JP3613849B2 - キースイッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キースイッチ装置に関し、特に、ノート型ワードプロセッサ、ノート型パーソナルコンピュータ等に付設される薄型のキーボードに使用して好適なキースイッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ノート型のワードプロセッサ等は、何処へでも持ち運びができ、操作できるという優れた携帯性を有することから、近年著しく普及されている。また、かかるワードプロセッサ等の携帯性を更に向上すべく種々の試みが行われている。
【0003】
例えば、特開平5−298000号公報には、キートップを弾性的に支持する復帰バネとメンブレンスイッチの接点を押下してスイッチングを行う接点押下バネとを一体に形成した板バネシートを蓋の開閉に連動してスライドさせるスライド機構を配設することによりキートップの高さを可変としたノート型ワードプロセッサ等に付設されるキーボード装置、また、キートップを上下動可能に支持するキースイッチベースを上下方向に移動可能とする移動機構を設けることによりキートップの高さを可変としたノート型ワードプロセッサ等に付設されるキーボード装置が提案されている。
【0004】
また、実開平5−69831号公報には、キー操作時にはキーボードフレーム上で上下動可能に支持されたキートップを板バネの当接部を介して弾性的に付勢してキー操作位置に保持し、一方、携帯時には、キーボードフレーム上でスライド可能に配設された可動支点部材をスライドして板バネの溝部との係合を解除することにより板バネの当接部によるキートップの付勢を解除してキートップの高さを低くすることが可能なブック型パソコン等に付設されるキースイッチ構造が記載されている。
【0005】
また、特願平6ー190991号に添付された明細書および図面に記載のように、キートップを上下動可能に案内支持する2つのリンク部材で相互に回動可能に支持してなる案内支持部材と案内支持部材を取り付ける取付部が形成されたホルダ部材と案内支持部材の下方に配設されキートップの上下動に伴ってスイッチング動作を行うスイッチング部材とスイッチング部材が載置された回路基板とで構成され回路基板をスライド部材として使用しキーボードを使用する状態ではキートップを上げ使用しない状態ではキートップを下げることを可能としたブック型パソコン等に付設されるキースイッチ構造が記載されている。
【0006】
前記各公報および特許願に記載されたキーボード、キースイッチ構造は、いずれもその携帯時に、キートップの高さを低くすることにより、携帯性を向上するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記各公報に記載されたキーボード等は、キー操作時と携帯時とでキートップの高さを可変として携帯性を向上できるものではあるが、いずれのキースイッチにおいても、キートップを上下動可能に支持するためにキー支持部材が使用されている。例えば、特開平5−298000号公報に記載されたキーボードのキースイッチでは、キートップがスイッチハウジングやキースイッチベースに形成されたキーステム部を介して上下動可能に支持されており、また、実開平5−69831号公報に記載されたキースイッチ構造では、キートップがキーボードフレームに形成されたサイロ(キーステム部に相当する)を介して上下動可能に支持されている。
【0008】
このように、キー支持部材におけるキーステム部を介してキートップが支持される構造においては、一般に、キー操作時におけるキースイッチの薄型化は困難なものである。例えば、キースイッチの薄型化が可能であるかどうかは、キートップの摺動案内を行うステム部の長さに大きく依存し、キースイッチの薄型化を図るためにはステム部の長さを一定以上に長くすることができない。一方、キートップの良好な操作性を保持するには、キートップのストローク量を一定以上確保する必要がある。従って、キースイッチの薄型化を図りつつキートップのストローク量を長くしようとすると、ステム部の長さを一定以上に長くすることができないことからステム部の摺動長さに不足を来し、キートップの押下時にステム部との間でこじれが発生し、キートップの操作を円滑に行うことができなくなる。
【0009】
かかる問題点を解消すべく種々の提案が従来よりなされている。例えば、特開平5ー342943号公報や特開平5−290673号公報には、2つのリンク部材を相互に回動可能に支持した保持部材を介してキートップを案内支持するとともに、かかる保持部材をステム部が存在しないハウジングやホルダ部材に直接取り付けることにより構成された押釦スイッチ、キースイッチ装置が記載されている。この種のスイッチでは、キートップの保持部材が取り付けられるハウジングやホルダ部材にステム部が形成されていないことから、ステム部の長さに基づく制約がなくなり、従って、スイッチ全体の薄型化を図ることが可能となる。
【0010】
ところで、前記特開平5−342943号公報、特開平5−290673号公報に記載されたスイッチがノート型のワードプロセッサ等に使用される場合に、前記のように携帯性を向上させるためには、携帯時にキートップの高さを更に低くする機構を配設することが望ましい。しかし、前記した特開平5−298000号公報に記載された板バネシートのスライド機構や実開平5−69831号公報に記載された可動支点部材のスライド機構は、それぞれのキースイッチの構造に着目して案出されたものであり、2つのリンク部材からなる保持部材にてキートップの上下動を案内支持する特開平5−342943号公報、特開平5−290673号公報に記載されたスイッチにそのまま適用することができるものではない。このように、2つのリンク部材からなる保持部材にてキートップの上下動を案内支持するスイッチにおいて、その携帯時にキートップの高さを更に低くして携帯性の向上を図る提案をしたのが特願平6ー190991号である。
【0011】
しかしながら、特開平5−298000号公報では、キーボードの全高およびストローク量を変えるためにスライドバーのスライド操作によって上下に移動するキースイッチベースが、また、実開平5−69831号公報では、キートップの裏面に設けられたガイド柱を摺動自在に係合させるためのキートップ取付穴を持つキーボードフレームが物理的な厚みを持っているのと同様に、特願平6ー190991号でも、キートップを上下動可能に案内支持する案内支持部材を取り付ける取付部が形成されたホルダ部材が物理的な厚みを持っているために、2つのリンク部材からなる保持部材にてキートップの上下動を案内支持するスイッチにおいて、その携帯時にキートップの高さを更に低くして携帯性の更なる向上を図る試みはまだ行われていないのが現状である。
