JP3616167B2 - 大電流基板用コネクタ - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板と、大電流を通す電源線とを接続してなる大電流基板用コネクタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
産業用機械では、一般的に、商用電源や電源回路等からの電源線を、一旦、端子台に接続して、この端子台から必要な数の電源線を引き出して、その電源線の端末を基板の各制御回路にハンダ付けにて接続し、制御用電流を供給している。この端子台は、複数の捩子止め式の端子部が形成されており、各端子部に電源線の端末を捩子止めすることにより、複数本の電源線を引き出すことができるようになっている。
【０００３】
ところが、上記した電源線の接続構造にあっては、基板を制御部から取り出す際、端子台の捩子止めを緩めて電源線を端子台から外したり、或いは、ハンダ付けした部分を再び溶して電源線を外す必要があり、電源線の本数が多い場合などは特に手間がかかり面倒である。
【０００４】
また、基板と電源線とを接続する場合には、必ず端子台が必要であるため、制御部に端子台を取り付けるためのスペースや、取り付け作業が必要となり、結局、製造コストが高く付いていた。
【０００５】
そこで、電源線を基板に直付けする基板用コネクタが提案されている（特公昭５９−４７８６５号公報等）。この基板用コネクタ１は、図１４に示すように、回路板縁部３が挿入、嵌合される接触溝５が形成されたケーシング７と、接触溝５の両側に形成された受容空間９に収容された接触手段である端子１１とからなる。端子１１は、受容空間９に固定された支持棒１３と、この支持棒１３に円弧状に係止された板バネ１５とで構成されている。そして、接触溝５の両側の受容空間９内に収容された端子１１間に、回路板縁部３を挿入することにより、対向する板バネ１５間で回路板縁部３が弾性、挟持されて、回路板縁部３と端子１１とが電気的に接続され、基板に電源線を直接接続できるようになっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記基板用コネクタ１は、回路板縁部３と板バネ１５との接触が面で接触していないため、接触面積が少なく、小電流用には用いることができるが、大電流（例えば１００Ａ）用の接続へは適していなかった。
【０００７】
このため、板バネ１５の接触面積を広くするために、板バネ１５と回路板縁部３とを面で接触するようにすると、回路板縁部３を接触溝５に挿入する際の摩擦力が増えて挿入力が高くなり、回路板縁部３と板バネ１５との接続作業性が悪くなる傾向にある。
【０００８】
そこで、本発明は、端子同士が、大電流の導通を許容する接触面積を確保すると共に、電源線と基板との接続を容易に行うことができる、大電流基板用コネクタの提供を目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項１記載の発明は、大電流を通す電源線と基板とを接続してなる、大電流基板用コネクタにおいて、前記基板と直付けする一対の側壁と、基壁とで断面略コ字形に屈曲形成された雄端子と、該雄端子を挟持する一対の弾性側壁と、前記電源線と接続する接続部を延設した基壁とで一体的に屈曲形成された雌端子とからなり、前記雌端子を、一対の弾性側壁と、基壁とで一体的に屈曲形成された絶縁性のカバーにて挟持したことを特徴としている。
【００１０】
請求項１記載の発明によれば、前記基板と直付けする雄端子の両側壁を、電源線と接続する雌端子の両弾性側壁が挟持することにより、電源線と基板との接続を容易に行うことができる他、雄端子の側壁外面を、雌端子の弾性側壁内面にて面接触して、両端子の接触面積を十分確保することができる。また、雌端子の弾性側壁が、雄端子の側壁を弾性的に挟持していることにより、両端子間に異物が介在する場合にも、常に雌端子は雄端子と接触する。さらに、請求項１記載の発明によれば、前記雌端子を、一対の弾性側壁と、基壁とで一体的に屈曲形成された絶縁性のカバーにて挟持したことにより、両端子の安全性を確保することができる。また、カバーの弾性側壁が、雄端子を挟持する雌端子の弾性側壁を、さらに弾性的に挟持していることにより、雄端子を挟持する雌端子の挟持力を向上させることができる。
【００１１】
請求項２記載の発明は、請求項１記載の大電流基板用コネクタであって、前記雄端子の側壁に、前記基板と平行に突設されて、基板と重合する補強板が突設されていることを特徴としている。
【００１２】
請求項２記載の発明によれば、前記雄端子の側壁に、前記基板と平行に突設されて、基板と重合する補強板が突設されていることにより、雄端子の幅方向の負荷に対する強度の向上を図ることができる。
【００１４】
請求項３記載の発明は、請求項１又は２記載の大電流基板用コネクタであって、前記雌端子の各弾性側壁には、前記雄端子の各側壁に突設された抜止突部と係合する抜止部が形成されており、前記カバーの各弾性側壁には、前記抜止部と係合する抜止孔が穿設されていることを特徴としている。
【００１５】
請求項３記載の発明によれば、前記雌端子の各弾性側壁には、前記雄端子の各側壁に突設された抜止突部と係合する抜止部が形成されており、前記カバーの各弾性側壁には、前記抜止部と係合する抜止孔が穿設されていることにより、前記雌端子及びカバーを嵌合する際の位置決めができる他、前記雌端子及びカバーの各弾性側壁の抜止孔と係合して、該雌端子及びカバーの抜け止めができる。
