JP3617592B2 - ファクシミリ装置及びファクシミリ送信制御方法 - Google Patents

ファクシミリ装置及びファクシミリ送信制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データをMH方式等で符号化してから送信することのできるファクシミリ装置に関する。また、本発明は、画像データをそのまま送信するか、MH方式等で符号化してから送信するかの選択をするファクシミリ送信制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置で用いられるデータの圧縮法には、MH(Modified Huffman)、MR(Modified READ)及びMMR(Modified MR)の符号化方式がある。これらの圧縮法ではデータの種類によっては必ずしも圧縮がかからず逆に原データ(圧縮前の画像データ)よりもデータサイズが大きくなってしまうことがある。
【0003】
そこで、従来のファクシミリ装置では、画像データの読み込み時には、次のような処理を行っていた。すなわち、図6に示すように、ファクシミリ装置はスキャナ(図示せず)で読み取った画像データを一旦RAM(Random Access Memory)50に記憶する。そして、この原データをMH圧縮部(符号化部)51でMH圧縮し、マルチプレクサ(MPX)53を介して蓄積メモリ(蓄積部)54に格納する。
【0004】
そして、このファクシミリ装置は、蓄積メモリ54に格納されたデータのサイズからMH圧縮によって原データよりも大きくなっていないかどうかを判定部52で判定し、大きくなっていた場合にはMH圧縮部51によって得られたデータを廃棄し、原データをマルチプレクサ53を介して蓄積メモリ54に格納する。一方、大きくなっていない場合には原データを廃棄して蓄積メモリ54にはMH圧縮したデータを残しておく。
【0005】
その後、このファクシミリ装置は蓄積メモリ54に格納されているデータを公衆回線網を介して受信側のファクシミリ装置に送信する。送信が終了すると、ファクシミリ装置は蓄積メモリ54の内容を消去し、蓄積メモリ54の容量を確保する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のファクシミリ装置には次のような問題があった。すなわち、この従来のファクシミリ装置では、原データはMH圧縮した後でも再度使用される可能性があるために、RAM50にしばらく保持されていなければならなかった。そのため、RAM50では処理待ちの状態となって、例えば画像データの読み込み処理が滞る結果となっていた。また、蓄積メモリ54には原データが格納される場合もあるので、最低でも読み取りデータを格納することができる容量が必要であった。これは大容量の蓄積メモリ54が必要であることを意味していた。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、データの蓄積後に処理済みの原データの内容を直ちに消去することができ、更には、処理を簡略化するとともにデータを蓄積する蓄積部の容量の縮小を図ったファクシミリ装置及びファクシミリ送信制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、画像データをMH、MR又はMMR方式のうち少なくとも1つの方式で送信することができるファクシミリ装置において、前記画像データをJBIG方式で圧縮する第1の符号化部と、前記第1の符号化部で圧縮されたデータを蓄積する蓄積部と、前記蓄積部に蓄積されているデータをJBIG方式で復号する復号化部と、前記復号化部で復号されたデータをMH、MR又はMMR方式のいずれかの方式で符号化する第2の符号化部とを備えたものであり、当該ファクシミリ装置の内部又は外部のいずれかに設けられている判断部によって、前記復号化部で復号化されたデータを送信するか、前記第2の符号化部で符号化されたデータを送信するかの判断を前記第1の符号化部で圧縮されたデータの圧縮効率に基づいて行うようにしている。
【0009】
このような構成によると、ファクシミリ装置はスキャナ等で読み取った画像データを第1の符号化部でJBIG圧縮してフラッシュメモリ等の蓄積部に蓄積する。一般的にJBIG方式は圧縮を行うと必ず原データよりサイズが小さくなるので、蓄積部の記憶容量を小さくしておくことができる。
【0010】
そして、データの送信の際には、蓄積部に蓄積されたデータを復号化部で復号化する。そして、例えばCPUによる判断部で蓄積部のデータサイズ等から求められる圧縮効率に基づいてMH方式等で圧縮して送信するか、そのままJBIG復号化されたデータを送信するかの判断をする。
【0011】
JBIG方式とMH方式等には相関があるので、JBIG方式の圧縮効率によってMH方式等の圧縮効率を予測することができる。これにより、MH方式等の符号化によってある程度の圧縮効果が期待できない場合にはMH符号化せず復号化部によって得られたデータを送信し、一方、圧縮効果が得られる場合に限って第2の符号化部で圧縮を行ってから送信する。