【0012】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、2つのリンク部材からなる案内支持部材によってキートップの上下動を案内支持するキースイッチであって、キー操作を行う際にはキートップを動作位置に保持し、携帯時にはキートップを動作位置よりも低い非動作位置にロックすることにより、更なる薄型化を図り、かつキー操作性を高く維持するとともに軽くて携帯性を向上することができるキースイッチ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の請求項1記載のキースイッチ装置は、キートップと、そのキートップの裏面側に配置された第1係止部と第2係止部と、その第1係止部及び第2係止部より下方に配置され、直線上に並んで配置された第3係止部と第4係止部とを備えた支持板と、その支持板上に載置され、キートップに対応して設けられたスイッチングパターンを含むとともに、第3係止部及び第4係止部を挿通するスライド孔が形成された回路基板と、第1係止部及び第4係止部に保持される第1リンク部材と、第2係止部及び第3係止部に保持される第2リンク部材とから成り、両リンク部材を相互に回動可能に配置し、回路基板に形成されたスライド孔を介してキートップと支持板とを連結することによりキートップの上下動を案内する案内支持部材と、スイッチングパターンに対応して回路基板上に設けられるとともに、第1リンク部材及び第2リンク部材の一方に当接してキートップを動作位置に支持し、キートップの上下動に対応してスイッチング動作を行うスイッチング部材とを備え、回路基板は、第3係止部及び第4係止部が並ぶ直線方向に沿ってスイッチング部材とともに支持板上を第1スライド位置と第2スライド位置との間でスライド可能に構成されており、キートップは、回路基板が第1スライド位置にスライドされている状態でスイッチング部材により支持された動作位置に保持されるとともに、回路基板が第2スライド位置にスライドされている状態でスイッチング部材による支持が解除されて第1リンク部材及び第2リンク部材が開脚状態となる非動作位置に保持されるように構成されている。
【0014】
上記の構成によれば、キートップのキー操作を行う際にキートップを押下すると、キートップの押下に伴って、案内支持部材における2つのリンク部材は、相互に回動可能に支持されていることから、2つのリンク部材は相互に開脚され、キートップを下方に移動案内する。このキートップの下方への移動に対応して回路基板に載置されたスイッチング部材を介してスイッチング動作が行われる。キートップの押下を解除すると、2つのリンク部材は、キートップ及び支持板の間で、前記とは逆の動作が行われ、キートップはスイッチング部材の弾性力により上方に付勢されるとともに2つのリンク部材は相互に閉脚され、もとの位置に復帰される。
【0015】
更に、キースイッチ装置の携帯時には、スイッチング部材を備えた回路基板を支持板上で第1スライド位置から第2スライド位置にスライドさせると、スイッチング部材によりキートップが支持される動作位置から、スイッチング部材によるキートップの支持が解除されることにより案内支持部材の第1リンク部材及び第2リンク部材が開脚状態となる非動作位置に移行し、この結果、キートップの高さが低くなり、携帯性が向上する。
【0016】
また、請求項2記載のキースイッチ装置は、支持板に、第3係止部及び第4係止部を一対とするキートップ取付部が、第3係止部及び第4係止部が並んで配置される直線上に複数設定されており、また、回路基板は第3係止部と第4係止部が並ぶ直線方向に沿ってスライド可能に構成されているので、簡単な構成でスライド動作を実現することができる。
【0017】
また、請求項3記載のキースイッチ装置は、第1リンク部材及び第2リンク部材の下端に設けられ、かつ支持板に備えられた第3係止部及び第4係止部によって係止されるピンと、支持板との間に回路基板を配置しているので、新たな部品を追加することなく、回路基板の浮き上がりを防止することができる。
【0018】
更に、請求項4記載のキースイッチ装置は、回路基板を前記直線方向に沿ってスライドさせる際、第3係止部及び第4係止部の少なくとも一方を、スライド孔の内壁に摺動させることによって、回路基板のスライドが案内されるように構成されているので、回路基板のスライドを案内するための専用の部材を設けたり、特別な加工を施すことなく、確実に回路基板をスライドさせることができる。
【0019】
更に、請求項5記載のキースイッチ装置は、回路基板が、固定接点が設けられた第1のシート部材と、その固定接点に対向する可動接点が設けられた前記スイッチング部材とが一体形成された第2のシート部材とから構成されているので、回路基板及びスイッチング部材を簡素化して容易に形成することができ、更に、例えば、第2のシート部材の材料にエラストマーを用いた場合、その第2のシート部材をスライドさせる際にシート部材自身が伸びてしまうのを防止することができる。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のキースイッチ装置を具体化した実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0030】
まず、第1の実施の形態に係るキースイッチ装置の構成について図1乃至図4に基づき説明する。キートップが動作位置にあるキースイッチ装置の側断面図を図1に、一方のリンク部材の平面図を図2に、他方のリンク部材の平面図を図3に、ラバースプリングをスライドする前の動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図を図4に示す。
【0031】
図1において、キースイッチ装置1は、基本的に、キートップ2、キートップ2の水平状態を保持しつつ上下動を案内する案内支持部材3、案内支持部材3を保持する支持板4、案内支持部材3の下方においてラバースプリング5が固着されるとともに支持板4の上方に載置された回路基板6とから構成されている。
【0032】
