプリング21が、その長手方向中間部をUボルト22を介して装着されており、図2に示す如く、この各縦置きリーフスプリング21の両端部は、前記各サイドレール3下面に対しブラケット23,24を介して夫々装着されている。
【0023】
尚、図1中に二点鎖線で示す如く、各縦置きリーフスプリング21の中間部と直上の各サイドレール3との間には、必要に応じてエアスプリング5を介装するようにしても良い。
【0024】
而して、このようにすれば、従来における高さ寸法中に比較的大きな嵩をとっていたフロントアクスル1(図4参照)が扁平な横置きリーフスプリング16に置き換えられたことにより、車輪2を小径化した場合でも最低地上高Hやサスペンションストロークを容易に確保し得るような上下方向の空間的な余裕が形成されることになる。
【0025】
また、単にフロントアクスル1(図4参照)を横置きリーフスプリング16に置き換えただけでは、左右の車輪2でアンバランスな荷重が作用した際における曲げモーメントに関し支持力が不足してしまうが、各シャンク14の上端部をサイドレール3側からアッパーアーム15により上下動自在に連結しているので、これら左右の各アッパーアーム15により前記曲げモーメントに対する支持力が補われる。
【0026】
更に、横置きリーフスプリング16は、左右一対の縦置きリーフスプリング21により車両前後方向(図2及び図3中における左右方向)に支えられるようになっており、しかも、この縦置きリーフスプリング21は、通常のリーフスプリングと同様に横荷重を支える機能も備えているので、従来におけるトルクロッド7,11やラテラルロッド12(図5及び図6参照)の役割が前記各縦置きリーフスプリング21により無理なく果たされることになる。
【0027】
しかも、前記横置きリーフスプリング16には、コーナリング等で左右の車輪2が異なる上下動を成して車体にローリングが生じた際に、左側と右側とで上下方向に逆向きの曲げモーメントが作用するので、その反力で左右の車輪2を元に戻すようなスタビライザーの役割が果たされることになる。
【0028】
従って、上記形態例によれば、車輪2を小径化した場合でも最低地上高Hやサスペンションストロークを容易に確保することができるので、バス等の大型車両における低床化を支障なく実現することができ、しかも、横置きリーフスプリング16についての上下方向の弾性変位を許容し且つこれ以外の方向への変位モーメントを車体側から良好に拘束することができる。
【0029】
また、各シャンク14と各アッパーアーム15については、他の独立懸架式の大型車両についてのフロントサスペンションと共用化することができるので、実施にあたってのコストを著しく低減化することができる。
【0030】
更に、各縦置きリーフスプリング21の中間部と直上の各サイドレール3との間にエアスプリング5を介装した場合には、横置きリーフスプリング16及び縦置きリーフスプリング21とエアスプリング5とが併用されることにより、横置きリーフスプリング16及び縦置きリーフスプリング21だけでは吸収し難い路面の小さな凹凸による振動をエアスプリング5により良好に吸収し得て乗り心地の大幅な向上を図ることができる。
【0031】
尚、本発明の低床車用フロントサスペンションは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
上記した本発明の低床車用フロントサスペンションによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0033】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、車輪を小径化した場合でも最低地上高やサスペンションストロークを容易に確保することができるので、バス等の大型車両における低床化を支障なく実現することができ、しかも、横置きリーフスプリングについての上下方向の弾性変位を許容し且つこれ以外の方向への変位モーメントを車体側から良好に拘束することができる。
【0034】
(II)本発明の請求項1に記載の発明によれば、各シャンクと各アッパーアームに関し、他の独立懸架式の大型車両についてのフロントサスペンションと部品を共用化することができるので、実施にあたってのコストを著しく低減化することができる。
【0035】
(III)本発明の請求項2に記載の発明によれば、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングとエアスプリングとが併用されることにより、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングだけでは吸収し難い路面の小さな凹凸による振動をエアスプリングにより良好に吸収し得て乗り心地の大幅な向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す正面図である。
【図2】図1のII−II方向の矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向の矢視図である。
【図4】従来例を示す正面図である。
【図5】図4のV−V方向の矢視図である。
