JP3619415B2 - ガス開閉器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は容器内に開閉電極が配置され、容器内部にはSF6等の絶縁ガスが封入されたガス開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス開閉器は、開閉電極が収容された容器の内部にSF6ガスなどの絶縁ガスが大気圧よりも高い圧力で封入され、封入された絶縁ガスは遮断時に発生するアークの消弧作用と周囲との絶縁耐力を保持するものであり、所定の圧力が維持されていることが必要である。万一、封入された絶縁ガスが漏れて圧力が低下すると、アークの消弧能力、絶縁強度が低下する。絶縁ガスの圧力が低下した状態でガス開閉器を開極すると、遮断できずにガス開閉器が損傷することがある。したがって、封入された絶縁ガスの圧力が低下した場合には操作できないようにロックするガス圧低下ロック機構を備えた構成となっている。
【0003】
容器内に開閉電極が配置され、ガス圧低下ロック機構を備えた絶縁ガスが封入されたガス開閉器としては、例えば、特開平4−363826号公報に開示された図5〜図9に示したものがある。図5はガス開閉器の外形図、図6はガス圧低下ロック機構の部分の正面図である。図7はガス圧低下ロック機構のガス圧検出部の断面図、図8は図7のA−A矢示した圧力検出部のロック動作部の部分図、図9は図7のB−B矢示した圧力表示部の部分図である。図において、1はガス開閉器、2はガス開閉器1を開閉操作する操作ハンドル、3はガス開閉器1の絶縁ガスの圧力低下を検出する減圧検出部、4は減圧状態を表示する減圧表示板であり、ロック部作動片4aおよびロック動作表示部4bを備えている。5はガス圧低下時に操作ハンドル2の操作をロックするロック装置であり、ロック片5aとロック片5aを引き外す引き外し爪5bを備えている。
【0004】
10はガス開閉器の容器の側壁、21はベローズ、22は作動桿であり、係止ピン22aとベローズフランジ22bを備えている。23は作動桿22の係止ピン22aをガイドする作動桿ガイドであり、ベローズフランジ23aと一体に形成されている。24は押圧ばねである。20は圧力検出部であり、21〜24で構成されている。31はばね座、32は回転板であり、先端部に係合部32aを備えている。33は回転板32を回転させる捻りばね、34は減圧表示板4を回転させる連動軸、35は連動軸34と減圧表示板4を固定する固定ねじである。30は減圧表示部であり、31〜35、39で構成されている。
【0005】
圧力検出部20は、押圧ばね24がベローズ21を広げる方向に押圧力を与えており、容器10内に封入された絶縁ガスの圧力によってベローズ21に働く押圧力と押圧ばね24の押圧力が相殺する方向に組み合わされており、絶縁ガスの封入圧力が正常の場合には、押圧ばね24の押圧力よりも絶縁ガスの圧力によるベローズ21に働く押圧力が大きく、作動桿22の係止ピン22aは容器外部側に突出し、係止ピン22aが減圧表示装置30の回転板32の係合部32aに係合している。減圧表示装置30はばね座31が容器10の壁に固定され、回転板32の軸部がばね座31の軸に嵌装され、ばね座31と回転板32との間に捻りばね33が装着され、回転板32に回転力を与えている。圧力検出部20の係止ピン22aは回転板32を係止した状態になっている。係止した状態では、減圧表示板4のロック部作動片4aがロック装置5の引き外し爪5bに係合して、ロック片5aが入り込んだ状態になっており、ガス開閉器1の操作ハンドル2は自由に回転して開閉できる状態になっている。
【0006】
容器内部に封入された絶縁ガスが漏れて内部圧力が低下すると、ベローズ21に働く押圧力よりも、押圧ばね24の押圧力が勝ってベローズ21は作動桿22とともに器内側に移動して係止ピン22aが回転板32の係合部32aより外れ、回転板32は捻りばね33の回転力により回転することにより直結された減圧表示板4が回転し、ロック部作動片4aがロック装置5の引き外し爪5bから外れてロック片5aが突出し、ガス開閉器1の操作レバー2のストッパ2aがロック片5aに当接して回転できない状態になり、ガス開閉器1は開閉できないようにロックされた状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された従来のガス開閉器1のガス圧低下ロック機構は、圧力検出部20、減圧表示部30、減圧表示板4、ロック装置5の各部が組み合わされた構成であり、加工精度が必要な回転部分が多く、円滑に回転するように調整しながら組み立てる必要があるので組立作業時間が長く、部品点数も多くコストが高くなる問題点があった。
