JP3617650B2 - 接続部材貼付装置 - Google Patents

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本発明は、ガラス基板等の基板上にフィルム状電子部品等の電子部品を実装する部品実装装置に係り、とりわけ、基板や電子部品等のワークに形成されたリード部に異方性導電膜等の接続部材を貼り付ける接続部材貼付装置に関する。
従来から、液晶表示装置等のフラットパネルディスプレイを製造するための部品実装装置として、ガラス基板上にフィルム状電子部品を実装する部品実装装置が知られている。
このような部品実装装置においては一般に、接続部材貼付装置によりガラス基板の表面に形成されたリード部に異方性導電膜等の接続部材を貼り付けた後、この貼り付けられた接続部材を介してガラス基板上にフィルム状電子部品を実装している。なお、接続部材貼付装置においては、ガラス基板を挟んでその上面側および下面側にそれぞれ熱圧着装置およびバックアップを設け、バックアップによりガラス基板の下面を支持した状態で、ガラス基板の上面に供給されるテープ状の接続部材をその上方から熱圧着装置により熱圧着することにより、ガラス基板のリード部に接続部材を貼り付けている。
ところで、このような部品実装装置により製造されるフラットパネルディスプレイは、そのパネルサイズが大型化する傾向にあり、図2に示すように、ガラス基板31の上下両面に複数のフィルム状電子部品32が実装される種類のものが一般的になりつつある。
このようなフラットパネルディスプレイでは、ガラス基板31の上下両面に形成されたリード部31a,31bに接続部材33を貼り付ける必要がある。このため、従来の接続部材貼付装置においては一般に、ガラス基板31の一方の面(例えば上面)に形成されたリード部31aに接続部材33を貼り付けた後、反転装置によりガラス基板31を反転させてその上下方向の向きを逆にし、再度、もう一方の面(例えば下面)に形成されたリード部31bに接続部材33を貼り付けるようにしている(特許文献1参照)。
特開平8−133560号公報
しかしながら、上述した従来の接続部材貼付装置では、ガラス基板の上下両面に形成されたリード部に接続部材を貼り付ける場合、ガラス基板を反転するための反転装置が必要となるので、コストがかさむとともに、反転動作の影響でタクトタイムが長くなり装置効率が低下するという問題がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、タクトタイムを短縮して装置効率を向上させることができる安価でかつ簡易な接続部材貼付装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ワークの上面および下面にそれぞれ形成された上面側リード部および下面側リード部に接続部材を貼り付ける接続部材貼付装置において、ワークの上面側リード部に上方より接続部材を貼り付ける第1貼付機構と、前記ワークの下面側リード部に下方より接続部材を貼り付ける第2貼付機構とを備え、前記第1貼付機構は、前記ワークの上面側リード部に沿って接続部材を供給する第1接続部材供給装置と、前記ワークの縁部を下面側から支持する第1バックアップと、前記ワークを挟んで前記第1バックアップに対向して設けられた第1圧着装置とを備え、前記第2貼付機構は、前記ワークの下面側リード部に沿って接続部材を供給する第2接続部材供給装置と、前記ワークの縁部を上面側から支持する第2バックアップと、前記ワークを挟んで前記第2バックアップに対向して設けられた第2圧着装置とを備えるとともに、前記第2圧着装置には、可動式の遮蔽機構が設けられ、前記可動式の遮蔽機構は、前記第2圧着装置と前記接続部材との間に位置付けられることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記第2貼付機構は、前記第1貼付機構により上面側リード部に接続部材が貼り付けられたワークの下面側リード部に下方より接続部材を貼り付けるものであることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記可動式の遮蔽機構は遮蔽板であり、前記遮蔽板は樹脂素材からなることを特徴とする。

