JP3618548B2 - 主軸移動型立形工作機械および主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法 - Google Patents

主軸移動型立形工作機械および主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ほぼ垂直方向の回転軸線を有する主軸を軸支した主軸台を移動して、主軸下端に設けられたチャックとワークフィーダとのあいだで工作物を授受する主軸移動型立形工作機械、および主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
垂直方向あるいは垂直方向から所定角度だけ傾斜した回転軸線を有する主軸を軸支した主軸台を移動して、主軸下端に設けられたチャックに工作物を着脱し、チャックの下方に設けられた加工工具で工作物を加工する主軸移動型立形工作機械は、工作物を主軸に着脱するための搬送ローダが不要であり、工作物の搬送機構が簡素なものとなる等の利点がある。このような主軸移動型立形工作機械の例としては、図1に示すような形式の立旋盤がある。
【0003】
図1により、主軸移動型立形工作機械の構成、動作を説明する。主軸移動型立形工作機械1には、工作機械本体2にワークフィーダ3が並設されている。工作機械本体2は、ベッド10上に刃物台23が設けられている。刃物台23には割り出し回転可能なタレット21が設けられており、タレット21の外周部には外径加工用バイト、内径加工用バイト等の加工工具22が保持されている。
【0004】
主軸台4には垂直方向の回転軸線を有する主軸5が回転可能に軸支されており、主軸5の下端にはチャック6が設けられている。主軸5の回転軸線と平行な方向であるZ軸方向と直交する水平方向(X軸方向)に沿って、X軸ガイドレール11が設けられており、X軸ガイドレール11上にはサドル12がX軸方向に移動可能に設けられている。サドル12にはZ軸方向に移動可能に主軸台4が設けられており、結局、主軸5はX,Z軸方向に移動可能となっている。主軸5をX,Z軸方向に移動制御して、チャック6に把持した工作物をタレット21上の加工工具22により加工する。
【0005】
加工中に主軸台4が移動する領域は加工室17として、カバー、スプラッシュガードに覆われている。加工室17に隣接して工作物授受領域18が設けられている。加工室17と工作物授受領域18とは開閉可能な開閉カバーによって仕切られている。工作物授受領域18にはワークフィーダ3が設置されており、ワークフィーダ3上の複数のパレット19上にはそれぞれ工作物が載置可能である。ワークフィーダ3により、複数の工作物を連続的に工作機械本体2に供給することが可能である。
【0006】
X軸ガイドレール11は、X軸方向にワークフィーダ3の位置まで延びており、主軸台4はチャック6が工作物授受位置のパレット19の直上に位置するところまで移動可能である。主軸移動型立形工作機械1は、NC(数値制御)装置によって制御されている。まず、NC装置によって加工済み工作物用のパレット19を工作物授受位置に位置決めするようワークフィーダ3を制御する。さらに、NC装置によって主軸台4をX軸方向に移動制御し、チャック6を工作物授受位置のパレット19の直上に位置させる。そして、主軸台4をZ軸方向に下降後、チャック6を開き加工済みの工作物をパレット19上に載置する。
【0007】
次に主軸台4を上昇させるとともに、未加工工作物を載置したパレット19を工作物授受位置に位置決めするようワークフィーダ3を制御する。そして主軸台4をZ軸方向に下降させ、チャック6を閉動作させて未加工工作物を把持する。その後、主軸台4を加工室17内に移動して加工を行う。加工が終了すると、前述のように加工済み工作物の把持解除、搬出と、未加工工作物の把持、搬入を繰り返し、次の工作物の加工を行う。以上のようにして、複数の工作物を順次工作機械本体2に供給し加工を行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の、ワークフィーダを備えた主軸移動型立形工作機械においては、上記のような動作を行うので、加工済み工作物の渡し動作と未加工工作物の受け取り動作の間に、ワークフィーダ3の割り出し動作が入るため、工作物授受動作全体の時間(非加工時間)が長くなり、工作機械の稼働率低下の原因となっていた。
【0009】
このため、工作物の渡し位置と受け取り位置を別々の位置に設定し、ワークフィーダ3として、加工済み工作物用のパレットを渡し位置に、未加工工作物用のパレットを受け取り位置に同時に位置決め可能なものを使用することが考えられる。この工作物渡し位置と受け取り位置は、主軸台4が移動可能な直線上にあることが必要である。そして、工作物の渡し動作と受け取り動作の間にワークフィーダ3の割り出しを行わず、主軸台4を移動させることにより受け取り位置への位置決めを行うようにすれば、工作物の授受時間を短縮できる。
【0010】
しかし、パレット19に複数の工作物を段積みする形式のワークフィーダの場合、段積みするための工作物載置補助部材であるガイド部材191が設けられていたり、工作物の把持する部分の外周部に凸部または凹部等が存在する異形工作物である場合には、正常な工作物の受け渡しが行えない可能性がある。これは、渡し位置と受け取り位置のパレット19の角度位置が異なっており、パレット19または工作物の角度位置と主軸の角度位置とが所定の位置関係に整合しなくなり、チャック6の把持爪27がガイド部材191や工作物の凸部等に干渉したりすることがあるためである。
【0011】