キートップ2はABS樹脂等から成形され、その上面にはキートップ2を特定する文字、記号等が印刷されている。また、キートップ2は、案内支持部材3を構成する第1リンク部材7と第2リンク部材8とを相互に回動可能に支持するために第1リンク部材7に設けられた枢支軸9(後述する)を通る垂線Lに関して、摺動側部分2A(図1における左側部分)と回動側部分2B(図1における右側部分)とに分けられ、摺動側部分2Aの長さAは回動側部分2Bの長さBよりも長く設定されている。キートップ2における摺動側部分2Aの裏面には、一対の長溝状の第1係止部10(図1には一方の第1係止部10のみを示す)が形成されており、各第1係止部10は、後述するように、第1リンク部材7に形成された各第1摺動ピン11を水平方向に摺動可能に保持する。また、回動側部分2Bの裏面には、一対の円形穴状の第2係止部12(図1には一方の第2係止部12のみを示す)が形成されており、各第2係止部12は、後述するように、第2リンク部材8に形成された第2係止ピン13を回動可能に保持する。
【0033】
また、案内支持部材3は、第1リンク部材7と第2リンク部材8とを相互に回動可能に支持することにより構成される。ここで、各第1リンク部材7及び第2リンク部材8について図2、図3を参照して説明する。
【0034】
まず、図2に従って第1リンク部材7の構成について説明する。第1リンク部材7はポリアセタール樹脂等から成形され、平面視略「H」状の形状を有する。この第1リンク部材7は、基部14と基部14の両側に形成された一対の板部15とからなり、各板部15の一端(図2における左側端)には第1摺動ピン11が外向きに設けられ、また、各板部15の他端(図2における右側端)には第1係止ピン16が外向きに設けられている。第1摺動ピン11は、前記のように、キートップ2の摺動側部分2Aに形成された第1係止部10に摺動可能に保持され、各第1係止ピン16は後述するように、支持板4に形成された第4係止部17に回動可能に保持されるものである。また、各板部15の略中央位置からは枢支軸9が外向きに突設されている。これらの各枢支軸9は、後述の第2リンク部材8の各板部18に形成された枢支穴19に回動可能に枢支される。
【0035】
次に、図3に従って第2リンク部材8の構成について説明する。第2リンク部材8は、第1リンク部材7と同様、ポリアセタール樹脂等から成形され、平面視略「コ」字状の形状を有する。この第2リンク部材8は、基部20と基部20の両側に形成された一対の板部18とからなり、各板部18の一端(図3における左端)には第2摺動ピン21が外向きに設けられ、また、各板部18の他端(図3における右端)の間には第2係止ピン13が設けられている。各第2摺動ピン21は、後述するように、支持板4に形成された第3係止部22に摺動可能に保持され、第2係止ピン13は、前記のように、キートップ2の回動側部分2Bに形成された第2係止部12に回動可能に保持されるものである。また、各板部18の略中央位置からは枢支穴19が穿設されており、各枢支穴19内には前記第1リンク部材7における各板部15に突設された各枢支軸9が回動可能に枢支される。
【0036】
前記したように、案内支持部材3は、第1リンク部材7の枢支軸9を第2リンク部材8の枢支孔19に回動可能に枢支することにより構成され、これより各第1リンク部材7及び第2リンク部材8は、相互に開脚及び閉脚が可能となるものである。また、第1リンク部材7における枢支軸9の中心から第1摺動ピン11及び第1係止ピン16の中心までの距離と、第2リンク部材8における枢支孔19の中心から第2係止ピン13及び第2摺動ピン21の中心までの距離との4つは、それぞれ等しくなるように設定されている。
【0037】
次に、キースイッチ装置1における支持板4について図1、図4に基づき説明する。支持板4は、アルミ等の金属等から形成され、キースイッチ装置1毎に設けられている。従って、本実施形態に係るキースイッチ装置1が複数のキースイッチ装置を備えたキーボードに使用される場合には、支持板4は、キーボードに設けられた各キースイッチ装置1に対応して、キーボードの全体に1つの部材が一体に形成される。
【0038】
支持板4には、図4における左側隅位置に一対の第3係止部22が形成されており、各第3係止部22は前記キートップ2の各第1係止部10に対向するとともに長溝状に形成されて第2リンク部材8の第2摺動ピン21を摺動可能に保持するものである。更に、支持板4において図4における右側隅位置に一対の第4係止部17が形成されており、各第4係止部17はキートップ2の第2係止部12に対向するとともに円形穴状に形成されて第1リンク部材7の第1係止ピン16を回動可能に保持するものである。この第3係止部及び第4係止部は、同一方向に複数個並列して設けられている。
【0039】
次に、回路基板6について図1、図4に基づき説明する。回路基板6は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の下側に所定の回路パターンが形成された第1フレキシブル回路基板6Aと、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の上側に所定の回路パターンが形成された第2フレキシブル回路基板6Cと、第1フレキシブル回路基板6Aと第2フレキシブル回路基板6Cのスイッチング回路部分を、未使用状態では接触しないようにするためのスイッチング回路部分に穴のあいたスペーサー6Bから構成され、回路基板6の下面が支持板4上に支持されている。また、この回路基板6には図4に示すように、前記支持板4の第3係止部22及び第4係止部17の並列方向に沿って伸びるスライド孔25が形成されている。そして、この第3係止部22及び第4係止部17の少なくとも一方を前記スライド孔25の内壁に摺動させることによって、回路基板6のスライドが案内されるように構成されている。
【0040】
また、前記回路基板6上には、図1及び図4に示すように、前記各第1リンク部材7と第2リンク部材8が相互に軸支される部分に対応する下方位置にラバースプリング5が固着されている。このラバースプリング5はシリコンゴム、EPDM等の弾性を有するゴム材から形成され、円錐状のドーム部5A、ドーム部5Aの周囲に形成された縁部5Bとから構成される(図4参照)。ドーム部5Aの頂部には前記第1リンク部材7の基部14が載置される。これにより、第1リンク部材7と第2リンク部材8とからなる案内支持部材3は、ラバースプリング5のドーム部5Aを介して弾性的に支持されるものである。このラバースプリング5は回路基板6上に固着されていることから、回路基板6のスライド動作に従って回路基板6とともにスライド移動される。この点については、後述する。