【図6】図5のVI−VI方向の矢視図である。
【符号の説明】
2 車輪
3 サイドレール
5 エアスプリング
13 ナックル
14 シャンク
15 アッパーアーム
16 横置きリーフスプリング
21 縦置きリーフスプリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、低床車用フロントサスペンションに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4〜図6は従来のバスのフロントサスペンションの一例を示すもので、図中1は車幅方向(図4における左右方向)に延びるフロントアクスルを示し、該フロントアクスル1の両端に車輪2が軸支されるようになっている。
【0003】
そして、左右のサイドレール3と交差するフロントアクスル1の適宜位置には、ブラケット4が装着されており、該ブラケット4が前記サイドレール3を支えるエアスプリング5の受け座を成すようになっている。
【0004】
また、エアスプリング5より前方のサイドレール3には、下方向きに延びるサポート部材6が取り付けられており、該サポート部材6の下端部と前記ブラケット4の前面部との間が、ロア側のトルクロッド7により傾動自在に連結されている。
【0005】
このトルクロッド7の後端部が連結されているブラケット4には、その直上のサイドレール3に上端部を連結したショックアブソーバ8の下端部も連結されており、このショックアブソーバ8により上下方向の振動の揺り返しが抑制されて振動減衰が図られるようになっている。
【0006】
また、フロントアクスル1の中央部には、上向きに延びるサポート部材9が装着されており、該サポート部材9の上端部と前記左右のサポート部材6の相互間に架設されたクロスメンバ10の中央部との間がアッパ側のトルクロッド11により連結されている。
【0007】
更に、前記サポート部材9の下端部に隣接したフロントアクスル1の右側寄りの部分と、左側のエアスプリング5直後のサイドレール3下面との間がラテラルロッド12により斜めに連結されており、このラテラルロッド12により車体の車幅方向の動きが規正されるようになっている。
【0008】
尚、図4中における13は各車輪2を回転自在に軸支し且つ前記フロントアクスル1の両端部に対し図示しないキングピンを介して操舵可能に連結されたナックルを示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年のバスにおいては、乗客の乗降性の向上を図るという観点から低床化が進められており、この低床化を図る一手段として、各車輪2についても小径化する傾向となってきているが、図4中に示す車輪2の外径Dを小さくした場合には、最低地上高Hやサスペンションストロークを確保するのが困難になるという問題があった。
【0010】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、車輪を小径化した場合でも最低地上高やサスペンションストロークを容易に確保し得るようにした低床車用フロントサスペンションを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、左右の車輪を独立して運動し得るように車体側に取り付けた独立懸架式の低床車用フロントサスペンションであって、各車輪を回転自在に軸支したナックルを操舵可能に連結する左右一対のシャンクと、該各シャンクの上端部をサイドレール側から上下動自在に連結する左右一対のアッパーアームと、前記左右の各シャンクの下端部相互間を連結して車幅方向に延在する横置きリーフスプリングと、該横置きリーフスプリングの各サイドレール直下に相当する左右二箇所に中間部を装着して車両前後方向に延在し且つその両端部を前記各サイドレール下面に夫々装着した左右一対の縦置きリーフスプリングとを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
而して、このようにすれば、従来における高さ寸法中に比較的大きな嵩をとっていたフロントアクスルが扁平な横置きリーフスプリングに置き換えられたことにより、車輪を小径化した場合でも最低地上高やサスペンションストロークを容易に確保し得るような上下方向の空間的な余裕が形成されることになる。
【0013】
また、単にフロントアクスルを横置きリーフスプリングに置き換えただけでは、左右の車輪でアンバランスな荷重が作用した際における曲げモーメントに関し支持力が不足してしまうが、各シャンクの上端部をサイドレール側からアッパーアームにより上下動自在に連結しているので、これら左右の各アッパーアームにより前記曲げモーメントに対する支持力が補われる。
【0014】
更に、横置きリーフスプリングは、左右一対の縦置きリーフスプリングにより車両前後方向に支えられるようになっており、しかも、この縦置きリーフスプリングは、通常のリーフスプリングと同様に横荷重を支える機能も備えているので、従来におけるトルクロッドやラテラルロッドの役割が前記各縦置きリーフスプリングにより無理なく果たされることになる。
【0015】