そこで、本発明は、工作物の授受時間を短縮して稼働率を向上させることのできる主軸移動型立形工作機械およびその主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の主軸移動型立形工作機械は、ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸と、前記主軸を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸の軸線方向および前記主軸の軸線と直交する方向に移動する主軸台と、前記主軸の下端に設けられたチャックと、前記主軸を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、前記主軸台の移動制御、前記主軸の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャックの把持爪の開閉を制御して、前記チャックに工作物を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械であって、移動する複数の工作物載置部と、前記工作物載置部に立設された工作物載置補助部材とを有し、前記チャックが前記工作物を渡す工作物渡し位置と、前記チャックが前記工作物を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材の向きが変化するワークフィーダが前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、前記ワークフィーダの前記工作物載置部の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部との移動平面内での角度差を角度αとすると、前記制御手段は、前記主軸台を前記工作物渡し位置に移動させ、前記把持爪と前記工作物載置補助部材とが干渉しない回転角度位置に前記主軸を回転位置決めした後、前記工作物載置部に前記工作物を渡す手順と、前記主軸台を前記工作物受け取り位置に移動させるとともに前記主軸の回転角度位置を角度αだけ回転した角度位置とした後、前記工作物載置部から前記工作物を受け取る手順とを連続して実行するものである。
【0013】
また、本発明の主軸移動型立形工作機械は、ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸と、前記主軸を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸の軸線方向および前記主軸の軸線と直交する方向に移動する主軸台と、前記主軸の下端に設けられ、把持爪が等角度のm位置(mは2以上の任意の整数)に開閉可能に設けられたチャックと、前記主軸を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、前記主軸台の移動制御、前記主軸の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャックの前記把持爪の開閉を制御して、前記チャックに工作物を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械であって、移動する複数の工作物載置部と、前記工作物載置部に立設された工作物載置補助部材とを有し、前記チャックが前記工作物を渡す工作物渡し位置と、前記チャックが前記工作物を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材の向きが変化するワークフィーダが前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、前記ワークフィーダの前記工作物載置部の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部との移動平面内での角度差を角度α[ラジアン]とすると、前記制御手段は、前記主軸台を前記工作物渡し位置に移動させ、前記把持爪と前記工作物載置補助部材とが干渉しない回転角度位置に前記主軸を回転位置決めした後、前記工作物載置部に前記工作物を渡す手順と、前記主軸台を前記工作物受け取り位置に移動させるとともに前記主軸の回転角度位置を角度α±2nπ/m[ラジアン](nは任意の整数)だけ回転した角度位置とした後、前記工作物載置部から前記工作物を受け取る手順とを連続して実行するものである
【0014】
また、本発明の主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法は、ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸と、前記主軸を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸の軸線方向および前記主軸の軸線と直交する方向に移動する主軸台と、前記主軸の下端に設けられたチャックと、前記主軸を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、前記主軸台の移動制御、前記主軸の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャックの把持爪の開閉を制御して、前記チャックに工作物を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械と、前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、移動する複数の工作物載置部と、前記工作物載置部に立設された工作物載置補助部材とを有し、前記チャックが前記工作物を渡す工作物渡し位置と、前記チャックが前記工作物を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材の向きが変化するワークフィーダとのあいだで前記工作物を授受する主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法であって、前記ワークフィーダの前記工作物載置部の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部との移動平面内での角度差を角度αとすると、前記主軸台を前記工作物渡し位置に位置決めするとともに、前記チャックの前記把持爪と前記工作物載置補助部材とが干渉しない回転角度位置に前記主軸を回転位置決めして、前記工作物を前記工作物載置部に載置して渡す手順と、前記渡す手順の後に、前記主軸台を前記工作物受け取り位置に位置決めするとともに、前記主軸の回転角度位置を角度αだけ回転した角度位置に位置決めして、前記工作物載置部上の前記工作物を前記チャックの前記把持爪で把持して受け取る手順とを有するものである
