JP3615005B2 - 走間加工方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺材の走行中にこの長尺材に切断、孔開け等の加工を行う走間加工方法の改良、およびこの改良方法を実施するための走間加工装置に係り、例えば、建物用シャッターの構成部品であるスラットをコイル材の切断、孔開けで生産する際に利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
特開昭47−23985号、特公昭59−33489号には、長尺材がその長手方向に走行している間に切断具等の加工具で長尺材を加工するようにした走間加工に関する技術が示されている。この走間加工技術が利用されている一例として、建物用シャッターの構成部品であるスラットをコイル材から生産する場合がある。すなわち、スラットは、アンコイラーから繰り出された長尺材であるコイル材をロール成形機で一定速度で走行させながら順次所定断面形状に成形した後、切断具を備えた加工装置で所定長さに切断することにより生産され、切断具でコイル材を切断する際に、切断具はコイル材の走行速度と同じ速度で前進して切断する。
【0003】
従来、コイル材の切断で1枚のスラットが生産された後、切断具をそのまま前進させて前進エンド位置までに到達させ、この後、切断具を前進スタート位置まで後退させ、そして再度前進させて2枚目のスラットの生産のための切断を行わせるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
建物用シャッターは多数枚のスラットを上下に連設することにより形成され、そのうちの最上段のスラットには、巻取り部への取り付けのためのボルトの挿通する孔を形成しなければならない。このため、1個の建物用シャッター分のスラットを生産するときには、そのうちの1枚のスラットには前記切断のほかに孔開け加工を行うことが必要になる。この孔開け加工のための孔開け具を前記切断具と一体移動可能に前記加工装置に設けた場合には、切断具によるコイル材の切断の後に孔開け具は前進エンド位置に達し、次いで前進スタート位置まで後退し、そして再度前進して孔開け加工を行うことになるため、この間の時間を確保するためにコイル材の走行速度を遅くしなければならなくなる。
【0005】
これによると、スラット生産時間が長くなり、生産効率が低下することになる。
【0006】
これと同様な問題は生産すべきスラットの長さが短い場合にも生じ、この場合には、孔開け加工されないスラットでも1枚のスラットの生産のための2箇所の切断位置の間隔は短く、前進エンド位置まで達する切断具のためにコイル材の走行速度を遅くしなければならなくなる。
【0007】
本発明の目的は、コイル材等の長尺材を材料として生産される物品の生産効率を向上させることができるようになる走間加工方法、およびこの方法を実現するための走間加工装置を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る走間加工方法は、長尺材をその長手方向に走行させるとともに、この長尺材に切断等の加工を行うための加工具を長尺材走行方向に前進させ、この加工具の前進速度を長尺材の走行速度と同じにして加工具で長尺材を加工する走間加工方法において、加工具による長尺材の加工後、この加工具が前進エンド位置に達する前のタイマー設定時に加工具の前記前進速度を変更させることを特徴とするものである。
【0009】
ここで、タイマー設定時に加工具の前記前進速度を変更させるとは、この速度による加工具の前進を抑制することや、加工具の前進速度を速くすることである。
【0010】
加工具の前進を抑制することは、加工具によって一定速度で走行する長尺材の走行方向前方の箇所を加工した後、走行方向後方の箇所を加工する場合に有効であり、加工具の前進速度を速くすることは、加工具によって一定速度で走行する長尺材の走行方向後方の箇所を加工した後、走行方向前方の箇所を加工する場合に有効である。
【0011】
本発明では、長尺材に切断等の加工を行う加工具は、長尺材の走行速度と同じ前進速度になって長尺材を加工した後、その前進速度のままで前進エンド位置に到達せず、前進エンド位置に達する前のタイマー設定時において、長尺材の走行速度と同じ前進速度が変更されるため、次ぎの加工を従来よりも早期に始めることが可能になり、このため、長尺材の走行速度を速くすることができ、長尺材を材料とする物品の生産効率を向上させることができる。
【0012】
