JP3618443B2 - 椅子の配置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、可倒式椅子における配置に関し、特に、椅子座席と首支えに関して調整可能な背もたれを有する可倒式椅子における配置に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】
各種の可倒式椅子が今まで知られており、いろいろな機構を用いて着席位置から横臥位置に変換される。
【0003】
これらの椅子における典型的な特徴は、座席と椅子背部の間にリンク連結を含むことであり、椅子背部が、座席と椅子背部の間の旋回点を通る軸の回りで旋回できる椅子もある。多数の家庭用椅子において、椅子背部は、例えば、椅子の直立位置において着座する時使用者のひじレベル等、椅子背部の幾らか高位に位置する水平軸の回りで旋回する。
P016467から、背部クッション自体が設けられたシェルを備えた椅子背部を含む可倒式椅子が公知がある。しかし、椅子背部の多様な傾斜位置に応じてシェルと対応クッションを変更することができるという指示は与えられない。この公開は、弧状伸張腕を用いて、すなわち、座席の下に設けられ椅子背部を通って伸張されるアクチュエータを用いて、椅子背部に関して多様な傾斜位置に据えられる首支えに主に関係する。
【0004】
EP0240389は、3つの要素を含む椅子背部を具備する可倒式椅子に関し、多様な要素の間のリンク機構により、椅子背部は、直立着席位置から後方傾斜休息位置に調整される時変更されるプロフィルを有する。しかし、公知の椅子背部を構成する3つの要素は、多様な要素の間に開口又はスリットを有する「開放」椅子背部を生じ、設計数が限定され、付随首支えにより「全」椅子背部を保持する原理から反する。
【0005】
US4380352は、椅子の傾斜のために旋回される後方部分を含む座席と、旋回動作のために座席にリンクされた上方部分を有する椅子背部とを具備する可倒式椅子に関する。この先行技術の椅子は、座席の主要領域と椅子背部の主要領域の間に固定角度を有する。こうして、使用者の下方背部のための支持となる領域は、椅子の全位置において一定であり、このため、該公開は、本発明による目的の椅子形式に対して指示を与えない。
【0006】
US4966413は、関節式安楽椅子に関し、この場合腰部支持部材が、椅子背部の領域において据え付けられるが、この腰部支持部材は、椅子のひじ掛けの一つに含まれた制御パネルにおけるスイッチ又はボタンを用いて流体により膨張又は膨らまされる。この以前公知の可倒式椅子は、こうして、椅子の使用者が自身の意志により腰部の支えを調整することができるように、手動要素を用いて、椅子背部の形状の手動調整をすることができる。この解決策に見られる不都合は、使用者が椅子背部の傾斜を変更する時、腰部支えの調整が別に必要であることである。
【0007】
NO149339は、着席及び/又はベッド備品のための調整可能な背部及び首支えにおける配置を開示し、この場合備品に着席又は横臥する人が、首支えを前方に旋回させるために背もたれに対して圧力を及ぼす如く適合された関節式背部部材が設けられ、これにより、使用者は、より直立した着席位置を取ることができる。しかし、このリンク又は関節機構は、腰部支えにおけるプロフィルはもちろん、背もたれの角度位置の交替に係わらない。
【0008】
本発明の目的は、椅子を提供することであり、特に、椅子背部が直立着席位置にある時、使用者の下方背部のために明白な支えを与えるために適合され、椅子背部が後方の横臥位置の方に傾倒される時、使用者の下方背部のための支えが漸減する可倒式椅子に関する。
【0009】