【0015】
また、本発明の主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法は、ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸と、前記主軸を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸の軸線方向および前記主軸の軸線と直交する方向に移動する主軸台と、前記主軸の下端に設けられ、把持爪が等角度のm位置(mは2以上の任意の整数)に開閉可能に設けられたチャックと、前記主軸を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、前記主軸台の移動制御、前記主軸の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャックの前記把持爪の開閉を制御して、前記チャックに工作物を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械と、前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、移動する複数の工作物載置部と、前記工作物載置部に立設された工作物載置補助部材とを有し、前記チャックが前記工作物を渡す工作物渡し位置と、前記チャックが前記工作物を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材の向きが変化するワークフィーダとのあいだで前記工作物を授受する主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法であって、前記ワークフィーダの前記工作物載置部の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部との移動平面内での角度差を角度α[ラジアン]とすると、前記主軸台を前記工作物渡し位置に位置決めするとともに、前記チャックの前記把持爪と前記工作物載置補助部材とが干渉しない回転角度位置に前記主軸を回転位置決めして、前記工作物を前記工作物載置部に載置して渡す手順と、前記渡す手順の後に、前記主軸台を前記工作物受け取り位置に位置決めするとともに、前記主軸の回転角度位置を角度α±2nπ/m[ラジアン](nは任意の整数)だけ回転した角度位置に位置決めして、前記工作物載置部上の前記工作物を前記チャックの前記把持爪で把持して受け取る手順とを有するものである。
【0020】
また、上記の主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法において、前記ワークフィーダの前記工作物渡し位置に位置している前記工作物載置部上の所定の高さ位置に工作物があるか否かを検出して、前記チャックが把持している工作物を渡す際に干渉が生じるか否かを判断する手順を有し、前記渡す手順は、前記判断する手順において干渉が生じないと判断された場合にのみ実行するものであることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、ワークフィーダ3が設けられた本発明の主軸移動型立形工作機械1の正面図である。工作機械としては立旋盤の場合の例である。また、図2は、ワークフィーダ3が設けられた本発明の主軸移動型立形工作機械1の平面図である。主軸移動型立形工作機械1の工作機械本体2は、ベッド10上に刃物台23が設けられている。刃物台23には割り出し回転可能なタレット21が設けられており、タレット21の外周部には外径加工用バイト、内径加工用バイト等の加工工具22が保持されている。主軸台4には垂直方向の回転軸線を有する主軸5が回転可能に軸支されており、主軸5の下端にはチャック6が設けられている。
【0022】
主軸5と主軸台4のあいだ等には、主軸5の回転軸線を中心とする回転方向の所定の回転角度位置に主軸5を位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段が設けられている。この主軸回転角度位置位置決め手段は、主軸モータ4a、主軸ポジションコーダ(主軸回転位置検出手段)4b、制御装置(NC装置等)等から構成されている。この主軸回転角度位置への位置決めは、NCプログラムに所定の指令(例えば、M機能(補助機能)、準備機能のコード)等をプログラムしておき、この指令を実行することにより行う。また、MDI(手動データ入力)等で指令してもよい。
【0023】
指令を実行するNC装置は、指令された回転角度位置と、主軸ポジションコーダ4bで検出している主軸5の現在の角度位置とから、主軸5を所定の回転角度位置に停止させ位置決めする。すなわち、主軸ポジションコーダ4bで主軸5の回転角度位置を検出しながら主軸5を回転させ、所定の回転角度位置に達したとき停止して主軸5を位置決めすることができる。例えば、NC装置のパラメータメモリに指定された回転角度位置や、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)等外部機器から指令された回転角度位置等に停止させる。
【0024】
また、主軸5に、主軸台4等固定体側に設けられた位置決めピンを係合させる等の機械的に位置決めする方法や、主軸5と主軸台4等固定体側とのあいだに主軸位置決め用センサ(例えば、磁気センサ)等を設け、このセンサを用い停止、位置決めさせる方法等も使用することができる。すなわち、主軸オリエンテーション機能(あらかじめ決められた角度の位置に主軸を停止させる補助機能)を2位置または1位置に設け、この回転角度位置に主軸5を位置決めするようにするとよい。
【0025】
さらに、主軸5の回転軸線と平行な方向であるZ軸の周り方向をC軸として主軸5の回転角度を制御し、NCプログラム等で主軸5の回転角度位置を軸制御してもよい。
【0026】
