JP3615000B2 - ゴマ種子由来のタンパク組成物及びその用途 - Google Patents

ゴマ種子由来のタンパク組成物及びその用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水への可溶性や消化吸収性に優れ、食品素材としての有用性が高く、また化粧品素材としても好適に利用され得るゴマ種子由来のタンパク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴマ種子は、従来より食品として栄養学的に優れたものであることが知られている。このゴマ種子は、煎りゴマ、すりゴマ、皮むき煎りゴマ、練りゴマなど、ゴマ種子全粒を食用とするものの他、圧搾による搾油や、溶媒による抽出などの方法により、ゴマ油としても広く活用されている。
【0003】
しかし、圧搾による搾油や、溶媒による抽出などの方法によってゴマ油を除去した後のゴマ種子脱脂物は、栄養価の高いタンパク質や糖質、生理活性物質などを多量に含有しているにもかかわらず、わずかに家畜用の飼料や肥料として用いられているほかは、ほとんど活用されていない。
【0004】
また、ゴマ種子脱脂物は、良質のタンパクを主成分としているにもかかわらず水への溶解性がほとんどないために、食品や化粧品などに添加する際の取扱いが困難であり、用途や使用形態が極めて限られている。
【0005】
ゴマ種子からタンパク質を得るには、焙煎後、圧搾を行ったゴマ圧搾粕を酸性水溶液で加熱処理してタンパク質を回収する方法(特開平1−206956号公報参照)などがある。この方法では、熱変成を受けたゴマ圧搾粕を用いて、pH2以下に調整後、70℃以上に保持してタンパク質を抽出し、これを中性領域で沈澱させて回収するため、回収したタンパク質は酸性領域でしか水への溶解性を示さず、中性の水には溶解しない。また、回収したタンパク質自体は分解されていないため、分子量が大きく、消化吸収性が良好でないという欠点を有する。
【0006】
分子量を小さくするには、酵素等を用いてタンパク質を分解する方法が考えられる。ここで、複数の酵素を同時に用いてタンパク質を分解する例としては、特開平4−149138号公報記載の方法などがある。この方法では、大豆などのタンパクに3種類の酵素を同時に添加してタンパク質分解反応を行っているが、これによる生成物は、平均分子量が290〜350程度のごく低分子量の限定されたペプチドを主成分とし、疲労回復の機能を目的とするものであり、ゴマ種子由来の生理活性物質を含んでいない。また、この方法においては、原料としてゴマ種子を用いることについては何等示唆されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ゴマ種子から得られたタンパク質を含む組成物であって、ゴマ種子に含まれる特有の生理活性物質を含有し、タンパク質が部分的にペプチド化された広範囲の分子量を有する粗タンパクを主成分としたものについては、水への可溶性や消化吸収性が優れ、食品、化粧品などの分野での幅広い利用が期待されるにもかかわらず、現在のところ得られていない。
【0008】
本発明の課題は、これまで活用されていなかったゴマ種子のタンパク分を活用し、水に不溶な通常のゴマ種子の脱脂粕とは異なり、水への溶解性を示すタンパク質であって、タンパクが部分的にペプチド化された広範囲の分子量を有する粗タンパクを主成分とするとともに、リグナン配糖体等の抗酸化物前駆体や、抗酸化作用を有するリグナン類などのゴマ種子特有の生理活性物質を兼ね備えた、ゴマ種子由来のタンパク組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、タンパク質が部分的にペプチド化された広範囲の分子量を有する粗タンパクを主成分とするとともに、これまで活用されていなかったゴマ種子のタンパク分を活用することにより、水への可溶性や消化吸収性に優れ、リグナン配糖体等の抗酸化物前駆体や、抗酸化作用を有するリグナン類などのゴマ種子特有の生理活性物質を含有する栄養価の高いタンパク組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