しかも、前記横置きリーフスプリングには、コーナリング等で左右の車輪が異なる上下動を成して車体にローリングが生じた際に、左側と右側とで上下方向に逆向きの曲げモーメントが作用するので、その反力で左右の車輪を元に戻すようなスタビライザーの役割が果たされることになる。
【0016】
また、本発明においては、各縦置きリーフスプリングの中間部と直上の各サイドレールとの間にエアスプリングを介装することも可能であり、このようにすれば、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングとエアスプリングとが併用されることにより、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングだけでは吸収し難い路面の小さな凹凸による振動がエアスプリングにより良好に吸収されて乗り心地の向上が図られることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図4〜図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0019】
図1〜図3に図示している如く、本形態例においては、左右の車輪2を独立して運動し得るように車体側のサイドレール3に取り付けた独立懸架式の低床車用フロントサスペンションとなっており、従来より小径化した外径dの各車輪2がナックル13により回転自在に軸支され、該各ナックル13が左右一対のシャンク14により操舵可能に連結されている。
【0020】
そして、各シャンク14の上端部がサイドレール3側から左右一対のアッパーアーム15により上下動自在に連結され、前記各シャンク14の下端部相互間が、車幅方向(図1中における左右方向)に延在する横置きリーフスプリング16によりブラケット17を介して連結されている。
【0021】
即ち、前記各アッパーアーム15には、図3の上側部分に示す如きウィッシュボーン形式のものが採用されており、この各アッパーアーム15の車幅方向外側端が、前記各シャンク14の上端部に対しピン18を介して傾動自在に連結され、各アッパーアーム15の車幅方向外側端が、前記各サイドレール3上面に取り付けられたブラケット19に対しピン20を介して傾動自在に連結されている。
【0022】
そして、前記横置きリーフスプリング16の上面における各サイドレール3直下に相当する左右二箇所には、車両前後方向に延在する縦置きリーフスプリング21が、その長手方向中間部をUボルト22を介して装着されており、図2に示す如く、この各縦置きリーフスプリング21の両端部は、前記各サイドレール3下面に対しブラケット23,24を介して夫々装着されている。
【0023】
尚、図1中に二点鎖線で示す如く、各縦置きリーフスプリング21の中間部と直上の各サイドレール3との間には、必要に応じてエアスプリング5を介装するようにしても良い。
【0024】
而して、このようにすれば、従来における高さ寸法中に比較的大きな嵩をとっていたフロントアクスル1(図4参照)が扁平な横置きリーフスプリング16に置き換えられたことにより、車輪2を小径化した場合でも最低地上高Hやサスペンションストロークを容易に確保し得るような上下方向の空間的な余裕が形成されることになる。
【0025】
また、単にフロントアクスル1(図4参照)を横置きリーフスプリング16に置き換えただけでは、左右の車輪2でアンバランスな荷重が作用した際における曲げモーメントに関し支持力が不足してしまうが、各シャンク14の上端部をサイドレール3側からアッパーアーム15により上下動自在に連結しているので、これら左右の各アッパーアーム15により前記曲げモーメントに対する支持力が補われる。
【0026】
更に、横置きリーフスプリング16は、左右一対の縦置きリーフスプリング21により車両前後方向(図2及び図3中における左右方向)に支えられるようになっており、しかも、この縦置きリーフスプリング21は、通常のリーフスプリングと同様に横荷重を支える機能も備えているので、従来におけるトルクロッド7,11やラテラルロッド12(図5及び図6参照)の役割が前記各縦置きリーフスプリング21により無理なく果たされることになる。
【0027】
しかも、前記横置きリーフスプリング16には、コーナリング等で左右の車輪2が異なる上下動を成して車体にローリングが生じた際に、左側と右側とで上下方向に逆向きの曲げモーメントが作用するので、その反力で左右の車輪2を元に戻すようなスタビライザーの役割が果たされることになる。
【0028】
従って、上記形態例によれば、車輪2を小径化した場合でも最低地上高Hやサスペンションストロークを容易に確保することができるので、バス等の大型車両における低床化を支障なく実現することができ、しかも、横置きリーフスプリング16についての上下方向の弾性変位を許容し且つこれ以外の方向への変位モーメントを車体側から良好に拘束することができる。
【0029】
また、各シャンク14と各アッパーアーム15については、他の独立懸架式の大型車両についてのフロントサスペンションと共用化することができるので、実施にあたってのコストを著しく低減化することができる。
【0030】