【００１６】
請求項４記載の発明は、請求項１乃至３のいずれか１項に記載の大電流基板用コネクタであって、前記雌端子を、ステンレスにて一体的に成形したことを特徴としている。
【００１７】
請求項４記載の発明によれば、雌端子をステンレスにて一体的に成型したことにより、適切な接圧で雄端子を挟持することができる。
【００１８】
請求項５記載の発明は、請求項１乃至４のいずれか１項に記載の大電流基板用コネクタであって、前記電源線の端末に設けられた筒形状のスリープ端子の中空孔に、前記接続部を挿着して接続がなされることを特徴としている。
【００１９】
請求項５記載の発明によれば、前記電源線の端末に設けられた筒形状のスリープ端子の中空孔に、前記接続部を挿着して接続がなされることにより、電源線の端末と雌端子との接続が容易になる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。なお、上記構成と同一構成部分には同符号を付して説明し、また重複した説明は省略する。
【００２３】
図１乃至図８は、本発明に係る第１の形態の大電流基板用コネクタを示している。
【００２４】
この大電流基板用コネクタ１７は、図１又は図２に示すように、電源線１９の端末１９ａと接続する雌端子３１と、この雌端子３１が嵌合すると共に、基板２１に直付けする雄端子２９と、前記雌端子３１に嵌合して両端子２９，３１を覆うカバー２７とからなる。なお、図１において、ｘ方向は大電流基板用コネクタの長手方向を、ｙ方向は幅方向を、ｚ方向は嵌合方向を夫々示している。
【００２５】
前記雄端子２９は、図３に示すように、基壁３４と該基壁３４に連続する一対の側壁４１，４１とで断面略コ字形に形成されている。また、各側壁４１の先端に、７個の更に細かい脚端子５７が下方に突設されており、前記基板２１に穿設された脚孔２１ａ（図１参照）と垂直に直付けされている。ここで、脚端子５７及び脚孔２１ａとの数を変化させて基板２１と直付けすることも可能である。
【００２６】
そして、雄端子２９は、導電性のある材料、例えばステンレスにて一体的に成型されている。
【００２７】
前記雌端子３１は、図４に示されるように、基壁３５と、一端が基壁３５と連続して、他端が互いに接近する一対の弾性側壁４３，４３と、前記基壁３５からｘ方向に延設して電源線１９の端末１９ａと接続する接続部３３とで、導電性のある材料、例えばステンレスや、銅にて一体的に成型されている。
【００２８】
各弾性側壁４３の先端側には、外方向略４５度の角度で緩やかに湾曲する導入部５９が形成されており、雌端子３１を雄端子２９に挿入しやすくしてある。また、前記導入部５９近傍には、抜止部５３，５３が、外方向へ球状半打にて２箇所形成されており、前記雄端子２９の各側壁４１に球状半打にて形成された抜止突部５１，５１と係合して、雌端子３１の抜け止めをするようにしてある。
【００２９】
前記基壁３５の対向する外周端部に、係止部４７，４７が夫々延設しており、前記雄端子２９の各側壁４１の両端にてｚ方向外向きに突設する係止受部４９，４９と係合して雌端子３１を雄端子２９に位置決め固定するようにしてある。
【００３０】
前記接続部３３は、前記電源線１９を加締により接続しているが、その接続部３３には、例えば図４から図７に図示されるものがある。
【００３１】
図４に示される接続部３３ａは、中央に前記電源線１９の端末１９ａを挿入する挿入孔６１を有する加締板６３を直角に屈曲して形成されている。そして、前記電源線１９を挿入孔６１に挿入して、断面略く字形に婉曲された加締板６３を畳み、電源線１９の加締接続がなされる。
【００３２】
図５に示される接続部３３ｂは、前記係止部４７に延設した加締受部６５の対向する側辺に湾曲した２枚の弾性加締板６７，６７が対向して設けられている。そして、前記加締受部６５及び前記弾性加締板６７，６７により囲まれる挿入部６９に前記電源線１９の端末１９ａを挿入し、前記弾性加締板６７，６７と電源線１９の端末１９ａとを加締接続を行う。
【００３３】
図６に示される接続部３３ｃは、前記係止部４７に延設した加締受部７１の対向した側辺に湾曲した２枚の弾性加締板７３，７３がｘ方向（長手方向）にずらして設けられている。そして、前記加締受部７１及び前記弾性加締板７３，７３により囲まれる挿入部７５に前記電源線１９の端末１９ａを挿入し、前記弾性加締板７３，７３と電源線１９の端末１９ａと加締接続を行う。
【００３４】
図７に示される接続部３３ｄは、前記電源線１９の端末１９ａの挿入孔７９を有する加締板７７が前記係止部４７と直角に設けられ、前記加締板７７には、３枚の加締片８１，８１，８１が直角に設けられている。そして、前記電源線１９の端末１９ａを前記挿入孔７９に挿入し、前記加締片８１，８１，８１と電源線１９の端末１９ａとの加締接続を行う。
【００３５】
そして、電源線１９の種類に応じて、上記した雌端子３１の接続部３３の形状を適宜選択すれば良い。
【００３６】
一方、カバー２７は、図８に示されるように、基壁３６と、一端が前記基壁３６と連続し、他端が互いに接近する一対の弾性側壁４５，４５とで樹脂により一体的に形成されている。
【００３７】