【0041】
また、ラバースプリング5のドーム部5Aに対応して、回路基板6には第1フレキシブル回路基板6Aに第1スイッチング電極23が、第2フレキシブル回路基板6Cに第2スイッチング電極24がスペーサー6Bを介して設けられているので、キートップ2の押下時にラバースプリング5のドーム部5Aを介して第1スイッチング電極23と第2スイッチング電極24が短絡されてスイッチング動作が行われるものである。
【0042】
次に、ラバースプリング5の代わりにエラストマースプリングを使い、回路基板6の第1フレキシブル回路基板6Aとスペーサー6Bの代わりにエラストマーを使い、これをスライド部材としてエラストマースプリングとを一体成形で形成したものを使用する場合について説明する。
【0043】
エラストマー摺動部材にエラストマースプリングとスライド用の穴が一体成形で形成されている平面図を図8に示す。キースイッチ装置1の構成としては、支持板4の上に回路基板6の第2フレキシブル回路基板6Cが固定されており、第2フレキシブル回路基板6Cには一対の固定接点パターン(図示せず)が形成されている。第2フレキシブル回路基板6Cの上には、エラストマー摺動部材27が支持板4の第3係止部22と第4係止部17の両方または片方をスライドのガイドとして、スライド孔25を介してスライド可能に載置されている。エラストマースプリング26には、可動電極(図示せず)が第2フレキシブル回路基板6Cの一対の固定接点パターンに対応して形成されている。
【0044】
更に、案内支持部材3の第2リンク部材8の各第2摺動ピン21が支持板4の第3係止部22に係止され、更に、第1リンク部材7の各第1係止ピン16が支持板4の第4係止部17内にスナップインされている。そして、キートップ2を案内支持部材3の上方に配置し、第1リンク部材7の各第1摺動ピン11がキートップ2の摺動側部分2Aに形成された第1係止部10内に係止されるとともに、第2リンク部材8の第2係止ピン13がキートップ2の回動側部分2Bに形成された第2係止部12内にスナップインされる。この様な構成によって部品の削減と異種材料どうしのスライドによって摩擦抵抗を減らすことができる。
【0045】
続いて、前記した構成を有するキースイッチ装置1を組み立てる方法について説明する。
【0046】
まず、第1リンク部材7の枢支軸9を第2リンク部材8の枢支穴19に回動可能に枢支して案内支持部材3が組み立てられる。次に、支持板4の上に回路基板6のスライド孔25に、指示板4の第3係止部22と第4係止部17が入るように回路基板6を載せ、組み立てられた案内支持部材3の第2リンク部材8の各第2摺動ピン21を支持板4の第3係止部22に係止し、更に、第1リンク部材7の各第1係止ピン16を支持板4の第4係止部17内にスナップインする。これにより、案内支持部材3は支持板4に対して保持される。この時点で、回路基板6は、支持板4の上で外れることなくスライド可能に配置されることになる。
【0047】
そして、前記のように案内支持部材3を支持板4に保持した後、キートップ2を案内支持部材3の上方に配置し、第1リンク部材7の各第1摺動ピン11をキートップ2の摺動側部分2Aに形成された第1係止部10内に係止するとともに、第2リンク部材8の第2係止ピン13をキートップ2の回動側部分2Bに形成された第2係止部12内にスナップインする。これにより、キースイッチ装置1が組み立てられる。尚、前記のようにキースイッチ装置1を組み立てた時点においては、第1リンク部材7の基部14がラバースプリング5のドーム部5A上に載置されていることから、キートップ2は、案内支持部材3とともにラバースプリング5の弾性力を介して上方に付勢されて図1に示す非押下位置に保持されている。尚、この時、回路基板6は図1における矢印右方向にスライドしている。
【0048】
続いて、前記のように構成されたキースイッチ装置1のスイッチング動作について図1及び図5に基づき説明する。図5はキートップを押下した状態を示すキースイッチ装置の側断面図である。尚、この時、回路基板6は図5の矢印右方向にスライドしている。
【0049】
図1に示す状態からキートップ2を押下していくと、案内支持部材3における第1リンク部材7の各第1摺動ピン11は第1係止部10内で左側に摺動されるとともに、第1係止ピン16は第4係止部17内で反時計方向に回動される。これと同時に、案内支持部材3における第2リンク部材8の第2係止ピン13は第2係止部12内で時計方向に回動されるとともに、第2摺動ピン21は第3係止部22内で左側に摺動される。この時、キートップ2は、各第1リンク部材7と第2リンク部材8の協働作用により、キートップ2の押下位置に拘らず水平状態を維持しつつ下方に移動される。
【0050】
キートップ2の下方への移動に伴い、第1リンク部材7の基部14は徐々にラバースプリング5のドーム部5Aを押下していき、押下力が一定の限度を越えた時点でドーム部5Aがクリック感を伴って座屈する。このラバースプリング5の座屈により、ドーム部5Aが図5に示すように、回路基板6の第1フレキシブル回路基板6Aの第1スイッチング電極23をスペーサー6Bを介して押下し、第2フレキシブル回路基板6Cの第2スイッチング電極24と短絡してオン状態となり、これによりオンスイッチング動作が行われるものである。
【0051】
また、キートップ2の押下を解除すると、第1リンク部材7の基部14がラバースプリング5の弾性力(復帰力)を介して上方に付勢される。このとき、第1リンク部材7の各第1摺動ピン11は第1係止部10内で右側に摺動されるとともに、第1係止ピン16は第4係止部17内で時計方向に回動される。これと同時に、案内支持部材3における第2リンク部材8の第2係止ピン13は第2係止部12内で反時計方向に回動されるとともに、第2摺動ピン21は第3係止部22内で右側に摺動される。これに伴い、ラバースプリング5のドーム部5Aは徐々に元の状態に復帰していき、この過程で第1スイッチング電極23は第2スイッチング電極24から離間する。この時点でオフ状態となり、オフスイッチング動作が行われる。そして、キートップ2は、ラバースプリング5の弾性力を介して、図1に示す元の非押下状態に復帰する。この時、キートップ2は、前記押下時と同様、各第1リンク部材7と第2リンク部材8の協働作用により、水平状態を維持しつつ上方に移動される。