本発明によれば、ワークの上下両面に形成されたリード部に接続部材を貼り付ける場合でも、反転装置等を不要にしてコストを抑えるとともに、反転動作の影響でタクトタイムが長くなることを防止して装置効率を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明による接続部材貼付装置の一実施の形態を示す図である。なお、本実施の形態では、接続部材が貼り付けられるワークとして、液晶表示装置やプラズマディスプレイパネルとして一般的に用いられるガラス基板を用いる場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る接続部材貼付装置1は、ガラス基板31の上面および下面にそれぞれ形成された上面側リード部および下面側リード部(図2の符号31a,31b参照)に異方性導電膜等の接続部材を貼り付けるものであり、X軸、Y軸およびθ軸方向に駆動可能な搬送ステージ(図示せず)上に載置されて搬送されるガラス基板31の上面側リード部に接続部材を貼り付ける第1貼付機構10と、第1貼付機構10により上面側リード部に接続部材が貼り付けられたガラス基板31をその姿勢を保持したまま受け取り、この受け取られたガラス基板31の下面側リード部に接続部材を貼り付ける第2貼付機構20とを備えている。
ここで、第1貼付機構10は、ガラス基板31の上面側リード部に沿って接続部材テープ41を供給する第1接続部材供給装置11と、ガラス基板31の縁部を下面側から支持する第1バックアップ12と、ガラス基板31を挟んで第1バックアップ12に対向して設けられた第1熱圧着装置13とを備えている。なお、第1接続部材供給装置11は、接続部材テープ41を繰り出す繰出リール14と、繰出リール14から繰り出された接続部材テープ41を巻き取る巻取リール15と、接続部材テープ41の搬送経路中に設けられたガイドローラ16と、接続部材テープ41に担持された接続部材のみを切断する切断装置(図示せず)とを有している。これにより、ガイドローラ16によって送られる接続部材テープ41に担持された接続部材は切断装置によって所定の長さごとに切断される。また、第1熱圧着装置13は、ガラス基板31上に接続部材テープ41を押し付けて接続部材テープ41に担持された接続部材のうち切断装置にて所定の長さに切断された切断片を熱圧着する第1加熱ツール17と、第1加熱ツール17が接続部材テープ41に当接するよう第1加熱ツール17を上下方向に移動させる第1シリンダ18とを有し、第1バックアップ12により支持されたガラス基板31の上面側リード部に、第1接続部材供給装置11により供給された接続部材テープ41に担持された接続部材のうち切断装置にて所定の長さに切断された切断片を貼り付けるようになっている。
一方、第2貼付機構20は、ガラス基板31の下面側リード部に沿って接続テープ41′を供給する第2接続部材供給装置21と、ガラス基板31の縁部を上面側から支持する第2バックアップ22と、ガラス基板31を挟んで第2バックアップ22に対向して設けられた第2熱圧着装置23とを備えている。なお、第2接続部材供給装置21は、接続部材テープ41′を繰り出す繰出リール24と、繰出リール24から繰り出された接続部材テープ41′を巻き取る巻取リール25と、接続部材テープ41′の搬送経路中に設けられたガイドローラ26と、接続部材テープ41′に担持された接続部材のみを切断する切断装置(図示せず)とを有している。これにより、ガイドローラ26によって送られる接続部材テープ41′に担持された接続部材は切断装置によって所定の長さごとに切断される。また、第2熱圧着装置23は、ガラス基板31上に接続部材テープ41′を押し付けて接続部材テープ41′に担持された接続部材のうち切断装置にて所定の長さに切断された切断片を熱圧着する第2加熱ツール27と、第2加熱ツール27が接続部材テープ41′に当接するよう第2加熱ツール27を上下方向に移動させる第2シリンダ28とを有し、第2バックアップ22により支持されたガラス基板31の下面側リード部に、第2接続部材供給装置21により供給された接続部材テープ41′に担持された接続部材のうち切断装置にて所定の長さに切断された切断片を貼り付けるようになっている。なお、第2加熱ツール27には、可動式の遮熱板(遮熱機構)29が設けられており、ガラス基板31に対して接続部材を熱圧着しない待機状態において第2加熱ツール27からの熱の影響により接続部材テープ41′に担持された接続部材が硬化することを防止するようになっている。