各弾性側壁４５の先端側には、外方向４５度の角度で緩やかに湾曲する導入部６０が形成されており、カバー２７を雌端子３１に挿入しやすくしてある。また、前記導入部６０近傍には、抜止孔５５，５５が、２箇所穿設されており、前記雌端子３１の抜止部５３，５３と係合して、カバー２７の抜け止めをするようにしている。
【００３８】
前記基壁３６は、前記雌端子３１の基壁３５に突設する円柱状の嵌合部３９，３９と嵌合する嵌合孔３７，３７が穿設されており、前記カバー２７を雌端子３１に固定するようにしている。
【００３９】
そして、前記カバー２７は、前記電源線１９の端末１９ａに接続された接続部３３に導通する雌端子３１を介して、基板２１と接続された雄端子２９と嵌合する。その結果、雌端子３１は、その弾性側壁４３，４３にて雄端子２９の側壁４１，４１を弾性挟持し、カバー２７は、その弾性側壁４５，４５にて雌端子３１の弾性側壁４３，４３を弾性挟持することになる。
【００４０】
この様に、本形態の大電流基板用コネクタ１７によれば、電源線１９の端末１９ａと接続する雌端子３１の弾性側壁４１，４１で、基板２１に直付けする雄端子２９の側壁４１，４１を挟持することにより、電源線１９と基板２１との接続を容易に行うことができるだけでなく、端子同士２９，３１は、面接触して、１００Ａ前後の大電流を十分許容することができる。従って、従来例のように、電源線１９の端末１９ａを端子台等に捩子止めする作業が不要になると共に、捩子及び端子台も不要となり、製作時に工数を削減することができる。さらに、前記基板２１に形成された複数の回路と電源線１９とを一度に接続し、遮断することが可能となり、作業時間を短縮することができる。
【００４１】
また、雄端子２９を弾性挟持する雌端子３１の弾性側壁４３，４３を、カバー２７の弾性側壁４５，４５が弾性挟持することにより、コネクタ１７の安全性を確保するだけでなく、雌端子３１の雄端子２９を挟持する力を増加させ、両端子２９，３１間に異物が介在する場合にも、常に雌端子３１は、雄端子２９と接触しており、この結果、安定した接続状態を保つことができる。
【００４２】
またさらに、前記雄端子２９の各側壁４１に、雌端子３１及びカバー２７の各弾性側壁４３，４５に穿設された抜止部５３，５３、及び抜止孔５５，５５と係合する抜止突部５１，５１が突設されていることにより、前記雌端子３１及びカバー２７を嵌合する際の位置決めができる他、雌端子３１及びカバー２７の抜け止めができる。
【００４３】
上記の詳細な説明から、この大電流基板用コネクタ１７は、基板２１に用いた際の接続における信頼性を向上することができ、例えば、大電流を用いるＮＣ工作機や、電源装置、インバータ装置、自動車のパワーステアリング装置等への適用が考えられる。
【００４４】
なお、雌端子３１をステンレスにて一体的に成型する場合、適切な挟持力を得ることが知られているが、銅で成型した場合でも、挟持力は弱まるが、本形態のように、カバー２７にて、雌端子３１の挟持力を増加させているので、必要な挟持力を十分確保することができる。
【００４５】
図９乃至１３は、本発明の第２の形態に係る大電流基板用コネクタを示している。
【００４６】
図９及び図１０に示すように、大電流基板用コネクタ８３は、図外の電源線の端末と接続する雌端子８６と、この雌端子８６が嵌合すると共に基板２１に直付けする雄端子８５と、前記雌端子８６と嵌合して両端子８５，８６を覆うカバー８７とからなる。
【００４７】
雄端子８５の側壁８９には、第１の形態同様、脚端子９０及び抜止突部９４とが設けられている他、前記脚端子９０の付根近傍に基板２１と平行に、補強板８８が延設されている。この補強板８８中央には、固定孔８８ａが穿設されており、基板２１に突設する固定突部２１ｂを挿着できるようになっている。このため、基板２１と重合する補強板８８を設けることにより、雄端子８５のｙ方向の負荷に対する強度を向上させることができる。
【００４８】
また、雌端子８６は、第１の形態の雌端子３１の弾性側壁４３よりも比較的短く形成された弾性側壁９２に、抜止孔９５が設けられており、前記抜止突部９４と係合して雌端子８６の抜け止めがなされている。また、基壁９６には、嵌合部９７が上方に突設されており、接続部９３がｘ方向に延設されている。この雌端子８６の接続部９３は、筒状に形成されており、図外の電源線の端末と接続している筒状のスリープ端子９１の中空部分である挿入孔９１ａに、挿脱できるようになっている。
【００４９】
さらに、カバー８７は、雌端子８６と同様に、第１の形態のカバー２７の弾性側壁４５よりも、比較的短く形成された弾性側壁９８に、抜止孔９９が設けられており、前記抜止孔９５と係合してカバー８７の抜け止めがなされている。また、基壁１００には、嵌合孔１０１が穿設されており、前記嵌合部９７と嵌合して、カバー８７を雌端子８６に固定するようにしている。
【００５０】
従って、この形態では、第１の形態と同様な作用効果を奏することができる他、基板２１と重合する補強板８８を設けることにより、雄端子８５の幅方向の負荷に対する強度を向上させ、大電流基板用コネクタ８３のぐらつきを防止することができる。
【００５１】
また、電源線と雌端子８６との接続に、電源線の端末と接続するスリープ端子９１と、該スリープ端子９１に係合する接続部９３とを介して行うことにより、電源線と雌端子８６との接続を容易に行うことができる。
【００５２】
またさらに、雌端子８６及びカバー８７の弾性側壁９２，９４を、比較的短く成型することにより、雌端子８６及びカバー８７との挿脱を容易に行うことができる。