【0052】
次に、前記のように構成されたキースイッチ装置1の携帯性を向上するためにキートップ2の高さを低くすべく、回路基板6を各第1リンク部材7、第2リンク部材8の開脚方向にスライドさせる場合の動作について図6、図7に基づき説明する。ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図を図6に、ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置におけるキースイッチ装置の様子を模式的に示す側断面図を図7に示す。尚、回路基板6のスライド動作前には支持板4及びラバースプリング5は図1、図4に示す状態にあるものとする。
【0053】
まず、回路基板6を図4における矢印C方向(図1における矢印左方向)に移動させ、C方向一杯までスライドする。かかる回路基板6のスライド時、ラバースプリング5のドーム部5Aは徐々に第1リンク部材7の基部14から外れていき、基部14がドーム部5Aの円錐壁部に当接されるようになると、ラバースプリング5の弾性力により上方に付勢されていた案内支持部材3の各第1リンク部材7及び第2リンク部材8は、その枢支軸9、枢支穴19を介して相互に折り畳まれていく。また、これに伴って、キートップ2の高さは、図1に示す状態から徐々に低くなっていく。そして、第1リンク部材7の基部14がラバースプリング5のドーム部5Aから完全に外れた時点で、各第1リンク部材7と第2リンク部材8は、図7に示すように、完全に折り畳まれて回路基板6上に載置され、これと同時に、キートップ2の高さは、ラバースプリング5からの弾性力を全く受けない状態となることから、図7に示すように最も低くなる。
【0054】
更に、第1リンク部材7の基部14がラバースプリング5のドーム部5Aから完全に外れた時点において、ラバースプリング5はキートップ2の摺動側部分2Aの下方に完全に収納されている。このように、キートップ2の非動作位置までラバースプリング5を回路基板6とともにスライドさせるに際して、ラバースプリング5を回動側部分2Bよりも長く設定された摺動側部分2Aに向かってスライドさせるとともに、摺動側部分2Aの下方で収納するようにしたので、ラバースプリング5がキートップ2に当接して変形された状態で収納されることを確実に防止してラバースプリング5の特性を長期に渡って維持することができる。また、ラバースプリング5は案内支持部材3と当接する以外は当接するものがないためスムーズにスライドされ得る。
【0055】
また、キースイッチ装置1を使用するに際して、キートップ2を動作位置に復帰させる場合には、上記とは逆の動作を行い、回路基板6を図4における矢印D方向(図1における矢印右方向)に移動させ、D方向一杯までスライドする。この回路基板6のスライド時、ラバースプリング5のドーム部5Aは徐々に第1リンク部材7の基部14の下に潜り込んでいき、やがて基部14がドーム部5Aの頂部に載置されるようになる。これにより、折り畳まれていた各第1リンク部材7及び第2リンク部材8は元の状態に復帰し、また、これに伴ってキートップ2の高さは徐々に高くなって図1に示す元の動作位置に復帰する。尚、前記のようにラバースプリング5のドーム部5Aが第1リンク部材7の下に潜り込む際、ドーム部5Aの上端縁の周囲には面取り部が形成されているとともに、基部14の端部にも面取り部を形成することにより、お互いの面取り部が協働作用をしてスムーズに上方に摺動案内するようにすることが望ましい。
【0056】
以上詳細に説明したことから明かなように、第1の実施の形態のキースイッチ装置1によれば、第1リンク部材7と第2リンク部材8とを相互に回動可能に支持してなる案内支持部材3を介してキートップ2を支持板4上で上下動可能に配設する構成のキースイッチ装置1であって、前記第1リンク部材7及び第2リンク部材8を係止するための専用のホルダ部材等を設けず、支持板4上に第3係止部22及び第4係止部17を設けて前記各リンク部材7,8を係止するように構成するとともに、案内支持部材3における第1リンク部材7の基部14を載置するラバースプリング5が固着された回路基板6をキートップ2の動作位置と非動作位置との間で第1リンク部材7と第2リンク部材8の開閉脚方向に支持板4上でスライド可能に構成し、携帯時には、回路基板6を非動作位置までスライドさせてラバースプリング5が案内支持部材3から外れた非動作位置まで移動させることによりラバースプリング5による案内支持部材3の付勢を解除して各第1リンク部材7と第2リンク部材8とを折り畳んでキートップ2の高さを低くすることができ、スイッチ装置1の更なる薄型化を容易に図ることができる。
【0057】
また、回路基板6を第3係止部及22び第4係止部17の並列方向に沿ってスライドさせるように構成し、かつその第3係止部22及び第4係止部17の少なくとも一方をスライド時のガイドに兼用しているので、ガイド専用の部品を設けることなく、簡単な構成でスライド動作を実現することができる。
【0058】
次に、第2の実施の形態に係るキースイッチ装置の構成について図9乃至図13に基づき説明する。キートップが動作位置にあるキースイッチ装置の側断面図を図9に、ラバースプリングをスライドする前の動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図を図10に示す。また、キートップを押下した状態を示すキースイッチ装置の側断面図を図11に、ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図を図12に、ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置におけるキースイッチ装置の様子を模式的に示す側断面図を図13に示す。尚、この実施形態においては、第一の実施の形態における回路基板6の第2フレキシブル回路基板6Cとスペーサー6Bを支持板4上に印刷によって形成し、更に、第1フレキシブル回路基板6Aをスライド部材とする簡単な構成にしたことに特徴を有するものであり、他の構成については上述した第1の実施の形態のキースイッチ装置1と同一である。従って、ここでは第1の実施の形態のキースイッチ装置1と同一の部材等については同一の符号を付するとともに、その説明については上記説明を参照することとして省略し、その特徴的な構成についてのみ説明する。
【0059】