本発明の別の目的は、椅子背部が横臥位置に傾倒される時、首支えが、反対方向に旋回され、使用者が読書をする又はTVを見る時快適な位置に頭又は首部を持ち上げる如く、首又は頭部支えが背もたれに関して変化する可倒式椅子を提供することである。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、椅子背部の角度位置の変動が小さくても、椅子背部の形状が交替される椅子を提供することである。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、椅子背部が使用者の直立着席位置を許容する完全直立位置にある時、使用者の下方背部の支えが容易に明白である可倒式椅子を提供することであり、この椅子はまた、使用者がほぼ水平位置において完全に着席するまで、椅子背部のすべての他の角度位置において快適である。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、手動レバー又は押しボタンの使用なしに、自動的に椅子背部の形状に影響を及ぼす手段を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、使用者の下方背部の支えのための個別の事前調整を提供することである。
【0014】
発明のさらに他の目的は、首支えの位置の可能な手動補正を許容する椅子を提供することであり、この補正は、好ましくは、標準位置への首支えの自動復帰に加えて可能にされる。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、使用者の下方背部のための支えが、より快適な可倒式椅子を提供するために、椅子背部の角度位置の広範囲内で変化される椅子を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的及び他の目的は、
特に、椅子座席に対して調整可能な椅子背部と、首支えとを具備する椅子の配置であって、
該椅子背部が、椅子フレームに対して水平定置旋回軸の回りで旋回するように取り付けられ、且つ該椅子背部の下方端部において、連結リンクによって椅子座席に旋回可能に連結されていて、
上記旋回軸の回りの椅子背部の種々の傾斜位置が、椅子座席を、椅子座席滑り機構によって椅子フレームに対して前後に移動させる可倒式椅子における配置において、
該首支えが、下方端において該椅子背部に沿って延びている棒の上方端に連結されており、
該棒の下方端が、該椅子背部の旋回軸の上方に配置されたリンクに連結されており、
該棒の長さ及び該と上方取付け点と下方取付け点の位置によって、首支えが、椅子背部の起き上がり及び傾倒位置において適切な「標準位置」を取るようになっていることを特徴とする椅子の配置
を提供することによって、達成される。
【0017】
【実施例】
本配置におけるさらに他の特徴と利点は、添付の図面に関連して取られた次の説明から明らかになるであろう。
【0018】
本発明の一般概念を示す図1〜3において、一般に、椅子が参照番号1で示され、調整可能な首支え3を含む調整可能な椅子背部2を有する。椅子背部2は、図4に示された如く、フレーム4に関して固定された旋回点9の回りで適切に旋回され、多様な傾斜位置を可能にする。椅子背部2の多様な傾斜位置は、椅子フレーム4に関して前後にシフトされる椅子座席5の位置に影響を与えるだけでなく、特に、それぞれ参照番号6と6aによって指定された、使用者の下方背部の支えである領域において、椅子背部2の形状に影響する。
【0019】
椅子1はまた、一対のひじ掛けを含み、図1及び図2においては単純線であるが、図3においては実線で参照番号7で示される。
【0020】
図3において、手動締付けホイール8Aを含む滑り機構8が示され、本実施態様の可倒式椅子は椅子背部2と椅子座席5の間の多様な相対位置に置くことができ、滑り機構8は、先行技術に属するために、さらに詳細に議論されない。
【0021】
本発明は、おおよそ使用者のひじのレベル、又は図1〜3に示された如くひじ掛け7の後部のレベルにおいて旋回点を有する椅子背部2を具備する可倒式椅子に関連して特定な応用がある。しかし、本発明はまた、旋回点又は旋回軸が、ひじ掛けのレベルの下、例えば、本実施態様において、多様な傾斜角度が椅子背部2によって取られる時、椅子フレーム4に関して移動する純連結リンク9Aである椅子背部2と椅子座席5の間の連結リンク9Aのレベルにある、椅子背部を有する可倒式椅子に関連して応用があることが注目される。
【0022】