主軸5の軸線方向と平行な方向であるZ軸方向と直交する水平方向(X軸方向)に沿って、X軸ガイドレール11が設けられており、X軸ガイドレール11上にはサドル12がX軸方向に移動可能に設けられている。サドル12は、X軸用サーボモータ20により回転駆動されるX軸送りねじ13、ナット14によりX軸方向に移動される。サドル12にはZ軸ガイドレール24、スライド本体25によりZ軸方向に移動可能に主軸台4が設けられており、Z軸用サーボモータ26によってZ軸送りねじ(図示せず)を回転駆動することにより主軸台4をZ軸方向に移動する。これにより、主軸台4に支持された主軸5はX,Z軸方向に移動可能となっている。主軸台4に支持された主軸5をNC装置(図示せず)によりX,Z軸方向に移動制御して、チャック6に把持した工作物をタレット21上の加工工具により加工する。
【0027】
加工中に主軸台4が移動する領域は加工室17として、カバー、スプラッシュガードに覆われている。加工室17に隣接して工作物授受領域18が設けられている。加工室17と工作物授受領域18とは開閉可能な開閉カバーによって仕切られている。工作物授受領域18にはワークフィーダ3が設置されており、ワークフィーダ3上の複数のパレット19上にはそれぞれ工作物が載置可能である。各パレット19の上面には、複数の工作物を段積みしたとき、工作物が倒れないように、かつ、所定の範囲内に工作物が位置するように載置するための工作物載置補助部材であるガイド部材191が立設されている。ガイド部材191は円周方向に均等に、かつ、工作物の直径にあわせて調整可能に3本設けられている。
【0028】
ワークフィーダ3上には複数のパレット19がチェーン41で連結されて旋回および割り出し可能に設けられている。パレット19が円弧状に旋回する位置上で、工作物渡し位置のパレット19aおよび受け取り位置のパレット19bとが同時に位置決め停止される。これらの位置は主軸4の中心軸線のX軸方向の移動軌跡の直下に設けられる。このワークフィーダ3により、複数の工作物を連続的に工作機械本体2に供給することが可能である。
【0029】
X軸ガイドレール11は、X軸方向にワークフィーダ3の位置まで延びており、主軸台4はチャック6が工作物渡し位置のパレット19aおよび工作物受け取り位置のパレット19bの直上に位置するところまで移動可能である。主軸移動型立形工作機械1およびワークフィーダ3は、NC装置によって制御されている。まずNC装置はワークフィーダ3に指令を送出する。ワークフィーダ3は駆動体を駆動して、パレット19aおよびパレット19bを工作物渡し位置および受け取り位置に割り出し、停止しておく。
【0030】
また、工作物が載置される載置台192を図示しない載置台昇降機構の駆動体により所定の位置まで上昇させる。すなわち、工作物上端位置検出センサ(以下、センサと記載)193,194が工作物の上端または載置台192の上端を検知するまで上昇する。センサ193,194としては透過型光電センサが好適であるが、上端が検知できるものであれば他のセンサであってもよい。
【0031】
センサ193,194は、載置台192の昇降機構と組み合わせて、載置台192上の工作物の状態の判断にも使用される。昇降機構の上限位置に載置台192が位置したときにセンサ193,194で工作物の上端を検出できない場合には、載置台192上に工作物が無いと判断できる。また、昇降機構の下限位置に載置台192が位置したときに、工作物が透過光を遮断して工作物の上端を検出できない場合には載置台192上に限度数の工作物が積み重ねられており、それ以上段積みすることができないものと判断できる。この判断により、パレット19は旋回制御される。
【0032】
ワークフィーダ3に指令を送出後、NC装置は主軸台4をX軸方向に移動制御し、チャック6を工作物渡し位置のパレット19aの直上に位置させる。そして主軸台4をZ軸方向に下降させ、チャック6の把持爪27を開状態にして加工済み工作物を工作物渡し位置のパレット19aの載置台192aまたは載置台192a上の工作物の上に載置する。
【0033】
次に主軸台4をZ軸方向に上昇させ、さらにX軸方向に移動させて、チャック6を工作物受け取り位置のパレット19bの載置台192bまたは載置台192b上の工作物の上に載置された未加工工作物の直上に位置させる。次に主軸台4をZ軸方向に下降させ、チャック6を閉動作させて未加工工作物を把持する。チャック6は、チャックシリンダ28を駆動することにより、把持爪27の開閉動作を行う。ただし、主軸移動型立形工作機械1に最初に工作物を供給する場合には、工作物渡し動作はスキップして、次の工作物受け取り動作を行う。
【0034】
また、センサ193より、載置台192aまたは載置台192a上の工作物が所定の高さ(センサ193が工作物の上端位置を検出した高さ位置)まで下降したことを検出した信号がNC装置に戻ってこないと、主軸台4はZ軸方向に下降動作しないので、チャック6が把持している工作物と、載置台192aまたは載置台192a上の工作物とが干渉、衝突等するおそれはない。すなわち、干渉する工作物が有りの状態として下降動作をさせない判断をする。さらに、センサ194より、載置台192b上の工作物が所定の高さ(センサ194が工作物の上端位置を検出した位置)まで上昇したことを検出した信号がNC装置に戻ってこないと、主軸台4はZ軸方向に下降動作しないので、チャック6が何も把持しないで空加工を行うこともない。
【0035】
その後、主軸台4を加工室17内に移動して加工を行う。加工が終了すると、再び主軸台4をワークフィーダ3の位置まで移動させて、加工済み工作物を工作物渡し位置のパレット19a上の載置台192aまたは載置台192a上の工作物の上に載置する。以上のような動作を繰り返して、複数の工作物を順次工作機械本体2に供給し加工を行うことができる。そして、工作物受け取り位置のパレット19bの載置台192bに段積みされた未加工工作物がなくなると、ワークフィーダ3を図2において左回りにパレット19のピッチ分だけ旋回し、次の未加工工作物を段積みしたパレットを工作物受け取り位置に割り出す。
【0036】
