JP3616710B2 - ハブクラッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、4輪駆動車の前輪に取り付け、車軸とホイールハブの間で駆動力の伝達と遮断を切り換えるエア作動式のハブクラッチ装置、更に詳しくは、駆動力の伝達と遮断を切り換え操作するために設けた圧力流体の2経路を遮蔽する密封部材の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
パートタイム式の4輪駆動車においては、前輪ハブと車軸の間にハブクラッチ装置を組込み、ホイールに対する駆動力の伝達状態を切り換えるようにしている。
【0003】
図4は駆動の切り換えにエア圧力を使用するハブクラッチ装置1を示し、前輪車軸2にはスピンドル3が外挿し、車両のナックルに該スピンドル3が固定支持されていると共に、スピンドル3が軸受4を介してホイールハブ5を回転自在に支持している。
【0004】
前輪車軸2の先端部には、ハブクラッチ装置1の駆動部材である内輪6がセレーション7を介して回転が一体で軸方向に移動自在となるよう外挿され、この内輪6の外周面に外歯歯車8を設けると共に、内輪6の外側に従動部材となる外輪9が回転可能に外挿し、この外輪9は複数のボルト10によってホイールハブ5の端面に固定されたカバー11内に回り止状態で収納され、外輪9の内周面に前記外歯歯車8が噛合及び離脱自在となる内歯歯車12が設けられている。
【0005】
前記ホイールハブ5の先端面はガスケット13を介してボルト10で締結したカバー11によって密閉され、外周をカバー11の内周に気密状となるよう固定したダイヤフラム14の内周が内輪6に気密状態で軸方向に一体動するよう結合され、カバー11の内部はダイヤフラム14によって両側が遮断された二つの気密室15、16になっている。
【0006】
上記ダイヤフラム14とカバー11の対向面間に、内輪6を後退側の位置に常時押圧するスプリング17が縮設され、カバー11の内面側中央に、内輪6が前進側の位置にあるとき、ダイヤフラム14の固定用座金18を吸着し、外歯歯車8が内歯歯車12から離脱した状態を保持するマグネット19がヨーク24’を介して固定されている。
【0007】
前記内輪6を移動させて2輪駆動状態と4輪駆動状態の切り換えを制御するため、ハブクラッチ装置1には、両気密室15、16に対して個々に連通する2経路のエア通路20、21が設けてある。
【0008】
外側の気密室15に対する第1のエア通路20は、カバー11に該気密室15と連通するよう設けた通路20aと、スピンドル3とホイールハブ5間の空間20bと、この空間20bに組込んだ軸受4内の隙間及び該空間20bと連通するようスピンドル3の後端に設けた通路20cとによって形成され、通路20cに接続したエア配管20dがエア源に接続される。
【0009】
また、内側の気密室16に対する第2のエア通路21は、前輪車軸2とスピンドル3間に生じた隙間21aと、この隙間21aと連通するようスピンドル3の後端に設けた通路21bとで形成され、この通路21bに接続したエア配管21cがエア源に接続される。
【0010】
なお、両気密室15と16は、スピンドル3の先端に螺合したナット部材22に圧接するようカバー11の内周に組込んだ密封部材23によって気密状態が保持され、第1のエア通路20をスピンドル3とホイールハブ5の間に、第2のエア通路16を前輪車軸2とスピンドル3の間に設けることにより、通路の形成にホイールハブ5内のスペースを有効に利用でき、ハブクラッチ装置1全体の小径化が可能になる。
【0011】
上記ハブクラッチ装置1の4輪駆動時は、内輪6を内方に移動させ、外歯歯車8を内歯歯車12に噛合させる。
【0012】
これにより、前輪車軸2とホイールハブ5が直結された4輪駆動状態になり、エンジンブレーキも前後輪で同時に効かせることができる。
【0013】
また、上記4輪駆動状態から2輪駆動状態に切り換えるには、密閉された外側の気密室15内のエアを吸引し、ダイヤフラム14に作用する圧力差により、スプリング17に打ち勝って内輪6を外方に移動させ、マグネット19があるカバー11側に吸着させることにより、図示の如く、外歯歯車8を内歯歯車12から離脱させればよい。
【0014】
上記のように、2輪駆動状態と4輪駆動の状態の切り換えは、ダイヤフラム14の両側の気密室15又は16の何れかに負圧又は正圧を作用させればよいと共に、2輪駆動状態はマグネット19のカバー11側に対する吸着によって保持し、4輪駆動状態はスプリング17の押圧力によって保持する。
【0015】
ところで、上記のようなハブクラッチ装置において、従来、気密室の2経路間に組み込んで該2経路間のエア漏れの防止を行う密封部材23は、カバー11内に丁度嵌合する外径を有する断面略コ字状の芯金25と、この芯金25の内周側に固定され、スピンドル3に螺合したナット部材22に外嵌摺接するシール部材24とで形成され、芯金25がカバー11内に噛合して外輪9に当接し、シール部材24がナット部材22に摺接するとにより、通路20と21を遮蔽している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、カバー11内に芯金24を嵌合しただけの構造は、カバー11に対する密封部材23の回り止め及び軸方向の位置決め機能がなく、位置ずれの発生により、通路20と21を遮蔽するためのシール機能が低下するという問題が発生する恐れがある。
【0017】
そこで、この発明の課題は、カバー内に組み込む密封部材をカバーに対して位置決め固定し、シール機能を確実に維持することができるハブクラッチ装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、ホイールハブの端部を密封するカバー内に、車軸に連結する駆動部材と、ホイールハブに連結する従動部材とを設け、圧力流体を給排することで駆動部材を移動させ、従動部材との結合と切り離しを行うようにしたハブクラッチ装置において、カバー内に従動部材へ当接するよう嵌挿し、圧力流体を遮蔽する密封部材を、カバーの内周に嵌合する芯金と、この芯金の内周側に固定され、スピンドル側に嵌合して摺接するシール部材とで形成し、前記芯金の外周壁に、該外周壁の外方に向けて突出し、カバーの内周に形成した凹欠部に嵌合する回り止め用の突部を設け、この突部がホイールハブの端面に当接することによって軸方向に規制されている構成としたものである。
【0019】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記芯金の外周壁に、この外周壁から軸方向に突出し、ホイールハブの内周に嵌挿する延長部を設けた構成を採用したものである。