さらに詳細には、図1において、使用者の下方背部6の支えが、椅子背部が正立位置を取る時に実線で示され、そして腰部支え6は、直立位置において着席している時の使用者の下方背部のための明白な支えを与えるために前方に押される。この腰部支え6の外側に、これらの形式の可倒式椅子のために有益な軟材料のクッション10が設けられる。図1に示された正立位置において、首支え3は、椅子背部2の主要部分の自然伸長部を構成する。
【0023】
図2において、椅子背部2が半傾倒位置において示され、腰部支え6においていわゆる交替はないが、実線において示された首支え3Aは、反対方向において旋回され、快適な読書位置又はTVを見るために快適な位置を有するために、使用者のための明白な支えを使用者の頭又は首部に与える。
【0024】
しかし、図3において、使用者の横臥位置を可能にする全傾倒位置において椅子背部2が示され、腰部支え6Aは、実線で示された如く回収され、使用者の下方背部の支えを縮小しており、先行技術の示唆による破線で示された腰部支え6と対比される。さらに、首支え3Aは、椅子背部2の傾倒方向と反対方向にさらに旋回され、横臥位置において使用者の頭又は首部のための急しゅんな支えを構成し、その結果、使用者は快適に読書し又はTVを見ることができる。
【0025】
単純化のために、図1〜3は、発明のさらに他の特徴、すなわち、首支え3を図1に示された位置すなわち解除位置に戻すために、首支え3の旋回機構を解除する可能性を含まない。さらに、図1〜3において、付随椅子背部2に関して首支えの事前調整を可能にする本発明のさらに他の特徴は示されない。
【0026】
しかし、発明の広い見地が図4に示され、この場合実線で、それぞれ、4つの異なる可倒位置1A、1B、1Cと1Dが示され、そして各位置の破線が、任意の位置における手動事前調整により、又は最適の快適さを獲得するために使用者によって必要とされた時に事後調整として、首支え3を調整する付加的な可能性を示す。
【0027】
次に、本発明による可倒式椅子の実施態様の詳細な説明が与えられ、そしてこの実施態様は、そのような椅子の重要な特性、すなわち、良好な着席の快適さと使用者のための多様な休息位置を見付ける可能性を提供する。そのような可倒式椅子は、再調整が容易であり、そして多くの可倒式椅子は、椅子が特定位置においてロックされていない時、使用者の重量のみによって再調整されるために、使用者は、直立着席位置と傾斜休息位置の間でしばしば位置をシフトすることになる。この関連において、使用者の下方背部が、これらの着席又は休息位置のいずれかにおいて「正しい」支えを有することが、使用者の快適さのために非常に重要である。
【0028】
垂直位置において、脊柱は、腰部を支持するための突出部又は首を支持する突出部を要求する「S」の自然な形状を取る。反対に、使用者の臀部の領域と肩領域において凹部が必要とされる。
【0029】
使用者が仰向けに横臥している時、脊柱のための快適な位置は、ほぼ直線位置である。先行技術の可倒式椅子において腰部支えのための多様な必要条件を補償するために、椅子背部が中間傾斜位置にある、すなわち、最も共通に使用される位置である幾らか後方に傾斜した位置にある時、理想的なクッション形状を設けることが通常である。
【0030】
可変腰部支えを設けるための別の先行技術の解決策は、使用中のクッション材料の圧縮により腰部が、着席位置ではなく横臥位置において直線形状を取る如く、軟らかいクッション材料を使用することである。しかし、そのような実施態様の使用者は、しばしば、腰部支えが、直立位置において椅子を使用する時軟らか又は弱すぎ、そして完全傾倒位置において椅子を使用する時明白すぎることを訴える。使用者はまた、首支え又は首枕のサイズについて、椅子の直立位置において大きすぎかつ前進しすぎていると感じ、そして特に、使用者がTVを見る又は読書する時の完全傾倒位置においては小さすぎると感ずることを訴える。
【0031】
見出し「先行技術」で指摘された如く、使用者が多様な制御手段を用いて自身の意志により首支え又は腰部支えの位置を変更することができる手動システムを含む、椅子背部の形状を変更する解決策が以前公知である。そのような解決策に関連して、そのような椅子の使用者は、椅子背部の傾斜の交替により、腰部支えの別の調整のための必要が生ずるという不都合に直面する。
【0032】