即ち、本発明は、脱脂したゴマ種子を酵素で処理して得られるタンパク組成物であって、該タンパク組成物の乾燥重量に対して、粗タンパクを40〜95重量%、糖質を1〜50重量%、脂質を0〜5重量%、繊維質を0〜1重量%含有し、かつゴマ種子由来の生理活性物質を0.2〜3重量%含有するタンパク組成物であり、室温下、pH7の純水に対して5重量%となるように懸濁させた際に、該タンパク組成物の80重量%以上が溶解するものであることを特徴とするゴマ種子由来のタンパク組成物である。
【0011】
また、本発明は、生ゴマ種子をn−ヘキサンで脱脂した脱脂ゴマ種子より得られる上記ゴマ種子由来のタンパク組成物である。
【0012】
さらに、本発明は、50,000以上の分子量を有する成分を0〜40重量%含有するとともに、5,000以下の分子量を有する成分を5〜60重量%含有する上記ゴマ種子由来のタンパク組成物である。
【0013】
さらに、本発明は、粗タンパクのアミノ酸組成における含硫アミノ酸含有量が4〜6%である上記ゴマ種子由来のタンパク組成物である。
さらに、本発明は、上記ゴマ種子由来のタンパク組成物を含有する食品又は化粧品である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明では、粗タンパクの含有量は、タンパク質、ペプチド及びアミノ酸の総量で表し、ゴマ種子由来の生理活性物質の含有量は、セサミノール配糖体、セサミン及びセサモリンの合計量で表した。
【0015】
本発明のタンパク組成物の原料となるゴマ種子としては、いかなるものを用いてもよく、例えば、生ゴマ種子、脱皮した生ゴマ種子、焙煎したゴマ種子などを用いることができる。また、ゴマ種子としては、白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマ、茶ゴマのいずれを使用してもよく、熱帯性のゴマ、亜熱帯性のゴマ、温帯性のゴマなどのいずれも好適に使用することができる。
【0016】
本発明のタンパク組成物の調製法としては、性状を満たす組成物が得られればどのような方法でもよいが、ゴマ種子を予め脱脂したものを用いる。脱脂に際しては、有機溶媒を用いた脱脂や、圧搾による搾油など従来公知の方法が用いられる。特に、生ゴマ種子の有機溶媒による脱脂処理は、高温熱処理を伴わずに行うことができるため好ましい。脱脂に有機溶媒を用いる場合には、n−ヘキサン、エタノール、酢酸エチルなどが好適に用いられ、n−ヘキサンを用いるのが特に好ましい。脱脂した脂質はゴマ油として活用できることはいうまでもない。
【0017】
脱脂の効率を考慮すると、有機溶媒による脱脂の前にゴマ種子を粉砕しておくのが好ましい。ゴマ種子の粉砕にはどのような方法を用いてもよく、例えば、ロールミルを使用した圧扁粉砕や、ミルによる切断粉砕など公知の方法を適宜用いることができる。
【0018】
また、ゴマ種子を脱皮して用いた場合には、得られるタンパク組成物がより白色になるとともに、においの少ないものとなるため、食品や化粧品への添加にさらに好ましいものとなる。脱皮の方法としては、機械的に摩擦することによる脱皮や、アルカリ性水溶液による皮の溶解など公知の脱皮方法を適宜用いることができる。
【0019】
タンパク組成物は、特に分子量5,000以下の比較的分子量の小さい粗タンパクを多く含むと、水への溶解性が高まるとともに、食品としたときに消化吸収が良い。このような理由により、本発明のタンパク組成物は5,000以下の分子量を有する成分を5〜60重量%、特に10〜60重量%、更に特に20〜60重量%含有するのが好ましい。逆に、分子量50,000以上の比較的分子量の大きい粗タンパクを多く含むと、水への溶解性が低下するとともに、食品としたときに消化吸収が悪くなるため、50,000以上の分子量を有する成分の含有量は0〜40重量%、特に0〜30重量%であるのが好ましい。
【0020】
分子量5,000以下の粗タンパクの含有量が多く、分子量50,000以上の粗タンパクの含有量の少ないタンパク組成物を収率よく得るためには、ゴマ種子のタンパク質を分解するのが好ましい。タンパク質の分解は、脱脂したゴマ種子に対して直接行ってもよいが、分解すべきタンパク質を抽出溶解したタンパク抽出液に対して行ってもよい。
【0021】