ここで、タイマー設定時とは、加工具が長尺材を加工してからの所定時間経過後でもよく、それ以前からの所定時間経過後、例えば、加工具の前進が始まってからの所定時間経過後や、長尺材の走行速度と同じ速度の加工具の前進が始まってからの所定時間経過後でもよい。
【0013】
また、長尺材の走行方向へ加工具が前進することは、長尺材の走行方向と平行に加工具が移動すること、すなわち加工具が直線的に前進、後退することでもよく、また、加工具を回動部材等に取り付けることにより、加工具の移動軌跡が円弧軌跡になっていることでもよい。加工具の移動軌跡を円弧軌跡とした場合には、加工具の前進エンド位置、前進スタート位置は、加工具を直線的に前進、後退させるようにしたときにおける前進エンド位置、前進スタート位置と投影上対応した位置に設定すればよい。
【0014】
前述の通り、タイマー設定時に加工具の前記前進速度を変更させることがこの速度による加工具の前進を抑制させることである場合には、この抑制後は、次の三通りの方法のうちのいずれかを採用できる。第1番目は、加工具の前進の抑制後、加工具を後退させ、この後、長尺材を加工するために加工具を再度前進させることである。第2番目は、加工具の前進の抑制後、加工具を停止させ、この後、長尺材を加工するために加工具を再度前進させることである。第3番目は、加工具の前進の抑制後、加工具が停止する前に、長尺材を加工するために加工具を再度前進させることである。第1番目よりは第2番目の方法、第2番目よりは第3番目の方法の方が、タイマー設定時の前と後で2箇所を加工するための時間を短くできることになる。
【0015】
これら三通りの方法のうちいずれか一つのみを継続的に使用してもよいが、長尺材から生産すべき物品の長さや加工位置、加工種類等に応じて三通りの方法を加工作業を通して選択的に使用してもよい。
【0016】
長尺材から物品を生産した後の物品後処理作業の速度、例えば物品同士の組立作業の速度が変更されたときには、長尺材の走行速度をこれと対応したものに変更させるようにし、この変更に伴い上記三通りの方法の中から使用する方法を変えることにより、上記物品後処理作業の速度の変更に対応できることになる。
【0017】
また、タイマー設定時の前と後で行われる加工具による長尺材の加工は、タイマー設定時の前と後でそれぞれ1箇所の合計2箇所について行ってもよく、また、タイマー設定時の前または後のいずれか一方、またはこれらの両方において複数箇所について行ってもよい。これらの加工は同じ種類の加工でもよく、異なる種類の加工でもよい(例えば、切断、孔開け、押し出し)。
【0018】
本発明に係る走間加工装置は、長尺材をその長手方向に走行させるライン上に配置され、この長尺材に切断等の加工を行う加工具と、この加工具を長尺材の走行方向に前進、後退させる加工具送り装置と、この加工具送り装置を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、加工具を長尺材の走行速度と同じ速度で前進させて長尺材を加工させるとともに、この加工後、加工具が前進エンド位置に達する前のタイマー設定時に加工具の前記前進速度を変更させるように加工具送り装置を制御することを特徴とするものである。
【0019】
ここで、制御装置はコンピューターでもよく、また、コンピューターと例えばNCコントローラーとを組み合わせたものでもよく、さらにはこれらに例えばシーケンサーを組み合わせたものでもよく、また、コンピューターを使用しないリレー回路によりシーケンス制御するものでもよい。
【0020】
また、加工具送り装置は回動部材や、送りねじを使用したものでもよく、また、シリンダーを使用したものでもよく、さらには例えばリンク機構等の機構的構造によるものでもよく、制御装置でその駆動が制御されて加工具を前進、後退させることができものであればよい。
【0021】
本発明に係る走間加工装置は長尺材に同種類の加工を行うとき(全部の加工が例えば切断、あるいは孔開け、あるいは押し出し等)にも適用でき、また、異種の加工を行うとき(例えば切断と孔開けや、切断と押し出し等)にも適用できる。
【0022】
さらに、本発明は各種の物品を長尺材から生産するときに適用でき、加工の種類はその生産すべき物品により決められる。
【0023】