さらに、先行技術はまた、椅子背部の傾斜に依存して椅子背部の形状の自動変更を与える複数の解決策を開示するが、そのような自動手段は、椅子背部の傾斜の変更が行われる時、椅子座席が水平移動しない椅子に関連している。通常、そのような形式の椅子において椅子背部のための旋回軸は、椅子座席の後部に位置付けられる。
【0033】
該先行技術の解決策は、ひじ掛けのない椅子において適切であるが、ひじ掛けを具備する椅子において、使用者は、完全傾倒位置における椅子背部が、ひじ掛けに関して非常に不利な位置を与えるという不都合に直面する。
【0034】
発明による可倒式椅子の次の実施態様において、椅子背部の形状は、特に、使用者の下方背部のための支えを設ける領域において、椅子が正立位置にある時、使用者の腰部のための明白な支えを与える如く、椅子背部の傾斜に依存して可変調整され、この腰部支えは、椅子背部が水平位置の方に傾斜されるほど、漸減する。
【0035】
図5A及びBに見られる如く、椅子背部2の各側において、該椅子背部2に関して、すなわち、フレーム4(図3参照)に関して、該椅子背部2の旋回軸9の近傍において、固定して取付けた要素12が設けてある。
【0036】
要素12は、こうして、椅子1の組立中、椅子1のひじ掛け7に関して中央領域を定置して取付ける。しかし、旋回軸9又は椅子背部2のフレームに関する要素12の角度位置は、取付け中決定され、そしてこの角度位置は、特に、椅子背部2が直立位置にある時、使用者の下方背部のための支えがどれほど明白であるかを決定する。さらに、本発明による配置の特定の実施態様において、該要素12の該角度位置の適切な調整のための調整手段4が包含される。
【0037】
結果的に、該要素12の角度位置の選択は、腰部支え6が明白であるか否かを決定し、そして本実施態様において、要素2の角度位置はまた、首支え3が椅子背部2の多様な位置において明白であるか又は引込むかに関して決定する。本実施態様において、使用者の下方背部6の支えを調整する要素12の角度位置はまた、次に詳細に開示される機構を通して、首支え3の傾斜に影響を及ぼす。
【0038】
図5Bに特に示された如く、要素12は、椅子背部2の旋回点9又は椅子背部フレームの旋回軸9の下に位置し、椅子背部2の傾斜に依存して腰部支え6を構成するバネ15又は他の適切な要素と接触又は当接する。こうして、バネ15は、椅子背部2が直立位置にある時、使用者の下方背部のための明白な支えを構成するために非常に前方に押圧又は偏向されるが、該バネ15は、椅子背部2がより後方傾斜位置を取る時、該要素12から除去され、これにより、明白でない腰支えを構成する。本実施態様において、腰部支え6としてバネ15が選ばれるが、他の場合において、他の適切な剛性要素も使用されることが理解される。
図5A及びBに見られる如く、椅子背部2の各側において、該椅子背部2に関して、すなわち、フレーム4(図3参照)に関して、該椅子背部2の旋回軸9の近傍において、固定して取付けた要素12が設けてある。
【0039】
引っ張り棒18の長さと下方リンク17と上方リンク19の位置は、首支え3が、該椅子背部2の直立及び傾倒位置において、ほぼ「標準位置」を表現する椅子背部2に関する角度位置を取るように選ばれる。
【0040】
図6に示され、特に図7及び図8に示された如く、引っ張り棒18は、該引っ張り棒の長さ変更を可能にする手段とともに、そのような付加手段に含められた制限範囲内で適切な長さの係止を設けられる。
【0041】
調整可能な引っ張り棒18は、該リンク19において旋回可能に取付けたパイプ18aを具備する。プロフィル鉄でできた該パイプ18aの拡張部分18bは、バネ22のためのブラケットを構成し、そして端部において、該引っ張り棒18の最大長を物理的に制限するために要素23に対する止め具として形状付けられる。
【0042】
引っ張り棒18はまた、該要素12の上端部分17を通って旋回可能に取付けられ、シャフト21と該バネ12の螺旋部分22Bが共通中心線を有する如くバネ22を通って延びているシャフト21を具備し、該シャフト21はまた、案内手段を構成するためにバネ22とともに該パイプ18aを通過する。該バネ22は、該シャフト22の直径よりも小さい内径を与えられており、該バネ22の螺旋部分22bは該シャフト21への把持力を及ぼすことを意味する。