図3は、ワークフィーダ3の工作物授受位置の部分の拡大図である。パレットは、主軸4のチャック6から加工済み工作物9aを渡す工作物渡し位置および主軸4のチャック6が未加工の工作物9bを受け取る工作物受け取り位置に同時に割り出すことが可能となっている。工作物渡し位置のパレット19aと工作物受け取り位置のパレット19bとは、主軸4の中心軸線のX軸方向の移動軌跡の直下に位置するように位置設定されている。
【0037】
パレット19の上面には、複数の工作物を段積みして載置するためのガイド部材191が立設されている。ガイド部材19は円周方向に均等に3本設けられている。パレット19の載置台192は上下移動が可能である。段積みされた最上位置の工作物が主軸5に受け取られると載置台192が工作物1個分上昇駆動され、最上位置の工作物の位置は常に一定位置に保たれる。また、主軸5から工作物が渡されると載置台192が工作物1個分下降駆動される。各パレット19はチェーン41によって連結されており、パレット19bの載置台192b上の未加工工作物が全て加工されると、各パレットは1ピッチ分だけ左回りに旋回される。
【0038】
パレット19bの工作物受け取り位置から、パレット19aの工作物渡し位置に移動する際、パレットは左回り(正回転方向)に角度α(ラジアンまたは度)だけ旋回する。各パレットはチェーン41に取り付け固定されているので、この旋回によりパレット19bはパレット19bの載置部中心を中心にして角度α(ラジアンまたは度)だけ正回転する。したがって、パレット上のガイド部材191の角度位置も角度α(ラジアンまたは度)だけ正回転する。
【0039】
一方、チャック6の3本の把持爪27は、パレットのガイド部材191に干渉しないように、2つのガイド部材191の中間の位置に位置決めする必要がある。チャック6の3本の把持爪27のうちの特定のものを把持爪271とすると、工作物渡し位置での把持爪271の中心線Saの角度位置は2つのガイド部材191の中間の角度位置とする必要がある。工作物受け取り位置での把持爪271の中心線Sbの角度位置についても同様である。
【0040】
したがって、工作物渡し位置での把持爪271の中心線SaとX軸のなす角度をθaとし、工作物受け取り位置での把持爪271の中心線SbとX軸のなす角度をθbとすると、θa−θb=αとなる。よってθb=θa−αとなり、工作物渡し位置から工作物受け取り位置に主軸5を移動する際に、主軸5を角度(−α)すなわち負回転方向に角度αだけ回転すれば、チャック6の把持爪27がガイド部材191の中間位置に位置決めされ干渉することがなくなる。
【0041】
なお、チャック6の3本の把持爪27は円周方向に2π/3[ラジアン]の角度ごとに均等に配置されているので、角度αだけ回転させるかわりに、角度(α±2nπ/3)だけ回転させてもよい。ただし、nは任意の整数である。角度(α±2nπ/3)の中で絶対値が最小の角度βを求めて、角度βだけ正または負回転させるようにすれば、最小の回転角度で主軸5の割り出しが行える。また、把持爪27がm本(mは2以上の任意の整数)の場合には、角度(α±2nπ/m)だけ回転させればよい。なお、ガイド部材191にガイドされる工作物は、多角形形状の工作物を含むものである。
【0042】
ここではパレット19にガイド部材191が設けられている場合について説明したが、チャック6の把持爪27が干渉しうる他の部材がパレット19に設けられている場合についても同様である。また、工作物を段積みしない場合でも、工作物の外周に凸部または凹部を有する異形工作物の場合にも適用できる。工作物の凸部または凹部の位置にチャック6の把持爪27が位置すると正常に工作物を把持できないので、把持爪27の位置が工作物の凸部または凹部(平面形状部を含む)を避けるように主軸5を割り出す必要がある。また、工作物の凸部または凹部を所定の位置に位置決めするための載置補助部材も避けるように割り出すのが好適である。異形工作物の場合には、主軸5への工作物の受け取り動作では主軸5を正常な把持位置に割り出す必要があるが、主軸5からの渡し動作においては必ずしも割り出しを行う必要はない。
【0043】
図4は、工作物の授受を行うNC命令の動作を示すフローチャートである。NC加工プログラムにおいて、加工済み工作物を渡して未加工工作物を受け取る工作物授受のNC指令を、例えば「M201」と定義しておく。主軸移動型立形工作機械1の図示しないNC装置は、NC加工プログラム中で「M201」が現れると、図4の「工作物授受」の処理を実行し、この処理が終了すれば「M201」の次のNC指令から実行を継続する。
【0044】
まず、判断301において現在チャック6に加工済みの工作物を把持しているか否かを判断する。把持していれば処理302からの工作物渡し動作を実行し、把持していなければ工作物渡し動作はスキップして、処理308からの工作物受け取り動作を実行する。処理302では、主軸台4をX軸方向に移動して工作物渡し位置に位置決めする。次に処理303で、チャック6の把持爪27をガイド部材191に干渉しない位置とするために、主軸5を割り出し回転し、把持爪271の中心線とX軸との角度がθaとなるように位置決めする。
【0045】
処理304は、パレット19aの載置台192aの所定高さへの移動が完了しているか否かを判断し、完了していない場合には移動が完了するのを待つものである。すなわち、載置台192a上の工作物と、チャック6が把持している工作物を干渉、衝突させて、工作物を不良品にしたり、ワークフィーダ3の昇降機構、主軸台4の主軸受等工作機械本体2の各部位に異常、精度不良等を生じさせないためのものである。処理305では、主軸台4をZ軸方向に下降して加工済み工作物をパレット19aの載置台192aの直上位置に移動する。処理306では、チャック6の把持爪27を開き、加工済み工作物をパレット19aの載置台192aに載置する。そして処理307で、主軸台4をZ軸方向の所定位置まで上昇させる。
【0046】