長尺材が建物用シャッターのスラットの材料であるコイル材であって、このスラットの生産のために切断と孔開けの加工を行わなければならないときには、前記加工具はこのコイル材を切断する切断具と孔開けする孔開け具とを備えたものとなり、かつ、前記制御装置はこれらの切断具と孔開け具とを選択駆動させるものとなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。以下に説明する実施形態は、長尺材であるコイル材から建物用シャッターのスラットを生産する場合であるので、初めに図1により建物用シャッターを説明する。建物用シャッターのシャッターカーテンは、コイル材から生産される細幅のスラット1を上下に多数連設することにより形成され、各スラット1は上カール部1Aと下カール部1Bとを備え、上段のスラット1の下カール部1Bに下段のスラット1の上カール部1Aを挿入係合することにより、各スラット1は互いに連結され、そして上カール部1Aの両端近傍にカシメ部等の変形部2を形成することにより、スラット1の抜け止めがなされる。
【0025】
これらのスラット1のうち、最上段のスラット1’には2個の孔3,4が形成され、これらの孔3,4は、スラット1’をシャッターの巻取り部に取り付けるボルトを挿通するためのボルト孔である。
【0026】
図2は、コイル材からスラットを生産し、この後、多数のスラットを連設して上記シャッターカーテンを形成するまでの生産ライン工程をブロック図で示した概略図である。コイル材はコイル材繰り出し部5からロール成形部6に繰り出され、ロール成形部6の多段のフォーミングロールに通されることにより薄板状のコイル材は徐々に所定断面形状に成形され、所定断面形状となったコイル材が切断、孔開け部7で所定長さに切断されることにより1枚1枚のスラットが生産され、この後、各スラットはスラット移送部8によりスラット組み立て部9に送られ、このスラット組み立て部9で各スラットを連設する作業と前記変形部2を形成する作業とが行われる。
【0027】
図3には、以上の各工程のうち、コイル材繰り出し部5からスラット移送部8までの工程の設備機械が示されている。コイル材繰り出し部5はアンコイラー10で構成され、ロール成形部6は、長尺材であるコイル材11をその長手方向に走行させながら断面形状を変化させていく多段のフォーミングロール12を備えたロール成形機13で構成され、切断、孔開け部7は、切断具と孔開け具を備える加工具14が組み付けられたプレス機械15で構成され、スラット移送部はスラット送りロール等のスラット送り手段を有する移送テーブル装置16で構成されている。
【0028】
ロール成形機13の各フォーミングロール12は図7で示されたロール成形機モーター17を駆動源として回転する。また、図3に示す通り、多段に並設されたフォーミングロール12の途中には測定ロール18が配置され、この測定ロール18の具体的構造は図4に示されている。測定ロール18は上下のロール19,20からなり、上ロール19は支軸21の先端に取り付けられ、下ロール20の軸20Aを支持した軸承部材22は押し上げシリンダー23のピストンロッド23Aに結合され、このピストンロッド23Aが伸び挙動すると、軸承部材22はガイド部材24に案内されて上昇し、上ロール19と下ロール20で前記コイル材11が挟圧される。
【0029】
この状態においてフォーミングロール12の回転等でコイル材11が走行すると、下ロール20および軸20Aが回転し、軸20Aにはエンコーダー25が連結されているため、軸20Aの回転はエンコーダー25に入力する。この結果、コイル材11の走行速度、走行距離が測定可能となる。
【0030】
図5は前記プレス機械15を示す。プレス機械15はモーターによる偏心軸の回転でスライド26が上下動するタイプで、スライド26、ボルスタ27には水平のガイド部材28,29が結合され、これらのガイド部材28,29の間に加工具送り装置30が配設されている。加工具送り装置30は、ガイド部材28,29に案内されてコイル材11の走行方向に摺動自在となった上下の摺動部材31,32と、下摺動部材32に立設され、スライド26と共に上下動する上摺動部材31を案内するガイド支柱33とを有する。下摺動部材32には連結ロッド34の先端が連結され、連結ロッド34の後端は、図6で示されたボールねじのねじ軸35に螺合してガイドバー36に沿って移動自在となったナット部材37に連結されている。ねじ軸35にはタイミングベルト38を介してサーボモーター39の駆動力が伝達され、したがってサーボモーター39が正駆動、逆駆動されると、ねじ軸35は正回転、逆回転し、この結果、図5の上下の摺動部材31,32がコイル材11の走行方向に前進、後退するようになっている。
【0031】
図6に示す通り、サーボモーター39にはエンコーダー40が連結されているため、サーボモーター39の正駆動量、逆駆動量、およびこれらの駆動速度、言い換えると、上下の摺動部材31,32の前進量、後退量、およびこれらの移動速度が測定可能になっている。