【0043】
ねじれの可能性を縮小するために、本実施態様において、鋼線から作製された二重バネが選ばれるが、単純バネもまた、原理的に同一機能を与える。適切なことに、該バネの螺旋部分22は、各巻線の間に空所を有する。
【0044】
この形式のバネ22、22aは、次の特性を有する。シャフト21の中心線を横断して、該バネ22の自由端部22aに圧力を及ぼすことにより、椅子背部の方向における圧力は、該シャフトに対する把持力を縮小し、そして該バネ22は結果的に緩められる。反対に、圧力が椅子前方に向かう方向に及ぼされるならば、該バネ22の把持力は増大される。相応して、該バネ22、22bを圧縮する軸方向に圧力を及ぼすことにより、螺旋部分22bの巻線の間の空所は減少し、そして締結グリップは緩むが、バネの巻線の間の該空所で開いた方向においてバネ22におけるは、把持機能を増大させる。
【0045】
示された実施態様において、螺旋バネ22aの自由端部22cは、パイプ18aの拡張部分18bにおける穴に通され、これにより、パイプ18a及び拡張部分18bとのいわゆる装着連結を構成するが、いくらかのすき間がある。
【0046】
バネ22の該自由端部22aは、この実施態様において、クッションと椅子背部2のカバーを通過される如く形状及び位置付けられ、これにより、引っ張り棒18の長さと首支え3の角度位置を変更するために、使用者によって動作される作動手段を構成する。首支え3の個々の位置決めは、例えば、ひじを用いて、バネ22を後方に押すことにより椅子1の使用者によって選ばれ、これにより、該バネ22の把持機能が解放され、そして首支え3は、所望の位置にシフトされる。首支え3の最外側位置は、機械的端部止め具により決定される。該首支え3が端部止め具にシフトされるが、椅子背部2が端部止め位置から離れている時、該バネ22の螺旋部分22bは、座席背部2が直立又は傾倒位置の方にシフトされるかにより、該パイプ18aの端部分18c又は該前述の要素23の端部に対して当接する。螺旋バネ22bの次の圧縮は、シャフト21から該バネを解放し、そして椅子背部2は、最端位置の方にシフトされ、同時に、首レスト又は首支え3は、対応する最外側位置を取る。本実施態様において、首支え3は、使用者が以前首支えをどのようにセットしたかとは独立に、椅子背部2が最外側位置に到着する毎に「標準位置」に戻る。
【0047】
図9において、椅子フレームが、椅子背部2が旋回される軸受け手段27を設けられる様子を示される。軸受け手段27は、ボルト24を具備し、この場合第1端部は、例えば、方形座金を通して、該腰部支持要素12との固定連結部を構成する。該ボルト24の第2端部は、ねじ山を設けた軸ボア24aと、スリーブ34の端部と嵌合うねじ付き端面とを具備する。スリーブ34は、ボルト24に対応する軸ボアを有し、すなわち、該ボルト24の非ねじ部分に嵌合う直径を有する。
【0048】
スリーブ34とボルト24をねじ35と結合して組み立てることにより、ひじ掛け7と該スリーブ34の間に方向決定された固定連結が設けられ、該ボルト24と該腰後部位が要素12を支持する。この組立体は、椅子背部の位置を変更するための必要力を伝達するように設計される。
【0049】
腰部支えの所望の調整を可能にする第2の実施態様において、スリーブ34は、適切な調整装置を用いて該ひじ掛け7に関してその縦軸の回りで転回される如く、ひじ掛け7に取付けられることが注目される。
【0050】
ねじ部分を有する該スリーブ34の端部は、椅子背部の組立てが単純化される如く、椅子のクッションとカバーを通って延びている。
【0051】
さらに、椅子背部のすべての要素は、すべての機能を含む完全な椅子背部フレームが泡クッションに成形されるような方法で設計かつ前取付けされることが注目される。
【0052】
図9において、ひじ掛け7のクッションカバーのための取付け穴36が示される。
【0053】
図10及び図11は、同一傾斜位置を有する椅子背部2を示すが、首支え3は、それぞれ、2つの極端位置にある。図10において、首支え3のための止め用合口が、該要素23とパイプ18の該拡張部分18bの間に移動されることが示される。