【0020】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、二つの気密室へ独立した2径路を介して圧力流体を給排するようになっている構成を採用したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図示例と共に説明する。なお、ハブクラッチ装置の基本的な構造は、図4に基づいて従来の技術の項で述べた通りであるので、要点のみを説明する。
【0022】
図1乃至図3のように、カバー11の開口端側の内部に組み込む密封部材23aは、断面略コ字状に形成した芯金31と、この芯金31の内周側に固定したシール部材32とで構成され、芯金31は外周壁33がカバー11内に丁度納まる外径を有し、この外周壁33の複数箇所に、該外周壁33の外方に向けて突出し、カバー11の端部内周に形成した凹欠部34内に嵌合する回り止め用の突部35と、外周壁33の複数箇所から軸方向に突出し、ホイールハブ5の内周に嵌挿する延長部36と、通路20a、20bの連通用の切欠部37とが設けられている。
【0023】
上記突部35は、外周壁33の外側へ山形状に突出し、その端面がホイールハブ5の端面に対する当接面となり、これにより、カバー11に対する密封部材23の、径方向の回り止めと、軸方向の位置決めとが得られることになる。
【0024】
上記芯金31における端壁38が外輪9に対する当接部となり、この芯金31の内周壁39に固定したシール部材32は、内周壁39の内周面に重なる部分の端部が外輪9に当接するシール部40となり、内周壁39の端部から突出する部分の内周に、ナット部材22へ当接するシール用のリップ41と、ナット部材22の外周に当接するシール部42が距離をおいて設けられ、シール部42は外周に巻着した環状コイルスプリング43でナット部材22に圧着している。
【0025】
この発明のハブクラッチ外側は上記のような構成であり、カバー11内の端部に組み込んだ密封部材23aは、芯金31の突部35がカバー11の凹欠部34内に嵌合し、この突部35の端面がホイールハブ5の端面に当接することにより、カバー11に対する密封部材23aの回り止めと抜け止め状態が得られ、アルミ製カバー11に損傷を生じさせることがないと共に、シール部材32は、外輪9とナット部材22の相方に対して位置決め状態シール機能を維持することができ、通路20と21の遮断を確実に行うことができる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、この発明によると、カバー内に組み込んで2経路のエア通路の遮蔽を行う密封部材の該カバーに対する回り止めと抜け止めが得られ、エア通路の遮蔽を確実に維持できると共に、カバーに対する芯金の回転発生がないため、アルミ製カバーの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のハブクラッチ装置を示す縦断面図
【図2】(A)は同上の要部を拡大した2駆走行時の断面図、(B)は同4駆走行時の断面図
【図3】(A)は密封部材の正面図、(B)は(A)の矢印b−bに沿う縦断面図
【図4】従来のハブクラッチ装置を示す縦断面図
【符号の説明】
1 ハブクラッチ装置
2 前輪車軸
3 スピンドル
5 ホイールハブ
6 内輪
8 外歯歯車
9 外輪
11 カバー
12 内歯歯車
13 ガスケット
14 ダイヤフラム
15、16 気密室
20、21 エア通路
23a 密封通路
31 芯金
32 シール部材
33 外周壁
34 凹欠部
35 突部
37 切欠部
40 シール部
Claims (3)
- ホイールハブの端部を密封するカバー内に、車軸に連結する駆動部材と、ホイールハブに連結する従動部材とを設け、圧力流体を給排することで駆動部材を移動させ、従動部材との結合と切り離しを行うようにしたハブクラッチ装置において、カバー内に従動部材へ当接するよう嵌挿し、圧力流体を遮蔽する密封部材を、カバーの内周に嵌合する芯金と、この芯金の内周側に固定され、スピンドル側に嵌合して摺接するシール部材とで形成し、前記芯金の外周壁に、該外周壁の外方に向けて突出し、カバーの内周に形成した凹欠部に嵌合する回り止め用の突部を設け、この突部がホイールハブの端面に当接することによって軸方向に規制されていることを特徴とするハブクラッチ装置。
- 前記芯金の外周壁に、この外周壁から軸方向に突出し、ホイールハブの内周に嵌挿する延長部を設けた請求項1記載のハブクラッチ装置。
- 二つの気密室へ独立した2径路を介して圧力流体を給排するようになっている請求項1又は2記載のハブクラッチ装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26420897A JP3616710B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | ハブクラッチ装置 |
US09/160,041 US5992595A (en) | 1997-09-26 | 1998-09-25 | Hub clutch assembly |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26420897A JP3616710B2 (ja) | 1997-09-29 | 1997-09-29 | ハブクラッチ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1199842A JPH1199842A (ja) | 1999-04-13 |
JP3616710B2 true JP3616710B2 (ja) | 2005-02-02 |
Family
ID=17400000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP26420897A Expired - Lifetime JP3616710B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-29 | ハブクラッチ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3616710B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6025612B2 (ja) * | 2013-02-28 | 2016-11-16 | 本田技研工業株式会社 | 車両の動力伝達装置 |
-
1997
- 1997-09-29 JP JP26420897A patent/JP3616710B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1199842A (ja) | 1999-04-13 |
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