図9において、回路パターン部28における印刷回路部28Cには、各キースイッチ装置1に対応した一対の固定接点パターン30が支持板4の上に印刷で形成され(支持板4が金属の場合は絶縁処理をされた上に印刷されている)、更に、その上に一対の前記固定接点パターン30が露出するように印刷スペーサー28Bが印刷されている。そして、一対の固定接点パターン30に対応するように可動電極29を持った可動電極付きスライド部材28Aが、前記支持板4の前記印刷回路部28C、及び印刷スペーサー28Bが印刷された上にスライド可能な状態で載置されている。このような構成により、部品点数を減らすことができ、部品コスト及び工数的にも安価になる。
【0060】
また、印刷スペーサー28Bには、可動電極付きスライド部材28Aとのスライドにおいて、摩擦抵抗の少ない熱硬化樹脂またはアクリル系のUV硬化樹脂を使用する。これによって摩擦抵抗を少なくすることができ、可動電極付きスライド部材28Aをスムーズにスライド移動させることができる。
【0061】
更に、図9に示すように、可動電極付きスライド部材28Aは、第1リンク部材7の各第1係止ピン16及び第2リンク部材8の各第2摺動ピン21によって適度な圧力で押さえられているので、可動電極付きスライド部材28Aの浮き上がりを確実に防止することができる。
【0062】
以上詳細に説明したことから明かなように、第2の実施の形態のキースイッチ装置1によれば、第1の実施の形態と同様の効果に加え、支持板4上に固定接点パターン30を有する印刷回路部28C及び印刷スペーサー28Bを印刷し、スライド部材28Aに可動電極を設けるように構成されているので、部品点数を減らすことができ、コストの低下につながるという効果がある。
【0063】
また、スライド部材28Aを第3係止部及22び第4係止部17の並列方向に沿ってスライドさせるように構成し、かつその第3係止部22及び第4係止部17の少なくとも一方をスライド時のガイドに兼用しているので、ガイド専用の部品を設けることなく、簡単な構成でスライド動作を実現することができる。
【0064】
次に、本発明の第3の実施の形態に係るキースイッチ装置1について、図14乃至図16に基づき説明する。キートップが動作位置にあるキースイッチ装置の側断面図を図14に、キートップを押下した状態を示すキースイッチ装置の側断面図を図15に、板バネをスライドした後のキートップの非動作位置におけるキースイッチ装置の様子を模式的に示す側断面図を図16に示す。
【0065】
この実施の形態において、回路基板6は第一の実施の形態と同様の構成であり、図14に示すように、その第1フレキシブル回路基板6A上に、板バネ31が一体形成されたスライド板32を載置し、第一の実施の形態中のラバースプリング5の代わりにその板バネ31によって案内支持部材3が弾性的に支持される点に特徴を有するもである。これにより、ラバースプリング5の回路基板6の第1フレキシブル回路基板6Aへの貼り付け工程を省略することができ、更に、プレス加工により板バネ付きのスライド部材32を製作することにより、より安価になる。また、図14における回路基板6のスイッチング動作部33は、図17に示すように、支持板4の上に圧電素子34を印刷することにより形成されいる。
【0066】
次に、上記のように構成されたキースイッチ装置1の携帯性を向上するためにキートップ2の高さを低くすべく、スライド板32を各第1リンク部材7、第2リンク部材8の開脚方向にスライドさせる場合の動作について図16に基づき説明する。尚、スライド板32のスライド動作前には支持板4及び板バネ31は図14に示す状態にあるものとする。
【0067】
まず、スライド板32を図14における矢印左方向に移動させると、スライド板32と一体形成された板バネ31が徐々に第1リンク部材7の基部14から外れていき、板バネ31の弾性力により上方に付勢されていた案内支持部材3の各第1リンク部材7及び第2リンク部材8は、その枢支軸9、枢支穴19を介して相互に折り畳まれていく。また、これに伴って、キートップ2の高さは、図14に示す状態から徐々に低くなっていく。そして、第1リンク部材7の基部14が板バネ31から完全に外れた時点で、各第1リンク部材7と第2リンク部材8は、図16に示すように、完全に折り畳まれて回路基板6上に載置され、これと同時に、キートップ2の高さは、板バネ31からの弾性力を全く受けない状態となることから、図16に示すように最も低くなる。
【0068】
また、キースイッチ装置1を使用するに際して、キートップ2を動作位置に復帰させる場合には、上記とは逆の動作を行い、スライド板32を図16における矢印右方向に移動させると、スライド板32と一体形成された板バネ31が徐々に第1リンク部材7の基部14の下に潜り込んでいき、やがて基部14が板バネ31の頂部に載置されるようになる。これにより、折り畳まれていた各第1リンク部材7及び第2リンク部材8は元の状態に復帰し、また、これに伴ってキートップ2の高さは徐々に高くなって図14に示す元の動作位置に復帰する。
【0069】
尚、第2の実施の形態と同様に支持板4上に印刷回路部28C及び印刷スペーサー28Bを印刷し、スライド部材28Aに可動電極を設けた構成の場合は、スライド部材28A上にラバースプリング5を設ける代わりに、板バネ31を一体形成することによって実現することができる。
【0070】
以上詳細に説明したことから明かなように、第3の実施の形態のキースイッチ装置1によれば、第1,第2の実施の形態と同様の効果に加え、ラバースプリング5を回路基板6あるいはスライド部材28A上に貼り付ける工程を省略することができる。
【0071】
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、前記各実施の形態においては、支持板4をアルミ等の金属板をプレス加工で形成するようにしたが、剛性のある樹脂で成形して製作してもよい。
【0072】
また、回路基板6をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等で構成したり、金属板上の印刷回路パターンとPETフィルムで構成したりしているが、紙-フェノール、ガラスエポキシ樹脂等からなる基板上に回路パターンを形成し、形成した一対の固定接点パターンの上に可動電極が付設されているラバースプリングを固着した構成でもよい。
【0073】