【0032】
図5に示されている通り、上下の摺動部材31,32の間には図3で説明した加工具14が配置されている。この加工具14は、上刃41Aおよび下刃41Bからなる切断具41と、パンチ42Aおよびダイス42Bからなる孔開け具42とを備え、下刃41B、ダイス42Bが固定されたベース部材43,44には案内支柱45,46が立設され、上刃41A、パンチ42Aが取り付けられたトップ部材47,48がこれらの案内支柱45,46でガイドされて上下動できるようになっている。案内支柱45,46には戻しばね49が巻回されているため、トップ部材47,48が下降すると、これらのトップ部材47,48には圧縮された戻しばね4による上昇復帰力が生ずる。
【0033】
上摺動部材31には2個のシリンダー50,51が互いに反対向きに取り付けられ、これらのシリンダー50,51のピストンロッドの先端には上摺動部材31に案内されて移動自在となった加圧ブロック52,53が結合されている。シリンダー50のピストンロッドが伸び挙動して加圧ブロック52が前進し、シリンダー51のピストンロッドが縮み挙動して加圧ブロック53が後退しているときにプレス機械15のスライド26が下降すると、加圧ブロック52でトップ部材47が押し下げられ、これにより切断具41によるコイル材11の切断がなされ、これとは反対に、シリンダー50のピストンロッドが縮み挙動して加圧ブロック52が後退し、シリンダー51のピストンロッドが伸び挙動して加圧ブロック53が前進しているときにプレス機械15のスライド26が下降すると、加圧ブロック53でトップ部材48が押し下げられ、これにより孔開け具42によるコイル材11の孔開けがなされるようになっている。
【0034】
すなわち、2個のシリンダー51,52は、コイル材送りライン上に配置された加工具14の切断具41と孔開け具42を選別使用するための切断、孔開け選別シリンダーとなっている。
【0035】
また、前記加工具送り装置30のサーボモーター39が正駆動、逆駆動されると上下の摺動部材31,32は前進、後退を行うため、これらの摺動部材31,32の内側に組み込まれている切断具41と孔開け具42も一体となって前進、後退し、この移動を行っているときにプレス機械15のスライド26が上下動することにより、コイル材11の切断や孔開けが行われるようになっている。
【0036】
図7は、以上説明した走間加工装置を駆動制御するための制御系をブロック図で示したものである。入力装置54から加工データが入力されるコンピューター55にはNCコントローラー56が接続され、コンピューター55からNCコントローラー56に出力される信号によりサーボアンプ57を介して加工具送り装置30のサーボモーター39、インバータ58を介して前記ロール成形機モーター17、インバーター59を介してプレス機械15、シーケンサー60を介して切断、孔開け選別シリンダー51,52がそれぞれ駆動されるようになっている。
【0037】
本実施形態では、入力装置54、コンピューター55、NCコントローラー56、シーケンサー60により、走間加工装置の制御装置61が構成されている。
【0038】
入力装置54からコンピューター55に入力される加工データは、例えばその日のうちに生産すべき建物用シャッターの種類、数量であり、これによりコンピューター55の演算部は、コンピューター55の記録部に予め登録されているその建物用シャッターについてのデータに基づきその日のうちに生産しなければならない図1で示したスラット1の個数、スラット1の長さL、さらには、最上段のスラット1’については前切断箇所Eからボルト孔3までの距離L1、ボルト孔3,4間の距離L2、ボルト孔4から後切断箇所Fまでの距離L3等を演算し、または読み出し、これがコンピューター55の記録部に記録される。
【0039】
コイル材11を切断具41で切断して1枚1枚のスラット1を生産する作業は、以下の通り行われる。
【0040】
コンピューター55からの信号に基づきNCコントローラー56は、生産すべきスラット1の個数と見合った速度でロール成形機モーター17を駆動させ、これによりロール成形機13内を走行してプレス機械15に送られるコイル材11の走行速度が決まり、コイル材11はその速度で走行する。
【0041】