タンパク質を抽出溶解する方法は特に制限されないが、アルカリ又は塩による抽出が好ましく行われ得る。タンパク質をアルカリで抽出する場合には、NaOH、KOH、あるいはKPOやNaPO等のアルカリ金属リン酸塩などを用いることができる。また、タンパク質を塩により抽出する場合には、NaCl、KClなどを用いることができる。このタンパク質の抽出溶解は、pHを8〜12に調整して、40〜100℃で10〜120分行うのが好ましい。このようにタンパク質を抽出溶解したタンパク抽出液に対して分解処理を行うことにより、後述する酵素や酸の使用量を削減することができる。
【0022】
タンパク質を分解するには、脱脂したゴマ種子を酵素で処理するが、なかでもタンパク質を分解する酵素を作用させるのが好ましい。このような酵素としては、プロテアーゼ、ペプチターゼに属する種類のものが好ましく用いられ、かびや細菌由来のもの、動物由来のもの、植物由来のもののいずれも好適に用いられる。
【0023】
酵素は、独自に得たものを用いても市販のものを用いてもよいが、2種以上、特に3種以上の酵素を反応に用いると、水に可溶性の組成物を収率よく得ることができるとともに、分子量5,000以下のものがより多く得られ好ましい。
【0024】
市販のタンパク質分解酵素としては、例えば、天野製薬製のプロテアーゼS、プロテアーゼN、プロテアーゼP、パンクレアチンF、ノボ・ノルディスク製のアルカラーゼなど多種類の酵素が挙げられるが、これらを2種あるいはそれ以上に任意に組み合わせて使用することができる。これらの酵素の組み合わせとしては、例えば上記したプロテアーゼN、プロテアーゼS及びパンクレアチンFの3種を組み合わせるなどの使用形態をとることができる。
【0025】
2種以上の酵素での処理は、複数の酵素を同時に用いて行っても、酵素の種類ごとに順次行ってもよいが、複数の酵素を同時に添加するか又は複数の酵素を混合してから添加して、2種以上の酵素反応を同時に行うと、反応にかかわる時間や作業性の面でより効率的である。
【0026】
酵素処理する際の脱脂ゴマ種子は、効率的に酵素処理反応を行うためにあらかじめ粉砕しておくのが好ましい。脱脂ゴマ種子では、粉砕を脱脂前に行っても、脱脂後酵素処理前に行なってもよいが、有機溶媒による脱脂を行う場合には、脱脂前に粉砕を行う方が脱脂の効率がよく好ましい。
【0027】
また、圧搾による脱脂を行ったゴマ種子には、有機溶媒を用いて脱脂を行ったゴマ種子に比べて脂質が多く含まれているため、圧搾による脱脂を行ったゴマ種子をそのまま用いた場合には、得られる組成物中に脂質が多く含まれる傾向が強くなる。従って、脂質の少ない組成物を得るためには、圧搾による脱脂を行ったゴマ種子から、脂質を溶解する有機溶媒を用いて更に該脂質を除去した後、酵素処理を行うのが好ましい。また、圧搾による脱脂を行ったゴマ種子をそのまま用いて、脂質の多い組成物を得た後で、上記有機溶媒を用いて脂質を除去してもよい。
【0028】
圧搾による脱脂を行ったゴマ種子には、上記のとおり脂質を溶解する有機溶媒が適宜用いられるが、水溶性の生理活性物質を多く含有するタンパク組成物を得るためには、脂質は溶解するが水溶性の生理活性物質は溶解しない有機溶媒を用いるのが好ましい。従って、エタノール、メタノールなど水溶性の生理活性物質を溶解する有機溶媒よりも、n−ヘキサン、酢酸エチルなどの方が好適に用いられる。
【0029】
酵素処理における酵素の添加量、反応時間、反応条件などは、使用する酵素の特性に応じて適宜選択することができるが、酵素の添加量は基質に対して0.5〜6%、特に1〜4%が好ましく、基質量は溶媒に対して1〜20%、特に5〜16%が好ましく、pHは3〜12、特に4.5〜10.5が好ましく、反応温度は35〜75℃、特に45〜55℃が好ましく、反応時間は2〜12時間、特に3〜6時間が好ましい。使用する溶媒としては、上記pHを満たし、酵素反応を阻害しないものが適宜選択される。水、炭酸バッファー、リン酸バッファーなどが溶媒として好ましく用いられ、必要に応じて、酸又は塩基によりpH調整を行えばよい。
反応終了後、酵素は熱処理などの方法で失活させておくのが好ましい。
【0030】
このようにして得られた酵素処理物から、例えば遠心分離、濾過などの手段によって不溶物を分離して可溶分を得ることができるが、組成物の最終用途に応じて、所望のpHにおける可溶分を分取すればよい。例えば、中性領域で可溶であることを所望するならば、酵素処理物を中性に調製した後、不溶分を除去することにより、中性領域における可溶分を分取することができる。
【0031】