【0008】
この発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、ガス圧低下ロック機構の部品点数が少なく、短い作業時間で組立できるガス開閉器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係るガス開閉器は、ガス圧低下ロック機構を、筒状の摺動部と一端側に取付フランジを備えた案内部材、この案内部材の摺動部に嵌装された円筒状の摺動部と摺動部の一端側に摺動範囲を限定するフランジを備え、他端側が平板で封止され、平板の器外側中心部に案内軸を備えた可動部材、この可動部材の摺動範囲を限定し摺動方向を案内するガイド筒を備えた支持部材、可動部材と支持部材の間に配置され、ガス開閉器の最低動作圧力時に可動部材に働く押圧力と等しい押圧力を反対方向に与える押圧ばね、封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに器内側に突出する可動部材の平板の開閉レバーの回転が係止される位置に開閉レバー係止ピンおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する位置にラッチレバー係止ピンを備え、容器壁の開閉操作機構の開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーに対向する位置に設けられた開口部に密封支持し、ガス開閉器の封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに可動部材が器内側に突出して開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する構成としたものである。
【0010】
この発明の請求項2に係るガス開閉器は、請求項1の構成の可動部材の案内軸の先端部が支持部材の中心を貫通するように形成され、支持部材の器外側の中心部に案内軸の先端部の動作により接点動作するように開閉接点を配置したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1のガス開閉器の圧力低下ロック機構の構成を図1、図2、図3、図4に示す。図1(a)はガス開閉器に付属した圧力低下ロック機構の断面図、図1(b)はシール部の部分拡大図である。図2は図1のC−C矢示部の横断面図、図3はD−D矢示部の横断面図である。図4はガス圧低下を検出する接点のマイクロスイッチの取付状態の示す正面図である。図2、図3は閉極状態を示す。図において、10はガス開閉器の容器壁であり、所定の位置に円形の開口部10aが設けられ、開口部10aの器外側の周囲に複数のスタッドボルト10bが溶接取付されている。
【0012】
41は摺動部41aと摺動部41aの一端側にフランジ41bを形成した案内部材であり、摺動部41aの内径側には図1(b)に示すようにシール部材41cを固着し、容器壁10の開口部10aに挿入してパッキンを挟んで密封状態に取り付けられている。42は支持部材であり、外周部に取付穴、中心部にピン穴42bが設けられた支持板42aがスペーサ42cを容器壁10のスタッドボルト10b挿入してナットで固定されている。43はガス圧低下時に動作する可動部材であり、円筒状の摺動部43aと一端側に摺動範囲を限定するフランジ部を備え、他端側が平板で封止され、平板の器外側の中心部に案内軸を備えた構成である。44は可動部材43の器内側に設けられた後述のガス開閉器の開閉レバーを係止する開閉レバー係止ピン、45は後述のトリップ機構のラッチレバーを係止するラッチレバー係止ピン、46は可動部材43を平行移動させるように案内するガイド筒、47は可動部材43の器内側に装着され、可動部材43を平行移動させる案内軸であり、先端部は支持板42aを貫通してガス圧低下時に突出する動作ピン47aを備えている。
【0013】
48はガイド筒46と可動部材43との間に配置され、可動部材43と支持部材42との間のガイド筒46の外周部に配置され、可動部材43に押圧力を与える押圧ばねであり、正常圧力時の位置において可動部材43を押し付ける押圧力がガス開閉器の内部に封入された絶縁ガスの最低動作圧力時の可動部材43に働く押圧力と等しく設定されている。40は減圧検出手段であり、案内部材41、支持部材42、可動部材43、係止ピン44、係止ピン45、ガイド筒46、案内軸47、押圧ばね48で構成されている。