なお、遮熱板29の材料としては、熱伝導率の低い樹脂素材等を用いることができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、X軸、Y軸およびθ軸方向に駆動可能な搬送ステージ(図示せず)上にガラス基板31を載置して固定した状態で、搬送ステージ(図示せず)を移動させ、ガラス基板31の上面に形成された上面側リード部を第1貼付機構10の第1バックアップ12と第1熱圧着装置13との間に位置付ける。なおこのとき、第1貼付機構10の第1バックアップ12と第1加熱ツール17とは図1に示すように互いに離間した状態にある。
この状態で、繰出リール14より繰り出された接続部材テープ41をガイドローラ16上で送り、接続部材テープ41に担持された接続部材のうち切断装置にて所定の長さに切断された切断片を第1加熱ツール17の下方に移動させる。
そして、第1シリンダ18により第1加熱ツール17を下方へ移動させるとともに、駆動部(図示せず)により第1バックアップ12を上方へ移動させる。これにより、第1バックアップ12によりガラス基板31の下面が支持された状態で、ガラス基板31の上面に供給される接続部材テープ41をその上方から第1加熱ツール17により押圧し、ガラス基板31の上面に形成された上面側リード部に、接続部材テープ41に担持された接続部材を熱圧着する。
ここで、第2貼付機構20は、第1貼付機構10によりガラス基板31の上面側リード部に接続部材が貼り付けられている間は待機状態となり、第2貼付機構20の第2バックアップ22と第2加熱ツール27とは図1に示すように互いに離間した状態にある。また、繰出リール24より繰り出された接続部材テープ41′がガイドローラ26上で送られ、接続部材テープ41′に担持された接続部材のうち切断装置にて所定の長さに切断された切断片が第2加熱ツール27の上方に移動される。このような待機状態において、可動式の遮熱板29は、第2加熱ツール27の加熱面を覆うように第2加熱ツール27と接続部材テープ41′との間に位置付けられる。
その後、ガラス基板31の上面側リード部に接続部材が貼り付けられた後、第1貼付機構10において、第1シリンダ18により第1加熱ツール17を上方へ移動させるとともに、駆動部(図示せず)により第1バックアップ12を下方へ移動させる。また、X軸、Y軸およびθ軸方向に駆動可能な搬送ステージ(図示せず)の移動により、ガラス基板31の下面に形成された下面側リード部を第2貼付機構20の第2バックアップ22と第2熱圧着装置23との間に位置付ける。
そして、第2加熱ツール27と接続部材テープ41′との間から遮熱板29を待避させた後、第2シリンダ28により第2加熱ツール27を上方へ移動させるとともに、駆動部(図示せず)により第2バックアップ22を下方へ移動させる。これにより、第2バックアップ22によりガラス基板31の上面が支持された状態で、ガラス基板31の下面に供給される接続部材テープ41′をその下方から第2加熱ツール27により押圧し、ガラス基板31の下面に形成された下面側リード部に、接続部材テープ41′に担持された接続部材を熱圧着する。
その後、第2貼付機構20において、第2シリンダ28により第2加熱ツール27を下方へ移動させるとともに、駆動部(図示せず)により第2バックアップ22を上方へ移動させる。また、可動式の遮熱板29が、第2加熱ツール27の加熱面を覆うように第2加熱ツール27と接続部材テープ41′との間に位置付けられ、待機状態となる。
なお、以上のような動作は、接続部材が貼り付けられるべき全てのガラス基板31に対して連続的に行われる。
このように本実施の形態によれば、第1貼付機構10によりガラス基板31の上面側リード部に接続部材を貼り付けるとともに、第1貼付機構10により上面側リード部に接続部材が貼り付けられたガラス基板31を第2貼付機構20により受け取り、第2貼付機構20により、この受け取られたガラス基板31の下面側リード部に接続部材を貼り付けるので、ガラス基板31の上下両面に形成されたリード部に接続部材を貼り付ける場合でも、ガラス基板31を反転することなく行うことができる。このため、反転装置等を不要にしてコストを抑えるとともに、反転動作の影響でタクトタイムが長くなることを防止して装置効率を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、第2貼付機構20の可動式の遮熱板29により、接続部材テープ41′の下方に位置付けられる第2熱圧着装置23の第2加熱ツール27からの熱を遮断するようにしているので、ガラス基板31に対して接続部材を熱圧着しない待機状態において、第2熱圧着装置23の第2加熱ツール27の待避距離を最小限に抑えつつ、第2加熱ツール27からの熱の影響により接続部材テープ41′に担持された接続部材が硬化することを効果的に防止することができる。