【００５３】
【発明の効果】
以上説明したように請求項１記載の発明によれば、基板と直付けする雄端子の両側壁を、電源線と接続する雌端子の両弾性側壁が挟持することにより、電源線と基板との接続を容易に行うことができる他、雄端子の側壁外面を、雌端子の弾性側壁内面にて面接触して、両端子の接触面積を十分確保することができ、この結果、電源線からの大電流を十分許容する、大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５４】
また、請求項１記載の発明によれば、前記雌端子を、一対の弾性側壁と、基壁とで一体的に屈曲形成された絶縁性のカバーにて挟持したことにより、両端子の安全性が確保できる他に、雄端子を挟持する雌端子の挟持力を向上させ、両端子間に異物が介在する場合にも、常に雌端子は雄端子と接触しており、この結果、両端子の安定した接続状態を保つことができる、大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５５】
請求項２記載の発明によれば、前記雄端子の側壁に、前記基板と平行に突設されて、基板と重合する補強板が突設されていることにより、請求項１記載の発明の効果に加えて、雄端子の幅方向の負荷に対する強度の向上を図れる大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５６】
請求項３記載の発明によれば、前記雌端子の各弾性側壁には、前記雄端子の各側壁に突設された抜止突部と係合する抜止部が形成されており、前記カバーの各弾性側壁には、前記抜止部と係合する抜止孔が穿設されていることにより、前記雌端子及びカバーを嵌合する際の位置決めができる他、前記雌端子及びカバーの各弾性側壁の抜止孔と係合して、該雌端子及びカバーの抜け止めができ、この結果、請求項１又は２記載の発明の孔かに加えて、雌端子や、カバーの取り付け作業が容易で、安定した接続状態を保つことができる大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５７】
請求項４記載の発明によれば、雌端子をステンレスにて一体的に成型したことにより、適切な接圧で雄端子を挟持することができる大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５８】
請求項５記載の発明によれば、前記電源線の端末に設けられた筒形状のスリープ端子の中空孔に、前記接続部を挿着して接続がなされることにより、電源線の端末と雌端子との接続が容易になり、作業性の向上した大電流基板用コネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る基板用コネクタの第１の形態を示す分解斜視図である。
【図２】同形態における雄端子、雌端子及びカバーの嵌合状態を示す正面図と側面図である。
【図３】同形態における雄端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図４】同形態における接続部を有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図５】同形態における接続部を有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図６】同形態における接続部を有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図７】同形態における接続部３３ｄを有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図８】同形態における雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図９】本発明に係る基板用コネクタの第２の形態を示す分解斜視図である。
【図１０】同形態における雄端子、雌端子及びカバーの嵌合状態を示す正面図と側面図と上面図及び後面図である。
【図１１】同形態における雄端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図１２】同形態における雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図１３】同形態におけるカバーの正面図と側面図及び上面図である。
【図１４】従来の基板用コネクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
１７ 基板用コネクタ
１９ 電源線
２１ 基板
２７ カバー
２９ 雄端子
３１ 雌端子
３３ 接続部
３５ 基壁
３７ 嵌合孔
３９ 嵌合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板と、大電流を通す電源線とを接続してなる大電流基板用コネクタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
産業用機械では、一般的に、商用電源や電源回路等からの電源線を、一旦、端子台に接続して、この端子台から必要な数の電源線を引き出して、その電源線の端末を基板の各制御回路にハンダ付けにて接続し、制御用電流を供給している。この端子台は、複数の捩子止め式の端子部が形成されており、各端子部に電源線の端末を捩子止めすることにより、複数本の電源線を引き出すことができるようになっている。