不溶画分を除去した可溶分は、タンパク組成物としてそのまま用いることもできるし、乾燥させて粉末組成物とすることもできる。乾燥には、凍結乾燥法、スプレードライなど、通常の乾燥法を適宜用いることができる。
【0032】
以上のようにして得られるゴマ種子由来のタンパク組成物は、組成物乾燥重量に対して、粗タンパク(タンパク質、ペプチド及びアミノ酸)を40〜95重量%、好ましくは50〜95重量%、糖質を1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、脂質を0〜5重量%、好ましくは0〜3重量%、繊維質を0〜1重量%、好ましくは0〜0.5重量%含有し、かつゴマ種子由来の生理活性物質(セサミノール配糖体、セサミン及びセサモリン)を0.2〜3重量%、好ましくは0.4〜3重量%含有する。このゴマ種子由来のタンパク組成物を、室温下、pH7の純水に対して5重量%となるように懸濁させると、該タンパク組成物の80重量%以上が溶解する。
【0033】
本発明のタンパク組成物の主成分である粗タンパクのアミノ酸組成は、大豆タンパク質のアミノ酸組成と比較して、含硫アミノ酸含有率が高いという特性がある。大豆タンパク質のアミノ酸組成における含硫アミノ酸量は、通常2.1%程度、落花生では2.0%程度であるのに対し、本発明のタンパク組成物中の粗タンパクの含硫アミノ酸量は3.5%以上、好ましいものでは4〜6%である。この値は、牛肉が3.5%、鶏卵が5.5%、トリ肉が4.0%程度であることに示されるように、動物性のタンパク質の値に近いものであり、このため特に食品や飼料に配合するのにふさわしいことが分かる。また、本発明のタンパク組成物を大豆タンパク質と同時に用いた場合には、相補的にタンパク質の栄養価が一段と向上するという効果が得られる。さらに、本発明のタンパク組成物は、脂質含量が5重量%以下と低脂肪であるため、ダイエット食などの機能的食品にも好ましく使用することができる。
【0034】
ゴマ種子に含まれる特有な水溶性の生理活性物質であるリグナン配糖体は、抗酸化物前駆体であり、リグナン類は抗酸化作用を有するため、これらとともに上記粗タンパクを含有する本発明のタンパク組成物は、種々の用途において有効に活用することができる。
【0035】
従って、本発明のタンパク組成物は、上記のように食品素材としてのみならず、化粧品などの素材としても有利に用いることができる。本タンパク組成物は、必要に応じて製造条件等を選択することにより、色調、香味、においまでも制御することができる。
【0036】
本発明のタンパク組成物は水に可溶性であるため、食用又は食用以外の用途に使用する場合であっても、粉末状、溶液状を問わず使用することができ、利用範囲が広い。本組成物の主成分であるタンパクは、分子量5,000以下の比較的分子量の小さい粗タンパクを多く含むため、本発明のタンパク組成物は、水への溶解性が高く、食品としたときに消化吸収が良いという利点を有する。
【0037】
また、本発明のタンパク組成物はアルコールに対しても溶解性を示す。例えば、10%エタノール水溶液に対しては5重量%程度のタンパク組成物がほぼ完全に溶解する。従って、本発明のタンパク組成物はアルコール性の飲料などにも好ましく用いることができ、さらには化粧品素材としても好適に使用することができる。
【0038】
本発明のタンパク組成物を含有する食品は、良好な栄養補給食品等として各種の用途に利用できる。このタンパク組成物は食品に対して0.1〜50重量%添加することができ、特に1〜5重量%添加した場合には、風味の良好な飲食物を得ることができる。該タンパク組成物は水溶性であるため、飲料などの液体への添加も用意であり、固型状等その他の形態の食品に添加する場合でも溶液として添加することができるため、均一に添加できる。また、消化吸収性にも優れるため、粉体等の状態で食品に加えることもできる。
【0039】
本発明のタンパク組成物を添加することのできる食品としては、クッキー、パンなどの固体状の食品、スープ、スポーツドリンク、ジュース、乳酸飲料などの液体状の食品、プリン、ゼリー、ヨーグルトなどのゲル状又はクリーム状の食品など、いずれの形態の食品にも良好に使用することができる。
【0040】
また、本発明のタンパク組成物は、シャンプー、化粧水、化粧用クリームなどの化粧品などに混合してもよく、動物性タンパク臭がなく、良好な保湿効果、保護効果を有する化粧品が得られる。化粧品への添加量は、化粧品の種類にもよるが、0.1〜5重量%程度であるのが好ましい。