【0014】
51はガス開閉器の操作軸、52は操作ハンドル、53は操作軸51に結合された操作レバー、54はL形リンク、55は開閉レバー、56は開閉軸である。50は操作機構であり、操作軸51、操作ハンドル52、操作レバー53、L形リンク54、開閉レバー55、開閉軸56で構成され、L形リンク54の部分が減圧検出手段40の中心部を避けた位置になるように配置されている。62は閉極状態のガス開閉器の電極を遠隔操作で開極させるラッチ軸、63はラッチ軸62に取り付けられ、開閉電極が閉極状態を維持するラッチ、64はラッチ63を閉極状態に維持するラッチレバーである。60はトリップ機構であり、ラッチ軸62、ラッチ63、ラッチレバー64で構成されている。71は支持部材42の支持板42aの案内軸47の先端部の動作ピン47aが突出した部分に配置され、減圧状態を検出する接点のマイクロスイッチである。49は圧力低下ロック装置の周囲を覆うカバーである。
【0015】
図2、図3のように閉極状態にあるガス開閉器は、操作機構50の操作ハンドル52を図示状態の反時計方向に回転すると、操作軸51を支点として操作レバー53も反時計方向に回転し、連結されたL形リンク54が左側に移動し、開閉レバー55が反時計方向に回転して開閉軸56が回転して開閉電極が開極される。また、ガス開閉器を遠隔制御により開極する場合は、トリップ機構60のラッチレバー64を電磁コイル(図示していない)により時計方向に回転させてラッチ63との係合を外すことにより、ラッチ軸62が反時計方向に回転し、開閉電極がトリップされる。
【0016】
このように構成されたガス開閉器の封入ガスの圧力が最低動作圧力以下に低下すると、減圧検出手段40の可動部材43に働くガス圧による押圧力が小さくなり、押圧ばね48の押圧力が勝って可動部材43が器内側に押し出され、開閉レバー係止ピン44は操作機構50の開閉レバー55の回転を阻む位置に突出し、ラッチレバー係止ピン45はトリップ機構60のラッチレバー64がラッチ63から外れない位置になり、ガス開閉器が手動による開極操作および自動トリップがともにできない状態にロックされる。
【0017】
また、減圧時には突出していた案内軸47の先端部の動作ピン47aが支持板42aの内部に入り込みマイクロスイッチ71の接点が閉じ、減圧信号が出力される。
【0018】
以上のようにガス開閉器のガス圧低下ロック機構を減圧検出手段40と開閉操作機構50およびラッチ機構60を係止する係止ピンを一体化した構成にしたことにより、部品点数が少なく、構成も簡単で組み立てが容易となり、ガス圧の低下時に正確に動作するガス開閉器が得られる。
【0019】
【発明の効果】
この発明の請求項1に係るガス開閉器は、ガス圧低下ロック機構を、筒状の摺動部と一端側に取付フランジを備えた案内部材、この案内部材の摺動部に嵌装された円筒状の摺動部と摺動部の一端側に摺動範囲を限定するフランジを備え、他端側が平板で封止され、平板の器外側中心部に案内軸を備えた可動部材、この可動部材の摺動範囲を限定し摺動方向を案内するガイド筒を備えた支持部材、可動部材と支持部材の間のガイド筒の外周部に配置され、ガス開閉器の最低動作圧力時に可動部材に働く押圧力と等しい押圧力を反対方向に与える押圧ばね、封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに器内側に突出する可動部材の平板の開閉レバーの回転が係止される位置に開閉レバー係止ピンおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する位置にラッチレバー係止ピンを備え、容器壁の開閉操作機構の開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーに対向する位置に設けられた開口部に密封支持し、ガス開閉器の封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに可動部材が器内側に突出して開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する構成としたので、ガス開閉器として構成が簡単になり、部品点数が少なく組み立てが容易となり、ガス圧低下ロック機構を備えたガス開閉器が安価に構成できる。
【0020】