【０００３】
ところが、上記した電源線の接続構造にあっては、基板を制御部から取り出す際、端子台の捩子止めを緩めて電源線を端子台から外したり、或いは、ハンダ付けした部分を再び溶して電源線を外す必要があり、電源線の本数が多い場合などは特に手間がかかり面倒である。
【０００４】
また、基板と電源線とを接続する場合には、必ず端子台が必要であるため、制御部に端子台を取り付けるためのスペースや、取り付け作業が必要となり、結局、製造コストが高く付いていた。
【０００５】
そこで、電源線を基板に直付けする基板用コネクタが提案されている（特公昭５９−４７８６５号公報等）。この基板用コネクタ１は、図１４に示すように、回路板縁部３が挿入、嵌合される接触溝５が形成されたケーシング７と、接触溝５の両側に形成された受容空間９に収容された接触手段である端子１１とからなる。端子１１は、受容空間９に固定された支持棒１３と、この支持棒１３に円弧状に係止された板バネ１５とで構成されている。そして、接触溝５の両側の受容空間９内に収容された端子１１間に、回路板縁部３を挿入することにより、対向する板バネ１５間で回路板縁部３が弾性、挟持されて、回路板縁部３と端子１１とが電気的に接続され、基板に電源線を直接接続できるようになっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記基板用コネクタ１は、回路板縁部３と板バネ１５との接触が面で接触していないため、接触面積が少なく、小電流用には用いることができるが、大電流（例えば１００Ａ）用の接続へは適していなかった。
【０００７】
このため、板バネ１５の接触面積を広くするために、板バネ１５と回路板縁部３とを面で接触するようにすると、回路板縁部３を接触溝５に挿入する際の摩擦力が増えて挿入力が高くなり、回路板縁部３と板バネ１５との接続作業性が悪くなる傾向にある。
【０００８】
そこで、本発明は、端子同士が、大電流の導通を許容する接触面積を確保すると共に、電源線と基板との接続を容易に行うことができる、大電流基板用コネクタの提供を目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項１記載の発明は、大電流を通す電源線と基板とを接続してなる、大電流基板用コネクタにおいて、前記基板と直付けする一対の側壁と、基壁とで断面略コ字形に屈曲形成された雄端子と、該雄端子を挟持する一対の弾性側壁と、前記電源線と接続する接続部を延設した基壁とで一体的に屈曲形成された雌端子とからなり、前記雌端子を、一対の弾性側壁と、基壁とで一体的に屈曲形成された絶縁性のカバーにて挟持したことを特徴としている。
【００１０】
請求項１記載の発明によれば、前記基板と直付けする雄端子の両側壁を、電源線と接続する雌端子の両弾性側壁が挟持することにより、電源線と基板との接続を容易に行うことができる他、雄端子の側壁外面を、雌端子の弾性側壁内面にて面接触して、両端子の接触面積を十分確保することができる。また、雌端子の弾性側壁が、雄端子の側壁を弾性的に挟持していることにより、両端子間に異物が介在する場合にも、常に雌端子は雄端子と接触する。さらに、請求項１記載の発明によれば、前記雌端子を、一対の弾性側壁と、基壁とで一体的に屈曲形成された絶縁性のカバーにて挟持したことにより、両端子の安全性を確保することができる。また、カバーの弾性側壁が、雄端子を挟持する雌端子の弾性側壁を、さらに弾性的に挟持していることにより、雄端子を挟持する雌端子の挟持力を向上させることができる。
【００１１】
請求項２記載の発明は、請求項１記載の大電流基板用コネクタであって、前記雄端子の側壁に、前記基板と平行に突設されて、基板と重合する補強板が突設されていることを特徴としている。
【００１２】
請求項２記載の発明によれば、前記雄端子の側壁に、前記基板と平行に突設されて、基板と重合する補強板が突設されていることにより、雄端子の幅方向の負荷に対する強度の向上を図ることができる。
【００１４】
請求項３記載の発明は、請求項１又は２記載の大電流基板用コネクタであって、前記雌端子の各弾性側壁には、前記雄端子の各側壁に突設された抜止突部と係合する抜止部が形成されており、前記カバーの各弾性側壁には、前記抜止部と係合する抜止孔が穿設されていることを特徴としている。
【００１５】
請求項３記載の発明によれば、前記雌端子の各弾性側壁には、前記雄端子の各側壁に突設された抜止突部と係合する抜止部が形成されており、前記カバーの各弾性側壁には、前記抜止部と係合する抜止孔が穿設されていることにより、前記雌端子及びカバーを嵌合する際の位置決めができる他、前記雌端子及びカバーの各弾性側壁の抜止孔と係合して、該雌端子及びカバーの抜け止めができる。
【００１６】
請求項４記載の発明は、請求項１乃至３のいずれか１項に記載の大電流基板用コネクタであって、前記雌端子を、ステンレスにて一体的に成形したことを特徴としている。
【００１７】
請求項４記載の発明によれば、雌端子をステンレスにて一体的に成型したことにより、適切な接圧で雄端子を挟持することができる。
【００１８】
請求項５記載の発明は、請求項１乃至４のいずれか１項に記載の大電流基板用コネクタであって、前記電源線の端末に設けられた筒形状のスリープ端子の中空孔に、前記接続部を挿着して接続がなされることを特徴としている。
【００１９】