【0012】
また、本発明では、上記構成において、更に原稿画像を読み取る読み取り部を備え、ハンディタイプとしている。このような構成によると、ファクシミリ装置は、公衆回線網と接続が切れた状態であっても、読み取り部で画像データを読み取っていき、蓄積部に蓄積していく。そして、送信の際には公衆回線網に接続をすることによってデータを送信する。
【0013】
また、本発明では、上記構成において、前記第1の符号化部及び前記蓄積部はコードレスのパーソナルハンディスキャナとしてファクシミリ装置本体と切り離して画像を読み取ることができるようにしている。
【0014】
このような構成では、ファクシミリ装置は本体部とハンディスキャナとから成る。ハンディスキャナでは、本体部と切り離された状態で画像データを読み取ることが可能で、フラッシュメモリ等の蓄積部にそのデータを蓄積していく。そして、本体と接続することにより本体側でMH方式等の符号化を行うかどうかの判断をして送信を行う。
【0015】
また、本発明では、画像データを送信する際に前記画像データをそのまま送信するか、MH、MR又はMMR方式のうちいずれか1つの方式で符号化してから送信するかの選択をするファクシミリ送信制御方法において、前記画像データをJBIG方式で圧縮し、そのJBIG方式で圧縮されたデータの圧縮効率に基づいて前記選択を行っている。
【0016】
このような構成では、送信しようとする画像データをMH方式等で符号化する前にJBIG方式で圧縮し、その圧縮効率によってMH方式等の符号化を行うかどうかの選択をしているので利用されないMH圧縮作業を行わなくてもよくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は本実施形態を概略的に図示したものである。本実施形態のファクシミリ装置は読み取った画像データをメモリ1に記憶し、まずJBIG圧縮部(符号化部)2によって圧縮し、フラッシュメモリ等の蓄積メモリ3に蓄積する。
【0018】
そして、送信の際には、蓄積メモリ3に蓄積されているデータをJBIG復号化部4で復号化して原データを得る。更に、判断部5で蓄積メモリ3に蓄積されているデータの圧縮効率に基づいてMH符号化するか否かの判断をする。本実施形態では、画像データ(原データ)は一律となるように決めているので、蓄積メモリ3でのデータサイズによって直ちに圧縮効率を知ることができる。
【0019】
MHによる圧縮とJBIGによる圧縮の効率には相関がある。これは、MH圧縮に使用するランレングス符号化の特徴によりあるところから急激に圧縮の低下が見られる。それと、データの種類に比較的依存性が低いJBIG方式の圧縮の関係は図7のようになる。この相関により2つの圧縮方式でどの程度の圧縮率になるかは互いに予想することができる。
【0020】
本実施形態では、例えば、蓄積メモリ3に蓄積されたデータのサイズが原データの40%以上あるかどうかを基準にして送信時にMH圧縮をするか否かの判断をする。すなわち、JBIG圧縮したデータのサイズが原データの40%より小さいときには、MH圧縮後のデータは原データよりサイズが小さくなると判断できるので、MH符号化部6でMH圧縮を行い、これによって得られたデータを公衆回線網を介して受信側のファクシミリ装置に送信する。一方、蓄積メモリ3でのデータサイズが原データのサイズの40%以上のときには、MH符号化をしても実質的に圧縮の効果が得られないのでJBIG復号化部4で得られた原データをMH符号化せずそのまま送信する。
【0021】
本実施形態では、上記従来のファクシミリ装置と同様にデータの種類に応じてMH符号化するか否かの判断をする装置となっている。その一方で、JBIG圧縮は一般的にMH方式等の圧縮法に比べて圧縮効率が高く、JBIG圧縮後のデータのサイズは必ず原データのサイズより小さくなるため、蓄積メモリ3には原データのサイズのおよそ60%の記憶容量があれば実際的には十分である。したがって、上記従来のファクシミリ装置(図6)に比べて蓄積メモリ3の容量を小さくすることができる。
【0022】
また、蓄積メモリ3でのデータサイズに基づいてMH符号化をするか否かの判断をしているので、原データをJBIG圧縮部2で圧縮して蓄積メモリ3に蓄積してしまえば、この原データは不要となる。したがって、メモリ1から原データの内容を消去し、引き続きデータ読み取り処理等をすることが可能である。
【0023】
更に具体的となるように本実施形態の構成について説明する。本実施形態はハンディタイプのファクシミリ装置である。このファクシミリ装置は小型で持ち運び可能で、公衆回線網とは接続されていない状態で原稿画像を読み取って画像データを蓄積するものである。そして、公衆回線網に直接接続することによってデータを受信側のファクシミリ装置に送信する。
【0024】