【0041】
さらに、本発明のタンパク組成物は家畜用の飼料に混合することもでき、それによって栄養価の高い機能的家畜飼料が得られる。飼料への添加量は、0.1〜50重量%程度であるのが好ましく、特に1〜5重量%であるのが好ましい。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、各実施例における、タンパク組成物の溶解度、分子量ならびに各分子量範囲の粗タンパク、糖質、脂質、繊維質及び生理活性物質の各含量の測定は、以下のようにして行った。
【0043】
・溶解度の測定方法:室温(25℃)において、pH7の純水にタンパク組成物が5重量%となるように懸濁したときの可溶部分の重量%を溶解度として測定した。
・分子量分布の分析方法:凍結乾燥前のサンプルを0.22μmのフィルターで濾過し、以下の条件のHPLCにかけた。分子量は、分子量マーカーを用いて検量線を作成し、それと比較して分析した。
【0044】
(HPLC分析条件)
使用カラム:デベロシル300−Diol(野村化学社製)
カラム径:8mm
カラム長:300mm
移動層:0.1Mリン酸、0.2MNaClによるバッファー(pH6.8)
移動層流速:0.5ml/min
検出:215nm
測定温度:37℃
サンプル量:15μl
【0045】
・粗タンパク含量:ケルダール法により測定した。(タンパク係数:6.25)
・脂質含量:ソックレー抽出法により測定した。
・含硫アミノ酸量:アミノ酸自動分析法により測定した。
・繊維質含量:ハンネベルグストーマン改良法により測定した。
・糖質含量:以下の式により算出した。
{1−(水分量+タンパク含量+脂質含量+繊維質含量+灰分量)}×100(%)
・生理活性物質(セサミノール配糖体、セサミン及びセサモリン)含有量:生理活性物質として特に有効なセサミノール配糖体、セサミン及びセサモリンの合計量を測定した。
【0046】
測定するサンプルを10倍量の80%エタノールに分散し、18時間室温にて振とうした。これを遠心分離して不溶物を除去し、さらに0.22μmのフィルターで濾過したものを分析試料とした。この分析試料を以下の条件のHPLCにかけ、生理活性物質を分析した。ピークの同定及び定量には、各生理活性物質成分の標準物質を用いた。
【0047】
(HPLC分析条件)
使用カラム:デベロシルODS−5(野村化学社製)
カラム径:6mm
カラム長:250mm
移動層:[メタノール:水のリニアグラジエント]
40分間でMeOH濃度30%→80%
5分間MeOH濃度100%
2分間でMeOH濃度100%→30%
13分間MeOH濃度30%
移動層流速:1.0ml/min
検出:290nm
サンプル量:30μl
【0048】
[実施例1]
ゴマ種子としてグアテマラ産の茶ゴマを原料とし、これをアルカリ性水溶液により脱皮した後、ミルにより粉砕し、n−ヘキサンで脱脂してゴマ種子脱脂物200gを得た。このゴマ種子脱脂物200gを50mM炭酸バッファー(pH9.0)1.6Lに懸濁し、これに、プロテアーゼN、プロテアーゼS及びパンクレアチンF(いずれも天野製薬製)を1:1:1の割合で混合した酵素4.0gを加え、反応温度50℃で4時間振とうしながら酵素分解した。反応終了後、80℃で30分間加熱して酵素の失活を行った。これを2900G、15℃で15分間遠心分離し、吸引濾過により不溶物を除去した。得られた液体部を凍結乾燥して、タンパク組成物A91.6gを得た。性状を表1に示す。
【0049】
[実施例2]
実施例1で用いたのと同様のゴマ種子脱脂物200gを水1.6Lに懸濁し、2Nの水酸化ナトリウムを用いてpHを9.0に調整したほかは、実施例1と同様の操作を行って、タンパク組成物B100.1gを得た。性状を表1に示す。
【0050】
[実施例3]
実施例1で用いたのと同様のゴマ種子脱脂物30gを50mMのリン酸バッファー(pH7.0)300mlに懸濁し、これに、プロテアーゼS(天野製薬製)及びアルカラーゼ(ノボ・ノルディスク製)を1:1の割合で混合した酵素1.2gを加え、反応温度50℃で6時間振とうしながら酵素分解したことのほかは、実施例1と同様の操作を行って、タンパク組成物C14.4gを得た。性状を表1に示す。
【0051】