この発明の請求項2に係るガス開閉器は、請求項1の構成の可動部材の案内軸の先端部が支持部材の中心を貫通するように形成し、支持部材の器外側の中心部に案内軸の先端部の動作により接点動作するように開閉接点を配置したので、ガス圧低下を遠隔で表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のガス圧低下ロック機構部分の断面図である。
【図2】図1のC−C矢示した部分の断面図である。
【図3】図1のD−D矢示した部分の断面図である。
【図4】ガス圧低下を検出する接点のマイクロスイッチの取付状態を示す正面図である。
【図5】従来のガス開閉装置の外径図である。
【図6】従来のガス開閉装置の操作ハンドル部の部分図である。
【図7】図5の圧力検出部分の部分断面図である。
【図8】図5の図7のA−A矢示した圧力表示部およびロック部の部分図である。
【図9】図5の図7のB−B矢示した圧力表示部の正面図である。
【符号の説明】
10 容器、40 減圧検出手段、41 案内部材、42 支持部材、
43 可動部材、44 開閉レバー係止ピン、45 ラッチレバー係止ピン、
46 ガイド筒、47 案内軸、48 押圧ばね、49 カバー、
50 操作機構、51 操作軸、52 操作ハンドル、53 操作レバー、
54 L型リンク、55 開閉レバー、56 開閉軸、60 トリップ機構、
62 ラッチ軸、63 ラッチ、64 ラッチレバー、
71 マイクロスイッチ。
【発明の属する技術分野】
この発明は容器内に開閉電極が配置され、容器内部にはSF6等の絶縁ガスが封入されたガス開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス開閉器は、開閉電極が収容された容器の内部にSF6ガスなどの絶縁ガスが大気圧よりも高い圧力で封入され、封入された絶縁ガスは遮断時に発生するアークの消弧作用と周囲との絶縁耐力を保持するものであり、所定の圧力が維持されていることが必要である。万一、封入された絶縁ガスが漏れて圧力が低下すると、アークの消弧能力、絶縁強度が低下する。絶縁ガスの圧力が低下した状態でガス開閉器を開極すると、遮断できずにガス開閉器が損傷することがある。したがって、封入された絶縁ガスの圧力が低下した場合には操作できないようにロックするガス圧低下ロック機構を備えた構成となっている。
【0003】
容器内に開閉電極が配置され、ガス圧低下ロック機構を備えた絶縁ガスが封入されたガス開閉器としては、例えば、特開平4−363826号公報に開示された図5〜図9に示したものがある。図5はガス開閉器の外形図、図6はガス圧低下ロック機構の部分の正面図である。図7はガス圧低下ロック機構のガス圧検出部の断面図、図8は図7のA−A矢示した圧力検出部のロック動作部の部分図、図9は図7のB−B矢示した圧力表示部の部分図である。図において、1はガス開閉器、2はガス開閉器1を開閉操作する操作ハンドル、3はガス開閉器1の絶縁ガスの圧力低下を検出する減圧検出部、4は減圧状態を表示する減圧表示板であり、ロック部作動片4aおよびロック動作表示部4bを備えている。5はガス圧低下時に操作ハンドル2の操作をロックするロック装置であり、ロック片5aとロック片5aを引き外す引き外し爪5bを備えている。
【0004】
10はガス開閉器の容器の側壁、21はベローズ、22は作動桿であり、係止ピン22aとベローズフランジ22bを備えている。23は作動桿22の係止ピン22aをガイドする作動桿ガイドであり、ベローズフランジ23aと一体に形成されている。24は押圧ばねである。20は圧力検出部であり、21〜24で構成されている。31はばね座、32は回転板であり、先端部に係合部32aを備えている。33は回転板32を回転させる捻りばね、34は減圧表示板4を回転させる連動軸、35は連動軸34と減圧表示板4を固定する固定ねじである。30は減圧表示部であり、31〜35、39で構成されている。
【0005】
圧力検出部20は、押圧ばね24がベローズ21を広げる方向に押圧力を与えており、容器10内に封入された絶縁ガスの圧力によってベローズ21に働く押圧力と押圧ばね24の押圧力が相殺する方向に組み合わされており、絶縁ガスの封入圧力が正常の場合には、押圧ばね24の押圧力よりも絶縁ガスの圧力によるベローズ21に働く押圧力が大きく、作動桿22の係止ピン22aは容器外部側に突出し、係止ピン22aが減圧表示装置30の回転板32の係合部32aに係合している。減圧表示装置30はばね座31が容器10の壁に固定され、回転板32の軸部がばね座31の軸に嵌装され、ばね座31と回転板32との間に捻りばね33が装着され、回転板32に回転力を与えている。圧力検出部20の係止ピン22aは回転板32を係止した状態になっている。係止した状態では、減圧表示板4のロック部作動片4aがロック装置5の引き外し爪5bに係合して、ロック片5aが入り込んだ状態になっており、ガス開閉器1の操作ハンドル2は自由に回転して開閉できる状態になっている。