【0054】
図11において、首レスト3の移動の制限が、パイプ18aの端部分18cに当接する要素23によって設けられるが、バネ22bは、中間要素として位置付けされる。
【0055】
要素23の端面は、シャフト23が自由に貫通しているボアを設けてある。これは、止め具が正しい位置に保たれることを保証する。
【0056】
図12は、完全傾倒位置において椅子背部2を示し、首支え3は、図11に示されたと同一位置にあり、そして腰部支え6は完全引込み位置にある。
【0057】
上記の如く、本配置は、椅子背部の形状に影響する手段が、椅子背部が直立着席位置にある時、使用者の下方背部のための明白な支えを与えるために適合されるが、該手段は、該椅子背部が後方の横臥位置の方に傾倒される時、使用者の下方背部のための支えを漸減させる可倒式椅子を設ける。
【0058】
そのような可倒式椅子のための3つの特定応用分野は、椅子背部の傾斜に関する首支えの調整に関して、いろいろな必要条件を提起することがわかった。TVを見ることは、最大の移動を必要とする。読書と通常着席椅子としての椅子の使用は、関連椅子背部位置に関して首レストの角度位置のわずかな調整を含む「標準位置」と呼ばれる中間位置を必要とする。休息位置又は横臥位置は、椅子の正立位置とほとんど同一の首レストの角度位置を必要とする。
【0059】
本椅子配置は、標準位置の自動再確立を含む、TVを見る、読書する又は休息するために適合するための首レストの調整の手動変更を可能にする。
【0060】
上記の実施態様は、椅子背部が該椅子背部を通って水平に延びている軸、又は使用者のひじの高さの少し下の軸の回りで旋回する椅子に関連して開示された。椅子の椅子背部が後方に傾斜された時、座席の後部5Aは、椅子背部2の旋回軸9において中心を有する円形経路に沿って移動される。
【0061】
関連した利点は、ひじ掛け7が常に快適位置にあることである。
【0062】
高い椅子背部を有する椅子において、背部の上方部分は、首レストとして形状付けられ、そして設計要求に椅子背部と首支えの間に仕切りが含まれない時、首レストの位置を椅子背部に関して変更する際にカバーの緩みと張りの問題に直面する。
【0063】
しかし、本配置において、クッションとカバーを設計する時、当然の注意が為される。
【0064】
椅子背部の後部側において、しわとひだのない平面を有することが、しばしば望ましく、そして椅子背部と首レストの間の連結に関連して通常の蝶番が選ばれる時、これは、フレームがカバーによって隠された際に、首支えの旋回軸が後カバーからある距離において位置付けられ、この距離は、事実、弧状後方椅子背部が望まれる時増大されるような大きな値であることに関与する。
【0065】
カバーの通常の張りと緩みを回避するために、本発明により、蝶番の代わりに、円形案内が使用される。これは、椅子背部と首レストの間の連結において理論的旋回軸を与え、椅子背部フレームのずっと背後に位置付けられるために、カバーの張りと緩みが最小される。
【0066】
要するに、本発明は、椅子背部がひじ掛けに接近して位置付けられた軸の回りで旋回される可倒式椅子に関連して特定の応用があると言える。 これにより、調整機構は、ひじ掛けの移動に関連する。
【0067】
さらに、本配置は、椅子背部と椅子背部の懸架装置の間、すなわち、スリーブ34と取付けボルト24の間に指向性連結を設ける。
【0068】
本発明はまた、使用者の下方背部のための明白な支えと、椅子背部が傾倒される時漸減する支えとを設けるためにひじ掛けに関連した調整装置である。
【0069】
椅子フレームと首レストの間の引っ張り棒の長さは、変化され、そして首レストの個別の調整を設ける。
【0070】
引っ張り棒の長さに対する調節機構はまた、手動調節の後、首レストの自動復帰を設ける。
【0071】
首支えと椅子フレームの間の連結を設ける弧状案内は、椅子背部の外側に理論的中心を有する旋回点の可能性を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常の可倒式椅子と本発明による調整可能な椅子背部を含む本発明による椅子の間の差異を概略的に示す。