請求項５記載の発明によれば、前記電源線の端末に設けられた筒形状のスリープ端子の中空孔に、前記接続部を挿着して接続がなされることにより、電源線の端末と雌端子との接続が容易になる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。なお、上記構成と同一構成部分には同符号を付して説明し、また重複した説明は省略する。
【００２３】
図１乃至図８は、本発明に係る第１の形態の大電流基板用コネクタを示している。
【００２４】
この大電流基板用コネクタ１７は、図１又は図２に示すように、電源線１９の端末１９ａと接続する雌端子３１と、この雌端子３１が嵌合すると共に、基板２１に直付けする雄端子２９と、前記雌端子３１に嵌合して両端子２９，３１を覆うカバー２７とからなる。なお、図１において、ｘ方向は大電流基板用コネクタの長手方向を、ｙ方向は幅方向を、ｚ方向は嵌合方向を夫々示している。
【００２５】
前記雄端子２９は、図３に示すように、基壁３４と該基壁３４に連続する一対の側壁４１，４１とで断面略コ字形に形成されている。また、各側壁４１の先端に、７個の更に細かい脚端子５７が下方に突設されており、前記基板２１に穿設された脚孔２１ａ（図１参照）と垂直に直付けされている。ここで、脚端子５７及び脚孔２１ａとの数を変化させて基板２１と直付けすることも可能である。
【００２６】
そして、雄端子２９は、導電性のある材料、例えばステンレスにて一体的に成型されている。
【００２７】
前記雌端子３１は、図４に示されるように、基壁３５と、一端が基壁３５と連続して、他端が互いに接近する一対の弾性側壁４３，４３と、前記基壁３５からｘ方向に延設して電源線１９の端末１９ａと接続する接続部３３とで、導電性のある材料、例えばステンレスや、銅にて一体的に成型されている。
【００２８】
各弾性側壁４３の先端側には、外方向略４５度の角度で緩やかに湾曲する導入部５９が形成されており、雌端子３１を雄端子２９に挿入しやすくしてある。また、前記導入部５９近傍には、抜止部５３，５３が、外方向へ球状半打にて２箇所形成されており、前記雄端子２９の各側壁４１に球状半打にて形成された抜止突部５１，５１と係合して、雌端子３１の抜け止めをするようにしてある。
【００２９】
前記基壁３５の対向する外周端部に、係止部４７，４７が夫々延設しており、前記雄端子２９の各側壁４１の両端にてｚ方向外向きに突設する係止受部４９，４９と係合して雌端子３１を雄端子２９に位置決め固定するようにしてある。
【００３０】
前記接続部３３は、前記電源線１９を加締により接続しているが、その接続部３３には、例えば図４から図７に図示されるものがある。
【００３１】
図４に示される接続部３３ａは、中央に前記電源線１９の端末１９ａを挿入する挿入孔６１を有する加締板６３を直角に屈曲して形成されている。そして、前記電源線１９を挿入孔６１に挿入して、断面略く字形に婉曲された加締板６３を畳み、電源線１９の加締接続がなされる。
【００３２】
図５に示される接続部３３ｂは、前記係止部４７に延設した加締受部６５の対向する側辺に湾曲した２枚の弾性加締板６７，６７が対向して設けられている。そして、前記加締受部６５及び前記弾性加締板６７，６７により囲まれる挿入部６９に前記電源線１９の端末１９ａを挿入し、前記弾性加締板６７，６７と電源線１９の端末１９ａとを加締接続を行う。
【００３３】
図６に示される接続部３３ｃは、前記係止部４７に延設した加締受部７１の対向した側辺に湾曲した２枚の弾性加締板７３，７３がｘ方向（長手方向）にずらして設けられている。そして、前記加締受部７１及び前記弾性加締板７３，７３により囲まれる挿入部７５に前記電源線１９の端末１９ａを挿入し、前記弾性加締板７３，７３と電源線１９の端末１９ａと加締接続を行う。
【００３４】
図７に示される接続部３３ｄは、前記電源線１９の端末１９ａの挿入孔７９を有する加締板７７が前記係止部４７と直角に設けられ、前記加締板７７には、３枚の加締片８１，８１，８１が直角に設けられている。そして、前記電源線１９の端末１９ａを前記挿入孔７９に挿入し、前記加締片８１，８１，８１と電源線１９の端末１９ａとの加締接続を行う。
【００３５】
そして、電源線１９の種類に応じて、上記した雌端子３１の接続部３３の形状を適宜選択すれば良い。
【００３６】
一方、カバー２７は、図８に示されるように、基壁３６と、一端が前記基壁３６と連続し、他端が互いに接近する一対の弾性側壁４５，４５とで樹脂により一体的に形成されている。
【００３７】
各弾性側壁４５の先端側には、外方向４５度の角度で緩やかに湾曲する導入部６０が形成されており、カバー２７を雌端子３１に挿入しやすくしてある。また、前記導入部６０近傍には、抜止孔５５，５５が、２箇所穿設されており、前記雌端子３１の抜止部５３，５３と係合して、カバー２７の抜け止めをするようにしている。
【００３８】
前記基壁３６は、前記雌端子３１の基壁３５に突設する円柱状の嵌合部３９，３９と嵌合する嵌合孔３７，３７が穿設されており、前記カバー２７を雌端子３１に固定するようにしている。
【００３９】
そして、前記カバー２７は、前記電源線１９の端末１９ａに接続された接続部３３に導通する雌端子３１を介して、基板２１と接続された雄端子２９と嵌合する。その結果、雌端子３１は、その弾性側壁４３，４３にて雄端子２９の側壁４１，４１を弾性挟持し、カバー２７は、その弾性側壁４５，４５にて雌端子３１の弾性側壁４３，４３を弾性挟持することになる。