【0006】
容器内部に封入された絶縁ガスが漏れて内部圧力が低下すると、ベローズ21に働く押圧力よりも、押圧ばね24の押圧力が勝ってベローズ21は作動桿22とともに器内側に移動して係止ピン22aが回転板32の係合部32aより外れ、回転板32は捻りばね33の回転力により回転することにより直結された減圧表示板4が回転し、ロック部作動片4aがロック装置5の引き外し爪5bから外れてロック片5aが突出し、ガス開閉器1の操作レバー2のストッパ2aがロック片5aに当接して回転できない状態になり、ガス開閉器1は開閉できないようにロックされた状態となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された従来のガス開閉器1のガス圧低下ロック機構は、圧力検出部20、減圧表示部30、減圧表示板4、ロック装置5の各部が組み合わされた構成であり、加工精度が必要な回転部分が多く、円滑に回転するように調整しながら組み立てる必要があるので組立作業時間が長く、部品点数も多くコストが高くなる問題点があった。
【0008】
この発明は上記問題点を解消するためになされたものであり、ガス圧低下ロック機構の部品点数が少なく、短い作業時間で組立できるガス開閉器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係るガス開閉器は、ガス圧低下ロック機構を、筒状の摺動部と一端側に取付フランジを備えた案内部材、この案内部材の摺動部に嵌装された円筒状の摺動部と摺動部の一端側に摺動範囲を限定するフランジを備え、他端側が平板で封止され、平板の器外側中心部に案内軸を備えた可動部材、この可動部材の摺動範囲を限定し摺動方向を案内するガイド筒を備えた支持部材、可動部材と支持部材の間に配置され、ガス開閉器の最低動作圧力時に可動部材に働く押圧力と等しい押圧力を反対方向に与える押圧ばね、封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに器内側に突出する可動部材の平板の開閉レバーの回転が係止される位置に開閉レバー係止ピンおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する位置にラッチレバー係止ピンを備え、容器壁の開閉操作機構の開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーに対向する位置に設けられた開口部に密封支持し、ガス開閉器の封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに可動部材が器内側に突出して開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する構成としたものである。
【0010】
この発明の請求項2に係るガス開閉器は、請求項1の構成の可動部材の案内軸の先端部が支持部材の中心を貫通するように形成され、支持部材の器外側の中心部に案内軸の先端部の動作により接点動作するように開閉接点を配置したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1のガス開閉器の圧力低下ロック機構の構成を図1、図2、図3、図4に示す。図1(a)はガス開閉器に付属した圧力低下ロック機構の断面図、図1(b)はシール部の部分拡大図である。図2は図1のC−C矢示部の横断面図、図3はD−D矢示部の横断面図である。図4はガス圧低下を検出する接点のマイクロスイッチの取付状態の示す正面図である。図2、図3は閉極状態を示す。図において、10はガス開閉器の容器壁であり、所定の位置に円形の開口部10aが設けられ、開口部10aの器外側の周囲に複数のスタッドボルト10bが溶接取付されている。
【0012】