更に、各縦置きリーフスプリング21の中間部と直上の各サイドレール3との間にエアスプリング5を介装した場合には、横置きリーフスプリング16及び縦置きリーフスプリング21とエアスプリング5とが併用されることにより、横置きリーフスプリング16及び縦置きリーフスプリング21だけでは吸収し難い路面の小さな凹凸による振動をエアスプリング5により良好に吸収し得て乗り心地の大幅な向上を図ることができる。
【0031】
尚、本発明の低床車用フロントサスペンションは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
上記した本発明の低床車用フロントサスペンションによれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0033】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、車輪を小径化した場合でも最低地上高やサスペンションストロークを容易に確保することができるので、バス等の大型車両における低床化を支障なく実現することができ、しかも、横置きリーフスプリングについての上下方向の弾性変位を許容し且つこれ以外の方向への変位モーメントを車体側から良好に拘束することができる。
【0034】
(II)本発明の請求項1に記載の発明によれば、各シャンクと各アッパーアームに関し、他の独立懸架式の大型車両についてのフロントサスペンションと部品を共用化することができるので、実施にあたってのコストを著しく低減化することができる。
【0035】
(III)本発明の請求項2に記載の発明によれば、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングとエアスプリングとが併用されることにより、横置きリーフスプリング及び縦置きリーフスプリングだけでは吸収し難い路面の小さな凹凸による振動をエアスプリングにより良好に吸収し得て乗り心地の大幅な向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す正面図である。
【図2】図1のII−II方向の矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向の矢視図である。
【図4】従来例を示す正面図である。
【図5】図4のV−V方向の矢視図である。
【図6】図5のVI−VI方向の矢視図である。
【符号の説明】
2 車輪
3 サイドレール
5 エアスプリング
13 ナックル
14 シャンク
15 アッパーアーム
16 横置きリーフスプリング
21 縦置きリーフスプリング
Claims (2)
- 左右の車輪を独立して運動し得るように車体側に取り付けた独立懸架式の低床車用フロントサスペンションであって、各車輪を回転自在に軸支したナックルを操舵可能に連結する左右一対のシャンクと、該各シャンクの上端部をサイドレール側から上下動自在に連結する左右一対のアッパーアームと、前記左右の各シャンクの下端部相互間を連結して車幅方向に延在する横置きリーフスプリングと、該横置きリーフスプリングの各サイドレール直下に相当する左右二箇所に中間部を装着して車両前後方向に延在し且つその両端部を前記各サイドレール下面に夫々装着した左右一対の縦置きリーフスプリングとを備えたことを特徴とする低床車用フロントサスペンション。
- 各縦置きリーフスプリングの中間部と直上の各サイドレールとの間にエアスプリングを介装したことを特徴とする請求項1に記載の低床車用フロントサスペンション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001175589A JP3619472B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 低床車用フロントサスペンション |
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JP2001175589A JP3619472B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 低床車用フロントサスペンション |
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Families Citing this family (1)
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WO2005039900A2 (en) | 2003-10-24 | 2005-05-06 | Aloha, Llc | Suspensions for low floor vehicles |
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2001
- 2001-06-11 JP JP2001175589A patent/JP3619472B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002362125A (ja) | 2002-12-18 |
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