コイル材11の走行距離がスラット1の長さLに近づき、これが測定ロール18に連結されてコイル材11の走行距離を測定しているエンコーダー25で検出されると、加工具送り装置30のサーボモーター39は駆動され始め、これにより、切断具41と孔開け具42を有する加工具14は前進スタート位置からコイル材走行方向に前進し始める。サーボモーター39の駆動速度はエンコーダー40で測定されているため、この測定データのフィードバックにより、加工具14の前進速度がコイル材11の走行速度に近づいて最後はこの走行速度と同じになるようにサーボモーター39の駆動速度が制御されるとともに、エンコーダー40からのデータでサーボモーター39のこれまでの駆動量がコンピューター55で演算されるため、加工具14の前進速度がコイル材11の走行速度と同じになったときに切断具41の位置がコイル材11の切断すべき位置に達しているように制御される。
【0042】
上述のようにコイル材11の走行距離がスラット1の長さLに近づいたときには、プレス機械15はエンコーダー25からの測定データが入力するコンピューター55、NCコントローラー56からの信号で駆動され始めてスライド26の下降が始まり、加工具14の前進速度がコイル材11の走行速度と同じになって切断具41の位置がコイル材11の切断すべき位置に達した後、スライド26は下死点に達して切断具41でコイル材11を切断する。これによりコイル材11から長さがLになった1枚のスラット1が生産される。
【0043】
この後、スライド26は上死点まで上昇して次ぎのプレス機械駆動時まで停止しているとともに、切断具41でコイル材11を切断した後の加工具14はそのまま前進し、そして前進エンド位置に達すると、これが図示しないセンサーで検出され、このセンサーからの信号でサーボモーター39は定格速度まで逆駆動され、これにより加工具14は後退してセンサーで検出される前記前進スタート位置に戻り、次ぎのコイル材切断作業を行うためにその位置で待機する。
【0044】
そして、コイル材11の走行距離が再びスラット1の長さLに近づくと、以上説明したサーボモーター39、加工具14等の作動が繰り返され、これにより2枚のスラット1が生産され、これが多数回繰り返されて多数のスラット1が生産される。
【0045】
生産されたスラット1の個数が1個の建物用シャッターを製造するために必要な個数に達するたびに、前記ボルト孔3,4が形成された最上段のスラット1’を生産しなければならないため、エンコーダー25からの測定データが入力するコンピューター55の演算部でコイル材11の走行距離がスラット1’を生産すべき距離に達することが演算されるたびに、シーケンサー60で切断、孔開け選択シリンダー51、52が選択駆動されてコイル材11の切断と孔開けが行われるとともに、図8のタイミングチャートによる制御がなされる。
【0046】
図8において、サーボ出力は、サーボモーター39の正駆動出力と逆駆動出力であり、プレス指令は、プレス機械15のスライド26が上死点から下降して加工高さ位置である下死点に達するまでを示している。また、Gは、切断具41による図1で示した前切断箇所Eの切断時であり、Hは、孔開け具42によるボルト孔3の孔開け時である。
【0047】
図8の(B)〜(D)が本発明の各実施形態に係る制御方法であり、(A)は、これらの実施形態との対比のために、前述した通り切断具41でコイル材11を順次切断(図1の前切断箇所Eと後切断箇所Fの切断)する場合と同様に、Gでの切断具41によるコイル材11の切断(前切断箇所Eの切断)後に加工具14を前進エンド位置まで到達させ、そしてサーボモーター39の逆駆動により加工具14を前進スタート位置まで戻してから、Hでの孔開け具42によるボルト孔3の孔開けのために再度前進させる場合を示している。
【0048】
図8の(A)のように、Hでの孔開け具42によるボルト孔3の孔開けのために、Gでの切断具41によるコイル材11の切断後に加工具14を前進エンド位置まで到達させていると、図1のL1の長さがGからHまでの時間長さに対応したものにしなければならないため、前記ロール成形機モーター17によって一定速度で走行するコイル材11の走行速度を遅くしなければならなくなり、スラット生産効率を向上させることはできない。
【0049】
これに対して図8の(B)では、Gでの切断具41によるコイル材11の切断後、加工具14が前進エンド位置に達する前のコンピューター55によるタイマー設定時に、サーボモーター39の駆動を抑制させてコイル材11の走行速度と同じ速度による加工具14の前進を抑制(制動)させ、この後、サーボモーター39を逆駆動させて加工具14を前進スタート位置まで後退させ、そして、孔開け具42によるボルト孔3の孔開けを行うために加工具14をコイル材11の走行速度と同じ速度で再度前進させている。
【0050】