41は摺動部41aと摺動部41aの一端側にフランジ41bを形成した案内部材であり、摺動部41aの内径側には図1(b)に示すようにシール部材41cを固着し、容器壁10の開口部10aに挿入してパッキンを挟んで密封状態に取り付けられている。42は支持部材であり、外周部に取付穴、中心部にピン穴42bが設けられた支持板42aがスペーサ42cを容器壁10のスタッドボルト10b挿入してナットで固定されている。43はガス圧低下時に動作する可動部材であり、円筒状の摺動部43aと一端側に摺動範囲を限定するフランジ部を備え、他端側が平板で封止され、平板の器外側の中心部に案内軸を備えた構成である。44は可動部材43の器内側に設けられた後述のガス開閉器の開閉レバーを係止する開閉レバー係止ピン、45は後述のトリップ機構のラッチレバーを係止するラッチレバー係止ピン、46は可動部材43を平行移動させるように案内するガイド筒、47は可動部材43の器内側に装着され、可動部材43を平行移動させる案内軸であり、先端部は支持板42aを貫通してガス圧低下時に突出する動作ピン47aを備えている。
【0013】
48はガイド筒46と可動部材43との間に配置され、可動部材43と支持部材42との間のガイド筒46の外周部に配置され、可動部材43に押圧力を与える押圧ばねであり、正常圧力時の位置において可動部材43を押し付ける押圧力がガス開閉器の内部に封入された絶縁ガスの最低動作圧力時の可動部材43に働く押圧力と等しく設定されている。40は減圧検出手段であり、案内部材41、支持部材42、可動部材43、係止ピン44、係止ピン45、ガイド筒46、案内軸47、押圧ばね48で構成されている。
【0014】
51はガス開閉器の操作軸、52は操作ハンドル、53は操作軸51に結合された操作レバー、54はL形リンク、55は開閉レバー、56は開閉軸である。50は操作機構であり、操作軸51、操作ハンドル52、操作レバー53、L形リンク54、開閉レバー55、開閉軸56で構成され、L形リンク54の部分が減圧検出手段40の中心部を避けた位置になるように配置されている。62は閉極状態のガス開閉器の電極を遠隔操作で開極させるラッチ軸、63はラッチ軸62に取り付けられ、開閉電極が閉極状態を維持するラッチ、64はラッチ63を閉極状態に維持するラッチレバーである。60はトリップ機構であり、ラッチ軸62、ラッチ63、ラッチレバー64で構成されている。71は支持部材42の支持板42aの案内軸47の先端部の動作ピン47aが突出した部分に配置され、減圧状態を検出する接点のマイクロスイッチである。49は圧力低下ロック装置の周囲を覆うカバーである。
【0015】
図2、図3のように閉極状態にあるガス開閉器は、操作機構50の操作ハンドル52を図示状態の反時計方向に回転すると、操作軸51を支点として操作レバー53も反時計方向に回転し、連結されたL形リンク54が左側に移動し、開閉レバー55が反時計方向に回転して開閉軸56が回転して開閉電極が開極される。また、ガス開閉器を遠隔制御により開極する場合は、トリップ機構60のラッチレバー64を電磁コイル(図示していない)により時計方向に回転させてラッチ63との係合を外すことにより、ラッチ軸62が反時計方向に回転し、開閉電極がトリップされる。
【0016】
このように構成されたガス開閉器の封入ガスの圧力が最低動作圧力以下に低下すると、減圧検出手段40の可動部材43に働くガス圧による押圧力が小さくなり、押圧ばね48の押圧力が勝って可動部材43が器内側に押し出され、開閉レバー係止ピン44は操作機構50の開閉レバー55の回転を阻む位置に突出し、ラッチレバー係止ピン45はトリップ機構60のラッチレバー64がラッチ63から外れない位置になり、ガス開閉器が手動による開極操作および自動トリップがともにできない状態にロックされる。
【0017】
また、減圧時には突出していた案内軸47の先端部の動作ピン47aが支持板42aの内部に入り込みマイクロスイッチ71の接点が閉じ、減圧信号が出力される。
【0018】
以上のようにガス開閉器のガス圧低下ロック機構を減圧検出手段40と開閉操作機構50およびラッチ機構60を係止する係止ピンを一体化した構成にしたことにより、部品点数が少なく、構成も簡単で組み立てが容易となり、ガス圧の低下時に正確に動作するガス開閉器が得られる。
【0019】
【発明の効果】