【００４０】
この様に、本形態の大電流基板用コネクタ１７によれば、電源線１９の端末１９ａと接続する雌端子３１の弾性側壁４１，４１で、基板２１に直付けする雄端子２９の側壁４１，４１を挟持することにより、電源線１９と基板２１との接続を容易に行うことができるだけでなく、端子同士２９，３１は、面接触して、１００Ａ前後の大電流を十分許容することができる。従って、従来例のように、電源線１９の端末１９ａを端子台等に捩子止めする作業が不要になると共に、捩子及び端子台も不要となり、製作時に工数を削減することができる。さらに、前記基板２１に形成された複数の回路と電源線１９とを一度に接続し、遮断することが可能となり、作業時間を短縮することができる。
【００４１】
また、雄端子２９を弾性挟持する雌端子３１の弾性側壁４３，４３を、カバー２７の弾性側壁４５，４５が弾性挟持することにより、コネクタ１７の安全性を確保するだけでなく、雌端子３１の雄端子２９を挟持する力を増加させ、両端子２９，３１間に異物が介在する場合にも、常に雌端子３１は、雄端子２９と接触しており、この結果、安定した接続状態を保つことができる。
【００４２】
またさらに、前記雄端子２９の各側壁４１に、雌端子３１及びカバー２７の各弾性側壁４３，４５に穿設された抜止部５３，５３、及び抜止孔５５，５５と係合する抜止突部５１，５１が突設されていることにより、前記雌端子３１及びカバー２７を嵌合する際の位置決めができる他、雌端子３１及びカバー２７の抜け止めができる。
【００４３】
上記の詳細な説明から、この大電流基板用コネクタ１７は、基板２１に用いた際の接続における信頼性を向上することができ、例えば、大電流を用いるＮＣ工作機や、電源装置、インバータ装置、自動車のパワーステアリング装置等への適用が考えられる。
【００４４】
なお、雌端子３１をステンレスにて一体的に成型する場合、適切な挟持力を得ることが知られているが、銅で成型した場合でも、挟持力は弱まるが、本形態のように、カバー２７にて、雌端子３１の挟持力を増加させているので、必要な挟持力を十分確保することができる。
【００４５】
図９乃至１３は、本発明の第２の形態に係る大電流基板用コネクタを示している。
【００４６】
図９及び図１０に示すように、大電流基板用コネクタ８３は、図外の電源線の端末と接続する雌端子８６と、この雌端子８６が嵌合すると共に基板２１に直付けする雄端子８５と、前記雌端子８６と嵌合して両端子８５，８６を覆うカバー８７とからなる。
【００４７】
雄端子８５の側壁８９には、第１の形態同様、脚端子９０及び抜止突部９４とが設けられている他、前記脚端子９０の付根近傍に基板２１と平行に、補強板８８が延設されている。この補強板８８中央には、固定孔８８ａが穿設されており、基板２１に突設する固定突部２１ｂを挿着できるようになっている。このため、基板２１と重合する補強板８８を設けることにより、雄端子８５のｙ方向の負荷に対する強度を向上させることができる。
【００４８】
また、雌端子８６は、第１の形態の雌端子３１の弾性側壁４３よりも比較的短く形成された弾性側壁９２に、抜止孔９５が設けられており、前記抜止突部９４と係合して雌端子８６の抜け止めがなされている。また、基壁９６には、嵌合部９７が上方に突設されており、接続部９３がｘ方向に延設されている。この雌端子８６の接続部９３は、筒状に形成されており、図外の電源線の端末と接続している筒状のスリープ端子９１の中空部分である挿入孔９１ａに、挿脱できるようになっている。
【００４９】
さらに、カバー８７は、雌端子８６と同様に、第１の形態のカバー２７の弾性側壁４５よりも、比較的短く形成された弾性側壁９８に、抜止孔９９が設けられており、前記抜止孔９５と係合してカバー８７の抜け止めがなされている。また、基壁１００には、嵌合孔１０１が穿設されており、前記嵌合部９７と嵌合して、カバー８７を雌端子８６に固定するようにしている。
【００５０】
従って、この形態では、第１の形態と同様な作用効果を奏することができる他、基板２１と重合する補強板８８を設けることにより、雄端子８５の幅方向の負荷に対する強度を向上させ、大電流基板用コネクタ８３のぐらつきを防止することができる。
【００５１】
また、電源線と雌端子８６との接続に、電源線の端末と接続するスリープ端子９１と、該スリープ端子９１に係合する接続部９３とを介して行うことにより、電源線と雌端子８６との接続を容易に行うことができる。
【００５２】
またさらに、雌端子８６及びカバー８７の弾性側壁９２，９４を、比較的短く成型することにより、雌端子８６及びカバー８７との挿脱を容易に行うことができる。
【００５３】
【発明の効果】
以上説明したように請求項１記載の発明によれば、基板と直付けする雄端子の両側壁を、電源線と接続する雌端子の両弾性側壁が挟持することにより、電源線と基板との接続を容易に行うことができる他、雄端子の側壁外面を、雌端子の弾性側壁内面にて面接触して、両端子の接触面積を十分確保することができ、この結果、電源線からの大電流を十分許容する、大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５４】