[実施例4]
実施例1で用いたのと同様のゴマ種子脱脂物30gを50mMのリン酸バッファー(pH7.0)300mlに懸濁し、これに、プロテアーゼN(天野製薬製)を0.6g加え、反応温度55℃で6時間振とうしながら酵素分解したことのほかは、実施例1と同様の操作を行って、タンパク組成物D14.1gを得た。性状を表1に示す。
【0052】
[実施例5]
ゴマ種子を脱皮した後、ミルにより粉砕し、エタノールで脱脂したゴマ種子脱脂物200gを水1.6Lに懸濁し、2Nの水酸化ナトリウムを用いてpHを9.0に調整したほかは、実施例1と同様の操作を行って、タンパク組成物E38.6gを得た。性状を表1に示す。
【0053】
[実施例6]
脱皮を行っていないゴマ種子を、圧搾により脱脂した。得られたゴマ種子脱脂物3gをn−ヘキサン30mlに懸濁した後、濾過によりn−ヘキサンを除去して脂質を除去し、風乾させた。これを水30mlに懸濁し、2Nの水酸化ナトリウムを用いてpHを9.0に調整した。これに、プロテアーゼN、プロテアーゼS及びパンクレアチンF(いずれも天野製薬製)を1:1:1の割合で混合した酵素60mgを加え、反応温度50℃で6時間振とうしながら酵素分解した。その後、実施例1と同様の操作を行った、タンパク組成物F0.97gを得た。性状を表1に示す。
【0054】
[実施例7]
実施例1で用いたのと同様のゴマ種子脱脂物100gを水1.2Lに懸濁し、2Nの水酸化ナトリウムを用いてpHを10.0に調整した後、60℃で1時間振とうした。この懸濁液を2900G、15℃で15分間遠心分離して、不溶物を除去した。得られたタンパク抽出液1Lを、2Nの水酸化ナトリウムを用いてpHを9.0に調整した後、パンクレアチンF(天野製薬製)を0.5g加え、反応温度45℃で14時間振とうしながら酵素分解した。酵素分解後、実施例1と同様の操作を行い、タンパク組成物G53.2gを得た。性状を表1に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0003615000
【0056】
[実施例8]
実施例7で得られたタンパク組成物Gを、牛乳、豆乳及びはちみつ入り清涼飲料に添加し、ゴマタンパク飲料を作製した。タンパク組成物Gの添加量ならびに得られたゴマタンパク飲料の色、味及び沈殿生成の有無を表2に示す。
【0057】
【表2】
Figure 0003615000
【0058】
−:沈殿の生成なし
±:微かな沈殿生成が見られた
得られたゴマタンパク飲料は、風味良好でおいしく、栄養価の大きいものであった。特に、各飲料にタンパク組成物を5重量%以下添加した場合には、いずれの飲料もマイルドに感じられる傾向が見られた。また、該タンパク組成物を3重量%添加した場合であっても、4℃での溶解性は牛乳、豆乳、はちみつ入り清涼飲料ともに良好であった。
【0059】
[実施例9]
実施例2で得られたタンパク組成物Bを、小麦粉に対して5重量%添加し、これを用いてクッキー及びスコーンを作製した。得られた食品の外観、味及び食感についての結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
Figure 0003615000
【0061】
得られたクッキー及びスコーンは、風味良好で食感もよく、栄養価の大きいものであった。
【0062】
[実施例10]
実施例1で得られたタンパク組成物Aを用いて、以下の処方にしたがって(1)〜(8)の各成分を配合し、攪拌して溶解させることにより化粧水を調製した。
【0063】
処方
(1)グリセリン 2.00重量%
(2)1,3−ブチレングリコール 6.00重量%
(3)タンパク組成物A 2.00重量%
(4)エタノール 6.00重量%
(5)ポリエチレングリコール(分子量6000) 0.50重量%
(6)ポリオキシエチレンメチルグルコシド(10.E.O) 1.00重量%
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.10重量%
(8)精製水 82.40重量%
【0064】
[実施例11]
実施例7で得られたタンパク組成物Gを用いて、以下の処方にしたがって(1)〜(8)の各成分を70℃で混合して攪拌し、シャンプーを製造した。
【0065】
処方
(1)ラウリル硫酸トリエタノールアミン 17.00重量%