この発明の請求項1に係るガス開閉器は、ガス圧低下ロック機構を、筒状の摺動部と一端側に取付フランジを備えた案内部材、この案内部材の摺動部に嵌装された円筒状の摺動部と摺動部の一端側に摺動範囲を限定するフランジを備え、他端側が平板で封止され、平板の器外側中心部に案内軸を備えた可動部材、この可動部材の摺動範囲を限定し摺動方向を案内するガイド筒を備えた支持部材、可動部材と支持部材の間のガイド筒の外周部に配置され、ガス開閉器の最低動作圧力時に可動部材に働く押圧力と等しい押圧力を反対方向に与える押圧ばね、封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに器内側に突出する可動部材の平板の開閉レバーの回転が係止される位置に開閉レバー係止ピンおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する位置にラッチレバー係止ピンを備え、容器壁の開閉操作機構の開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーに対向する位置に設けられた開口部に密封支持し、ガス開閉器の封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに可動部材が器内側に突出して開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止する構成としたので、ガス開閉器として構成が簡単になり、部品点数が少なく組み立てが容易となり、ガス圧低下ロック機構を備えたガス開閉器が安価に構成できる。
【0020】
この発明の請求項2に係るガス開閉器は、請求項1の構成の可動部材の案内軸の先端部が支持部材の中心を貫通するように形成し、支持部材の器外側の中心部に案内軸の先端部の動作により接点動作するように開閉接点を配置したので、ガス圧低下を遠隔で表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のガス圧低下ロック機構部分の断面図である。
【図2】図1のC−C矢示した部分の断面図である。
【図3】図1のD−D矢示した部分の断面図である。
【図4】ガス圧低下を検出する接点のマイクロスイッチの取付状態を示す正面図である。
【図5】従来のガス開閉装置の外径図である。
【図6】従来のガス開閉装置の操作ハンドル部の部分図である。
【図7】図5の圧力検出部分の部分断面図である。
【図8】図5の図7のA−A矢示した圧力表示部およびロック部の部分図である。
【図9】図5の図7のB−B矢示した圧力表示部の正面図である。
【符号の説明】
10 容器、40 減圧検出手段、41 案内部材、42 支持部材、
43 可動部材、44 開閉レバー係止ピン、45 ラッチレバー係止ピン、
46 ガイド筒、47 案内軸、48 押圧ばね、49 カバー、
50 操作機構、51 操作軸、52 操作ハンドル、53 操作レバー、
54 L型リンク、55 開閉レバー、56 開閉軸、60 トリップ機構、
62 ラッチ軸、63 ラッチ、64 ラッチレバー、
71 マイクロスイッチ。
Claims (2)
- 容器内に収容された開閉電極と、開閉電極に連結された開閉軸に取り付けられた開閉レバーを回転することにより開閉する開閉操作機構と、遠隔から開閉電極を開極するトリップ機構と、筒状の摺動部と一端側に取付フランジを備えた案内部材、該案内部材の摺動部に嵌装された円筒状の摺動部と摺動部の一端側に摺動範囲を限定するフランジを備え、他端側が平板で封止され、平板の器外側中心部に案内軸を備えた可動部材、該可動部材の摺動範囲を限定し摺動方向を案内するガイド筒を備えた支持部材、上記可動部材と支持部材の間に配置され、ガス開閉器の最低動作圧力時に可動部材に働く押圧力と等しい押圧力を相殺する方向に与える押圧ばね、封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したときに器内側に突出する可動部材の平板の上記開閉レバーの回転が係止される位置に開閉レバー係止ピンおよび上記トリップ機構のラッチレバーの回転が係止される位置にラッチレバー係止ピンを備え、上記容器壁の開閉操作機構の開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーに対向する位置に設けられた開口部に密封支持され、ガス開閉器の封入ガス圧力が最低動作圧力以下に低下したとき、上記可動部材が器内側に突出して上記開閉レバーおよびトリップ機構のラッチレバーの回転を係止するガス圧低下ロック機構を備えたことを特徴とするガス開閉器。
- 案内軸の先端部が支持部材の中心を貫通するように形成され、支持部材の器外側の中心部に案内軸の先端部の動作により接点動作するように開閉接点を配置したことを特徴とする請求項1記載のガス開閉器。
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