処理308からは工作物受け取り動作である。処理308では、主軸台4をX軸方向に移動して工作物受け取り位置に位置決めする。次に処理309で、チャック6の把持爪27が開状態であることを確認する。処理310では、チャック6の把持爪27を適正な把持位置とするために、主軸5を割り出し回転し、把持爪271の中心線とX軸との角度がθbとなるように位置決めする。処理311は、パレット19bの載置台192bの所定高さへの移動が完了しているか否かを判断し、完了していない場合には移動が完了するのを待つものである。すなわち、チャック6が工作物を把持しない状態で加工室17側に移動して、いわゆる空切削してしまうことを防止するものである。
【0047】
処理312では、主軸台4をZ軸方向に下降して、未加工工作物をチャック6に把持可能な位置まで移動する。処理313では、チャック6の把持爪27を閉じ、未加工工作物をチャック6に把持する。そして処理314では、主軸台4を上昇させるとともに加工室17内の機械原点まで移動させる。処理315は、チャック6の把持爪27が閉状態であることを確認するものである。以上の処理を終了すると、この処理の呼び出し元に戻り、次のNC指令から実行を継続して所望の加工を行う。
【0048】
このように2つのパレットを渡し位置と受け取り位置に同時に位置決めして、主軸台を渡し位置のパレットから受け取り位置のパレットに移動して工作物の授受を行うようにしたので、主軸台の高速移動によって工作物の授受を行うことができ、渡し動作と受け取り動作の間のワークフィーダの割り出し動作をなくすことができるため、工作物の授受を短時間で実行でき工作機械の稼働率を向上させることができる。また、工作物の授受の際には、パレットに設けられたガイド部材や工作物の凹凸部をチャックの把持爪が避けるように主軸を割り出し回転するため、多段積みされた工作物の加工や異形工作物の加工も支障なく実行することができる。
【0049】
なお、以上の実施の形態においては、主軸4の軸線方向(Z軸方向)は垂直方向としたが、Z軸方向を垂直方向から所定角度だけ傾斜させるようにした工作機械でもよい。また、工作機械としては立旋盤を例にして説明したが、立旋盤以外にもターニングセンタ、研削盤、マシニングセンタ等の他の任意の工作機械にも適用できる。
【0050】
ワークフィーダとしては、パレットをチェーンで接続したロータリ型ワークフィーダにより説明したが、円板の円周上にパレットを配置した円板型ワークフィーダでも同様に本発明を実施できる。さらに、主軸モータをビルトインモータとして説明したが、ベルト・プーリ機構、歯車機構を介して主軸を回転させる主軸モータを使用することもできる。チャックも三爪チャックで説明したが、例えば四爪チャック等の他の形式のチャックであってもよい。
【0051】
異形工作物を一個工作物載置台上に載置する場合には、工作物上端位置検出センサ193,194に換えて、工作物有無検出センサを設けるのが好適である。この工作物有無検出センサは、工作物載置部であるパレット上に工作物があるか否かを判断するためのセンサである。この場合、処理304は、工作物渡し位置のパレット上に工作物が有る場合、主軸台のZ軸方向への下降を行わずに、パレットを旋回させて工作物無しのパレットを工作物渡し位置に位置させる。このことにより、チャックに把持している工作物と、パレット上に載置されている工作物との干渉、衝突を防止することができる。
【0052】
また、工作物受け取り位置のパレットにも工作物有無検出センサを設け、工作物有りのときにのみ主軸台を下降させる動作を行うように処理311で行ってもよい。しかしながら、工作物受け取り位置の工作物有無検出センサは必ずしも必要ではない。工作物有無検出センサとしては、透過型光電センサ、反射型光電センサ、磁気センサ、超音波センサ等種々のセンサを使用することができる。さらに、異形工作物について、パレットに一個載置する例で説明を行っているが、異形工作物を工作物載置台に複数個段積みしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0054】
2つのパレットを渡し位置と受け取り位置に同時に位置決めして、主軸台を渡し位置のパレットから受け取り位置のパレットに移動して工作物の授受を行うようにしたので、主軸台の高速移動によって工作物の授受を行うことができ、渡し動作と受け取り動作の間のワークフィーダの割り出し動作をなくすことができるため、工作物の授受を短時間で実行でき工作機械の稼働率を向上させることができる。また、工作物の授受の際には、パレットに設けられたガイド部材や工作物の凹凸部をチャックの把持爪が避けるように主軸を割り出し回転して位置決めするため、多段積みされた工作物の加工や異形工作物の加工も支障なく実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の主軸移動型立形工作機械の正面図である。
【図2】図2は、本発明の主軸移動型立形工作機械の平面図である。
【図3】図3は、ワークフィーダの工作物授受位置の部分の拡大図である。
【図4】図4は、工作物の授受を行うNC命令の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…主軸移動型立形工作機械
2…工作機械本体
3…ワークフィーダ
4…主軸台
5…主軸
6…チャック
10…ベッド
12…サドル
17…加工室
18…工作物授受領域
19…パレット
21…タレット
22…加工工具
23…刃物台
27…把持爪
41…チェーン
191…ガイド部材
192…載置台
271…把持爪

Claims (5)

  1. ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸(5)と、
    前記主軸(5)を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸(5)の軸線方向および前記主軸(5)の軸線と直交する方向に移動する主軸台(4)と、
    前記主軸(5)の下端に設けられたチャック(6)と、
    前記主軸(5)を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、
    前記主軸台(4)の移動制御、前記主軸(5)の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャック(6)の把持爪(27)の開閉を制御して、前記チャック(6)に工作物(9a,9b)を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械であって、