(2)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 14.00重量%
(3)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.00重量%
(4)ジステアリン酸エチレングリコール 2.00重量%
(5)タンパク組成物G 3.00重量%
(6)プロピレングリコール 3.00重量%
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.20重量%
(8)精製水 58.80重量%
【0066】
[実施例12]
実施例7で得られたタンパク組成物Gを用いて、化粧用クリームを製造した。具体的には、以下の処方に示した(1)〜(7)の各成分を混合・攪拌して得られた混合物に、(8)〜(11)の各成分を混合・攪拌して得られた混合物を加えてホモジナイズし、攪拌しながら冷却した。
【0067】
処方
(1)流動パラフィン 8.00重量%
(2)セタノール 0.50重量%
(3)ステアリルアルコール 2.00重量%
(4)ミリスチン酸イソプロピル 2.00重量%
(5)モノステアリン酸グリセリン 0.50重量%
(6)POE(20)セチルエーテル 1.00重量%
(7)プロピルパラベン 0.10重量%
(8)カーボボール981(0.5%水溶液) 20.00重量%
(9)タンパク組成物G 2.00重量%
(10)メチルパラベン 0.10重量%
(11)精製水 63.80重量%
【0068】
[実施例13]
とうもろこしを38.6重量%、マイロを27.9重量%、大麦を13重量%、大豆油粕(45%)を9.4重量%、ふすまを1重量%、アルファルファミールを2重量%、糖みつを5重量%、食塩を0.5重量%、炭酸カルシウムを1.1重量%、リン酸三石灰を1.3重量%、ミネラル混合物を0.1重量%、及びビタミン混合物を0.1重量%含有する肉用牛肥育用配合飼料に、実施例1で得られたタンパク組成物Aを2〜5重量%の割合で配合し、機能的飼料を得た。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、水への可溶性や消化吸収性に優れるとともに、リグナン配糖体等の抗酸化物前駆体や、抗酸化作用を有するリグナン類などのゴマ種子特有の生理活性物質を含有する栄養価の高いタンパク組成物が得られる。また、このタンパク組成物を含有する食品は良好な風味を有し、ゴマ種子特有の生理活性物質を含有したアミノ酸バランスのよい栄養補給食品等として、各種の用途に利用できる。さらにまた、このタンパク組成物を含有する化粧品は良好な保湿効果、保護効果を有し、化粧水、シャンプー、化粧用クリーム等、各種の用途に使用できる。

Claims (7)

  1. 脱脂したゴマ種子を酵素で処理して得られるタンパク組成物であって、該タンパク組成物の乾燥重量に対して、粗タンパクを40〜95重量%、糖質を1〜50重量%、脂質を0〜5重量%、繊維質を0〜1重量%含有し、かつゴマ種子由来の生理活性物質を0.2〜3重量%含有するタンパク組成物であ、室温下、pH7の純水に対して5重量%となるように懸濁させた際に、該タンパク組成物の80重量%以上が溶解するものであることを特徴とするゴマ種子由来のタンパク組成物。
  2. 脱脂したゴマ種子が生ゴマ種子をn−ヘキサンで脱脂したものである請求項1記載のゴマ種子由来のタンパク組成物。
  3. 50,000以上の分子量を有する成分を0〜40重量%含有するとともに、5,000以下の分子量を有する成分を5〜60重量%含有する請求項1又は2記載のゴマ種子由来のタンパク組成物。
  4. 脂質を0〜3.0重量%、繊維質を0〜0.5重量%含有する請求項1〜3のいずれか一つの項記載のゴマ種子由来のタンパク組成物。
  5. 粗タンパクのアミノ酸組成における含硫アミノ酸含有量が4〜6%である請求項1〜4のいずれか一つの項記載のゴマ種子由来のタンパク組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つの項記載のゴマ種子由来のタンパク組成物を含有する食品。
  7. 請求項1〜5のいずれか一つの項記載のゴマ種子由来のタンパク組成物を含有する化粧品。
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