図8の(C)では、Gでの切断具41によるコイル材11の切断後、加工具14が前進エンド位置に達する前のコンピューター55によるタイマー設定時に、サーボモーター39の駆動を抑制させてコイル材11の走行速度と同じ速度による加工具14の前進を抑制させるとともに、サーボモーター39の駆動を止めて加工具14を停止させ、そして、孔開け具42によるボルト孔3の孔開けを行うために加工具14をコイル材11の走行速度と同じ速度で再度前進させている。
【0051】
図8の(D)は、Gでの切断具41によるコイル材11の切断後、加工具14が前進エンド位置に達する前のコンピューター55によるタイマー設定時に、サーボモーター39の駆動を抑制させてコイル材11の走行速度と同じ速度による加工具14の前進を抑制させるとともに、サーボモーター39の駆動が止まる前に(サーボモーター39の駆動速度が所定速度まで低下したとき)、すなわち加工具14が停止する前にサーボモーター39を再度高出力駆動させて加工具14を再度前進させ、この前進速度をコイル材11の走行速度と同じにして孔開け具42によるボルト孔3の孔開けを行うようにしている。
【0052】
これらの制御方法によると、GからHまでの時間長さを図8の(A)よりも短くでき、このため、コイル材11の走行速度を速くできる。また、図8の(B)よりも(C)、(C)よりも(D)の場合の方がコイル材11の走行速度を速くできる。
【0053】
なお、前記コンピューター55によるタイマー設定時とは、例えば、プレス機械15にスライド26が下死点に達したことを検出するセンサーを設け、このセンサーからの信号がコンピューター55に入力してからの時間でもよく、また、サーボモーター39が駆動され始め、加工具14が前進してからの時間でもよい。
【0054】
図8の(B)〜(D)のタイミングチャート通りの制御は、コンピューター55の記録部に予め記録されいるプログラムにより行われ、これらのプログラムのうちのいずれを選択するかは、入力装置54からコンピューター55に入力されるその日のうちに生産すべき建物用シャッターの数量等に基づき決定されるコイル材走行速度に応じてコンピューター55の演算部で決められる。
【0055】
図1のボルト孔3を孔開け具42で加工した後にボルト孔4を孔開け具42で加工すること、およびボルト孔4を孔開け具42で加工した後に後切断箇所Fを切断具41で切断することは、図8の(A)〜(D)と同様に設定されている複数の制御プログラムのうちのいずれかを、コイル材走行速度とL2,L3の長さとの関係に応じてコンピューターの演算部が決めて行われる。一般的にL1とL3は等しいため、前切断箇所Eを加工してからボルト孔3を加工するプログラムと、ボルト孔4を加工してから後切断箇所Fを加工するプログラムとは、図7のシーケンサー60による切断、孔開け選別シリンダー51,52の駆動順序を除き、同じに設定されたものとなる。
【0056】
その日のうちに複数種類の建物用シャッターのスラットを生産しなければならず、これらのスラットを生産するために与えられた時間が異なる等の理由により、ある種類の建物用シャッターのスラットを生産するためのコイル材の走行速度と、他の種類の建物用シャッターのスラットを生産するためのコイル材の走行速度とが異なることとなった場合、言い換えると、図2で示したスラットの組み立て部9での上記複数種類の建物用シャッターの製造作業が1日のうちで異なる作業速度で行われることになっている場合には、異なる種類の建物用シャッターのスラットについて、前切断箇所Eを加工してからボルト孔3を加工するためのプログラムは、異なることになる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によると、コイル材等の長尺材から物品を生産する効率を向上させることができるようになるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】長尺材であるコイル材を切断して得られる多数のスラットで構成される建物用シャッターの一部破断した図である。
【図2】コイル材からスラットを生産し、建物用シャッターを製造するまでをブロック図で示した概略図である。
【図3】図2のコイル材繰り出し部からスラット移送部までの設備機械を示した図である。
【図4】図3で示された測定ロールの側面図である。
【図5】図3で示されたプレス機械の正面図である。
【図6】プレス機械に組み付けられた加工具を前進、後退させる加工具送り装置のサーボモーターによる駆動部分を示す図である。
【図7】走間加工装置の制御系をブロック図で示した図である。
【図8】走間加工装置の加工具の切断具と孔開け具の作動を図6のサーボモーターの作動等との関係で示したタイミングチャートの図である。