    移動する複数の工作物載置部(19)と、前記工作物載置部(19)に立設された工作物載置補助部材(191)とを有し、前記チャック(6)が前記工作物(9a)を渡す工作物渡し位置と、前記チャック(6)が前記工作物(9b)を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部(19)を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台(4)の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部(19)がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材(191)の向きが変化するワークフィーダ(3)が前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、
    前記ワークフィーダ(3)の前記工作物載置部(19)の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部(19b)と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部(19a)との移動平面内での角度差を角度αとすると、
    前記制御手段は、
    前記主軸台(4)を前記工作物渡し位置に移動させ、前記把持爪(27)と前記工作物載置補助部材(191)とが干渉しない回転角度位置に前記主軸(5)を回転位置決めした後、前記工作物載置部(19)に前記工作物(9a)を渡す手順と、
    前記主軸台(4)を前記工作物受け取り位置に移動させるとともに前記主軸(5)の回転角度位置を角度αだけ回転した角度位置とした後、前記工作物載置部(19)から前記工作物(9b)を受け取る手順とを連続して実行するものである主軸移動型立形工作機械。
  2. ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸(5)と、
    前記主軸(5)を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸(5)の軸線方向および前記主軸(5)の軸線と直交する方向に移動する主軸台(4)と、
    前記主軸(5)の下端に設けられ、把持爪(27)が等角度のm位置(mは2以上の任意の整数)に開閉可能に設けられたチャック(6)と、
    前記主軸(5)を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、
    前記主軸台(4)の移動制御、前記主軸(5)の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャック(6)の前記把持爪(27)の開閉を制御して、前記チャック(6)に工作物(9a,9b)を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械であって、
    移動する複数の工作物載置部(19)と、前記工作物載置部(19)に立設された工作物載置補助部材(191)とを有し、前記チャック(6)が前記工作物(9a)を渡す工作物渡し位置と、前記チャック(6)が前記工作物(9b)を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部(19)を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台(4)の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部(19)がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材(191)の向きが変化するワークフィーダ( 3)が前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、
    前記ワークフィーダ(3)の前記工作物載置部(19)の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部(19b)と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部(19a)との移動平面内での角度差を角度α[ラジアン]とすると、
    前記制御手段は、
    前記主軸台(4)を前記工作物渡し位置に移動させ、前記把持爪(27)と前記工作物載置補助部材(191)とが干渉しない回転角度位置に前記主軸(5)を回転位置決めした後、前記工作物載置部(19)に前記工作物(9a)を渡す手順と、
    前記主軸台(4)を前記工作物受け取り位置に移動させるとともに前記主軸(5)の回転角度位置を角度α±2nπ/m[ラジアン](nは任意の整数)だけ回転した角度位置とした後、前記工作物載置部(19)から前記工作物(9b)を受け取る手順とを連続して実行するものである主軸移動型立形工作機械。
  3. ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸(5)と、
    前記主軸(5)を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸(5)の軸線方向および前記主軸(5)の軸線と直交する方向に移動する主軸台(4)と、
    前記主軸(5)の下端に設けられたチャック(6)と、
    前記主軸(5)を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、
    前記主軸台(4)の移動制御、前記主軸(5)の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャック(6)の把持爪(27)の開閉を制御して、前記チャック(6)に工作物(9a,9b)を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械と、