また、請求項１記載の発明によれば、前記雌端子を、一対の弾性側壁と、基壁とで一体的に屈曲形成された絶縁性のカバーにて挟持したことにより、両端子の安全性が確保できる他に、雄端子を挟持する雌端子の挟持力を向上させ、両端子間に異物が介在する場合にも、常に雌端子は雄端子と接触しており、この結果、両端子の安定した接続状態を保つことができる、大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５５】
請求項２記載の発明によれば、前記雄端子の側壁に、前記基板と平行に突設されて、基板と重合する補強板が突設されていることにより、請求項１記載の発明の効果に加えて、雄端子の幅方向の負荷に対する強度の向上を図れる大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５６】
請求項３記載の発明によれば、前記雌端子の各弾性側壁には、前記雄端子の各側壁に突設された抜止突部と係合する抜止部が形成されており、前記カバーの各弾性側壁には、前記抜止部と係合する抜止孔が穿設されていることにより、前記雌端子及びカバーを嵌合する際の位置決めができる他、前記雌端子及びカバーの各弾性側壁の抜止孔と係合して、該雌端子及びカバーの抜け止めができ、この結果、請求項１又は２記載の発明の孔かに加えて、雌端子や、カバーの取り付け作業が容易で、安定した接続状態を保つことができる大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５７】
請求項４記載の発明によれば、雌端子をステンレスにて一体的に成型したことにより、適切な接圧で雄端子を挟持することができる大電流基板用コネクタを提供することができる。
【００５８】
請求項５記載の発明によれば、前記電源線の端末に設けられた筒形状のスリープ端子の中空孔に、前記接続部を挿着して接続がなされることにより、電源線の端末と雌端子との接続が容易になり、作業性の向上した大電流基板用コネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る基板用コネクタの第１の形態を示す分解斜視図である。
【図２】同形態における雄端子、雌端子及びカバーの嵌合状態を示す正面図と側面図である。
【図３】同形態における雄端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図４】同形態における接続部を有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図５】同形態における接続部を有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図６】同形態における接続部を有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図７】同形態における接続部３３ｄを有する雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図８】同形態における雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図９】本発明に係る基板用コネクタの第２の形態を示す分解斜視図である。
【図１０】同形態における雄端子、雌端子及びカバーの嵌合状態を示す正面図と側面図と上面図及び後面図である。
【図１１】同形態における雄端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図１２】同形態における雌端子の正面図と側面図及び上面図である。
【図１３】同形態におけるカバーの正面図と側面図及び上面図である。
【図１４】従来の基板用コネクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
１７ 基板用コネクタ
１９ 電源線
２１ 基板
２７ カバー
２９ 雄端子
３１ 雌端子
３３ 接続部
３５ 基壁
３７ 嵌合孔
３９ 嵌合部
Claims (5)
- 大電流を通す電源線と基板とを接続してなる大電流基板用コネクタにおいて、
前記基板と直付けする一対の側壁と、基壁とで断面略コ字形に屈曲形成された雄端子と、該雄端子を挟持する一対の弾性側壁と、前記電源線と接続する接続部を延設した基壁とで一体的に屈曲形成された雌端子とからなり、前記雌端子を、一対の弾性側壁と、基壁とで一体的に屈曲形成された絶縁性のカバーにて挟持したことを特徴とする大電流基板用コネクタ。 - 請求項１記載の大電流基板用コネクタであって、
前記雄端子の側壁に、前記基板と平行に突設されて、基板と重合する補強板が突設されていることを特徴とする大電流基板用コネクタ。 - 請求項１又は２記載の大電流基板用コネクタであって、
前記雌端子の各弾性側壁には、前記雄端子の各側壁に突設された抜止突部と係合する抜止部が形成されており、前記カバーの各弾性側壁には、前記抜止部と係合する抜止孔が穿設されていることを特徴とする大電流基板用コネクタ。 - 請求項１乃至３のいずれか１項に記載の大電流基板用コネクタであって、
前記雌端子を、ステンレスにて一体的に成形したことを特徴とする大電流基板用コネクタ。 - 請求項１乃至４のいずれか１項に記載の大電流基板用コネクタであって、
前記電源線の端末に設けられた筒形状のスリープ端子の中空孔に、前記接続部を挿着して接続がなされることを特徴とする大電流基板用コネクタ。
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