図2はそのファクシミリ装置ののブロック図である。ファクシミリ装置はCPU(Central Processing Unit)10によって制御される。CPU10は、図1におけるJBIG圧縮部2、JBIG復号化部4、判断部5及びMH符号化部6における処理を行う。また、CPU10はこれらの処理のために、一時的に必要なデータを記憶するRAM(Random Access Memory)14と、プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)15とを備える。
【0025】
そして、CPU10には、画像を読み取る読み取り部11と、キー操作入力及び画面表示を行う操作表示部12と、JBIG圧縮したデータを蓄積するための蓄積メモリ13と、モデム16と、公衆回線網と接続をするためのNCU(Network Contol Unit)17とが接続される。読み取り部11で読み取った画像データはまずRAM14に記憶され、CPU10によってJBIG圧縮され、蓄積メモリ13に蓄積される。
【0026】
図3は送信制御処理のフローチャートである。ファクシミリ装置の蓄積メモリ13に蓄積されているデータを送信するためには、まずステップS5でファクシミリ装置を公衆回線網に接続する。そして、ステップS10で蓄積メモリ13に格納されているデータをJBIG復号化して原データを得る。
【0027】
次に、ステップS15で蓄積メモリ13に格納されているデータのサイズを参照して原データの40%以上のデータサイズであるか否かの判断をする。JBIG圧縮後のデータのサイズが原データの圧縮サイズの40%以上であるときには、MH符号化しても上述のように実質的な効果が得られないので、MH符号化を行わないでステップS25で原データを送信する。
【0028】
一方、ステップS15で40%以上でないときには、ステップS20でMH符号化を行い、データのサイズを原データよりも小さくしてからステップS25で送信を行う。このように送信の際には、JBIG圧縮されたデータの圧縮効率に基づいてMH符号化するか否かの判断をする。
【0029】
また、上記送信制御処理を以下のように変え、受信側のファクシミリ装置で符号化方式を決定するような特殊な送信制御とすることも可能である。図4はこの場合の処理を示すフローチャートである。ここでは、ファクシミリ装置に用いられる符号化の方式にはMH方式の他にMR、MMR方式があることも考慮されている。MR及びMMR方式は圧縮効率に関してはMH方式と同様にJBIG方式と相関が認められ、JBIG圧縮後のデータサイズからMR、MMR各方式による圧縮の効率を判断することができる。
【0030】
まずステップS40で、ハンディタイプのファクシミリ装置を公衆回線網に接続し、ファクシミリ装置に格納されているデータを送信可能とする。次に、ステップS45でデータをJBIG復号化する。次に、ステップS50では、蓄積メモリ13に蓄積されたデータのサイズ情報を受信側に送って受信側に符号化方式を問合せる。
【0031】
そして、ステップS55で、このサイズ情報に基づいて受信側でMH、MR又はMMR方式のうちいずれかの方式で送信するのか、全く符号化を行わないで送信するかの判断をする。この判断は、図3に示す処理と同じ基準で行えばよい。MH、MR、MMR方式については一般にMH、MR、MMR方式の順に圧縮率が向上するので、受信側で受けることのできる最も効率の良い方式となるように決定する。
【0032】
その後、受信側から送信側に決定された内容が返され、送信側ではステップS60でMH等で圧縮を行うかどうかの判断をする。圧縮を行わないで送信するときには、ステップS70に進み、原データを送信する。MH、MR又はMMR方式のいずれかの方式で送信するときには、ステップS65に進み、受信側で決定された方式に従って符号化し、ステップS70で送信を行う。
【0033】
このように、データの送信の際にデータのサイズに基づいてMH方式等の符号化を行うか否かの判断をするのは、受信側で行うことも可能である。これにより、受信側にとって最も効率の良い方式で送信することが可能となるので、送信時間を短縮する効果がある。更に、受信側のファクシミリ装置がJBIG方式のデータ処理に対応したものであれば、送信側からJBIG圧縮されたデータを直接送信するようにしてもよい。
【0034】
とはいうものの、このようなデータ送信を行うためには送信側と受信側の両者で通信手順をあらかじめ特別に設定しておかなければならず、一般的に使用し得る形態とはいえない面がある。これに対して、上述の図3に示す処理を用いた場合には、JBIG圧縮やJBIG復号化といった処理が受信側のファクシミリ装置に影響を及ぼすことがないので、より一般的で広く使用できる形態といえる。
【0035】