    前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、移動する複数の工作物載置部(19)と、前記工作物載置部(19)に立設された工作物載置補助部材(191)とを有し、前記チャック(6)が前記工作物(9a)を渡す工作物渡し位置と、前記チャック(6)が前記工作物(9b)を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部(19)を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台(4)の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部(19)がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材(191)の向きが変化するワークフィーダ(3)とのあいだで前記工作物(9a,9b)を授受する主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法であって、
    前記ワークフィーダ(3)の前記工作物載置部(19)の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部(19b)と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部(19a)との移動平面内での角度差を角度αとすると、
    前記主軸台(4)を前記工作物渡し位置に位置決めするとともに、前記チャック(6)の前記把持爪(27)と前記工作物載置補助部材(191)とが干渉しない回転角度位置に前記主軸(5)を回転位置決めして、前記工作物(9a)を前記工作物載置部(19a)に載置して渡す手順と、
    前記渡す手順の後に、前記主軸台(4)を前記工作物受け取り位置に位置決めするとともに、前記主軸(5)の回転角度位置を角度αだけ回転した角度位置に位置決めして、前記工作物載置部(19b)上の前記工作物(9b)を前記チャック(6)の前記把持爪(27)で把持して受け取る手順とを有する主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法
  4. ほぼ垂直方向に回転軸線を有する主軸(5)と、
    前記主軸(5)を回転可能に軸支して、少なくとも前記主軸(5)の軸線方向および前記主軸(5)の軸線と直交する方向に移動する主軸台(4)と、
    前記主軸(5)の下端に設けられ、把持爪(27)が等角度のm位置(mは2以上の任意の整数)に開閉可能に設けられたチャック(6)と、
    前記主軸(5)を前記回転軸線を中心として回転位置決めする主軸回転角度位置位置決め手段と、
    前記主軸台(4)の移動制御、前記主軸(5)の回転制御および回転角度位置位置決め制御を行うとともに、前記チャック(6)の前記把持爪(27)の開閉を制御して、前記チャック(6)に工作物(9a,9b)を着脱させる制御を行う制御手段とを備えた主軸移動型立形工作機械と、
    前記主軸移動型立形工作機械の近傍に設けられ、移動する複数の工作物載置部(19)と、前記工作物載置部(19)に立設された工作物載置補助部材(191)とを有し、前記チャック(6)が前記工作物(9a)を渡す工作物渡し位置と、前記チャック(6)が前記工作物(9b)を受け取る工作物受け取り位置とに、2つの前記工作物載置部(19)を同時に位置決め可能であり、前記工作物渡し位置および前記工作物受け取り位置は前記主軸台(4)の移動可能範囲にあり、かつ、前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置とでは前記工作物載置部(19)がその移動平面内で回転して前記工作物載置補助部材(191)の向きが変化するワークフィーダ(3)とのあいだで前記工作物(9a,9b)を授受する主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法であって、
    前記ワークフィーダ(3)の前記工作物載置部(19)の移動軌跡は、前記移動平面内で少なくとも前記工作物受け取り位置と前記工作物渡し位置を通る円弧軌跡を含み、前記円弧軌跡の円弧中心位置を中心とする前記工作物受け取り位置の前記工作物載置部(19b)と前記工作物渡し位置の前記工作物載置部(19a)との移動平面内での角度差を角度α[ラジアン]とすると、
    前記主軸台(4)を前記工作物渡し位置に位置決めするとともに、前記チャック(6)の前記把持爪(27)と前記工作物載置補助部材(191)とが干渉しない回転角度位置に前記主軸(5)を回転位置決めして、前記工作物(9a)を前記工作物載置部(19a)に載置して渡す手順と、
    前記渡す手順の後に、前記主軸台(4)を前記工作物受け取り位置に位置決めするとともに、前記主軸(5)の回転角度位置を角度α±2nπ/m[ラジアン](nは任意の整数)だけ回転した角度位置に位置決めして、前記工作物載置部(19b)上の前記工作物(9b)を前記チャック(6)の前記把持爪(27)で把持して受け取る手順とを有する主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法
  5. 請求項3,4のいずれか1項に記載した主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法であって、
    前記ワークフィーダ(3)の前記工作物渡し位置に位置している前記工作物載置部(19a)上の所定の高さ位置に工作物があるか否かを検出して、前記チャック(6)が把持している工作物を渡す際に干渉が生じるか否かを判断する手順を有し、
    前記渡す手順は、前記判断する手順において干渉が生じないと判断された場合にのみ実行するものである主軸移動型立形工作機械における工作物授受方法。
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