更に、第1の実施の形態においては、回路基板6を3枚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等で構成して3枚共スライドしているが、第1フレキシブル回路基板6Aのみ、あるいは第1フレキシブル回路基板6Aとスペーサー6Bとをスライドさせるように構成してもよい。
【0074】
また、回路基板6を3枚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等で構成しているが、1枚のPETフィルムの上に全ての回路パターンを形成し、形成した一対の固定接点パターンの上に、可動電極が付設されているラバースプリングを固着してスライド部材を構成してもよいし、同様に1枚のPETフィルムの上に全ての回路パターンを形成し、これを支持板4の上に固定し、このPETフィルムの上に形成した一対の固定接点パターンの上に、可動電極が付設されているラバースプリングがくるように、ラバースプリングの可動電極の下に穴の明いているもう1枚のPETフィルムの上にラバースプリングを固着してスライド部材を構成してもよい。このように、キースイッチ装置1を構成する場合に、回路基板6のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の枚数や回路構成は、都合に応じて変更することができる。
【0075】
更に、上記各実施の形態においては、ラバースプリング5を第1リンク部材7の基部14で押下するようにしているが、キートップ2の下部でラバースプリング5を直接押下するように構成しても同様の効果を得ることができる。
【0076】
また、上記各実施の形態においては、第1リンク部材7における枢支軸9の中心から第1摺動ピン11及び第1係止ピン16の中心までの距離と、第2リンク部材8における枢支孔19の中心から第2係止ピン13及び第2摺動ピン21の中心までの距離との4つは、それぞれ等しくなるように設定されているが、キートップ2の揺動運動を利用する場合は、それぞれの距離を変更してもよい。
【0077】
更に、支持板4の第3係止部22及び第4係止部17は、支持板4と一体成形で形成してもよく、別部品で形成してもよい。
【0078】
また、上記各実施の形態においては、第3係止部22及び第4係止部17を全て同じ向きで、同じ直線上に配設した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記第3係止部及び第4係止部の一部が、前記直線よりもずれた直線上に配設されていてもよい。また、第3係止部22及び第4係止部17の一部が異なった向き、例えば他の第3係止部22及び第4係止部17に対して直交する方向に配設されていてもよい。これらの場合、前記第3係止部22及び第4係止部17の配設状態に応じて、スライド孔25の形状、サイズを変更する必要がある。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したことから明かなように、本発明の請求項1記載のキースイッチ装置によれば、キートップと、そのキートップの裏面側に配置された第1係止部と第2係止部と、その第1係止部及び第2係止部より下方に配置され、直線上に並んで配置された第3係止部と第4係止部とを備えた支持板と、その支持板上に載置され、キートップに対応して設けられたスイッチングパターンを含むとともに、第3係止部及び第4係止部を挿通するスライド孔が形成された回路基板と、第1係止部及び第4係止部に保持される第1リンク部材と、第2係止部及び第3係止部に保持される第2リンク部材とから成り、両リンク部材を相互に回動可能に配置し、回路基板に形成されたスライド孔を介してキートップと支持板とを連結することによりキートップの上下動を案内する案内支持部材と、スイッチングパターンに対応して回路基板上に設けられるとともに、第1リンク部材及び第2リンク部材の一方に当接してキートップを動作位置に支持し、キートップの上下動に対応してスイッチング動作を行うスイッチング部材とを備え、回路基板は、第3係止部及び第4係止部が並ぶ直線方向に沿ってスイッチング部材とともに支持板上を第1スライド位置と第2スライド位置との間でスライド可能に構成されており、キートップは、回路基板が第1スライド位置にスライドされている状態でスイッチング部材により支持された動作位置に保持されるとともに、回路基板が第2位置にスライドされている状態でスイッチング部材による支持が解除されて第1リンク部材及び第2リンク部材が開脚状態となる非動作位置に保持されるように構成されている。
【0080】
この構成によれば、案内支持部材を構成する2つのリンク部材を係止するための第3係止部及び第4係止部を支持板と一体形成しているので、2つのリンク部材を係止するための専用のホルダ部材をなくして簡単で軽い構造にした上で、キースイッチ装置の携帯時には、スイッチング部材を備えた回路基板を第1スライド位置から第2スライド位置へスライドさせると、スイッチング部材によりキートップが支持される動作位置から、スイッチング部材によるキートップの支持が解除されることにより案内支持部材の第1リンク部材及び第2リンク部材が開脚状態となる非動作位置に移行し、この結果、キートップの高さが低くなり、携帯性が向上する。
【0081】
また、請求項2記載のキースイッチ装置は、支持板に、第3係止部及び第4係止部を一対とするキートップ取付部が、第3係止部及び第4係止部が並んで配置される直線上に複数設定されており、また、回路基板は第3係止部と第4係止部が並ぶ直線方向に沿ってスライド可能に構成されているので、簡単な構成でスライド動作を実現することができる。
【0082】
また、請求項3記載のキースイッチ装置は、第1リンク部材及び第2リンク部材の下端に設けられ、かつ支持板に備えられた第3係止部及び第4係止部によって係止されるピンと、支持板との間に回路基板を配置しているので、新たな部品を追加することなく、回路基板の浮き上がりを防止することができる。
【0083】
更に、請求項4記載のキースイッチ装置は、回路基板を前記直線方向に沿ってスライドさせる際、第3係止部及び第4係止部の少なくとも一方を、スライド孔の内壁に摺動させることによって、回路基板のスライドが案内されるように構成されているので、回路基板のスライドを案内するための専用の部材を設けたり、特別な加工を施すことなく、確実に回路基板をスライドさせることができる。
【0084】