以上説明したように、本実施形態のファクシミリ装置によって蓄積メモリ13に蓄積されるデータはJBIG圧縮されたものとなるので、蓄積メモリ13の容量を小さくすることができ、更には蓄積することのできるデータ量を実質的に増大させることも可能となる。また、図1に示すように、読み取りデータが一旦JBIG圧縮されると、原データはもはや不要となるので、後続の処理に影響を受けることなく処理を一元化することができる。したがって、処理が簡易となり、処理速度の向上を図ることができる。尚、JBIG方式以外の可逆圧縮であっても符号化後のデータサイズが原データサイズより大きくならない圧縮方式であれば、JBIG圧縮部2(図1参照)の代わりに使用することができる。
【0036】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態のファクシミリ装置は上記第1の実施形態と同じくハンディタイプであるが、図2においてモデム及びNCU17を除いた18に示す部分から成る。モデム16及びNCU17については、別途、公衆回線網にあらかじめ接続されている通信制御装置に設けられており、ファクシミリ装置からデータを送信するには、ファクシミリ装置をこの通信制御装置に接続し、この通信制御装置を介して行う。また、この通信制御装置には、受信したデータを印刷するプリント部(図示せず)も設けられていて、受信時の処理と画像データの読み込みを別々の装置で行うことができるようになっている。
【0037】
ファクシミリ装置は小型で持ち運び可能で、公衆回線とは接続されていない状態で原稿画像を読み取って画像データをJBIG圧縮して蓄積メモリ13に蓄積する。データを送信するには、このファクシミリ装置を前記通信制御装置に接続し、ファクシミリ装置のCPU10によってJBIG符号化、MH符号化等を行うかどうかの判断、そして、場合によってはMH符号化等の処理を行ってデータの送信をする。詳しくは、図3又は図4に示す処理と公衆回線網に接続する仕方が異なるのみで、その他の点については同様であるので説明を省略する。
【0038】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態のファクシミリ装置は、ファクシミリ装置本体と、コードレスのパーソナルハンディスキャナとから成る。このパーソナルハンディスキャナは画像を読み取る読み取り部と、このデータをJBIG圧縮する符号化部と、JBIG圧縮されたデータを蓄積する蓄積部とから成る。
【0039】
このハンディスキャナは本体とは切り離された状態で画像を読み取ることができ、ブロック構成としては図2において18に示す範囲の部分で上記第2の実施形態のファクシミリ装置と一致する。しかし、CPU10では、読み取ったデータをJBIG圧縮して蓄積メモリ13に格納する処理は行われるが、圧縮後のデータをJBIG復号化したり、MH符号化等を行うか否かの判断をしたり、MH符号化等をする処理は行われないところが異なっている。
【0040】
一方のファクシミリ装置本体は、モデムやNCUに用いて公衆回線網に接続された状態で設置され、更にハンディスキャナからデータを読み込む入力端子と、公衆回線網を介して受信したデータを印刷するプリント部とを有する。本体にハンディスキャナが接続されると、本体では入力端子からハンディスキャナの蓄積メモリ13に蓄積されているデータを読み込み、内蔵の記憶装置に記憶する。そして、送信を行うときには本体側でJBIG復号化やMH復号化を行うか否かの判断を行って必要であればMH符号化等をして送信を行う。
【0041】
データを送信時の処理は上述の第2の実施形態の場合とよく似ているが、本実施形態では、本体側でJBIG復号化等をしているので、ハンディスキャナからデータを一旦読み込んでおけば、その後、ハンディスキャナと本体との接続状態にかかわりなくデータを送信することができるという利点がある。つまり、本体側でデータの送信を行いながら、同時にハンディスキャナでは画像データの読み込みを行うことができるのである。
【0042】
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図5は本実施形態のファクシミリ装置のブロック図である。本実施形態のファクシミリ装置は公衆回線網に接続されて据え置かれるタイプのもので、画像を読み取る読み取り部21も一体に備えたものである。
【0043】
CPU20はファクシミリ装置の全体を制御し、JBIG圧縮や復号化、MH方式による符号化等を行う。そして、CPU20は、一時的に必要なデータを記憶するRAM25と、処理プログラム等を記憶するROM26とを備える。そして、CPU20には、画像を読み取る読み取り部21と、受信したデータを印刷するためのプリント部22と、キー操作入力及び画面表示を行う操作表示部23と、JBIG圧縮したデータを蓄積するための蓄積メモリ24と、モデム27とが接続されている。モデム27にはNCU28が接続され、NCU28は公衆回線網に接続されている。
【0044】
本実施形態のファクシミリ装置は、通常、読み取り部11で読み取ったデータをJBIG圧縮して蓄積メモリ3に蓄積しながら、速やかにMH符号化するか否かの判断を行ってデータの送信をするものとして使用される。このとき、CPU20は蓄積メモリ24に蓄積されているデータのサイズに基づいてJBIG圧縮効率を求め、MH方式等の符号化を行うかどうか判断する。