【図2】通常の可倒式椅子と本発明による調整可能な椅子背部を含む本発明による椅子の間の差異を概略的に示す。
【図3】通常の可倒式椅子と本発明による調整可能な椅子背部を含む本発明による椅子の間の差異を概略的に示す。
【図4】首支えを調整する付加的機能を破線で示し、単純な実施態様の椅子を実線で示す。
【図5】直立位置において示された、本発明による椅子の実施態様の主要な機能の概略側面図A、使用者の下方背部の支えの領域の拡大スケールにおける上からの略図Bである。
【図6】椅子が傾倒位置にあり、対応する調整機構の詳細を拡大スケールで示す、第5A図に類似する概略側面図である。
【図7】側面図において見た時、第6図に示された調整機構の詳細を示す。
【図8】前面図において第7図による機構を示す。
【図9】特に、使用者の下方背部の支えのための事前調整に関する調整機構の詳細を示す。
【図10】首支えの異なる極端位置に関して、椅子背部が同一傾斜を取る時の機構を示す。
【図11】首支えの異なる極端位置に関して、椅子背部が同一傾斜を取る時の機構を示す。
【図12】首支えが直立位置にあり、使用者の下方背部のための支えが完全引込み位置にある、完全傾倒位置における椅子背部を示す。
【符号の説明】
1 椅子
2 椅子背部
3 首支え
4 椅子フレーム
5 椅子座席

Claims (4)

  1. 椅子座席(5)に対して調整可能な椅子背部(2)と、首支え(3)とを具備し、
    該椅子背部(2)が、椅子フレーム(4)に対して水平定置旋回軸(9)の回りで上昇位置と下降位置との間で旋回するように取り付けられ、且つ該椅子背部(2)の下方端部において、連結リンク(9A)によって椅子座席(5)に旋回可能に連結されていて、
    上記旋回軸(9)の回りの椅子背部(2)の種々の傾斜位置が、椅子座席(5)を、椅子フレーム(4)に対して前後に移動させ、
    該首支え(3)が、下方端において該椅子背部(2)に沿って延びている棒(18)の上方端に連結されており、
    該棒(18)の下方端が、該椅子背部(2)の旋回軸(9)の上方に配置されたリンク(17)に連結されており、
    該棒(18)の長さと上方の連結点(19)及び下方の連結点(17)の位置とによって、椅子背部(2)が上昇位置から下降位置に移動するとき、首支え(3)が椅子背部(2)に対する傾斜を徐々に増加するようになっている椅子の配置において、
    該棒(18)が、調節手段(18a、18b、21)及び係止手段(22、22a)を備えていて、該調節手段(18a、18b、21)及び係止手段(22、22a)によって、該棒(18)の長さを調整して、椅子背部(2)に対する首支え(3)の傾斜位置を調整することができることを特徴とする椅子の配置。
  2. 棒(18)が、パイプ(18a)において案内されるシャフト(21)を具備し、パイプ(18a)とシャフト(11)の間に、動作可能な係止手段(22、22b)が設けられており、 該係止手段(22,22b)が、シャフト(21)とパイプ(18a)を相互に係止させて、棒(18)に所定長を与え、該係止手段(22,22b)の係止効果を解除させることにより、棒(18)の長さを変更することができ、椅子背部(2)に関する首支え(3)の傾斜位置を変更することができる請求項の配置。
  3. 該係止手段(22、22b)が、端部止め具(18c、23)を具備していて、棒の長さの変更させて、首支え(3)の最初の位置に拘らず、最も端の位置の間での椅子背部(2)の移動を可能にする請求項の配置。
  4. 該係止手段(22、22b)によって、最も端の位置に首支え(3)がない状態で、最も端の位置の方への椅子背部(2)のシフトにより、椅子背部(2)の移動が、対応する端部止め具(18c、23)による係止手段(22、22b)に作用して、椅子背部(2)と首支え(3)が対応する最も端の位置の方に同時に移動せしめ、係止手段(22、22b)を解除し、該椅子背部(2)及び該首支え(3)のそれぞれ対応する端部位置に同時に移動せしめる請求項1−3のいずれか1の配置。
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