更に、請求項5記載のキースイッチ装置は、回路基板が、固定接点が設けられた第1のシート部材と、その固定接点に対向する可動接点が設けられた前記スイッチング部材とが一体形成された第2のシート部材とから構成されているので、回路基板及びスイッチング部材を簡素化して容易に形成することができ、更に、例えば、第2のシート部材の材料にエラストマーを用いた場合、その第2のシート部材をスライドさせる際にシート部材自身が伸びてしまうのを防止することができる。
【0085】
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】キートップが動作位置にあるキースイッチ装置の側断面図である。
【図2】一方のリンク部材の平面図である。
【図3】他方のリンク部材の平面図である。
【図4】ラバースプリングをスライドする前の動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図である。
【図5】キートップを押下した状態を示すキースイッチ装置の側断面図である。
【図6】ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図である。
【図7】ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置におけるキースイッチ装置の様子を模式的に示す側断面図である。
【図8】エラストマー摺動部材にエラストマースプリングとスライド用の穴が一体成形で形成されている平面図である。
【図9】キートップが動作位置にあるキースイッチ装置の側断面図である。
【図10】ラバースプリングをスライドする前の動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図である。
【図11】キートップを押下した状態を示すキースイッチ装置の側断面図である。
【図12】ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置における支持板とラバースプリングの関係を模式的に示す説明図である。
【図13】ラバースプリングをスライドした後のキートップの非動作位置におけるキースイッチ装置の様子を模式的に示す側断面図である。
【図14】キートップが動作位置にあるキースイッチ装置の側断面図である。
【図15】キートップを押下した状態を示すキースイッチ装置の側断面図である。
【図16】板バネをスライドした後のキートップの非動作位置におけるキースイッチ装置の様子を模式的に示す側断面図である。
【図17】回路基板のスイッチング動作部を支持板の上に圧電素子を印刷して形成した側断面図である。
【符号の説明】
1 キースイッチ装置
2 キートップ
3 案内部材
4 支持板
5 ラバースプリング
6 回路基板
6A 第1フレキシブル回路基板
6B スペーサー
6C 第2フレキシブル回路基板
7 第1リンク部材
8 第2リンク部材
9 枢支軸
10 第1係止部
12 第2係止部
16 第1係止ピン
17 第4係止部
19 枢支孔
21 第2摺動ピン
22 第3係止部
23 第1スイッチング電極
24 第2スイッチング電極
25 スライド孔
26 エラストマースプリング
27 エラストマー摺動部材
28 回路パターン部
28A 可動電極付きスライド部材
28B 印刷スペーサー
28C 印刷回路部
29 可動電極
30 一対の固定接点パターン

Claims (5)

  1. キートップと、
    前記キートップの裏面側に配置された第1係止部と第2係止部と、
    前記第1係止部及び第2係止部より下方に配置され、直線上に並んで配置された第3係止部と第4係止部とを備えた支持板と、
    その支持板上に載置され、前記キートップに対応して設けられたスイッチングパターンを含むとともに、前記第3係止部及び第4係止部を挿通するスライド孔が形成された回路基板と、
    前記第1係止部及び前記第4係止部に保持される第1リンク部材と、前記第2係止部及び前記第3係止部に保持される第2リンク部材とから成り、両リンク部材を相互に回動可能に配置し、前記回路基板に形成されたスライド孔を介して前記キートップと前記支持板とを連結することによりキートップの上下動を案内する案内支持部材と、
    前記スイッチングパターンに対応して回路基板上に設けられるとともに、前記第1リンク部材及び第2リンク部材の一方に当接して前記キートップを動作位置に支持し、キートップの上下動に対応してスイッチング動作を行うスイッチング部材とを備え、
    前記回路基板は、前記第3係止部及び第4係止部が並ぶ直線方向に沿って前記スイッチング部材とともに前記支持板上を第1スライド位置と第2スライド位置との間でスライド可能に構成されており、
    前記キートップは、前記回路基板が第1スライド位置にスライドされている状態で前記スイッチング部材により支持された動作位置に保持されるとともに、回路基板が第2スライド位置にスライドされている状態でスイッチング部材による支持が解除されて前記第1リンク部材及び第2リンク部材が開脚状態となる非動作位置に保持されることを特徴とするキースイッチ装置。
  2. 前記支持板には、前記第3係止部及び第4係止部を一対とするキートップ取付部が、第3係止部及び第4係止部が並んで配置される直線上に複数設定されていることを特徴とする請求項1に記載のキースイッチ装置。
  3. 前記第1リンク部材及び第2リンク部材の下端に設けられ、かつ前記支持板に備えられた第3係止部及び第4係止部によって係止されるピンと、前記支持板との間に前記回路基板を配置したことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のキースイッチ装置。
  4. 前記回路基板を前記直線方向に沿ってスライドさせる際、前記第3係止部及び第4係止部の少なくとも一方を、前記スライド孔の内壁に摺動させることによって、前記回路基板のスライドが案内されるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のキースイッチ装置。
  5. 前記回路基板は、固定接点が設けられた第1のシート部材と、その固定接点に対向する可動接点が設けられた前記スイッチング部材とが一体形成された第2のシート部材とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のキースイッチ装置。
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