なお、上述した実施の形態においては、接続部材テープ41′の下方に位置付けられて接続部材テープ41′に熱の影響を与えやすい第2熱圧着装置23の第2加熱ツール27にのみ遮熱板29を設けているが、これに限らず、第1熱圧着装置13の第1加熱ツール17に遮熱板を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、接続部材が貼り付けられるワークとして、液晶表示装置やプラズマディスプレイパネルとして一般的に用いられるガラス基板31を用いているが、これに限らず、任意の基板や電子部品等に適用することが可能である。また、接続部材についても、異方性導電膜以外の他の任意の接続部材を用いることができる。
さらに、上述した実施の形態においては、ガラス基板31の上面側リード部に接続部材を貼付した後、下面側リード部に接続部材を貼付する例を説明したが、下面側リード部に接続部材を貼付した後、上面側リード部に接続部材を貼付するようにしてもよい。
また、ガラス基板31に対して接続部材を加熱ツール17,27を用いて熱圧着する例で説明したが、接続部材が常温においても充分な粘性を有する場合には、必ずしも加熱を行う必要はない。
また、搬送ステージを用いて、ガラス基板31を第1貼付機構10と第2貼付機構20との間で移動させる例で説明したが、ガラス基板の位置を固定とし、第1貼付機構10と第2貼付機構20とを移動させるようにしてもよい。
本発明による接続部材貼付装置の一実施の形態を示す図。 部品実装装置により製造されるフラットパネルディスプレイの一例を示す図。
符号の説明
1 接続部材貼付装置
10 第1貼付機構
11 第1接続部材供給装置
12 第1バックアップ
13 第1熱圧着装置
14 繰出リール
15 巻取リール
16 ガイドローラ
17 第1加熱ツール
18 第1シリンダ
20 第2貼付機構
21 第2接続部材供給装置
22 第2バックアップ
23 第2熱圧着装置
24 繰出リール
25 巻取リール
26 ガイドローラ
27 第2加熱ツール
28 第2シリンダ
29 遮蔽板(遮蔽機構)
31 ガラス基板(ワーク)
41,41′ 接続部材テープ

Claims (3)

  1. ワークの上面および下面にそれぞれ形成された上面側リード部および下面側リード部に接続部材を貼り付ける接続部材貼付装置において、ワークの上面側リード部に上方より接続部材を貼り付ける第1貼付機構と、前記ワークの下面側リード部に下方より接続部材を貼り付ける第2貼付機構とを備え、前記第1貼付機構は、前記ワークの上面側リード部に沿って接続部材を供給する第1接続部材供給装置と、前記ワークの縁部を下面側から支持する第1バックアップと、前記ワークを挟んで前記第1バックアップに対向して設けられた第1圧着装置とを備え、前記第2貼付機構は、前記ワークの下面側リード部に沿って接続部材を供給する第2接続部材供給装置と、前記ワークの縁部を上面側から支持する第2バックアップと、前記ワークを挟んで前記第2バックアップに対向して設けられた第2圧着装置とを備えるとともに、前記第2圧着装置には、可動式の遮蔽機構が設けられ、前記可動式の遮蔽機構は、前記第2圧着装置と前記接続部材との間に位置付けられることを特徴とする接続部材貼付装置。
  2. 前記第2貼付機構は、前記第1貼付機構により上面側リード部に接続部材が貼り付けられたワークの下面側リード部に下方より接続部材を貼り付けるものであることを特徴とする請求項1に記載の接続部材貼付装置。
  3. 前記可動式の遮蔽機構は遮蔽板であり、前記遮蔽板は樹脂素材からなることを特徴とする請求項1記載の接続部材貼付装置。
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