【0045】
送信制御処理については上記第1の実施形態と同様である。但し、本実施形態のファクシミリ装置は公衆回線網に接続された状態に置かれているので、公衆回線網に接続する手順は省略される。
【0046】
本実施形態では、読み込んだデータがJBIG圧縮されると直ちに消去可能となるので、データを保持する必要がなくなり、上記第1の実施形態と同じく処理を一元化することができる。尚、本実施形態のファクシミリ装置はファクシミリ機能をもった電話やパソコン等の情報機器にも利用することが可能である。
【0047】
【発明の効果】
<請求項1の効果>
以上説明したように本発明によれば、JBIG圧縮後には原データを残しておく必要がないので、画像データを記憶していたRAM等の内容を消去し、次の画像読み取り処理等のために使用することができる。そのため、処理が一元化できるのでファクシミリ装置での処理が簡易となるとともに処理速度の向上が図れる。また、JBIG圧縮は一般にMH方式等に比べて圧縮効率が高く、蓄積部の容量を小さくすることもできる。
【0048】
<請求項2の効果>
ファクシミリ装置はハンディタイプとなっているので、自由に持ち運びすることができる。読み取り部で読み取った画像データを蓄積部にJBIG圧縮して蓄積していき、データを送信する場合には、公衆回線網に接続することによってデータの送信を行うことができる。
【0049】
<請求項3の効果>
ファクシミリ装置は本体及びハンディスキャナから成り、ハンディスキャナは本体と切り離された状態で画像データを読み取ることができる。そして、本体にデータを送ることにより、ハンディスキャナは本体側の処理と別個独立に使用することが可能である。
【0050】
<請求項4の効果>
画像データをJBIG圧縮し、その圧縮効率に基づいてMH方式等の符号化を行うか否かの選択をするので、MH圧縮が有効かどうかについてMH符号化を行う前に判断することができる。そして、圧縮が有効な場合にのみMH方式等の圧縮を行ってデータを送信することができる。このような送信制御方法によると、処理が一元化されるため、処理の待ち状態のような非効率的な時間を削減でき、処理の簡易化や処理速度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のファクシミリ装置の概略図。
【図2】そのファクシミリ装置のハンディスキャナの構成を示すブロック図。
【図3】そのファクシミリ装置の送信制御処理のフローチャート。
【図4】その送信制御処理の別例を示すフローチャート。
【図5】本発明の第4の実施形態のファクシミリ装置のブロック図。
【図6】従来のファクシミリ装置の概略図。
【図7】JBIG方式とMH方式の圧縮率の相関を示す図。
【符号の説明】
1 読み取りデータメモリ
2 JBIG圧縮部(符号化部)
3 蓄積メモリ
4 JBIG復号化部
5 判断部
6 MH符号化部
10 CPU
11 読み取り部
12 操作表示部
13 蓄積メモリ
14 RAM
15 ROM

Claims (4)

  1. 画像データをMH、MR又はMMR方式のうち少なくとも1つの方式で送信することができるファクシミリ装置において、
    前記画像データをJBIG方式で圧縮する第1の符号化部と、前記第1の符号化部で圧縮されたデータを蓄積する蓄積部と、前記蓄積部に蓄積されているデータをJBIG方式で復号する復号化部と、前記復号化部で復号されたデータをMH、MR又はMMR方式のいずれかの方式で符号化する第2の符号化部とを備え、当該ファクシミリ装置の内部又は外部のいずれかに設けられている判断部によって、前記復号化部で復号化されたデータを送信するか、前記第2の符号化部で符号化されたデータを送信するかの判断を前記第1の符号化部で圧縮されたデータの圧縮効率に基づいて行うことを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 更に原稿画像を読み取る読み取り部を備え、ハンディタイプとしていることを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  3. 前記第1の符号化部及び前記蓄積部はコードレスのパーソナルハンディスキャナとしてファクシミリ装置本体と切り離して画像を読み取ることができることを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  4. 画像データを送信する際に前記画像データをそのまま送信するか、MH、MR又はMMR方式のうちいずれか1つの方式で符号化してから送信するかの選択をするファクシミリ送信制御方法において、前記画像データをJBIG方式で圧縮し、そのJBIG方式で圧縮されたデータの圧縮効率に基づいて前記選択をすることを特徴とするファクシミリ送信制御方法。
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