【符号の説明】
1,1’ 建物用シャッターのスラット
3,4 ボルト孔
10 アンコイラー
11 長尺材であるコイル材
13 ロール成形機
14 加工具
15 プレス機械
30 加工具送り装置
39 サーボモーター
41 切断具
42 孔開け具
51,52 切断、孔開け選別シリンダー
55 コンピューター
61 制御装置
E 前切断箇所
F 後切断箇所
G 切断具による切断時
H 孔開け具による孔開け時

Claims (5)

  1. 長尺材をその長手方向に走行させるとともに、この長尺材に切断等の加工を行うために、前進スタート位置から前進エンド位置までが前進後退可能範囲となっている加工具を長尺材走行方向に前進させ、この加工具の前進速度を前記長尺材の走行速度と同じにして前記加工具で前記長尺材を加工する走間加工方法において、前記加工具による前記長尺材の加工後、この加工具が前記前進エンド位置に達する前のタイマー設定時に前記加工具の前進を抑制し、この前進の抑制後、前記加工具を停止させ、この後、前記長尺材の再度加工を行うために前記加工具を再度前進させ、前記前進スタート位置と前記前進エンド位置との間において、前記加工後の前記長尺材と同じ速度で前進している前記加工具で前記加工後の前記長尺材を再度加工することを特徴とする走間加工方法。
  2. 長尺材をその長手方向に走行させるとともに、この長尺材に切断等の加工を行うために、前進スタート位置から前進エンド位置までが前進後退可能範囲となっている加工具を長尺材走行方向に前進させ、この加工具の前進速度を前記長尺材の走行速度と同じにして前記加工具で前記長尺材を加工する走間加工方法において、前記加工具による前記長尺材の加工後、この加工具が前記前進エンド位置に達する前のタイマー設定時に前記加工具の前進を抑制し、この前進の抑制後、前記加工具が停止する前に、前記長尺材の再度加工を行うために前記加工具を再度前進させ、前記前進スタート位置と前記前進エンド位置との間において、前記加工後の前記長尺材と同じ速度で前進している前記加工具で前記加工後の前記長尺材を再度加工することを特徴とする走間加工方法。
  3. 長尺材をその長手方向に走行させるライン上に配置され、この長尺材に切断等の加工を行うために、前進スタート位置から前進エンド位置までが前進後退可能範囲となっている加工具と、この加工具を前記長尺材の走行方向に前進、後退させる加工具送り装置と、この加工具送り装置を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、前記加工具を前記長尺材の走行速度と同じ速度で前進させて長尺材を加工させるとともに、この加工後、前記加工具が前記前進エンド位置に達する前のタイマー設定時に前記加工具の前進を抑制し、この前進の抑制後、前記加工具を停止させ、この後、前記長尺材の再度加工を行うために前記加工具を再度前進させ、前記前進スタート位置と前記前進エンド位置との間において、前記加工後の前記長尺材と同じ速度で前進している前記加工具で前記加工後の前記長尺材を再度加工するように前記加工具送り装置を制御することを特徴とする走間加工装置。
  4. 長尺材をその長手方向に走行させるライン上に配置され、この長尺材に切断等の加工を行うために、前進スタート位置から前進エンド位置までが前進後退可能範囲となっている加工具と、この加工具を前記長尺材の走行方向に前進、後退させる加工具送り装置と、この加工具送り装置を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、前記加工具を前記長尺材の走行速度と同じ速度で前進させて長尺材を加工させるとともに、この加工後、前記加工具が前記前進エンド位置に達する前のタイマー設定時に前記加工具の前進を抑制し、この前進の抑制後、前記加工具が停止する前に、前記長尺材の再度加工を行うために前記加工具を再度前進させ、前記前進スタート位置と前記前進エンド位置との間において、前記加工後の前記長尺材と同じ速度で前進している前記加工具で前記加工後の前記長尺材を再度加工するように前記加工具送り装置を制御することを特徴とする走間加工装置。
  5. 請求項3又は4に記載の走間加工装置において、前記長尺材は建物用シャッターのスラットの材料であるコイル材であり、前記加工具はこのコイル材を切断する切断具と孔開けする孔開け具とを備えており、前記制御装置はこれらの切断具と孔開け具とを選択駆動させることを特徴とする走間加工装置。
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